JPH0671995U - フレキシブルチューブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製作が極めて容易で、且つフレキシブルチュ
ーブ本体と継手とを確実且つ強固に接合できるようにし
て、良好な離脱防止が図れるフレキシブルチューブの提
供を目的とする。 【構成】 フレキシブルチューブ本体１の端部に継手４
の一端面4a側から嵌挿される直管部３が設けられ、且つ
該直管部３の外周面と前記継手４の内周面とは接着剤５
により接着されてなり、しかも前記直管部３の先端には
継手４の他端面4bに係合する係合部６が折曲形成されて
なることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一般配管に使用されるフレキシブルチューブの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、この種フレキシブルチューブは配管施工時に於ける曲げや捩れを良好 に吸収できて、配管作業が簡易に行える等の理由により、各種配管に幅広く使用 されるに至っているが、従来のフレキシブルチューブとしては例えば図２に示す ようなものが存在する。

【０００３】 即ち、この従来のものはフレキシブルチューブ本体1aに多数の膨出部2aが形成 され、且つ該チューブ本体1aの端部に形成した直管部3aが継手4cに嵌挿されてな り、該継手4cの一端面とチューブ本体1aの外周面を溶接してこの両者が接合され ている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のものに於いては、チューブ本体1aと継手4cとを溶接 により接合するものであるために、その作業が非常に煩雑なものとなって生産性 に著しく欠けるという問題点を有し、またかかる溶接作業には高度な熟練性が要 求されるという難点もあった。

【０００５】 さらに、溶接による熱の影響で溶接部Ａの近傍に位置するチューブ本体1aの部 位が硬化するために、流体の流通によりチューブ本体1aが振動等を受けると、前 記硬化部分に亀裂が生じ易く、その結果かかる亀裂から流体が漏洩するという不 都合も有していたのである。

【０００６】 それ故に、本考案は上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、 その製作が極めて容易で、且つフレキシブルチューブ本体と継手とを確実且つ強 固に接合できるようにして、良好な離脱防止が図れるフレキシブルチューブの提 供を課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

即ち、上記課題を解決するために、本考案はフレキシブルチューブ本体１の端 部に継手４の一端面4a側から嵌挿される直管部３が設けられ、且つ該直管部３の 外周面と前記継手４の内周面とは接着剤５により接着されてなり、しかも前記直 管部３の先端には継手４の他端面4bに係止する係止部６が折曲形成されてなるフ レキシブルチューブである。

【０００８】

【作用】

従って、上記構成を特徴とするフレキシブルチューブに於いては、チューブ本 体１の直管部３の外周面と継手４の内周面とは接着剤５により比較的広い接着面 積でもって接着され、且つ前記直管部３の先端に折曲形成した係止部６が継手４ の他端面4bに係止されてなるため、かかる二重の接合手段によりチューブ本体１ と継手４とが確実に且つ強固に接合されることとなる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案に係るフレキシブルチューブの一実施例について図面に従って説 明する。

【００１０】 図１に於いて、１は薄肉状のステンレス鋼からなるフレキシブルチューブ本体 を示し、該チューブ本体１の周面には膨出部２が多数連設されると共に、端部に は直管部３が形成されてなる。

【００１１】 ４はチューブ本体１の直管部３が一端面4a側から嵌挿された継手であり、該継 手４の内周面とチューブ本体１の直管部３の外周面とはシリコンゴムからなる接 着剤５により接着されてなり、該直管部３の先端にはフレア加工により前記継手 ４の他端面4bに係止する係止部６が全周にわたって折曲形成されている。

【００１２】 ７は継手４の一端側外周面に形成された凹溝であり、８は継手の他端側外周面 に設けられたネジ部である。

【００１３】 ９はチューブ本体１に外嵌された筒状のブレードで、ワイヤ素線を編成して形 成されている。10は継手４の凹溝７にブレード９の端部を圧接固定すべくかしめ て装着された押圧リングである。

【００１４】 本実施例は以上のような構成からなり、かかるフレキシブルチューブは例えば 流速のある流体が流通するプレス機械等に於ける油圧配管として、継手４のネジ 部８をプレス機械等に螺合接続して使用されるのであるが、チューブ本体１の直 管部３の外周面と継手４の内周面とは接着剤５により比較的広い接着面積をもっ て接着され、且つ直管部３の先端に設けた係止部６が継手４の他端面4bに係止し てなるために、かかる二重の接合手段によりチューブ本体１と継手４とが確実且 つ強固に接合されることとなる。

【００１５】 従って、流体の流通によりチューブ本体１が振動等を受けても、継手４からチ ューブ本体１が不用意に離脱することがなくなり、長期にわたり使用できるとい う優れた耐久性を具備することになる。

【００１６】 また、上述したような接着剤５によるチューブ本体１と継手４との接着及びチ ューブ本体１の直管部３のフレア加工による係止部６の形成という一連の接合作 業は非常に簡易に行えるという利点もある。

【００１７】 尚、上記実施例に於いては、ブレード９によりチューブ本体１を外嵌被覆して 該チューブ本体１の保護を図ってなるが、かかるブレード９は必ずしも設ける必 要はない。

【００１８】 また、チューブ本体１と継手４とを接着する接着剤５の種類も該実施例に限定 されるものではない。

【００１９】 さらに、上記実施例ではチューブ本体１の直管部３の先端に全周にわたって係 止部６を設けてなるが、必ずしも全周に設ける必要はなく、またその具体的な形 状も継手４の他端面4bの形状等に応じて適宜変更が可能である。

【００２０】 その他、継手４の形状等の具体的な構成も本考案の意図する範囲内に於いて任 意に設計変更自在である。

【００２１】

【考案の効果】

叙上の様に、本考案は接着面積が確保すべくチューブ本体の直管部の外周面と 継手の内周面とを接着剤により接着し、且つ前記直管部の先端に折曲形成した係 止部を継手の他端面に係止させてなり、かかる二重の接合手段によりチューブ本 体と継手とを接合してなるために、この両者が確実且つ強固に接合されることと なる。

【００２２】 従って、流体の流通によりチューブ本体が振動等を受けても、溶接を接合手段 としていた従来のもののように、該溶接による熱の影響でチューブ本体に亀裂を 生ぜしめるということは一切なくなり、その耐久性が大幅に向上するという格別 の効果を得るに至った。

【００２３】 また、接着剤によりチューブ本体と継手とを接着し、チューブ本体の直管部に 係止部を折曲形成するという一連の製作作業は非常に簡易に行えるため、従来の ものに比して格段優れた生産性を確保できると共に、熟練性なるものが作業者よ 要求されることもなくなるという効果も奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るフレキシブルチューブの一実施例
を示す要部拡大半裁断面図。

【図２】従来例を示す半裁断面図。

【符号の説明】

１…フレキシブルチューブ本体 ３…直管部 ４…継手 4a…一端面 4b…他端面 ５…接着剤 ６…係止部 ９…ブレード 10…押圧リング

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレキシブルチューブ本体(1) の端部に
   継手(4) の一端面(4a)側から嵌挿される直管部(3) が設
   けられ、且つ該直管部(3) の外周面と前記継手(4) の内
   周面とは接着剤(5) により接着されてなり、しかも前記
   直管部(3) の先端には継手(4) の他端面(4b)に係止する
   係止部(6) が折曲形成されてなることを特徴とするフレ
   キシブルチューブ。