JPH0671844A - 版担体筒上に印刷画像を製造する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 印刷すべき画像のためのエンドレスの金属性
担体の表面に画像を製造する装置を用いて、大きな判型
範囲にわたって、すなわちエンドレスの前記担体の外周
又は内周が長くなっても短くなっても、支持胴を交換す
る必要なしに製造できるようにする。 【構成】 版担体筒４の内周が胴８の外周よりも大であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、１本の支持胴上に被せ
嵌められる版担体筒の外周面に、印刷インキを搬送する
微小セルを製造する装置を用いて、前記版担体筒の外周
面に印刷画像を製造する装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】エンドレスの円環状の印刷版（凹版）面
に印刷画像を製造するために彫刻針、レーザビーム又は
電子ビームが使用される。例えば取外し可能な周壁の形
の印刷版は１本の支持胴に被せ嵌められる。該支持胴は
印刷版面に印刷画像を製造するあいだ回転する。判型サ
イズひいては周壁の円周が或る許容段階を超えて変化さ
れる場合には、周壁の内径も変化されねばならない。こ
のことは、適合した直径の新たな支持胴をその都度使用
することを意味している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、印刷
すべき画像のためのエンドレスの金属性担体の表面に画
像を製造する装置を用いて、大きな判型範囲にわたっ
て、すなわちエンドレスの前記担体の外周又は内周が長
くなっても短くなっても、支持胴を交換する必要なしに
製造できるようにすることである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の構成手段は、版担体筒の内周が支持胴の外周
よりも大である点にある。

【０００５】

【作用】本発明の構成手段によって得られる利点は特
に、エンドレスの版担体を支持するために該版担体の被
せ嵌められる支持胴を交換することなしに、レーザビー
ム又は電子ビーム或いは彫刻針によって、少なくも強磁
性層を有するエンドレスの版担体筒の表面に、印刷すべ
き画像を製造することが可能になることである。

【０００６】

【実施例】次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説す
る。

【０００７】図１によれば版担体筒４の外周面７に製版
する装置は、架台に固定されたガイド機構に沿って水平
方向と垂直方向に往復動可能な作業ヘッド５を有してい
る。該作業ヘッド５は、例えば彫刻針式彫刻装置又はレ
ーザビーム式彫刻装置又は電子ビーム式彫刻装置又はデ
ィジタル露光式製版装置のような版担体筒４の外周面７
にグラビアセルを製造する装置２を有し、該グラビアセ
ル製造装置を用いて例えば外周面７に秒当り３０，００
０個のグラビアセルが「彫刻」され、該グラビアセルの
深度は３〜３０μｍである。しかし前記作業ヘッド５
は、すでに述べたように、オフセット印刷版担体筒用の
ディジタル露光式製版装置から成ることもできる。版担
体筒４の内周長は、それ自体公知の支持胴を構成してい
る一定の周速度で回転する磁気胴８の外周よりも長い。
版担体筒４の少なくとも内層６は、強磁性材料例えば
鉄、ニッケル又は合金からなっている。

【０００８】版担体筒４が２層式の場合には、該版担体
筒の外層７は、別の非強磁性材料、例えば親インキ性の
銅からなることができる。

【０００９】版担体筒４は磁気胴８上に差し嵌められ
る。この場合磁気胴８の表面の第一象限Ｉ及び第四象限
ＩＶは、版担体筒４に対して作用する磁気胴８の磁力の
作用により版担体筒４によってカバーされている。磁気
胴８の対向側つまり第二象限ＩＩ及び第三象限ＩＩＩの
側では、版担体筒４の内周が磁気胴８の外周よりも大で
ある限り、版担体筒４は磁気胴８には接触せず、該磁気
胴の外周面１１から間隔ａをおいて位置して間隙１０を
形成している。版担体筒４と磁気胴８の外周面１１との
間の間隙１０が充分に大きい場合には、該間隙内におい
てストレッチャ１２をサイド架台に固定的に装着するこ
とが可能である。該ストレッチャは、作業ヘッド５と磁
気胴８との間の彫刻ギャップを通過したのち版担体筒４
を磁気胴８から剥離する動作を助成するために寄与す
る。作業ヘッド５は、彫刻針又は、例えばヘル（Ｈｅｌ
ｌ）社によって公知になっているような彫刻のために使
用されるレーザビーム式彫刻装置や電子ビーム式彫刻装
置を支持することができる。

