JPH0670795A - 1,5−アンヒドログルシトールの定量法 - Google Patents

1,5−アンヒドログルシトールの定量法

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JPH0670795A
JPH0670795A JP13225693A JP13225693A JPH0670795A JP H0670795 A JPH0670795 A JP H0670795A JP 13225693 A JP13225693 A JP 13225693A JP 13225693 A JP13225693 A JP 13225693A JP H0670795 A JPH0670795 A JP H0670795A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検体中の1,5−アンヒドログルシトールを
定量する方法において、検体中に存在するマルトースを
α−グルコシダーゼを用いて効果的に除去した後に1,
5−アンヒドログルシトールを定量する方法を提供す
る。 【構成】 検体中に存在するマルトースに対してBac
illus属に属する微生物由来のα−グルコシダーゼ
を作用させてあらかじめグルコースに変換してマルトー
スによる影響を除去した後、検体中の1,5−アンヒド
ログルシトールを測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、糖尿病の診断マーカー
である1,5−アンヒドログルシトール(以下1,5−
AGと称する)の簡便で迅速で自動分析装置への適用も
可能な酵素的測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】1,5−AGはヒト髄液および血液中に
存在し、ある種の疾患、特に糖尿病において著しい濃度
低下が報告されている化合物であり(赤沼安夫、戸辺一
之:日本内科学会誌、80 1198〜1204 19
91)、糖尿病の診断マーカーとして重要と目されるも
のである。
【0003】実用的な検体中の1,5−AG測定法とし
ては、除タンパクの後にイオン交換カラムにより検体中
に存在する1,5−AG以外の糖類を除去した後、ピラ
ノースオキシダーゼ(以下PRODと言う)またはL−
ソルボースオキシターゼにより1,5−AGを酸化し生
成する過酸化水素を定量する方法が知られている(特開
昭63−185379号を参照。以下、このような測定
法をカラム酵素法と言う)。
【0004】1,5−AGの測定の対象となる検体は主
として糖尿病患者の血清または血漿である。その糖尿病
患者の血中においてグルコース濃度は健常者に比べて高
く、その値は健常者が60〜100mg/dl程度であ
るのに対し、糖尿病患者においては100〜1000m
g/dlの範囲で広く分布している。一方血中の1,5
−AG濃度は、健常者が1.64〜2.68mg/dl
であるのに対し、糖尿病患者においては0.18〜0.
21mg/dlという著しく低い数値を示す(日本臨床
47巻1989年増刊号広範囲血液・尿化学検査免疫学
的検査上巻439〜422川合)。また、1,5−AG
の血中濃度はグルコースに比較して糖尿病患者において
約470分の1以下になる。加えて、グルコースと1,
5−AGは化学構造が近似しているため、現在の技術水
準ではグルコースと1,5−AGの共存下での1,5−
AGの選択的測定は不可能であり、グルコースを選択的
に除去するか、あるいはグルコースを適切に修飾する検
体前処理操作が不可欠である。
【0005】カラム酵素法による測定では、除タンパク
及び内因性の1,5−AG以外の糖類を除去する分離操
作の著しい繁雑さが欠点となっている。また、糖尿病患
者に対して、熱源の補給、循環血液量および組織間液の
減少時における組織外液の補給・補正、代謝性アシドー
シスの補正を目的としてマルトース加乳酸リンゲル液を
輸液として適用することが多く、この場合には糖尿病患
者の血液中にマルトースが増加する。このような糖尿病
患者からの検体中のマルトースは分離カラムによっても
完全に除去し得ず、1,5−AG測定値が著しい正誤差
を受ける報告がなされている(臨床化学21:43−4
8 1992)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上に示した従来のカ
ラム酵素法における欠点である内因性のマルトースの影
響の問題を解消した、自動分析装置に適合可能な1,5
−AGを測定する方法を提供することが本発明の目的で
ある。本発明の他の目的は、内因性のマルトースの影響
の問題を解消するとともに従来のカラム酵素法における
操作の繁雑さの欠点を解消する1,5−AGの定量法及
びそれに用いるキットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、検体中の1,5−A
GをPRODを用いて定量する際に、検体中に存在する
マルトースにあらかじめBacillus属に属する微
生物由来のα−グルコシダーゼを作用させてグルコース
に変換し次いで該グルコースを検体中に存在する他の糖
類と共に選択的に除去し、しかる後に1,5−AGを測
定することによって内因性のマルトースの影響を受ける
ことなく正確に1,5−AGを測定し得ることを見出し
た。
【0008】更には、検体中に存在するマルトースを
acillus属に属する微生物由来のα−グルコシダ
ーゼの作用によりグルコースに変換し、次いで該グルコ
ースを、検体中の他の糖類と共に、ヘキソキナーゼ(以
