JPH0672165A - 自走式作業機の動力伝達装置 - Google Patents

自走式作業機の動力伝達装置

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JPH0672165A
JPH0672165A JP25063892A JP25063892A JPH0672165A JP H0672165 A JPH0672165 A JP H0672165A JP 25063892 A JP25063892 A JP 25063892A JP 25063892 A JP25063892 A JP 25063892A JP H0672165 A JPH0672165 A JP H0672165A
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JP
Japan
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gear
shaft
rotary
clutch
case
Prior art date
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Application number
JP25063892A
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English (en)
Inventor
Takashi Oota
能司 太田
Masatoshi Nagaoka
政敏 永岡
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自走式作業機において、トランスミッション
の位置を低くして機体のコンパクト化と低重心化を図
り、これと同時に機体の左右方向の重量をバランスさせ
る。 【構成】 ミッションケース4は、左右の車軸57,5
8の先端にそれぞれ支持した左右の車輪間の空間に配置
され、機体中心線を挟んで右ケース半体52と左ケース
半体53とに2分割される。右ケース半体52にはメイ
ンシャフト55及びカウンタシャフト56を有するトラ
ンスミッション51が収納され、左ケース半体53には
差動機構78及びデフロック機構83が収納される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの駆動力をト
ランスミッション及び差動機構を介して左右の車輪に伝
達する自走式作業機の動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる自走式作業機の動力伝達装置とし
て、実開平4−68602号公報に記載されたものが知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
自走式作業機の動力伝達装置は、トランスミッションか
ら下方に延びる伝動ケースの下端に差動機構を設け、こ
の差動機構から左右に延出する車軸に車輪を支持してい
る。しかしながら、上述のようにトランスミッションか
ら下方に延びる伝動ケースの下端に差動機構を設ける
と、トランスミッションの位置が高くなって機体が大型
化するばかりか、機体の重心位置が高くなって安定性が
低下する問題がある。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、トランスミッションの位置を低くして機体のコンパ
クト化と低重心化を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、エンジンの駆動力をトランスミッション
及び差動機構を介して左右の車輪に伝達する自走式作業
機において、トランスミッション及び差動機構を、左右
の車輪間において機体中心線の左右両側に振り分けて配
設したことを特徴とする。
【0006】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0007】図1〜図10は本発明の第1実施例を示す
もので、図1は耕耘機の全体側面図、図2は図1の2方
向矢視図、図3は図1の要部拡大図、図4は図3の要部
拡大断面図、図5は図4の5−5線断面図、図6は図3
の6−6線断面図、図7は図1の要部拡大図、図8は図
7の8−8線断面図、図9は図1の要部拡大図、図10
は図9の10−10線断面図である。
【0008】図1及び図2に示すように、自走式作業機
としての耕耘機Tは、燃料タンク1、エンジン2、クラ
ッチケース3、ミッションケース4、左右一対の車輪
5,5及びロータリ作業機6を備えた本体部7と、この
本体部7のミッションケース4から後上方に延出するハ
ンドル部8とから構成される。
【0009】本体部7は更に、クラッチケース3から前
方に延出してバランスウエイト9を着脱自在に支持する
バランスウエイトハンガ10と、ミッションケース4か
ら後上方に延出してチェンジガイド11のガイド溝11
1 溝を貫通するチェンジレバー12と、ロータリ作業機
6の上面を覆うカバー13と、ミッションケース4の後
端に立設したブラケット14に設けられて尾輪15の上
下位置を調節する尾輪昇降機構16と、カバー13の後
部にヒンジ17で上下揺動自在に枢支したリヤカバー1
8と、その下端に固着した均平板19とを備える。そし
てリヤカバー18は後下方に向けて延びるとともに、均
平板19はリヤカバー18の下端から略90°方向変換
して前下方に向けて延びており、両者の間には機体前方
に向けて開いた樋状の凹部aが形成される。尾輪15は
リヤカバー18で覆われており、均平板19は尾輪15
よりも機体後方に位置するように配設される。
【0010】またハンドル部8は、ミッションケース4
の上面にピン20で前後揺動可能に枢支した操縦ハンド
