JPH0670603A - 耕耘機 - Google Patents

耕耘機

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JPH0670603A
JPH0670603A JP25063992A JP25063992A JPH0670603A JP H0670603 A JPH0670603 A JP H0670603A JP 25063992 A JP25063992 A JP 25063992A JP 25063992 A JP25063992 A JP 25063992A JP H0670603 A JPH0670603 A JP H0670603A
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clutch
rotary
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shaft
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Masashi Takeuchi
正志 竹内
Nobuo Yamazaki
信男 山崎
Keiji Nagano
敬二 永野
Shigeto Iwadare
滋人 岩垂
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロータリ作業機の後方に上下位置調節可能な
尾輪を設けた耕耘機において、尾輪の轍を消して耕耘の
仕上がりを向上させる。 【構成】 耕耘機Tのミッションケース4の後部にはロ
ータリ作業機6が設けられており、このロータリ作業機
6の後方には尾輪昇降機構16を介して上下位置調節可
能な尾輪15が設けられるとともに、この尾輪15の後
方にはロータリ作業機6のリヤカバー18下端に固着さ
れた均平板19が設けられる。リヤカバー18及び均平
板19の前面には凹部aが形成されており、ロータリ作
業機6で耕耘した土を前記凹部aに保持した土で均す際
に、尾輪15の轍も同時に消し去られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロータリ作業機の後方
に上下位置調節自在な尾輪を備えた耕耘機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に耕耘機のロータリ作業機の後方に
は、耕深を任意に調節すべく尾輪又は抵抗棒が設けられ
ている。また、上下位置調節自在な尾輪を設けた場合に
は、耕耘機の車輪と尾輪とでロータリ作業機を路面から
浮かせて路上を走行することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
耕耘機では、ロータリ作業機で耕耘した土の上を尾輪が
通過するため、その尾輪の轍が残って仕上がりが著しく
低下する問題がある。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、尾輪の轍を消して耕耘の仕上がりを向上させること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、ロータリ作業機の後方に上下位置調節自
在な尾輪を備えた耕耘機において、尾輪の後方にロータ
リ作業機で耕耘した土を均す均平板を設けたことを第1
の特徴とする。
【0006】また本発明は前述の第1の特徴に加えて、
均平板の下端を前方に傾斜させ、その前面に土を保持す
る樋状の凹部を形成したことを第2の特徴とする。
【0007】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0008】図1〜図10は本発明の一実施例を示すも
ので、図1は耕耘機の全体側面図、図2は図1の2方向
矢視図、図3は図1の要部拡大図、図4は図3の要部拡
大断面図、図5は図4の5−5線断面図、図6は図3の
6−6線断面図、図7は図1の要部拡大図、図8は図7
の8−8線断面図、図9は図1の要部拡大図、図10は
図9の10−10線断面図である。
【0009】図1及び図2に示すように、自走式作業機
としての耕耘機Tは、燃料タンク1、エンジン2、クラ
ッチケース3、ミッションケース4、左右一対の車輪
5,5及びロータリ作業機6を備えた本体部7と、この
本体部7のミッションケース4から後上方に延出するハ
