JPH0670694A - 植物タンパク質を用いたヒラメ用配合飼料 - Google Patents
植物タンパク質を用いたヒラメ用配合飼料Info
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- JPH0670694A JPH0670694A JP4254129A JP25412992A JPH0670694A JP H0670694 A JPH0670694 A JP H0670694A JP 4254129 A JP4254129 A JP 4254129A JP 25412992 A JP25412992 A JP 25412992A JP H0670694 A JPH0670694 A JP H0670694A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/80—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
- Y02A40/81—Aquaculture, e.g. of fish
- Y02A40/818—Alternative feeds for fish, e.g. in aquacultures
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- Fodder In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 植物タンパク質を用いて肉食魚を飼育する。
【構成】 大豆タンパク質を主タンパク質源とした植物
タンパク質 100gに、メチオニン 0.5〜3g及びリジン
1〜5g添加したことを特徴とするヒラメ用配合飼料。 【効果】 価格が魚粉よりも安価で、陸上植物を原料と
するため原料の確保を安定して行うことができ、乾燥飼
料であるため保存が容易で、栄養価の調整が容易である
等の多くの利点を有する。
タンパク質 100gに、メチオニン 0.5〜3g及びリジン
1〜5g添加したことを特徴とするヒラメ用配合飼料。 【効果】 価格が魚粉よりも安価で、陸上植物を原料と
するため原料の確保を安定して行うことができ、乾燥飼
料であるため保存が容易で、栄養価の調整が容易である
等の多くの利点を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒラメ養殖に有効な配
合飼料に関するものである。
合飼料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヒラメ養殖では、稚魚期ではイワシある
いはタラ類をタンパク質源とする配合飼料、若魚期から
成魚期にかけては冷凍保存したイカナゴ、イワシ等の生
餌が主に使われている。また、最近、イワシあるいはタ
ラ類をタンパク質源とする配合飼料を若魚期以降の飼育
で使用する試みも行われている。
いはタラ類をタンパク質源とする配合飼料、若魚期から
成魚期にかけては冷凍保存したイカナゴ、イワシ等の生
餌が主に使われている。また、最近、イワシあるいはタ
ラ類をタンパク質源とする配合飼料を若魚期以降の飼育
で使用する試みも行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】イカナゴ、イワシ等の
生餌の場合、保存に大型の冷凍庫(−20℃以下)を必要
とすること、また漁獲時期によって成分の季節変動がお
こり易いなどの問題点が指摘されている。また、イワシ
あるいはタラ類をタンパク質源とする配合飼料では、栄
養面での問題もほとんどなく保存も容易であるものの、
飼料価格が高いことから幅広く使われるには至っていな
い。
生餌の場合、保存に大型の冷凍庫(−20℃以下)を必要
とすること、また漁獲時期によって成分の季節変動がお
こり易いなどの問題点が指摘されている。また、イワシ
あるいはタラ類をタンパク質源とする配合飼料では、栄
養面での問題もほとんどなく保存も容易であるものの、
飼料価格が高いことから幅広く使われるには至っていな
い。
【0004】植物タンパク質は魚類に比べて大量に生産
され入手が容易なことからその価格は、イワシ、タラ魚
