JPH0670516A - 回転電機用固定子の製造方法 - Google Patents
回転電機用固定子の製造方法Info
- Publication number
- JPH0670516A JPH0670516A JP22052792A JP22052792A JPH0670516A JP H0670516 A JPH0670516 A JP H0670516A JP 22052792 A JP22052792 A JP 22052792A JP 22052792 A JP22052792 A JP 22052792A JP H0670516 A JPH0670516 A JP H0670516A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stator core
- thin plate
- stator
- resin
- pack sheet
- Prior art date
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- Granted
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- Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
- Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 固定子鉄心及び巻線を一回のワニス処理ま
たは樹脂処理でスロット内及び端部の絶縁層を強固に形
成し、且つ、製造作業性の向上が実現できる回転機用固
定子の製造方法を提供する。 【効果】 固定子鉄心の内周側に薄板を密着させるの
で内周側から樹脂やワニス漏れを防止する。この為スロ
ット内に樹脂やワニスの充填状態で硬化できる。又、端
部はパックシートで覆う為、薄板とパックシートで端部
から樹脂やワニスの漏れも防止。ドーナツ状のゴム製中
空体は空気未圧入状態では外径が固定子鉄心の内径より
小で挿入が容易にでき、空気圧入時に固定子鉄心の内径
と略同径のものを選定するので、空気圧入状態では薄板
を固定子鉄心に密着する。又、硬化後に空気を抜くので
中空体外径が小さくなり薄板除去が容易にできる。しか
も、固定子鉄心の内周に薄板が密着するので、余分な樹
脂やワニスが固定子鉄心内周に付着せず付着ワニスや樹
脂の除去不要で、回転子とのギャップも最小寸法で設定
ができる。
たは樹脂処理でスロット内及び端部の絶縁層を強固に形
成し、且つ、製造作業性の向上が実現できる回転機用固
定子の製造方法を提供する。 【効果】 固定子鉄心の内周側に薄板を密着させるの
で内周側から樹脂やワニス漏れを防止する。この為スロ
ット内に樹脂やワニスの充填状態で硬化できる。又、端
部はパックシートで覆う為、薄板とパックシートで端部
から樹脂やワニスの漏れも防止。ドーナツ状のゴム製中
空体は空気未圧入状態では外径が固定子鉄心の内径より
小で挿入が容易にでき、空気圧入時に固定子鉄心の内径
と略同径のものを選定するので、空気圧入状態では薄板
を固定子鉄心に密着する。又、硬化後に空気を抜くので
中空体外径が小さくなり薄板除去が容易にできる。しか
も、固定子鉄心の内周に薄板が密着するので、余分な樹
脂やワニスが固定子鉄心内周に付着せず付着ワニスや樹
脂の除去不要で、回転子とのギャップも最小寸法で設定
ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導電動機等の内転形
回転電機固定子の製造方法に関する。
回転電機固定子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、誘導電動機の固定子はスロットを
有する円環状の固定子鉄心に巻線を挿入後にワニス処理
や樹脂含浸処理し、巻線と固定子鉄心の固着を行ってい
た。この場合、低圧クラスのものでは、スロット内面に
ポリエステルフィルムやアラミッド紙等の絶縁物を配置
後、エナメル線の乱巻線を挿入して固定子を形成してい