ンドル部8とから構成される。
【0010】本体部7は更に、クラッチケース3から前
方に延出してバランスウエイト9を着脱自在に支持する
バランスウエイトハンガ10と、ミッションケース4か
ら後上方に延出してチェンジガイド11のガイド溝11
1 溝を貫通するチェンジレバー12と、ロータリ作業機
6の上面を覆うカバー13と、ミッションケース4の後
端に立設したブラケット14に設けられて尾輪15の上
下位置を調節する尾輪昇降機構16と、カバー13の後
部にヒンジ17で上下揺動自在に枢支したリヤカバー1
8と、その下端に固着した均平板19とを備える。そし
てリヤカバー18は後下方に向けて延びるとともに、均
平板19はリヤカバー18の下端から略90°方向変換
して前下方に向けて延びており、両者の間には機体前方
に向けて開いた樋状の凹部aが形成される。尾輪15は
リヤカバー18で覆われており、均平板19は尾輪15
よりも機体後方に位置するように配設される。
【0011】またハンドル部8は、ミッションケース4
の上面にピン20で前後揺動可能に枢支した操縦ハンド
ル21と、ミッションケース4の上面に固設したブラケ
ット22の上端に前記操縦ハンドル21を所定の後傾角
で固定するハンドル固定機構23と、エンジン2のスロ
ットルを制御するスロットルレバー24と、前記クラッ
チケース3に収納されたクラッチのON・OFFを制御
するクラッチレバー25とを備える。
【0012】図3から明らかなように、エンジン2はク
ランクシャフト31を下向きにした状態でクラッチケー
ス3の上部に支持される。クラッチケース3は上部ケー
ス半体32と下部ケース半体33とに2分割され、上部
ケース半体32にエンジン2が支持されるとともに、下
部ケース半体33がミッションケース4の前端上部に支
持される。
【0013】次に、図4及び図5に基づいて、クラッチ
ケース4に収納される湿式クラッチ34の構造を説明す
る。
【0014】上部ケース半体32の内部は隔壁321
よって上下に区画され、その上側にエンジン2のオイル
パン35が画成されるとともに、隔壁321 の中央部に
設けたシール部材36をクランクシャフト31が貫通す
る。
【0015】上部ケース半体32の隔壁321 と下部ケ
ース半体33との間に画成されるクラッチ室37に収納
されるクラッチ34は、プラネタリギヤ式の減速機構を
備える。プラネタリギヤ式の減速機構は、クランクシャ
フト31の下端に形成したサンギヤ311 と、下部ケー
ス半体33の環状段部331 に回転自在に支持されたク
ラッチアウタ38の内周に形成したリングギヤ38
1 と、下部ケース半体33の中心にクランクシャフト3
1と同軸に支持されたクラッチ出力軸39に固着したプ
ラネタリキャリヤ40と、このプラネタリキャリヤ40
に支持されて前記サンギヤ311 及びリングギヤ381
に同時に噛合する3個のプラネタリギヤ41…とを備え
る。
【0016】プラネタリキャリヤ40には、クラッチア
ウタ38の内周に対向するクラッチインナ42が、プラ
ネタリギヤ41…の回転軸を兼ねるピン43…を介して
支持されており、これらクラッチアウタ38とクラッチ
インナ42との間に一対の円弧状のクラッチシュー4
4,44が配設される。各クラッチシュー44,44は
上部ケース半体32に植設したピン45に一端を枢支さ
れ、互いに対向するそれらの他端間には上部ケース半体
32に支持された従動軸46の下端に形成した平板状の
カム461 が配設される。従動軸46に形成した従動ギ
ヤ462 は、上部ケース半体32に支持された駆動軸4
7に形成した駆動ギヤ471 に噛合するとともに、駆動
軸47の上端に設けたアーム48が前記クラッチレバー
25に図示せぬボーデンワイヤを介して接続される。
【0017】一対のクラッチシュー44,44は2本の
クラッチスプリング49,49によって相互に接近する
方向に付勢されており、この状態で各クラッチシュー4
4,44の内周に設けた摩擦部材441 ,441 がクラ
ッチインナ42に圧接され、クラッチ34はOFF状態
となる。一方、カム461 でクラッチスプリング49,
49の弾発力に抗して一対のクラッチシュー44,44
を相互に離間する方向に拡開させると、そのクラッチシ
ュー44,44の外周に設けた摩擦部材442,442
がクラッチアウタ38に圧接され、クラッチ34はON
状態となる。
