JPH0669374A - 光硬化性誘電体層のパターン形成方法 - Google Patents

光硬化性誘電体層のパターン形成方法

Info

Publication number
JPH0669374A
JPH0669374A JP5107076A JP10707693A JPH0669374A JP H0669374 A JPH0669374 A JP H0669374A JP 5107076 A JP5107076 A JP 5107076A JP 10707693 A JP10707693 A JP 10707693A JP H0669374 A JPH0669374 A JP H0669374A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
dielectric
photocurable
organic
patterning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5107076A
Other languages
English (en)
Inventor
William John Nebe
ジョン ネベ ウィリアム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EIDP Inc
Original Assignee
EI Du Pont de Nemours and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by EI Du Pont de Nemours and Co filed Critical EI Du Pont de Nemours and Co
Publication of JPH0669374A publication Critical patent/JPH0669374A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/20Exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/2002Exposure; Apparatus therefor with visible light or UV light, through an original having an opaque pattern on a transparent support, e.g. film printing, projection printing; by reflection of visible or UV light from an original such as a printed image
    • G03F7/2014Contact or film exposure of light sensitive plates such as lithographic plates or circuit boards, e.g. in a vacuum frame
    • G03F7/2016Contact mask being integral part of the photosensitive element and subject to destructive removal during post-exposure processing
    • G03F7/2018Masking pattern obtained by selective application of an ink or a toner, e.g. ink jet printing
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/0047Photosensitive materials characterised by additives for obtaining a metallic or ceramic pattern, e.g. by firing
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2218/00Methods for coating glass
    • C03C2218/30Aspects of methods for coating glass not covered above
    • C03C2218/355Temporary coating
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0306Inorganic insulating substrates, e.g. ceramic, glass
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits
    • H05K3/4644Manufacturing multilayer circuits by building the multilayer layer by layer, i.e. build-up multilayer circuits

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 現像パターンの解像度が高く、パターニング
処理中に光硬化層を傷つけることがなく、しかも室内光
の存在下でも処理を行なうことができる、光硬化性の誘
電体層のパターニング方法を提供する。 【構成】 誘電性固形分と無機バインダーとを有する光
硬化性の第1の層の上に、化学線の透過を阻止する薬剤
でパターンを形成した第2の層を形成し、この第2の層
を光ツールとして前記第1の層をパターニングし、前記
第2の層を除去した後、パターニングされた光硬化部分
を乾燥し、その後、焼成して、その誘電性固形物と無機
バインダーとを焼結させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の誘電体層のパタ
ーン形成方法に関するものである。さらに詳しくは、イ
ンテグラルマスク(integral mask )を形成する非感光
性パターニングを用いた光硬化性誘電体層のパターン形
成方法に関するものである。
【0002】なお、本明細書の記述は本件出願の優先権
の基礎たる米国特許出願第07/880,091号の明
細書の記載に基づくものであって、当該米国特許出願の
番号を参照することによって当該米国特許出願の明細書
の記載内容が本明細書の一部分を構成するものとする。
【0003】
【従来の技術】多層厚膜回路は、多年の間、面積単位当
りの回路機能性を向上するために、使用されてきてい
る。さらに、回路技術における最近の進歩により、新た
に、誘電性材料をかかる用途に用いることが、必要とな
ってきている。これまで、多重回路に用いられている誘
電性材料のほとんどは、市販の厚膜誘電性組成物であっ
た。これらは、誘電性固形分の微細分割粒子と、不活性
な有機媒体中に分散された無機バインダーとから構成さ
れてる。この厚膜材料は、所要の誘電性パターンに対応
したパターンで、基板に塗布され、ビア(via )構造用
のホールを有している。これは、通常、スクリーン印刷
によって、基板上に、所要のパターンで、なされる。こ
の材料は、次ぎに、加熱され、すなわち、“焼成(fir
e)”して、前記有機材料の全てを揮発させ、前記無機
材料は焼結させる。
【0004】その他の方法としては、感光性の、特に光
硬化性の、誘電性材料を用いる方法がある。この誘電体
は、無機バインダーにより、モノマー、バインダーおよ
び光開始剤からなる光硬化性媒体中の一つの分散体とし
て、基板に塗布される。この誘電体層は、イメージに従
った(imagewise )パターンで、すなわち、光ツール
(phototool )を介して、化学線に曝され、現像されて
非露光領域が除去され、焼成される。
【0005】第3の方法としては、フェルテン(Felte
n)により米国特許第5,032,216 号において開示されて
いるように、拡散パターニング(diffusion patternin
g)がある。この方法において、非感光性の誘電性材料
の第1の層は、基板にパターン化しないで塗布され、つ
づいて、第2のパターン化された層が塗布される。この
第2の、パターン化された層は、下方の前記第1の層に
拡散し、該層の分散性を変化させる。次いで、該第1の
層は、その分散性の大きな部分が除去される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の各方法は、
幾つかの欠点により、不利益を被っている。
【0007】あるパターンにスクリーン印刷する従来法
は、解像度が限定される。具体的には、ラインおよびス
ペースの解像度が8ミル(200 マイクロメータ)より良
好には得られず、ビアの直径が8〜10ミル(200 〜250