粉の1/3以下であり、これを配合飼料のタンパク質源
として用いることで、飼料の安定供給と栄養価の点での
安定化がはかれるとともに、飼料価格の大幅な低減が可
能になると考えられる。しかし、これらのタンパク質源
を肉食魚であるヒラメの飼料として用いた例は今までみ
られない。本発明は、植物タンパク質をタンパク質源と
した、低価格で栄養価の高い配合飼料を開発することを
目的とするものである。
され入手が容易なことからその価格は、イワシ、タラ魚
粉の1/3以下であり、これを配合飼料のタンパク質源
として用いることで、飼料の安定供給と栄養価の点での
安定化がはかれるとともに、飼料価格の大幅な低減が可
能になると考えられる。しかし、これらのタンパク質源
を肉食魚であるヒラメの飼料として用いた例は今までみ
られない。本発明は、植物タンパク質をタンパク質源と
した、低価格で栄養価の高い配合飼料を開発することを
目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ヒラメの
成長に有効な飼料タンパク質源について種々検討した結
果、大豆タンパク質が使用できることを見いだして本発
明を完成した。従って、本発明のヒラメ用配合飼料は、
従来ヒラメ用飼料には使用されていない大豆タンパク質
を主タンパク質源として植物タンパク質を用いたことを
特徴とする。
成長に有効な飼料タンパク質源について種々検討した結
果、大豆タンパク質が使用できることを見いだして本発
明を完成した。従って、本発明のヒラメ用配合飼料は、
従来ヒラメ用飼料には使用されていない大豆タンパク質
を主タンパク質源として植物タンパク質を用いたことを
特徴とする。
【0006】本発明においてタンパク質源として使用で
きる植物タンパク質としては、大豆タンパク質以外に、
小麦グルテン、コーングルテン、ルーサンミール等が挙
げられる。大豆タンパク質としては、丸大豆、脱皮脱脂
大豆、脱脂大豆などがある。本発明者らは、これらのタ
ンパク質源は使用に際して、従来の魚粉、生餌等と比較
して不足する必須アミノ酸を添加すればよいことを見い
だした。必須アミノ酸の添加は、必須アミノ酸自体を前
記タンパク質源物質とよく混合することによって行って
もよく、また必要量の必須アミノ酸を含む物質を添加し
てもよい。必須アミノ酸の量は、より具体的には大豆タ
ンパク質の場合、大豆タンパク質100gあたり 0.5〜3
gのメチオニン、1〜5gのリジンの添加を必要とする
が、それぞれ1g、 1.7g程度が好ましい。
きる植物タンパク質としては、大豆タンパク質以外に、
小麦グルテン、コーングルテン、ルーサンミール等が挙
げられる。大豆タンパク質としては、丸大豆、脱皮脱脂
大豆、脱脂大豆などがある。本発明者らは、これらのタ
ンパク質源は使用に際して、従来の魚粉、生餌等と比較
して不足する必須アミノ酸を添加すればよいことを見い
だした。必須アミノ酸の添加は、必須アミノ酸自体を前
記タンパク質源物質とよく混合することによって行って
もよく、また必要量の必須アミノ酸を含む物質を添加し
てもよい。必須アミノ酸の量は、より具体的には大豆タ
ンパク質の場合、大豆タンパク質100gあたり 0.5〜3
gのメチオニン、1〜5gのリジンの添加を必要とする
が、それぞれ1g、 1.7g程度が好ましい。
【0007】本配合飼料では、この他に必要に応じて、
養魚用配合飼料で通常使われているフィードオイル(タ
ラ肝油)を約8%、表−1に組成を示したビタミン混合
物(全農製の市販品でも良い)を約4%、表−2に組成
を示した無機塩類を約5%ならびに粘結剤として馬鈴薯
澱粉等を使用するとよい。なお、粘結剤の量はできるだ
け少なくし、タンパク質源の量を多くすることが好まし
い。本飼料の調製方法は特に限定されることなく種々の
方法が使用できるが、エクストルーダーを用い、常法に
より調製するのが有利である。また、飼料の形態は給餌
の際に飼育水中に長くとどまる形とするとよい。作製後
の飼料は風乾、凍結乾燥等通常の方法で乾燥した後、酸
化防止剤、酸素吸収剤等を入れて保存するとよい。
養魚用配合飼料で通常使われているフィードオイル(タ
ラ肝油)を約8%、表−1に組成を示したビタミン混合
