JPH067156Y2 - 木製床敷材 - Google Patents

木製床敷材

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JPH067156Y2
JPH067156Y2 JP1988015486U JP1548688U JPH067156Y2 JP H067156 Y2 JPH067156 Y2 JP H067156Y2 JP 1988015486 U JP1988015486 U JP 1988015486U JP 1548688 U JP1548688 U JP 1548688U JP H067156 Y2 JPH067156 Y2 JP H067156Y2
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wooden
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光明 山下
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恩加島木材工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本考案は木製床敷材に関し、詳しくはカーペットの如く
巻回可能の置き敷用木製床敷材に関する。
<従来の技術> 先行技術としては、実開昭60−137038号公報に
記載の床敷材がある。
この床敷材は、側面同士を突き合わせて、同一平面上に
並べた等厚をなす複数の板材の片面に、可撓性のシート
材を貼着することにより、各板材を連結し、各板材を突
き合わせ部において折曲し巻回できることを特徴とす
る。
<考案が解決しようとする問題点> ところが、この床敷材は、個別の板材(1)′…(1)′を一
本ずつ可撓性のシート材(3)′によって連結した構成よ
りなる為、板材の貼着に手間と時間がかかる上、強度に
欠けるという欠点を有した。
即ち、床敷材が敷設される床等に凹凸が有り、ある一本
の板材(1a)だけが荷重(G)を受けた場合、この床敷材は
第10図に示されるように、シート材(3)′が隣接する
板材(1b)(1b)からはがれてしまい、該板材(1b)(1b)が荷
重(G)を受けた板材(1a)の上に乗ってしまうという不都
合を有した。
又、更に強い荷重(G)′をこの床敷材の一本の板材(1a)
だけに加えた場合、板材同士(1)′…(1)′は単にシート
材(3)′で連結された個別のものである為、隣合う板材
(1b)(1b)は上記荷重(G)′を負担することができず、第
11図に示されるように、荷重(G)′を受けた一本の板
材(1a)だけが簡単に折れてしまう。
尚、これらの解決策として、この床敷材は板材同士の突
き合わせ部にサネ加工を施すことを開示してはいるが、
該サネ加工は、製造工程や製造時間の増加をまねくばか
りでなく、高い精度が要求される為、製品が高価になる
という欠点を有す。
又、サネを設けても、裏打された巻回状態の板材間同士
をひろげながらサネ継ぎするには熟練を要す。
そこで本考案は、耐久性に優れ、製造が簡単かつ安価な
木製床敷材の提供を目的とする。
<問題点を解決するための手段> 本考案の木製床敷材は、単体の木製板材の裏面に可撓性
裏打材を貼着すると共に、表面にスリット溝を適宜間隔
をおいて並設した木製床敷材からなり、スリット溝と裏
打材との間には上記木製板材の繊維を微少厚みに残した
木製連結部を設け、該木製連結部の繊維がスリット溝と
略平行であることを特徴とする。
尚、ここでいう微少厚みとは床敷材がスリット溝を境に
折曲されても割れない程度の厚みである。
<作用> 可撓性裏打材が裏面に貼着され、表面にはスリット溝が
並設された木製板材は、裏打材を内側にし、スリット溝
を境に折曲して巻回することができる。
この際、スリット溝と裏打材との間に設けられた木製連
結部は、上記木製板材の繊維をスリット溝に平行に残し
たものからなり、且つ、折曲可能に薄く設けられてなる
為、木製板材が折曲されても割れることがなく、該木製
板材を一枚物の板材として保ち得る。
即ち、スリット溝が並設されたにもかかわらず、木製連
結部にて一枚物の板となっているこの木製床敷材は、凹
凸が有る床等に敷き、第8図に示されるように、スリッ
ト溝で区分された板材の内、ある一本の板材(11)だけに
荷重(G)をかけたとしても、隣合う板材(11)′(11)′が
裏打材からはがれることはない。
又、第9図に示されるように、スリット溝にて区分され
た板材の一本(12)だけに更に強い荷重(G)′をかけたと
しても、該床敷材は、木製連結部にて継がった一枚物の
