JP2562309B2 - 印刷装置 - Google Patents

印刷装置

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JP2562309B2
JP2562309B2 JP61241528A JP24152886A JP2562309B2 JP 2562309 B2 JP2562309 B2 JP 2562309B2 JP 61241528 A JP61241528 A JP 61241528A JP 24152886 A JP24152886 A JP 24152886A JP 2562309 B2 JP2562309 B2 JP 2562309B2
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公一 唐川
龍彦 吉松
英幸 土本
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Kyokuto International Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、走行ウェブに印刷を施す装置に関し、特に
いわゆるオールサイズ輪転印刷装置に関する。
(従来の技術) ウェブ輪転印刷機において、印胴を交換することなく
全ての寸法(即ちリピート長)の印刷を行なうことが試
みられている(例えば特公昭35−7159号公報)。
ところが、従来の装置ではウェブの速度や印胴を急激
に変速させてリピート長を変化させるものであって、未
だ解決しなければならない課題が残っていた。代表的な
ものを列挙すると下記のとおりである。
(イ)ウェブの急激な加減速で、ウェブが破断し易く、
見当合わせが困難である。
(ロ)印胴を急激に加減速すると、大馬力の電動機が必
要になると共に見当合わせが困難になってくる。
本発明者は、これらの問題を解決しようと鋭意研究の
結果ウェブの走行速度と印胴あるいはフレキソ印版の周
速を異ならしめることにより任意のリピート長の印刷が
得られるとの結論に達し、これに関する発明について既
に何件かの特許願を申請した(例えば、特開昭62−1833
48号公報、特開昭62−227683号公報参照)。
本発明者は、更に研究を続けたところ、フレキソ印版
とウェブは線接触状態にあるとは言え、ある程度の幅を
有するもので、この幅の大きさが印刷仕上がりに影響を
与えており、この線幅を出来るだけ狭くすることによっ
て印刷仕上がりを向上させることができることを知見し
た。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記知見に基づくもので、本発明の目的は下
記のとおりである。
(イ)ウェブの走行速度とフレキソ印版の周速の相違に
よる、印刷のボケを可及的に小さくすること。
(ロ)当接手段(従来の圧胴に相当)によるウェブへの
悪影響を可及的に小さくすること。
(ハ)段ボールライナに、コルゲータとインラインで異
なったリピート長のパターンを印刷し得る装置を提供す
ること。
その他本発明が達成しようとする目的は後述する説明
及び図面から明らかになるであろう。
(発明の要旨) 従って本発明の要旨とするところは、印胴に着脱可能
に装着されたフレキソ印版にて、走行するウェブに印刷
を施すものにおいて、前記ウェブの走行速度とフレキソ
印版の周速とを予め定められた一定の比率で異ならしめ
る調速手段と、前記ウェブをフレキソ印版に接触せし
め、曲率半径が2ミリメートル乃至15ミリメートルであ
る当接手段とを備えたことを特徴とする印刷装置であ
る。
(発明の構成及び作用) 以下本発明の詳細について、図面に例示した実施態様
を参照しながら説明するが、本発明がこれらの実施態様
に限定されないことは言うまでもない。
第1図は、本発明装置に用いるフレキソ印版10の展開
図である。この印版10は、ゴム印版や感光性樹脂印版で
あるのが普通である。
上記印版10は、その印刷の方向長さRPよりも、実際の
リピート長Rが大きくなるもの即ち拡大印刷が行なわれ
るものを例示している。この印版10を用いて約50%の拡