マイクロメータ)より良好にはならない。
【0008】感光性の誘電性材料では、前記光ツールを
使用する必要がある。前記感光性層の表面を前記光ツー
ルで傷付けることなしに、前記感光層と前記光ツールと
を適切に接触させる問題がある。さらに、感光性の誘電
性組成物中に用いられる光開始剤のほとんどは、室内光
に感光してしまう。したがって、これらの材料は、室内
光によって反応が開始されないように、黄色光環境の下
で、取り扱わなければならない。
【0009】拡散パターニングでは、その拡散材料は、
垂直に拡散すると同じ程度に、X-Y向にも拡がる傾向が
あり、それにより、解像度の損失が生じる。
【0010】したがって、前述の欠点を、全てでなくと
も、多くを克服した誘電性材料にパターンを形成する方
法が要求されている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、パターン化さ
れた誘電体層を形成する方法に関するものであり、以下
の工程を有する。
【0012】(a) (1)非ガラス性の誘電性固形分
の微細分割粒子と(2)軟化点が550 から825 ℃の範囲
にある無機バインダーの微細分割粒子とが、(3)有機
ポリマーバインダー、(4)光開始系、(5)モノマー
および(6)有機媒体からなる母材中に分散されてなる
光硬化性の第1の層を、パターン化しないで、基板に塗
布する工程、(b) 前記光硬化性の第1の層に、化学
線の透過を阻止する薬剤を有するパターニングを行なう
第2の層を、塗布する工程、(c) 前記光硬化性の第
1の層を、化学線に、光ツールを用いないで、露光さ
せ、前記光硬化性の第1の層の内、前記パターニングを
行なう第2の層によって覆われていない部分を、光硬化
させる工程、(d) 前記パターニングを行なう第2の
層と、前記第1の層の内、前記第2の層に覆われている
光硬化されていない部分を除去する工程、および(e)
前記基板と、前記工程(d)で前記第1の層の残され
た光硬化した部分とを、前記有機バインダー、前記光開
始系、前記モノマーおよび前記有機溶剤を揮発させ、前
記誘電性固形分と無機バインダーとを焼結させるに充分
な温度にまで、加熱する工程。
【0013】(定義)ここで用いられたように、次ぎの
用語は、以下に示す意味を持つものである。用語“分散
性”は、与えられた材料の層またはフィルムに、つけら
れたものであり、この材料が、洗浄液の物理的または化
学的作用によって、移動または除去され得ることを、意
味する。用語“現像剤”は、与えられた材料をその中に
分散させることができる洗浄液を、意味する。
【0014】用語“光硬化性”は、化学線に露光される
と、与えられた現像剤に分散しにくくなる材料を、意味
する。
【0015】以下、本発明をさらに詳しく説明する。
【0016】本発明は、誘電体層をパターンに形成する
方法に関するものである。この方法は、特に、電子製品
用の非常に小さなビアを有する誘電体層を形成するに好
適である。本発明方法では、光硬化性の誘電性材料を有
する第1の層が、基板に塗布される。この第1の層に
は、化学線の透過を妨害する非光硬化性材料を有するパ
ターニングを行なう層が、塗布される。この積層体は、
次ぎに、その全体を、前記第1の層の内、前記第2のパ
ターン化された層によって覆われていない部分を光硬化
させる化学線に、露光される。つづいて、この積層体
は、現像工程に移され、ここで、前記第2の層と、前記
第1の層の内、光硬化されていない部分とが、除去さ
れ、前記基板上には、パターン化された誘電体層が残さ
れる。次ぎに、前記誘電体層は、焼成されて、その内の
有機材料を揮発され、無機材料が焼結される。
【0017】感光性の誘電性材料は、従来どおり、光ツ
ールを介して、すなわち、化学線の透過を妨害する不透
明な部分と、化学線を伝達する透明部分とからなるパタ
ーンを有するフィルムを介して、化学線に露光される。
しかしながら、ほとんどの光ツール材料、例えば、ポリ
エステルは、その“透明な”部分においてさえも、350n
m 以下の化学線のほとんどを吸収してしまう。したがっ
て、使用可能な前記開始系は、350nm 以上を吸収するも
のに限られる。本発明の方法は、前記“光ツール”が前
記光硬化性層の表面に直接付着されるので、より一層の
融通性を持っている。像形成されるべき部分は、開けら
れており、“透明な”材料で覆われてはいない。これに
より、化学線は遮られず、従来の開始系も、より短いUV
波長に感受性をもつ開始系も、ともに使用することがで
きる。後者の開始系では、前記光硬化性材料が白光に対
して安定となる、という付加的な利点がある。したがっ
て、この光硬化性材料を、後半の処理工程において、黄
色光条件を必要とすることなく、調製し、取り扱うこと
が、可能となる。活性な短い波長は、ほとんどの白熱灯
や白光蛍光灯では、放射されない。
【0018】I. 処理工程 本発明方法の第1の工程は、感光性の誘電性材料層を基
板上に塗布する工程である。前記感光性材料は、フィル
ムまたは厚膜ペーストのどちらの形態にでも、塗布可能
である。フィルム材料は、一般に、約1ミル(0.0025 c
m )から10ミル(0.025 cm)の範囲の厚みを有し、積層
に塗布される。厚膜材料は、一般にスクリーン印刷によ
り、前記厚み範囲と同じ厚み範囲に、塗布される。印刷
の後、厚膜は、わずかに昇温させて、具体的には、50〜
100 ℃で、乾燥される。
【0019】本発明方法の次ぎの工程は、前記光硬化性
層上に、パターニングを行なう非感光性材料の第2の層
を塗布する工程である。このパターニングを行なう層
は、多くの異なった技術によって、塗布することが可能
である。その的確な塗布方法は、このパターン化された
層を構成する材料の性質や特性に依存する。使用可能な
幾つかの技術としては、スクリーン印刷、市販のコンピ
ュータ用プリンターと同じインクジェットプリントヘッ
ドによる印刷、固形分状態のトナーによる印刷、たとえ
ば、レーザープリンター、熱転写印刷、プロッタのペン
で直接に描画、フレキソ印刷、グラビアまたはオフセッ
ト印刷法がある。これら適用方法の多くは、デジタル化
した情報を用いることができ、その結果、それによるパ
ターンのデザインやどのような変更も、コンピュータに
よって、作ることができる。この“デジタルイメージン
グ”技術は、高速、融通性および精度において格段の利
点がある。
【0020】前記パターニングを行なう第2の層は、一
般に、次ぎの処理工程、すなわち、露光工程の前に乾燥
される。この層の乾燥は、前記光硬化性層での方法と同
様の方法により、行なわれる。幾つかの場合では、この
パターニングを行なう第2の層の乾燥は、不必要であ
る。
【0021】前記パターニング行なう第2の層の厚み
は、その適用方法とその材料の不透明度によって異な
る。もし、あまりにも材料塗布量が少量である場合は、
マスクとしての役割を果たせない、すなわち、このマス
ク層は、この層の下の前記光硬化性層が化学線に曝され
るのを防ぐことができない。このパターン化された層が
あまりにも厚い場合は、その必要な解像度を得ることが
困難になる。前記パターニングを行なう材料が、スクリ
ーン印刷または印刷板法(printing plate systems)に
より、塗布される場合、この層は、通常、少なくとも0.
5 ミル(0.0013 cm厚となり、一般的に1から2ミル
(0.0025から0.050 cm)厚となる。このパターニングを
行なう層が、レザー印刷、熱転写またはインクジェット
プリンターにより塗布される場合、この層は、充分な不
透明性を備えるが、より薄くなる。このパターニングを
行なう層は、反射密度計による測定で、少なくとも3の
光学密度を有することが、望ましい。
【0022】本発明方法の次ぎなる工程は、基板、光硬
化性の第1の層およびパターニングを行なう第2の層か
らなるアッセンブリを、化学線に曝す工程である。前記
パターニングを行なう第2の層は、マスクとして機能
し、その結果、前記光硬化性の第1の層のうち前記第2
の層に覆われていない部分のみが、化学線に曝され、重
合する。前記パターニングを行なう第2の層は、前記光
硬化性の第1の層の表面に直接に印刷されるので、前記
光ツールと前記光硬化性層との間の間隙に関連する問題
は生じない。さらに、別体の光ツールを用いた時のよう
な前記光硬化性層の表面を傷つける可能性は、存在しな
い。適正な波長と適切な強度を有する化学線を照射する
照射源ならば、どのようなものも、使用可能である。好
適な線源の幾つかとしては、水銀および水銀- キセノ
ン、炭素アーク灯、および他の市販のUV光源が挙げられ
る。
【0023】本発明方法の次ぎなる工程は、前記第1の
層の現像と、前記パターニングを行なう第2の層の除去
工程である。前記第1の層は、その内の光硬化していな
い部分、すなわち、化学線に露光されていなかった部