下HKと称する)とアデノシン−5′−三リン酸(以下
ATPと称する)によりリン酸化して選択的に除去し、
その後に検体中の1,5−AGにPRODを作用させて
1,5−AGを定量する方法において、該リン酸化及び
1,5−AGとPRODとの反応を特にpHが7.2〜
8.5の範囲内で行うことにより、あるいはPRODと
してBasidiomycetous fungi
o.52由来のPRODを用いることにより、ATPを
過剰量用いて速やかにリン酸化を実施することができ且
つそのままATPの過剰量存在下にATPによりPRO
Dが阻害作用を受けることなく1,5−AGにPROD
を作用させて1,5−AGを測定することができ、従っ
て、極めて簡便に且つ迅速に1,5−AGを定量するこ
とが可能となり自動分析装置に適用可能な1,5−AG
の定量法が達成し得ることを見出した。本発明はこれら
の知見に基づいて完成されたものである。
【0009】本発明の第1の要旨は、検体中の1,5−
AGをPRODを用いて定量する方法において、検体中
に存在するマルトースをBacillus属に属する微
生物由来のα−グルコシダーゼの作用によりグルコース
に変換し、次いで、検体中に存在する1,5−AG以外
の他の糖類と共に1,5−AGが残留するようにグルコ
ースを選択的に除去した後、検体中の1,5−AGをP
RODを用いて定量することを特徴とする1,5−AG
の定量法である。
【0010】本発明の第2の要旨は、検体中の1,5−
AGをPRODを用いて定量する方法において、検体中
に存在するマルトースをBacillus属に属する微
生物由来のα−グルコシダーゼの作用によりグルコース
に変換し;該グルコースを、検体中に存在する1,5−
AG以外の他の糖類と共に、HKと過剰量のATPによ
りpHが7.2〜8.5の範囲内でリン酸化することに
より、検体中の1,5−AGが残留するように選択的に
除去し;次いでそのまま検体中の1,5−AGにPRO
DをpHが7.2〜8.5の範囲内で作用させて1,5
−AGを定量することを特徴とする1,5−AGの定量
法である。本発明の第3の要旨は、検体中の1,5−A
GをPRODを用いて定量する方法において、検体中に
存在するマルトースをBacillus属に属する微生
物由来のα−グルコシダーゼの作用によりグルコースに
変換し;該グルコースを、検体中に存在する1,5−A
G以外の他の糖類と共に、HKと過剰量のATPにより
リン酸化することにより、検体中の1,5−AGが残留
するように選択的に除去し;次いでそのまま検体中の
1,5−AGにBasidiomycetous fu
ngi No.52由来のPRODを作用させて1,5
−AGを定量することを特徴とする1,5−AGの定量
法である。本発明の第4の要旨は、検体中の1,5−A
Gの定量に用いるキットであって、以下の構成試薬 i) Bacillus属に属する微生物由来のα−グ
ルコシダーゼ; ii) HK; iii) ATP; 及びiv)PROD; を含む1,5−AG定量用キットである。
【0011】以下本発明を詳細に説明する。本発明にお
ける検体とは、1,5−AGの濃度を測定したいもので
あれば特に制限はなく、例えばすでに触れた通り血清ま
たは血漿などがあげられる。本発明の1,5−AGの定
量法では、始めに検体中に存在するマルトースにα−グ
ルコシダーゼを作用させてマルトースをグルコースに変
換する。検体中に元来存在する内因性マルトースの影響
を回避して、1,5−AGの測定を汎用の自動分析装置
に適用するには、検体中のマルトースを短時間にグルコ
ースに変換し、さらにグルコースを短時間に消去し得る
ことが必須である。本発明者は鋭意検討を重ねた結果、
Bacillus属に属する微生物由来のα−グルコシ
ダーゼは、従来知られた例えばSaccharomyc
es sp.由来のα−グルコシダーゼあるいは、Rh
izopus sp.由来のグルコアミラーゼと比較し
てマルトースに対して高い親和性、反応性を示し、検体
中のマルトースを速やかにグルコースに変換することが
可能であることを見出した。特に、Bacillus
stearothermophilus由来のα−グル
コシダーゼが好ましい。このα−グルコシダーゼは、例
えばBacillusstearothermophi
lus ATCC 12016からStarch/St
aerke 1987,39(8),271−273に
記載された方法により取得することができる。このα−
グルコシダーゼは既に市販されており例えば東洋紡Co
de No. AGH−211として入手出来る。Ba
cillus stearothermophilus
由来のα−グルコシダーゼは次に示す理化学的特性を有
する。 (1)外観:白色粉末(凍結乾燥) (2)分子量:ゲル濾過及びSDS−ゲル電気泳動によ
る測定で約62,000 (3)等電点:5.2 (4)ミカエリス定数:5.7×10-4M(p−ニトロ
フェニル−α−グルコース) (5)阻害剤:重金属イオン(Fe2+,Ca2+) (6)最適pH:6〜7 (7)pH安定性:pH7〜8で安定 (8)熱安定性:60℃以下(pH7.0,15分間)
で安定
【0012】検体中に存在するマルトースにα−グルコ
シダーゼを作用させる際に用いるα−グルコシダーゼの
量は、検体中マルトースを完全にグルコースに加水分解
できる量であり、通常10〜200U/ml添加すれば
十分である。実際の測定の際には20〜100U/ml
の量で用いられる。α−グルコシダーゼを作用させる時
のpHは特に制限はなく、α−グルコシダーゼの作用に