物(全農製の市販品でも良い)を約4%、表−2に組成
を示した無機塩類を約5%ならびに粘結剤として馬鈴薯
澱粉等を使用するとよい。なお、粘結剤の量はできるだ
け少なくし、タンパク質源の量を多くすることが好まし
い。本飼料の調製方法は特に限定されることなく種々の
方法が使用できるが、エクストルーダーを用い、常法に
より調製するのが有利である。また、飼料の形態は給餌
の際に飼育水中に長くとどまる形とするとよい。作製後
の飼料は風乾、凍結乾燥等通常の方法で乾燥した後、酸
化防止剤、酸素吸収剤等を入れて保存するとよい。
【0008】
【表1】
【0009】
【表2】
【0010】
【実験例】以下実験例に基づいて本発明を説明するが、
本発明はこれらに限られるものではない。
本発明はこれらに限られるものではない。
【0011】実験例 6種類の異なるタンパク質源を用いて配合飼料を作製
し、ヒラメの飼育を行うとともに排泄実験によりこれら
の飼料の消化・吸収についても検討した。なお、これら
のタンパク質源はコイ等雑食魚の飼育ならびに畜産用飼
料として検討されているものである。
し、ヒラメの飼育を行うとともに排泄実験によりこれら
の飼料の消化・吸収についても検討した。なお、これら
のタンパク質源はコイ等雑食魚の飼育ならびに畜産用飼
料として検討されているものである。
【0012】(1)実験材料 試験飼料の原料と組成を表−3に示す。飼料の作製はエ
クストルーダーによって行い、フィードオイルを除く各
原料をよく混合した後、水とフィードオイルの添加量を
調節しながら常法により球状に成形した。なお、稚魚用
は直径2mm、若魚用は直径4mmとした。ヒラメは1991年
8月27日に、新潟県真野町栽培漁業センターより入手し
た体重1〜3gのものを使用し、実験に供するまで、20
℃に設定した循環濾過水槽でヒラメ用市販配合飼料を用
いて飼育した。
クストルーダーによって行い、フィードオイルを除く各
原料をよく混合した後、水とフィードオイルの添加量を
調節しながら常法により球状に成形した。なお、稚魚用
は直径2mm、若魚用は直径4mmとした。ヒラメは1991年
8月27日に、新潟県真野町栽培漁業センターより入手し
た体重1〜3gのものを使用し、実験に供するまで、20
℃に設定した循環濾過水槽でヒラメ用市販配合飼料を用
いて飼育した。
【0013】
【表3】 表−3 試験飼料の原料と組成 ───────────────────────────────── 飼料 I II III IV V VI 原料と組成 ───────────────────────────────── 原料(%) 北洋魚粉*1 70 イカミール*2 70 大豆タンパク質*3 70 フェザーミール*4 55 ビール酵母*5 70 卵白粉末*6 55 馬鈴薯澱粉*6 17 17 11 27 11 28 フィードオイル*7 4 4 8 5 8 8 無機塩類*8 5 5 5 5 5 5 ビタミン混合物*6 4 4 4 4 4 4 アミノ酸混合物*9 2 4 2 ───────────────────────────────── 組成(%) 粗タンパク質 47 51 46 49 41 45 炭水化物 19 23 30 28 35 32 粗脂肪 9 10 9 10 9 8 粗灰分 17 8 7 4 7 6 水分 8 8 8 9 8 9 ───────────────────────────────── 炭水化物= 100−(粗タンパク質+粗脂肪+粗灰分+水
分) *1 日本水産、*2 NCF、*3 バイエルジャパ
ン、*4 群馬化成、 *5 キリンビール、*6 全農、 *7 理研ビタミ
ン、 *8 WOLF(1951)、 *9 タンパク質源 100g に対して、飼料III ではMet:
1.0g,Lys:1.7g、飼料IVでは Met:1.6g, Lys:3.7g, Hi
s:0.8g, 飼料V では、 Met:0.9g,Lys:1.5gをそれぞれ添
加した。
分) *1 日本水産、*2 NCF、*3 バイエルジャパ
ン、*4 群馬化成、 *5 キリンビール、*6 全農、 *7 理研ビタミ
ン、 *8 WOLF(1951)、 *9 タンパク質源 100g に対して、飼料III ではMet:
