JP2005160407A - 乗用田植機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 植付け走行中に苗植付け装置が昇降されても安定した株間での植付けを行えるようにする。
【解決手段】 4輪駆動型の走行機体3の後部に苗植付け装置6を昇降リンク機構5を介して連結するとともに、ミッションケース25の後部に左右の後車輪へ動力を分配する動力分岐部Qを設け、この動力分岐部から後方に延出された左右の伝動ケース28の後方遊端部にそれぞれ後車輪2を装着してある乗用田植機において、前記昇降リンク機構5を構成するロアーリンク5bの基端側の支点bを、前記動力分岐部Qの後方において該動力分岐部Qの高さに近い高さ位置に設置してある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、4輪駆動型の走行機体の後部に苗植付け装置を昇降リンク機構を介して連結するとともに、ミッションケースの後部に左右の後車輪へ動力を分配する動力分岐部を設け、この動力分岐部から後方に延出された左右の伝動ケースの後方遊端部にそれぞれ後車輪を装着してある乗用田植機に関する。
上記乗用田植機としては、後車輪を軸支した左右の伝動ケースを、ミッションケースの後部に設けられた動力分岐部に左右独立して上下揺動自在に装着するとともに、ミッションケースの後部に立設した縦フレームに昇降リンク機構の基端部を枢支連結し、ミッションケースから後方に延出されたPTO軸の後端と苗植付け装置から前方に突設された入力軸とを前後一対の自在継ぎ手と伸縮伝動軸を介して連動連結したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−16号公報
提案された上記構造では、昇降リンク機構全体が動力分岐部よりも相当高い位置に設置されており、このために、苗植付け装置を植付け高さにまで下降させた作業状態における昇降リンク機構の後下がり傾斜角度が比較的大きいものとなり、昇降リンク機構の後端部に備えた苗植付け装置連結点の昇降軌跡が前後方向成分を多く含んだ位相での円弧軌跡となり、機体の浮沈に対応して苗植付け装置を昇降させると苗植付け装置が走行機体に対して前後方向に比較的大きく変位することになって株間が変化しやすいものとなっていた。
また、提案された上記構造では、PTO軸の後端と上下動する苗植付け装置の入力軸とを連動連結する軸伝動系における前方の自在継ぎ手が昇降リンク機構の基端部下方に設置されており、前後の自在継ぎ手をつなぐ伸縮伝動軸が比較的短いものとなっていた。このために、苗植付け装置を植付け高さにまで下降させた作業状態における伸縮伝動軸の後下がり傾斜角度が比較的大きいものとなり、植付け作業中の苗植付け部の上下動によって自在継ぎ手が大きい屈折角度範囲で屈伸作動する傾向にあり、動力伝達効率が低下するとともに自在継ぎ手を耐久性の高い高価なものにする必要があった。
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、植付け走行中に苗植付け装置が昇降されても安定した株間での植付けを行えるようにすることを主たる目的とする。
第1の発明は、4輪駆動型の走行機体の後部に苗植付け装置を昇降リンク機構を介して連結するとともに、ミッションケースの後部に左右の後車輪へ動力を分配する動力分岐部を設け、この動力分岐部から後方に延出された左右の伝動ケースの後方遊端部にそれぞれ後車輪を装着してある乗用田植機であって、
前記昇降リンク機構を構成するロアーリンクの基端側の支点を、前記動力分岐部の後方において該動力分岐部の高さに近い高さ位置に設置してあることを特徴とする。
上記構成によると、昇降リンク機構の基端部は走行機体に対して低く位置し、苗植付け装置を植付け高さにまで下降させた作業状態における昇降リンク機構の後下がり傾斜角度が比較的小さいものとなり、昇降リンク機構における苗植付け装置連結点の昇降軌跡が前後方向成分の少ない位相での円弧軌跡となり、機体の浮沈に対応して苗植付け装置を昇降させた場合、苗植付け装置が走行機体に対して前後方向に変位することが少ないものとなる。
