JPH0670079U - 自動販売機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 商品Ｔの収容能率を上げるとともに、高い位
置にある商品コラム32にも商品Ｔの補充作業を容易に行
なえるようにする。 【構成】 複数の矩形商品Ｔを前後方向に集積する複数
の商品コラム32を有し、選択された商品Ｔを投出する自
動販売機である。複数の商品コラム32を一括して保持す
る商品コラムユニット31を備える。商品コラムユニット
31を、販売機本体１に対して前方へ引出可能に設けると
ともに、引出状態において手前側を下げる方向へ回動可
能に設ける。 【効果】 商品コラムユニット31を引き出して商品Ｔを
補充できるため、上下の商品コラム32同士を近接して設
けることが可能となり、商品Ｔの収容能率を上げられ
る。商品コラムユニット31の引出状態で前下がりに傾け
られるので、高い位置にある商品コラム32であっても商
品Ｔの補充作業を容易に行なえる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、複数の矩形商品を前後方向に集積する複数の商品コラムを有し、選 択された商品を投出する自動販売機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

複数の矩形商品を前後方向に集積する複数の商品コラムを有し、選択された商 品を投出する自動販売機としては、例えば特開昭６３−１４３６９４号公報に記 載されている自動販売機が知られている。

【０００３】 この自動販売機は、たばこなどの複数の矩形商品を前後方向に集積する複数の 商品コラムを、販売機本体の幅方向に水平に並べて１段の商品コラム段を構成し 、この商品コラム段を販売機本体の内部に上下に複数段設けている。そして、商 品投出機構により、選択された商品を収納する商品コラム段の該当商品コラムか ら商品を取り出して商品取出口に投出するようにしている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記従来の自動販売機において、商品を補充しようとすれば、商品コ ラムの上下の段と段の間に手を挿入して商品を積めることになる。そのため、商 品コラムの上下の段と段の間を広く開けなければならず、商品満杯状態における 販売機本体の内部空間に対して商品が占める割合（以下、収容能率と呼ぶ）が小 さくなってしまう。このことは、自動販売機の商品収納量の低下を招き、商品の 補充作業を頻繁に行なわなければならなくなる。

【０００５】 また、高い位置にある商品コラムには、商品の補充作業を行ないにくいという 問題点もある。

【０００６】 本考案は、このような点に鑑みてなされたもので、上下の商品コラム同士を近 接して設けても商品補充を行なえるようにして商品の収容能率を上げるとともに 、高い位置にある商品コラムにも商品の補充作業を容易に行なえる自動販売機を 提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、複数の矩形商品Ｔを前後方向に集積する複数の商品コラム32を有し 、選択された商品Ｔを投出する自動販売機において、前記同一高さに配置される 複数の商品コラム32を一括して保持する商品コラムユニット31を備え、この商品 コラムユニット31を、販売機本体１に対して前方へ引出可能に設けるとともに引 出状態において手前側を下げる方向へ回動可能に設けるものである。

【０００８】

【作用】

本考案では、商品補充時、商品Ｔを補充しようとする商品コラム32が保持され ている商品コラムユニット31を販売機本体１から引き出すとともに、商品コラム ユニット31の手前側を下げて商品コラム32の上面を前方に臨ませ、商品Ｔを商品 収納コラム32に装填する。また、商品装填後は、商品コラムユニット31を水平に 戻して販売機本体１の元の位置に押し込む。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の自動販売機の一実施例の構成を図面を参照して説明する。

【００１０】 図１は自動販売機の内部構造を示す斜視図である。自動販売機は、販売機本体 １と、扉体２とを備え、販売機本体１の前面に扉体２が開閉可能に取り付けられ ている。

【００１１】 販売機本体１は、前面を開口する箱状に形成され、その内部には両側の支持板 11間に商品収納部12が形成されているとともに一方の支持板11と販売機本体１の 側板との間に電源ユニット13などを収納する収納空間14が形成されている。