た。この状態で、ワニス中に浸漬後に乾燥炉で加熱硬化
させて固定子鉄心と巻線が一体になった固定子を得てい
た。
有する円環状の固定子鉄心に巻線を挿入後にワニス処理
や樹脂含浸処理し、巻線と固定子鉄心の固着を行ってい
た。この場合、低圧クラスのものでは、スロット内面に
ポリエステルフィルムやアラミッド紙等の絶縁物を配置
後、エナメル線の乱巻線を挿入して固定子を形成してい
た。この状態で、ワニス中に浸漬後に乾燥炉で加熱硬化
させて固定子鉄心と巻線が一体になった固定子を得てい
た。
【0003】一方、高圧クラスの誘導電動機では基本的
な構造はよく似ているが、電圧が高いため絶縁導体にマ
イカガラスを巻回したものやフィルムを巻回したものも
使用される。また、固定子鉄心との絶縁も対地間の電圧
が高いため、型巻きした亀甲コイルの上からマイカを使
用した絶縁テープを電圧に応じた所要絶縁厚さに巻回
し、そのうえにポリエステルフィルム製の熱収縮性テー
プを巻いて構成されている。この絶縁した亀甲コイルを
固定子鉄心のスロット挿入後に真空中で低粘度のエポキ
シ樹脂を注入し、さらに加圧することで絶縁テープ間の
細部まで樹脂を含浸するようにしている。この含浸工程
の後に乾燥炉で含浸した樹脂を加熱硬化させて、固定子
鉄心と巻線が一体になった固定子を得ていた。
な構造はよく似ているが、電圧が高いため絶縁導体にマ
イカガラスを巻回したものやフィルムを巻回したものも
使用される。また、固定子鉄心との絶縁も対地間の電圧
が高いため、型巻きした亀甲コイルの上からマイカを使
用した絶縁テープを電圧に応じた所要絶縁厚さに巻回
し、そのうえにポリエステルフィルム製の熱収縮性テー
プを巻いて構成されている。この絶縁した亀甲コイルを
固定子鉄心のスロット挿入後に真空中で低粘度のエポキ
シ樹脂を注入し、さらに加圧することで絶縁テープ間の
細部まで樹脂を含浸するようにしている。この含浸工程
の後に乾燥炉で含浸した樹脂を加熱硬化させて、固定子
鉄心と巻線が一体になった固定子を得ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の製造方法では次のような課題を有していた。 (A)低圧クラスのワニス処理の場合
の製造方法では次のような課題を有していた。 (A)低圧クラスのワニス処理の場合
【0005】(1)スロット内のワニスは表面張力によ
り保持されているのみであり、ワニスの加熱硬化中に粘
度が低下し、スロット外へワニスが流出してスロット内
に気泡による空隙が生じるため、熱伝導が悪くなる。こ
のため、小形,軽量化が阻害される。
り保持されているのみであり、ワニスの加熱硬化中に粘
度が低下し、スロット外へワニスが流出してスロット内
に気泡による空隙が生じるため、熱伝導が悪くなる。こ
のため、小形,軽量化が阻害される。
【0006】(2)固定子鉄心の両端より外部のコイル
エンド部はエナメル線の上にワニスだけが付着している
ので絶縁層が薄く、汚損,湿度等環境の悪い所で使用さ
れる場合は、絶縁寿命が低下しコイルエンド部の絶縁補
強をする必要があった。
エンド部はエナメル線の上にワニスだけが付着している
ので絶縁層が薄く、汚損,湿度等環境の悪い所で使用さ
れる場合は、絶縁寿命が低下しコイルエンド部の絶縁補
強をする必要があった。
【0007】これらの課題に対応するために、(1)項
についてはワニスの粘度を上げたり、通電しながら固め
る等の方法があるが、作業が煩雑になり製造作業性に劣
るという問題点があった。また、(2)項についてもエ
ポキシパテで絶縁補強をし、その上に仕上げワニスを塗
布する等の作業を伴い、製造作業性に劣るという問題点
があった。 (B)高圧クラスの場合 (1)絶縁層内に樹脂を含浸させるが、加熱硬化時に樹
脂の粘度が下がり、樹脂の漏れが生じ、部分放電の発生
や対地間の絶縁強度が低下する場合ある。
についてはワニスの粘度を上げたり、通電しながら固め
る等の方法があるが、作業が煩雑になり製造作業性に劣
るという問題点があった。また、(2)項についてもエ
ポキシパテで絶縁補強をし、その上に仕上げワニスを塗
布する等の作業を伴い、製造作業性に劣るという問題点
