JPH067144Y2 - 壁パネル取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は既設の建物内に設備されるプレファブルームの
壁装用壁パネルの取付構造に関するものである。

（従来の技術） 近年、ビルジングの躯体建設後、その内装に際し、水廻
り空間部分、例えば、トイレ等のスペースは、躯体への
直接工事としたのでは施工内容が多岐に亘る為、事前に
一括して工場等で製作されたユニット類を建物内に搬入
して躯体床上で組立てる所謂プレファブ方式のインナー
ルームを新たに設ける形で設備を行い、以って施工の簡
略化を図る傾向に在る。

こうしたプレファブルームの側壁は、適宜な基本形状の
壁下地に壁装を施した構成の壁パネルを建て並べていく
ことにより形成され、その際壁パネルを構造材を兼ねる
壁体として捉えこれを互いに支え立ちさせて補強材で連
結していく壁体連結方式と、壁パネルを素直に壁面とし
て考えこれを構造材で形成した枠組に取付けていく壁面
取付方式とがあり、後者はプレファブ化の本旨に沿うも
のとして注目されている。

そして、壁面取付方式によってプレファブルーム内に設
けた２つの支柱間に２枚の壁パネルを建付ける場合、従
来一方の支柱にＬ型の取合部材を取付け、この取合部材
に壁パネルと平行に位置決めのためのダボを設け、この
ダボが嵌入するスリットを壁パネルに取付けたパネルフ
レームに設けて、支柱間に１枚目の壁パネルを用意し、
この壁パネルを一方の支柱の方向に攻めて嵌入し、他方
の支柱と１枚目の壁パネルの間に２枚目の壁パネルを壁
パネルの前方から嵌め込むことで位置決めしていた。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら上記従来例においては、既設の２つの支柱
間に２枚の壁パネルを嵌め込む場合には、１枚目の壁パ
ネルを部屋側から両支柱間に入れ、次いで一方の支柱、
例えば左側の支柱の方向に攻めて嵌入しても、ダボの寸
法＋αだけスライド代を取れるので、２枚目の壁パネル
を１枚目の壁パネルと右側支柱との間に嵌め込む時、２
枚目の壁パネルの右側部が右側の支柱と干渉することが
無く、適しているが、１枚の壁パネルを２つの支柱間に
嵌め込もうとすると、ダボの寸法＋αだけの壁パネルの
スライド代を取れないので、ダボが邪魔になってスライ
ド出来ない分壁パネルの右側側部が右側の支柱に当っ
て、簡単に嵌め込むことが出来ない。

本考案は上記問題点を解決するためになされたもので、
その目的とする処は、既設の２つの支柱間に１枚の壁装
用の壁パネルを取付ける場合、嵌め込むだけで簡単に位
置決め出来るようにするにある。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するために本考案は、裏面に間隔をお
いてパネルフレーム９，１１を取付けた壁パネル５を２
つの支柱間に支持させるようにした壁パネル取付構造に
おいて、前記支柱の一方９に取合部材１９を取付け、該
取合部材１９の壁パネル５裏面に臨む側にダボ２５を設
け、該ダボ２５が嵌入するスリット１５ｂを前記パネル
フレーム９裏面の一方の側１５に設け、パネルフレーム
の他方の側に前記支柱の他方に嵌合するチャンネル状取
合部材１７を設け、壁パネル５を前方から前記両支柱
１，３間に嵌め込むことによって位置決めする様にした
ものである。

（作用） 上記手段によれば、壁パネル５を前方から両支柱１，３
間に嵌め込むだけで、一方のパネルフレーム側のスリッ
ト１５ｂに一方の支柱側の取合部材１９のダボ２５が嵌
入し、他方のパネルフレーム側のチャンネル状取合部材
１７が他方の支柱３に嵌合して壁パネル５が位置決めさ
れる。

