JPH0671013U - 難削材加工用無歩行ツイストドリル - Google Patents

難削材加工用無歩行ツイストドリル

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JPH0671013U
JPH0671013U JP1653293U JP1653293U JPH0671013U JP H0671013 U JPH0671013 U JP H0671013U JP 1653293 U JP1653293 U JP 1653293U JP 1653293 U JP1653293 U JP 1653293U JP H0671013 U JPH0671013 U JP H0671013U
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JP
Japan
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angle
drill
thinning
twist drill
shape
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Pending
Application number
JP1653293U
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English (en)
Inventor
國男 小島
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 切削抵抗が大きく加工の難しい難削材の穴明
け用のツイストドリルに関するもので、加工工数の低
減、穴位置の精度向上、穴加工時の被加工物のクラッシ
ュ現象の低減等を図ることを目的としている。 【構成】 ツイストドリル先端のシンニング形状及びそ
の構成角度を、先端角135°、2番角(逃げ面)15
°、3番角(逃げ面)35°、シンニング構成角(逃げ
面)35°、シンニング溝角90°0 -2°、シンニング
斜面角30°に構成し、ツイストドリルの心厚部いわゆ
るチゼルエッジ部分に積極的に切刃を設けることにより
被加工物加工時のドリルの歩行現象を回避可能としたも
の。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は切削抵抗が大きく加工の難しい例えばニッケル基合金、コバルト基合 金等の難削材の穴明け用超硬ツイストドリルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のツイストドリルの刃先シンニングの基本形(無シンニング)を図3に示 す。図3(a)は正面図、(b)は側面図である。
【0003】 従来ツイストドリルの刃先シンニングは、被加工物である各種難削材によりそ れぞれ異なったシンニング形状がJIS B0171においても形状説明されて いる。そしてそれらはS形シンニング、N形シンニング及びX形シンニングに分 類されている。
【0004】 又一方刃具メーカー(ツイストドリルメーカー)ではシンニング形状をJIS の3分類以上に細分化し、図5に示すスリーレイキシンニング、図6に示すMN 形シンニング、図7に示すスパイラルポイント、図8に示すラジアルリップ、図 9に示すW形シンニング、図10に示すH形シンニング等として全体では10種 類の形状に区分されているのが現状である。
【0005】 この中でも唯一X形シンニングのみが無歩行形シンニング形状に近く他は依然 としてツイストドリルの最大の欠点であるとも言われる「ドリルの歩行」現象を 産み出す刃先シンニング形状を有している。
【0006】 又その重要な刃先構成角度もユーザーの経験により自社研磨がされ詳細な角度 規定は行なわれていない。
【0007】 従ってツイストドリルの前加工として、センタードリルによるセンター穴加工 は当然の事として行なわれている。
【0008】 又ツイストドリルの切削抵抗(穴加工時のスラスト力が主なものである)も心 厚部の非切削ゾーンのために依然として大きく、ツイストドリルの切刃による切 削ではなく心厚部では被加工物をクラッシュする現象を余儀なくされている。
【0009】 又X形シンニング形状ドリルにおいてもシンニングポイントを規定するだけで 刃先の剛性を無視した形状となっている。
【0010】 なおシンニングとはJIS B0171−1989のドリル用語で、切削抵抗 を少なくするためウエブの先端を特に薄くした部分を指し、図4(c)に例示し たようにその形状にはS形、N形、X形(クロス形ともいう)等がある。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】
ところで前述のような従来形のツイストドリルでは、ツイストドリルの最大の 欠点として「ドリルの歩行現象」を産み出す刃先シンニング形状を有しており、 被加工物への穴明けの際に事前に穴位置にセンター穴加工を施す必要があり、穴 位置の精度も悪いという不具合があり、さらに、穴加工時のスラスト力も大きく 被加工物をクラッシュする現象を生ずる等の不具合も発生している。
【0012】 図3の従来の基本形ツイストドリルにおいて、ドリルが反時計方向に回転する 時チゼルエッジ長さ部(図4(a)参照)ではいわゆる切刃が構成されておらず 、それにもかかわらず被加工物を穴明け加工せねばならない。
【0013】 従ってこのチゼルエッジ部においては被加工物を切削するのではなくクラッシ ュする状態となっている。
【0014】 又ドリルが回転する際、回転中心が形状的に定められていない為に被加工物を 加工する時ドリルが歩行をしてしまうのである。
【0015】 本考案はツイストドリルの心厚部いわゆるチゼルエッジ部分に積極的に切刃を 設けることにより、上記従来技術の不具合点を解決した新たな難削材加工用無歩 行ツイストドリルを提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための構成として本考案の難削材加工用無歩行ツイストド リルは、ツイストドリル先端のシンニング形状及びその構成角度を、先端角13 5°、2番角(逃げ面)15°、3番角(逃げ面)35°、シンニング構成角( 逃げ面)35°、シンニング溝角90°0 -2°、シンニング斜面角30°に構成 したことを特徴としている。
【0017】
【作用】
ツイストドリルの中心線(点)より2分割されたシンニングにより構成された 切刃の中心点はドリルの回転中心と同一であり、本考案によるシンニングをドリ ル先端に示した図1において、ツイストドリルの回転中心よりできるチゼルエッ ジの1/2長さ(チゼルエッジ)部分の切刃とドリルの先端角と溝との稜線によ って構成される切刃とにより非切削ゾーンのないドリル先端形状をつくることに よってドリルの歩行現象がなくなり、又切削抵抗(特に加工時におけるスラスト 力)が減少される。