があった。 (B)高圧クラスの場合 (1)絶縁層内に樹脂を含浸させるが、加熱硬化時に樹
脂の粘度が下がり、樹脂の漏れが生じ、部分放電の発生
や対地間の絶縁強度が低下する場合ある。
【0008】(2)コイルエンド部は亀甲コイルのため
複雑な曲がりがあるので、テーピングしても皺が生じや
すく、樹脂の漏れが部分的に生じ易くなる部分ができ
る。このため、低圧クラスと同様に、汚損,湿度等の悪
環境で使用される場合には、絶縁補強が必要となる。
複雑な曲がりがあるので、テーピングしても皺が生じや
すく、樹脂の漏れが部分的に生じ易くなる部分ができ
る。このため、低圧クラスと同様に、汚損,湿度等の悪
環境で使用される場合には、絶縁補強が必要となる。
【0009】これらの樹脂の漏れを防ぐため、熱収縮テ
ープを外周に巻回して加熱硬化時に収縮させ樹脂の漏れ
を最小限にする方法がよく用いられるが、前述の複雑な
曲がり部分があることや硬化時の温度が全ての場所で一
様に上昇しないため、部分的に漏れを生じることがあ
る。このため、これらの漏れを見越して絶縁層を厚くし
ているので、小形・軽量化及び製造作業の面で劣るとい
う問題があった。また、加熱硬化時に固定子を回転させ
ながら含浸樹脂の漏れを極力少なくする方法もあるが、
設備面で費用がかさむ問題があった。
ープを外周に巻回して加熱硬化時に収縮させ樹脂の漏れ
を最小限にする方法がよく用いられるが、前述の複雑な
曲がり部分があることや硬化時の温度が全ての場所で一
様に上昇しないため、部分的に漏れを生じることがあ
る。このため、これらの漏れを見越して絶縁層を厚くし
ているので、小形・軽量化及び製造作業の面で劣るとい
う問題があった。また、加熱硬化時に固定子を回転させ
ながら含浸樹脂の漏れを極力少なくする方法もあるが、
設備面で費用がかさむ問題があった。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、固定子鉄心及び巻線を一回のワニス
処理または樹脂処理でスロット内及び端部の絶縁層を強
固に形成し、且つ、製造作業性の向上が実現できる回転
機用固定子の製造方法を提供する。
あり、その目的は、固定子鉄心及び巻線を一回のワニス
処理または樹脂処理でスロット内及び端部の絶縁層を強
固に形成し、且つ、製造作業性の向上が実現できる回転
機用固定子の製造方法を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、誘導電動機等の回転電機の固定子におい
て、固定子鉄心に巻線を挿入後に端部部分をパックシー
トで包み込み、そして固定子鉄心の内周に薄板を沿わし
た後、薄板の内側にゴム製でドーナツ形状の中空体を複
数個配置し、この中空体に空気を圧入して固定子鉄心の
内周に密着固定させた後、樹脂もしくはワニスを含浸さ
せる。その後含浸させた状態のまま、加熱・硬化をさせ
てから前記中空体の空気を排除して中空体を取り除くと
共に薄板及びパックシートを除去して、固定子鉄心及び
巻線が一体の固定子を得るものである。
するために、誘導電動機等の回転電機の固定子におい
て、固定子鉄心に巻線を挿入後に端部部分をパックシー
トで包み込み、そして固定子鉄心の内周に薄板を沿わし
た後、薄板の内側にゴム製でドーナツ形状の中空体を複
数個配置し、この中空体に空気を圧入して固定子鉄心の
内周に密着固定させた後、樹脂もしくはワニスを含浸さ
せる。その後含浸させた状態のまま、加熱・硬化をさせ
てから前記中空体の空気を排除して中空体を取り除くと
共に薄板及びパックシートを除去して、固定子鉄心及び
巻線が一体の固定子を得るものである。
【0012】
【作用】本発明は固定子鉄心の内周側に薄板を密着させ
るため、この内周側からの樹脂やワニスの漏れをなくす
ことができる。このため、スロット内に樹脂やワニスが
充填されたままで硬化できる。また、端部はパックシー
トで覆うため、前記内周側の薄板とこのパックシートに
より端部からの樹脂やワニスの漏れも防ぐことができ
る。ドーナツ状のゴム性中空体は空気を圧入しない状態
