JPH0673026A - クロロピラジン類の製造法 - Google Patents

クロロピラジン類の製造法

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JPH0673026A
JPH0673026A JP32251092A JP32251092A JPH0673026A JP H0673026 A JPH0673026 A JP H0673026A JP 32251092 A JP32251092 A JP 32251092A JP 32251092 A JP32251092 A JP 32251092A JP H0673026 A JPH0673026 A JP H0673026A
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七生 渡辺
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Akira Taguro
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Abstract

(57)【要約】 【構成】極性溶媒中でピラジンを塩素化剤と反応させ
て、一般式(1): 【化1】 (式中、Xは3位又は6位に位置し、かつ水素原子又は
塩素原子を表す。)で示されるクロロピラジン類を製造
する。 【効果】液相反応でピラジンから直接、好適な収率にて
クロロピラジン類を製造することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下記の一般式(1)で
示されるクロロピラジン類、すなわち2−クロロピラジ
ン、2,3−ジクロロピラジン及び/又は2,6−ジク
ロロピラジンの製造法に関する。これらの化合物はいず
れも医薬及び農薬の中間体として有用な化合物である。 一般式(1):
【化2】 (式中、Xは3位又は6位に位置し、且つ水素原子又は
塩素原子を表す。)
【0002】
【従来の技術】一般式(1)で示される化合物において
Xが水素原子である化合物、すなわち2−クロロピラジ
ンの製法として、ピラジン 1−オキサイドを原料とし
て用い、オキシ塩化リンで塩素化する製法がJ.Or
g.Chem.,28 1682−6(1963)に示
されている。この製法は、まず原料であるピラジン 1
−オキサイドをピラジンから製造しなければならず、2
工程を要し経済的な製法ではない。ピラジンと塩素から
直接2−クロロピラジンを製造する方法が、米国特許明
細書2,396,066号に示されているが、この方法
は大がかりな設備を要する気相反応で行わねばならず、
また250〜600℃と苛酷な反応条件を必要とすると
いう欠点がある。
【0003】次に、一般式(1)で示される化合物にお
いてXが塩素原子である化合物、すなわち2,3−ジク
ロロピラジン及び/又は2,6−ジクロロピラジンの製
法に関しては、フランス特許明細書第1,457,96
3号に、原料として2−クロロピラジンを用い、これを
塩素あるいは塩素とオキシ塩化リンで塩素化する方法が
示されている。この方法は、まず原料である2−クロロ
ピラジンをピラジンから2工程で製造しなければなら
ず、簡便な方法とはいえない。また、ピラジンと塩素か
ら直接これらのジクロロピラジンを製造する方法が、米
国特許明細書第2,524,431号に示されている
が、この方法は、気相反応で325〜625℃と苛酷な
条件で行わねばならず、しかもジクロロピラジンの収率
は高々40〜45%である。
【0004】上述のとおり、従来の技術でピラジンから
直接クロロピラジン類を得るには苛酷な条件で、かつ設
備が大がかりな気相反応で製造しなければならず、しか
も収率が低い。また穏やかな条件でピラジンから液相反
応によりジクロロピラジンを製造するには、複数の工程
を必要とし経済的ではない。また、これまで液相反応に
よりピラジンから直接ジクロロピラジンを製造する方法
は全く知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような従来技術の欠点を解消し得る、液相反応によりピ
ラジンから直接クロロピラジン類を製造する方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、液相反応
によりピラジンから直接クロロピラジン類を製造する方
法について種々検討した。その結果、無溶媒下もしくは
非極性溶媒である四塩化炭素等の塩素化炭化水素を溶媒
