JPH0669715A

JPH0669715A - 広帯域線状アンテナ

Info

Publication number: JPH0669715A
Application number: JP4217941A
Authority: JP
Inventors: Kenichi Hirahara; 原健一平; Yuji Wakimoto; 本雄二脇; Jiro Toyama; 山二郎外
Original assignee: Nippon Mektron KK
Current assignee: Nippon Mektron KK
Priority date: 1992-08-17
Filing date: 1992-08-17
Publication date: 1994-03-11

Abstract

(57)【要約】【目的】広帯域で製作が容易な線状アンテナを提供す
ること。【構成】接地面上に線状または帯状の金属導体が配さ
れ、該金属導体はその一端が接地され他端が開放されて
いて、その一部が前記接地面に平行であって前記一端と
前記他端との間の点に給電するように構成された逆Ｆ形
アンテナ（１）と、接地面上に線状または帯状の金属導
体が配され、該金属導体はその一端が接地され他端が開
放されていて、その一部が前記接地面に並列平行であ
り、その電気的共振長が前記逆Ｆ形アンテナと異なる構
造体（２）とをそなえた一点給電アンテナ、およびそれ
ぞれ接地面上に線状または帯状の金属導体が配され、該
金属導体はその一端が接地され他端が開放されていて、
その一部が前記接地面に平行であって前記一端と前記他
端との間の点に給電するように構成された、互いに電気
的共振長が異なる複数の逆Ｆ形アンテナ（１）をそな
え、前記逆Ｆ形アンテナ各々の給電部を相互接続してな
る一点給電アンテナ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は高周波帯用の線状アンテ
ナに係り、とくにその広帯域化を施したアンテナに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】たとえば自動車内に設置されるアンテナ
として逆Ｆ形アンテナが知られている。これは、図８
(a) に示すように構成され、４分の１波長モノポール・
アンテナのアンテナ高さを低くするために考えられたも
のであり、共振長で整合を採るために整合用スタブを負
荷したアンテナである。このアンテナは、周波数帯域が
同図(b) に示すように狭い点で不具合である。

【０００３】そこで、広帯域化対策が模索され、図９に
示すようにローディング・コイルを用いる方法とか、図
１０に示すようにエレメントの先端近傍に誘導誘電素子
を設ける方法が採られる至っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記の方法は、いづれ
もある程度の広帯域化はできるが、アンテナが大型化し
プリントアンテナとして構成する場合、コスト高とな
る。まずローディング・コイルの場合は、複雑なパター
ンを形成する必要があり、設計および製作が複雑であ
る。また、誘電誘電素子の場合はパターンの複雑さはロ
ーディング・コイルほどではないがやはり大型になる
し、コストが高くなる。

【０００５】本発明は上述の点を考慮してなされたもの
で、広帯域で製作が容易な線状アンテナを提供すること
を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明では、接地面上に線状または帯状の金属導体が配さ
れ、該金属導体はその一端が接地され他端が開放されて
いて、その一部が前記接地面に平行であって前記一端と
前記他端との間の点に給電するように構成された逆Ｆ形
アンテナと、接地面上に線状または帯状の金属導体が配
され、該金属導体はその一端が接地され他端が開放され
ていて、その一部が前記接地面に並列平行であり、その
電気的共振長が前記逆Ｆ形アンテナと異なる構造体とを
そなえ、かつ前記構造体の一部が前記逆Ｆ形アンテナと
並列平行である一点給電アンテナ、およびそれぞれ接地
面上に線状または帯状の金属導体が配され、該金属導体
はその一端が接地され他端が開放されていて、その一部
が前記接地面に平行であって前記一端と前記他端との間
の点に給電するように構成された、互いに電気的共振長
が異なる複数の逆Ｆ形アンテナをそなえ、前記逆Ｆ形ア
ンテナ各々の給電部を相互接続してなる一点給電アンテ
ナ、を提供するものである。

【０００７】

【作用】逆Ｆ形アンテナに並列平行に誘導誘電素子を設
けることにより、複共振を起こさせ、これら共振特性の
合成特性として多周波共用アンテナとして動作する。

【０００８】また、複数の逆Ｆ形アンテナを並列平行に
設け各々の給電部を相互接続することにより、複共振を
起こさせ、これら共振特性の合成特性として多周波共用
アンテナとして動作する。