1.0g,Lys:1.7g、飼料IVでは Met:1.6g, Lys:3.7g, Hi
s:0.8g, 飼料V では、 Met:0.9g,Lys:1.5gをそれぞれ添
加した。
【0014】(2)飼育実験 1)稚魚 初期体重2〜3gのヒラメを約2ケ月間飼育した。実験
には総水量約2000L(リットル)の循環濾過水槽を用
い、水温は20℃に設定した。また、飼育水の殺菌のため
紫外線殺菌装置を設置した。飼育槽に浮かべた容量約20
Lのプラスチックカゴに、ヒラメを30尾ずつ収容し、1
日2回(午前9〜10時、午後4〜5時)各飽食量を約1
ケ月間毎日給餌した。また、飼育開始1ケ月目の体重計
測時に、飼育尾数を各々20尾に減らしその後の飼育を続
けた。この場合の給餌は1日2回、週6日とした。な
お、ビール酵母区では、死亡率が飼育1ケ月後で77%に
も達したため、その後の実験では市販配合飼料で飼育中
のヒラメを新たに準備した。体重の測定はヒラメを36時
間程度絶食させた後に行った。
には総水量約2000L(リットル)の循環濾過水槽を用
い、水温は20℃に設定した。また、飼育水の殺菌のため
紫外線殺菌装置を設置した。飼育槽に浮かべた容量約20
Lのプラスチックカゴに、ヒラメを30尾ずつ収容し、1
日2回(午前9〜10時、午後4〜5時)各飽食量を約1
ケ月間毎日給餌した。また、飼育開始1ケ月目の体重計
測時に、飼育尾数を各々20尾に減らしその後の飼育を続
けた。この場合の給餌は1日2回、週6日とした。な
お、ビール酵母区では、死亡率が飼育1ケ月後で77%に
も達したため、その後の実験では市販配合飼料で飼育中
のヒラメを新たに準備した。体重の測定はヒラメを36時
間程度絶食させた後に行った。
【0015】2)若魚 初期体重25g前後のヒラメを約40日間飼育した。飼育に
は稚魚の場合と同じ実験装置を用い、飼育カゴの大きさ
は約40Lとした。ヒラメは1実験区あたり15尾用い、実
験に供するまで市販配合飼料で飼育した。給餌は1日2
回、週6日とした。
は稚魚の場合と同じ実験装置を用い、飼育カゴの大きさ
は約40Lとした。ヒラメは1実験区あたり15尾用い、実
験に供するまで市販配合飼料で飼育した。給餌は1日2
回、週6日とした。
【0016】3)排泄実験 各試験飼料の消化・吸収について調べるため、摂餌後の
溶存態窒素(大部分がアンモニア)、懸濁態窒素(糞)
排泄量を調べた。実験には体重5〜21gのヒラメを用い
た。排泄実験では、試験飼料による3〜4日間の予備飼
育(朝1回給餌)を行った後、ヒラメを排泄槽に移し、
摂餌後24時間までに排泄される溶存態窒素ならびに懸濁
態窒素量を測定した。排泄量の測定は止水式で行い、排
泄槽には容量約6Lのアクリル水槽を用いた。水温は20
℃とし、水槽上部より白色蛍光灯による約1200ルックス
(lx)、12時間の照明を行った。
溶存態窒素(大部分がアンモニア)、懸濁態窒素(糞)
排泄量を調べた。実験には体重5〜21gのヒラメを用い
た。排泄実験では、試験飼料による3〜4日間の予備飼
育(朝1回給餌)を行った後、ヒラメを排泄槽に移し、
摂餌後24時間までに排泄される溶存態窒素ならびに懸濁
態窒素量を測定した。排泄量の測定は止水式で行い、排
泄槽には容量約6Lのアクリル水槽を用いた。水温は20
℃とし、水槽上部より白色蛍光灯による約1200ルックス
(lx)、12時間の照明を行った。
【0017】3.結果 1)ヒラメ稚魚の成長 ビール酵母区では、飼育に伴い体色が黒化し動きが緩慢
になった。また、死亡率も高く飼育1ケ月終了時で77%
に達した。また、再度準備した2ケ月目についても飼育
終了時には全てのヒラメが死亡した。なお、他の飼料区
では、摂餌状況、体色等に異常は認められなかった。成
長はイカミール区で最も良く、以下北洋魚粉、大豆タン
パク質、フェザーミール、卵白粉末と続いた。日間摂餌
率は、卵白粉末区で高く、他の 1.5〜2倍となった。飼
料効率、タンパク質効率は北洋魚粉、イカミール、大豆
タンパク質で高く、フェザーミール、卵白粉末で低かっ
た。全体的な傾向として、フェザーミール、卵白粉末で
はあまり良い結果が得られなかった。結果を図1及び図
