JPH09136206A - 油穴付ツイストドリル - Google Patents

油穴付ツイストドリル

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JPH09136206A
JPH09136206A JP29559395A JP29559395A JPH09136206A JP H09136206 A JPH09136206 A JP H09136206A JP 29559395 A JP29559395 A JP 29559395A JP 29559395 A JP29559395 A JP 29559395A JP H09136206 A JPH09136206 A JP H09136206A
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JP
Japan
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flank
oil hole
oil
drill
clearance angle
Prior art date
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Pending
Application number
JP29559395A
Other languages
English (en)
Inventor
博 ▲吉▼村
Hiroshi Yoshimura
Masaaki Kamishiro
政章 神代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Unisia Jecs Corp
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Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd, Unisia Jecs Corp filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 延性に富むアルミ合金等を高能率で加工でき
る油穴付ツイストドリルを実現することである。 【解決手段】 逃げ面を3-1〜3-3の3つとし、第2逃
げ面3-2と第3逃げ面3-3の間の稜線部に油穴6の出口
を開口させる。このようにすると、各逃げ面の稜線部で
溶着の進展が妨げられ、また、油穴6からの噴流でその
穴位置まで成長する前に溶着物が剥がれ、溶着物による
油穴出口の閉塞が防止される。そのため、給油が支障無
く行われ、高能率加工が可能になる。また、油穴6の加
工も困難にならない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アルミ合金等の
延性に富む非鉄金属を、高能率で加工できるようにした
ツイストドリルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】延性に富む非鉄金属の穴明けは、油穴付
ドリルで、送りを0.2mm/rev 以下の条件にして実施
されており、加工の高能率化の要求に対しては、回転数
のアップにてサイクルタイムを確保してきたが、この回
転数アップには限界があることから、今以上の高能率化
を図ろうとするなら、送りを上げざるを得ない状況にな
っている。
【0003】ところが、送りを大きくすると、逃げ面に
アルミ等の切屑が溶着し、これが油穴の出口を閉塞す
る。その結果、切削油の供給が悪化し、高速加工に支障
を来す。
【0004】そこで、この問題の解決策として考えられ
たツイストドリルが実開昭62−61411号公報の第
1図〜第4図に開示されている。これは、本来の逃げ面
とシンニング加工で生じるシンニング逃げ面との境界部
に油穴を開口させたものであって、シンニング逃げ面の
逃げ角が本来の逃げ面の逃げ角よりも大きいため、本来
の逃げ面側の油穴出口が溶着物に塞がれてもシンニング
逃げ面側の油穴出口は開口状態が保たれ、そこからの噴
流で溶着物が剥がされ、溶着の成長が抑えられるように
なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】小径ツイストドリルで
は、シンニング逃げ面を大きく取ることができない。あ
えて大きくすると、刃先肉厚が薄くなり、必要な刃先強
度を確保できない。
