JPH0667861B2 - フェノールのヒドロキシル化方法 - Google Patents

フェノールのヒドロキシル化方法

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JPH0667861B2
JPH0667861B2 JP63261663A JP26166388A JPH0667861B2 JP H0667861 B2 JPH0667861 B2 JP H0667861B2 JP 63261663 A JP63261663 A JP 63261663A JP 26166388 A JP26166388 A JP 26166388A JP H0667861 B2 JPH0667861 B2 JP H0667861B2
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    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07C37/60Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by oxidation reactions introducing directly hydroxy groups on a =CH-group belonging to a six-membered aromatic ring with the aid of other oxidants than molecular oxygen or their mixtures with molecular oxygen

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フェノールの過酸化水素によるヒドロキシル
化方法に関する。
〔従来の技術〕
過酸化水素によるフェノール又は置換されたフェノール
のヒドロキシル化によるジフェノールの製造は既知の反
応である。
No.2,071,464として公表されたフランス特許No.69/45,
467は、例えば過塩素酸又は硫酸のごとき強酸により反
応が触媒される方法を記載している。
独国特許No.2,410,742は、過酸化水素を種々の無水有機
溶液の形で使用する、上記の方法に類似する方法を記載
している。
これら2つの方法は非常に有利であり、そして第一の方
法は工業的に使用される。
しかしながら、過去数年の間、反応媒体からの固体の分
離及びその再使用を簡単にするため、及び溶解した酸触
媒の除去の間に最もしばしば生ずる塩副産物を除去する
ため、媒体に溶解していない固体を用いてヒドロキシル
化反応を触媒する試みが行われている。
すなわち、フランス特許No.81/17,023(No.2,489,816
として公開)は、過酸化水素による芳香族化合物のヒド
ロキシル化のための不均一触媒としてのチタンリカライ
ト(titanium silicalite)の使用を推奨している。
実際に、この触媒は再現性についての大きな困難を示
す。さらに、使用される触媒粒子が微細であることが、
反応媒体からのその分離を非常に困難にしており、そし
て工業工程においては高価な触媒を再利用することが必
須であるがその再使用をめんどうなものにしている。
触媒分離のこの問題を解決するため、No.200,260として
公開されたヨーロッパ特許出願においてはチタンシリカ
ライトのこれらの微細粒子の凝集体を用いることが提案
されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、経済的に許容される条件下で工業的に使
用され得る、過酸化水素によるフェノールのヒドロキシ
ル化反応の不均一触媒がなお求められていることが明ら
かである。これがまさに本発明の目的である。
〔課題を解決するための手段〕
従って、本発明は、フェノールと過酸化水素との反応に
よるフェノールのヒドロキシル化方法であって、二酸化
珪素及び二酸化チタンを基礎とする、焼成後次の式(I
I): Si 96-X ,TiXO192 (II) (式中、xはおよそ0.1〜6である) で表され、焼成後0.01〜0.8重量%の弗素を含有し、そ
して単斜晶系の、MFI構造を有するゼオライトの有効量
の存在下で反応を行うことを特徴とする方法に関する。
これらのゼオライトを、本明細書においては、「チタノ
ゼオシライト」(titanozeosilite)と称する。
本発明の方法において使用されるチタノゼオシライトは
第1表に定義されるX−線回折ダイアグラム及び単斜晶
系を有する。
この表においては、異なる格子面間隔dhk1の極端な値が
与えられており、そしてゼオライト格子に導入されるチ
タンの限界濃度、又はより正確にはTi/Si比に対応す
る。
確かに、チタノゼオシライトの同定は実際にそのX−線
回折ダイアグラムを確立することにより有利に行うこと
ができる。
この回折ダイアグラムは、銅のKα放射を用いる古典的
な粉末法を用いて回折計を用いて得ることができる。角
2θにより示される回折ピークの位置から、サンプルの
格子面間隔dhk1特性がBragg等式により計算される。測
定誤差の算定、dhk1に対するΔ(dhk1)は2θの測定値
に帰属される絶対誤差Δ(2θ)としてBragg等式によ
り計算される。±0.2゜に等しい絶対誤差が一般に許容
される。dhk1の各値に帰属される相対強度I/Ioは対応
する回折ピークの高さから算定される。この強度を特徴
付けるために記号のスケールがしばしば使用される:ss
=非常に強い;s=強い;ms=中程度〜強い;m=中程度;mw
=中程度〜弱い;w=弱い;ww=非常に弱い。
一般に、チタンゼオシライトは弗素を含有し、弗素濃度
は焼成後好ましくは0.01〜0.8重量%である。
この発明において触媒として使用されるチタノゼオシラ