適したpHであればいずれでもよい。その後のリン酸化
反応、即ち、マルトースをα−グルコシダーゼによりグ
ルコースに変換後、検体中に存在する他の糖類と共に、
HKとATPによりリン酸化反応により選択的に除去す
る操作を行う時のpH範囲と同じpH範囲でα−グルコ
シダーゼを作用させるのが操作の簡便性の点で好まし
い。後述するように、リン酸化反応を行う際のpH範
囲、例えばpH7.2〜8.5の範囲、あるいはpH6
〜9の範囲でα−グルコシダーゼを検体中のマルトース
に作用させるのが好ましい。温度は通常、室温が適して
いる。
【0013】検体中に存在するマルトースをグルコース
に変換後、検体中に存在する1,5−AG以外の他の糖
類と共に、1,5−AGが残留するように選択的に除去
する(以下、この選択的除去を第1段反応と称すること
がある)。検体中に存在する1,5−AG以外の他の糖
類とは主にグルコースを指すが、例えばHKによってリ
ン酸化される他の糖類、フルクトース、5−ケト−D−
フルクトース、マンノース、2−デオキシグルコース、
グルコサミンなども対象とされる。検体中の1,5−A
G以外の糖類の選択的除去は、自動分析装置への適用の
ためにグルコースなどの糖類を反応溶液中でなんらかの
固相に依存することなく消去できる方法を選択するのが
好ましい。そのような方法として、従来知られているも
のに、6N塩酸を用いて糖類を酸分解する方法、水素化
ホウ素ナトリウムによる還元処理、グルコースオキシダ
ーゼを用いてグルコースをグルコン酸に変換する方法、
HKを用いて糖類をリン酸化する方法などがあるが、こ
れらのうちでは、糖類の選択的除去反応に関与する物質
及び反応生成物が1,5−AG定量反応に影響を与えず
に済ませることができ、かつ短時間で反応が終了させる
ことができる、HKを用いて糖類をリン酸化する方法が
最も好ましい。グルコースをグルコース−6−リン酸に
変換するのをはじめとして糖類をリン酸化する際に用い
るHKは国際生化学連合の分類に従い、EC 2.7.
1.1と分類されるものを用いるのが好ましい。この変
換反応では該酵素と合わせてATP及びマグネシウムイ
オンが用いられる。マグネシウムイオンの供給源は、マ
グネシウムの脂肪酸塩などの有機酸塩、ハロゲン化塩、
硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などの無機酸塩を用いること
ができ、その中でも好ましいのは、酢酸塩、塩酸塩など
である。
【0014】本発明者の研究によれば、第1段反応にお
けるリン酸化反応に続いて、1,5−AGとPRODと
の反応(以下第2段反応と称することがある)を、pH
7.2〜8.5の範囲で行うことによって、過剰量のA
TPの存在下においてもPRODがATPによる阻害作
用を受けることなく1,5−AGとPRODとの反応が
効率良く進行すること、従って第1段反応におけるリン
酸化反応を過剰量のATPを用いてpH7.2〜8.5
の範囲で実施することによって迅速にリン酸化反応を行
うことができ、更にそのまま過剰量のATPの存在下に
pH7.2〜8.5の範囲で1,5−AGとPRODと
を引き続き反応させることによって、第1段反応とそれ
に続く第1段反応である1,5−AGとPRODとの反
応を連続的に極めて短時間で実施できることが明らかに
なった(これらの方法自体については、既に特願平5−
022613として特許出願した)。また、第2段反応
における1,5−AGとPRODとの反応において、P
RODとして特にBasidiomycetous
ungi No.52由来のPRODを用いることによ
っても、過剰量のATPの存在下においてもPRODが
ATPによる阻害反応を受けず、従って第1段反応とそ
れに続く第2段反応を連続的に短時間で実施できること
も明らかになった(これらの方法自体については、既に
特願平4−324259として特許出願した)。
【0015】従って、本発明においては、第1段反応に
おけるリン酸化反応を過剰量のATPを用いて迅速に行
うことが可能である。リン酸化反応において用いること
のできる過剰量のATPとは通常、検体中の想定される
グルコース量に対し、モル比でATPが2.5倍以上、
好ましくは2.5〜2500倍、より好ましくは10〜
1000倍の量である。実際の測定系を組む際にはAT
Pの量は、少なくとも5mM以上に調製すれば十分であ
る。リン酸化反応において実際に用いられるHK、AT
P及びマグネシウムイオンの好適な量は、例えば、HK
は5〜100U/ml、ATPは5〜500mM、マグ
ネシウムイオンは5〜50mMである。リン酸化反応の
際のpHは、1,5−AGとPRODとの反応の際のp
H範囲と同様に7.2〜8.5が好ましく、特に7.5
〜8.0が好ましい。また、PRODとしてBasid
iomycetous fungi No.52由来の
PRODを用いる場合には、リン酸化反応のpHはpH
6〜9の範囲が好ましく、特に7.0〜8.0の範囲が
好ましい。リン酸化反応の際の温度は室温が好ましい。
尚、第1段反応におけるリン酸化反応と前述した検体中
のマルトースとα−グルコシダーゼとの反応は、同一の
反応系で一緒に実施することができ、同一の反応系で実
施するのが操作の簡便性において好ましい。
【0016】グルコースなどの1,5−AG以外の糖類
が選択的に除去された検体中に残留する1,5−AGに
PRODを反応させる第2段反応により1,5−AGを
測定する。本発明で用いるPRODとしては、IUPA
C−IUBの命名法委員会でEC1.1.3.10に分
類し得るものであれば特に制限はなく、PROD生産能