分、したがって、現像剤により分散されやすい部分が、
除去される。この現像工程は、前記露光されたアッセン
ブリに現像剤を噴霧する方法や現像剤中に撹拌しなが
ら、あるいは撹拌しないで、前記アッセンブリを浸漬す
る方法を含む公知の現像技術を用いて、実施可能であ
る。前記パターニングを行なう第2の層は、その下の光
硬化性層の良好な現像を達成するために、現像剤によっ
て、完全かつ迅速に除去しなければならない。
【0024】前記現像工程の終了した後は、前記アッセ
ンブリは、前記基板と前記第1の層の光硬化した部分と
から構成されている。次ぎに、このアッセンブリは、単
一層のままで焼成してもよく、もしくは、前記第1の層
の上に導電性および誘電性の層を追加し、この多層のア
ッセンブリを一緒に焼成(共焼成)するようにしてもよ
い。
【0025】この加熱のサイクルは、先にその有機材料
を揮発させ、次いで、その無機材料を焼結させるもので
なければならない。この焼成工程は、通常、2から3時
間のサイクルである。この焼成法の第1段階は、前記無
機バインダーの軟化点温度以下の温度で、具体的には、
500 ℃以下で、実施される。この段階の間に、前記有機
材料は揮発される。この焼成法の第2の段階は、前記無
機バインダーの軟化点以上の温度で、具体的には、800
から1000℃以上の温度で、実施される。この段階の間
に、前記無機バインダーは軟化し、前記誘電性の固形分
と焼結する。前記第1の層が単一層として焼成される場
合は、前記有機材料の完全な酸化と揮発を確実なものと
するために、大気中で、実行することが、望ましい。
【0026】前記第1の層が他の層と共焼成される場合
は、焼成条件は、存在している前記他の材料、特に導電
体材料の性質に依存する。金または銀の導電体材料が用
いられる場合は、その多層アッセンブリは、空気中で、
上述の温度で、しかも、この導電体材料の融解温度を越
えない温度で、焼成することが可能である。銅製の導電
体材料が存在する場合は、焼成は、通常、空気雰囲気中
で行なうことはできない。というのは、銅の好ましから
ざる酸化から銅酸化物が生じるからである。この場合、
アッセンブリは、初めに、ほぼ非酸化性の雰囲気中で、
焼成されて、その有機材料を揮発させ、次ぎに、焼結相
を得るために本質的に非酸化性の雰囲気中で焼成され
る。前記の“ほぼ非酸化性の”という用語は、銅金属に
どの程度でも有意な酸化を生じさせない程度の不十分な
量であるが、有機材料の酸化および揮発を生じさせるに
は充分な量の酸素を含む雰囲気を、意味している。実際
には、100 〜1000 ppmの酸素を含む窒素雰囲気が、この
焼成工程の焼結前の段階に好適であることが、判明して
いる。300 から800 ppm の酸素が好適である。前記の
“本質的に非酸化性の”という用語は、残渣程度量の酸
素しか含まれていない不活性雰囲気を、意味している。
実際には、酸素含有量が100 ppm または未満の窒素雰囲
気が、この焼成工程の焼結段階に好適であることが、判
明している。
【0027】II. 材料 A. 基板 本発明方法は、典型的には厚膜プロセスに用いられる無
機基板上に適用可能である。好適な基板としては、Al2O
3 、SiO2、シリコン、AlN および類似のものが、挙げら
れる。
【0028】B.光硬化性の誘電体層 光硬化性の誘電体層は、(1)非ガラス性の誘電性固形
分の微細分割粒子と(2)550 から825 ℃の範囲の軟化
点を有する無機バインダーの微細分割粒子とを有し、こ
れらが、(3)有機ポリマーバインダー、(4)化学線
に感光性を有する光開始系、(5)モノマー、および
(6)有機溶剤からなる母材中に分散されてなるもので
ある。
【0029】1. 誘電性固形分 本発明は、実際的には、どのような高融点無機固形分材
料にも、適用可能である。しかしながら、誘電性固形分
の分散体を得るに、特に好適なものは、アルミナ、チタ
ネート、ジルコネートおよびスタネート(スズ酸塩)で
ある。また、このような材料の前駆物質、すなわち、焼
成されると、誘電性固形分に変換する固形分材料や、こ
れらの混合物も、適当である。
【0030】多くの誘電性固形分の中で、本発明に使用
して好適なものは、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、PbTiO3
CaZrO3、BaZrO3、CaSnO3、BaSnO3およびAl2O3 である。
セラミック技術の当業者には明らかなように、本発明の
組成に用いられる誘電性固形分の的確な化学組成は、レ
オロジー的な意味では、通常、決定的に重要ではない。
また、この誘電性固形分は、この誘電性固形分が分散さ
れる前記有機材料中で膨潤する特性を持たないことが、
望ましい。というのは、この膨潤によって、その分散体
のレオロジー特性が、大きく変化してしまうからであ
る。
【0031】前記有機材料のフィルムまたは層が焼成さ
れて、その有機材料が除去され、前記無機バインダーと
前記誘電性固形分とが焼結される時に、前記有機材料の
完全な揮発が適切に得られるように、前記誘電性固形分
の分散体は、粒径が0.2 マイクロメータ未満のものが有
意量ふくまれないことが重要であると、判明している。
しかしながら、通常、この誘電性固形分は、20マイクロ
メータを越えることはなく、さらに、この誘電性固形分
の少なくとも80重量%が、粒径が1〜10マイクロメータ
である必要がある。この分散体が膜厚ペーストを得るた
めに用いられ、通常、それらがスクリーン印刷により塗
布される場合は、その最大粒径は用いるスクリーンの厚
みを越えるべきではなく、この分散体が乾燥光硬化性フ
ィルムを得るために用いられる場合は、その最大粒径は
前記フィルムの厚みを越えるべきではない。
【0032】さらに、前記誘電性粒子は、付随している
無機バインダーの焼結特性に悪影響を与えやすいので、
その(表面積/重量)比は、10m2/g を越えないこと
が、好ましい。この(表面積/重量)比は、さらに好ま
しくは、5m2/g 以下である。(表面積/重量)比が1
〜5 の誘電性粒子が、かなり満足すべきものであると、
判明している。
【0033】d50値、すなわち、より小径の粒子数とよ
り大径な粒子数とが同一である点、のための好適な粒径
は、2.30から2.70マイクロメータの範囲内である。この
寸法範囲は、ふくれ(blister )のない表面を達成する
同時に密閉構造を維持するために、好適である。
【0034】好適な材料は、アルミナである。ミルで粉
砕した水- アルミナスラリーを微細なメッシュ(例え
ば、400 メッシュ)のスクリーンを通過させて径の大き
な粒子を除去し、また、磁気分離装置を通す手順が、好
ましい。前記磁気分離装置は、除去しなければ最終製品
の磁気伝導性を増加させてしまう全ての磁気伝導性材料
を除去する。また、アルミナは、ミル粉砕の後、凍結乾
燥することができる。
【0035】2. 無機バインダー 本発明に用いられる無機バインダー、すなわち、ガラス
フリットは、該無機結晶粒子を焼結するのを促進するも
のであり、前記誘電性固形分の融解温度未満の融解温度
を有する周知のどのような組成物でもよい。この無機バ
インダーの軟化温度は550 から825 ℃が好ましく、さら
に好ましくは、575 から750 ℃である。550 ℃未満で融
解が生じると、有機材料がカプセルに入れられたように
なってしまうであろうし、ふくれが前記誘電体層に前記
有機分解物として形成されることとなる。一方、軟化点
が825 ℃を越えると、多孔質な誘電体を生成しやすくな
り、この場合、銅の金属化が同時に生じる焼結温度、例
えば、900 ℃が、採用される。
【0036】最も好適に用いられる前記ガラスフリット
としては、ホウ珪酸鉛フリットなどのホウ珪酸塩、ビス
マス、バリウム、カルシウムまたは他のアルカリ土類ホ
ウ珪酸塩フリットがある。このようなガラスフリット調
製は、周知であり、例えば、ガラスの複数成分が酸化物
の状態でともに融解されて構成され、この融解組成物を
水中に滴下して、形成される。この開始材料は、ガラス
前駆物質、すなわち、フリット製造の通常の条件下で所
要の酸化物を生じるような組成物、でもよい。
【0037】その後、このフリットは、好ましくは、前
記誘電性固形分と同様な方法で、処理される。このフリ
ットは、微細なメッシュのスクリーンにかけられ、大径
の粒子を除去される。というのは、この固形分組成物が
集塊されてはならないからである。前記セラミック固形
分のような該無機バインダーは、その重量に対する比表
面積が、10m2/g 以下であり、その粒径が、1〜10 マ
イクロメータであることが好ましい。
【0038】前記無機バインダーのd50値は、前記誘電
性固形分のd50値と同一またはそれ未満であることが好
ましい。誘電性固形分の粒径が一定の場合、密封性を達
成するために必要な(無機バインダー/誘電性固形分)
