JPH06157357A - 3−フルオロ芳香族化合物を製造する方法 - Google Patents

3−フルオロ芳香族化合物を製造する方法

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JPH06157357A
JPH06157357A JP4116030A JP11603092A JPH06157357A JP H06157357 A JPH06157357 A JP H06157357A JP 4116030 A JP4116030 A JP 4116030A JP 11603092 A JP11603092 A JP 11603092A JP H06157357 A JPH06157357 A JP H06157357A
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alkyl
fluorine
electron
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carbon atoms
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JP4116030A
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John S Moilliet
スチュアート モイリエット ジョン
Richard D Chambers
デイッキンソン チェイムバーズ リチャード
Michael H Rock
ハロルド ロック マイケル
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Imperial Chemical Industries Ltd
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Imperial Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 芳香環中へ電子供与基の隣りにフルオロ置
換、基を高収率で導入する。 【構成】 1位に電子吸引基を有し、4位に電子供与基
を有する芳香族化合物を、フッ素および不活性ガスから
なりフッ素を50容量%まで含有するガスと反応させる
ことにより3−フルオロ芳香族化合物を製造する。 【効果】 フルオロ芳香族化合物は、たとえば農芸化学
薬品、医薬品および染料の製造における合成中間体とし
て有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4−ハロ−芳香族化合
物を殊に3位において高収率でフッ素化する方法に関す
る。
【0002】
【発明の構成】芳香族環中へ、電子供与基の隣にフルオ
ロ置換基を導入するのは困難であり、フッ素を用いる直
接フッ素方法は混合異性体を生じる、つまりフッ素化は
位置特異的であり、所望生成物の低い収率が得られる。
【0003】ところで、フッ素置換基を芳香族環中で電
子供与基の実質的に隣りに導入することのできる方法を
見出した。
【0004】本発明によれば、1位に電子求引基を有
し、4位に電子供与基を有する芳香族化合物を、フッ素
と不活性ガスの混合物でフツ素を50容量%まで含有す
るガスと反応させることによって3−フルオロ芳香族化
合物を製造する方法が提供される。
【0005】3−フルオロ芳香族化合物は式(1):
【0006】
【化2】
【0007】[式中Rは電子求引基であり、Xは電子供
与基であり、R1はフッ素化を妨げない置換基である
か、または隣接炭素原子に結合している2つのR1基は
これらの炭素原子と一緒に第2の環を形成し、nは0〜
3である]で示されるものであるのが望ましい。
【0008】Rによって表わされる電子求引基は、望ま
しくは−CY3,−SO21,−COY2および−CNか
ら選択され、ここでYは−Fおよび−Clから選択さ
れ;Y1は−F,−Cl,−Br,−NH2,−NH(C
1〜C4−アルキル)およびN(C1〜C4−アルキル)2
から選択され;Y2は−H,−F,−Cl,−Br,−
1〜C4−アルキル,−OHおよび−OC1〜C4−アル
キルから選択される。
【0009】電子供与基は、電子を誘導作用またはメソ
メリー効果によるか、あるいは2つの効果の組合せによ
って供与することができる。
【0010】Xにより表わされる電子供与基は望ましく
はハロゲン、より望ましくは−Fまたは−Clである。
【0011】R1によって表わされる基またはn>1で
ある場合の複数の基は、独立にフッ素化反応を妨げな
い、RおよびXにつき上述した任意の基であってもよ
く、望ましくはC1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコ
キシ、NH2、NH(C1〜C6−アルキル)、N(C1
6−アルキル)2、SHおよびSC1〜C6−アルキルか
ら選択される。RおよびR1によって表わされる任意の
基は、それ自体方法の間にフッ素を受けることができ
る。
【0012】ベンゼン環の5位および6位にある2つの
1基は、結合して第2の環を形成し、これはベンゼン
環に縮合した5員または6員の炭素環または複素環であ
ってもよい。かかる2つのR1基がこのように結合して
いる化合物の例は式(1)で示される化合物のナフタレ
ン、キノリン、ベンゾピラン、ベンゾチオフエン、ベン
ゾフラン、ベンゾピロールおよびベンゾピロリジン類似
体である。
【0013】nが0〜2、殊に0または1であるのが望
ましい。
【0014】式(1)で示される望ましい化合物は、式
(2)
【0015】
【化3】
【0016】[式中R,X,R1およびnは上記のもの
を表わす]で示される化合物から誘導することができ
る。
【0017】方法は望ましくは、式(2)で示される化
合物をそのまままたは適当な反応媒体中で、上述したガ
ス混合物と反応させることによて実施される。不活性ガ
ス中のフッ素の濃度は、望ましくは1%〜50%(容
量)、より望ましくは2%〜30%、殊に望ましくは5
%〜15%である。フッ素ガスは窒素のような不活性ガ
スで希釈するのが望ましい。
【0018】適当な反応媒体は、式(2)で示される芳
香族化合物またはフッ素ガスと反応しない任意の液体で
ある。望ましい反応媒体は、ペルハロアルカン、たとえ
ば四塩化炭素および1,1,2−トリクロロ−1,2,
2,−トリフルオロエタンまたはペルハロ酢酸、たとえ
ばトリフルオロ酢酸またはトリクロロ酢酸またはアセト
ニトリルまたはそれらの混合物のような液体である。反
応媒体は望ましくはアセトニトリルまたはトリフルオロ
酢酸である。
【0019】方法は、−40℃〜25℃、望ましくは−
30℃〜15℃の温度で実施することができる。方法
は、アセトニトリルのような液体中では−35℃〜−5