ル21と、ミッションケース4の上面に固設したブラケ
ット22の上端に前記操縦ハンドル21を所定の後傾角
で固定するハンドル固定機構23と、エンジン2のスロ
ットルを制御するスロットルレバー24と、前記クラッ
チケース3に収納されたクラッチのON・OFFを制御
するクラッチレバー25とを備える。
【0011】図3から明らかなように、エンジン2はク
ランクシャフト31を下向きにした状態でクラッチケー
ス3の上部に支持される。クラッチケース3は上部ケー
ス半体32と下部ケース半体33とに2分割され、上部
ケース半体32にエンジン2が支持されるとともに、下
部ケース半体33がミッションケース4の前端上部に支
持される。
【0012】次に、図4及び図5に基づいて、クラッチ
ケース4に収納される湿式クラッチ34の構造を説明す
る。
【0013】上部ケース半体32の内部は隔壁321
よって上下に区画され、その上側にエンジン2のオイル
パン35が画成されるとともに、隔壁321 の中央部に
設けたシール部材36をクランクシャフト31が貫通す
る。
【0014】上部ケース半体32の隔壁321 と下部ケ
ース半体33との間に画成されるクラッチ室37に収納
されるクラッチ34は、プラネタリギヤ式の減速機構を
備える。プラネタリギヤ式の減速機構は、クランクシャ
フト31の下端に形成したサンギヤ311 と、下部ケー
ス半体33の環状段部331 に回転自在に支持されたク
ラッチアウタ38の内周に形成したリングギヤ38
1 と、下部ケース半体33の中心にクランクシャフト3
1と同軸に支持されたクラッチ出力軸39に固着したプ
ラネタリキャリヤ40と、このプラネタリキャリヤ40
に支持されて前記サンギヤ311 及びリングギヤ381
に同時に噛合する3個のプラネタリギヤ41…とを備え
る。
【0015】プラネタリキャリヤ40には、クラッチア
ウタ38の内周に対向するクラッチインナ42が、プラ
ネタリギヤ41…の回転軸を兼ねるピン43…を介して
支持されており、これらクラッチアウタ38とクラッチ
インナ42との間に一対の円弧状のクラッチシュー4
4,44が配設される。各クラッチシュー44,44は
上部ケース半体32に植設したピン45に一端を枢支さ
れ、互いに対向するそれらの他端間には上部ケース半体
32に支持された従動軸46の下端に形成した平板状の
カム461 が配設される。従動軸46に形成した従動ギ
ヤ462 は、上部ケース半体32に支持された駆動軸4
7に形成した駆動ギヤ471 に噛合するとともに、駆動
軸47の上端に設けたアーム48が前記クラッチレバー
25に図示せぬボーデンワイヤを介して接続される。
【0016】一対のクラッチシュー44,44は2本の
クラッチスプリング49,49によって相互に接近する
方向に付勢されており、この状態で各クラッチシュー4
4,44の内周に設けた摩擦部材441 ,441 がクラ
ッチインナ42に圧接され、クラッチ34はOFF状態
となる。一方、カム461 でクラッチスプリング49,
49の弾発力に抗して一対のクラッチシュー44,44
を相互に離間する方向に拡開させると、そのクラッチシ
ュー44,44の外周に設けた摩擦部材442,442
がクラッチアウタ38に圧接され、クラッチ34はON
状態となる。
【0017】次に、図6に基づいてミッションケース4
の前部に収納されるトランスミッション51の構造を説
明する。
【0018】ミッションケース4は機体中心線を境に右
ケース半体52と左ケース半体53とに2分割されてお
り、それらの前部上面にそれぞれ形成した半円筒部52
1 ,531 間にシール部材54を介してクラッチケース
3の下部ケース半体33に形成した円筒部332 が左右
から挟持されるとともに、前記半円筒部521 ,531
に連設したフランジ部522 ,532 がクラッチケース
3の下部ケース半体33にボルト締めされる。ミッショ
ンケース4の前後方向中間部は左右方向幅が細く形成さ
れており、その内部にロータリ作業機6に動力を伝達す
る後述のチェーン67が収納される。
【0019】図3及び図6から明らかなように、ミッシ
ョンケース4の前部には、何れも左右方向に平行に延び
るメインシャフト55、カウンタシャフト56及び左右
の車軸57,58が、前から後に順次配設される。クラ
ッチケース3の下部ケース半体33に形成した円筒部3
2 には、クラッチ出力軸39にスプライン結合された
ミッション入力軸59がボールベアリング60を介して
支持される。クランクシャフト31と同軸で下向きに延
びるミッション入力軸59の直下には前記メインシャフ
ト55が位置しており、ミッション入力軸59の下端に
形成したベベルギヤよりなるプライマリドライブギヤ5
1 がメインシャフト55に固着したベベルギヤよりな
るプライマリドリブンギヤ61に噛合する。
【0020】メインシャフト55にはロータリ駆動ギヤ
62が固着されており、カウンタシャフト56に相対回
転可能に支持したスリーブ63にはロータリ従動ギヤ6
4が摺動自在にスプライン結合される。ロータリ従動ギ
ヤ64は前記チェンジレバー12に連動するフォーク6
5によって前記スリーブ63上を摺動し、ロータリ駆動
ギヤ62と噛合することによりメインシャフト55の回
転をカウンタシャフト56上のスリーブ63に伝達可能
である。スリーブ63にはロータリ駆動スプロケット6
6が固着されており、このロータリ駆動スプロケット6
6にロータリ作業機6に接続する無端状のチェーン67
が巻き掛けられる。而して、フォーク65を操作するこ
とにより、エンジン2の駆動力をロータリ作業機6に伝
達し、又は遮断することができる。
【0021】メインシャフト55にはメインスライドギ
ヤ68が摺動自在にスプライン結合され、前記チェンジ