【0018】
【実施例】
以下図面により本考案の1実施例について説明する。 図1は本考案における無歩行シンニングの形状図で(a)は刃先正面図、(b )は側面図を示す。また図2は本考案によるシンニングをドリル先端に具体的に 図示したもので、これはさきに説明した図3に示す従来の基本形刃先形状にシン ニング形状を追加したものである。
【0019】 以下、この無歩行ドリルとなる刃先構成を図2により説明する。 先ずドリル先端の形状をX軸Y軸の交点をドリルの中心点Pと図示し右側に3 角法にて側面図を図示する。この図示において作図尺度は説明用としてフリーに て拡大した。
【0020】 次にドリル先端の回転方向の図示であるが、Y軸はドリル心厚1の2等分線と して位置決めするものとする。
【0021】 ここでシンニング角度の構成について説明する。 ドリルの中心点Pを基点としY軸より反時計方向に35°(この角度は本考案 のシンニング角度の指定角度で、以下に説明する90°0 -2°、30°、15° 、135°、35°等はすべて指定角度である)の角度をもった面Aとドリル中 心点Pを基点としてA面から90°0 -2°の角度を有しドリルの中心線と30° 角度をもった面Bとで構成されるV字形溝がこの考案のシンニング形状であり、 ドリルの溝Cに一つづつ点対称位置に設ける。
【0022】 つぎに刃先構成角について説明する。 先ず2番角(15°)についてであるがドリル中心点Pと心厚前縁角(カド) 2をつないだ線を仮定しその線に平行線となる方向よりみて点P,4,2,3で 規定される面をポジティブ角度15°としたものである。
【0023】 又3番角についてであるがY軸線上で稜線Dに平行線となる方向よりみて点P ,3,5,6で規定される面を同じくポジティブ角度35°としたものである。
【0024】 従ってドリルとしての切刃部としては点Pから点4を通り点2迄の稜線となり 、切刃面A面はドリル中心線と平行をなす面である為刃先強度が大きく保たれて いる。
【0025】 又点Pは点4,点P,点6により構成される面により成り立っており、真のポ イント(先端が1点よりなるドリル中心線)としてドリルのセンタリング機能を 有するのである。
【0026】 又この図2においてβ角はドリルの捩れ角によって形成されるものであり一般 的に言われるスクイ角となるものであるが、本考案の中では角度指示は行なわな いものとする。
【0027】 その理由としては小径ドリルと大径ドリルでドリル剛性上どうしても捩れ角を 変化させねばならないからである。
【0028】 最後に本シンニング角を構成する角度の指定について説明する。 第1に無歩行ドリルとしての角度を有すること。
【0029】 第2に難削材加工に対して強い刃先角を有すること。
【0030】 第3にできるだけ切削抵抗を少なくした刃先とすること。
【0031】 第4に刃先のチッピング(かけること)に対して強いこと。 等々の条件要求を満たすための角度構成としてある。
【0032】 その一番のポイントとなる所がドリル先端の切刃が点Pから始まって点4迄の 切刃角である。これはスクイ角C°2番角15°とした所である。
【0033】 その他の角度もβ角を除いて刃先剛性上重要な要素となっているのである。
【0034】 なお本明細書中で説明しているドリルの歩行又は歩行現象について図11によ り説明すると、図11は被加工物Wをツイストドリル10の回転により加工して いる説明図を示し、被加工物Wの表面(ドリル穴の加工面)にツイストドリル1 0が回転しながら又ある大きさのスラスト力を加えられて当った時、ドリル10 の先端(回転中心)にシャープなセンター形状が設けられていない場合、ドリル 10は被加工物Wの表面上をある一定の範囲内で移動する。
【0035】 これをドリルの歩行もしくは歩行現象という。
【0036】 図12はドリル先端部の歩行の軌跡図を示し、これは図11のB−B矢視図で ある。そしてドリルの歩行軌跡の範囲Sはドリル長さ、ドリルシンニング形状、 ドリルの剛性、被加工物Wの材質及び硬度等によって異なる。
【0037】 また図4(a),(b),(c)は本明細書中の説明をより理解するためのツイス トドリルの刃先各部の名称の説明及びシンニング形状図を示したものである。
【0038】 以上本考案の1実施例につき縷々説明したが本考案は上記実施例に制限される ものでなく、本考案技術思想の範囲内で設計変更が可能であり、それらは何れも 本考案の技術的範囲に属する。
【0039】
【考案の効果】
以上述べたように本考案の難削材加工用無歩行ツイストドリルによれば次に示 す効果が得られる。
【0040】 (1)被加工物へ穴明けしようとする穴位置に事前にセンター穴加工をする必要 がなく加工工数の低減が図れる。
【0041】 (2)無歩行ドリルのため、穴位置は狙った位置に加工でき、穴位置の精度アッ プが図れる。
【0042】 (3)穴明けスラスト力が低減できるために工作機械の消費電力が少なく済み且 つ高剛性の工作機械を必要としない。
【0043】 (4)ドリル切刃の再研磨のインターバルが長くなりドリルの寿命アップが図れ る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案ツイストドリルの無歩行シンニングの形
状図で、(a)は正面図、(b)は側面図を示す。
【図2】本考案によるシンニングをドリル先端に具体的
に示した展開説明図である。
【図3】従来のツイストドリルの基本形の刃先形状図
で、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図4】従来のツイストドリルの刃先各部の名称の説明
及びシンニング形状図で、(a)は刃先正面図、(b)
は同側面図、(c)は同正面及び側面図である。
【図5】従来のツイストドリルのスリーレイキシンニン
グの形状を示す正面及び側面図である。
【図6】従来のツイストドリルのMN形シンニングの形
状を示す正面及び側面図である。
【図7】従来のツイストドリルのスパイラルポイントの
形状を示す正面及び断面図である。
【図8】従来のツイストドリルのラジアルリップの形状
を示す正面及び側面図である。
【図9】従来のツイストドリルのW形シンニングの形状
を示す正面及び側面図である。
【図10】従来のツイストドリルのH形シンニングの形
状を示す正面及び側面図である。
【図11】従来のツイストドリルによる被加工物(工作
物)の加工状態を示す説明図である。
【図12】従来のツイストドリルによる加工時のドリル
の歩行軌跡図である。
【符号の説明】
1 ドリル心厚 2 ドリル心厚前縁角(カド) P ドリル中心点 D 稜線