として用いる液相反応によりピラジンを塩素化剤で塩素
化することは困難であったが、極性溶媒中でピラジンを
塩素化剤と反応させると、容易にピラジンが塩素化され
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、ピラジンを、極性溶
媒中で、塩素化剤と反応させることを特徴とする前記の
一般式(1)で示されるクロロピラジン類の製造法に関
するものである。
【0008】本発明の方法は、ピラジンを極性溶媒に溶
解し、この溶液に所定の温度において塩素化剤を導入し
ながら反応させるか、逆にまず極性溶媒に所定の温度に
おいて塩素化剤を導入し、その後ピラジンを加えながら
反応させるか、いずれかの方法により、通常、実施され
る。
【0009】本発明方法で使用する極性溶媒としては、
N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロ
リドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチル
ホスホルアミドなどを挙げることができ、これらの中で
N,N−ジメチルホルムアミドが好ましい。極性溶媒の
使用量については、2,3−ジクロロピラジン及び2,
6−ジクロロピラジンを主として製造する場合は極性溶
媒を多く用いる程2,3−ジクロロピラジンの2,6−
ジクロロピラジンに対する生成割合が高くなるので、目
的物質を2,3−ジクロロピラジンとするときは極性溶
媒の使用量が多い程好ましい。目的とする本発明の生成
物に合わせて、ピラジンに対して1〜5倍モルの範囲で
極性溶媒の使用量を選択するのが好ましい。本発明の方
法では、非極性溶媒の添加を必要としないが、所望によ
り四塩化炭素等の溶媒を加えることができる。
【0010】本発明方法で使用する塩素化剤としては、
塩素、塩化スルフリル、オキシ塩化リン、塩化硫黄等、
一般に知られている塩素化剤を挙げることができるが、
好収率を達成するには塩素及び塩化スルフリルが好まし
い。塩素化剤の使用量は製造する目的物質により異な
る。例えば、極性溶媒としてN,N−ジメチルホルムア
ミドを用いた場合、2−クロロピラジンを主として製造
するには、塩素化剤をピラジンに対して1〜2倍モル用
いるのが好ましく、また2,3−ジクロロピラジン及び
2,6−ジクロロピラジンを主として製造するには、ピ
ラジンに対して塩素化剤を2倍モルを越え5倍モル用い
るのが適当である。
【0011】反応温度は室温から150℃が好ましい。
塩素化剤が塩素の場合は、20℃以下でも反応は進行す
るが、反応液の粘性が高くなり撹拌がかなり困難となる
ので、反応の操作性と収率面から30〜100℃がより
好ましい。反応時間は塩素化剤の導入速度によって決ま
る。その導入速度を大きくし短時間で、また小さくし長
時間かけて反応を行ってもよい。通常は0.5〜10時
間が適切である。
【0012】反応終了液からの生成物の単離は、通常、
一般に行われている方法で行うことができる。例えば、
反応終了液を水中に加え、次に水酸化ナトリウム等のア
ルカリ性物質でアルカリ性にした後あるいはアルカリ性
物質を加えることなくそのまま、トルエン等の有機溶媒
からなる抽出剤で生成物を抽出する。次いで抽出オイル
層をそのまま蒸留に付してまず抽出剤、反応溶媒を留去
するか、又は抽出オイル層を水洗し反応溶媒を水層に除
去した後に蒸留に付しまず抽出剤を留去し、次に減圧下
精留して、順に2−クロロピラジン、2,6−ジクロロ
ピラジン及び2,3−ジクロロピラジンを単離すること
ができる。
【0013】
【実施例】本発明を実施例によって更に説明するが、本
発明はそれらの実施例に限定されるものではない。な
お、各実施例におけるクロロピラジン類の収率(ピラジ
ンを基準とする)はまとめて下記の表1に示す。
【0014】実施例1 攪拌機、温度計及び塩素吹込管を備えた4ツ口フラスコ
に、ピラジン150g(1.87モル)及びN,N−ジ
メチルホルムアミド274g(3.75モル)を仕込
み、攪拌下、内温を58〜72℃に保ちながら、塩素3
12g(4.40モル)を2.6時間かけて導入し、更
に0.5時間、同温度に保った。その後、反応混合物を
冷却し、水3リッター中に攪拌下加え、次いでトルエン
を用いて3回抽出した。得られたトルエン層を、内部標
準物質としてジエチレングリコール−n−ブチルエーテ
ルを用いてガスクロマトグラフィーにより、分析し、ク
ロロピラジン類の収率を求めた。
【0015】実施例2 反応温度を35〜43℃とした以外は実施例1と同様に
