JP2006212724A - アルミ高能率加工用ドリル - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミ等の穴あけ加工用のアルミ高能率加工用ドリルで、求心性の向上と切削抵抗軽減の為にドリル中心部にシンニングを施した際に生じる加工物が、シンニング掬い面等への溶着により、切削抵抗が増大し安定加工ができなくなる等の課題を解決する。
【解決手段】ドリル溝先端部に切刃を有し、切刃側軸端視において中心部にシンニングが施されたアルミ高能率加工用ドリルにおいて、シンニング掬い面4とシンニングヒール面5とで構成される交点をR状にし、R状部とシンニングヒール面5の接続部がドリル中心を超えて離間し、シンニング切刃の行き違いの幅をドリル直径の0.1%以上50%以下にドリル中心側へ小さくなっているアルミ高能率加工用ドリルである。
【選択図】図3

Description

本願発明はアルミ等の穴あけ加工に用いられ、ドリル中心部のシンニング形状の改善により中心付近の切屑処理性に優れ切削抵抗を軽減し耐溶着性が改善され高能率加工が可能なシンニング形状を有するアルミ高能率加工用ドリルに関する。
アルミ等の穴明け加工を一般的なアルミ用アルミ高能率加工用ドリルで行った場合、切刃中心部のシンニング掬い面に早期溶着が発生し中心付近の切屑排出性が悪くなり、切削抵抗の増大を招き、しいてはドリルの折損にいたる。特許文献1には切削時のスラストを軽減させる為と求心性と切屑処理改善の為にドリル切刃中心部にX型シンニングを施している。しかし従来のX型シンニングはシンニング掬い面とシンニングヒール面で構成される谷底の曲率がほぼ0と小さくシンニング谷底がV字状の為、シンニング切刃で切削された切屑がシンニング谷底に堆積し、スムーズに流れないのでシンニング切刃に溶着を誘発させ主切刃にも影響を及ぼす。その結果スラスト抵抗の増大や求心性の低下を招き安定した切削ができない。
特開平2−124207号公報
本願発明はアルミ等の穴あけ加工用のアルミ高能率加工用ドリルで、求心性の向上と切削抵抗軽減の為にドリル中心部にシンニングを施した際に生じる加工物が、シンニング掬い面等への溶着により、切削抵抗が増大し安定加工ができなくなる等の課題を解決することを課題とした。
本願発明は、ドリル溝先端部に切刃を有し、切刃側軸端視において中心部にシンニングが施されたアルミ高能率加工用ドリルにおいて、該シンニング掬い面とシンニングヒール面とで構成される交点をR状にし、該R状部とシンニングヒール面の接続部がドリル中心を超えて離間し、シンニング切刃の行き違いの幅をドリル直径の0.1%以上50%以下にドリル中心側へ小さくなっていることを特徴とするアルミ高能率加工用ドリルである。更に好ましくは、該シンニング面の交点R曲率をドリル芯厚の5%以上50%以下とし、該R状部最大離間距離をドリル心厚の5%以上70%以下とし、該シンニング掬い面、シンニング谷底R曲率面、シンニングヒール面及び切屑排出溝面、の面粗さをRz0.2以上、1.5以下とし、切削油剤又は切削ミスト又はエアー等を供給する流体供給用のスパイラル貫通孔を施し、該ドリルの心厚は、刃先側からシャンク側に向けて厚みが略一定の第一心厚部、第二心厚部、第三心厚部の1つ以上を備え、該第一心厚部の心厚を該第二心厚部の心厚より大とし、ドリル直径の1.5%以上厚くして該第三心厚部は該第二心厚部の心厚より小とし、ドリル直径の0.5%以上薄くし、ドリル表面にTiN、Ti(CN)、(TiAl)N、(TiAlSi)N、(TiAlCr)N、(AlSi)N、(AlCr)N、(TiSi)N、(TiCr)N、DLC、ダイヤモンド等の硬質潤滑被膜を一層又は複層被覆したことを特徴としたアルミ高能率加工用ドリルである。
本願発明は、アルミ等の穴あけ加工に用いられ、ドリル中心部のシンニング形状の改善により該中心付近の切屑処理性、求心性に優れ切削抵抗の軽減ならびに耐溶着性が改善され安定した加工が可能なアルミ高能率加工用ドリルを提供する。
本願発明は、アルミ等の加工の際、主切刃での切削抵抗や発熱を抑える為に、先ず、刃溝のねじれ角を25°〜40°とし、次に、その先端刃中心部にシンニングを施し、図1において、シンニング掬い面とシンニングヒール面とで構成される交点をR状にすることにより、シンニング切刃で形成された切屑が交点Rにスムーズに流れ、やがて、ドリル溝中に流れ込むことで切屑の堆積によるシンニング掬い面の溶着が防止され、シンニング切刃の効果が持続されるのでスラスト抵抗が軽減し求心性に優れ安定した穴加工ができる。