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ツイストドリル先端のシンニング形状及
    びその構成角度を、先端角135°、2番角(逃げ面)
    15°、3番角(逃げ面)35°、シンニング構成角
    (逃げ面)35°、シンニング溝角90°0 -2°、シン
    ニング斜面角30°に構成したことを特徴とする難削材
    加工用無歩行ツイストドリル。
JP1653293U 1993-03-12 1993-03-12 難削材加工用無歩行ツイストドリル Pending JPH0671013U (ja)

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JP1653293U JPH0671013U (ja) 1993-03-12 1993-03-12 難削材加工用無歩行ツイストドリル

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JPH0671013U true JPH0671013U (ja) 1994-10-04

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ID=11918882

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JP1653293U Pending JPH0671013U (ja) 1993-03-12 1993-03-12 難削材加工用無歩行ツイストドリル

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JP (1) JPH0671013U (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005088088A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Tungaloy Corp ドリル
JP2006075938A (ja) * 2004-09-09 2006-03-23 Sumitomo Electric Hardmetal Corp ドリル
JP2009023055A (ja) * 2007-07-20 2009-02-05 Toyota Motor Corp ドリル

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005088088A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Tungaloy Corp ドリル
JP2006075938A (ja) * 2004-09-09 2006-03-23 Sumitomo Electric Hardmetal Corp ドリル
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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19981201