力を有する菌株由来のさまざまなPRODを用いること
ができる。例えば特開昭61−239886号公報に記
載されているポリポラス・オブッサス(Polypor
us obtusus)ATCC26733に代表され
るポリポラス(Polyporus)属に属する微生物
の菌株由来のPROD、特開昭58−43785号公報
に記載されているコリオラス・ベルシカラ(Corio
lus versicolor)IFO4937に代表
されるコリオラス(Coriolus)属に属する微生
物の菌株由来のPROD、特開昭62−79780号公
報に記載されているピクノポラス・コクシネウス(Py
cnoporus coccineus)IFO492
3に代表されるピクノポラス(Pycnoporus
属に属する微生物の菌株由来のPROD、特開平2−4
2980号公報に記載されているバシジオマイセタウス
・フンギ(Basidiomycetous fung
)No.52(微工研菌寄第10106号)由来のP
ROD、特開昭58−43785号公報に記載されてい
るダイダレオプシス・スチラシナ(Daedaleop
sis styracina)IFO4910に代表さ
れるダエダレオプシス(Dasedaleopsis)
属に属する微生物の菌株由来のPROD、プロイロタス
・オストレアタス(Pleurotesostretu
)Z−64(NRRL12507)に代表されるプロ
イロタス(Pleurotus)属に属する微生物の菌
株由来のPROD、グロエオフィルム・セピアリウム
Gloeophyllum sepiarium)Z
−41(NRRL12506)に代表されるグロエオフ
ィルム(Gloeophyllum)属に属する微生物
の菌株由来のPROD、または特開昭61−17798
6号公報に記載されているイルペックス・ラクテウス
Irpex lacteus)ATCC20123に
代表されるイルペックス(Irpex)属に属する微生
物の菌株由来のPROD、オーリキュラリア・ポリトリ
カ(Auricularia polytricha
Z−229(微工研菌寄第7119号)に代表されるオ
ーリキュラリア(Auricularia)属に属する
微生物の菌株由来のPROD、コプリナス・ミカセウス
Coprinus micaceus)ATCC20
122に代表されるコプリナス(Coprinus)属
に属する微生物の菌株由来のPROD、またはトラメテ
ス・シンナバリナス(Trametes cinnab
arinus)IFO6139に代表されるトラメテス
Trametes)属に属する微生物の菌株由来のP
RODなどが挙げられる。
【0017】これらのなかでも、ポリポラス・オブッサ
ス(Polyporus obtusus)ATCC2
6733などのポリポラス属に属する微生物由来のPR
OD、バシジオマイセタウス・フンギ(Basidio
mycetous fung)No.52由来のPRO
Dが好ましい。本発明では過剰量のATPを用いたリン
酸化反応を行い、次いでそのままATPを除去すること
なく、pHが7.2〜8.5の範囲内で検体中の1,5
−AGとPRODとの酵素反応を実施することができ
る。この酵素反応はpHが7.2〜8.5、好ましくは
7.5〜8.0の範囲内で行うことにより、検体中に残
存するATPによりPRODが阻害作用を受けず且つ
1,5−AGに対してPRODが良好な反応性を示す。
あるいは、PRODとしてBasidiomyceto
us fungi No.52由来のPRODを用いる
ことによって、このPRODはATPによる阻害作用を
受けにくいため、過剰量のATPを用いたリン酸化反応
を行いそのまま引き続いて連続的に同様に1,5−AG
とPRODとの反応を実施できる。この場合のpHは好
ましくはpH6〜9、更に好ましくは7.0〜8.0の
範囲が採用される。またこの酸素反応の際には実際に5
〜500mMの濃度範囲のATPが存在していてもよ
い。
【0018】1,5−AGにPRODを作用させること
により、過酸化水素が発生する。その過酸化水素をパー
オキシダーゼ、すなわち国際生化学連合の分類によって
EC1.11.1.7と分類される酵素を用いて、2,
2′−アジノビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−
スルホン酸)、o−フェニレンジアミン、5−アミノサ
リチル酸、3,3′,5,5′−テトラメチルベンジン
並びに4−アミノアンチピリン及びN−エチル−N−
(2−ヒドロキシスルホプロピル)−m−トルイジンの
組み合わせなどの公知のパーオキシダーゼ用基質に作用
させ、基質から生成する色素を吸光度測定する。過酸化
水素を測定するのに用いるパーオキシダーゼは、ホース
ラディッシュパーオキシダーゼが好ましい。吸光度測定
に用いる色素を生成する基質は、4−アミノアンチピリ
ン及びN−エチル−N−(2−ヒドロキシスルホプロピ
ル)−m−トルイジンの組み合わせが好ましい。4−ア
ミノアンチピリン及びN−エチル−N−(2−ヒドロキ
シスルホプロピル)−m−トルイジンを用いる際の吸光
度測定域の波長は、500nm〜800nmであり、こ
の範囲で2波長以上の波長を用いて測定することもでき
る。
【0019】上記反応において用いられるPROD、ホ
ースラディッシュパーオキシダーゼ、4−アミノアンチ
ピリン及びN−エチル−N−(2−ヒドロキシスルホプ
ロピル)−m−トルイジンの好適な量は、PRODは5
〜500U/ml、ホースラディッシュパーオキシダー
ゼは2〜20U/ml、4−アミノアンチピリンは0.
