JPH066948A - 小型モールドモータ - Google Patents

小型モールドモータ

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JPH066948A
JPH066948A JP22691692A JP22691692A JPH066948A JP H066948 A JPH066948 A JP H066948A JP 22691692 A JP22691692 A JP 22691692A JP 22691692 A JP22691692 A JP 22691692A JP H066948 A JPH066948 A JP H066948A
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drive winding
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Yukio Onda
幸雄 恩田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】含油合金軸受け外周の金属スリーブの削除、及
び含油合金軸受け内径のサイジングを不要とする。 【構成】鉄心5を油吸収のないやわらかい樹脂にて駆動
巻線4のための樹脂被膜2を形成すると共に、鉄心5の
中央部に鉄心5の外周と同心の円筒状スリーブ2aを形
成し、駆動巻線4を施した後、堅い樹脂3にて円筒状ス
リーブ2a内径を除く他の部分及び取付構造部9を形成
した後、円筒状スリーブ2aの内径に含油合金軸受け1
を圧入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型モールドモータに
関し、特に含油軸受け孔部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の小型モールドモータは図5に示す
ように、絶縁被膜2を介して駆動巻線4が巻かれた鉄心
5を成形金型を用い樹脂3でモータ自身の取付構造部や
モータを取付ようとする機器等の基台に一体成形すると
同時に、鉄心5の外周と同心の軸受け圧入孔6を形成し
ていた。
【発明が解決しようとする課題】この従来の小型モール
ドモータでは、不飽和ポリエステル等の油吸収の強い樹
脂3によって軸受け圧入孔6を形成するため、含油合金
軸受けを圧入固着した場合に含油合金中の油を吸い出し
てしまい、軸受けの潤滑効果を著しく低下させ、軸の焼
き付きの原因となる問題点があった。
【0003】また、吸い込んだ油による樹脂の変形や、
他の電子部品の特性変化を来すという問題もあった。
【0004】このため、含油軸受けと前記樹脂が直接接
するのを避けるため、図5に示すように含油合金軸受け
の外周に真ちゅう等の金属スリーブ1aを介して含油合
金軸受け1を固着する等の方法をとらねばならなかっ
た。
【0005】また、軸受け圧入孔6を形成している樹脂
3は堅いため、含油合金軸受け1を圧入固着する際、圧
入応力が含油軸受け1の内径のバラツキを大きくすると
いう欠点があり、内径維持には、圧入後、サイジングバ
ーにてサイジングをする必要があった。これは、原価ア
ップの要因となっていた。
【0006】本発明の目的は、含油合金軸受け外周の金
属スリーブの削除、及び含油合金軸受け内径のサイジン
グを不要にした小型モールドモータを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る小型モールドモータにおいては、巻線
される鉄心を樹脂にて成形して絶縁被膜を形成すると共
に、鉄心の中央部に外周部と同心の軸受け圧入孔を形成
した固定子を、堅い樹脂にてモータ自身の取付構造部や
モータを取付ようとする機器等の基台に一体成形する
際、前記軸受け圧入孔の内径には、前記堅い樹脂は入り
込まないよう成形するものである。
【0008】また、前記堅い樹脂にてモータ自身の取付
構造部やモータを取付ようとする機器等の基台に一体成
形する際、前記鉄心の外径を基準にして、前記軸受け圧
入孔の内径に前記堅い樹脂の被膜を形成したものであ
る。
【0009】
【作用】本発明の小型モールドモータは、駆動巻線と鉄
心との間の絶縁被膜を油吸収が無くやわらかい樹脂にて
成形金型内で形成する際、鉄心中心部に鉄心外周と同心
の円筒状スリーブを同時に設け軸受け圧入孔を形成す
る。その後、駆動巻線を装着し、固定子部全体をモータ
自身の取付構造部やモータを取付けようとする機器等の
基台の一部に堅い樹脂にて2重成形により成形固着す
る。この際、前記円筒状スリーブ内径は堅い樹脂を入ら
ないようにすることによって、含油軸受けを圧入して
も、油の浸みだしを防止できる。
【0010】また、前記2重成形の際、前記固定子の外
径を基準にした内径を有する前記堅い樹脂による樹脂被
膜を、前記円筒状スリーブ内径に形成させることによ
