JPH0671632U - ファスナーの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 埋込ファスナーの横片が水平でなくとも一次
ファスナーの横片を水平に強固に取付けできるようにす
る。 【構成】 埋込ファスナー３の横片４と一次ファスナー
１０の横片１１を連結するボルト１４を頭部１６と球面
状座面部１７とネジ杆部を有するものとし、座金１９を
球面状凹部２０と孔２１を有するものとして、ボルト１
４の球面状座面部１７を座金１９の球面状凹部２０に沿
って揺動することでネジ杆部を横片４のナット部材６に
正しく螺合して横片４，１１相互を連結する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、カーテンウオール等を建物躯体に取付けるファスナーを建物躯体に 取付ける構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

カーテンウオール等はファスナーで建物躯体に取付けられ、そのファスナーを 建物躯体に取付ける構造としては例えば実開平４−３９２１１号公報に示すよう に、建物躯体に埋込ファスナーを固着し、この埋込ファスナーの横片に一次ファ スナーの横片をボルトで連結したものが知られ、カーテンウオールはその一次フ ァスナーの横片にボルトで取付けられる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

かかるファスナーの取付構造であると、建物躯体がスラブと呼ばれる現場打ち コンクリートなどの場合には埋込ファスナーをスラブに埋設して固着するために 埋込ファスナーの横片が水平に対して斜めとなることがあり、その場合には一次 ファスナーの横片を水平に取付けできないので、その一次ファスナーの縦片が垂 直とならずにカーテンウオールを垂直に正しく取付けできなくなる。

【０００４】 このような場合には、埋込ファスナーの横片と一次ファスナーの横片との間に くさび片を入れて一次ファスナーの横片を水平に調整しているが、このようにす ると埋込ファスナーの横片と一次ファスナーの横片は平行とならずにある角度を もった状態で連結されるのでその横片相互をボルトで強固に連結できない。

【０００５】 すなわち、埋込ファスナーの横片にナット部材を固着し、一次ファスナーの横 片のボルト挿通孔よりボルトをナット部材に螺合して連結するので、横片相互が 平行でなくある角度をもった状態となるとボルトがナット部材のネジ孔に対して 斜めとなり、そのボルトをナット部材のネジ孔に正しく螺合できないので強固に 連結できない。

【０００６】 そこで、本考案は前述の課題を解決できるようにしたファスナーの取付構造を 提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

横片４にナット部材６を固着した埋込ファスナー３を建物躯体１に固着し、こ の横片４上に一次ファスナー１０の横片１１をくさび片１５を介して載置し、そ の横片１１上面に設けた座金１９及び横片１１の孔よりボルト１４を前記ナット 部材６に螺合して一次ファスナー１０の横片１１を埋込ファスナー３の横片４に 連結し、前記ボルト１４を頭部１６と球面状座面部１７とネジ杆部１８を有する ものとし、前記座金１９を、上面１９ａに開口した前記球面状座面部１７と同一 曲率の球面状凹部２０と、この球状凹部２０の小径下部と下面１９ｂに亘って形 成した前記ネジ杆部１８より大径の孔２１を有するものとしたファスナーの取付 構造。

【０００８】

【作 用】

埋込ファスナー３の横片４と一次ファスナー１０の横片１１とが平行でなく一 次ファスナー１０の横片１１とナット部材６が垂直とならない場合には、ボルト １４の球面状座面部１７を座金１９の球面状凹部２０に沿って揺動することでネ ジ杆部１８をナット部材６に正しく螺合できるから、埋込ファスナー３の横片４ が水平でなくとも一次ファスナー１０の横片１１を水平として強固に取付できる 。

【０００９】

【実 施 例】

図１に示すように、建物躯体１は現場打ちコンクリートのスラグとなり、その 建物躯体１内にはアンカー２が埋設され、埋込ファスナー３の横片４には透孔５ が形成され、その透孔５の周縁下面にナット部材６が溶接固定してあり、この埋 込ファスナー３は横片４をアンカー２に溶接すると共に、ナット部材６を埋設し て建物躯体１に固着される。 このようであるから、埋込ファスナー３の横片４は水平に対して斜めに固着さ れることがある。