【0018】次に、図6に基づいてミッションケース4
の前部に収納されるトランスミッション51の構造を説
明する。
【0019】ミッションケース4は機体中心線を境に右
ケース半体52と左ケース半体53とに2分割されてお
り、それらの前部上面にそれぞれ形成した半円筒部52
1 ,531 間にシール部材54を介してクラッチケース
3の下部ケース半体33に形成した円筒部332 が左右
から挟持されるとともに、前記半円筒部521 ,531
に連設したフランジ部522 ,532 がクラッチケース
3の下部ケース半体33にボルト締めされる。ミッショ
ンケース4の前後方向中間部は左右方向幅が細く形成さ
れており、その内部にロータリ作業機6に動力を伝達す
る後述のチェーン67が収納される。
【0020】図3及び図6から明らかなように、ミッシ
ョンケース4の前部には、何れも左右方向に平行に延び
るメインシャフト55、カウンタシャフト56及び左右
の車軸57,58が、前から後に順次配設される。クラ
ッチケース3の下部ケース半体33に形成した円筒部3
2 には、クラッチ出力軸39にスプライン結合された
ミッション入力軸59がボールベアリング60を介して
支持される。クランクシャフト31と同軸で下向きに延
びるミッション入力軸59の直下には前記メインシャフ
ト55が位置しており、ミッション入力軸59の下端に
形成したベベルギヤよりなるプライマリドライブギヤ5
1 がメインシャフト55に固着したベベルギヤよりな
るプライマリドリブンギヤ61に噛合する。
【0021】メインシャフト55にはロータリ駆動ギヤ
62が固着されており、カウンタシャフト56に相対回
転可能に支持したスリーブ63にはロータリ従動ギヤ6
4が摺動自在にスプライン結合される。ロータリ従動ギ
ヤ64は前記チェンジレバー12に連動するフォーク6
5によって前記スリーブ63上を摺動し、ロータリ駆動
ギヤ62と噛合することによりメインシャフト55の回
転をカウンタシャフト56上のスリーブ63に伝達可能
である。スリーブ63にはロータリ駆動スプロケット6
6が固着されており、このロータリ駆動スプロケット6
6にロータリ作業機6に接続する無端状のチェーン67
が巻き掛けられる。而して、フォーク65を操作するこ
とにより、エンジン2の駆動力をロータリ作業機6に伝
達し、又は遮断することができる。
【0022】メインシャフト55にはメインスライドギ
ヤ68が摺動自在にスプライン結合され、前記チェンジ
レバー12に連動するフォーク69によって摺動する。
一方、カウンタシャフト56には前記メインスライドギ
ヤ68に選択的に噛合可能な第1カウンタギヤ70及び
第2カウンタギヤ71が固着される。更にカウンタシャ
フト56には第3カウンタギヤ72が形成され、この第
3カウンタギヤ72は右車軸58に相対回転自在に支持
した第1アイドルギヤ73に噛合するとともに、この第
1アイドルギヤ73と一体に形成された第2アイドルギ
ヤ74は前記第2カウンタギヤ71に噛合する。そし
て、第2カウンタギヤ71と一体に形成したファイナル
ドライブギヤ75に噛合するファイナルドリブンギヤ7
6は、一対のボールベアリング77,77によって支持
された周知の差動機構78のデフケース79の右端に結
合される。
【0023】また、メインシャフト55の右端にはメイ
ンリバーススプロケット80が相対回転自在に支持され
るとともに、カウンタシャフト56の右端にはカウンタ
リバーススプロケット81が固着され、両スプロケット
80,81は無端状のチェーン82で連結される。そし
て、メインリバーススプロケット80は、前記フォーク
69で摺動するメインスライドギヤ58を介してメイン
シャフト55に結合可能である。
【0024】従って、フォーク69でメインスライドギ
ヤ68を第1カウンタギヤ70に噛合させると前進1速
変速段が確立され、フォーク69でメインスライドギヤ
68を第2カウンタギヤ71に噛合させると前進2速変
速段が確立され、フォーク69でメインリバーススプロ
ケット80をメインシャフト55に結合すると後退変速
段が確立される。
【0025】ミッションケース4における差動機構78
の左側に設けられたデフロック機構83は、左車軸57
に摺動自在にスプライン結合されてデフケース79の左
端に噛合可能なシフタ84を備える。従って、図示せぬ
レバーに連動して回転するシャフト85で前記シフタ8