1〜10mM、N−エチル−N−(2−ヒドロキシスル
ホプロピル)−m−トルイジンは0.1〜10mMであ
る。また、反応に有効なpH範囲は7.2〜8.5、好
ましくは7.5〜8.0、あるいは6〜9、好ましくは
7.0〜8.0の範囲である。
【0020】検体中の1,5−AGを測定する第1段反
応及び第2段反応を含む反応全体において、反応温度は
通常は室温であり、具体的には5〜40℃、好ましくは
25〜40℃であり、反応時間は2〜60分、好ましく
は2〜30分である。反応液の調製の際は、反応全体を
例えばpH7.0〜8.0、好ましくは7.5〜8.0
で進行させるため、試薬を構成する反応液のうち、緩衝
液であるものについては、該反応液のpHを7.0〜
8.0、好ましくは7.5〜8.0、最大幅6〜9の範
囲で安定させるため、バッファーとしてリン酸バッファ
ー、トリス塩酸バッファー、HEPESバッファーなど
を用いる。HEPESバッファーであれば50〜500
mMの濃度が好ましい。またイオン強度調節のためハロ
ゲン化アルカリ金属塩、好ましくは塩化ナトリウムなど
を用いる事ができる。本発明の方法で1,5−AGを測
定するときは、上記した各成分を1つの溶液に加えて用
いてもよく、例えば、第1段反応に用いる試薬及び検体
中のマルトースをグルコースに変換する試薬であるα−
グルコシダーゼを一緒にした溶液を第1試薬とし、PR
OD及び過酸化水素を測定するための発色系試薬を第2
試薬として用いることができる。あるいはこれ以外の方
法として各成分を適宜な組み合わせとなるように分割し
て用いても良い。それらは溶液状でも凍結乾燥させても
良いが、長期の保存を意図する場合は凍結乾燥すること
が好ましい。また、測定反応を阻害しない濃度範囲内な
らば界面活性剤の添加も可能であり、測定系を凍結乾燥
する場合には、安定化剤を適当量加えても良い。本発明
では、リン酸化反応、酵素反応それに続く過酸化水素の
発生量を測定するための発色反応を、自動分析装置を用
いて実施できる。本発明において自動分析装置として用
いることのできるものは、具体的に機種を挙げて例示す
れば、日立7050型、日立705型、日立736型、
日立7150型などであるが、例示の機種に限定され
ず、これらに類するものであればいずれでもよい。
【0021】本発明の1,5−AGの定量法に用いるキ
ットとしては、以上に詳細に説明した定量法から明らか
なように、以下の構成試薬 i)Bacillus属に属する微生物由来のα−グル
コシダーゼ;ii)HK;iii)ATP;及びiv)
PRODを含むキッドが代表的なものとして挙げられ
る。これらの構成試薬に更に、過酸化水素を測定するた
めに必要な前述した発色系試薬、pH調整に必要な緩衝
液などを加えることができる。構成試薬の1つである
acillus属に属する微生物由来のα−グルコシダ
ーゼとしては、Bacillus stearothe
rmophilus由来のα−グルコシダーゼが好まし
い。PRODとしては、Polyporus obtu
sus由来あるいはBasidiomycetous
fungi No.52由来のPRODが好ましい。こ
れらの構成試薬は、溶液状でも凍結乾燥状態で用いても
いずれでもよい。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。勿論、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。 実施例1 マルトース消去性の比較 マルトース 400、360、320、280、24
0、200、160、120、80、40、0mg/d
l水溶液;グルコース 1500、1350、120
0、1050、900、750、600、450、30
0、150、0mg/dl水溶液;及び1,5−AG
5.0、4.5、4.0、3.5、3.0、2.5、
2.0、1.5、1.0、0.5、0.0mg/dl水
溶液;を標準検体として用いてマルトース及びグルコー
スの消去反応を調べた。また更に1,5−AG定量反応
を下記の条件において比較した。
【0023】試薬条件は、第1試薬中にマルトース加水
分解酵素であるα−グルコシダーゼを添加しないものを
第1−A試薬;第1試薬中にSaccharomyce
sp.由来のα−グルコシダーゼ(東洋紡Code
No.AGH−201)を40KU/l添加したもの
を第1−B試薬;第1試薬中にRhizopus
p.由来のグルコアミラーゼ(東洋紡Code No.