℃の温度、より望ましくは−30℃〜15℃の温度で実
施するのが望ましい。方法は、トリフルオロ酢酸のよう
な液体中では−5℃〜25℃の温度、より望ましくは0
℃〜20℃の温度、殊に望ましくは5℃〜15℃の温度
で実施するのが望ましい。アセトニトリル中での反応
は、アセトニトリルとフッ素の反応を最小にするため、
トリフルオロ酢酸中の反応よりも低い温度である。フッ
素対式(2)で示される芳香族化合物の比は広い範囲内
で変化しうるが、フッ素対式(2)で示される芳香族化
合物のモル比は、所望生成物の良好な収率を助長しかつ
過フッ素化副生成物を阻止するために、1:1〜2:1
であるのが望ましい。
【0020】フッ素化反応が実質的に完結した場合、生
成物は任意の便利な方法で単離することができる。たと
えば反応混合物は、残存フッ素を除去するために窒素で
パージし、反応媒体は蒸留により除去することができ
る。
【0021】残留生成物は、大気圧または減圧下での蒸
留のような便利な手段によるかまたは生成物が固体であ
る場合には適当な溶剤からの再結晶によって精製するこ
とができる。
【0022】式(1)で示される3−フルオロ芳香族化
合物は、たとえば農芸化学薬品、医薬品および染料の製
造における合成中間体として有用である。
【0023】本方法は他のルートによっては達成が困難
である置換パターンを有するフルオロ芳香族化合物への
便利な合成ルートを提供する。
【0024】さらに、Xがハロゲンである式(1)で示
される3−フルオロ芳香族化合物は公知方法を使用して
基Rを除去することにより、1−フルオロ−2−ハロ−
芳香族化合物に容易に変えることができる。
【0025】本発明を次の実施例により説明する。
【0026】
【実施例】例1 アセトニトリル(15cc)中の4−フルオロベンゼン
スルホニルクロリド(0.015モル)の溶液を、窒素
気流下に−30℃に冷却した。窒素中のフッ素(0.0
3モル)の10容量%の混合物を、−30℃の冷却溶液
に通した。すべてのフッ素が添付されたとき、反応混合
物を窒素気流下に外界温度に昇温させた。反応混合物
を、標準として基準試料を用い19FNMRおよび質量
分光測定によって分析した。分析から、4−フルオロベ
ンゼンスルホニルクロリドの95%がフッ素化生成物に
変換し、これは3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル
クロリドであった(100%)。
【0027】例2 例1の方法を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリ
ドの代りに4−フルオロベンゾイルクロリド(0.01
5モル)を使用し、フッ素0.03モルの代りに0.0
15モルを使用した点を除いて実施した。4−フルオロ
ベンゾイルクロリドの50%が、3,4−ジフルオロベ
ンゾイルクロリド(>95%)からなるフッ素化生成物
に変換した。
【0028】例3 例2の方法を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリ
ドの代りに4−フルオロベンゾトリフロリド0.015
%モルを使用した点を除いて実施した。4−フルオロベ
ンゾトリフロリドの65%が、3,4−ジフルオロベン
ゾトリフロリド(>95%)からなるフッ素化生成物に
変換した。
【0029】例4 例1の方法を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリ
ドの代りに4−フルオロベンゾトリフロリド0.015
モルを使用した点を除いて実施した。4−フルオロベン
ゾトリフロリドの90%が、3,4−ジフルオロベンゾ
トリフロリド(>90%)からなるフッ素化生成物に変
換した。
【0030】例5 例1の方法を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリ
ドの代りに4−フルオロベンゾトリクロリド0.015
モルを使用して点を除いて実施した。4−フルオロベン
ゾトリクロリドの90%が、3,4−ジフルオロベンゾ
トリフリド(>90%)および少量のトリフルオロメチ
ル基を有する化合物からなるフッ素化生成物に変換し
た。
【0031】例6 例2の方法を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリ
ドの代りに4−フルオロアセトフエノン0.015モル
を使用した点を除いて実施した。4−フルオロアセトフ
エノンの70%が、3,4−ジフルオロアセトフエノン
(>85%)およびトリフルオロメチル基を有する少量
の化合物からなるフッ素化生成物に変換した。
【0032】例7 例2の方法を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリ
ドの代りに4−フルオロベンゾニトリル0.015モル
を使用した点を除いて実施した。4−フルオロベンゾニ
トリルの70%が、3,4−ジフルオロベンゾニトリル
(>90%)およびトリフルオロメチル基を有する少量
の化合物からなるフッ素化生成物に変換した。
【0033】例8 トリフルオロ酢酸(15部)中の4−フルオロ安息香酸
(0.015モル)の溶液を、窒素気流下に15℃に冷
却した。フッ素(0.03モル)および窒素の10容量
%混合物を15℃で溶液に通した。
【0034】すべてのフッ素が添加されたとき、反応混
合物を窒素気流下に外界温度に昇温させた。4−フルオ
ロ安息香酸の90%が、フッ素化生成物に変換したが、
これは3,4−ジフルオロ安息香酸(100%)であっ
た。
【0035】例9 例1の方法を、フッ素0.03モルの代りに0.015
%モルを使用した点を除いて実施した。4−フロオロベ
ンゼンスルホニルクロリドの50%がフッ素化生成物に
変換したが、これは3,4−ジフルオロベンゼンスルホ
ニルクロリド(100%)であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 63/06 9356−4H 69/76 Z 9279−4H 69/84 9279−4H 69/92 9279−4H 229/56 8930−4H 255/50 9357−4H 255/53 9357−4H 255/56 9357−4H 309/86 7419−4H 309/87 7419−4H 309/88 7419−4H 309/89 7419−4H 311/16 7419−4H C07D 215/48 307/79 311/74 7252−4C 333/54 (72)発明者 リチャード デイッキンソン チェイムバ ーズ イギリス国 ダラム ホワイトスモックス アイクリーグリーン 5 (72)発明者 マイケル ハロルド ロック イギリス国 バーミンガム ボーンヴィル メアリーヴェイル ロード 133