レバー12に連動するフォーク69によって摺動する。
一方、カウンタシャフト56には前記メインスライドギ
ヤ68に選択的に噛合可能な第1カウンタギヤ70及び
第2カウンタギヤ71が固着される。更にカウンタシャ
フト56には第3カウンタギヤ72が形成され、この第
3カウンタギヤ72は右車軸58に相対回転自在に支持
した第1アイドルギヤ73に噛合するとともに、この第
1アイドルギヤ73と一体に形成された第2アイドルギ
ヤ74は前記第2カウンタギヤ71に噛合する。そし
て、第2カウンタギヤ71と一体に形成したファイナル
ドライブギヤ75に噛合するファイナルドリブンギヤ7
6は、一対のボールベアリング77,77によって支持
された周知の差動機構78のデフケース79の右端に結
合される。
【0022】また、メインシャフト55の右端にはメイ
ンリバーススプロケット80が相対回転自在に支持され
るとともに、カウンタシャフト56の右端にはカウンタ
リバーススプロケット81が固着され、両スプロケット
80,81は無端状のチェーン82で連結される。そし
て、メインリバーススプロケット80は、前記フォーク
69で摺動するメインスライドギヤ58を介してメイン
シャフト55に結合可能である。
【0023】従って、フォーク69でメインスライドギ
ヤ68を第1カウンタギヤ70に噛合させると前進1速
変速段が確立され、フォーク69でメインスライドギヤ
68を第2カウンタギヤ71に噛合させると前進2速変
速段が確立され、フォーク69でメインリバーススプロ
ケット80をメインシャフト55に結合すると後退変速
段が確立される。
【0024】ミッションケース4における差動機構78
の左側に設けられたデフロック機構83は、左車軸57
に摺動自在にスプライン結合されてデフケース79の左
端に噛合可能なシフタ84を備える。従って、図示せぬ
レバーに連動して回転するシャフト85で前記シフタ8
4を摺動させてデフケース79に噛合させることによ
り、左車軸57とデフケース79とを一体化して差動機
構78をロックすることができる。
【0025】而して、エンジン2、クラッチ34、メイ
ンシャフト55、カウンタシャフト56及び左右の車軸
57,58を上述のようにレイアウトしたことにより、
耕耘機Tの各部の重量が左右の車軸57,58の近傍に
集中し、その重心位置は前記車軸57,58の僅か後方
に位置することになる(図1参照)。これにより、ロー
タリ作業機6に適切な接地荷重が作用して耕耘効果が高
まるばかりか、ロータリ作業機6を持ち上げて方向変換
する際の操縦ハンドル21の荷重が減少して操作性が向
上し、しかもバランスウエイト9の重量を減少させるこ
とができる。更に車軸57,58から前方へのエンジン
2のオーバーハング量が小さくなるために機体の小型化
が達成され、しかも小回りが可能になるばかりか、畝越
えや不整地走行の場合に機体前端が地面と接触する虞が
無い。
【0026】また、トランスミッション51を収納する
ミッションケース4の前部は左右の車輪5,5の間に配
置されており、これにより重心位置を低くして機体の安
定性を高めることができる。また機体中心線を挟んでミ
ッションケース4の右側にトランスミッション51を収
納し、左側に差動機構78及びデフロック機構83を収
納したので、ミッションケース4のコンパクト化が図れ
るばかりか、機体の左右方向バランスの向上と低重心化
を達成することができる。更に操縦ハンドル21の概略
延長線上に左右の車軸57,58が位置しているため、
操向によって操縦ハンドル21が上下に振られることが
無くなって操縦性が向上する。
【0027】また、ミッションケース4を右ケース半体
52と左ケース半体53とに2分割し、そのミッション
ケース4の内部にトランスミッション51、チェーン6
7及び正逆転機構91を一括して収納しているので、ケ
ースの部品点数を削減することができるばかりか分解・
組立が容易になり、しかもケースのシール部分からのオ
イル漏れを減少させることができる。
【0028】次に、図7及び図8に基づいてロータリ作
業機6の正逆転機構91について説明する。
【0029】正逆転機構91はミッションケース4の後
端の膨大部に収納されるもので、ボールベアリング9
2,92で同軸に支持された左右一対の正転軸93,9
3と、左右の正転軸93,93を貫通して左右に延出す
る1本の逆転軸94とを備える。各正転軸93,93に
はそれぞれ正転ロータリ爪95,95が固着されてお
り、逆転軸94の両端に嵌合してピン96,96で固定
された一対の延長軸97,97には、軸方向に離間した
各3個の逆転ロータリ爪98…,98…がそれぞれ固着
される。
【0030】トランスミッション51から延びる前記チ
ェーン67は逆転軸94に固着したロータリ従動スプロ
ケット99に巻き掛けられ、これにより逆転軸94は6
個の逆転ロータリ爪98…,98…と共に逆転駆動され
る。
【0031】一方、逆転軸94の後上方には第1中間軸
100及び第2中間軸101が平行に支持されており、
第1中間軸100に形成した第1中間ギヤ1001 が前
記ロータリ従動スプロケット99と一体の駆動ギヤ10
2に噛合するとともに、第1中間軸100に形成した第
2中間ギヤ1002 が第2中間軸101に形成した第3
中間ギヤ1011 に噛合する。そして第2中間軸101
の第3中間ギヤ1011 及び第4中間ギヤ1012 が、
左右の正転軸93,93に一体に形成した従動ギヤ93
1 ,931 にそれぞれ噛合する。而して、逆転軸94の
回転は反転した状態で左右の正転軸93,93及び正転
ロータリ爪95,95に伝達される。
【0032】次に、図9及び図10に基づいて尾輪昇降
機構16の構造を説明する。
【0033】ミッションケース4の後部に立設されたブ
