JPH0668014B2 - エポキシ樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物の製造方法

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JPH0668014B2
JPH0668014B2 JP60257073A JP25707385A JPH0668014B2 JP H0668014 B2 JPH0668014 B2 JP H0668014B2 JP 60257073 A JP60257073 A JP 60257073A JP 25707385 A JP25707385 A JP 25707385A JP H0668014 B2 JPH0668014 B2 JP H0668014B2
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epoxy resin
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、エポキシ樹脂組成物、特に室温で流動性を
有する液状の非結晶性エポキシ樹脂組成物の製造方法に
関する。
[従来の技術] エポキシ樹脂組成物は、電気的、機械的、化学的、熱的
性質が良好で接着力が強いため、電気、電子機器の保護
や絶縁に広く用いられている。これらのエポキシ樹脂組
成物は、使用時、樹脂硬化剤および必要ならば硬化促進
剤、充填剤および着色剤を混合して用いられる。特に、
ポツテイング、コーテイング、キヤステイングおよびモ
ールデイングに用いられる液状のエポキシ樹脂組成物
は、その混合装置が必要であり、又その混合操作が煩雑
で非常に作業性が悪い。例えば、テレビのフライバツク
トランスのポツテイングは、ポリエチレンテレフタレー
トのケースの中にコイルを挿入し、その空間にエポキシ
樹脂組成物を注入するが、そのエポキシ樹脂組成物とし
ては、例えばエピコート828等のエポキシ樹脂、例え
ば無水メチルナジツク酸等の硬化剤、例えばベンジルジ
メチルアミン等の硬化促進剤、例えばシリカ等の充填
剤、および例えばベンガラ等の着色剤が配合され、真空
撹拌脱泡されて注入されている。
これらの作業は複雑で、作業上のミスにより不良品がで
きることが多い。そこで、これらの作業をできるだけ少
なくするため、上記組成物の内、数種類のものをあらか
じめ配合することにより、上記組成物を例えば主剤と硬
化剤成分に分けて実用に供している。なお、これら2液
性のものより、1液性のものが、実用上望まれることは
いうまでもない。
[発明が解決しようとする問題点] 上記のような従来のエポキシ樹脂組成物が、結晶性エポ
キシ樹脂を含有する場合、組成物は、しばしば結晶化す
るため、使用時、熱熔融したり、熱熔融物の粘性が高
く、作業性が悪くなると言う問題点がある。
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたも
ので、非結晶性のため室温で流動性を有し、再溶融が容
易で作業性のよいエポキシ樹脂組成物をうることを目的
とする。
[問題点を解決するための手段] この発明の室温で流動性を有する液状のエポキシ樹脂組
成物の製造方法は、結晶性エポキシ樹脂および液状の酸
無水物硬化剤を含有する混合物を上記エポキシ樹脂の融
点以上の温度で、10分間以上溶融混合し、混合物を反
応させて非結晶性エポキシ樹脂とするものである。
[作用] この発明によるエポキシ樹脂組成物は、組成物間の反応
により反応中間物質が混在していることにより流動性の
ある非結晶性のものとなる。
[実施例] この発明に係わる結晶性エポキシ樹脂としては、例えば
トリグリシジルイソシアヌレートなどがある。
この発明に係わる液状の酸無水物硬化剤としては、例え
ばテトラヒドロ無水フタール酸、ヘキサヒドロ無水フタ
ール酸、無水トリメリット酸、無水フタール酸および無
水マイレン酸などの酸無水物のうちの液状の酸無水物が
ある。
なお、この発明に係わる結晶性エポキシ樹脂および液状
の酸無水物硬化剤を含有する混合物は、上記エポキシ樹
脂の融点以上の温度で、10分間以上溶融混合しなけれ
ばならず、上記温度以下、および上記混合時間より短く
てはエポキシ樹脂組成物が非結晶とならない。
以下実施例により、この発明をより具体的に説明する。
実施例 結晶性エポキシ樹脂としてトリグリシジルイソシアヌレ
ート100重量部を150℃で溶融後、液状の酸無水物
硬化剤HN2200(日立化成製のメチルテトラヒドロ
無水フタール酸)140重量部を加え、130℃(トリ
グリシジルイソシアヌレートの融点は110℃である)
で約5分間混合後、充填剤としてシリカ(商品名3H、
長瀬チバ製)360重量部をさらに加え、真空脱泡混合
を40分間行ない室温で流動性のあるこの発明の一実施
例によるエポキシ樹脂組成物を得た。又、このエポキシ
樹脂組成物を使用者が50℃〜80℃に加熱後テレビの
フライバツクトランスのケース内に注入し、130℃で
16時間硬化したが、硬化物にはクラツクや剥離が見ら
れず良好なものである。
[発明の効果] この発明は以上説明したとおり、結晶性エポキシ樹脂お
よび液状の酸無水物硬化剤を含有する混合物を上記エポ
キシ樹脂の融点以上の温度で、10分間以上溶融混合
し、混合物を反応させることにより、非結晶性のため再
溶融が容易で作業性のよい室温で流動性を有する液状エ
ポキシ樹脂組成物を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性エポキシ樹脂および液状の酸無水物
    硬化剤を含有する混合物を上記エポキシ樹脂の融点以上
    の温度で、10分間以上溶融混合し、混合物を反応させ
    て非結晶性エポキシ樹脂とする、室温で流動性を有する
    液状エポキシ樹脂組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】結晶性エポキシ樹脂が、トリグリシジルイ
    ソシアヌレートである特許請求の範囲第1項記載のエポ
    キシ樹脂組成物の製造方法。
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