比は、無機バインダーの寸法が減少するに連れて減少す
る。誘電性固形分−無機バインダー系が定められた場
合、セラミック固形分に対する無機バインダーの比が、
密封性を達成するに必要な比より有意に大きいと、前記
誘電体層は焼結時にふくれを形成し易い。この比が有意
に低いと、焼結された誘電体は、多孔質となり、それゆ
え、比密封性となる。
【0039】前述の粒径および表面積範囲では、それで
も、無機バインダー粒子は、0.5 〜6マイクロメータが
好ましい。というのは、高表面積を有するより小径の粒
子は、有機材料を吸着しやすく、それにより、清浄な分
解を妨害されるからである。逆に、より大径の粒子は、
より焼結特性が劣化する傾向がある。無機バインダー
は、固形物の合計重量に対して10から70重量%存在する
ことが、好ましい。
【0040】3. 有機バインダー 有機バインダーは、前記光硬化性層の処理に、すなわ
ち、現像工程に、必要なものである。化学線に露光し、
光硬化する前に、この有機バインダーは、前記現像剤中
に溶解、膨潤もしくは分散されなければならない。この
現像剤は水溶液または半水溶液または有機溶剤である。
非水溶性現像剤で現像可能な有機バインダーの好適なも
のとしては、(1)炭素数1〜10のアルキルアクリレー
ト、炭素数1〜10のアルキルメタクリレート、アルファ
メチルスチレンと0〜2重量%のエチレン様の非置換カ
ルボン酸、アミンまたはシラン含有組成物の均一ポリマ
ーおよび共重合体、(2)炭素数1〜10のモノ−オレフ
ィンの均一ポリマーおよび共重合体、(3)炭素数1〜
4のアルキレンオキサイドの均一ポリマーおよび共重合
体、および(4)これらの混合物、が含まれる。水溶性
または半水溶性現像剤で現像可能なバインダーの好適な
ものとしては、前記(1)タイプのもので、そのカルボ
ン酸組成物が2〜15%(半水溶性)まで増加されたもの
や、15%以上に増加されたもの(水溶性)が、含まれ
る。
【0041】この有機バインダーは、一般的に、無機固
形物の合計重量に対して、5〜15重量%存在する。
【0042】好適な現像剤は、周知のフォトレジスト技
術において、見つけることができる。有機溶媒の現像に
おいては、1,1,1,−トリクロロエタンが頻用されてい
る。好適な水溶性現像剤としては、炭化ナトリウムまた
は燐酸三ナトリウムの0.5 〜2重量%溶液が、含まれ
る。半水溶性の現像剤の例としては、1重量%の炭化ナ
トリウムおよび3〜5体積%のブチルカルビトール、ま
たは0.5 〜1重量%のホウ酸ナトリウムおよび5〜10%
のブチルセルソルブ(butyl cellusolve)が、含まれ
る。
【0043】4. 光開始系 好適な光開始系は、熱的に非活性であるが、185 ℃また
は185 ℃未満で化学線に曝されるとフリーラジカルを発
生するものである。従来の光開始系に加えて、本発明方
法に用い得る光開始系としては、350nm 未満の波長を有
する化学線に感光するものが、含まれる。これらの光開
始剤は、室内光では光硬化を開始しない。このことによ
り、この材料を、黄色光条件を使用することなく、取り
扱い、処理することが、可能となる。
【0044】好適な光開始系の例としては、置換または
非置換の多核キノンが含まれる。これらのキノンは、共
役炭素環系中に二つの内環炭素を有する化合物である。
このような化合物としては、9,10 −アントラキノン、
2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノ
ン、2-tert ブチルアントラキノン、オクタメチルアン
トラキノン、1, 4−ナフトキノン、9,10 −フェナン
トレンキノン、ベンゾアントラセン−7,12 −ジオン、
2, 3−ナフタセン−5,12 −ジオン、2−メチル−
1, −ナフトキノン、1, 4−ジメチルアントラキノ
ン、2, 3−ジメチルアントラキノン、2−フェニルア
ントラキノン、2, 3−ジフェニルアントラキノン、レ
テンキノン、7, 8, 9,10 −テトラハイドロナフタセ
ン−5,12 −ジオン、および1, 2, 3, 4−テトラハ
イドロベンゾアントラセン−7,12 −ジオンがある。他
の有用な光開始剤としては、米国特許第2,760,863 号に
記載されているものがあり、キサントンおよびイソプロ
ピルチオキサントン、4−ベンジル−4′−メチルジフ
ェニルサルファイド、エチル−4−ジメチルアミノ−ベ
ンゾエート、2, 2−ジメトキシ−2−フェニルアセト
フェノン、(ベンゾイン、ピバロイン、アシロインエー
テルなどのビジナルケトアルドニルアルコール類(vici
nal ketaldonyl alcohols )、例えば、ベンゾインメチ
ルおよびエチルエーテル)、(α−メチルベンゾイン、
α−アリルベンゾインおよびα−フェニルベンゾイン)
を含むα−炭化水素置換芳香族アシロインが含まれる。
米国特許第2,850,445 号、同第2,875,047 号、同第3,09
7,096 号、同第3,074,974 号、同第3,097,097 号、およ
び同第3,145,104 号に開示されている光還元性染料およ
び還元剤と、さらに、米国特許第3,427,161 号、同第3,
479,185 号、および同第3,549,367 号に記載されている
ような、フェナジン、オキサジンおよびキノン類、ミヒ
ラーケトン(Michler's ketone)、ベンゾフェノン、ロ
イコ染料を含む水素供与体を有する2, 4, 5−トリフ
ェニルイミダゾリル二量体、の染料とが、開始剤とし
て、使用可能である。また、光開始剤および光阻止剤と
ともに使用して有用な増感剤は、米国特許第4,162,162
号に開示されている。
【0045】光開始剤または光阻止剤系は、乾燥光硬化
性層の合計重量に対して、0.05から10重量%存在する。
【0046】5. モノマー 本発明のモノマー成分は、少なくとも一つの重合性エチ
レン族を有する、少なくとも一つの追加の重合性エチレ
ン様の不飽和化合物である。このような化合物は、フリ
ーラジカルで開始された、連鎖付加重合によって、高重
合体を形成するか、または、複数の不飽和サイトが残っ
ているポリマーバインダーで、架橋することができる。
これらの単量体化合物は、非ガス状、すなわち、100 ℃
を越える普通の沸点を有し、前記有機ポリマーバインダ
ー上での可塑化反応を有する。
【0047】単独または他のモノマーと組み合わされて
使用され得る好適なモノマーとしては、次のようなもの
が含まれる。すなわち、t-ブチルアクリレートおよびメ
タクリレート、1, 5−ペンタンジオールジアクリレー
トおよびジメタクリレート、N,N −ジエチルアミノエチ
ルアクリレートおよびメタクリレート、エチレングリコ
ールジアクリレートおよびジメタクリレート、1, 4−
ブタンジオールジアクリレートおよびジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジアクリレートおよびジメタ
クリレート、ヘキサメチレングリコールジアクリレート
およびジメタクリレート、1, 3−プロパンジオールジ
アクリレートおよびジメタクリレート、デカメチレング
リコールジアクリレートおよびジメタクリレート、1,
4−シクロヘキサンジオールジアクリレートおよびジメ
タクリレート、2, 2−ジメチロールプロパンジアクリ
レートおよびジメタクリレート、グリセロールジアクリ
レートおよびジメタクリレート、トリプロピレングリコ
ールジアクリレートおよびジメタクリレート、グリセロ
ールトリアクリレートおよびトリメタクリレート、トリ
アクリレートおよびトリメチロールプロパントリアクリ
レートおよびトリメタクリレート、ペンタエリトリトー
ルトリアクリレートおよびトリメタクリレート、ポリオ
キシエチル化トリメチロールプロパントリアクリレート
およびトリメタクリレートおよび米国特許第3,380,831
号に開示されているような類似の化合物、2, 2−ジ
(p-ヒドロキシフェニル)−プロパンジアクリレート、
ペンタエリトリトールテトラアクリレートおよびテトラ
メタクリレート、2, 2−ジ−(p−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパンジメタクリレート、トリエチレングリコ
ールジアクリレート、ポリオクスエチル−2, 2−ジ−
(p-ヒドロキシフェニル)プロパンジ−メタクリレー
ト、ビスフェノール−Aのジ−(3−メタクリルオキシ
−2−ヒドロキシプロピル)エーテル、ビスフェノール
−Aのジ−(2−メタクリルオキシエチル)エーテル、
ビスフェノール−Aのジ−(3−アクリルオキシ−2−
ヒドロキシプロピル)エーテル、ビスフェノール−Aの
ジ−(2−アクリルオキシエチル)エーテル、1, 4−
ブタンジオールのジ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒ
ドロキシプロピル)エーテル、トリエチレングリコール
ジメタクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロール
プロパントリアクリレート、ブタングリコールジアクリ
レートおよびジメタクリレート、1, 2, 4−ブタント
リオールトリアクリレートおよびトリメタクリレート、
2, 2, 4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ
アクリレート、ジメタクリレート、1−フェニルエチレ
ン−1, 2−ジメタクリレート、ジアリルフマレート、
スチレン、1, 4−ベンゼンジオールジメタクリレー
ト、1, 4−ジイソプロペニルベンゼン、および1, 5
−トリイソプロペニルベンゼン、である。分子量が少な
くとも300 のエチレン様の不飽和化合物もまた有用であ
る。この化合物は、例えば、アルキレンまたは、炭素数
2から15のアルキレングリコールまたは1から10のエー
テル結合のポリアルキレンエーテルグリコールから調製
されたポリアルキレングリコールジアクリレート、およ
び米国特許第2,927,022 号に開示された化合物で、例え
ば、多数の付加重合性エチレン結合を有し、特に複数の
末端結合が存在する化合物である。好ましいモノマーと
しては、ポリオキシエチレン化トリメチロールプロパン
トリアクリレート、エチレン化ペンタエリトリトールト
リアクリレート、ジペンタエリトリトールモノヒドロペ
ンタアクリレートおよび1,10 −デカンジオールジメチ
ルアクリレートがある。他の好適なモノマーとしては、
モノヒドロオキシポリカプロラクトンモノアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート(分子量、
約400 )、およびポリエチレングリコール400ジメタ
クリレート(分子量、約400 )がある。
【0048】前記不飽和モノマー成分の含有量は、乾燥
光硬化性層の合計重量に対して5から45重量%である。
【0049】6. 有機溶媒 この有機溶媒の主目的は、セラミックまたは他の物質に
容易に塗布できる形態に、前記組成の微細分割固形分の
分散する媒体として作用することである。したがって、
この溶媒は、第1に、前記固形分を、適切な程度の安定
性をもっった分散体に形成することのできるものでなけ
ればならない。第2に、この有機溶媒のレオロジー特性
は、前記分散体に良好な塗布特性を付与するようなもの
でなければならない。
【0050】この有機溶媒、ポリマーバインダー、モノ
マー、開始剤および他の補助有機添加物が、前記無機材
料が分散される前記“有機媒体”を構成する。
【0051】前記分散体がフィルムにされる場合は、前
記有機媒体の溶媒成分は、この溶媒成分は、溶媒の混合
物でもよいが、この成分は、その中に含まれるポリマー
の完全な溶液を得るように、そして、大気圧下で比較的
低レベルの熱を加えることによって前記分散体から該溶
媒が蒸発されるのを可能とするのに充分に高い揮発性を
持つように、選択される。さらに、この溶媒は、その沸
点およびこの有機媒体中に含まれるすべての他の添加物
の分解温度未満で、充分にボイルしなければならない。
好適な溶媒の例としては、ベンゼン、アセトン、キシレ
ン、メタノール、エタノール、メチルエチルケトン、
1, 1, 1−トリクロルエタン、テトラクロロエチレ
ン、アミルアセテート、2, 2, 4−トリエチルペンタ
ンジオール−, 3−モノイソブチレート、トルエン、メ
チレンクロライド、およびエチレングリコールモノアル
キルおよびエチレングリコールモノ-n−プロピルエーテ
ルなどのジアルキルエーテル、が含まれる。キャスティ
ングフィルムの場合は、メチレンクロライドが、その揮
発性ゆえに、特に好適である。
【0052】しばしば、前記有機媒体は、また、前記バ
インダーポリマーのTgを低下させる一種以上の可塑剤を
含有する。この可塑剤は、セラミック基板への積層を確
かなものとし、前記組成物の非露光部分の現像を促進す
る助けとなる。しかしながら、この材料の使用は、それ
らから鋳出されるフィルムが焼成される場合に除去され
ねばならない有機材料の量を低減するために、最小限に
すべきである。可塑剤の選択は、もちろん、調整されな
ければならないポリマーによって最初に決定される。様
々なバインダー系に用いられてきた可塑剤の内、ジエチ
ルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフ
タレート、ジベンジルフタレート、アルキルホスフェー
ト、ポリアルキレングリコール、グリセロール、ポリ
(エチレンオキサイド類)、ヒドロキシエチレン化アル
キルフェノール、トリクレシルホスフェートトリエチレ
ングリコールジアセテートおよびポリエステル可塑剤、
がよい。ジブチルフタレートは、しばしば、アクリルポ
リマー系とともに用いられる。というのは、この化合物
が比較的少ない濃度で効果的に使用し得るからである。
【0053】有機化合物に対する該無機固形分(誘電性
固形分とガラス)の重量比は、前記分散体がフィルムに
される場合のためには、0.5 から8.0 の範囲内であるこ
とが、好ましく、さらに好ましくは、1.0 から6.0 の範
囲である。この有機物に対する無機固形分の割合は、前
記無機固形分の粒径と、前記有機成分および前記無機固
形分の表面前処理とに依存する。該粒子は、有機シラン
カップリング剤とともに処理され、有機物に対する無機
固形分の割合を向上し得る。
【0054】一方、前記分散体が厚膜ペーストとして塗
布される場合は、従来の厚膜有機媒体を、適切なレオロ
ジー調整剤と低揮発性溶媒の使用とともに用いることが
できる。この厚膜組成物は、通常、スクリーン印刷法に
よって、前記基板上に塗布される。したがって、この厚
膜組成物は、スクリーン印刷用のスクリーンを容易に通
過できる程度の粘性を持っていなければならない。それ
らのレオロジー特性は、最重要点であるが、前記有機媒
体は、前記固形分および基板の濡れ性を好適にし、良好
な乾燥速度を与え、乾燥後のフィルム強度が粗い取り扱
いにも充分に耐え、しかも良好な焼成特性を与えるよう
に、構成されることが好ましい。また、焼成後の組成物
の外観が満足すべきものであることも、重要である。
【0055】最も厚い膜組成物用の有機媒体は、具体的
には、溶媒中の樹脂の溶液であり、本願では、前述のポ
リマーバインダー、モノマーおよび光開始剤を含む溶液
である。前記溶媒は、通常、沸点が130 〜250 ℃の範囲
内のものである。厚膜塗布のために最も広範に使用され
ている溶媒は、ケロシン(kerosene;灯油)、ジブチル
フタレート、ブチルカルビトール、ブチルカルビトール
アセテート、ヘキサメチレングリコールおよび高沸点ア
ルコールおよびアルコールエステルのような他の溶媒と
ともに用いられる、アルファまたはベータテルピネオー
ルまたはそれらの混合物のようなテルペン類である。こ
れらの溶媒と他の溶媒との様々な組み合せは、所望の粘
土とそれぞれの塗布に必要な揮発性を得るように、構成
される。
【0056】また、この有機媒体は、前記無機物を、前
記有機ポリマーおよびモノマーによって、効果的に濡ら
すのを確実なものとするために、分散媒を含有させても
よい。前記誘電体がスクリーン印刷用に厚膜ペーストと
して構成される場合は、分散剤が添加されるのが、好ま
しい。完全に分散された無機物は、良好なスクリーン印
刷および平坦化に必要な特性と焼成特性とを有する光活
性ペーストの調製に必要である。この分散剤は、前記ポ
リマーバインダーを前記無機固形分にくっつけるか、該
無機固形分をポリマーバインダーで濡らすことを可能に
する働きをし、凝集の生じない系を実現する。選択され
る分散剤としては、通常、ジャーナルオブ コーティン
グ テクノロジー(Journal of Coating Technology )
の58巻、No.736 、71〜82頁に記載の“非水溶性コー
ティング系用の分散剤としてのA−Bブロックポリマー
の使用(Use of A-B Block Polymer as Dispersants fo
r Non-aqueous Coating Systems )”H.K.ジャクバ
ウスカ著に記載されているA−B分散剤が、ある。有用
なA−B分散剤は、米国特許第3,684,771 号、同第3,78
8,996 号、同第4,070,388 号および同第4,032,698 号、
さらに英国特許第1,339,930 号に開示されている。
【0057】この分散剤は、一般に、光硬化性組成物量
に対して0.1 〜5.0 重量パーセント存在する。
【0058】この有機媒体は、前記光硬化性組成物がそ
れらの基本特性を維持するように、他の成分を少量含有
していてもよい。この他の成分とは、例えば、顔料、染
料、熱重合阻止剤、有機シランカップリング剤などの接