ラケット14の上端に設けた角筒状のガイド部材111
には、下端に尾輪15を有する断面矩形状のステー11
2が上下摺動自在に支持される。ガイド部材111に一
体に設けたカバー支持部材113には、ロータリ作業機
6のカバー13が支持される。カバー支持部材113の
上面にカバー13と共に共締めされた基板114には、
断面コ字状のストッパハウジング115が設けられる。
ストッパハウジング115にはピン116を介してスト
ッパアーム117が枢支され、このストッパアーム11
7はコイルバネ118で前記ステー112の前面に形成
した複数個の切欠き1121 …の何れかに係合する方向
に付勢される。
【0034】一方、ステー112の上端には、丸棒より
なるハンドルグリップ119と、このハンドルグリップ
119に設けられたブラケット120にピン121で枢
支したレバー122とが設けられる。そして、ボーデン
ワイヤ123のアウタチューブ1231 の両端がストッ
パハウジング115とブラケット120とに固着され、
またインナワイヤ1232 の両端がストッパアーム11
7とレバー122とに固着される。
【0035】而して、レバー122を握ってボーデンワ
イヤ123のインナワイヤ1232を引くことにより、
ストッパアーム117をコイルバネ118に抗して図1
0の実線位置から鎖線位置に揺動させ、ステー112の
切欠き1121 …から離脱させることができる。
【0036】次に、前述の構成を備えた本発明の第1実
施例の作用について説明する。
【0037】クラッチ34をONして耕耘機Tを走行さ
せるべく操縦ハンドル21に設けたクラッチレバー25
を握ると、図示せぬボーデンワイヤを介して図4に示す
アーム48が回転し、その回転は駆動軸47の駆動ギヤ
471 及び従動軸46の従動ギヤ462 を介してカム4
1 に伝達される。カム461 が回転すると、図4及び
図5において一対のクラッチシュー44,44の自由端
が相互に離間するように押圧され、クラッチスプリング
49,49の弾発力に抗してピン45回りに拡開する。
するとクラッチシュー44,44の外周に設けた摩擦部
材442 ,442 がクラッチアウタ38に密着して該ク
ラッチアウタ38の回転を規制するため、エンジン2の
クランクシャフト31に形成したサンギヤ311 と前記
固定されたクラッチアウタ38に形成したリングギヤ3
1 とに噛合する3個のプラネタリギヤ41…は自転し
ながらサンギヤ311 の回りを公転する。その結果、プ
ラネタリギヤ41…を支持するプラネタリキャリヤ40
がクラッチ出力軸39と共に回転し、クランクシャフト
31の回転が減速された状態でクラッチ出力軸39に取
り出される。
【0038】一方、クラッチ34をOFFすべく前記ク
ラッチレバー25を放すと、一対のクラッチシュー4
4,44はクラッチスプリング49,49の弾発力で相
互に接近し、それらの内周に設けた摩擦部材441 ,4
1 がクラッチインナ42に密着する。その結果、クラ
ッチインナ42の回転が規制されるため、このクラッチ
インナ42にピン43…で結合されたプラネタリキャリ
ヤ40及びクラッチ出力軸39の回転も規制される。こ
のとき、クランクシャフト31の回転はサンギヤ311
から公転を規制されたプラネタリギヤ41…を介してリ
ングギヤ381 に伝達され、クラッチアウタ38を空回
りさせる。
【0039】而して、クラッチ34がOFF状態にある
時、クラッチシュー44,44でプラネタリキャリヤ4
0の回転を規制することにより、このプラネタリキャリ
ヤ40と一体のクラッチ出力軸39の連れ回りを防止す
ることができる。これによりクラッチ34の引きずりを
防止し、耕耘機Tの停止中にロータリ作業機6が不要な
回転をする不都合を確実に回避することができる。
【0040】さて、クラッチ34がONした時、図6に
おいてフォーク69がメインスライドギヤ68を第1カ
ウンタギヤ70に噛合させて前進1速変速段を確立させ
た状態にあれば、クラッチ出力軸59の回転は、プライ
マリドライブギヤ591 、プライマリドリブンギヤ6
1、メインシャフト55、メインスライドギヤ68、第
1カウンタギヤ70、第3カウンタギヤ72、第1アイ
ドルギヤ73、第2アイドルギヤ74、第2カウンタギ
ヤ71、ファイナルドライブギヤ75及びファイナルド
リブンギヤ76を介してデフケース79に伝達される。
その結果、左右の車軸57,58は大きな減速比で減速
されてメインシャフト55と同方向に回転し、耕耘機T
を低速で前進させる。
【0041】また、フォーク69がメインスライドギヤ
68を第2カウンタギヤ71に噛合させて前進2速変速
段を確立させた状態にあれば、クラッチ出力軸59の回
転は、プライマリドライブギヤ591 、プライマリドリ
ブンギヤ61、メインシャフト55、メインスライドギ
ヤ68、第2カウンタギヤ71、ファイナルドライブギ
ヤ75及びファイナルドリブンギヤ76を介してデフケ
ース79に伝達される。その結果、左右の車軸57,5
8は小さな減速比で減速されてメインシャフト55と同
方向に回転し、耕耘機Tを高速で前進させる。
【0042】また、フォーク69がメインリバーススプ
ロケット80をメインシャフト55に結合して後退変速
段を確立させた状態にあれば、クラッチ出力軸59の回
転は、プライマリドライブギヤ591 、プライマリドリ
ブンギヤ61、メインシャフト55、メインリバースス
プロケット80、チェーン82、カウンタリバーススプ
ロケット81、カウンタシャフト56、ファイナルドラ
イブギヤ75及びファイナルドリブンギヤ76を介して
デフケース79に伝達される。その結果、左右の車軸5
7,58はメインシャフト55と逆方向に回転し、耕耘
機Tを後退させる。
【0043】クラッチ34がON状態にある時、図6に