【０００９】

【発明の効果】本発明は上述のように、逆Ｆ形アンテナ
に並列平行に誘導誘電素子を設けて複共振を起こさせる
ようにしたため、多周波共振特性が得られ、その合成特
性として広帯域なアンテナが得られる。同様に、複数の
逆Ｆ形アンテナを並列平行に配して各々の給電部を相互
接続し、複共振を起こさせるようにしたため、多周波共
振特性が得られ、その合成特性として広帯域なアンテナ
が得られる。

【００１０】

【実施例】図１(a) および(b) は、本発明の一実施例の
平面図および立面図である。同図(a) において、１０は
たとえばポリイミド製の回路基板であり、その上面に逆
Ｆ形アンテナ１および誘導誘電素子２が互いに並列平行
な関係に配されたプリント配線パターンとして形成され
ている。そして、逆Ｆ形アンテナ１はその図における右
端が開放端であり、左端が接地端１Ｇ、接地端に近い位
置に給電部１Ｆが設けられている。また誘導誘電素子２
は、逆Ｆ形アンテナよりも若干短く図における右端が開
放端であり、左端が接地端である。

【００１１】同図(b) はこれを立体的に示したもので、
逆Ｆ形アンテナ１および誘導誘電素子２はそれらの左端
の接地端１Ｇ、２Ｇが回路基板の端面に設けられ、逆Ｆ
形アンテナ１の給電部１Ｆが回路基板１０の側面に設け
られている。したがって、逆Ｆ形アンテナ１および誘導
誘電素子２はそれらの本体部分は回路基板１０の平面上
に形成され、接地端１Ｇ、２Ｇおよび給電部１Ｆが側面
上に形成された、途中に直角に屈曲する部分を有する形
状をしている。

【００１２】図２は、図１の構成により得られるインピ
ーダンス特性を示したものである。図１のように、逆Ｆ
形アンテナ１と誘導誘電素子２とを並列平行に配する
と、両者の周波数ｆ１、ｆ２が離れていれば図２(a) の
ように二つの谷が分離した特性になるが、二つの周波数
ｆ１、ｆ２が接近していればほぼ一つの谷と見なし得る
スタガー状のインピーダンス特性が得られる。この特性
は、単一周波数の特性に比べてかなり広帯域になってい
る。

【００１３】図３(a) は、逆Ｆアンテナに１種類、図３
(b) および(c) は、逆Ｆ形アンテナに２種類の誘導誘電
素子を装荷した場合の、１７０ＭＨｚから２２０ＭＨｚ
の周波数範囲についてのインピーダンス特性を示したも
のである。

【００１４】同図(a) は、エレメント長３８０mmの誘導
誘電素子を装荷し接地部から１５mmの点に給電部を設け
た場合、同図(b) はエレメント長３８０mmおよび４１０
mmの誘導誘電素子を装荷して接地部から１５mmの点に給
電部を設けた場合、同図(c)はエレメント長３８０mmお
よび４１０mmの誘導誘電素子を装荷して接地部から３５
mmの点に給電部を設けた場合の実測特性を示したもので
ある。

【００１５】このように逆Ｆ形アンテナの両側に誘導誘
電素子を設けた場合、（逆Ｆ形アンテナの数）＋（誘導
誘電素子数）だけの数の複共振を生じる。これにより他
周波共用化および広帯域化が実現できる。

【００１６】図４は、さらに一つの逆Ｆ形アンテナと４
つの誘導誘電素子とを組み合わせており、かなり広帯域
のアンテナとなる。

【００１７】そして破線で示すようにローディング・コ
イルを付加してマルチバンドのアンテナを構成したもの
である。給電部Ｆと逆Ｆ形アンテナ１とは破線で示す配
線とメッキ・スルーホール１１で接続し、また逆Ｆ形ア
ンテナ１とローディング・コイルＬＣとはメッキ・スル
ーホール１２により接続する。

【００１８】図５(a) および(b) は、逆Ｆ形アンテナを
複数並列平行に配して広帯域化した本発明の他の実施例
を示したものである。この場合は、それぞれ給電部を有
する複数のエレメントが接続され逆Ｆ形アンテナとして
構成されている。そのため、給電部１Ｆは全ての逆Ｆ形
アンテナに接続されている。

