JPH0669785B2 - 自動車用ウインドガラスのグラスラン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動車用ウインドガラスのグラスランに関す
る。

従来の技術 第４図に示した車体開口部１に取付けられるドア２の周
縁部に設けたドアサツシユ３に、ドア閉時に車体開口縁
部1aに密接するウエザーストリツプを装着する一方、ウ
インドの閉時にウインドガラス４の周縁部が嵌入するグ
ラスランを嵌合固定した構造が通常知られている。例え
ば同図のII−II線に沿う断面図として特願昭59−151037
号には第２図に示した構成が開示されている。即ちドア
サツシユ３の上縁部に配設したリテーナ部５にドアウエ
ザーストリツプ６のベース部6aが嵌合固定されており、
このドアウエザーストリツプ６の中空シールリツプ6bが
ルーフサイドパネル７に当接している。又ドアサツシユ
３の下縁部には、ウインドの閉時にウインドガラス４の
周縁部4aが嵌入するグラスラン８のベース部8aが嵌合固
定されており、該グラスラン８の車外側シールリツプ8b
と車内側シールリツプ8cが夫々ウインドガラス４の周縁
部4a近傍の表面に圧接している。シールリツプ8b,8cに
は折曲部8d,8eが形成されていて、ウインドガラス４に
対する密接度を高めるようにしている。第３図は他の従
来例を示しており、車外側シールリツプ8bの形状を変更
して車外側の平面度を高めている。即ち第２図に示した
車外側シールリツプ8bの折曲部8dを廃止してフラツトな
シールリツプ8bの形状にしている。

発明が解決しようとする問題点 しかしながらこのような従来のウインドガラスのグラス
ラン構造の場合、外方から見た際にドアサツシユ３及び
ウインドガラス４にまたがつて左右方向の段差部が生じ
易く、平面度を向上させることが困難であるという問題
点を有している。即ち自動車の高速性能を高め、且つ外
観の向上をはかるためには上記平面度を向上させること
が必然的要求であるが、第２図に示した構成例の場合、
ドアサツシユ３とウインドガラス４との間に段差Ｌが発
生してしまうので、平面度が向上しない難点がある。更
に第３図に示した構成例の場合、同様な段差ｌが発生し
ており、第２図に示した例よりも平面度は向上している
が、車外側のシールリツプ8bがフラツト状となつている
ので、該シールリツプ8bとウインドガラス４との間の圧
接力が不足して、雨水、洗車水等がグラスラン８の内方
に浸入し易いという欠点をもたらす。

そこで本発明はこのような従来の自動車用ウインドガラ
スのグラスラン構造が有している問題点を解消して、ド
アサツシユとウインドガラス間の平面度を向上させ、し
かもシール性を良好に保つことのできるウインドガラス
のグラスランを提供するものである。

問題点を解決するための手段 ドアサッシュに嵌合固定したグラスランの車外側シール
リップの略中央部の車内側側面を前記ウインドガラスの
車外側表面部に当接させるとともに、先端側は前記グラ
スランが嵌合固定されたドアサッシュの開口縁部よりも
外方で、且つドアサッシュの車外側表面の延長線上に延
長する突出部を設ける一方、該突出部に車内側への折曲
部を形成して、前記ウインドガラスの車外側表面部に圧
接してある。

作用 ウインドの閉時に、グラスランの車外側シールリップの
先端側がドアサッシュの開口縁部よりも外方で且つ該ド
アサッシュの車外側表面の延長線上にまで延長されたこ
とにより、ドアサッシュとウインドガラス間の平面度が
高められ、しかもグラスランの車外側シールリップの略
中央部の車内側側面がウインドガラスの車外側表面に当
接し、且つ該車外側シールリップの先端側に形成された
車内側への折曲部がウインドガラスの車外側表面に圧接
しているので、ウインドガラスの車外側表面がグラスラ
ンの車外側シールリップによって二重にシールされてシ
ール性がより一層高められる。