り、含油軸受けを圧入孔の前記固定子の外径に対する同
心度をより高いものにすることができる、また、含油軸
受けからの油の浸みだしを最小限に抑えることができ
る。
【0011】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0012】(実施例1)図1は、本発明の実施例1を
示す断面図である。
【0013】図において、鉄心5に駆動巻線4を配設す
るために絶縁被膜2を油吸収が無いやわらかい樹脂(ナ
イロン,ポリアセタール樹脂等)にて形成すると同時に
鉄心5の外周と同心の円筒状スリーブ2aを設ける。駆
動巻線4を配設した状態が図4の状態である。 さらに
駆動巻線4を装着した固定子部の堅い樹脂3にて二重成
形し取付構造部9を形成する。その後、軸受け圧入孔6
内に含油合金軸受け1を圧入する。
【0014】図3は組立状態を示す断面図である。7は
出力軸、8はロータである。
【0015】(実施例2)図2は、本発明の実施例を示
す断面図である。本実施例では、樹脂3を用いて円筒状
スリーブ2a内面にも円筒状被膜部3aを設けて、鉄心
5の外周と同心の軸受け圧入孔6を形成したものであ
る。
【0016】(実施例3)次に、より具体的に、第3の
実施例の製造工程について図面を参照して説明する。
【0017】図6は鉄心20を示している。鉄心20に
は12個の、放射状に形成された磁極22がある。磁極
22の先端には磁力線発生面24が湾曲して形成されて
いる。この磁極22の先端はT字状に、両側の突出(2
3)している。鉄心の中央には貫通孔25が形成されて
おり、この孔25の周りには3つ(2つだけ図示)の孔
26が形成されている。
【0018】第一にこの鉄心20の貫通孔25に円筒状
スリーブと磁極22の絶縁被膜とを形成する。この形成
方法は成形部品を金型で挟み、この金型と部品の間に適
宜設けられた隙間に溶けた樹脂を流し込んで樹脂が固ま
った後に金型から出す、いわゆるアウトサート成形であ
る。
【0019】図7はこのアウトサート成形に用いられる
金型の下型30を示し、図8は金型の上型40を示す。
下型30は金型用金属材料で形成され、円筒状の窪み3
4が設けられている。この窪みの中央にはさらに若干低
くなった窪み36があり、その中央に円筒状の突起31
がある。この下型30の窪みには鉄心20が嵌まるよう
に各寸法が設定されている。T字状の溝33の先端の側
面32は、鉄心20の面24と密着する。すなわち、鉄
心20の下型30に対する水平方向の位置決めはこの面
32を基準として行われる。これにより、鉄心20の孔
25の中央に突起31が位置決めされる。また、窪み3
6の径は鉄心20の孔25より若干大きい。下型30の
窪み34の下面35に対して、鉄心20の下面が密着す
る。鉄心20の下型30に対する鉛直方向の位置決めは
この面35が基準となる。溝33の面32以外の面は、
装着された鉄心20の突起22の対向面と若干離れてい
る。上型40は金型用金属材料で形成され、平滑面45
上に円柱状の突起41が設けられている。この円柱状の
突起41の中央には円形状の窪み43があり、その内に
さらに円筒状の孔42がある。突起の上面には平滑面4
4がある。
【0020】次に図9も参照してアウトサート成形につ
いて説明する。下型30の窪み34に前述のように鉄心
20を嵌め、その上から上型40で押さえる。上型40
の突起41の平滑面44は鉄心20を下型30の平滑面
35に押圧する。上型40の平滑面45は下型35の平
滑面37に対し密着する。また上型40の孔42内の平
滑面46は下型30の突起31の上面に対し密着する。
これにより図9(B)に示されるように、各部に隙間が
形成されている。この隙間に溶けた樹脂を流し込み、固
化させる。鉄心20の磁極22の面24と鉄心の下面を
除く部分には樹脂膜が薄く形成される。鉄心20の孔2
5には、下型30の円柱状の突起31の外周と同じ内径
を持つ円筒状の樹脂部材が形成される。こうして樹脂部
が形成された鉄心20を金型から外し、磁極22に巻線
50を形成して図10に示されるモータの固定子組立体
52が完成する。円筒状の樹脂部材51は前述の第一の
実施例の円筒状スリーブである。
【0021】以上述べた製造工程の説明から明らかなよ
うに、円筒状スリーブの内径は下型30の突起31によ
り形成され、鉄心20は下型30で水平方向の位置決め
がされる。つまり、この製造方法によれば円筒状スリー
ブの内径は鉄心20の面24に対して決定される。
【0022】次に、この固定子組立体52がベース60
に固定される。図11はベース60の、この固定子52
を固定する部分を示している。ベース60には円状に、
長方形の孔61が配列して開けられている。これらの孔
61に囲まれた位置に孔63が開けられている。この孔
63の円周上に3つの切り起こし62が形成されてい
る。このベース60の上に固定子52を載せるが、固定