では外径が固定子鉄心の内径より小さいので挿入が容易
にでき、空気を圧入したときに固定子鉄心の内径とほぼ
同じになるようなものを選定するので、空気を圧入した
状態では薄板を固定子鉄心に密着させることができる。
るため、この内周側からの樹脂やワニスの漏れをなくす
ことができる。このため、スロット内に樹脂やワニスが
充填されたままで硬化できる。また、端部はパックシー
トで覆うため、前記内周側の薄板とこのパックシートに
より端部からの樹脂やワニスの漏れも防ぐことができ
る。ドーナツ状のゴム性中空体は空気を圧入しない状態
では外径が固定子鉄心の内径より小さいので挿入が容易
にでき、空気を圧入したときに固定子鉄心の内径とほぼ
同じになるようなものを選定するので、空気を圧入した
状態では薄板を固定子鉄心に密着させることができる。
【0013】また、硬化後に空気を抜くことで中空体の
外径が小さくなるので、薄板の除去が容易にできる。し
かも、固定子鉄心の内周に薄板が密着するので、余分な
樹脂やワニスが固定子鉄心の内周に付着することがない
ので、後で付着ワニスや樹脂を除去する必要もなく、回
転子とのギャップも最小寸法で設定ができる。このよう
に製作するために樹脂やワニスの漏れがなく、スロット
内及びパックシートで包まれたコイル端部は強固な絶縁
層を形成することができる。
外径が小さくなるので、薄板の除去が容易にできる。し
かも、固定子鉄心の内周に薄板が密着するので、余分な
樹脂やワニスが固定子鉄心の内周に付着することがない
ので、後で付着ワニスや樹脂を除去する必要もなく、回
転子とのギャップも最小寸法で設定ができる。このよう
に製作するために樹脂やワニスの漏れがなく、スロット
内及びパックシートで包まれたコイル端部は強固な絶縁
層を形成することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図を参照し
ながら説明する。図1は、本発明による固定子の製造方
法を示す概略断面図である。スロットのある円環状の固
定子鉄心1に巻線2を挿入する。この巻線2は、低圧ク
ラスの場合はエナメル線で構成し、アラミッド紙のスロ
ット絶縁(図示していない)を介して固定子鉄心1のス
ロットに所定分挿入する。
ながら説明する。図1は、本発明による固定子の製造方
法を示す概略断面図である。スロットのある円環状の固
定子鉄心1に巻線2を挿入する。この巻線2は、低圧ク
ラスの場合はエナメル線で構成し、アラミッド紙のスロ
ット絶縁(図示していない)を介して固定子鉄心1のス
ロットに所定分挿入する。
【0015】また、高圧クラスではマイカテープで絶縁
した絶縁導体からなる巻線に更に対地絶縁としてマイカ
テープで巻線全体を絶縁した巻線を固定子鉄心1の夫々
のスロットに挿入する。その後、コイルエンド部3を包
み込むためのフィルムパック材料のパックシート4、例
えばライトキャスト#7500(USA AIRTEC
H社)を固定子鉄心1の内周側に取付後、ブリキ製の薄
板5を固定子鉄心1の内周に配置する。その後、図2に
示すようなドーナツ形状のゴム性の中空体6を薄板5の
内周に複数箇所配置し、注入口7から空気を圧入して薄
板5を固定子鉄心1の内周に密着させる。その後、前記
パックシート4をコイルエンド部3を包み込むようにし
て、固定子鉄心1の外周で締め付けバンド8で固定す
る。
した絶縁導体からなる巻線に更に対地絶縁としてマイカ
テープで巻線全体を絶縁した巻線を固定子鉄心1の夫々
のスロットに挿入する。その後、コイルエンド部3を包
み込むためのフィルムパック材料のパックシート4、例
えばライトキャスト#7500(USA AIRTEC
H社)を固定子鉄心1の内周側に取付後、ブリキ製の薄
板5を固定子鉄心1の内周に配置する。その後、図2に
示すようなドーナツ形状のゴム性の中空体6を薄板5の
内周に複数箇所配置し、注入口7から空気を圧入して薄
板5を固定子鉄心1の内周に密着させる。その後、前記
パックシート4をコイルエンド部3を包み込むようにし
て、固定子鉄心1の外周で締め付けバンド8で固定す
る。
【0016】このとき、図3に示すようにコイルエンド