【００１２】 扉体２は、前面に、図示していないが、商品見本を展示する展示部、商品選択 ボタン、貨幣投入部、商品投出口などが形成されている。また、扉体２の裏面に は、貨幣投入部に投入された貨幣の処理を行なう貨幣処理部21、商品投出口を有 する商品投出部22、商品収納部12の商品を商品投出部22へ投出する商品投出ユニ ット23およびその駆動機構24が設けられている。

【００１３】 商品投出ユニット23は、商品取出を行なう後述する商品コラム32の前方位置へ の移動時に投出用切欠部38を通じて商品を取出保持し、商品投出部22の上側部位 置への移動時に取出保持した商品を商品投出部22へ投出するように構成されてい る。そして、駆動機構24によって、商品投出ユニット23が水平ガイド25に沿って 左右方向に移動するとともに、この水平ガイド25が垂直ガイド26に沿って上下方 向に移動し、商品投出ユニット23が商品収納部12の前面全域に移動できるように なっている。

【００１４】 また、商品収納部12には商品コラムユニット31が上下方向に複数段配置されて おり、この各商品コラムユニット31には例えばたばこなどの矩形の商品Ｔを前後 方向に集積する複数の商品コラム32が設けられている。

【００１５】 図２は商品コラムユニット31の一部の斜視図、図３は商品コラムユニット31の 一部の平面図である。商品コラムユニット31はコラム枠33を備え、このコラム枠 33は、底板34の前縁部から前支え板35が立設され、底板34の後縁部から後支え板 36が立設され、底板34上に各商品コラム32を区画する仕切板37が立設されている 。そして、各商品コラム32には、複数の商品Ｔを前後方向に集積され、底板34の 前縁から前支え板35にかけて商品投出ユニット23によって最前部の商品Ｔが取り 出される投出用切欠部38が形成され、後部に集積された商品Ｔを前方に寄せる図 示しない付勢手段が設けられている。

【００１６】 また、コラム枠33の両側には側板39が取り付けられている。この側板39には、 下縁部に沿ってガイド溝40が形成され、コラム枠33より後方に突出する後端外面 に後側ローラ41が回転自在に取り付けられている。側板39の前端には、指先を引 っ掛ける引掛溝42を設けた把手部材43が取り付けられている。各把手部材43の後 面には、後述するレール部材51の前面に磁気吸着される磁石44が取り付けられて いる。

【００１７】 また、両支持板11の内面には、各商品コラムユニット31の両側位置に対応して 、商品コラムユニット31を支持するレール部材51がそれぞれ取り付けられている 。このレール部材51は、前後に沿って長い平板状に形成され、下縁部に側板39の 下面を支えるガイド板52が形成され、後縁部に側板39の後面が当接するストッパ 板53が形成され、内面に後側ローラ41が嵌合するガイド溝54が形成され、前端内 面に側板39のガイド溝40に嵌合される前側ローラ55が回転自在に取り付けられて いる。

【００１８】 ガイド溝54は、レール部材51に沿って略水平な直線溝部56が形成され、この直 線溝部56の前端から前側ローラ55を中心とする円で円弧溝部57が形成されている 。円弧溝部57の端部には角度調整部材58が取り付けられている。

【００１９】 次に、本実施例の作用を説明する。

【００２０】 商品コラムユニット31とレール部材51との係合関係を図３に示す。商品コラム ユニット31の後側ローラ41がレール部材51のガイド溝54に嵌合され、商品コラム ユニット31のガイド溝40にレール部材51の前側ローラ55が嵌合されている。

【００２１】 図３(a) に示すように、商品コラムユニット31の商品収納部12内への押込状態 においては、商品コラムユニット31の把手部材43に設けた磁石44がレール部材51 の先端に磁気吸着して、商品コラムユニット31の押込状態が保持される。