大印刷を行なうと第2図に示すような印刷パターンが得
られる。従って印版10のパターンは、製版時に実際の印
刷パターンより回転方向に縮小されている。
印刷部分はリピート長R全体に亘る必要がないことは
勿論でその範囲内で任意に選ぶことが出来る。尚、通常
の印刷と同様にレジスターマーク12を印刷することによ
り見当合わせを行なうことができる。
逆にリピート長Rを印版10の長さRPよりも短くしたい
ときは、印胴50の回転方向に拡張して製版をしておき、
印刷時にウェブ20の走行速度を印版10の周速と相対的に
小さくすることにより縮小されたパターンが印刷され
る。
このように印版10のパターンを印胴50の回転方向即ち
ウェブ20の走行方向に伸縮させて印刷を行なう本発明装
置の代表的な実施態様が第3図に示されている。
拡大又は縮小して印刷を行なうには、ウェブ20の走行
速度に基づいて予め定められた比率で印版10の周速を均
一に変化させる方法、同様に印刷されたパターンの長さ
を測定しながらウェブ20の走行速度又は印版10の周速を
調整する方法、印版10の周速に基づいて予定の比率でウ
ェブ20の走行速度を制御する方法などがあるが、要はウ
ェブ20の走行速度と印版10の周速とが常に一定の比率に
保たれるようなものであれば良い。上記の中の何れを方
法を採るかは、インライン方式にするかオフライン方式
にするかなどの条件によるが、第3図においては、オフ
ライン式印刷を行なう装置であるから、印版10の周速を
基準にしてウェブ20の走行速度を制御するものを例示し
た。
印胴50にはほぼ全周に亘って第1図に示したような印
版10が装着されており、この印版10にはインキング装置
60から適正量のインキが供給される。印版10を基準とし
て拡大印刷を行なう場合には、拡大率にほぼ比例するよ
うな量のインキが塗布され、縮小印刷を行なう場合には
縮小率にほぼ比例する量のインキが供給される。
インキ量の調整は、例えば第3図に示したロールコー
タ式のインキング装置60では汲み上げロール62と転移ロ
ール64とのクリアランスを調整したり、これらロール6
2,64の回転比を変えたりすることによって行なうことが
出来る。
前記印胴50は第1の歯車52を介して電動機54により駆
動されている。第1の歯車52の動力は、別に第2の歯車
56を介して調速手段1つである変速装置70へ伝達され
る。この変速装置70には予め定められた比率で変速でき
るように変速率の設定具と目盛が配されているが、これ
らは通常のことなので図示されていない。
尚、第3図では、調速手段として機械的な変速装置70
を例示しているが、機械的なものに限ることなく電気的
又は電気的なものであって良いことは勿論である。
変速装置70からの出力は第3の歯車72を介してウェブ
駆動ロール74へ伝達され、この駆動ロール4にはウェブ
20を介してニップロール76が当接している。従ってアン
ワインダ22から繰り出されたウェブ20の走行速度は印版
10の周速に対して予定の比率に制御される。
予定の比率に走行制御されたウェブ20はリワインダ24
によって引っ張られながら、ガイドロール78を経て印版
10に当接する。通常の印刷装置においては、ウェブ20を
当接させるには圧胴が用いられるが、本発明装置ではこ
れらと異なり、シリンダに限らない当接手段30を用い
る。
この当接手段30が回転するロールである場合は、ロー
ルの直径が20乃至30ミリメートルのものが好ましい。よ
り詳しくは後述の実施例の説明を参照のこと。尚、ここ
では簡単のために直径で表現したが、これらの数値を曲
率半径で示すと丁度その半分の値となることは自明であ
ろう。
上記ロール直径が10ミリメートル未満になるとロール
自体を作ることが困難になると共にこのロールを回転自
在に支持することが極めて困難になり実務的ではない。
ロールのたわみを無くする点から考えるとロールの直径
は大きい方が良い。逆にロールの直径を大きくして200
ミリメートル程にすると、印刷仕上がりが極めて劣化す
る。ロールの直径は30ミリメートル以下が好ましい。
ウェブ20と印版10との変化率を1.13又は0.89としたと