おいてフォーク65がロータリ従動ギヤ64とロータリ
駆動ギヤ62との噛合を解除していれば、ロータリ作業
機6に対する駆動力の伝達は行われない。この状態から
フォーク65でロータリ従動ギヤ64をロータリ駆動ギ
ヤ62に噛合させると、クラッチ出力軸59の回転は、
プライマリドライブギヤ591 、プライマリドリブンギ
ヤ61、メインシャフト55、ロータリ駆動ギヤ62、
ロータリ従動ギヤ64、スリーブ63、ロータリ駆動ス
プロケット66及びチェーン67を介して、図8のロー
タリ従動スプロケット99に伝達され、正逆転機構91
を介してロータリ作業機6を駆動することができる。
【0044】図8において、ロータリ従動スプロケット
99に駆動力が伝達されると、逆転軸94及び延長軸9
7,97が回転することにより、6個の逆転ロータリ爪
98…,98…が同期して逆転、即ち耕耘機Tの走行方
向と反対方向に回転する。これと同時に、ロータリ従動
スプロケット99の回転は、駆動ギヤ102から第1中
間ギヤ1001 を介して第1中間軸100に伝達され、
そこから第2中間ギヤ1002 及び第3中間ギヤ101
1 を介して第2中間軸101に伝達される。そして第2
中間軸101の回転は第3中間ギヤ1011 及び第4中
間ギヤ1012から一対の従動ギヤ931 ,931 を介
して左右の正転軸93,93に伝達される。これによ
り、2個の正転ロータリ爪95,95は前記6個の逆転
ロータリ爪98…,98…とは逆方向、即ち耕耘機Tの
走行方向に回転駆動される。
【0045】而して、ロータリ作業機6の逆転ロータリ
爪98…,98…と正転ロータリ爪95,95とを相互
に反対方向に回転させることにより、ロータリ耕耘機T
のダッシングを防止することができるばかりか、土の跳
ね上げ量が少ない正転ロータリ爪95,95を機体内側
に配置したことにより、ミッションケース4の後部に土
が乗る不都合を回避することができる。しかも、この正
逆転機構91はベベルギヤを用いていないために動力伝
達効率が優れているだけでなく、少ない部品点数でコン
パクトに構成することができる。尚、正転ロータリ爪9
5,95及び逆転ロータリ爪98…,98…の回転方向
を全く逆にすることも可能である。
【0046】また、第1中間軸100及び第2中間軸1
01を正転軸93,93及び逆転軸94の上方に配置し
たので、ミッションケース4の後部の最低地上高が増加
して地面との干渉を防止することができる。しかも、ブ
ラケット14の取付部の高さが高くなるため、そのブラ
ケット14の上下方向長さを短縮して強度を向上させる
ことができる。
【0047】さて、ロータリ作業機6による耕深を制御
すべく尾輪15の高さを調節するには、図10に示すハ
ンドルグリップ119とレバー122とを同時に握って
該レバー122をピン121回りに揺動させる。すると
ボーデンワイヤ123のインナワイヤ1232 に引かれ
たストッパアーム117が、コイルバネ118に抗して
図10の実線位置から鎖線位置に揺動する。その結果、
ストッパアーム117がステー112の切欠き1121
…から外れるため、ハンドルグリップ119の位置を上
下に移動させることによりステー112をガイド部材1
11に対して任意の位置に摺動させることができる。そ
してステー112の位置を調節した後にレバー122を
弛めてコイルバネ118の弾発力でストッパアーム11
7を新たな切欠き1121 …に係合させれば、ステー1
12がロックされて適切な耕深が得られる高さに尾輪1
5が固定される。
【0048】而して、尾輪15を上昇させるとロータリ
作業機6の位置が相対的に低くなって耕深が増加し、逆
に尾輪15を下降させるとロータリ作業機6の位置が相
対的に高くなって耕深が減少する。また、耕耘機Tが路
上を走行する場合には、尾輪15を下降させてロータリ
作業機6を路面から浮かせれば良い。
【0049】上記尾輪昇降機構16を操作する際に、片
手でハンドルグリップ119とレバー122とを同時に
握ってステー112の位置を調節することができるの
で、その操作を極めて容易に行うことができる。
【0050】ところで、耕耘機Tによる耕耘時にロータ
リ作業機6によって耕耘された土の上を尾輪15が通過
すると、その轍が残って仕上がりが著しく低下する。し
かるに、本実施例の耕耘機Tは均平板19が尾輪15の
後方に位置するため、尾輪15の轍を均平板19で消す
ことができる。即ち、リヤカバー18と均平板19との
接続部に形成された凹部a(図1参照)に耕耘された土
の一部が保持され、この土は耕耘機の前進に伴って均平
板19から後方に少しずつ放出される。従って耕耘され
た土は均平板19によって均一に均されることになり、
このとき尾輪15の轍も同時に消し去られて極めて良好
な仕上がりを得ることが可能となる。
【0051】図11〜図15は本発明の第2実施例を示
すもので、図11は耕耘機の全体側面図、図12は図1
1の要部拡大、図13は図12の13−13線断面図、
図14は図11の要部拡大図、図15は図14の15−
15線断面図である。
【0052】図11に示すように、前述の第1実施例で
一体に構成されていたミッションケース4が、この第2
実施例ではトランスミッション51を収納するミッショ
ンケース4と、後述のロータリ駆動軸140を収納する
駆動軸収納ケース131と、正逆転機構91を収納する
正逆転機構収納ケース132とに分割して構成される。
そして、操縦ハンドル21を枢支するピン20はミッシ
ョンケース4に、ハンドル固定機構23を支持するため
のブラケット22は駆動軸収納ケース131に、尾輪昇
降機構16を支持するブラケット14は正逆転機構収納
ケース132に設けられる。この第2実施例は、トラン
スミッション51及び正逆転機構91の構成と、それら