板となっている為、該荷重(G)′が床敷材全体に分散
し、非常に折れにくいものとなっている。
更に、この木製床敷材の製造方法としては、次に述べる
方法を用いることができる。
一枚物(単体)の木製板材の裏面に可撓性裏打材を貼
着する。
スリット溝を切る幅に間隔をおいて設けられた複数の
のこ刃を有するカッターで、木製板材の表面から、木製
連結部を残すようにして、同時に全部のスリット溝を突
設する。
このような製造方法を用いれば、木製床敷材を簡単且つ
少ない工程でスピーディに、なお且つスリット溝をきれ
いに揃えて製作することができる。
<実施例> 以下に図面を参照して、この考案の好適な実施例を例示
的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されて
いる構成部品の寸法、形状、材質、その相対配置など
は、特に特定的な記載がないかぎりは、この考案の範囲
をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説
明例に過ぎない。
第1図は本考案の一実施例を示す斜視図、第2図は第1
図の部分拡大図、第3図は同実施例の巻回状態を示す斜
視図、第4図乃至第7図は夫々本考案のスリット溝の形
状の例を示す縦断面図である。
(1)は一枚物の3プライ合板(5プライ等や単板でもよ
い)よりなる木製板材であり、この実施例では約5cmの
間隔をおいてスリット溝(2)…(2)が設けられている。
木製板材(1)の裏面には可撓性裏打材として一枚物の布
(3)が貼着されている。尚、この布(3)に防虫性又は殺虫
性のものを用いれば、畳や絨緞等の上にこの木製床敷材
を敷いても、ダニ等の発生防止、又は駆除を行うことが
できる。
そして、第2図に示されるように、スリット溝(2)…(2)
と布(3)との間には、木製板材(1)の繊維を該溝(2)…(2)
と平行に残した木製連結部(4)…(4)が設けられている。
この木製連結部(4)…(4)の厚みは、ラワン合板の場合、
0.3mm以下が望ましく、この実施例の場合も厚み()
が0.1mm〜0.2mmと薄く設けられている為、木製板材(1)
がスリット溝(2)…(2)を境に折曲されても、繊維が割れ
て分離することはない。尚、この木製連結部(4)…(4)の
厚さは、使用される木材の種類により適宜変更されるも
ので、木製板材が上述のように折曲された時に割れない
程度の厚みであればよい。又、スリット溝(2)…(2)の形
状も、第4図乃至第7図に示されるよう適宜に選択が可
能である。
以上の構成よりなるこの実施例は、第3図に示されるよ
うに、布(3)を内側にしスリット溝(2)…(2)を境に折曲
することにより、巻回することができる。
この際、スリット溝(2)…(2)と布(3)との間に設けられ
た木製連結部(4)…(4)は、木製板材(1)が折曲されても
割れることがない為、該木製板材を一枚物の板として保
ち得るものである。
即ち、スリット溝(2)…(2)が並設されたにもかかわら
ず、木製連結部(4)…(4)にて一枚物の板となっているこ
の実施例の木製床敷材は、凹凸が有る床等に敷き、第8
図に示されるように、スリット溝(2)…(2)で区分された
板材の内、ある一本の板材(11)だけに荷重(G)をかけた
としても、隣合う板材(11)′(11)′が布(3)からはがれ
ることはない。
又、第9図に示されるように、スリット溝(2)…(2)にて
区分された板材の一本(12)だけに更に強い荷重(G)′を
かけたとしても、該床敷材は、木製連結部(4)…(4)にて
継がった一枚物の板となっている為、該荷重(G)′が床
敷材全体に分散し、非常に折れにくいものとなってい
る。
以上、本考案の一実施例を説明したが、この木製床敷材
の製造方法としては、先に述べた方法が望ましいが、以
下に述べるようにしてもよい。
スリット溝を切る幅に間隔をおいて設けられた複数の
のこ刃を有するカッターで、木製板材の表面から、木製
連結部を残すようにして、同時に全部のスリット溝を穿
設する。
一枚物(単体)の木製板材の裏面に可撓性裏打材を貼
着する。
即ち、前述の<作用>の項において述べた方法では、木
製板材に可撓性裏打材を貼着した後に、スリット溝を切
削形成するようにしたが、この貼着と切削との順序を逆
にして、先に木製板材にスリット溝を切削形成した後
に、その木製板材の裏面に可撓性裏打材を貼着するとい
った方法を採ることもできるものである。
以下、本考案の理解を高めるために、より具体的な実施
例を挙げると共に、これを比較例と比較した試験結果を
示す。
実施例1 木製板材(1)として、7プライ(表面の1層はオーク