【0006】この制約により、実開昭62−61411
号公報の技術では、油穴の開口位置をシンニング逃げ面
側に寄せる必要があるが、小径ツイストドリルでこのよ
うな油穴配置を採用すると、シンニング逃げ面側(穴と
ネジレ溝との間)に薄肉部が生じ、ネジレ溝に沿った油
穴をうまく形成できない。油穴をネジレ溝に対して精度
良く平行にするのは技術的に難しいので、平行度のずれ
を吸収できる余裕が殆どないこのケースの場合、油穴が
ネジレ溝の途中に突き抜けたりする。
【0007】この発明は、小径ドリルに対する適用規制
を無くするために、油穴開口位置をネジレ溝側に大きく
寄せずに溶着による油穴出口の閉塞の問題を解決するこ
とを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、逃げ面の数を第1から第nま
でとし、nは少なくとも3とする。そして、第1逃げ面
と第2逃げ面間以外の逃げ面間境界部に油穴を開口させ
る。
【0009】なお、第2逃げ面の逃げ角を第1逃げ面の
逃げ角よりも10°〜30°大きくすることや、前記n
の最小値を3とし、かつ、第3逃げ面の逃げ角を第2逃
げ面の逃げ角よりも5°〜15°大きくすること、更に
は、これに加えて油穴を、第2逃げ面と第3逃げ面の境
界部に開口させることは、後述する理由から好ましいこ
とである。
【0010】
【作用】第1逃げ面に対する溶着は、送りが0.3mm/
rev 以上になると逃げ面の逃げ量との関係と被削材の材
質的要因により発生が顕著になり、加工穴数の増加に伴
って溶着物が逃げ面全体に広がっていく。このため、切
削トルクが上昇し、これが原因で加工穴の曲がりが発生
し、ついにはドリルが折れたりする。
【0011】これに対し、第2、第3或いは第4逃げ面
を設けると、溶着物は溶着した逃げ面に沿って流れよう
とするので、第1逃げ面と第2逃げ面の稜線部で育成、
脱落を繰り返し、第2逃げ面への進展が抑えられる。ま
た、仮に第2逃げ面に進展しても次の稜線部で同じ進展
抑制がなされる。また、これでもなお、溶着が進展する
場合には、第2逃げ面と第3逃げ面の間、或いは第3逃
げ面と第4逃げ面の間に設けた油穴からの噴出油により
溶着物が剥がされ、その成長がこの位置で確実に阻止さ
れる。
【0012】ドリルの送りが0.6mm/rev 以上になる
と、第1逃げ面と第2逃げ面間の稜線を乗り越えて溶着
が逃げ面の回転方向後方部まで進展していくことがある
が、この発明では、上記の作用により油穴の出口に達す
る前に溶着の進行が止まるので、油穴出口の閉塞が起こ
らない。
【0013】なお、逃げ面間の逃げ角の差が大きいほど
稜線部による後方逃げ面への溶着進行阻止効果が高まる
が、一方で先端角がつく部分での減肉量が過大になって
ドリルの先端部剛性が損なわれ易くなる。そこで、これ
等の点を考慮して第2逃げ面と第3逃げ面の逃げ角につ
いて検討したところ、第2逃げ面の逃げ角は第1逃げ面
のそれより10°〜30°大きくし、また、第3逃げ面
の逃げ角は第2逃げ面のそれより5°〜15°大きくす
るのが望ましかった。第1、第2逃げ面間の逃げ角の差
を第2、第3逃げ面間のそれより大きくしたのは、溶着
の進行を切刃に近い位置で早めに効果的に阻止した方が
切削トルクの上昇抑制面で有利なことによる。
【0014】また、油穴の開口位置を第2逃げ面と第3
逃げ面の境界部におくのが望ましいとしたのは、溶着物
による油穴出口の閉塞防止の観点からは開口位置が後方
に寄るほどよく、ネジレ溝に近づき過ぎない(近づき過
ぎると油穴の設置が難しくなる)範囲でその要求に応え
られることによる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1及び図2に、この発明のツイ
ストドリルの実施形態を示す。
【0016】図の1は回転中心を基準にして点対称に設
けた切刃、2は2条のネジレ溝、3-1は第1逃げ面、3
-2は第2逃げ面、3-3は第3逃げ面、4はシンニング溝
面、5はマージン、6は油穴、7はすくい面である。
【0017】図1のドリルは、逃げ面を第3までとし、
第2逃げ面3-2と第3逃げ面3-3との境界部に油穴6の
出口を開口させている。
【0018】また、図2のドリルは、逃げ面を第4まで
とし、第3逃げ面3-3と第4逃げ面3-4との境界部に油
穴6の出口を開口させている。
【0019】図1(b)、図2(b)に示すα1 は第1