2に示す。なお、ビール酵母区(飼料 V)は死亡率が著
しく高かったため各図の結果からは削除した。図2にお
いて、白抜きは飼育開始1ケ月目までの結果を示し、斜
線はそれ以降2ケ月目までの結果を示す。また、図中に
飼育実験を行った日付を示した。
になった。また、死亡率も高く飼育1ケ月終了時で77%
に達した。また、再度準備した2ケ月目についても飼育
終了時には全てのヒラメが死亡した。なお、他の飼料区
では、摂餌状況、体色等に異常は認められなかった。成
長はイカミール区で最も良く、以下北洋魚粉、大豆タン
パク質、フェザーミール、卵白粉末と続いた。日間摂餌
率は、卵白粉末区で高く、他の 1.5〜2倍となった。飼
料効率、タンパク質効率は北洋魚粉、イカミール、大豆
タンパク質で高く、フェザーミール、卵白粉末で低かっ
た。全体的な傾向として、フェザーミール、卵白粉末で
はあまり良い結果が得られなかった。結果を図1及び図
2に示す。なお、ビール酵母区(飼料 V)は死亡率が著
しく高かったため各図の結果からは削除した。図2にお
いて、白抜きは飼育開始1ケ月目までの結果を示し、斜
線はそれ以降2ケ月目までの結果を示す。また、図中に
飼育実験を行った日付を示した。
【0018】2)ヒラメ若魚の成長 ビール酵母区では、稚魚の場合と同じ傾向が認められ、
飼育終了時の死亡率は60%に達した。他の区について
は、稚魚の場合とほぼ同じ傾向が認められ、北洋魚粉、
イカミール、大豆タンパク質で高い成長を示し、フェザ
ーミールと卵白粉末の成長が劣った。結果を図3に示
す。ビール酵母区は上記と同じ理由で結果から削除し
た。
飼育終了時の死亡率は60%に達した。他の区について
は、稚魚の場合とほぼ同じ傾向が認められ、北洋魚粉、
イカミール、大豆タンパク質で高い成長を示し、フェザ
ーミールと卵白粉末の成長が劣った。結果を図3に示
す。ビール酵母区は上記と同じ理由で結果から削除し
た。
【0019】なお、図2、図3に示した用語は次の意味
を有する。 .日間摂餌率:飼育期間中の1尾あたりの摂餌量を給
餌日数ならびに中間体重(飼育終了時体重/2+飼育開
始時体重/2)で割った値(%) .増重率:飼育開始時体重に対する飼育期間中の体重
増加量の割合(%) .飼料効率:飼料1gあたりの体重増加量(%) .タンパク質効率:飼料タンパク質1gあたりの体重
増加量
を有する。 .日間摂餌率:飼育期間中の1尾あたりの摂餌量を給
餌日数ならびに中間体重(飼育終了時体重/2+飼育開
始時体重/2)で割った値(%) .増重率:飼育開始時体重に対する飼育期間中の体重
増加量の割合(%) .飼料効率:飼料1gあたりの体重増加量(%) .タンパク質効率:飼料タンパク質1gあたりの体重
増加量
【0020】3)排泄実験 摂取窒素量に対する総排泄窒素量の割合はビール酵母
区、卵白粉末区で高く、フェザーミール区でも若干高い
傾向が認められた。また、ビール酵母区では溶存態窒素
の排泄割合(エネルギーとして使われるタンパク質の割
合)が高く、卵白粉末区では懸濁態窒素の排泄割合が著
しく高かった(消化率が低い)。これらに比べ大豆タン
パク質区では、排泄される割合も北洋魚粉、イカミール
とほぼ同等であり、また、懸濁態窒素の排泄割合が低い
ことから消化率も高いと考えられた。結果を図4に示
す。図中の数値は、排泄実験における摂取窒素量(mg−
N/100 gヒラメ,平均±標準偏差)を表す。
区、卵白粉末区で高く、フェザーミール区でも若干高い
傾向が認められた。また、ビール酵母区では溶存態窒素
の排泄割合(エネルギーとして使われるタンパク質の割
合)が高く、卵白粉末区では懸濁態窒素の排泄割合が著
しく高かった(消化率が低い)。これらに比べ大豆タン
パク質区では、排泄される割合も北洋魚粉、イカミール
とほぼ同等であり、また、懸濁態窒素の排泄割合が低い
ことから消化率も高いと考えられた。結果を図4に示
す。図中の数値は、排泄実験における摂取窒素量(mg−
N/100 gヒラメ,平均±標準偏差)を表す。
【0021】
【発明の効果】本発明では、価格が魚粉の1/3以下の
大豆タンパク質を使ってヒラメ用配合飼料を作ることで
飼料価格の大幅な低減が可能となる、陸上植物を原料と