子52の12個の巻線部50は孔61に対応しており、
孔61は巻線部50の逃げ部である。この巻線部50と
孔61とを対応させて固定子52を載せると、固定子5
2の3つの孔26に切り起こし62が嵌合する。つまり
この切り起こし62はベース上で固定子52の位置を決
めるために設けてある。このベース60と固定子52と
を位置決めし、アウトサート成形により固定する。
【0023】図12はこうして得られた固定子54を示
している。固定子54はベース60上に固着され、中央
に円筒状スリーブ51により形成された貫通孔55があ
る。この貫通孔55に、前述の第一の実施例同様、含油
軸受けを圧入し、この軸受けでロータを支持する。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明は軸受け圧入
孔を絶縁被膜成形時に油吸収の無いやわらかい樹脂にて
形成、あるいは堅い樹脂成形にて軸受け圧入孔内面に円
筒状被膜部を形成することにより、含油合金軸受けを圧
入固着した場合の堅い樹脂による油の吸い出しをやわら
かい樹脂によりくい止めることができる、あるいは円筒
状被膜部だけに止めることができるので、含油合金軸受
け外周の金属スリーブも不要となる。
【0025】また、軸受け圧入孔をやわらかい樹脂にて
形成しているため、圧入固着による含油合金軸受け内径
の収縮によるバラツキも少なく、サイジングが不要とな
る効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例2を示す断面図である。
【図3】本発明に係る小型モールドモータを示す断面図
である。
【図4】本発明における固定子部を示す斜視図である。
【図5】従来例を示す断面図である。
【図6】本発明の鉄心の斜視図である。
【図7】本発明に係る成形金型の下型の上面斜視図であ
る。
【図8】本発明に係る成形金型の上型の下面斜視図であ
る。
【図9】本発明に係る成形金型と鉄心との関係を示す断
面図である。
【図10】本発明の鉄心を巻線を形成した状態を示す斜
視図である。
【図11】本発明のベースに固定子を固定する部分を示
す斜視図である。
【図12】本発明の固定子がベース上に成形固着された
状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 含油合金軸受け 1a 金属スリーブ 2 絶縁被膜 2a 円筒状スリーブ 3 樹脂 3a 円筒状被膜部 4 駆動巻線 5 鉄心 6 軸受け圧入孔 7 出力軸 8 ロータ 9 取付構造部 20 鉄心 22 磁極 23 突出部 24 磁力線発生面 25 貫通孔 26 孔 30 下型 31 突起 32 位置決め面 33 溝 34 窪み 35 下面 36 窪み 37 平滑面 40 上型 41 突起 42 孔 43 窪み 44 平滑面 45 平滑面 46 平滑面 50 巻線 51 樹脂部材 52 固定子組立体 54 固定子 60 ベース 61 孔 62 切り起こし 63 孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内鉄型モータの鉄心と駆動巻線を絶縁す
    るための絶縁被膜を、樹脂成形手段によって行うと共
    に、この樹脂成形手段において、前記鉄心の中心部に、
    含油合金軸受を圧入する孔部を同時に形成させたことを
    特徴とする小型モールドモータ。
  2. 【請求項2】 駆動巻線が巻回された固定子鉄心組立
    を、エンプラ等の樹脂にて、モータの固定部あるいは装
    置等の基体に、一体的に成形、固着したことを特徴とす
    る請求項1記載の小型モールドモータ。
  3. 【請求項3】 駆動巻線が巻回された固定子鉄心組立
    を、エンプラ等の樹脂にて、モータの固定部あるいは装
    置等の基体に、一体的に成形、固着する工程において、
    鉄心中心部に、駆動巻線絶縁被膜形成時に形成した円筒
    部の内径に、前記エンプラ等の樹脂にて、円筒状の薄膜
    を形成させたことを特徴とする請求項1及び2記載の小
    型モールドモータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008301697A (ja) * 2007-05-01 2008-12-11 Ogura Clutch Co Ltd 電動燃料ポンプ
JP2009189109A (ja) * 2008-02-05 2009-08-20 Panasonic Corp ブラシレスモータ

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JP2009189109A (ja) * 2008-02-05 2009-08-20 Panasonic Corp ブラシレスモータ

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