従って、第1の発明によると、植付け走行中に苗植付け装置が昇降されても安定した株間での植付けを行うことができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、前記ミッションケースから後方に延出されたPTO軸の後端と苗植付け装置から前方に突設された入力軸とを前後一対の自在継ぎ手と伸縮伝動軸を介して連動連結するとともに、前方の自在継ぎ手を、前記ロアーリンクの基端側の支点よりも前方に離れて配備してあるものである。
上記構成によると、PTO軸と苗植付け装置の入力軸との相対高さが同一とすると前後の自在継ぎ手の間隔が大きい方が自在継ぎ手の屈折角度が小さいものとなるので、ロアーリンクの基端側の支点よりも前方に離れて前方の自在継ぎ手を配置して自在継ぎ手間隔を大きくしたことで、植付け作業中の苗植付け装置の上下動によって自在継ぎ手が比較的小さい屈折角度範囲で屈折作動することになる。
従って、第2の発明によると、自在継ぎ手への負荷を軽減することで特に耐久性の高い高価な自在継ぎ手を仕様する必要がなくなり、第1の発明の上記効果をもたたすとともに、自在継ぎ手での動力伝達効率を高く維持でき、かつ、コスト低減にも有効となる。
第3の発明は、上記第1または2の発明において、前記後車輪を装着した左右の前記伝動ケースを、前方基端部の動力分岐部を中心にして左右独立して上下揺動可能に懸架してあるものである。
上記構成によると、左右の後車輪は左右独立して上下動可能に懸架されることになり、圃場における耕盤の凹凸に良好に接地追従して四輪駆動による確実な推進を行わせることができ、第1または第2の発明の上記効果をもたらすとともに、スリップによる蛇行や移動速度変化による影響を受けること少なく、植付け条間隔や株間の安定した仕上がりの良好な植付け走行を行うことができる。
図1に、本発明に係る乗用田植機の全体側面が、また、図2に、その全体平面がそれぞれ示されている。この田植機は、操向自在な前車輪1と操向不能な後車2を備えた四輪駆動型の走行機体3の後部に、油圧シリンダ4で駆動される平行四連リンク構造の昇降リンク機構5を介して苗植付け装置6が連結され、また、走行機体3の後部に設けた運転座席7の後方箇所に施肥装置8が配備されるとともに、走行機体3の前部にエンジンボンネット9、フロントパネル10、ステアリングハンドル11、等が備えられ、更に、エンジンボンネット9の左右に予備苗のせ台12が立設装備された構造となっている。
前記苗植付け装置6は4条植え仕様に構成されており、苗を載置して一定ストロークで往復横移動する苗のせ台15、この苗のせ台15の下端から1株分づつ苗を切り出して田面に植付けてゆく4組の回転式の植付け機構16、田面の植付け箇所を均平整地する3個の整地フロート17、等を備えて構成されている。
前記施肥装置8は、肥料ホッパ18に貯留した粉粒状の肥料をホッパ下端部に備えられた繰出し機構19によって設定量づつ繰出し、繰出された肥料を電動ブロワ20からの搬送風によって4本の供給ホース21に送り出し、前記整地フロート17に取り付けた4個の作溝器22にまで風力搬送し、作溝器22によって植付け苗の横側近傍の田面に引っかき形成した施肥溝に肥料を送込んで埋設するように構成されている。
前記走行機体3の前部にはミッションケース25が配備され、このミッションケース25の前部左右から横向きに突設した前車軸ケース25aの端部に、前車輪1を軸支した回動ケース26が縦心P周りに操向回動可能に装備されるとともに、ミッションケース21の後部には、サスペンション機構27で弾性支持された左右一対の伝動ケース28が支点Q周りに独立上下揺動可能に装着され、この左右伝動ケース28の後端に左右の後車輪2がそれぞれ軸支され、さらに、前記エンジンボンネット9内に収容されたエンジン29がミッションケース25から前方に突設された前フレーム30に搭載されている
前記エンジン29は、出力軸31を左横向きに突設した横軸型の空冷ガソリンエンジンが利用されており、クランクケース29aの上部に連設したシリンダ部29bが後方に傾斜された嵩低いものに構成され、クランクケース29aの前端下部とシリンダ部29bとが防振ゴム32を介して前フレーム30に防振状態に搭載されている。
また、エンジンボンネット9内の上部に燃料タンク32が配備されるとともに、前フレーム30の前端部には、運転者が地上に降りて操縦する斜面での移動時に利用する補助レバー33が、図示のように略鉛直に起立した格納姿勢と、前方に振り出し揺動させた作用姿勢とに亘る一定範囲で下部支点x周りに前後揺動可能に装着されており、畦の乗り越え、運搬車両の荷台への積み下ろし、のように機体が大きく前後傾斜する状態で自走させる場合において、作用姿勢に振り出した補助レバー33を地上に降りた運転者が押さえ込むことで機体前部が浮き上がることを抑制する。