着促進剤、可塑剤、ポリエチレンオキサイドなどのコー
ティング助剤、等が挙げられる。有機シランは、特に、
前記無機粒子の重量に対して、3.0 重量%もしくはそれ
未満の量を用いて、有用である。処理された粒子にとっ
て、必要とする有機物量は、より少ない。したがって、
コーティング材中の有機物含有量は、低減することがで
き、その結果、焼結時の揮発がより迅速に完了する。
【0059】厚膜分散体中における無機物に対する有機
媒体の割合は、かなり変化することが可能であり、前記
分散剤を塗布する方法と、使用される有機媒体の種類に
依存する。通常、良好な被覆を達成するには、前記分散
体を、50〜90重量%の固形分と50〜10重量%の有機媒体
とから構成する。この分散体は、通常、半流体の粘稠度
であり、普通には“ペースト”と呼称される。
【0060】c.非光硬化性の第2の層 この非光硬化性のパターニングを行なう第2の層は、前
記光硬化性の第1の層上に塗布される。一般に、このパ
ターニング層は、照射線−透明材料、すなわち、有機媒
体中に分散され、化学線の透過を阻止する薬剤から構成
される。さらに、この層は、必要なレオロジー特性を得
るために、しばしば追加の無機固形分を含有する。
【0061】1.照射線−不透明材料 前記光開始剤が露光する波長の照射線に不透明なほとん
ど全ての材料は、この不透明材料に用いることができ
る。この不透明材料は、前記第1の層の内、前記パター
ン化された第2の層の下に直接位置する部分の光硬化を
阻止するのに、充分な不透明性、すなわち、光学密度を
持たなければならない。この材料は、また、前記光硬化
性層と化学的に相互に作用してはならない。この照射線
- 不透明材料は、前記現像工程において完全に除去され
なければならない。すなわち、この材料は、前記現像剤
に分散可能である必要がある。この照射線−不透明材料
は、また、光硬化性の第1の層の内の前記第2の層の下
に位置する部分の現像を促進するために、前記現像剤溶
媒により迅速に除去されるものであるべきである。一般
に、この照射線−不透明材料として好適な材料として
は、例えば、カーボンブラック、亜クロム酸銅、酸化ク
ロム、コバルトクロムアルミネートなどの顔料および他
の黒色無機顔料がある。好適な顔料は、カーボンブラッ
クを含有するものである。この照射線−不透明材料は、
一般的に、前記パターニング層の10〜40重量%から構成
される。
【0062】2.無機固形分 一般に、前記照射線−不透明材料は、良好な塗布特性に
必要な固形量を得るために、前記パターニング層中に追
加される無機固形分と混合される。前記パターニング層
をスクリーン印刷法で塗布する場合、追加する無機固形
分は、好適なレオロジー特性が得られるように、含有さ
せることが好ましい。この無機固形分は、本質的に不活
性であるべきであり、前記有機媒体に分散可能であるべ
きである。好適な無機固形分は、前述の誘電性固形分と
無機バインダーとを含む。好適な無機固形分は、アルミ
ナである。
【0063】3.有機媒体 この有機媒体の主要な働きは、前記照射線−不透明材料
を所望のパターンで前記光硬化性の第1の層へ塗布する
のを、促進することにある。したがって、この媒体は、
第1に、その中に、前記照射線−不透明材料と全ての追
加無機固形物とを好適な安定度で分散できるものでなけ
ればならない。第2に、該有機媒体のレオロジー特性が
前記分散体に良好な塗布特性を付与するものでなければ
ならない。
【0064】この有機媒体は、一般に、有機溶媒または
溶媒の混合物から構成される。この媒体は、その溶媒を
大気圧下で比較的に低い温度によって前記分散体から揮
発させ得るために、充分に高い揮発性を持つものである
必要がある。さらに、この溶媒は、その沸点未満で、し
かも該有機媒体中に含有する全ての他の添加物の分解温
度未満で、充分にボイルしなければならない。好適な溶
媒の例としては、ケロシン、ジブチルフタレート、ブチ
ルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、ヘキ
サメチレングリコールおよび高沸点アルコールおよびア
ルコールエーテルのような他の溶媒を有する、アルファ
またはベータテルピネオールまたはそれらの混合物のよ
うなテルペン類が含まれる。これらの、および他の溶媒
の様々な組み合せは、それぞれの塗布に所望の粘土と必
要な揮発性とを得るように、構成される。
【0065】前記パターニング材料用のこの有機媒体
は、また、有機ポリマーバインダーから構成されること
が、好ましい。好適なバインダーは、前述のものが含ま
れる。この有機溶媒には、前記光硬化性層用の前述のも
ののような、可塑剤、分散剤および他の添加物を、さら
に含有することができる。
【0066】照射線−不透明材料および無機固形物に対
する有機媒体の割合は、かなり変化させることが可能で
あり、前記パターニング層を塗布する方法と、使用する
有機媒体の種類とに、依存する。通常、良好な被覆性を
達成するには、前記分散体は、40〜90重量%の固形分
と、60〜10重量%の有機媒体とから構成する。
【0067】
【実施例】以下の実施例において、全ての部数およびパ
ーセンテージは、別途示さない限り、重量によるもので
ある。
【0068】I.材料 AB−I: A−B分散剤 アルミナI: アルミナ98.23 %と、磁気分離器を通
過させ、凍結乾燥したコバルトアルミネート1.77%とか
らなり、2.3 〜2.7 マイクロメータのd50値である。
【0069】アルミナII: 磁気分離器を通過させ、
凍結乾燥したアルミナ100 %からなり、2.3 〜2.7 マイ
クロメータのd50値である。
【0070】バインダーI: メチルメタクリレートの
70%とメタクリル酸の25%とからなる共重合体であり、
分子量=7000、Tg=160 ℃、酸No.=160 である。
【0071】バインダーII: Amphomer, National Sta
rch Co. (米国ニュージャージー州ブリッジウォーター
在) セラミックI: 磁気分離器を通過させ、凍結乾燥した
カルシウムジルコネートからなり、粒径=2〜3マイク
ロメータである。
【0072】セラミックII: 磁気分離器を通過させ、
凍結乾燥したコバルトクロムアルミネートであり、粒径
=2〜6マイクロメータである。
【0073】フリットI: SiO2;35.37% 、BiO;5.99
% 、CuO;18.00%、ZnO;36.54%、ZrO2;.39% 、Al2(PO4)3;
1.71% からなり、2.2 〜3.0 マイクロメータのd50値で
ある。
【0074】フリットII: SiO2;40.2%、B2O3;5.9%
、Al2O3;9.9%、PbO;8.0%、CaO;5.1%、ZnO;8.0%、MgO;
5.0%、BaO;17.9% からなり、2.2〜3.0 マイクロメータ
のd50値である。
【0075】フリットIII : SiO2;57.22% 、B2O3;4.5
1%、Al2O3;8.85% 、PbO;17.00%、CaO;7.55% 、Na2O;2.4
5%、K2O;1.60% 、MgO;0.82% からなり、2.2 〜3.0 マイ
クロメータのd50値である。
【0076】開始剤BMS : 4−ベンジル−4′−メ
チルジフェニルサルファイド;QuantacureBMS (英国チ
ェシア在のInternational Bio-synthetics,Ltd製造) 開始剤BTC : (4−ベンゾイルベンジル)トリメチ
ルアンモニウムクロライド;QuantacureBTC (英国チェ
シア在のInternationalBio-synthetics,Ltd製造) モノマーI: ポリオキシエチレン化トリメチロール
プロパントリアクリレート;分子量=1162 モノマーII: トリメチロールプロパントリアクリレ
ート 顔料: Drakenfield 1795 黒色顔料(米国ニ
ューハンプシャー州ホーソン在のCiba-Geigy製造) 溶剤: ベータ−レルピンオール 安定剤: 2, 6−ジ-t−ブチル−4−メチルフ
ェノール II.光硬化性誘電性材料の調製 A.ビヒクル混合物 開始剤、安定剤、バインダー、可塑剤および溶媒の混合
物が調製された。この混合物を、本願では、“ビヒク
ル”と呼称する。
【0077】溶媒および有機ポリマーバインダーを混合
し、撹拌しながら135 ℃まで加熱した。加熱および撹拌
は、全てのバインダーが溶解するまで、続けた。次に、
この溶液を100 ℃に冷やし、前記開始剤および安定剤を
添加した。次に、この混合物を、その固形分の溶解が完
了するまで、100 ℃で撹拌した。
【0078】B.ペーストの形成 この誘電性ペーストは、前記モノマーおよび分際剤を前
記Aの混合物と混合することにより、調製した。次に、
前記ガラスフリットおよび誘電性固形物を添加し、30秒