材、中間の5層はメランティ材(南洋材の一種)、裏面
の1層はサクラ材)で全体の厚みが5.5mm厚の合板を
用いる。
スリット溝(2)は、3mm幅で、5cm毎に形成する。スリ
ット溝(2)の表面からの深さは5.2mmであり、木製連
結部(4)の厚みは0.3mmである。
可撓性裏打材たる布(3)として、綿布を用い、これを木
製板材(1)の裏綿(サクラ材側)に接着し、第1図に示
すごとき床敷材(180cm×180cmの正方形)を得
る。
比較例1 7プライ(表面の1層はオーク材、中間の5層はメラン
ティ材、裏面の1層はサクラ材)で全体が5.5mm厚の
合板を幅5cmに切断して長尺状の板材を得る。各板材の
上面と側面との間の角は、斜めに面取りを施しておく。
このような各板材を互いに当接させた状態で綿布の上に
並べて接着し、第11図に示すごとき床敷材(180cm
×180cmの正方形)を得る。
試験1 実施例1及び比較例1の各床敷材の巻回と、その巻き戻
し(第1図に示す広げた状態から、第3図に示すように
布を内側にして巻回した状態とし、再度、広げた状態と
する)を50回連続して行う。
実施例1及び比較例1の両者において、破損箇所は発見
されず、特に、実施例1においては木製連結部にも破損
は発見されなかった。
試験2 第12図に示すように、実施例1及び比較例1の各床敷
材の両端に、支持材aを配位し、1枚の板材bの中央
に、45mm×45mm×250mmの角材cを配位し、この
角材cの上から下方に50kgの荷重を加えた。
比較例1においては、荷重を加えた板材bが、これに隣
合う板材b′に比して、1mm低くなり、段差が生じた。
布の接着の剥がれは確認されなかった。
実施例1においては、荷重を加えた板材bと、これに隣
合う板材b′との高さは、同一の状態を維持した。ま
た、木製連結部にも破損は発見されず、布の接着の剥が
れも確認されなかった。
試験3 第13図に示すように、実施例1及び比較例1の各床敷
材の1枚の板材bの両側に、支持材aを配位し、1枚の
板材bの中央に、45mm×45mm×250mmの角材cを
配位し、この角材cの上から下方に50kgの荷重を加え
た。
比較例1においては、荷重を加えて板材bが、これに隣
合う板材b′に比して、2.5mm低くなり、段差が生じ
た。布の接着が、荷重を加えた板材bと、これに隣合う
板材b′との間で、3〜4mmの幅に渡って剥がれた。
実施例1においては、荷重を加えた板材bと、これに隣
合う板材b′との高さは、同一の状態を維持した。ま
た、木製連結部にも破損は発見されず、布の接着の剥が
れも確認されなかった。
さらに、実施例1のみについて、荷重を75kgに増加し
たが、木製連結部の破損及び布の接着の剥がれは確認さ
れなかった。
<考案の効果> 以上、上述の如く本考案の木製床敷材は、巻回して運
搬、収納できる便利さに加え、荷重が偏ってかけられて
も、裏打材からはがれにくく、又、折れにくい耐久性に
富んだものとなっている。
更に、従来のように裏打材の上に一本ずつ細板を並べて
貼着するものに比べ、はるかに簡単且つ少ない工程で、
スピーディに、なお且つスリット溝をきれいに揃えて製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す斜視図、第2図は第1
図の部分拡大図、第3図は同実施例の巻回状態を示す斜
視図、第4図乃至第7図はスリット溝の形状の例を示す
縦断面図、第8図、第9図は夫々本考案の木製床敷材の
荷重に対する作用を示す説明図、第10図、第11図は
夫々従来例の荷重に対する作用を示す説明図であり、第
12図は試験2の試験方法の説明図、第13図は試験3
の試験方法の説明図である。 (1)……木製板材、(2)……スリット溝、(3)……可撓性
裏打材(布)、(4)……木製連結部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】単体の木製板材の裏面に可撓性裏打材を貼
    着すると共に、表面にスリット溝を適宜間隔をおいて並
    設した木製床敷材において、スリット溝と裏打材との間
    には上記木製板材の繊維を微少厚みに残した木製連結部
    を設け、該木製連結部の繊維がスリット溝と略平行であ
    ることを特徴とする木製床敷材。
JP1988015486U 1988-02-06 1988-02-06 木製床敷材 Expired - Lifetime JPH067156Y2 (ja)

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