【００１０】ストレッチャ１２は、版担体筒４の内面１
４と接触するように、或いは該内面１４と接触しないよ
うにも構成することができる。該ストレッチャは、例え
ば図１に示したように欠円状つまり弓形状の横断面を有
することができ、その場合円弧面側は版担体筒４の内面
１４との接触状態又は非接触状態を保つ。接触する場合
には摩擦を僅かにするために、図３に示したように円弧
面部分１７に、回転自在に支承された多数のローラ１６
或いは、ストレッチャの全幅にわたって分配された回転
自在に支承された複数の転動体又は１本の転動体を配置
しておくことが可能である。

【００１１】しかし又、版担体筒４の剥離された自由部
分と磁気胴８との間に圧力空気を吹付ける圧力空気ノズ
ルを前記ストレッチャの円弧面側に設けておくことも可
能である。

【００１２】また図４に図示したように、磁力によって
作用するストレッチャ１５をサイド架台の内側に固定し
ておくことも可能である。該ストレッチャ１５は間隙１
０の外部に配置されかつ版担体筒の外面１８を介して該
版担体筒４に作用するようにするのが有利である。スト
レッチャ１５は版担体筒４の方に向かって、該版担体筒
４の剥離された自由部分の最大許容曲率に適合された凹
面状の磁気面１９を有している。

【００１３】前記磁気面１９は多数本の強力な永久棒磁
石を有し、該永久棒磁石の磁極は磁気面１９の表面と面
整合している。この場合、その都度全幅にわたってＮ極
とＳ極が互いに並列的に間隔をおいて配置されている。

【００１４】しかし又、脚片とヨークとを有する電磁石
を設けることも可能である。この場合は版担体筒４の強
磁性部分が、電磁石の脚片から僅かな間隔をおいて位置
する可動磁極片を形成している。これによって版担体筒
４の剥離した自由部分が、電磁石に接触することなく該
電磁石に引き寄せられる。

【００１５】版担体筒４を磁気胴８から剥離するための
本発明の別の手段は、非同期式セクターモータ２１又は
リニアモータの形の移動磁界型モータを使用した点にあ
る。

【００１６】セクターモータ２１の内側曲率半径ｒは、
版担体筒４の外側曲率半径又はストレッチャ１２の曲率
半径に適合されている。セクターモータ２１又はリニア
モータは周波数変換器、例えば静的又は動的な三相周波
数変換器２２から給電される。該周波数変換器２２は、
例えば印刷機速度ｎ；ｆｎに対して比例関係にある周波
数ｆａを有する三相交流を発生させる。すなわちセクタ
ーモータ２１は版担体筒４に対して無接触式に引張り力
と磁気胴８の回転方向の力とを発生させることになる。
これによって版担体筒４は弓形状のストレッチャ１２の
表面にもセクターモータ２１のステータ極にも接触する
ことはない。

【００１７】周波数発生器２３は磁気胴回転数ｎを目標
周波数ｆｎに変換し、該目標周波数は、制御器２４（周
波数目標値−実際値比較回路、タイミング素子、増幅器
など）に供給される。該制御器２４によって適正な電気
調整量が発生され、該電気調整量は周波数変換器２２に
影響を及ぼし、これによって、電圧Ｕａ、例えば所望の
目標周波数ｆａを有する三相交流が、例えばセクターモ
ータ２１の三相巻線２５に供給される。可変の目標周波
数ｆａに相応して次いで版担体筒４に対して磁気胴８の
回転方向の引張り力が及ぼされる。

【００１８】図２に示した磁気胴８では、例えばドイツ
連邦共和国特許出願公開第２２３１４５２号明細書に基
づいて公知であるような形式で、電磁石装置内に多数の
永久磁石−磁極ユニット２７が配置されている。該永久
磁石−磁極ユニット２７は、磁気胴外周面に交互に並列
配置されたそれぞれ１つの永久磁石部分２８と磁極片２
９とから成り、かつ磁気胴外周面２６の全体に強い磁界
を発生させる。

【００１９】本発明はグラビア印刷に限定されるもので
はない。例えば版担体筒４の強磁性外層は、感光層を有
するオフセット適性のアルミニウムから成ることがで
き、こうしてオフセット用「版板」として使用される。