するため原料の確保を安定して行うことができる、乾燥
飼料であるため保存が容易にできる、栄養価の調整が容
易である等の多くの利点を有している。
大豆タンパク質を使ってヒラメ用配合飼料を作ることで
飼料価格の大幅な低減が可能となる、陸上植物を原料と
するため原料の確保を安定して行うことができる、乾燥
飼料であるため保存が容易にできる、栄養価の調整が容
易である等の多くの利点を有している。
【図1】タンパク質源の異なる配合飼料で飼育したヒラ
メ稚魚の成長を示すグラフ。
メ稚魚の成長を示すグラフ。
【図2】タンパク質源の異なる配合飼料で飼育したヒラ
メ稚魚の日間摂餌率、増重率、飼料効率ならびにタンパ
ク質効率を示すグラフ。
メ稚魚の日間摂餌率、増重率、飼料効率ならびにタンパ
ク質効率を示すグラフ。
【図3】タンパク質源の異なる配合飼料で飼育したヒラ
メ若魚の日間摂餌率、増重率、飼料効率ならびにタンパ
ク質効率を示すグラフ。
メ若魚の日間摂餌率、増重率、飼料効率ならびにタンパ
ク質効率を示すグラフ。
【図4】各試験飼料における摂取窒素量に対する排泄窒
素量の割合を示すグラフ。
素量の割合を示すグラフ。
Claims (4)
- 【請求項1】 大豆タンパク質を主タンパク質源とした
植物タンパク質を主成分とするヒラメ用配合飼料。 - 【請求項2】 大豆タンパク質 100gに、メチオニン
0.5〜3g及びリジン1〜5g添加したことを特徴とす
る請求項1記載のヒラメ用配合飼料。 - 【請求項3】 大豆タンパク質を主タンパク質源とした
配合飼料で、肉食魚であるヒラメを飼育する方法。 - 【請求項4】 大豆タンパク質 100gに、メチオニン
0.5〜3g、リジン1〜5g添加した配合飼料で飼育す
ることを特徴とする請求項3記載のヒラメ飼育方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4254129A JPH0670694A (ja) | 1992-08-29 | 1992-08-29 | 植物タンパク質を用いたヒラメ用配合飼料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4254129A JPH0670694A (ja) | 1992-08-29 | 1992-08-29 | 植物タンパク質を用いたヒラメ用配合飼料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0670694A true JPH0670694A (ja) | 1994-03-15 |
Family
ID=17260631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4254129A Pending JPH0670694A (ja) | 1992-08-29 | 1992-08-29 | 植物タンパク質を用いたヒラメ用配合飼料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0670694A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014148023A1 (ja) | 2013-03-21 | 2014-09-25 | 国立大学法人東京海洋大学 | 飼育魚類の筋肉内脂質含量増加方法及びそのための飼料 |
JP2015505673A (ja) * | 2011-12-02 | 2015-02-26 | プレーリー アクア テクPrairie Aqua Tech | 高品質濃縮タンパク質のための微生物ベース・プロセス |
JP2015156835A (ja) * | 2014-02-25 | 2015-09-03 | 国立大学法人東京海洋大学 | 飼育魚類の脂質含量の低減方法及びそのための飼料 |
-
1992
- 1992-08-29 JP JP4254129A patent/JPH0670694A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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