4を摺動させてデフケース79に噛合させることによ
り、左車軸57とデフケース79とを一体化して差動機
構78をロックすることができる。
【0026】而して、エンジン2、クラッチ34、メイ
ンシャフト55、カウンタシャフト56及び左右の車軸
57,58を上述のようにレイアウトしたことにより、
耕耘機Tの各部の重量が左右の車軸57,58の近傍に
集中し、その重心位置は前記車軸57,58の僅か後方
に位置することになる(図1参照)。これにより、ロー
タリ作業機6に適切な接地荷重が作用して耕耘効果が高
まるばかりか、ロータリ作業機6を持ち上げて方向変換
する際の操縦ハンドル21の荷重が減少して操作性が向
上し、しかもバランスウエイト9の重量を減少させるこ
とができる。更に車軸57,58から前方へのエンジン
2のオーバーハング量が小さくなるために機体の小型化
が達成され、しかも小回りが可能になるばかりか、畝越
えや不整地走行の場合に機体前端が地面と接触する虞が
無い。
【0027】また、トランスミッション51を収納する
ミッションケース4の前部は左右の車輪5,5の間に配
置されており、これにより重心位置を低くして機体の安
定性を高めることができる。また機体中心線を挟んでミ
ッションケース4の右側にトランスミッション51を収
納し、左側に差動機構78及びデフロック機構83を収
納したので、ミッションケース4のコンパクト化が図れ
るばかりか、機体の左右方向バランスの向上と低重心化
を達成することができる。更に操縦ハンドル21の概略
延長線上に左右の車軸57,58が位置しているため、
操向によって操縦ハンドル21が上下に振られることが
無くなって操縦性が向上する。
【0028】また、ミッションケース4を右ケース半体
52と左ケース半体53とに2分割し、そのミッション
ケース4の内部にトランスミッション51、チェーン6
7及び正逆転機構91を一括して収納しているので、ケ
ースの部品点数を削減することができるばかりか分解・
組立が容易になり、しかもケースのシール部分からのオ
イル漏れを減少させることができる。
【0029】次に、図7及び図8に基づいてロータリ作
業機6の正逆転機構91について説明する。
【0030】正逆転機構91はミッションケース4の後
端の膨大部に収納されるもので、ボールベアリング9
2,92で同軸に支持された左右一対の正転軸93,9
3と、左右の正転軸93,93を貫通して左右に延出す
る1本の逆転軸94とを備える。各正転軸93,93に
はそれぞれ正転ロータリ爪95,95が固着されてお
り、逆転軸94の両端に嵌合してピン96,96で固定
された一対の延長軸97,97には、軸方向に離間した
各3個の逆転ロータリ爪98…,98…がそれぞれ固着
される。
【0031】トランスミッション51から延びる前記チ
ェーン67は逆転軸94に固着したロータリ従動スプロ
ケット99に巻き掛けられ、これにより逆転軸94は6
個の逆転ロータリ爪98…,98…と共に逆転駆動され
る。
【0032】一方、逆転軸94の後上方には第1中間軸
100及び第2中間軸101が平行に支持されており、
第1中間軸100に形成した第1中間ギヤ1001 が前
記ロータリ従動スプロケット99と一体の駆動ギヤ10
2に噛合するとともに、第1中間軸100に形成した第
2中間ギヤ1002 が第2中間軸101に形成した第3
中間ギヤ1011 に噛合する。そして第2中間軸101
の第3中間ギヤ1011 及び第4中間ギヤ1012 が、
左右の正転軸93,93に一体に形成した従動ギヤ93
1 ,931 にそれぞれ噛合する。而して、逆転軸94の
回転は反転した状態で左右の正転軸93,93及び正転
ロータリ爪95,95に伝達される。
【0033】次に、図9及び図10に基づいて尾輪昇降
機構16の構造を説明する。
【0034】ミッションケース4の後部に立設されたブ
ラケット14の上端に設けた角筒状のガイド部材111
には、下端に尾輪15を有する断面矩形状のステー11
2が上下摺動自在に支持される。ガイド部材111に一
体に設けたカバー支持部材113には、ロータリ作業機
6のカバー13が支持される。カバー支持部材113の
上面にカバー13と共に共締めされた基板114には、
断面コ字状のストッパハウジング115が設けられる。
ストッパハウジング115にはピン116を介してスト
ッパアーム117が枢支され、このストッパアーム11