第3に、図1において、シンニング切刃の行き違いの幅をドリル直径の0.1%以上50%以下とドリル中心側へ、小さくすることにより刃先研磨時のチゼル部分の平坦部残し幅が少なくなり、求心性が向上しスラスト抵抗が軽減できる。ドリル直径の50%以上では、チゼル部分の平坦部残し幅が多くなり、スラスト抵抗が増加する。ドリル直径の0.1%以下では小さくすぎてドリル中心部の欠損する。シンニング掬い面とシンニングヒール面とで構成される交点Rの曲率は、ドリル心厚の5%以上50%以下にすることにより、シンニング切刃で形成された切屑が交点Rにスムーズに流れ、シンニング掬い面の溶着が防止され、シンニング切刃の効果が持続されるのでスラスト抵抗が軽減しする。ドリル心厚の50%以上ではシンニングヒール面が大きくなり、ドリル刃先の強度の低下によりチッピングや折損の危険性が大きくなる。ドリル心厚の5%以下では切屑がスムーズに流れず、切屑は堆積しシンニング掬い面に溶着する。図2において、交点Rに該シンニングヒール面の接続するR状部最大離間距離Bは、ドリル心厚の5%以上70%とすることで、ドリル中心付近の切屑処理が良くなりスラスト抵抗が軽減され、高送り加工も安定して可能となる。5%以下では切屑処理が悪く、70%以上ではドリル溝ヒール面が減少してドリル強度の低下により欠損の危険性が大きくなる。
第4に、シンニング掬い面、シンニング谷底R曲率面、シンニングヒール面、切屑排出溝面、の面粗さをRz0.2以上、1.5以下と滑らかにすることで、シンニング切刃で形成された切屑は更にスムーズにシンニング掬い面からシンニングR曲率面へ、シンニングR曲率面から切屑排出溝面へと排出され更に溶着が防止される。切屑排出溝も滑らかにすることにより、主切刃で形成された切屑がスムーズに流れるので、主切刃と切屑排出溝が接する部分と切屑排出溝面の溶着が軽減できると共に切屑排出もスムーズになりスラスト抵抗が軽減できるが、Rz0.2以下にするにはドリル溝全般にわたって加工するのは困難であり、Rz1.5以上では主切刃やシンニング切刃で形成された切屑がスムーズに流れず溶着したり、切屑排出を阻害する場合がある。
第5に、切削油剤又は切削ミスト又はエアー等を供給する流体供給用のスパイラル貫通孔を施すことにより、切削加工中の刃先に直接、潤滑、冷却を供給することができる為、切削加工中の発熱を減少することができ、溶着を減じられるし、加工被削材の熱変形等も少なくなる。
第6に、直径の3倍以上を超える深穴加工を安定して能率よくノンステップで加工するには、刃先先端で生成された切屑をスムーズに排出することが必要で、切屑のドリル溝部と加工穴内壁との接触による切屑詰りを防止する為、ドリルの心厚を刃先端側からシャンク側へ向けて厚みが略一定の第一心厚部、第二心厚部を設け、該第一心厚部の心厚部の心厚を該第二心厚部の心厚よりドリル直径の1.5%以上厚くすることで、切屑は第二心厚部で加工内壁に接しないので、切屑詰りが防止され、第二心厚部の心厚がドリル直径の1.5%以下では充分に加工穴内壁との間に隙間が得られないので切屑が詰る場合がある。ドリル直径の10倍以上を超える深穴加工の場合には、刃先側からシャンク側に向けて厚みが略一定の第一心厚部、第二心厚部、第三心厚部を設け、該第一心厚部の心厚部の心厚を該第二心厚部の心厚よりドリル直径の1.5%以上厚く、該第三心厚部は該第二心厚部の心厚より小とし、ドリル直径の0.5%以上薄くすることにより、さらに切屑詰りが防止され、第二心厚がドリル直径の0.5%以下では切屑が詰る場合がある。
第7に、ドリル表面にTiN、Ti(CN)、(TiAl)N、(TiAlSi)N、(TiAlCr)N、(AlSi)N、(AlCr)N、(TiSi)N、(TiCr)N、DLC、ダイヤモンド等の硬質潤滑被膜を一層又は複層被覆し、主切刃やシンニング切刃に生ずる圧縮応力に対し、耐磨耗性が向上しシンニング切刃の低い切削速度でも潤滑性により切削作用を補い、シンニング切刃、シンニング掬い面、主切刃と切屑排出溝が接する部分と切屑排出溝面の溶着を少なくする。これらの硬質潤滑皮膜を被覆後に表面の凹凸を機械的に平滑にすることが好ましい。被膜被覆法としては、アーク放電式イオンプレーティング法及び/若しくはスパッタリング方式イオンプレーティング法が上げられる。以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