き、通常の印刷と同等のマージナルゾーン(本明細書で
は印刷の暗い部分をいう)が得られるのは、ロール直径
が約50ミリメートルのときで、等速印刷と同じ仕上がり
となるのはロールの直径が約30ミリメートルのときであ
る。
前記変化率1.13及び0.89は、印胴50を大中小の3種類
準備したときに、連続的に全ての寸法(但し、最大寸法
には大印胴の周長の1.13倍という制限がある)をカバー
するための変化率の代表的な最大値及び最小値である。
換言すれば、各印胴50またはウェブ20を等速印刷に対し
て0.89乃至1.13の比で変速できれば、前記最大寸法以内
の全ての寸法をカバーすることができる。
印胴50を大小の2種類にする場合は0.84乃至1.19倍、
4種類にする場合は0.91乃至1.09倍、5種類にする場合
は0.93乃至1.07倍の可変範囲で全寸法をカバーできるも
のである。印胴50の種類は6以上にしても印刷精度には
大差はない。特にプロセスカラーのような高精細印刷を
しない場合は、印胴50は2又は3種類あれば充分であ
る。
印胴50を1種類にすると可変範囲が大きくなり、高精
度の印刷は困難になる。実験の結果直径100ミリメート
ルの圧胴で1.42倍の変化率で印刷した場合のマージナル
ゾーンは、段ボールをフレキソ式でソート印刷したもの
と同程度であった。実施例からもわかるように、変化率
を小さくするとマージナルゾーンも小さくなるので、印
胴50を1種類とした場合は制限された可変範囲では充分
に美しい印刷を得ることができる。
第4図は、ウェブ当接手段30の詳細を示す側面図で、
当接部32は回転自在なロールから成る。このロール32は
比較的小径(曲率半径にして10乃至15ミリメートルが良
い)であるため、たわみが生じやすい。従って印刷幅が
1〜2メートルになると適当な押圧が得られなくなるの
で、全体に均一な押圧作用が得られるように、部分的に
バックアップ手段34は、例えばローラやボールベアリン
グから構成される。配設間隔は、ロール32の直径にも依
存するが約20乃至30センチメートルのピッチでするとよ
い。ロール32が下方を向いている場合は、ロール32が下
方へたわむので、磁石36で上方へ引っ張ると良い。勿論
磁石36は、永久磁石でも良いし、電磁石でも良い。
当接部32の機械的精度を上げたい場合はフレーム38の
機械的強度を大にすれば良い。
前述のロール32と異なり当接部が、第5図に示すよう
に回動しないものであるときは、当接手段40自体を大き
くすることができるので、当接部42はその曲率を極めて
小さくすることができる。しかしながら、この当接部42
はウェブ20に角度を持たせてこのウェブ20を印胴50上の
印版10に当接させるものであるから、余りに曲率が小さ
いとウェブ20を破断したり、ウェブ20に反りを与えた
り、シワやひび割れを発生させることになる。例えばウ
ェブ20が段ボールライナ(220g/m2)である場合は、曲
率半径を5ミリメートル未満にすることは殆ど不可能で
ある。ウェブ20が可撓性のある薄いプラスチックフィル
ムである場合は曲率半径を2ミリメートル程度までにす
ることは、可能である。
前記のような範囲に含まれる当接手段を経て印刷が施
されたウェブ20は常法によりリワインダ24に巻き取られ
て印刷が終了する。
尚、第3図においては単色の装置を例示したが、これ
に限ることなく多色印刷装置にすることが出来ることは
勿論である。
(実施例) 第3図に示すような装置で、曲率半径をパラメータと
して印刷の試験を行なった。主なテスト条件は下記のと
おりである。
印刷速度:100メートル/分 印胴の直径:260ミリメートル 印版:フレキソ印刷要感光樹脂版。厚さ7ミリメートル
(旭化成工業株式会社製;商品名:APR)。尚、印版10は
変化率に応じて寸法が伸縮されている。
テスト画線の印刷予定幅:0.4ミリメートル テスト画線の向き:印胴の幅と平行。
使用ウェブ:段ボールライナ(Kライナ、秤量220g/
m2) 使用インキ:段ボールライナ用水性フレキソインキ 変化率:拡大のとき 1.13倍 縮小のとき 0.89倍 上記試験によるサンプルの仕上がりの評価として、画