ミッションケース25の後部には支持フレーム34が立設され、この支持フレーム34に、前記昇降リンク機構5を構成するアッパリンク5aとロアーリンク5bの基端部および前記油圧シリンダ4の基端部が枢支連結されるとともに、運転座席7、後部フェンダ14、バッテリ、座席周りの各種レバー類が支持されている。
支持フレーム34は、左右一対の縦フレーム部34aと、両縦フレーム部34aに亘って架設された横フレーム34bおよび縦フレーム部34aの下端から前方に延出された連結フレーム34cと、両縦フレーム部34aの上下中間部から斜め前方下方に向けて延出された左右一対の斜めフレーム杆34dとで構成されており、連結フレーム34cの下端部がミッションケース25の後端面に後方からボルト締め連結されるとともに、斜めフレーム杆34dの前端がミッションケース25にボルト連結されている。
ここで、アッパリンク5aとロアーリンク5bの基端部が前記縦フレーム部34aの上下位置にそれぞれ支点a,bを介して枢支連結されるとともに、油圧シリンダ4の基端部が、アッパリンク5aの支点aを共通にして枢支連結されている。そして、ロアーリンク5bの基端側の支点bが、縦フレーム部34aの下端部のミッションケース25の後面への連結高さに近い高さ位置に設けられている。従って、ロアーリンク5bの基端側の支点bは、左右伝動ケース28への動力分岐部であるスイング支点Qに近い高さ位置、つまり、走行機体3対して低い位置に設置されている。
このように、昇降リンク機構5の基端部を走行機体3の低い位置に設置することで、苗植付け装置6を植付け高さにまで下降させた作業状態における昇降リンク機構5の後下がり傾斜角度が比較的小さいものとなり、昇降リンク機構5における苗植付け装置連結点の昇降軌跡が前後方向成分の少ない位相での円弧軌跡となり、機体の浮沈に対応して苗植付け装置6を昇降させた場合、苗植付け装置6が走行機体3に対して前後方向に変位することが少ないものとなる。
図6に、この田植機における伝動構造の概略が示されている。
ミッションケース25の左側面には主変速装置として油圧式の無段変速装置(HST)35が連結されており、前記エンジン29の出力軸31と無段変速装置35の入力軸(ポンプ軸)36とがベルト37を介して巻き掛け連動されるとともに、無段変速装置27の出力軸(モータ軸)38から取り出された変速出力がミッションケース25の入力軸39に伝達され、この動力が第2軸40にギヤ伝達された後、走行系と植付け系に分岐されて以下のように伝動される。
〔走行伝動系〕
ミッションケース25には前車輪1に対するデフ装置41が装備されるとともに、このデフ装置41から差動駆動可能に左右に延出された車輪駆動用の伝動軸42が、ミッションケース25の前車軸ケース25aに挿通支架されている。一方(この例では右側)の伝動軸42にはデフ装置41の入力筒軸43が遊嵌されており、この入力筒軸43と前記第2軸40とが走行用の副ギヤ変速装置44を介して連動連結され、入力筒軸43にスプライン装着したシフトギヤ45を左右にシフト操作してその大小のギヤ45a,45bを第2軸40に備えたギヤ46a,46bに選択咬合することで、高低2段に変速された走行系動力が入力筒軸43に伝達されるようになっている。
左右の車軸ケースの外方端部に縦軸心P周りに回動自在に装着した回動ケース26には、前記縦軸心Pに沿って縦伝動軸47が挿通支持されており、この縦伝動軸47の上端と前記伝動軸42とがベベルギヤ伝動機構48を介して連動連結されるとともに、回動ケース26の下部に支承した前車軸49と縦伝動軸47の下端とがベベルギヤ減速伝動機構50を介して連動連結されている。
ミッションケース25における後端部の左右には後車軸ケース25bが一体突設され、この後車軸ケース25bに、前記伝動ケース28の支点Qと同心に配備された左右一対の横向き伝動軸51が突合せ状態で挿通支持され、前記デフ装置41の入力筒軸43に固着された出力用スプロケット52と、前記両横向き伝動軸51の突合せ端部に遊嵌した入力用スプロケット53に亘ってチェーン54が巻回されるとともに、入力用スプロケット53と左右の横向き伝動軸51とがサイドクラッチ55を介してそれぞれ連動連結されている。
