JP2006075938A - ドリル - Google Patents
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Abstract
【課題】切削抵抗の低減と切れ刃の強度確保を両立させてドリルの切削性能と耐久性を向上させる。
【解決手段】逃げ面5を、二番面5aとその二番面5aに角度をもって連なる三番面5bとで構成し、二番面5aを円錐状の逃げ面となすことによって切れ刃3の強度を確保し、さらに、三番面5bを平面の逃げ面とすることで回転中心側におけるに逃げ面の逃げ量不足を補って加工時の二番当たりを減少させるようにした。
【選択図】図1
【解決手段】逃げ面5を、二番面5aとその二番面5aに角度をもって連なる三番面5bとで構成し、二番面5aを円錐状の逃げ面となすことによって切れ刃3の強度を確保し、さらに、三番面5bを平面の逃げ面とすることで回転中心側におけるに逃げ面の逃げ量不足を補って加工時の二番当たりを減少させるようにした。
【選択図】図1
Description
この発明は、自動車部品、機械部品などの穴あけ加工に利用するドリルに関する。
ドリルの逃げ面は、円錐状の面や、複数の平面を連ならせた下記特許文献1に示されるような多段状の逃げ面が採用されている。
前者の円錐状の逃げ面は、径方向外端側が螺旋を描いて軸方向に後退しており、その面の逃げ角がドリル中心に近づくほど小さくなっている。
ところで、ドリルを用いた穴あけ加工では、ドリル1回転当たりの送り量がドリル1回転当たりの逃げ面の逃げ量よりも大きいと、いわゆる2番当たり(被削材との干渉)が発生し、スラスト荷重が増大して削孔能率の低下、逃げ面の摩耗助長の問題が起こる。
従って、逃げ面の逃げ量を大きくしたドリルが望まれるが、円錐状の逃げ面を設けたドリルは、その面の逃げ量がドリル中心側で小さくなるため、ドリル中心側で逃げ量が不足して2番当たりが発生し易い。その傾向は、高送り加工において顕著であり、高送りによる削孔能率向上が図り難い。
また、油穴付きドリルは、油穴の出口を逃げ面に開口させ、その出口から切削液を吐出して加工を進めるが、円錐状の逃げ面を設けたドリルは、このときに被削材と逃げ面との間に生じる隙間が小さく、切削液の吐出量が少なくなる。そのために、深穴加工では切削液による切屑の強制排出の効果が不十分になって切屑詰まりのトラブルが発生し易くなる。
なお、円錐状逃げ面の逃げ角をドリル中心側で大きくして上記の不具合を解消しようとすると、ドリル外端側での逃げ角が過大になって切れ刃の強度が低下し、切れ刃が欠け易くなる。特許文献1が開示しているドリルも、二番面、三番面が平面であり、それらの面を加工し易く、かつ、ドリル中心側でも逃げ角を大きく採れる利点があるが、切れ刃の強度が犠牲になり易い。
特開2004−195559号公報
この発明は、逃げ面の形状を工夫し、その工夫で切削抵抗の低減と切れ刃の強度確保を両立させてドリルの切削性能と耐久性を向上させることを課題としている。
上記の課題を解決するため、この発明においては、円錐状に形成される二番面に平面の三番面を連ならせた逃げ面を備えるドリルを提供する。
前記二番面のドリル回転方向後端は、ドリル中心と切れ刃の外端とを結ぶ仮想線に対して10°〜45°の角度を持つ線上に配置すると好ましい。
また、前記三番面の逃げ角を、二番面の逃げ角よりも+5°〜+20°大きくするのも好ましい。
このほか、油穴付きドリルにこの発明を適用する場合には、前記二番面と三番面の境界部もしくは三番面に出口を配置する。
この発明のドリルは、逃げ面の二番面を円錐状の面で形成しているので、切れ刃の強度
低下を抑えることができる。また、二番面に連なる平面の三番面を設けたことによってドリル中心側での逃げ面の逃げ量が大きくなり、2番当たりが抑制されて切削抵抗(スラスト)が小さくなる。
低下を抑えることができる。また、二番面に連なる平面の三番面を設けたことによってドリル中心側での逃げ面の逃げ量が大きくなり、2番当たりが抑制されて切削抵抗(スラスト)が小さくなる。
このように、ドリル中心側での逃げ量を平面の三番面を組み合わせることによって増加させたので、二番面の逃げ角(二番角)を大きくする必要がなく、切れ刃外周部の逃げ角の増加、それによる切れ刃外周部の強度低下が起こらない。また、平面の三番面を含ませることによって三番面と被削材との間の隙間を広げることができ、油穴付きドリルにおいては、前記二番面と三番面の境界部や三番面に油穴の出口を配置して切削油の供給量を増加させることも可能になる。
なお、三番面が切れ刃に近づくほど切れ刃の強度が低下し、また、その三番面が切れ刃から遠ざかるほど三番面の設置による切削抵抗低減の効果が小さくなる。ドリル中心と切れ刃の外端とを結ぶ仮想線に対して10°〜45°の角度を持つ線上に二番面のドリル回転方向後端を配置したものは、その不具合を回避して切れ刃の強度確保と切削抵抗低減の効果をバランスよく発揮させることができる。
三番面の逃げ角を、二番面の逃げ角よりも+5°〜+20°大きくしたものも、切れ刃の強度確保と切削抵抗低減の効果をバランスよく発揮させることができる。三番面と二番面の逃げ角の差が小さいと、切削抵抗低減の効果が十分に引き出されない。また、その差が大きすぎると、バックメタルの減量が多くなって切れ刃の強度確保が難しくなる。