【００１０】 一次ファスナー１０は横片１１と縦片１２で直角となったＬ字状となり、その 横片１１には大径孔１３が形成され、その大径孔１３よりボルト１４をナット部 材６のネジ孔７に螺合して横片１１を埋込ファスナー３の横片４に連結すると共 に、埋込ファスナー３の横片４と一次ファスナー１０の横片１１との間にくさび 片１５を介在させて一次ファスナー１０の横片１１を水平に調整している。

【００１１】 前記ボルト１４は六角形などの多面体形状の頭部１６と、この頭部１６と連続 した球面状座面部１７と、その球面状座面部１７と連続したネジ杆部１８より座 面球面状ボルトとなり、その球面状座面部１７が座金１９の球面状凹部２０に面 接触し、ネジ杆部１８が座金１９の孔２１に挿通している。

【００１２】 すなわち、図２に示すようにボルト１４の球面状座面部１７は頭部１６側が大 径でネジ杆部１８側が小径の球面状となり、座金１９の球面状凹部２０は上面１ ９ａ側が大径で、前記球面状座面部１７と同一曲率の球面状となり、孔２１は球 面状凹部２０の下部小径部より下面１９ｂに亘って形成されてボルト１４のネジ 杆部１８よりも若干大径となっている。

【００１３】 このようであるから、ボルト１４は球面状座面部１７が座金１９の球面状凹部 ２０に沿って揺動することで、そのネジ杆部１８が一次ファスナー１０の横片１ １に対して直角となる姿勢よりある角度を有する姿勢に変位するから、ナット部 材６が垂直姿勢に対してある角度を有する姿勢であってもボルト１４のネジ杆部 １８をナット部材６のネジ孔７に正しく螺合できる。 前述のように一次ファスナー１０を取付けしたら、横片４，１１相互を溶接し て一次ファスナー１０を埋込ファスナー３に固着する。

【００１４】

【考案の効果】

埋込ファスナー３の横片４と一次ファスナー１０の横片１１とが平行でなく一 次ファスナー１０の横片１１とナット部材６が垂直とならない場合には、ボルト １４の球面状座面部１７を座金１９の球面状凹部２０に沿って揺動することでネ ジ杆部１８をナット部材６に正しく螺合できるから、埋込ファスナー３の横片４ が水平でなくとも一次ファスナー１０の横片１１を水平として強固に取付できる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す正面図である。

【図２】ボルトと座金の正面図である。

【符号の説明】

１…建物躯体、３…埋込ファスナー、４…横片、６…ナ
ット部材、７…ネジ孔、１０…一次ファスナー、１１…
横片、１３…大径孔、１４…ボルト、１５…くさび片、
ｌ６…頭部、１７…球面状座面部、１８…ネジ杆部、１
９…座金、２０…球面状凹部、２１…孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 横片４にナット部材６を固着した埋込フ
   ァスナー３を建物躯体１に固着し、この横片４上に一次
   ファスナー１０の横片１１をくさび片１５を介して載置
   し、その横片１１上面に設けた座金１９及び横片１１の
   孔よりボルト１４を前記ナット部材６に螺合して一次フ
   ァスナー１０の横片１１を埋込ファスナー３の横片４に
   連結し、 前記ボルト１４を頭部１６と球面状座面部１７とネジ杆
   部１８を有するものとし、前記座金１９を、上面１９ａ
   に開口した前記球面状座面部１７と同一曲率の球面状凹
   部２０と、この球状凹部２０の小径下部と下面１９ｂに
   亘って形成した前記ネジ杆部１８より大径の孔２１を有
   するものとしたことを特徴とするファスナーの取付構
   造。