線部の全体の幅、及びフレキソ印刷の特徴であるマージ
ナルゾーン(印刷が薄い部分)の幅を目盛りつきルーペ
で測定した。
尚、印刷が薄い部分は等倍印刷の時には画線の中央
に、拡大印刷のときはウェブ20の走行方向にして後方
に、縮小のときは前方に出現する。結果は表のとおりで
ある。
以上の結果から原理的には、曲率半径が小さい程印刷
仕上がりが良好であることがわかる。しかしながらウェ
ブ20が段ボールライナであるときはKライナが厚手であ
るから、ライナが曲げられるとによって反りや内部スト
レスが発生するので曲率半径を10ミリメートルより小さ
くすることは好ましくない。
一方、印刷仕上がりは曲率半径が約15ミリメートルの
ときに等倍印刷とほぼ同一となり、更に曲率半径が約10
ミリメートルと小さくなっても印刷品質はそれより以上
に良くなることはない。これは、フレキソ印刷方式それ
自体の特質によるものと考えられる。
表に示す拡大率及び縮小率は、印胴が大、中、小の3
種類あれば全てのリピート長をカバーできる範囲を表し
ている。尚、大、中、小3種類の印胴を使用する場合は
ターレット式にしておき、そのうち1本が印刷中のと
き、残りの2本に印版10の着脱が出来るので、版替時の
ロス時間を短縮することが出来る。
(発明の効果) 本発明装置では、上述の如くウェブ20の走行速度と印
版あるいは印胴の周速とを異ならしめる調速手段と、曲
率半径が小さい当接手段を有するから、印胴を交換しな
くても任意長の印刷を行なうことができるという利点を
有している。
精度が高い印刷を得たい場合でも2乃至5種類程度の
印胴を備えていれば充分で、印胴の在庫管理も極めて簡
単となる。特に印胴を2又は3種とする場合はターレッ
ト型にすることが出来るから、印胴の保管場所は不要と
なる。
ウェブ20や印胴を急激に加減速させることがないの
で、各色の見当合わせが容易であると共に、ウェブ20の
破断の可能性は無く、また電動機も大馬力のものを必要
としないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置に用いる印版10の展開図、第2図は
本発明装置によって印刷されたシートの平面図、第3図
は本発明の1つの実施態様を示す構成図、第4図は本発
明装置に用いる当接手段の側断面図、第5図は当接手段
の外の例を示す側面図である。 10……印版 20……ウェブ 30……当接手段 50……印胴 60……インキング装置 70……変速装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 1/04 B41M 1/04 (56)参考文献 特開 昭52−41015(JP,A) 特開 昭57−89988(JP,A) 特開 昭57−70665(JP,A) 特開 昭56−142091(JP,A) 特開 昭57−100092(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印胴に着脱可能に装着されたフレキソ印版
    にて、走行するウェブに印刷を施すものにおいて、 (イ)前記ウェブの走行速度とフレキソ印版の周速とを
    予め定められた一定の比率で異ならしめる調速手段と、 (ロ)前記ウェブをフレキソ印版に接触せしめ、曲率半
    径が2ミリメートル乃至15ミリメートルである当接手段
    と、 を備えたことを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】前記当接手段が、ロールであることを特徴
    とする前記特許請求範囲第1項に記載の印刷装置。
  3. 【請求項3】前記ロールが、バックアップ手段で支持さ
    れていることを特徴とする前記特許請求範囲第2項に記
    載の印刷装置。
  4. 【請求項4】前記バックアップ手段が、磁石であること
    を特徴とする前記特許請求範囲第3項に記載の印刷装
    置。
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