AGH−111)を40KU/l添加したものを第1−
C試薬;第1試薬中に上記Saccharomyces
sp.由来のα−グルコシダーゼ及びRhizopu
s sp.由来のグルコアミラーゼを40KU/lづつ
添加したもの第1−D試薬;第1試薬中にBacill
us stearothermophilus由来のα
−グルコシダーゼ(東洋紡Code No.AGH−2
11)を40KU/l添加したものを第1−E試薬と
し、他の共通試薬条件及び第2試薬条件は以下に示す組
成とした。第1−A試薬、第1−B試薬、第1−C試薬、第1−D試薬及び第1−E試薬に おける共通組成 HEPES 200mM 塩化ナトリウム 150mM 酢酸マグネシウム 10mM N−エチル−N−(2−ヒドロキシスルホプロピル)− m−トルイジン 1mM パーオキシターゼ 5KU/l ヘキソキナーゼ 20KU/l ATP 100mM pH7.5第2試薬の組成 HEPES 200mM 塩化ナトリウム 150mM 4−アミノアンチピリン 4mM Polyporus obtusus由来のPROD 62.5KU/l pH7.5
【0024】反応条件は標準検体容量7μl、第1試薬
容量280μl、第2試薬容量70μlとし主波長54
6nm、副波長700nmで日立7150型自動分析装
置を用いて2ポイントアッセイにて行った。図1〜図3
に第1−A試薬(マルトース加水分解酵素を添加しない
もの)を使用した場合の結果を示す。図4〜図6に第1
−B試薬(Saccharomyces sp.由来の
α−グルコシダーゼを40KU/l添加したもの)を使
用した場合の結果を示す。図7〜図9に第1−C試薬
Rhizopus sp.由来のグルコアミラーゼを
40KU/l添加したもの)を使用した場合の結果を示
す。図10〜図12に第1−D試薬(Saccharo
myces sp.由来のα−グルコシダーゼ及びRh
izopus sp.由来のグルコアミラーゼを40K
U/lづつ添加したもの)を使用した場合の結果を示
す。図13〜図15に第1−E試薬(Bacillus
stearothermophilus由来のα−グ
ルコシダーゼ(東洋紡Code No.AGH−21
1)を40KU/l添加したもの)を使用した場合の結
果を示す。
【0025】図1に示したように、第1試薬にマルトー
ス加水分解酵素であるα−グルコシダーゼを添加しない
場合において、1,5−AGを反応させた場合では5m
g/dlまで原点を通る良好な直線性を示し、図2に示
したようにグルコースを反応させた場合では1500m
g/dlまでほぼ試薬ブランクと同一の吸光度が得られ
た。しかし、図3に示したようにマルトースを反応させ
た場合では、著しい反応吸光度を得た。これは、マルト
ースが1,5−AGとして計りこまれる事を意味するも
のである。図4〜図6に示したように、第1試薬にSa
ccharomyces sp.由来のα−グルコシダ
ーゼを40KU/l添加した場合において、1,5−A
Gの定量性、グルコースの消去性は未添加の場合と同様
であり、マルトースを反応させた場合においてもほぼ同
様の結果を得た。これはSaccharomyces
sp.由来のα−グルコシダーゼではマルトースが除去
できないことを示すものである。図7〜図9に示したよ
うに、Rhizopus sp.由来のグルコアミラー
ゼを40KU/l添加した場合においても、Sacch
aromyces sp.由来のα−グルコシダーゼを
40KU/l添加した場合と同様に、1,5−AGの定
量性、グルコースの消去性は未添加の場合と同様であ
り、マルトースを反応させた場合の著しい反応吸光度は
解消されなかった。これは、Rhizopus sp.
由来のグルコアミラーゼでもマルトースが除去できない
ことを示すものである。
【0026】図10〜図12に示したように、Sacc
haromyces sp.由来のα−グルコシダーゼ
及びRhizopus sp.由来のグルコアミラーゼ
を40KU/lづつ添加した場合においても、それぞれ
単独使用の場合と同様な結果を得た。これは、この2種
の酵素のコンビネーションにおいてもマルトースを除去
できないことを示すものである。図13〜図15に示し
たように、Bacillus stearotherm
ophilus由来のα−グルコシダーゼ(東洋紡Co
de No.AGH−211)を40KU/l添加した
場合においては、1,5−AGの定量性、グルコースの
消去性は未添加の場合と同様であり、なおかつマルトー
スが200mg/dlの濃度まで、得られる反応吸光度
をほぼ試薬ブランクと同程度に抑えることが可能であっ
た。これは、Bacillus stearother
mophilus由来のα−グルコシダーゼ(東洋紡C
ode No.AGH−211)は他のマルトース加水
分解酵素とは異なり、マルトースに対して高い親和性、
反応性を有するものであり、本酵素を第1試薬に添加し
た場合短時間に内因性のマルトースを消去できることを
差し示すものである。
【0027】実施例2 マルトース消去性の確認 正常者血清及び糖尿病患者血清にマルトースを0〜20
0mg/dl添加したものを検体として1,5−AGの
測定を行った。第1試薬における試薬条件は以下に示す
とおりである。第1試薬組成 HEPES 200 mM 塩化ナトリウム 150 mM 酢酸マグネシウム 10 mM N−エチル−N−(2−ヒドロキシスルホプロピル)− m−トルイジン 1 mM パーオキシターゼ 5 KU/l ヘキソキナーゼ 20 KU/l ATP 100 mM Bacillus stearothermophilus 由来のα−グルコシダーゼ (東洋紡Code No.AGH−211) 0又は40 又は80KU/l pH7.5
【0028】第2試薬は実施例1と同一の条件にて測定
を行った。すなわち、Bacillus stearo
thermophilus由来のα−グルコシダーゼ
(東洋紡Code No.AGH−211)を添加しな