前記伝動ケース28は、後車軸ケース25bの外端部に上下回動可能に後ろ向き片持ち状に遊嵌装着され、伝動ケース28に挿通した前後向き伝動軸56の前端部と横向き伝動軸51とがベベルギヤ伝動機構57を介して連動連結されるとともに、スイングケース28の後端部に備えた後車軸58と前後向き伝動軸56の後端部とがベベルギヤ減速伝動機構59を介して連動連結され、もって、左右の後車輪2が前車輪1と同調して駆動されるとともに、独立して上下動できるようになっている。
前記サイドクラッチ55は多板式摩擦クラッチに構成されており、駆動側となるクラッチドラム61が入力用スプロケット53の左右の側面に固着されるとともに、横向き伝動軸51に従動側となるクラッチボス62がスプライン装着され、クラッチドラム61に係合支持された複数の摩擦板63とクラッチボス62に係合支持された複数の摩擦板64とが交互に重合配備され、クラッチボス62を内装したバネ65によって横外方に付勢シフトして摩擦板63,64群を圧接することで、クラッチドラム61からクラッチボス62への動力伝達がなされる「クラッチ入り」状態がもたらされ、また、クラッチボス62をバネ65に抗して後退移動させて摩擦板63,64群の圧接を解除することで、クラッチドラム61からクラッチボス62への動力伝達を断つ「クラッチ切り」状態がもたらされるようになっている。
後車軸ケース25bにはクラッチ操作軸66が貫通装着されており、このクラッチ操作軸66を回動操作してその内端に形成した偏心ピン66aを軸心方向に変位させることクラッチボス62を接当操作するようになっている。
一方(この例では左側)のサイドクラッチ55におけるクラッチドラム61に作用するブレーキ68が装備されている。このブレーキ68は、クラッチドラム61に外嵌されてサイドクラッチ用摩擦板63の係合溝に係合されたリング状の摩擦板69と、ミッションケース25の内面に回転不能に係合されたリング状の摩擦板70とを軸心方向に重合させて構成されたものであって、ミッションケース25に貫通装着したブレーキ操作軸71を回動操作して、ブレーキ操作軸71に連結した操作アーム71aで両摩擦板69,70を圧接することでクラッチドラム61およびこれと一体化された入力用スプロケット53を制動するよう構成されている。
なお、ブレーキ操作軸71は運転ステップ12の右側前方に配備されたブレーキペダル72に連動連結されており、ブレーキペダル72を踏み込んで入力用スプロケット53を制動することで、これに連動連結された左右の後車輪2および左右の前車輪1を同時に制動することができるようになっている。また、詳細な構造は図示しないが、エンジン29と無段変速装置35を連動連結するベルト37に作用するテンション式の主クラッチ73とブレーキペダル72とがリンク連係されており、ブレーキペダル72を踏み込むと制動がかかって機体が停止するとともに、主クラッチ73が切り操作されて無段変速装置35へのエンジン動力の伝達が断たれるようになっている。
また、ブレーキペダル72にはブレーキ操作レバー74が一体固着されて機体前方に向けて延出されており、運転者が地上に降りて操縦する際に、ブレーキ操作レバー74を押し下げることで地上から機体停止操作を行うことができるようになっている。
〔植付け伝動系〕
図6,7に示すように、ミッションケース25の前記入力軸39には同心状に第3軸81が遊嵌されており、この第3軸81と前記第2軸40が3段の変速を行う株間変速装置82によって連動連結されている。そして、第3軸81から取り出された動力が、ケース外のギヤ対83,84およびベベルギヤ伝動機構85を介して前後向き動力に変換された後、トルクリミッタ86および植付けクラッチ87を介してPTO軸88に伝達されるようになっている。図12,13,15に示すように、PTO軸88はミッションケース25の上部において後方に向けて突出配備されてミッションケース後端の軸受けブラケット80に支承されており、このPTO軸88の後端と前記苗植付け装置6から前方に突設された入力軸23とが、伸縮伝動軸89と前後一対の自在継ぎ手90を介して連動連結されている。
ここで、PTO軸88の後端はミッションケース25の後端部上方に配置されており、これによって前側の自在継ぎ手90がロアーリンク5bの基端側の支点bよりも前方に比較的大きく離れて位置に設置されている。この場合、PTO軸88と苗植付け装置6の入力軸23との相対高さが同一とすると前後の自在継ぎ手90の間隔が大きい方が自在継ぎ手90の屈折角度が小さいものとなるので、上記のようにロアーリンク5bの基端側の支点bよりも前方に離れて前方の自在継ぎ手90を配置して自在継ぎ手間隔を大きくしたことで、植付け作業中の苗植付け装置6の上下動によって自在継ぎ手90が比較的小さい屈折角度範囲で屈折作動することになる。