(実施例1)
本発明例1として、超硬合金製でドリル直径6.0mm、溝長50mm、全長95mm、ドリル捩れ角30°、ドリル先端角130°、スパイラル貫通孔の径0.7mm、スパイラル貫通孔のピッチ2.5mm、第一心厚1.8mm、第二心厚1.65mm、図3のランド部とヒール部に一対のマージンを設けたドリルに図1、図2、に示すシンニングを施し、シンニング掬い面とシンニングヒール面とで構成される交点Rの曲率Rドリル心厚×30%、シンニング切刃の行き違い量0.15mm、交点Rに該シンニングヒール面の接続するR状部最大離間距離Bをドリル心厚×50%、として、シンニング掬い面、シンニング谷底R曲率面、シンニングヒール面の面粗さをRz0.6、切屑排出溝面の面粗さをRz0.8としたものを製作した。
従来例2として、図4に示す従来X型シンニングを施したシンニング掬い面とシンニングヒール面とで構成される交点Rの曲率Rをドリル心厚×0%、交点Rに該シンニングヒール面の接続するR状部最大離間距離Bをドリル心厚×0%、シンニング切刃の行き違い量0、それ以外、本発明例1と同仕様のドリルを製作した。
本発明例1、従来例2の工具を各3本用いて、切削条件をVc100m/min、f0.18mm/rev、Vf955mm/min、加工穴深さ30mm、水溶性切削油を2.0Mpaでシャンク部スパイラル貫通孔に供給し、被削材AC2A−T6をノンステップで加工し、100穴加工後のシンニング切刃の溶着物を最大幅(mm)を左右の切刃で測定して、平均したものを測定値とした。測定は図5に示す模式図の様に測定した。10穴目加工時のスラスト抵抗の比較も行なった。
更に、比較の為に、本発明例3として、切刃側にのみマージンを1対設け、それ以外を発明例1と同仕様のドリルも3本、同様に調査を行ない、その加工後の刃先状態を図6ならびに図7に示し、その結果を表1に、スラスト抵抗値を表2に示す。
表1より、本発明例1、本発明例3は、シンニング切刃部での切屑処理がスムーズに行なわれるため、加工後のシンニング切刃、シンニング掬い面の溶着物はほとんど観察されず、図6に示す程度で、溶着物の幅も従来例2の1/20程度に大幅に減少しており、シンニング切刃の効果が充分に継続作用していることとシンニング切刃の行き違い幅を小さいことにより、求心性に優れ、表2より、スラスト抵抗も本発明例1で460N、本発明例3で520N、従来例2では940Nであり、従来例2の1/2程度軽減された。従来例2は、図5の様にシンニング切刃に0.8〜1.0mm程度の溶着物が観察された。又、表2より、マージン1対の本発明例3の3本よりも、マージン2対の本発明例1の3本のほうが、切削中のドリルの刃先は加工した内壁に4箇所からガイドされるので刃先部のふらつきが抑制され切削抵抗が軽減された。
(実施例2)
更に、本発明例1、従来例2と同様のドリルを用いて、高送り加工の比較調査を行なった。切削条件を切削速度Vc150m/min、送り量f0.18、0.3、0.6、1.0mm/revと送り量fを上げ、送り速度Vf1430、2390、4780、7960mm/minと加工能率を上げて、水溶性切削油を2.0Mpaでシャンク部スパイラル貫通孔に供給し、被削材AC2A−T6を加工深さ30mmノンステップ加工し、各3穴目のスラスト抵抗の比較調査をした。その結果を、表3に示す。
表3より、本発明例1は、高送り加工においても、シンニング切刃部での切屑処理とドリル中心部付近での押し潰しの切屑処理がスムーズに行なわれ、求心性に優れる為に、スラスト抵抗は従来例2の1/2以下に本発明例1は軽減された。従来例2は送り量f0.6mm/revで異音が発生し、送り量f1.0では折損した。本発明例1を更に、高送り加工し、送り量f1.5、2.0、2.5、3.0mm/revと上げて加工を行なった結果、送り量f2.0mm/revまで加工は可能で、送り量f2.5mm/revでは折損となったが、従来例2より7倍以上の高送り、高能率加工が可能となった。
(実施例3)