い場合と40KU/lあるいは80KU/l添加した場
合の比較を行い、マルトース消去性の確認を行った。反
応条件は検体容量7μl、第1試薬容量280μl、第
2試薬容量70μlとし主波長546nm、副波長70
0nmで日立7150型自動分析装置を用いて2ポイン
トアッセイにて行った。
【0029】図16に、正常者血清にマルトースを0〜
200mg/dl添加したものを検体として1,5−A
Gの測定を行った結果を示す。Bacillus st
earothermophilus由来のα−グルコシ
ダーゼ(東洋紡Code No.AGH−211)を添
加しない場合は、マルトースによる著しい正誤差が認め
られるにもかかわらず、本酵素を40KU/lあるいは
80KU/l添加した場合ではほぼ完全にマルトースの
影響を回避していることが確認される。図17に、糖尿
病患者血清にマルトースを0〜200mg/dl添加し
たものを検体として1,5−AGの測定を行った結果を
示す。糖尿病患者血清にマルトースを添加した場合にお
いても、正常者血清にマルトースを添加した場合と同様
に、Bacillus stearothermoph
ilus由来のα−グルコシダーゼ(東洋紡Code
No.AGH−211)を添加しない場合は、マルトー
スによる著しい正誤差が認められるにもかかわらず、本
酵素を40KU/lあるいは80KU/l添加した場合
ではほぼ完全にマルトースの影響を回避していることが
確認される。
【0030】実施例3 Polyporus obtu
sus由来のPRODを用いた場合のマルトース消去性
におけるカラム酵素法との比較 実施例2と同様に、正常者血清及び糖尿病患者血清にマ
ルトースを0〜200mg/dl添加したものを検体と
してPolyporus obtusus由来のPRO
Dを用いた本発明の方法及びカラム酵素法にて1,5−
AGの測定を行った。カラム酵素法は、日本化薬株式会
社ラナAG(登録商標)を用いて、使用説明書の記載の
通りの操作で測定を行った。
【0031】図18に、正常者血清にマルトースを0〜
200mg/dl添加したものを検体として1,5−A
Gの測定を行った結果を示す。性能の比較のため、実施
例2に示した本発明におけるBacillus ste
arothermophilus由来のα−グルコシダ
ーゼ(東洋紡Code No.AGH−211)を80
KU/l添加した場合の測定結果を合せて示す。カラム
酵素法においては、マルトースによる極めて著しい正誤
差を認めるにも拘らず、本発明の方法においては、ほぼ
完全にマルトースによる正誤差を回避している。図19
に、糖尿病患者血清にマルトースを0〜200mg/d
l添加したものを検体として1,5−AGの測定を行っ
た結果を示す。この場合も正常者血清にマルトースを添
加した場合と同様に、カラム酵素法においては、マルト
ースによる極めて著しい正誤差を認めるにも拘らず、本
発明の方法においては、ほぼ完全にマルトースによる正
誤差を回避している。
【0032】実施例4 Basidiomycetou
s fungi No.52由来のPRODを用いた場
合のマルトース消去性におけるカラム酵素法とのの比較 Basidiomycetous fungi No.
52由来のPRODを第2試薬中に同量用いた以外は、
実施例3と同様の条件により正常者血清及び糖尿病患者
血清に、マルトースを0〜200mg/dl添加したも
のと検体として、本発明の方法及びカラム酵素法にて、
1,5−AGの測定を行なった。図20に正常者血清に
マルトースを0〜200mg/dl添加した場合、図2
1に糖尿病患者血清にマルトースを0〜200mg/d
l添加した場合の1,5−AGの測定結果を示す。実施
例3の場合と同様にカラム酵素法では著しいマルトース
による正誤差を認めるにもかかわらず、本発明の方法に
おいては、ほぼ完全にマルトースによる正誤差を回避し
ている。
【0033】
【発明の効果】以上の実施例にも示した通り、本発明の
測定方法は自動分析装置への適用に即し、しかも内因性
のマルトースの影響を回避したものである。すなわち、
本発明の方法により、従来不可能であったマルトースの
影響の無い1,5−AGの完全自動化測定が可能とな
り、その他多くの臨床検査項目と同様に多数の検体を迅
速、正確、かつ多量に処理することが出来るようになっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1−A試薬(マルトース加水分解酵素を添加
しないもの)を使用した場合の1,5−AGの定量性を
示すグラフである。
【図2】第1−A試薬を使用した場合のグルコース消去
性を示すグラフである。
【図3】第1−A試薬を使用した場合のマルトースの影
響を示すグラフである。
【図4】第1−B試薬(Saccharomyces
sp.由来のα−グルコシダーゼを40KU/l添加し
たもの)を使用した場合の1,5−AGの定量性を示す
グラフである。
【図5】第1−B試薬を使用した場合のグルコース消去
性を示すグラフである。
【図6】第1−B試薬を使用した場合のマルトース残留
程度を示すグラフである。
【図7】第1−C試薬(Rhizopus sp.由来
のグルコアミラーゼを40KU/l添加したもの)を使
用した場合の1,5−AGの定量性を示すグラフであ
る。
【図8】第1−C試薬を使用した場合のグルコース消去
性を示すグラフである。
【図9】第1−C試薬を使用した場合のマルトースの残
留程度を示すグラフである。
【図10】第1−D試薬(Saccharomyces
sp.由来のα−グルコシダーゼ及びRhizopu
sp.由来のグルコアミラーゼを40KU/lづつ
添加したもの)を使用した場合の1,5−AGの定量性
を示すグラフである。
【図11】第1−D試薬を使用した場合のグルコース消
去性を示すグラフである。
【図12】第1−D試薬を使用した場合のマルトースの
残留程度を示すグラフである。
【図13】第1−E(Bacillus stearo
thermophilus由来のα−グルコシダーゼ