なお、図16,図17に示すように、前記伸縮伝動軸89における外筒軸89aの端部には、内軸89bの外周に嵌合するスプライン歯形のシール部96a,96bを備えたダストシール96が装着されて、スプライン摺動部への泥水などの浸入が阻止されている。
また、ミッションケース25の後部寄り箇所には中間PTO軸91が横架支承され、中間PTO軸91に遊嵌したスプロケット92が、後車輪2への伝動系に配備されたチェーン54の中間部位に咬合されている。そして、中間PTO軸91には、スプロケット92に側面から係脱可能なクラッチボス93がシフト可能にスプライン装着されており、クラッチボス93をバネ94によってシフトしてスプロケット92に咬合させることで中間PTO軸91から走行速度に同調した動力を取り出すことができ、また、クラッチボス93をバネ94に抗して後退シフトしてスプロケット92から離脱させることで、動力の取り出しを遮断するkとができるようになっている。そして、この中間PTO軸91のケース外端部と施肥装置8における前記繰出し機構19とがクランク式の伝動機構95によって連動連結されている。このように、繰出し機構19を走行速度に対して所定比率で駆動することで、株間変速によって株間を変更しても単位走行距離(単位面積)当たりの肥料繰出量を常に設定値(繰出し機構での調節は可能)に維持することができる。なお、施肥装置8を備えない仕様の機種では中間PTO軸91を省略しておくことができる。
次に前記前車輪1を操向操作するステアリング構造について説明する。
図4に示すように、前車輪1を軸支した左右の回動ケース26にはナックルアーム101が取り付けられており、左右のナックルアーム101がラック・ピニオン式のステアリング機構102に連動連結されている。図10に示すように、ステアリング機構102は、ミッションケース25における前端下部の角部に、前車輪駆動用の前記伝動軸42と平行に配備されており、ミッションケース25に左右移動可能に貫通横架されたラック杆103と、ラック杆103の後面に形成されたラック部103aに咬合するピニオンギヤ104から構成されている。そして、ミッションケース25から左右に突設されたラック杆103の両端部と左右のナックルアーム101とが球ジョイント105と連係ロッド106で連動連結されている。なお、ラック杆103の両端部とミッションケース25のラック杆挿通ボス部25cとに亘って蛇腹状の伸縮ブーツ107が装着されて、ラック杆103が泥水などから保護されている。
図9に示すように、前記ピニオンギヤ104は、ミッションケース25の前部に縦姿勢で挿通配備されたピニオン操作軸108の下部に固着されており、このピニオン操作軸108の上端が、ミッションケース25の上端に取り付けられた油圧式パワーステアリングユニット109の出力軸109bに連結され、パワーステアリングユニット109の上面に備えられた操作軸109aとステアリングハンドル11とが、上下の自在継ぎ手110およびステアリング操作軸111を介して連動連結されている。従って、ステアリングハンドル11を回動することで、パワーステアリングユニット109を介してピニオン操作軸108が強力に回動操作され、ピニオンギヤ104の回動によってラック103杆が左右に咬合移動されて、左右の回動ケース26とこれに軸支した前車輪1がハンドル回動方向に操向されるのである。
ここで、前記ピニオン操作軸108は、ミッションケース25に組み込まれた内部伝動機構とケース前壁との間に、機体の左右方向中央に位置するよう縦姿勢で挿通配備されており、その下端がピニオンギヤ104の下方に突出されるとともに、その突出軸部分がボールベアリングなどの軸受け112を介してミッションケース25に支持されている。
また、図10に示すように、前記パワーステアリングユニット109は、左右分割構造のミッションケース25における分割線上に位置して配備されるとともに、右側の分割ケース部分25Rの上面にのみボルト締め連結されている。
また、上記ステアリング構造と後後輪2に対する左右サイドクラッチ55とが連係されて、機体操向操作に連動して旋回内側となる後車輪2のサイドクラッチ55を自動的に切り操作する自動操向機構Aが備えられている。