【００２０】図４に示した概略構成図から判るように、
作業ヘッド５、ひいてはグラビアセル製造装置２は、水
平方向で摺動可能な送り台１３上を垂直方向に移動可能
でありかつ磁気胴８の外周面１１と作用接続することが
できる。すなわち彫刻針式セル彫刻装置を使用する場合
には、彫刻針は版担体筒４の外周面７に接触することに
なるが、無接触式のグラビアセル製造法又は版担体筒４
の感光層（オフセット）をディジタル式に露光する方式
を使用する場合には、彫刻針は前記外周面７に対して予
め選定可能な距離をとって作業する。磁気胴８は彫刻時
又はディジタル露光時に回転し、こうして版担体筒４の
外周面７には、周方向に延びる彫刻軌跡又は露光軌跡が
発生する。彫刻軌跡又は露光軌跡が一周すると、グラビ
アセル製造装置２又はディジタル露光点製造装置は、予
め選定可能な長さのステップ１つ分だけ水平方向に、従
って版担体筒の縦軸線方向にシフトされて、彫刻動作又
は露光動作が改めて開始される。

【００２１】回転する磁気胴８の代わりに、非回転胴を
使用して、強磁性内層を有する版担体筒を例えば前記の
セクターモータ２１又はリニアモータによって駆動する
ことも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の装置の概略側面図である。

【図２】適当な磁気胴の斜視図である。

【図３】第１実施例による版担体筒用のストレッチャを
一部破断して示した端面図である。

【図４】第２実施例による版担体筒用のストレッチャの
概略構成図である。

【符号の説明】

２ グラビアセル製造装置、 ４ 版担体筒、 ５
作業ヘッド、 ６版担体筒内層、 ７ 版担体筒
外層、 ８ 支持胴としての磁気胴、１０ 間隙、
１１ 磁気胴外周面、 １２ ストレッチャ、
１３送り台、 １４ 版担体筒内面、 １５ スト
レッチャ、 １６ ローラ、 １７ 円弧面部分、
１８ 版担体筒外面、 １９ 凹面状の磁気面、
２１ セクターモータ、 ２２ 周波数変換器、
２３ 周波数発生器、 ２４ 制御器、 ２５
三相巻線、 ２７ 永久磁石−磁極ユニット、 ２
８ 永久磁石部分、 ２９ 磁極片、 ａ 間
隔、 ｎ 磁気胴回転数、 ｆａ 比例周波数、
ｆｎ 目標周波数、 Ｕａ 電圧

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １本の支持胴上に被せ嵌められる版担体
   筒の外周面に、印刷インキを搬送する微小セルを製造す
   る装置を用いて、前記版担体筒の外周面に印刷画像を製
   造する装置において、版担体筒（４）の内周が支持胴
   （８）の外周よりも大であることを特徴とする、版担体
   筒上に印刷画像を製造する装置。
2. 【請求項２】 支持胴（８）が、回転可能に配置されて
   いる、請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 支持胴（８）が磁気胴として構成されて
   いる、請求項２記載の装置。
4. 【請求項４】 版担体筒（４）の内層（６）が強磁性材
   料から成っている、請求項１から６までのいずれか１項
   記載の装置。
5. 【請求項５】 版担体筒（４）の外層（７）が非強磁性
   材料から成り、かつ前記版担体筒の内層（６）が強磁性
   材料から成っている、請求項１から４までのいずれか１
   項記載の装置。
6. 【請求項６】 版担体筒（４）の外層（７）が、感光層
   を有するアルミニウム層から成っている、請求項１から
   ５までのいずれか１項記載の装置。
7. 【請求項７】 版担体筒（４）を張るためのストレッチ
   ャ（１２）が設けられている、請求項１から６までのい
   ずれか１項記載の装置。
8. 【請求項８】 ストレッチャ（１２）が、支持胴（８）
   の方に接近する方向及び該支持胴から離反する方向に移
   動可能な弓形体から成っている、請求項１から６までの
   いずれか１項記載の装置。
9. 【請求項９】 ストレッチャ（１２）が、版担体筒
   （４）の方に向いた面に、回転対称形の複数の転動体
   （１６）を有している、請求項７記載の装置。
10. 【請求項１０】 ストレッチャ（１２）が、版担体筒
    （４）の方に向いた面に、圧力空気の給圧される複数の
    ノズルを有している、請求項７記載の装置。
11. 【請求項１１】 ストレッチャ（１２）が、同期式又は
    非同期式の移動磁界型セクターモータ（２１）を有して
    いる、請求項７記載の装置。
12. 【請求項１２】 ストレッチャ（１２）に複数の永久磁
    石が設けられている、請求項７記載の装置。
13. 【請求項１３】 ストレッチャ（１２）に複数の電磁石
    が設けられている、請求項７記載の装置。