間混合し続けた。次に、これを約12時間エージングし、
三重ロールミルを用い、ロール圧400psiで、粉砕した。
得られたペーストを、次に、400 メッシュのスクリーン
にかけた。得られたペーストのこの時点での粘度は、ベ
ータ−テルピンオールを添加して、80〜120psiに調整し
た。この粘度は、スクリーン印刷の適性値である。
【0079】III .パターニング材料の前調整 このパターニング材料は、前記溶媒と他の有機材料(バ
インダー、分散剤、等)を、室温で、混合することによ
り、調製した。これに前記無機バインダーおよび顔料を
添加した。これの混合は、ロールミルを用いて、行なっ
た。
【0080】IV.処理条件 前記誘電体ペーストは、アルミナセラミック基板に、20
0 メッシュのスクリーンを用いたスクリーン印刷によ
り、50マイクロメータの未乾燥厚に、塗布した。これを
大気中で、75℃、15分間、加熱して乾燥したところ、乾
燥厚25マイクロメータとなった。合計厚みが50マイクロ
メータとなるまで、前記の印刷および乾燥工程を繰り返
した。
【0081】この乾燥誘電体層に、400 メッシュのパタ
ーン化したスクリーンを用いたスクリーン印刷により、
前記パターニング材料を未乾燥厚20マイクロメータに塗
布した。これを、大気中で、75℃、10分間、加熱して乾
燥したところ、乾燥厚10マイクロメータとなった。
【0082】前記工程から得られたアッセンブリを、次
に、照度16m ワット/cm2 の水銀−セノン灯を用いて、
約18cmの距離から、以下に示した時間だけ露光した。得
られた露光部分を、0.8 %炭化ナトリウム水溶液を現像
剤として含有するデュポンADS-24 プロセッサー(米国
デラウエア州ウィルミントン在のイー・アイ・デュポン
・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー製造)を用いて
現像した。現像は、85。F(30℃)で30秒間、行なった。
【0083】現像された部分は、強制通風炉で、75℃、
15分間乾燥し、900 ℃のピーク温度を有する炉内の空気
中で、2時間のサイクルにわたって、焼成した。
【0084】さらに、非露光部分は、通常の室内蛍光灯
に、以下に示した時間だけ、露光し、光硬化またはかぶ
り現象が該光硬化性層に見られるかを試験した。
【0085】(実施例1〜6)これらの実施例は、前記
光硬化性誘電体層中の光開始剤として350 nm未満の光を
吸収する種々の光開始剤を用いて、本発明の方法を説明
するものである。
【0086】誘電体層の組成は、表1に示されており、
用いたビヒクル混合物は、表2に示されている。露光時
間と、その結果は、後出の表5にまとめられている。
【0087】
【表1】
【0088】
【表2】
【0089】パターニング層は、表3に示された組成
で、調製した。
【0090】
【表3】
【0091】(実施例7)この実施例では、光開始剤系
は、ベンソフェノンおよびミヒラーケトンであり、360n
m の光に最大の感光性を有する。誘電体層は、表1に与
えられている組成であり、この組成中のビヒクル混合物
は、以下の表4に示されている。
【0092】
【表4】
【0093】
【表5】
【0094】測定の結果、本発明方法に従って調製した
誘電体層の全ては、良好な解像を示した。さらに、同じ
開始剤を使用した実施例1〜6の光硬化性層は、白光に
対する安定性に大変優れていた。しかしながら、実施例
7の組成でも、処理中に、その光硬化性材料を室内光に
曝さないように適切に予防措置を施せば、例えば、黄色
光条件を維持して処理を行なえば、良好な結果が得られ
ることに、注意すべきである。
【0095】(実施例8〜10)これらの実施例は、種々
の光硬化性の誘電性材料を用いるとともに、イメージン
グに種々の時間をかけて、本発明の方法を説明するもの
である。
【0096】(実施例8)この実施例の感光性誘電体層
は、下記の表6に示した組成を有する。
【0097】
【表6】
【0098】上記のビヒクル混合物とパターニング層の
組成は、実施例7の場合と同一である。
【0099】光硬化性誘電体層は、前述したように、未
乾燥厚40〜50マイクロメータに、塗布した。パターニン
グ層は、前述のように、塗布し、得られたアッセンブリ
の種々のサンプルを1.0 、1.5 、および2.0 秒間露光し
た。現像と焼成は、前述のように行なった。その結果、
得られたものの開口ビアの直径は、3、4および5ミル
(0.0075、0.010 および0.0125cm)であった。この数値
は、優れた解像度を示している。
【0100】(実施例9)この実施例の感光性誘電体層
は、下記の表7に示す組成を有する。
【0101】
【表7】
【0102】上記ビヒクル混合物およびパターニング層
の組成は、実施例7のものと同一である。
【0103】この光硬化性誘電体層は、前述のように、
未乾燥厚40〜50マイクロメータに塗布した。パターニン
グ層は、前述のように、塗布し、得られたアッセンブリ
の種々のサンプルを1.0 、1.5 、および2.0 秒間露光し
た。現像と焼成は、前述のように行なった。その結果、
得られたものの開口ビアの直径は、3、4および5ミル
(0.0075、0.010 および0.0125cm)であった。この数値
は、優れた解像度を示している。
【0104】(実施例10)この実施例の感光性誘電体層
は、下記の表8に示す組成を有する。
【0105】
【表8】
【0106】上記ビヒクル混合物およびパターニング層
の組成は、実施例7のものと同一である。
【0107】この光硬化性誘電体層は、前述のように、
未乾燥厚40〜50マイクロメータに塗布した。パターニン
グ層は、前述のように、塗布し、得られたアッセンブリ
の種々のサンプルを1.0 、1.5 、および2.0 秒間露光し
た。現像と焼成は、前述のように行なった。その結果、
得られたものの開口ビアの直径は、3、4および5ミル
(0.0075、0.010 および0.0125cm)であった。この数値
は、優れた解像度を示している。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光硬化性
の誘電体層のパターニング法によれば、現像パターンの
解像度が高く、パターニング処理中に光硬化層を傷つけ
ることがなく、しかも室内光の存在下でも処理を行なう
ことができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程を有する、光硬化性誘電体層
    のパターン形成方法。 (a) (1)非ガラス性の誘電性固形分の微細分割粒
    子と(2)軟化点温度が550 から825 ℃の範囲にある無
    機バインダーの微細分割粒子とが、(3)有機ポリマー
    バインダー、(4)光開始系、(5)モノマーおよび
    (6)有機溶媒からなる母材中に分散されてなる光硬化
    性の第1の層を、パターン化しないで、基板に塗布する
    工程、 (b) 前記光硬化性の第1の層に、化学線の透過を阻
    止する薬剤を有するパターニングを行なう第2の層を、
    塗布する工程、 (c) 前記光硬化性の第1の層を、化学線に露光さ
    せ、前記光硬化性の第1の層の内、前記パターニングを
    行なう第2の層によって覆われていない部分を、光硬化
    させる工程、 (d) 前記パターニングを行なう第2の層と、前記第
    1の層の内、前記第2の層に覆われている光硬化されて
    いない部分を除去する工程、および (e) 前記基板と、前記工程(d)で前記第1の層の
    残された光硬化した部分とを、前記有機バインダー、前
    記光開始系、前記モノマーおよび前記有機溶剤を揮発さ
    せ、前記誘電性固形分と無機バインダーとを焼結させる
    に充分な温度にまで、加熱する工程。
  2. 【請求項2】 前記誘電性固形物が、アルミナ、アルミ
    ネート、チタネート、ジルコネート、スズ酸塩(stanna
    tes )、およびこれらの混合物からなる群から選択され
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記有機ポリマーバインダーが、アルキ
    ルアクリレート、アルキルメタクリレート、スチレン、
    置換化スチレン、モノオレフィン、アルキレンオキサイ
    ド、およびこれらの混合物の均一ポリマーおよび共重合
    体からなる群から選択されることを特徴とする請求項1
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記化学線の透過を阻止する薬剤が顔料
    であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記顔料がカーボンブラックであること