図11に示すように、この自動操向機構Aは、左右のナックルアーム101と左右のクラッチ操作軸66の操作レバー66aとを長孔融通cを備えた連係ロッド113で交叉状に連動連結して構成されており、図11(イ)に示すように、前車輪1が直進位置にある時には左右のサイドクラッチ55が共に「クラッチ入り」状態にあり四輪駆動での直進走行が行われる。そして、この直進状態から前車輪1が設定角度(数十°)未満で操向された場合には、ナックルアーム101の回動変位が長孔融通cによって吸収されて連係ロッ113ドが操作されることはなく、左右のサイドクラッチ55は共に「クラッチ入り」状態に維持される。つまり、機体向きを少し変更する程度の操向では自動操向機構が働くことはない。そして、畦際でのUターン旋回、等のために前車輪1が直進状態から設定角度(数十°)以上に例えば左側に大きく操向された場合には、図11(ロ)に示すように、右側のナックルアーム101が長孔融通cよりも大きく回動変位し、左側のクラッチ操作軸66に連係された一方の連係ロッド113だけが前方に引っ張り変位されて左側のクラッチ操作軸66だけが前方に操作される。従って、この場合は、旋回内側となる左側後車輪2のサイドクラッチ55が自動的に「クラッチ切り」状態となって旋回内側の後車輪2は遊転状態となり、大きく左に操向された左右の前車輪1と旋回外側となる右側の後車輪2による3輪駆動で機体は小さい旋回半径で左方に旋回する。
なお、パワーステアリングユニット109および苗植付け装置昇降用の油圧シリンダ4の油圧源、並びに、無段変速装置35のチャージ油圧源となる油圧ポンプ114が、無段変速装置35の入力軸36の延出端から取り出された動力で駆動されるようになっている。そして、前記油圧ポンプ114はミッションケース25に貯留された潤滑を作動油としており、ミッションケース25の前面下部から抜き出された油がカートリッジ型のフィルタ115を経て油圧ポンプ114に吸引されるようになっており、フィルタ115と油圧ポンプ114とがミッションケース25の前壁内部に形成された油路dを介して連通接続されている。ここで、前記油路dは、ミッションケース25を構成する左右の分割ケース部分25L,25Rの各接合面に型成形された凹溝116を合わせることによって形成されており、外部配管を要することなく、かつ、無加工で、配管のない作動油吸引流路が形成されている。
田植機の全体側面図 田植機の全体平面図 機体前部の側面図 機体の走行系を示す一部切欠き平面図 前車輪駆動部を示す正面図 伝動系統図 ミッションケースの内部構造を示す縦断背面図 後車輪への動力分岐部を示す横断平面図 ミッションケース前部の縦断側面図 ステアリング構造を示す一部切欠き正面図 自動操向作動を示す概略平面図 機体の側面図 機体後部の左側面図 昇降リンク機構の基部を示す背面図 機体の平面図 伸縮伝動軸の一部を示す断面図 ダストシールの断面図(イ)と正面図(ロ)
符号の説明
2 後車輪
3 走行機体
5 昇降リンク機構
5b ロアーリンク
6 苗植付け装置
23 入力軸
25 ミッションケース
28 伝動ケース
88 PTO軸
89 伸縮伝動軸
90 自在継ぎ手
b 支点
Q 動力分岐部

Claims (3)

  1. 4輪駆動型の走行機体の後部に苗植付け装置を昇降リンク機構を介して連結するとともに、ミッションケースの後部に左右の後車輪へ動力を分配する動力分岐部を設け、この動力分岐部から後方に延出された左右の伝動ケースの後方遊端部にそれぞれ後車輪を装着してある乗用田植機であって、
    前記昇降リンク機構を構成するロアーリンクの基端側の支点を、前記動力分岐部の後方において該動力分岐部の高さに近い高さ位置に設置してあることを特徴とする乗用田植機。
  2. 前記ミッションケースから後方に延出されたPTO軸の後端と苗植付け装置から前方に突設された入力軸とを前後一対の自在継ぎ手と伸縮伝動軸を介して連動連結するとともに、前方の自在継ぎ手を、前記ロアーリンクの基端側の支点よりも前方に離れて配備してある請求項1記載の乗用田植機。
  3. 前記後車輪を装着した左右の前記伝動ケースを、前方基端部の動力分岐部を中心にして左右独立して上下揺動可能に懸架してある請求項1または2記載の乗用田植機。
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