本発明例4として、本発明例1と同仕様で、第一心厚1.8mm、第二心厚1.65mm、本発明例5として、本発明例1と同仕様で、第一心厚1.8mm、第二心厚1.75mm、本発明例6として、第一心厚、第二心厚とも1.8mm、それぞれ各2本用意し、切削条件を切削速度Vc150m/min、送り量f0.3mm/rev、水溶性切削油を2.0Mpaでシャンク部スパイラル貫通孔に供給し、被削材AC2A−T6を加工深さ30mmノンステップ加工し調査した。その結果、本発明例4は2本とも100穴を問題なく安定加工したのに対し、本発明例5のドリルは2本とも加工中に異常音が発生し34穴と21穴加工中に折損し、本発明例6のドリルは2本とも、1穴目から大きな異常音が発生して、2穴と1穴加工途中で折損した。
(実施例4)
本発明例7として、全長200mm、溝長150mm以外、本発明例1と同仕様で、第一心厚2.0mm、第二心厚1.85mm、本発明例8として、本発明例1と同仕様で、第一心厚2.0mm、第二心厚1.85mm、第三心厚1.75mm、本発明例9として、第一心厚、第二心厚とも2.0mm、各2本用意し、切削条件を切削速度Vc150m/min、送り量f0.3mm/rev、水溶性切削油を2.0Mpaでシャンク部スパイラル貫通孔に供給し、被削材AC2A−T6を加工深さ120mm(ドリル直径の20倍)、ノンステップ加工し調査した。その結果、本発明例8は2本とも100穴を問題なく安定加工したのに対し、本発明例7のドリルは、加工深さ70mmをこえた付近から異音が発生と切削動力が安定せず、18穴と24穴目で折損し、本発明例9のドリルは2本とも加工深さ60mm付近で1穴目にて折損した。
(実施例5)
本発明例10として、超硬合金製でドリル直径5.0mm、溝長30mm、全長80mm、ドリル捩れ角30°、ドリル先端角130°、マージン2対、第一心厚、第二心厚ともに1.5mm、のドリルに図1、図2、に示すシンニングを施され、図3のシンニング掬い面とシンニングヒール面とで構成される交点Rの曲率Rをドリル心厚×30%、シンニング切刃行き違い量をドリル直径×2%、交点Rに該シンニングヒール面の接続するR状部最大離間距離Bをドリル心厚×50%、シンニング掬い面、シンニング谷底R曲率面及びシンニングヒール面の面粗さをRz0.5、切屑排出溝面の面粗さをRz0.9とし、本発明例11として、本発明例10と同仕様で、シンニング掬い面、シンニング谷底R曲率面、シンニングヒール面の面粗さをRz1.3、切屑排出溝面の面粗さをRz1.6とし、切削条件をVc80m/min、f0.20mm/rev、Vf1000mm/min、水溶性切削油を外部給油方式にて、被削材AC4B−T6を加工深さ15mmノンステップ加工して調査した。その結果、本発明例10は、2本とも100穴問題なく加工ですることができ、シンニング切刃、シンニング掬い面の溶着が小さくため、シンニング切刃の効果が充分に継続作用しているので求心性に優れているので穴拡大も+0.02と安定しているのに対して、本発明例11は、加工初期よりシンニング切刃、シンニング掬い面に大きな溶着が発生して、加工5穴目より、穴拡大が+0.08〜0.1と大きく、切屑排出溝面にも大きく溶着し、32穴と28穴目で折損した。
(実施例6)
本発明例12として、本発明例1と同仕様としたものと、本発明例13として本発明例1と同仕様としたもののドリル表面にDLCコーティングを被覆し、被覆後に機械的(エアロラップ等)にて平滑処理を行なったものを用意して、エアー圧0.6Mpaで植物性MQLオイルを10CC/Hをミスト状にしてシャンク部スパイラル貫通孔に共に供給して、切削条件をVc100m/min、f0.30mm/rev、Vf1590mm/min、被削材A5052にて加工深さ30mmの加工し調査を行なった。その結果、本発明例12の加工初期でのスラスト抵抗は680Nで、本発明例13の加工初期スラスト抵抗は660Nと大差は観察されなかったが、1000穴加工時のスラスト抵抗は、本発明例12が810Nと上昇し、本発明例13は710Nと大きな上昇は観察されず、本発明例12よりも溶着の改善がされた。又、本発明例12、本発明例13とも図1、図2、のシンニングを施すことにより、従来、加工困難なMQL(ミスト)加工も安定するようになった。
(実施例7)