（実施例） 次に本考案の好適実施例を添付した図面に基づいて説明
する。

第１図はプレファブルーム内に設けた２つの支柱間に壁
パネルを建付けた状態を示す平面図、第２図は支柱と壁
パネルの関係を示す斜視図である。

本願考案は、前述のように既設の建物内に設備されるプ
レファブルームの壁装用パネルの取付構造に関するもの
であるが、本願考案の適用されるプレファブルームや壁
パネル自体については、既に出願人が実願昭６２−４１
４６５号（実開昭６３−１７４２４６号）において詳述
している。ここではこの出願の第３図、第４図に示され
た壁パネルの一般的な建付けについて簡単に説明してお
く。このタイプの壁パネルでは、床に固定された床ボー
ダーを下枠とし、天井側の頭つなぎ材を上枠として建付
枠が構成され、この建付枠の床ボーダーに壁パネルの下
框を載置して壁パネルの下側取付部を床ボーダーの前面
からビスで固定し、同様に天井側の頭つなぎ材に壁パネ
ルの上部をビスで止めることで、壁パネルを建付けてい
る。

図でＰはプレファブルームの一角を示し、プレファブル
ームＰは、支柱をなすコーナーポスト１、端仕舞用ポス
ト３、支持ポスト、先端部折返し用ポスト、基端部共用
ポスト等を適宜立設し、これらの各ポストの間に入隈部
用、出隈用、平壁用等適宜な種類の壁パネル５を建付け
ることで画成される。

壁パネル５は、硅酸カルシウム板等の壁装下地７の裏面
７ａに、適宜間隔でパネルフレーム９，１１を取着して
補強支持し、この壁装下地７の前面７ｂに適宜な壁装材
１３、例えば便所用壁パネルの場合は陶器質タイル、洗
面所用壁パネルの場合は塩化ビニルシートを貼着して構
成される。そして壁装下地７の裏面７ａの左側には右側
のパネルフレーム９に当接して縦框１５が縦設され、縦
框１５の後面１５ａには縦方向にスリット１５ｂが設け
られている。又、壁装下地７の裏面７ａ右側には左側の
パネルフレーム９に当接して、後開きにチャンネル状の
取合部材１７が縦設されている。

コーナーポスト１は略方形断面の中空柱材で形成し、プ
レファブルームＰ室内側のコーナーポスト１の２つの側
面１ａ．１ｂには、上下数ケ所に 形状の取合部材１９…を係合させビス２１等で取着して
いる。そしてこの取合部材１９…の側面１ｂ側の突片２
３には前述の縦框１５のスリット１５ｂに嵌入するダボ
２５の付いたビス２７が設けられている。

尚、図で２９はプレファブルームＰへの入口枠である。

コーナーポスト１、端仕舞用ポスト３等の支柱と、壁パ
ネル５を以上のように構成したので、壁パネル５を前方
から両支柱１，３間に嵌め込むと、縦框１５のスリット
１５ｂに取合部材１９のダボ２５が嵌入し、チャンネル
状の取合部材１７が端仕舞用ポスト３に嵌合して、壁パ
ネル５が位置決めされる。

（考案の効果） 以上詳述したように本考案によれば、プレファブルーム
内に既設された２つの支柱間に１枚の壁パネルを取付け
る際、前方から嵌め込むだけで簡単に位置決めすること
ができる。又、一方の取合部材をチャンネル状にし、こ
の取合部材に既設の支柱を利用して嵌め込むようにした
ので、構造が簡単になり、延いては製造コストを低減す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の好適実施例を示すもので、第１図はプレ
ファブルーム内に設けた２つの支柱間に壁パネルを建付
けた状態を示す平面図、第２図は支柱と壁パネルの関係
を示す斜視図である。 尚、図で１はコーナーポスト、３は端仕舞用ポスト、５
は壁パネル、９，１１はパネルフレーム、１５は縦框、
１５ｂは縦框に設けられたスリット、１７はチャンネル
状取合部材、１９は取合部材、２５は取合部材に設けら
れたダボである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】裏面に間隔をおいてパネルフレームを取付
   けた壁パネルを２つの支柱間に支持させるようにした壁
   パネル取付構造において、 前記支柱の一方に取合部材を取付け、該取合部材の壁パ
   ネル裏面に臨む側にダボを設け、該ダボが嵌入するスリ
   ットを前記パネルフレーム裏面の一方の側に設け、パネ
   ルフレームの他方の側に前記支柱の他方に嵌合するチャ
   ンネル状取合部材を設け、壁パネルを前方から前記両支
   柱間に嵌め込むことによって位置決めするようにしたこ
   とを特徴とする壁パネル取付構造。