【００１９】図６(a) および(b) は、図５に示す実施例
についての図３に相当するインピーダンス特性を示した
ものである。同図(a) は、各エレメント長３６０mm、３
８０mmおよび４１０mmの逆Ｆ形アンテナを並列給電接続
した場合のインピーダンス特性であり、給電部は接地部
から１５mmとしている。また、同図(b) は、各エレメン
トが同一長で給電部を接地部から４５mmとしている。

【００２０】図７は、図５の実施例についての図４の実
施例に対応する実施例である。この場合、最も低周波数
用の逆Ｆ形アンテナを中心に５つの逆Ｆ形アンテナをほ
ぼ対称形となるように配列して広帯域アンテナを構成し
ている。そして破線で示すように、メッキ・スルーホー
ル１２で接続されたローディング・コイルＬＣを設けて
マルチバンドのアンテナを構成することもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】同図(a) は本発明の一実施例を示す平面図、同
図(b) はその立体図。

【図２】図１の実施例のインピーダンス特性説明図。

【図３】同図(a) ないし(c) は、逆Ｆ形アンテナに誘導
誘電素子を並列平行に配した実施例のインピーダンス実
測特性図。

【図４】図１の実施例の変形実施例を示す図。

【図５】同図(a) は、複数の逆Ｆ形アンテナを並列平行
に配する本発明の他の実施例の平面図、同図(b) は同じ
く立面図。

【図６】同図(a) および(b) は、複数の逆Ｆ形アンテナ
を並列平行に配した実施例のインピーダンス実測特性
図。

【図７】図５の実施例の変形実施例を示す図。

【図８】従来の逆Ｆ形アンテナの説明図。

【図９】ローディング・コイルによる従来の逆Ｆ形多周
波共用形アンテナの説明図。

【図１０】誘導誘電素子による従来の逆Ｆ形多周波共用
形アンテナの説明図。

【符号の説明】

１０基板１逆Ｆ形アンテナ２誘導誘電素子Ｆ給電部Ｇ接地部ＬＣローディング・コイル

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】接地面上に線状または帯状の金属導体が配
され、該金属導体はその一端が接地され他端が開放され
ていて、その一部が前記接地面に平行であって前記一端
と前記他端との間の点に給電するように構成された逆Ｆ
形アンテナと、接地面上に線状または帯状の金属導体が配され、該金属
導体はその一端が接地され他端が開放されていて、その
一部が前記接地面に並列平行であり、その電気的共振長
が前記逆Ｆ形アンテナと異なる構造体とをそなえ、かつ
前記構造体の一部が前記逆Ｆ形アンテナと並列平行であ
る一点給電アンテナ。
【請求項２】請求項１記載のアンテナにおいて、前記構造体が、複数個設けられた一点給電アンテナ。
【請求項３】請求項１記載のアンテナにおいて、前記逆Ｆ形アンテナおよび前記構造体が、フレキシブル
回路基板上に形成されてなる一点給電アンテナ。
【請求項４】請求項１記載のアンテナにおいて、前記逆Ｆ形アンテナおよび前記構造体が、ともに同一回
路基板の同一平面上にあり、給電線が該基板の他の平面
上に形成され、前記逆Ｆ形アンテナの給電部と前記給電
線とはスルーホールにより接続されている一点給電アン
テナ。
【請求項５】請求項１記載のアンテナにおいて、前記逆Ｆ形アンテナおよび前記構造体のグランド接地部
は、同一接地である一点給電アンテナ。
【請求項６】それぞれ接地面上に線状または帯状の金属
導体が配され、該金属導体はその一端が接地され他端が
開放されていて、その一部が前記接地面に平行であって
前記一端と前記他端との間の点に給電するように構成さ
れた、互いに電気的共振長が異なる複数の逆Ｆ形アンテ
ナをそなえ、前記逆Ｆ形アンテナ各々の給電部を相互接続してなる一
点給電アンテナ。
【請求項７】請求項６記載のアンテナにおいて、前記逆Ｆ形アンテナの各接地部は、同一接地である一点
給電アンテナ。
【請求項８】請求項６記載のアンテナにおいて、前記逆Ｆ形アンテナ各々の給電部をその並列インピーダ
ンスと個々の共振インピーダンスの最適値を得るように
した一点給電アンテナ。
【請求項９】請求項６記載のアンテナにおいて、前記逆Ｆ形アンテナをフレキシブル基板上に形成してな
る一点給電アンテナ。