本発明例14として、本発明例1と同仕様に、主切刃、シンニング切刃に0.06mmのホーニングを行い、ドリル表面に(TiAlSi)Nを被覆し、被覆後に機械的に(エアロラップ等)にて平滑処理を行なったもの、本発明例15として、従来例2と同仕様で、主切刃、シンニング切刃に0.06mmのホーニングを行い、ドリル表面に(TiAlSi)Nを被覆し、被覆後に機械的に(エアロラップ等)にて平滑処理を行なったものを、切削速度Vc100m/min、送り量f0.18、0.24、0.30、0.40、0.60mm/revと送り量fを上げ、送り速度Vf954、1272、1590、2122、3180mm/minと加工能率を上げて、水溶性切削油を2.0Mpaでシャンク部スパイラル貫通孔に供給し、被削材S50C鋼(硬さHRC20)を加工深さ30mmノンステップ加工し、鋼での加工効果を確認した。その結果、本発明例14は、送り量f0.18〜0.6mm/revまで安定加工したのに対し、本発明例15は、送り量f0.18mm/revは加工可能だが、送り量f0.24mm/revにて折損した。本発明例14は、図1、図2のシンニングの効果で、鋼加工にても、本発明例15よりも2.5倍以上の高送り、高能率加工が可能となることが確認された。
図1は、本発明例のシンニング正面図を示す。 図2は、本発明例のシンニング正面図を示す。 図3は、本発明例のドリル各部の名称を示す。 図4は、従来×型シンニング正面図を示す。 図5は、図5、図6の溶着物の測定例を示す。 図6は、本発明例の加工後の刃先状態を示す。 図7は、従来例の加工後の刃先状態を示す。 図8は、本発明例のドリル部署名図を示す。
符号の説明
1:ドリル本体
2:主切刃
3:シンニング切刃
4:シンニング掬い面
5:シンニングヒール面
6:ランド部マージン
7:ヒール部マージン
8:切屑排出溝
A:交点R曲率
B:離間距離
C:シンニング行き違い量
D:シンニング切刃溶着物
E:シンニング切刃溶着物測定幅
F:スパイラル貫通孔

Claims (7)

  1. ドリル溝先端部に切刃を有し、切刃側軸端視において中心部にシンニングが施されたアルミ高能率加工用ドリルにおいて、該シンニング掬い面とシンニングヒール面とで構成される交点をR状にし、該R状部とシンニングヒール面の接続部がドリル中心を超えて離間し、シンニング切刃の行き違いの幅をドリル直径の0.1%以上50%以下にドリル中心側へ小さくなっていることを特徴とするアルミ高能率加工用ドリル。
  2. 請求項1記載のアルミ高能率加工用ドリルにおいて、該シンニング面の交点R曲率をドリル芯厚の5%以上50%以下としたことを特徴とするアルミ高能率加工用ドリル。
  3. 請求項1又は2記載のアルミ高能率加工用ドリルにおいて、該R状部最大離間距離をドリル心厚の5%以上70%以下としたことを特徴とするアルミ高能率加工用ドリル。
  4. 請求項1乃至3いずれかに記載のアルミ高能率加工用ドリルにおいて、該シンニング掬い面、シンニング谷底R曲率面、シンニングヒール面及び切屑排出溝面、の面粗さをRz0.2以上、1.5以下としたことを特徴としたアルミ高能率加工用ドリル。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載のアルミ高能率加工用ドリルにおいて、切削油剤又は切削ミスト又はエアー等を供給する流体供給用のスパイラル貫通孔を施したことを特徴としたアルミ高能率加工用ドリル。
  6. 請求項1乃至5いずれかに記載のアルミ高能率加工用ドリルにおいて、該ドリルの心厚は、刃先側からシャンク側に向けて厚みが略一定の第一心厚部、第二心厚部、第三心厚部の1つ以上を備え、該第一心厚部の心厚を該第二心厚部の心厚より大とし、ドリル直径の1.5%以上厚くして該第三心厚部は該第二心厚部の心厚より小とし、ドリル直径の0.5%以上薄くしたことを特徴とするアルミ高能率加工用ドリル。
  7. 請求項1乃至6いずれかに記載のアルミ高能率加工用ドリルにおいて、ドリル表面にTiN、Ti(CN)、(TiAl)N、(TiAlSi)N、(TiAlCr)N、(AlSi)N、(AlCr)N、(TiSi)N、(TiCr)N、DLC、ダイヤモンド等の硬質潤滑被膜を一層又は複層被覆したことを特徴としたアルミ高能率加工用ドリル。
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