7はコイルバネ118で前記ステー112の前面に形成
した複数個の切欠き1121 …の何れかに係合する方向
に付勢される。
【0035】一方、ステー112の上端には、丸棒より
なるハンドルグリップ119と、このハンドルグリップ
119に設けられたブラケット120にピン121で枢
支したレバー122とが設けられる。そして、ボーデン
ワイヤ123のアウタチューブ1231 の両端がストッ
パハウジング115とブラケット120とに固着され、
またインナワイヤ1232 の両端がストッパアーム11
7とレバー122とに固着される。
【0036】而して、レバー122を握ってボーデンワ
イヤ123のインナワイヤ1232を引くことにより、
ストッパアーム117をコイルバネ118に抗して図1
0の実線位置から鎖線位置に揺動させ、ステー112の
切欠き1121 …から離脱させることができる。
【0037】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。
【0038】クラッチ34をONして耕耘機Tを走行さ
せるべく操縦ハンドル21に設けたクラッチレバー25
を握ると、図示せぬボーデンワイヤを介して図4に示す
アーム48が回転し、その回転は駆動軸47の駆動ギヤ
471 及び従動軸46の従動ギヤ462 を介してカム4
1 に伝達される。カム461 が回転すると、図4及び
図5において一対のクラッチシュー44,44の自由端
が相互に離間するように押圧され、クラッチスプリング
49,49の弾発力に抗してピン45回りに拡開する。
するとクラッチシュー44,44の外周に設けた摩擦部
材442 ,442 がクラッチアウタ38に密着して該ク
ラッチアウタ38の回転を規制するため、エンジン2の
クランクシャフト31に形成したサンギヤ311 と前記
固定されたクラッチアウタ38に形成したリングギヤ3
1 とに噛合する3個のプラネタリギヤ41…は自転し
ながらサンギヤ311 の回りを公転する。その結果、プ
ラネタリギヤ41…を支持するプラネタリキャリヤ40
がクラッチ出力軸39と共に回転し、クランクシャフト
31の回転が減速された状態でクラッチ出力軸39に取
り出される。
【0039】一方、クラッチ34をOFFすべく前記ク
ラッチレバー25を放すと、一対のクラッチシュー4
4,44はクラッチスプリング49,49の弾発力で相
互に接近し、それらの内周に設けた摩擦部材441 ,4
1 がクラッチインナ42に密着する。その結果、クラ
ッチインナ42の回転が規制されるため、このクラッチ
インナ42にピン43…で結合されたプラネタリキャリ
ヤ40及びクラッチ出力軸39の回転も規制される。こ
のとき、クランクシャフト31の回転はサンギヤ311
から公転を規制されたプラネタリギヤ41…を介してリ
ングギヤ381 に伝達され、クラッチアウタ38を空回
りさせる。
【0040】而して、クラッチ34がOFF状態にある
時、クラッチシュー44,44でプラネタリキャリヤ4
0の回転を規制することにより、このプラネタリキャリ
ヤ40と一体のクラッチ出力軸39の連れ回りを防止す
ることができる。これによりクラッチ34の引きずりを
防止し、耕耘機Tの停止中にロータリ作業機6が不要な
回転をする不都合を確実に回避することができる。
【0041】さて、クラッチ34がONした時、図6に
おいてフォーク69がメインスライドギヤ68を第1カ
ウンタギヤ70に噛合させて前進1速変速段を確立させ
た状態にあれば、クラッチ出力軸59の回転は、プライ
マリドライブギヤ591 、プライマリドリブンギヤ6
1、メインシャフト55、メインスライドギヤ68、第
1カウンタギヤ70、第3カウンタギヤ72、第1アイ
ドルギヤ73、第2アイドルギヤ74、第2カウンタギ
ヤ71、ファイナルドライブギヤ75及びファイナルド
リブンギヤ76を介してデフケース79に伝達される。
その結果、左右の車軸57,58は大きな減速比で減速
されてメインシャフト55と同方向に回転し、耕耘機T
を低速で前進させる。
【0042】また、フォーク69がメインスライドギヤ
68を第2カウンタギヤ71に噛合させて前進2速変速
段を確立させた状態にあれば、クラッチ出力軸59の回
転は、プライマリドライブギヤ591 、プライマリドリ
ブンギヤ61、メインシャフト55、メインスライドギ
ヤ68、第2カウンタギヤ71、ファイナルドライブギ