の間の動力伝達機構の構造を除く他の構造、例えばクラ
ッチ34の構造は前述の第1実施例と実質的に同一であ
る。
【0053】次に、図12及び図13に基づいてトラン
スミッション51の構造を説明する。
【0054】トランスミッション51を収納するミッシ
ョンケース4は右ケース半体133と左ケース半体13
4とから構成され、それらの割り面は機体中心線から右
側に偏倚している。そして、左ケース半体134の上部
に設けた円筒部1341 をクラッチケース3の下部ケー
ス半体33の円筒部332 に嵌合させるとともに、フラ
ンジ部1342 を下部ケース半体33の下面にボルト締
めすることにより、ミッションケース4とクラッチケー
ス3とが結合される。
【0055】左右の車輪5,5間に配置されるトランス
ミッション51は、メインシャフト55及びカウンタシ
ャフト56に加えてセカンダリシャフト135を備えて
おり、メインシャフト55は下向きに配置されたクラン
クシャフト31の延長線上に、カウンタシャフト56は
前記メインシャフト55の後上方に、セカンダリシャフ
ト135は前記カウンタシャフト56の後上方に、そし
て左右の車軸57,58は前記セカンダリシャフト13
5の下方に配置される。
【0056】クランクシャフト31の延長線上に位置し
てクラッチケース3から下方に延出するミッション入力
軸59は、何れもベベルギヤよりなるプライマリドライ
ブギヤ591 とプライマリドリブンギヤ61とを介して
メインシャフト55に連結される。メインシャフト55
には、チェンジレバー12に連動するフォーク65によ
って摺動するロータリ駆動ギヤ62がスプライン結合さ
れるとともに、セカンダリシャフト135にはロータリ
従動ギヤ64が固着される。そして、メインシャフト5
5上を摺動するロータリ駆動ギヤ62に噛合可能な第1
中間ギヤ136と、セカンダリシャフト135に固着し
たロータリ従動ギヤ64に噛合する第2中間ギヤ137
とを一体に形成したものが、カウンタシャフト56に回
転自在に支持される。
【0057】セカンダリシャフト135に固着した第1
ベベルギヤ138は、駆動軸収納ケース131にボール
ベアリング139で支持されたロータリ駆動軸140の
前端に固着した第2ベベルギヤ141に噛合する。而し
て、フォーク65を操作することにより、エンジン2の
駆動力をロータリ作業機6に伝達し、又は遮断すること
ができる。
【0058】メインシャフト55に固着したメインギヤ
142はカウンタシャフト56に固着したカウンタギヤ
143に噛合しており、これによりメインシャフト55
の回転は常時カウンタシャフト56に伝達される。カウ
ンタシャフト56には、一体に形成された第1カウンタ
スライドギヤ144及び第2カウンタスライドギヤ14
5がスプライン結合されており、それらはチェンジレバ
ー12に連動するフォーク69によってカウンタシャフ
ト56上を摺動する。右車軸58には、一体に形成され
た第1アイドルギヤ146及び第2アイドルギヤ147
が回転自在に支持されており、この第1アイドルギヤ1
46に前記第1カウンタスライドギヤ144が噛合可能
である。セカンダリシャフト135には、一体に形成さ
れた第1セカンダリギヤ148及び第2セカンダリギヤ
149が回転自在に支持されており、この第1セカンダ
リギヤ148は前記第2アイドルギヤ147に噛合する
とともに、第2セカンダリギヤ149はデフケース79
に固着したファイナルドリブンギヤ150に噛合する。
また、前記ファイナルドリブンギヤ150は、カウンタ
シャフト56上をスライドする第1カウンタスライドギ
ヤ144にも噛合可能である。更にまた、カウンタシャ
フト56上をスライドする第2カウンタスライドギヤ1
45は、セカンダリシャフト135上の第1セカンダリ
ギヤ148に噛合可能である。
【0059】而して、フォーク69で第1カウンタスラ
イドギヤ144を第1アイドルギヤ146に噛合させる
と前進1速変速段が確立され、フォーク69で第1カウ
ンタスライドギヤ144をファイナルドリブンギヤ15
0に噛合させると前進2速変速段が確立され、フォーク
69で第2カウンタスライドギヤ145を第1セカンダ
リギヤ148に噛合させると後退変速段が確立される。
【0060】尚、ミッションケース4の左端には、第1
実施例と同一構造のデフロック機構83が設けられる。
【0061】次に、図14及び図15に基づいて正逆転
機構91の構造を説明する。
【0062】駆動軸収納ケース131の後端に連結され
た正逆転機構収納ケース132には、ボールベアリング
92,92で同軸に支持された左右一対の正転軸93,
93と、左右の正転軸93,93を貫通して左右に延出
する1本の逆転軸94とが支持される。各正転軸93,
93にはそれぞれ正転ロータリ爪95,95が固着され
るとともに、逆転軸94の両端に嵌合してピン96,9
6で固定された一対の延長軸97,97には、軸方向に
離間した各3個の逆転ロータリ爪98…,98…がそれ
ぞれ固着される。
【0063】駆動軸収納ケース131に収納されてボー
ルベアリング161で正逆転機構収納ケース132に支
持されたロータリ駆動軸140の後端には、第3ベベル
ギヤ162が形成されており、この第3ベベルギヤ16
2は逆転軸94に固着した第4ベベルギヤ163及び左
側の正転軸93に一体に形成した第5ベベルギヤ164
に噛合する。また逆転軸94の後上方に配置した中間軸
165には、左側の正転軸93に固着した駆動ギヤ16
6に噛合する第1中間ギヤ167と、右側の正転軸93
に一体に形成した従動ギヤ168に噛合する第2中間ギ
ヤ169とが固着される。
【0064】次に、上記構成を備えた第2実施例の作用
について説明する。
【0065】図13においてフォーク69が第1カウン
タスライドギヤ144を第1アイドルギヤ146に噛合