部3でのパックシート4の広がりを防ぐため、ゴムで縛
る又は締付バンド9で固定するとよい。上部のコイルエ
ンド部3も同様にするがパックシート4の一部に穴をあ
け、脱気・注入の出来るコックを取付け注入口10,脱
気口10aを設ける。その後、所定の乾燥後に脱気口1
0aから真空を引き、注入口10に樹脂もしくはワニス
供給パイプを接続して、樹脂及びワニスを含浸させる。
樹脂もしくはワニスの含浸が終了したら、注入口10,
脱気口10aのコックを締めた状態で乾燥炉に入れ加熱
硬化させる。11は架台である。
部3でのパックシート4の広がりを防ぐため、ゴムで縛
る又は締付バンド9で固定するとよい。上部のコイルエ
ンド部3も同様にするがパックシート4の一部に穴をあ
け、脱気・注入の出来るコックを取付け注入口10,脱
気口10aを設ける。その後、所定の乾燥後に脱気口1
0aから真空を引き、注入口10に樹脂もしくはワニス
供給パイプを接続して、樹脂及びワニスを含浸させる。
樹脂もしくはワニスの含浸が終了したら、注入口10,
脱気口10aのコックを締めた状態で乾燥炉に入れ加熱
硬化させる。11は架台である。
【0017】硬化終了後に中空体6の空気を排除し中空
体の外径を小さくした後この中空体6を除去し、その
後、薄板5とパックシート4を除去して固定子鉄心1と
巻線2が一体になった固定子を得る。
体の外径を小さくした後この中空体6を除去し、その
後、薄板5とパックシート4を除去して固定子鉄心1と
巻線2が一体になった固定子を得る。
【0018】上記の本実施によれば、巻線2を固定子鉄
心1へ挿入後に薄板5を固定子鉄心1の内周側に配置
し、ゴム製でドーナツ形状をした中空体6で固定して更
に空気を中空体6に圧入するために、固定子鉄心1と薄
板5は密着するので、この部分から含浸した樹脂やワニ
スの漏れを防止できる。
心1へ挿入後に薄板5を固定子鉄心1の内周側に配置
し、ゴム製でドーナツ形状をした中空体6で固定して更
に空気を中空体6に圧入するために、固定子鉄心1と薄
板5は密着するので、この部分から含浸した樹脂やワニ
スの漏れを防止できる。
【0019】また、中空体6はゴム製で空気の出し入れ
により外径を変えることが出来るため、薄板5の固定や
薄板5を除去するのが容易に出来る。薄板5自身はブリ
キもしくは腰の強いフィルム等からなり、シート状のも
のを固定子鉄心1の内周に沿わせてラップさせるのみで
よく、特別加工は不要で離型剤を塗布しておくか離型フ
ィルムを固定子鉄心側に配置しておくのみでよいので、
作業性は容易に出来る。 一方パックシート4はコイル
エンド部3に沿わして固定子鉄心1の外周に固定される
ので、この部分からの樹脂やワニスの流出が防止でき
る。従って、コイルエンド部3に沿った状態で樹脂やワ
ニスを含浸,硬化させるので余分な樹脂やワニスをコイ
ルエンド部3に付着させることもない。また、コイルエ
ンド部3の上部のパックシート4に穴を開けてコックを
取付け注入口10,脱気口10aを設け、この脱気口1
0aから真空を引き注入口10から樹脂やワニスを注入
できるので、真空タンクや含浸容器がなくても樹脂やワ
ニスが含浸でき、設備が簡易で場所も有効に利用でき
る。
により外径を変えることが出来るため、薄板5の固定や
薄板5を除去するのが容易に出来る。薄板5自身はブリ
キもしくは腰の強いフィルム等からなり、シート状のも
のを固定子鉄心1の内周に沿わせてラップさせるのみで
よく、特別加工は不要で離型剤を塗布しておくか離型フ
ィルムを固定子鉄心側に配置しておくのみでよいので、
作業性は容易に出来る。 一方パックシート4はコイル
エンド部3に沿わして固定子鉄心1の外周に固定される
ので、この部分からの樹脂やワニスの流出が防止でき
る。従って、コイルエンド部3に沿った状態で樹脂やワ
ニスを含浸,硬化させるので余分な樹脂やワニスをコイ
ルエンド部3に付着させることもない。また、コイルエ
ンド部3の上部のパックシート4に穴を開けてコックを
取付け注入口10,脱気口10aを設け、この脱気口1
0aから真空を引き注入口10から樹脂やワニスを注入