ヤ75及びファイナルドリブンギヤ76を介してデフケ
ース79に伝達される。その結果、左右の車軸57,5
8は小さな減速比で減速されてメインシャフト55と同
方向に回転し、耕耘機Tを高速で前進させる。
【0043】また、フォーク69がメインリバーススプ
ロケット80をメインシャフト55に結合して後退変速
段を確立させた状態にあれば、クラッチ出力軸59の回
転は、プライマリドライブギヤ591 、プライマリドリ
ブンギヤ61、メインシャフト55、メインリバースス
プロケット80、チェーン82、カウンタリバーススプ
ロケット81、カウンタシャフト56、ファイナルドラ
イブギヤ75及びファイナルドリブンギヤ76を介して
デフケース79に伝達される。その結果、左右の車軸5
7,58はメインシャフト55と逆方向に回転し、耕耘
機Tを後退させる。
【0044】クラッチ34がON状態にある時、図6に
おいてフォーク65がロータリ従動ギヤ64とロータリ
駆動ギヤ62との噛合を解除していれば、ロータリ作業
機6に対する駆動力の伝達は行われない。この状態から
フォーク65でロータリ従動ギヤ64をロータリ駆動ギ
ヤ62に噛合させると、クラッチ出力軸59の回転は、
プライマリドライブギヤ591 、プライマリドリブンギ
ヤ61、メインシャフト55、ロータリ駆動ギヤ62、
ロータリ従動ギヤ64、スリーブ63、ロータリ駆動ス
プロケット66及びチェーン67を介して、図8のロー
タリ従動スプロケット99に伝達され、正逆転機構91
を介してロータリ作業機6を駆動することができる。
【0045】図8において、ロータリ従動スプロケット
99に駆動力が伝達されると、逆転軸94及び延長軸9
7,97が回転することにより、6個の逆転ロータリ爪
98…,98…が同期して逆転、即ち耕耘機Tの走行方
向と反対方向に回転する。これと同時に、ロータリ従動
スプロケット99の回転は、駆動ギヤ102から第1中
間ギヤ1001 を介して第1中間軸100に伝達され、
そこから第2中間ギヤ1002 及び第3中間ギヤ101
1 を介して第2中間軸101に伝達される。そして第2
中間軸101の回転は第3中間ギヤ1011 及び第4中
間ギヤ1012から一対の従動ギヤ931 ,931 を介
して左右の正転軸93,93に伝達される。これによ
り、2個の正転ロータリ爪95,95は前記6個の逆転
ロータリ爪98…,98…とは逆方向、即ち耕耘機Tの
走行方向に回転駆動される。
【0046】而して、ロータリ作業機6の逆転ロータリ
爪98…,98…と正転ロータリ爪95,95とを相互
に反対方向に回転させることにより、ロータリ耕耘機T
のダッシングを防止することができるばかりか、土の跳
ね上げ量が少ない正転ロータリ爪95,95を機体内側
に配置したことにより、ミッションケース4の後部に土
が乗る不都合を回避することができる。しかも、この正
逆転機構91はベベルギヤを用いていないために動力伝
達効率が優れているだけでなく、少ない部品点数でコン
パクトに構成することができる。尚、正転ロータリ爪9
5,95及び逆転ロータリ爪98…,98…の回転方向
を全く逆にすることも可能である。
【0047】また、第1中間軸100及び第2中間軸1
01を正転軸93,93及び逆転軸94の上方に配置し
たので、ミッションケース4の後部の最低地上高が増加
して地面との干渉を防止することができる。しかも、ブ
ラケット14の取付部の高さが高くなるため、そのブラ
ケット14の上下方向長さを短縮して強度を向上させる
ことができる。
【0048】さて、ロータリ作業機6による耕深を制御
すべく尾輪15の高さを調節するには、図10に示すハ
ンドルグリップ119とレバー122とを同時に握って
該レバー122をピン121回りに揺動させる。すると
ボーデンワイヤ123のインナワイヤ1232 に引かれ
たストッパアーム117が、コイルバネ118に抗して
図10の実線位置から鎖線位置に揺動する。その結果、
ストッパアーム117がステー112の切欠き1121
…から外れるため、ハンドルグリップ119の位置を上
下に移動させることによりステー112をガイド部材1
11に対して任意の位置に摺動させることができる。そ
してステー112の位置を調節した後にレバー122を
弛めてコイルバネ118の弾発力でストッパアーム11
7を新たな切欠き1121 …に係合させれば、ステー1