逃げ面3-1の逃げ角、α2 は第2逃げ面3-2の逃げ角、
α3 は第3逃げ面3-3の逃げ角、α4 は第4逃げ面3-4
の逃げ角である。
【0020】第1逃げ面3-1の逃げ角α1 は、先端のク
サビ角βが小さくなり過ぎないように決定される。ま
た、油穴6は、回転中心、外周面(二番径の面)、回転
方向後方のネジレ溝の3者に対して近づき過ぎない位置
に開設される。各逃げ面の大きさ、及び逃げ角は、油穴
6の開口点、ドリル先端部の剛性、稜線による溶着進行
の抑制効果を考慮して決定される。
【0021】なお、シンニング溝面4を逃げ面と考えれ
ば図1のドリルは逃げ面の数が4、図2のドリルはその
数が5となる。
【0022】
【実施例】性能の比較試験のために、直径3.5mmのツ
イストドリルを作った。その試作ドリルは、図3に示す
No. 1、図4に示すNo. 2、図1に示すNo. 3、図2に
示すNo. 4の4種類とした。No. 1、No. 2は従来形状
の比較品、No. 3、No. 4は本発明品である。
【0023】各ドリルの逃げ面形状、油穴位置を表1に
併せて示す。
【0024】
【表1】
【0025】次に、このNo. 1〜No. 4のドリルについ
て性能評価のための切削試験を行った。試験は、下記の
条件で、可能穴明け総数が何穴であるかを調べた。な
お、加工穴数が400穴に達したものはこの後も継続使
用が可能であったが、ここで試験を中止した。
【0026】 切削条件 回転数 N=10000rpm 切削速度 V=100.5m/min 送り f=0.4mm/rev 及び0.6mm/rev 加工穴深さ d=50mm 加工機械 :横型専用マシンニングセンタ 切削油 :スピンドルスルー、油圧50kg/cm2 被削材 :AC4C−T6(HB70〜110) 試験結果を図5に示す。この図から分かるように、この
発明のドリルは、送りを大きくしても400穴以上の継
続使用が可能である。これは、切削油の供給が円滑にな
されているからにほかならない。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のツイス
トドリルは、非鉄金属の穴明けにおいて送りを高くして
も安定した切削油の供給がなされ、加工の安定性が増
す。従って、特に、高能率加工の要求が高いアルミ合金
の深穴加工等に利用すると効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a):この発明のドリルの実施形態を示す正
面図 (b):同上のドリル逃げ面形状を示す拡大断面図
【図2】(a):他の実施形態の正面図 (b):同じく逃げ面形状を示す拡大断面図
【図3】(a):従来ドリルの正面形状の一例を示す図 (b):同上のドリルの逃げ面形状を示す拡大断面図
【図4】(a):従来ドリルの正面形状の他の例を示す
図 (b):同上のドリルの逃げ面形状を示す拡大断面図
【図5】比較試験結果をグラフ化して示す図
【符号の説明】
1 切刃 2 ネジレ溝 3-1 第1逃げ面 3-2 第2逃げ面 3-3 第3逃げ面 3-4 第4逃げ面 4 シンニング溝面 5 マージン 6 油穴 7 すくい面 α1 第1逃げ面の逃げ角 α2 第2逃げ面の逃げ角 α3 第3逃げ面の逃げ角 α4 第4逃げ面の逃げ角

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 逃げ面を第1から第n(n≧3)まで形
    成し、第1逃げ面と第2逃げ面間以外の逃げ面間境界部
    に油穴を開口させたことを特徴とする油穴付ツイストド
    リル。
  2. 【請求項2】 第2逃げ面の逃げ角を第1逃げ面の逃げ
    角よりも10°〜30°大きくした請求項1記載の油穴
    付ツイストドリル。
  3. 【請求項3】 前記nの最小値を3とし、かつ、第3逃
    げ面の逃げ角を第2逃げ面の逃げ角よりも5°〜15°
    大きくした請求項1又は2記載の油穴付ツイストドリ
    ル。
  4. 【請求項4】 前記油穴を、第2逃げ面と第3逃げ面の
    境界部に開口させた請求項3記載の油穴付ツイストドリ
    ル。
JP29559395A 1995-11-14 1995-11-14 油穴付ツイストドリル Pending JPH09136206A (ja)

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