できるので、真空タンクや含浸容器がなくても樹脂やワ
ニスが含浸でき、設備が簡易で場所も有効に利用でき
る。
【0020】このように製作した固定子は樹脂やワニス
の漏れがないために、スロット内に樹脂やワニスが充鎮
された絶縁層に出来るため、熱伝達及び絶縁性能が向上
する。コイルエンド部においても同様に樹脂やワニスの
漏れがないため、絶縁性能を向上させることが出来る。
また、固定子内周も薄板が密着しているため樹脂やワニ
スの垂れがなく、回転子とのギャップを確保するための
清掃も不要で、設計上の最小ギャップを容易に確保する
ことが出来る。さらに製造作業性が容易であり、設備面
の経済的効果がある。
の漏れがないために、スロット内に樹脂やワニスが充鎮
された絶縁層に出来るため、熱伝達及び絶縁性能が向上
する。コイルエンド部においても同様に樹脂やワニスの
漏れがないため、絶縁性能を向上させることが出来る。
また、固定子内周も薄板が密着しているため樹脂やワニ
スの垂れがなく、回転子とのギャップを確保するための
清掃も不要で、設計上の最小ギャップを容易に確保する
ことが出来る。さらに製造作業性が容易であり、設備面
の経済的効果がある。
【0021】尚、これまでの実地例ではコイルエンド部
3の絶縁強化は樹脂やワニスの漏れ防止のみであった
が、コイルエンド部3を通常の絶縁よりさらに強化する
必要がある場合には、図4に示すようにパックシート4
の内側に、コイルエンド部3を包み込むようにガラスマ
ットや不織布等の樹脂含浸後に絶縁強化層となる絶縁材
料12を配置する。この場合は、この絶縁材料12の挿
入は容易に出来ることは説明するまでもないが、パック
シート4とコイルエンド部3の絶縁層の厚さがこの絶縁
材料12の厚さを変えることで容易に調整することが出
来る利点がある。図4では下部だけの状態を示したが上
部についても同様に出来ることは言うまでもない。
3の絶縁強化は樹脂やワニスの漏れ防止のみであった
が、コイルエンド部3を通常の絶縁よりさらに強化する
必要がある場合には、図4に示すようにパックシート4
の内側に、コイルエンド部3を包み込むようにガラスマ
ットや不織布等の樹脂含浸後に絶縁強化層となる絶縁材
料12を配置する。この場合は、この絶縁材料12の挿
入は容易に出来ることは説明するまでもないが、パック
シート4とコイルエンド部3の絶縁層の厚さがこの絶縁
材料12の厚さを変えることで容易に調整することが出
来る利点がある。図4では下部だけの状態を示したが上
部についても同様に出来ることは言うまでもない。
【0022】また、実施例では両方のコイルエンドにつ
いてパックシートを使用したが、簡易型の取付け及び取
外しが容易な上部については図5に示すように開放型の
状態で行ってもよい。この場合は、真空タンク中でこの
開口部に樹脂やワニスを注入することになる。樹脂注入
を減圧下で行うか否かは固定子の電圧によって設定すれ
ばよい。一方これまでの説明は、パックシートをフィル
ムパック材料で説明したが、ゴム製のシートでもフィル
ムパック材料と同様にして行うことが出来る。
いてパックシートを使用したが、簡易型の取付け及び取
外しが容易な上部については図5に示すように開放型の
状態で行ってもよい。この場合は、真空タンク中でこの
開口部に樹脂やワニスを注入することになる。樹脂注入
を減圧下で行うか否かは固定子の電圧によって設定すれ
ばよい。一方これまでの説明は、パックシートをフィル
ムパック材料で説明したが、ゴム製のシートでもフィル
ムパック材料と同様にして行うことが出来る。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば以上の説明によって明ら
かなように、回転機の固定子のコイルエンド部の絶縁層
及びスロット内絶縁層を強固に出来、熱伝達率も向上さ
せることが出来るため、小形化が可能になり悪環境下で
の使用も可能になる。且つ、製造作業性が向上するとい
う経済的効果がある。
かなように、回転機の固定子のコイルエンド部の絶縁層
及びスロット内絶縁層を強固に出来、熱伝達率も向上さ