させて前進1速変速段を確立させると、クラッチ出力軸
59の回転は、プライマリドライブギヤ591 、プライ
マリドリブンギヤ61、メインシャフト55、メインギ
ヤ142、カウンタギヤ143、カウンタシャフト5
6、第1カウンタスライドギヤ144、第1アイドルギ
ヤ146、第2アイドルギヤ147、第1セカンダリギ
ヤ148、第2セカンダリギヤ149及びファイナルド
リブンギヤ150を介してデフケース79に伝達され
る。その結果、左右の車軸57,58は大きな減速比で
減速されてメインシャフト55と同方向に回転し、耕耘
機Tを低速で前進させる。
【0066】フォーク69がカウンタスライドギヤ14
4をファイナルドリブンギヤ150に噛合させて前進2
速変速段を確立させると、クラッチ出力軸59の回転
は、プライマリドライブギヤ591 、プライマリドリブ
ンギヤ61、メインシャフト55、メインギヤ142、
カウンタギヤ143、カウンタシャフト56、第1カウ
ンタスライドギヤ144及びファイナルドリブンギヤ1
50を介してデフケース79に伝達される。その結果、
左右の車軸57,58は小さな減速比で減速されてメイ
ンシャフト55と同方向に回転し、耕耘機Tを高速で前
進させる。
【0067】フォーク69が第2カウンタスライドギヤ
145を第1セカンダリギヤ148に噛合させて後退変
速段を確立させると、クラッチ出力軸59の回転は、プ
ライマリドライブギヤ591 、プライマリドリブンギヤ
61、メインシャフト55、メインギヤ142、カウン
タギヤ143、カウンタシャフト56、第2カウンタス
ライドギヤ145、第1セカンダリギヤ148、第2セ
カンダリギヤ149及びファイナルドリブンギヤ150
を介してデフケース79に伝達される。その結果、左右
の車軸57,58はメインシャフト55と逆方向に回転
し、耕耘機Tを後退させる。
【0068】クラッチ34がON状態にある時、フォー
ク65がロータリ駆動ギヤ62と第1中間ギヤ136と
の噛合を解除していれば、ロータリ作業機6に対する駆
動力の伝達は行われない。この状態からフォーク65で
ロータリ駆動ギヤ62を第1中間ギヤ136に噛合させ
ると、クラッチ出力軸59の回転は、プライマリドライ
ブギヤ591 、プライマリドリブンギヤ61、メインシ
ャフト55、ロータリ駆動ギヤ62、第1中間ギヤ13
6、第2中間ギヤ137、ロータリ従動ギヤ64、セカ
ンダリシャフト135、第1ベベルギヤ138及び第2
ベベルギヤ141を介してロータリ駆動軸140に伝達
され、正逆転機構91を介してロータリ作業機6を駆動
することができる。
【0069】図15において、ロータリ駆動軸140に
駆動力が伝達されると、第3ベベルギヤ162及び第4
ベベルギヤ163を介して逆転軸94及び延長軸97,
97が回転することにより、6個の逆転ロータリ爪98
…,98…が同期して逆転する。これと同時に、第3ベ
ベルギヤ162及び第5ベベルギヤ164を介して左側
の正転軸93が正転し、その回転は駆動ギヤ166、第
1中間ギヤ167、中間軸165、第2中間ギヤ169
及び従動ギヤ168に伝達される。これにより両正転軸
93,93は同期して正転し、2個の正転ロータリ爪9
5,95は前記6個の逆転ロータリ爪98…,98…と
は逆方向に回転駆動される。尚、正転ロータリ爪95,
95及び逆転ロータリ爪98…,98…の回転方向を全
く逆にすることも可能である。
【0070】而して、上述の第2実施例によっても、機
体前方へのエンジン2のオーバーハング量を小さくし、
小回り性能と畝越え性能を向上させることができる。し
かもエンジン2の位置を車軸57,58に接近させるこ
とにより重心位置を車軸57,58の僅か後方に位置さ
せ、これによりロータリ作業機6に適切な接地荷重を作
用させるとともに、方向変換時における操縦ハンドル2
1の持ち上げ荷重を減少させることができる。
【0071】また、ミッションケース4を左右の車輪
5,5間に配置したことにより、重心位置を低くして機
体の安定性を高めることができる。しかもミッションケ
ース4の右側にトランスミッション51を収納するとと
もに左側に差動機構78及びデフロック機構83を収納
したことにより、ミッションケース4のコンパクト化、
機体の左右方向バランスの向上及び機体の低重心化を図
ることができる。
【0072】更にまた、左右の車軸57,58の上方に
配置したセカンダリシャフト135から第1ベベルギヤ
138及び第2ベベルギヤ141を介してロータリ駆動
軸140に駆動力を伝達しているので、ロータリ駆動軸
140の地上高を大きくとって地面との干渉を防止する
ことができる。
【0073】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計変
更を行うことが可能である。
【0074】例えば、実施例では機体中心線の右側にト
ランスミッション51を配設し、左側に差動機構78及
びデフロック機構83を配設しているが、それらの位置
関係を左右反対にすることも可能である。
【0075】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、トランス
ミッション及び差動機構を左右の車輪間において機体中
心線の左右両側に振り分けて配設したことにより、トラ
ンスミッションから下方に延びる伝動ケースの下端に差
動機構を設けた場合に比べて、重量物であるトランスミ
ッションの地上高を低くして重心位置を下げることがで
きるばかりか、左右の車輪間に形成される空間を有効利
用して機体をコンパクトに構成することができる。しか
も、トランスミッション及び差動機構の重量を機体中心
線を挟んでバランスさせることにより、機体の左右方向