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1位に電子求引基を有し、4位に電子供
    与基を有する芳香族化合物を、フッ素および不活性ガス
    の混合物からなりフッ素を50容量%まで含有するガス
    と反応させることにより、3−フルオロ芳香族化合物を
    製造する方法。
  2. 【請求項2】 3−フルオロ芳香族化合物が式(I): 【化1】 [式中Rは電子求引基であり;Xは電子供与基であり;
    1はフッ素化を妨げない置換基であるか、または隣接
    炭素原子に結合している2つのR1基はこれらの炭素原
    子と一緒に第2の環を形成し;nは0〜3である]で示
    されるものである、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 式(1)で示される化合物においてRが
    −CY3,−SO21,−COY2または−CNであり、
    Yは−Fまたは−Clであり、Y1は−F,−Cl,−
    Br,−NH2,−NH(C1〜C4−アルキル)または
    −N(C1〜C4−アルキル)2であり、Y2は−H,−
    F,−Cl,−Br,−C1〜C4−アルキル,−OHま
    たはOC1〜C4−アルキルであり、Xがハロゲンであ
    り、R1が−CY3,−SO21,−COY2,−CN,
    1〜C6−アルキル,C1〜C6−アルコキシ,−N
    2,−NH(C1〜C6−アルキル),N(C1〜C6
    アルキル)2,SHまたはSC1〜C6−アルキル(ここ
    でY,Y1およびY2は上記のものを表わす)であるかま
    たは隣接炭素原子に結合している2つのR1基はこれら
    炭素原子と一緒に第2の環を形成し;nが0〜3であ
    る、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 Rが−SO2Cl,−COCl,−C
    N,−CF3,−CCl3,−COCH3または−COO
    Hであり;Xが−Fまたは−Clであり;R1が−C
    3,−SO21,−COY2,−CN,C1〜C6−アル
    キル,C1〜C6−アルコキシ,NH2,NH(C1〜C6
    −アルキル),N(C1〜C6−アルキル)2,SHまた
    はSC1〜C6−アルキルであり、Yは−Fまたは−Cl
    であり、Y1が−F,−Cl,−Br,−NH2,−NH
    (C1〜C4−アルキル)またはN(C1〜C4−アルキ
    ル)2,であり、Y2が−H,−F,−Cl,−Br,−
    1〜C4−アルキル,−OHまたは−OC1〜C4−アル
    キルであるか、または隣接炭素原子に結合している2つ
    のR1基はこれら炭素原子と一緒に第2の環を形成し;
    nは0〜2である、請求項2または3記載の方法。
  5. 【請求項5】 方法を−40℃〜25℃の温度で実施す
    る、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 フッ素対芳香族化合物のモル比が1:1
    〜2:1である、請求項1から5までのいずれか1項記
    載の方法。
JP4116030A 1991-05-10 1992-05-08 3−フルオロ芳香族化合物を製造する方法 Pending JPH06157357A (ja)

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GB9110181.6 1991-05-10

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US (1) US5212301A (ja)
EP (1) EP0512715A3 (ja)
JP (1) JPH06157357A (ja)
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US5212301A (en) 1993-05-18
EP0512715A3 (en) 1994-05-25
EP0512715A2 (en) 1992-11-11
GB9110181D0 (ja) 1991-07-03

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