せることが出来るため、小形化が可能になり悪環境下で
の使用も可能になる。且つ、製造作業性が向上するとい
う経済的効果がある。
【図1】本発明の固定子の製造方法を示す概略的な断面
図、
図、
【図2】本発明に使用するドーナツ形状の中空体を示す
図、
図、
【図3】本発明のコイルエンド部の状態を示す要部断面
図、
図、
【図4】本発明の他の実地例のコイルエンド部の状態を
示す要部断面図、
示す要部断面図、
【図5】本発明の他の実地例のコイルエンド部の状態を
示す要部断面図。
示す要部断面図。
1…固定子鉄心 2…巻線 3…コイルエンド部 4…パックシート 5…薄板 6…中空体 7,10…注入口 10a…脱気口
Claims (2)
- 【請求項1】 誘導電動機等の回転電機の固定子におい
て、固定子鉄心のスロットに巻線を挿入後に端部部分を
パックシートで包み込み、固定子鉄心内周に薄板を沿わ
せた後に前記薄板内側にゴム製でドーナツ形状の中空体
を複数個配置し、この中空体に空気を圧入して前記薄板
を固定子鉄心の内周に密着固定させ、その後樹脂を含浸
し加熱・硬化後に前記中空体の空気を排除し中空体,パ
ックシート及び薄板を除去する工程を有することを特徴
とする回転電機用固定子の製造方法。 - 【請求項2】 前記パックシートはフィルム製又はゴム
製とする請求項1記載の回転電機用固定子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4220527A JP3058996B2 (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | 回転電機用固定子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4220527A JP3058996B2 (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | 回転電機用固定子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0670516A true JPH0670516A (ja) | 1994-03-11 |
JP3058996B2 JP3058996B2 (ja) | 2000-07-04 |
Family
ID=16752403
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4220527A Expired - Lifetime JP3058996B2 (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | 回転電機用固定子の製造方法 |
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1992
- 1992-08-20 JP JP4220527A patent/JP3058996B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11245316B2 (en) | 2017-12-12 | 2022-02-08 | Fanuc Corporation | Stator and electric motor |
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CN112840540A (zh) * | 2018-12-13 | 2021-05-25 | 株式会社日立产机系统 | 旋转电机的定子的制造方法和旋转电机 |
TWI739145B (zh) * | 2018-12-13 | 2021-09-11 | 日商日立產機系統股份有限公司 | 旋轉電機之定子之製造方法及旋轉電機 |
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JP3058996B2 (ja) | 2000-07-04 |
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