12がロックされて適切な耕深が得られる高さに尾輪1
5が固定される。
【0049】而して、尾輪15を上昇させるとロータリ
作業機6の位置が相対的に低くなって耕深が増加し、逆
に尾輪15を下降させるとロータリ作業機6の位置が相
対的に高くなって耕深が減少する。また、耕耘機Tが路
上を走行する場合には、尾輪15を下降させてロータリ
作業機6を路面から浮かせれば良い。
【0050】上記尾輪昇降機構16を操作する際に、片
手でハンドルグリップ119とレバー122とを同時に
握ってステー112の位置を調節することができるの
で、その操作を極めて容易に行うことができる。
【0051】ところで、耕耘機Tによる耕耘時にロータ
リ作業機6によって耕耘された土の上を尾輪15が通過
すると、その轍が残って仕上がりが著しく低下する。し
かるに、本実施例の耕耘機Tは均平板19が尾輪15の
後方に位置するため、尾輪15の轍を均平板19で消す
ことができる。即ち、リヤカバー18と均平板19との
接続部に形成された凹部a(図1参照)に耕耘された土
の一部が保持され、この土は耕耘機の前進に伴って均平
板19から後方に少しずつ放出される。従って耕耘され
た土は均平板19によって均一に均されることになり、
このとき尾輪15の轍も同時に消し去られて極めて良好
な仕上がりを得ることが可能となる。
【0052】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計変
更を行うことが可能である。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば、尾輪の後方に均平板を設けたことにより、ロータリ
作業機で耕耘した土を均すと同時に尾輪の轍を均平板で
消し去り、耕耘の仕上がりを向上させることができる。
【0054】また本発明の第2の特徴によれば、均平板
の下端を前方に傾斜させて土を保持する樋状の凹部を形
成したことにより、この凹部に保持した土が耕耘機の移
動に伴って少しずつ後方に放出されるので、耕耘の仕上
がりを一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】耕耘機の全体側面図
【図2】図1の2方向矢視図
【図3】図1の要部拡大図
【図4】図3の要部拡大断面図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図3の6−6線断面図
【図7】図1の要部拡大図
【図8】図7の8−8線断面図
【図9】図1の要部拡大図
【図10】図9の10−10線断面図
【符号の説明】
6 ロータリ作業機 15 尾輪 19 均平板 a 凹部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】而して、ロータリ作業機6の逆転ロータリ
爪98…,98…と正転ロータリ爪95,95とを相互
に反対方向に回転させることにより、ロータリ耕耘機T
のダッシングを防止することができるばかりか、土の跳
ね上げ量が少ない正転ロータリ爪95,95を機体内側
に配置したことにより、ミッションケース4の後部に土
が乗る不都合を回避することができる。しかも、この正
逆転機構91はベベルギヤを用いていないために動力伝
達効率が優れているだけでなく、少ない部品点数でコン
パクトに構成することができる。尚、正転ロータリ爪9
5,95及び逆転ロータリ爪98…,98…を、それぞ
れ逆転ロータリ爪98…,98…及び正転ロータリ爪9
5,95と取り替え、それらの回転方向を全く逆にする
ことも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩垂 滋人 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータリ作業機(6)の後方に上下位置
    調節自在な尾輪(15)を備えた耕耘機において、 尾輪(15)の後方にロータリ作業機(6)で耕耘した
    土を均す均平板(19)を設けたことを特徴とする、耕
    耘機。
  2. 【請求項2】 均平板(19)の下端を前方に傾斜さ
    せ、その前面に土を保持する樋状の凹部(a)を形成し
    たことを特徴とする、請求項1記載の耕耘機。
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