の安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例による耕耘機の全体側面図
【図2】図1の2方向矢視図
【図3】図1の要部拡大図
【図4】図3の要部拡大断面図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図3の6−6線断面図
【図7】図1の要部拡大図
【図8】図7の8−8線断面図
【図9】図1の要部拡大図
【図10】図9の10−10線断面図
【図11】第2実施例による耕耘機の全体側面図
【図12】図11の要部拡大図
【図13】図12の13−13線断面図
【図14】図11の要部拡大図
【図15】図14の15−15線断面図
【符号の説明】
2 エンジン 5 車輪 51 トランスミッション 78 差動機構
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】而して、ロータリ作業機6の逆転ロータリ
爪98…,98…と正転ロータリ爪95,95とを相互
に反対方向に回転させることにより、ロータリ耕耘機T
のダッシングを防止することができるばかりか、土の跳
ね上げ量が少ない正転ロータリ爪95,95を機体内側
に配置したことにより、ミッションケース4の後部に土
が乗る不都合を回避することができる。しかも、この正
逆転機構91はベベルギヤを用いていないために動力伝
達効率が優れているだけでなく、少ない部品点数でコン
パクトに構成することができる。尚、正転ロータリ爪9
5,95及び逆転ロータリ爪98…,98…を、それぞ
れ逆転ロータリ爪98…,98…及び正転ロータリ爪9
5,95と取り替え、それらの回転方向を全く逆にする
ことも可能である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】第2実施例の正逆転機構91は、正転軸と
逆転軸の位置が入れ代わっており、符号93が逆転軸、
符号94が正転軸となり、これに伴って符号95が逆転
ロータリ爪、符号98が正転ロータリ爪となる。即ち、
駆動軸収納ケース131の後端に連結された正逆転機構
収納ケース132には、ボールベアリング92,92で
同軸に支持された左右一対の逆転軸93,93と、左右
逆転軸93,93を貫通して左右に延出する1本の
転軸94とが支持される。各逆転軸93,93にはそれ
ぞれ逆転ロータリ爪95,95が固着されるとともに、
正転軸94の両端に嵌合してピン96,96で固定され
た一対の延長軸97,97には、軸方向に離間した各3
個の正転ロータリ爪98…,98…がそれぞれ固着され
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】駆動軸収納ケース131に収納されてボー
ルベアリング161で正逆転機構収納ケース132に支
持されたロータリ駆動軸140の後端には、第3ベベル
ギヤ162が形成されており、この第3ベベルギヤ16
2は正転軸94に固着した第4ベベルギヤ163及び左
側の逆転軸93に一体に形成した第5ベベルギヤ164
に噛合する。また正転軸94の後上方に配置した中間軸
165には、左側の逆転軸93に固着した駆動ギヤ16
6に噛合する第1中間ギヤ167と、右側の逆転軸93
に一体に形成した従動ギヤ168に噛合する第2中間ギ
ヤ169とが固着される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】図15において、ロータリ駆動軸140に
駆動力が伝達されると、第3ベベルギヤ162及び第4
ベベルギヤ163を介して正転軸94及び延長軸97,
97が回転することにより、6個の正転ロータリ爪98
…,98…が同期して正転する。これと同時に、第3ベ
ベルギヤ162及び第5ベベルギヤ164を介して左側
逆転軸93が逆転し、その回転は駆動ギヤ166、第
1中間ギヤ167、中間軸165、第2中間ギヤ169
及び従動ギヤ168に伝達される。これにより両逆転軸
93,93は同期して逆転し、2個の逆転ロータリ爪
5,95は前記6個の正転ロータリ爪98…,98…と
は逆方向に回転駆動される。尚、逆転ロータリ爪95,
95及び正転ロータリ爪98…,98…を、それぞれ正
転ロータリ爪98…,98…及び逆転ロータリ爪95,
95と取り替え、それらの回転方向を全く逆にすること
も可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(2)の駆動力をトランスミッ
    ション(51)及び差動機構(78)を介して左右の車
    輪(5)に伝達する自走式作業機において、 トランスミッション(51)及び差動機構(78)を、
    左右の車輪(5)間において機体中心線の左右両側に振
    り分けて配設したことを特徴とする、自走式作業機の動
    力伝達装置。
JP25063892A 1992-08-25 1992-08-25 自走式作業機の動力伝達装置 Pending JPH0672165A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003018902A (ja) * 2001-07-06 2003-01-21 Iseki & Co Ltd ロータリ耕耘装置
CN103814637A (zh) * 2014-03-14 2014-05-28 湖南长沙果福车业有限公司 一种机耕船的传动与升降装置
KR20230101123A (ko) 2021-12-29 2023-07-06 한국전자기술연구원 저온 공정으로 제작 가능한 박막 트랜지스터, 그 제조 방법 및 이를 포함하는 반도체 소자 및 전자 기기

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