    を特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記パターニングを行なう第2の層がさ
    らに無機固形物を有することを特徴とする請求項1に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 前記無機固形物がアルミナであることを
    特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記非パターン化光硬化性の第1の層と
    前記第2の層が、ともにスクリーン印刷法により、塗布
    されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記光開始系が、350nm 未満の波長を有
    する化学線に感光し、前記光硬化性の第1の層が白光に
    対して安定であることを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
JP5107076A 1992-05-07 1993-05-07 光硬化性誘電体層のパターン形成方法 Pending JPH0669374A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US88009192A 1992-05-07 1992-05-07
US880091 1992-05-07

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0669374A true JPH0669374A (ja) 1994-03-11

Family

ID=25375506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5107076A Pending JPH0669374A (ja) 1992-05-07 1993-05-07 光硬化性誘電体層のパターン形成方法

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0569762A1 (ja)
JP (1) JPH0669374A (ja)
KR (1) KR0143762B1 (ja)
CN (1) CN1083779A (ja)
TW (1) TW214630B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002365794A (ja) * 2001-06-05 2002-12-18 Jsr Corp 感光性誘電体形成用組成物、誘電体および電子部品
US6885276B2 (en) 2000-03-15 2005-04-26 Murata Manufacturing Co., Ltd. Photosensitive thick film composition and electronic device using the same

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DK146196A (da) * 1996-06-21 1997-12-22 Haldor Topsoe As Fremgangsmåde til fremstilling af syntesegas og elektrisk energi.
DE10012245A1 (de) 2000-03-14 2001-10-04 Bosch Gmbh Robert Keramischer Grünkörper mit einer platinhaltigen, photostrukturierbaren Funktionsschicht und Verfahren zu dessen Herstellung
US9790388B2 (en) 2015-10-19 2017-10-17 Electronics For Imaging, Inc. Radiation-curable inkjet ink for application to glass, ceramic, or metal

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4003312A (en) * 1974-12-16 1977-01-18 Xerox Corporation Preparing waterless lithographic printing masters by ink jet printing
EP0001138A1 (en) * 1977-08-23 1979-03-21 Howard A. Fromson Method for making lithographic printing plates
JPS6050356B2 (ja) * 1980-11-29 1985-11-08 大日本インキ化学工業株式会社 連続パタ−ンメツキ用レジスト塗膜の形成方法
US4429027A (en) * 1981-05-21 1984-01-31 E. I. Du Pont De Nemours & Co. Photoimaging process
US4912019A (en) * 1988-05-31 1990-03-27 E. I. Du Pont De Nemours And Company Photosensitive aqueous developable ceramic coating composition

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6885276B2 (en) 2000-03-15 2005-04-26 Murata Manufacturing Co., Ltd. Photosensitive thick film composition and electronic device using the same
JP2002365794A (ja) * 2001-06-05 2002-12-18 Jsr Corp 感光性誘電体形成用組成物、誘電体および電子部品
JP4565211B2 (ja) * 2001-06-05 2010-10-20 Jsr株式会社 感光性誘電体形成用組成物、誘電体および電子部品

Also Published As

Publication number Publication date
EP0569762A1 (en) 1993-11-18
KR930024029A (ko) 1993-12-21
TW214630B (en) 1993-10-11
CN1083779A (zh) 1994-03-16
KR0143762B1 (ko) 1998-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2597453B2 (ja) 有機高分子膜にパタンを作成する方法
JP2723975B2 (ja) 感光性セラミックコーテイング組成物
JPH0619925B2 (ja) 水性現像可能な感光性銅導電体組成物
JPH0323514B2 (ja)
JP3426662B2 (ja) 感光性誘電体シート組成物および多層相互接続回路
EP0414168B1 (en) Photosensitive semi-aqueous developable copper conductor composition
KR930002936B1 (ko) 감광성 수성 현상 가능한 금 전도체 조성물
JP4503306B2 (ja) フィールドエミッション型ディスプレイ装置用の電極形成組成物およびそのような組成物の使用方法
JP2723974B2 (ja) 半水系現像可能な感光性セラミックコーテイング組成物
JP3361247B2 (ja) ビニルピロリドンポリマーを使用する水性現像可能な感光性厚膜組成物
KR100803476B1 (ko) 기판 적용 ltcc 감광성 테이프에 유용한 전도체 조성물
US4959295A (en) Process of making a photosensitive semi-aqueous developable ceramic coating composition
JPH0669374A (ja) 光硬化性誘電体層のパターン形成方法
EP0414169B1 (en) Photosensitive semi-aqueous developable gold conductor composition
JP2800004B2 (ja) 水現像型光硬化性絶縁ペースト組成物
KR100786517B1 (ko) 유전 시이트의 적용 방법 및 그에 사용되는 감광성 유전조성물 및 테이프
Nebe et al. Photo-defined and photo-imaged films
JP2006054495A (ja) 水性現像可能な感光性抵抗体組成物及び厚膜抵抗体の形成方法