して操作を行った。
【0016】実施例3 N,N−ジメチルホルムアミド及び塩素をそれぞれ実施
例1での使用量の2.5重量倍及び1.8重量倍用いた
以外は、実施例1と同様にして操作を行った。
【0017】実施例4 N,N−ジメチルホルムアミドを実施例1での使用量の
0.75重量倍用いた以外は、実施例1と同様にして操
作を行った。
【0018】実施例5 ピラジン100g(1.25モル)及びN,N−ジメチ
ルホルムアミド183g(2.50モル)を実施例1と
同様な4ツ口フラスコに仕込み、攪拌下、内温を66〜
70℃に保ち、塩素109g(1.54モル)を2.5
時間かけて導入し、導入終了後直ちに冷却した。その
後、実施例1と同様にして後処理を行った。
【0019】実施例6 反応温度を65〜68℃及び塩素の導入時間を5時間と
した以外は実施例5と同様にして操作を行った。
【0020】実施例7 攪拌機、温度計及び滴下ロートを備えた4ツ口フラスコ
に、ピラジン10g(0.125モル)及びN,N−ジ
メチルホルムアミド18.3g(0.250モル)を仕
込み、攪拌下、内温を67〜72℃に保ち、塩化スルフ
リル42.2g(0.313モル)を滴下ロートより
1.2時間かけて滴下し、続いて同温度に0.5時間保
った。その後、実施例1と同様にして後処理を行った。
【0021】実施例8 塩化スルフリル25.3g(0.187モル)を用いた
以外は、実施例7と同様にして操作を行った。
【0022】実施例9 攪拌機、温度計及び塩素吹込管を備えた4ツ口フラスコ
に、ピラジン10g(0.125モル)及びN−メチル
−2−ピロリドン24.8gを仕込み、攪拌下、内温を
37〜42℃に保ちながら、塩素18.2g(0.25
7モル)を1.7時間かけて導入し、更に0.5時間、
同温度に保った。その後、実施例1と同様にして後処理
を行った。
【0023】比較例 N,N−ジメチルホルムアミドを四塩化炭素に代えた以
外は、実施例1と同様にして操作を行った。2,3−ジ
クロロピラジン及び2,6−ジクロロピラジンの収率は
いずれも痕跡程度であった。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明の方法により、液相反応でピラジ
ンから直接、好適な収率にてクロロピラジン類を製造す
ることが可能となった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピラジンを、極性溶媒中で、塩素化剤と反
    応させることを特徴とする下記の一般式(1)で示され
    るクロロピラジン類の製造法。 一般式(1): 【化1】 (式中、Xは3位又は6位に位置し、且つ水素原子又は
    塩素原子を表す。)
  2. 【請求項2】極性溶媒がN,N−ジメチルホルムアミド
    であることを特徴とする請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】塩素化剤が塩素であることを特徴とする請
    求項2記載の製造法。
  4. 【請求項4】塩素化剤が塩化スルフリルであることを特
    徴とする請求項2記載の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5698556A (en) * 1995-06-07 1997-12-16 Chan; Carcy L. Methotrexate analogs and methods of using same
US6805762B2 (en) 2000-06-30 2004-10-19 Plus Stationery Corporation Film transfer tool and method for producing a small diameter roller for use for a transfer head of a film transfer
JP2012524119A (ja) * 2009-04-20 2012-10-11 オーエスアイ・ファーマシューティカルズ,エルエルシー C−ピラジン−メチルアミンの調製

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JP2012524119A (ja) * 2009-04-20 2012-10-11 オーエスアイ・ファーマシューティカルズ,エルエルシー C−ピラジン−メチルアミンの調製

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