【００２２】 図３(b) に示すように、操作者が商品コラムユニット31の両側の把手部材43を 持って商品収納部12から前方へ引出操作すると、後側ローラ41がガイド溝54、ガ イド溝40に前側ローラ55がそれぞれ嵌合したまま、商品コラムユニット31が略水 平に前方へスライドする。前側ローラ55にガイド溝40の後端が達するのと略同時 に、後側ローラ41がガイド溝54の直線溝部56の前端に達し、商品コラムユニット 31の引出操作が規制される。

【００２３】 この引出状態から商品コラムユニット31の手前側を下げるように操作すると、 商品コラムユニット31が前側ローラ55を中心に回動され、後側ローラ41がガイド 溝54の円弧溝部57に沿って移動する。後側ローラ41が円弧溝部57の末端の角度調 整部材58に当接すると回動が規制され、図１の最上段の商品コラムユニット31の ように、商品コラムユニット31が前下がりに傾いた状態で保持される。

【００２４】 そして、商品販売時には、各商品コラムユニット31は商品収納部12に押込状態 にあり、扉体２も閉じられている。商品購入者が貨幣を投入して商品選択ボタン を押すと、商品投出ユニット23が対応する商品コラム32の前方に移動して商品Ｔ を取出保持し、この商品投出ユニット23が投出位置に移動して取出保持した商品 Ｔを商品投出部22に投出する。また、投入された貨幣が貨幣処理部21で処理され る。

【００２５】 また、商品補充時には、図１の最上段の商品コラムユニット31のように、商品 コラムユニット31を引き出して前下がりに傾け、各商品コラム32の上面を前方に 臨ませる。引き出した商品コラムユニット31の各商品コラム32に上方から商品Ｔ を補充する。商品装填後、商品コラムユニット31の手前側を持ち上げて商品収納 部12に押し込めば、補充作業が完了する。

【００２６】 このように、商品コラムユニット31を引き出して商品Ｔを補充できるため、上 下の商品コラム32同士を近接して設けることが可能となり、商品Ｔの収容能率を 上げることができる。しかも、商品コラムユニット31の引出状態で前下がりに傾 けられるので、高い位置にある商品コラム32であっても商品Ｔの補充作業を容易 に行なえる。

【００２７】 また、商品コラムユニット31を前下がりに傾ける角度は、ガイド溝54の円弧溝 部57内に取り付けられる角度調整部材58を取り替えて、後側ローラ41が角度調整 部材58に当接規制される位置を変更することによって任意に設定できる。例えば 、高い位置の商品コラムユニット31は大きく傾くように設定し、中段や低い位置 の商品コラムユニット31は小さく傾くように設定できる。なお、商品補充の容易 な低い位置の商品コラムユニット31については水平に引き出されるだけで傾かな いように設定してもよい。

【００２８】

【考案の効果】

本考案によれば、商品コラムユニットを引き出して商品を補充できるため、上 下の商品コラム同士を近接して設けることが可能となり、商品の収容能率を上げ ることができる。しかも、商品コラムユニットの引出状態で前下がりに傾けられ るので、高い位置にある商品コラムであっても商品の補充作業を容易に行なうこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の自動販売機の一実施例を示す斜視図で
ある。

【図２】同上実施例の商品コラムユニットの一部の斜視
図である。

【図３】同上実施例の商品コラムユニットの一部の平面
図で、(a) は商品コラムユニットの収容状態の平面図、
(b) は商品コラムユニットの引出状態の平面図である。

【符号の説明】

１ 販売機本体 31 商品コラムユニット 32 商品コラム Ｔ 商品

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の矩形商品を前後方向に集積する複
   数の商品コラムを有し、選択された商品を投出する自動
   販売機において、 前記同一高さに配置される複数の商品コラムを一括して
   保持する商品コラムユニットを備え、 この商品コラムユニットを、販売機本体に対して前方へ
   引出可能に設けるとともに引出状態において手前側を下
   げる方向へ回動可能に設けることを特徴とする自動販売
   機。