以下、この発明のドリルの実施形態を、添付図面の図1乃至図3に基づいて説明する。図1は、この発明を適用した2枚刃のツイストドリルを示している。このドリル1は、ドリル本体2の先端に回転対称形状の切れ刃3を有し、さらに、ドリル本体2の外周に2条のねじれ溝4を有している。また、ドリル本体2の前部に逃げ面5とシンニング部6を有している。さらに、図示していないが、ドリル本体2の後部には、ストレートシャンクやテーパシャンクが連接されている。
中心対称位置に形成された逃げ面5、5は、それぞれが二番面5aとその二番面5aに角度もって連なる三番面5bとから成る。ρ1の逃げ角(二番角)を有する二番面5aは、ドリルの側面を表わす図1(b)において、線O−PをP点が螺旋を描いて後退するようにドリルの回転中心Oを支点にして回転させ、そのときに線O−Pの軌跡によって描かれる円錐状の面によって構成されている。また、三番面5bは平面で構成されている。
ドリルは、二番面5aの逃げ角ρ1を8°〜12°程度にし、三番面5bの逃げ角ρ2(三番角)をその二番面5aの逃げ角ρ1よりも+5°〜+20°大きくしたものが好ましい。また、二番面5aのドリル回転方向後端を、ドリル中心と切れ刃の外端とを結ぶ仮想線Lに対してθ=10°〜45°の角度を持つ線上に配置したものが好ましい。例示のドリルは上記の数値の中間をとってθを約30°にしており、切れ刃の強度確保と切削抵抗低減の効果がバランスよく発揮される。
このように構成した実施形態のドリルは、円錐状の面で形成される二番面5aを有しており、その円錐状逃げ面の特徴が生かされて切れ刃の強度低下が抑えられる。また、平面の三番面5bを備えさせたので、二番面5aの逃げ角(二番角)ρ1を大きくせずに切削抵抗を下げることができ、切れ刃外周部の逃げ角の増加、それによる切れ刃の強度低下が起こらない。また、平面の三番面5bを含ませることによって三番面5bと被削材との間の隙間が広がるので、油穴付きドリルにおいては、切削油の供給量を増加させることも可能になる。
図2及び図3に油穴付きドリルの実施形態を示す。図2のドリル1Aは、逃げ面5を、前述の二番面5aとこれに連なる三番面5bとで構成し、ドリル本体2の内部に設ける油穴の出口7を二番面5aと三番面5bの境界部に設けたものである。このドリル1Aは、被削材と三番面5bとの間の隙間が三番面のないドリルに比べて大きくなり、切削油の流動抵抗が下がってその切削油の供給量が増加する。従って、切削油による切屑の強制排出効果が高まり、切削時の切屑詰まりが起こり難くなる。
図3のドリル1Bは、油穴の出口7を三番面5b上に設けたものである。このドリルは、出口7から被削材までの距離が図2のドリルよりも大きくなって切削油の供給量がより増加する。
1、1A、1B ドリル
2 ドリル本体
3 切れ刃
4 ねじれ溝
5 逃げ面
5a 二番面
5b 三番面
6 シンニング部
7 油穴の出口
2 ドリル本体
3 切れ刃
4 ねじれ溝
5 逃げ面
5a 二番面
5b 三番面
6 シンニング部
7 油穴の出口
Claims (4)
- 円錐状に形成される二番面に平面の三番面を連ならせた逃げ面を備えるドリル。
- 前記二番面のドリル回転方向後端を、ドリル中心と切れ刃の外端とを結ぶ仮想線に対して10°〜45°の角度を持つ線上に配置した請求項1に記載のドリル。
- 前記三番面の逃げ角を、二番面の逃げ角よりも+5°〜+20°大きくした請求項1又は2に記載のドリル。
- 前記二番面と三番面の境界部もしくは三番面上に出口を有する油穴を備えさせた請求項1乃至3のいずれかに記載のドリル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004262307A JP2006075938A (ja) | 2004-09-09 | 2004-09-09 | ドリル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004262307A JP2006075938A (ja) | 2004-09-09 | 2004-09-09 | ドリル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006075938A true JP2006075938A (ja) | 2006-03-23 |
Family
ID=36155820
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004262307A Pending JP2006075938A (ja) | 2004-09-09 | 2004-09-09 | ドリル |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006075938A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010115753A (ja) * | 2008-11-13 | 2010-05-27 | Nisshin Kogu Kk | ドリル |
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-
2004
- 2004-09-09 JP JP2004262307A patent/JP2006075938A/ja active Pending
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