実施例 以下本発明の一実施例を図面中の第１図を用いて、前記
従来の構成と同一部分に同一符号を付して詳述する。即
ちドアサツシユ３の上縁部に配設したリテーナ部５にド
アウエザーストリツプ６のベース部6aが嵌合固定されて
おり、このドアウエザーストリツプ６の中空シールリツ
プ6bがルーフサイドパネル７に当接している。又ドアサ
ツシユ３の下縁部にはウインドの閉時にウインドガラス
４の周縁部4aが嵌入するグラスラン８のベース部8aが嵌
合固定されており、このベース部8aの車外側車外側シー
ルリップ8bの略中央部の車内側側面がウインドガラス４
の車外側表面部に当接しているとともに、このシールリ
ップ8bの先端側はグラスラン８が嵌合固定されたドアサ
ッシュ３の開口縁部3aよりも外方で、且つドアサッシュ
３の車外側表面の延長線上に延長する突出部8fが設けら
れており、該突出部8fに車内側への折曲部8dを形成して
ウインドガラス４の車外側表面部に圧接している。尚グ
ラスラン８の車内側シールリツプ8cには従来と同様の折
曲部8eを形成してウインドガラス４の車内側表面部に圧
接している。

かかる構成によれば、ウインドガラス４の閉時に、グラ
スラン８の車外側シールリップ8bの略中央部の車内側側
面がウインドガラス４の車外側表面に当接しており、且
つグラスラン８の車外側シールリツプ8bの突出部8fが折
曲部8dにて折曲されてウインドガラス４の車外側表面に
圧接しているので、ウインドガラス４の車外側表面がグ
ラスラン８の車外側シールリツプ8bによって二重にシー
ルされて、ウインドの閉時におけるシール性を高く保持
することが可能である。しかも上記突出部8fがドアサツ
シユ３とウインドガラス４間の段差部を埋める位置にあ
り、平面度を向上させる機能を有している。

発明の効果 以上詳細に説明した如く、本発明に係る自動車用ウイン
ドガラスのグラスランは、ドアサッシュに嵌合固定した
グラスランの車外側シールリップの略中央部の車内側側
面を前記ウインドガラスの車外側表面部に当接させると
ともに、先端側は前記グラスランが嵌合固定されたドア
サッシュの開口縁部よりも外方で、且つドアサッシュの
車外側表面の延長線上に延長する突出部を設ける一方、
該突出部に車内側への折曲部を形成して、前記ウインド
ガラスの車外側表面部に圧接してあるので、前記ドアサ
ツシユとウインドガラス間の平面度を向上させることが
できる。従つて自動車の高速性能を高め、且つ外観を良
好に保つ効果が大である。又車外側のシールリツプのウ
インドガラス表面への圧接力を二重に保持することが可
能であるので、シール性を高めて雨水，洗車水等が浸入
することを防止する効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す要部断面図、第２図，
第３図は同様な部位における従来例を示す要部断面図、
第４図は自動車のドアまわりの斜視図である。 ３……ドアサツシユ、４……ウインドガラス、６……ド
アウエザーストリツプ、７……ルーフサイドパネル、８
……グラスラン、8a……ベース部、8b……車外側シール
リツプ、8c……車内側シールリツプ、8d,8e……折曲
部、8f……突出部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】自動車用ドアサッシュに、ドア閉時に車体
   開口縁部に密接する中空シールリップを具えたウエザー
   ストリップと、ウインドの閉時にウインドガラスの周縁
   部が嵌入して該ウインドガラスの車外側表面及び車内側
   表面に圧接するシールリップを具えたグラスランを嵌合
   固定した構成において、 前記グラスランの車外側シールリップの略中央部の車内
   側側面を前記ウインドガラスの車外側表面部に当接させ
   るとともに、先端側は前記グラスランが嵌合固定された
   ドアサッシュの開口縁部よりも外方で、且つドアサッシ
   ュの車外側表面の延長線上に延長する突出部を設ける一
   方、該突出部に車内側への折曲部を形成して、前記ウイ
   ンドガラスの車外側表面部に圧接したことを特徴とする
   自動車用ウインドガラスのグラスラン。