(東洋紡Code No.AGH−211)を40KU
/l添加したもの)を使用した場合の1,5−AGの定
量性を示すグラフである。
【図14】第1−E試薬を使用した場合のグルコース消
去性を示すグラフである。
【図15】第1−E試薬を使用した場合のマルトースの
消去性を示すグラフである。
【図16】正常者血清にマルトースを添加した場合の、
本発明におけるマルトース消去性を示すグラフである。
【図17】糖尿病患者血清にマルトースを添加した場合
の、本発明におけるマルトース消去性を示すグラフであ
る。
【図18】正常者血清にマルトースを添加した場合の、
カラム酵素法と本発明におけるマルトース消去性を比較
したグラフである。
【図19】糖尿病患者血清にマルトースを添加した場合
の、カラム酵素法と本発明におけるマルトース消去性を
比較したグラフである。
【図20】正常者血清にマルトースを添加した場合の、
カラム酵素法を本発明(バシジオマイセタウス・フンギ
No.52由来のPRODを使用)におけるマルトー
ス消去性を比較したグラフである。
【図21】糖尿病患者血清にマルトースを添加した場合
の、カラム酵素法と本発明(バシジオマイセタウス・フ
ンギ No.52由来のPRODを使用)におけるマル
トース消去性を比較したグラフである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検体中の1,5−アンヒドログルシトー
    ルをピラノースオキシダーゼを用いて定量する方法にお
    いて、検体中に存在するマルトースをBacillus
    属に属する微生物由来のα−グルコシダーゼの作用によ
    りグルコースに変換し、次いで検体中に存在する1,5
    −アンヒドログルシトール以外の他の糖類と共に1,5
    −アンヒドログルシトールが残留するようにグルコース
    を選択的に除去した後、検体中の1,5−アンヒドログ
    ルシトールをピラノースオキシダーゼを用いて定量する
    ことを特徴とする1,5−アンヒドログルシトールの定
    量法。
  2. 【請求項2】 α−グルコシダーゼがBacillus
    stearothermophilus由来のα−グ
    ルコシダーゼである請求項1記載の1,5−アンヒドロ
    グルシトールの定量法。
  3. 【請求項3】 検体中の1,5−アンヒドログルシトー
    ルをピラノースオキシダーゼを用いて定量する方法にお
    いて、 検体中に存在するマルトースをBacillus属に属
    する微生物由来のα−グルコシダーゼの作用によりグル
    コースに変換し;該グルコースを、検体中に存在する
    1,5−アンヒドログルシトール以外の他の糖類と共
    に、ヘキソキナーゼと過剰量のアデノシン−5′−三リ
    ン酸によりpHが7.2〜8.5の範囲内でリン酸化す
    ることにより、検体中の1,5−アンヒドログルシトー
    ルが残留するように選択的に除去し;次いでそのまま検
    体中の1,5−アンヒドログルシトールにピラノースオ
    キシダーゼをpHが7.2〜8.5の範囲内で作用させ
    て1,5−アンヒドログルシトールを定量することを特
    徴とする1,5−アンヒドログルシトールの定量法。
  4. 【請求項4】 ピラノースオキシダーゼが、Polyp
    orus obtusus由来のピラノースオキシダー
    ゼである請求項3記載の1,5−アンヒドログルシトー
    ルの定量法。
  5. 【請求項5】 検体中の1,5−アンヒドログルシトー
    ルをピラノースオキシダーゼを用いて定量する方法にお
    いて、 検体中に存在するマルトースをBacillus属に属
    する微生物由来のα−グルコシダーゼの作用によりグル
    コースに変換し;該グルコースを、検体中に存在する
    1,5−アンヒドログルシトール以外の他の糖類と共
    に、ヘキソキナーゼと過剰量のアデノシン−5′−三リ
    ン酸によりリン酸化することにより、検体中の1,5−
    アンヒドログルシトールが残留するように選択的に除去
    し;次いでそのまま検体中の1,5−アンヒドログルシ
    トールにBasidiomycetous fungi
    No.52由来のピラノースオキシダーゼを作用させ
    て1,5−アンヒドログルシトールを定量することを特
    徴とする1,5−アンヒドログルシトールの定量法。
  6. 【請求項6】 検体中の1,5−アンヒドログルシトー
    ルに対してピラノースオキシダーゼを作用させて生成す
    る過酸化水素の量から1,5−アンヒドログルシトール
    を定量する請求項1から5のいずれかに記載の1,5−
    アンヒドログルシトールの定量法。
  7. 【請求項7】 検体中の1,5−アンヒドログルシトー
    ルの定量に用いるキットであって、以下の構成試薬: i) Bacillus属に属する微生物由来のα−グ
    ルコシダーゼ; ii) ヘキソキナーゼ; iii) アデノシン−5′−三リン酸; 及びiv) ピラノースオキシダーゼ; を含む1,5−アンヒドログルシトール定量用キット。
  8. 【請求項8】 ピラノースオキシダーゼが、Polyp
    orus obtusus由来のピラノースオキシダー
    ゼあるいはBasidiomycetousfungi
    No.52由来のピラノースオキシダーゼである請求
    項7記載の1,5−アンヒドログルシトール定量用キッ
    ト。
  9. 【請求項9】 1,5−アンヒドログルシトールの定量
    の際に生成する過酸化水素の量を定量するために必要な
    発色系試薬を含む請求項7または8記載の1,5−アン
    ヒドログルシトール定量用キット。
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