イトは次の様にして合成することができる。すなわち、 (i) 少なくとも1つの酸化珪素源、少なくとも1つ
の酸化チタン源、弗素イオン及び構造剤を水性媒体中に
含有する反応混合物であってpHが約1.5〜10.5であるも
のを調製し; (ii) この反応混合物を結晶化せしめ、そして結晶性
沈澱を回収し;そして (iii) この結晶性沈澱を450℃より高い温度において
焼成する。
第1表に示されるX−線回折ダイアグラムは前記のよう
にして焼成にかけられたチタノゼオシライトのそれであ
る。
動員剤(mobilizing agent)の機能を果たす、反応媒体
中で弗素イオンの使用は、10未満のpHを有する媒体中に
T成分(Si及びTi)の可溶化が得られることを可能にす
る。すなわち、焼成の過程で所望であれば完全に除去す
ることができるNH4 +イオンを補償陽イオンとして用いる
ことができる。
さらに、10未満のpHを有する媒体中で結晶化が行われる
ので、核形成(nucleation)の速度が一層ゆるやかであ
る。従って、核形成の速度を指示することによって調節
されたチタノゼオシライトの結晶を得ることができる。
反応媒体中の異なる種間のモル比は、Ti/Siについては
約1.5と約0.002との間であり、F/Siについては10と約
0.04との間であり、H2O/Siについては約400と約4との
間であり、そしてシリコン種に対する構造例については
約2と約0.02との間である。
有利には、Ti/Siのモル比は1と0.01の間であり、F/
Siは6と0.06の間であり、H2O/Siは100と6の間であ
り、そして構造剤とシリコン種の間では1と0.04の間で
ある。
多くのシリカ源を用いることができる。例えばヒドロゲ
ル、エーロゲル及びコロイド懸濁物の形でのシリカ、可
溶性珪酸塩の溶液からの沈澱から又はSi(OC2H5
ごとき珪酸エステルもしくはNa2SiF6のごとき鎖体の加
水分解から生ずるシリカ、並びに珪酸アルミニウム、ア
ルミノシリケート及び粘土のごとき天然の又は合成の結
晶化した化合物の抽出処理及び活性化処理により調製さ
れたシリカを挙げることができる。ハロゲン化珪素のご
とき四価珪素の加水分解可能な化合物を用いることもで
きる。
酸化チタン源の内、例えば、結晶化した又は非晶質の酸
化チタン及び水酸化チタン、ハロゲン化物(TiCl4)の
ごとき加水分解され得る四価チタン化合物、アルコラー
ト、並びにTiOSO4及び(NH42TiO(C2O4のごとき
可溶性チタン塩を特に挙げることができる。
シリカ源及び酸化チタン源として、元素Si及びTiを含有
する化合物、例えばこれら2種類の元素の酸化物を基礎
とするゲル又はガラスを使用することもできる。
シリカ源及び酸化チタン源は可溶性形又は微粉(pulvar
ulent)固体の形で、しかしさらに例えば形の変化を伴
わないで所望の構造のチタノゼオシライトに転換され得
るペレット又は押し出し成形物のごとき凝集体の形で導
入することができる。
弗素イオンは、弗化水素酸、塩、例えばNH4F,HH4HF2,NH
(C3H73F,N(C3H74F、又は反応媒体に弗素イオンを
放出する加水分解可能な化合物、例えばSiF4,(NH42S
iF6,(NH42TiF6等の形で導入することができる。
弗化アンモニウム又は重弗化アンモニウムが好ましい塩
である。事実、これらの塩は非常に可溶性であり、そし
て不所望の要素に寄与せず、そしてこれらはさらに結晶
化の終点において容易に除去され得る。
チタノゼオシライトの調製のために適当な構造剤は、 ◎ 次の式(III): (式中、R1,R2及びR3は同一であり又は異なり、アルキ
ル基、好ましくはプロピル基又はブチル基である) で表されるアミン; ◎ 次の式(IV): (式中、R1,R2,R3及びR4は同一であり又は異なり、アル
キル基、好ましくはプロピル基又はブチル基である) で表される四級アンモニウム化合物; ◎ 窒素がリン原子により置き代えられている式(II
I)及び(IV)の化合物; である。
構造剤は好ましくは、テトラプロピルアンモニウム陽イ
オンを生じさせることができる化合物又はトリプロピル
アミンである。
有利には、構造剤は反応混合物に前記の陽イオンを生じ
させる四級アンモニウム塩又はアミン塩の形で添加され
る。
反応混合物は四価チタンのための同時動員剤(co-mobil
izing agent)を、珪素に対して3〜0.01、そして好ま
しくは2〜0.4のモル比で含有することができる。
この発明の方法において使用されるチタノゼオシライト
の調製のために適当な同時動員剤は、例えば蓚酸及びそ
の塩、並びに酒石酸及びその塩である。
チタノゼオシライトの結晶化は、反応混合物を約50℃〜
約240℃、そして好ましくは75℃〜225℃の温度におい
て、結晶化に必要な時間にわたり、当業界において知ら
れているゼオライトの結晶化のための常法に従って行う
ことができる。
この加熱及びこの結晶化は好ましくは例えばポリテトラ
フルオロエタンのごときものの層によりコートされた容
器又はオートクレーブ中で行うことができる。
結晶化の後、得られた沈澱を例えば過により集める。
次に、この沈澱を場合によっては乾燥した後に450℃以
上、そして好ましくは500℃以上の温度に加熱して、焼
成又は熱分解により沈澱物中に存在する有機種、例えば
構造剤及び補償陽イオン(NH4 +)を分解する。
この発明の方法は特に、ヒドロキノン及びピロカテコー
ルの製造のためのフェノールに適用される。
過酸化水素は、20重量%以上の過酸化水素濃度を一般に
有する水溶液の形で使用することができる。過酸化水素
はまた、有機溶剤中の溶液の形で使用することができ
る。過酸化水素の導入のために有用な有機溶剤として、
エステル、例えば特に飽和脂肪族カルボン酸のアルキル
又はシクロアルキルエステルを使用することができ、好
ましくは、合計4〜8個の炭素原子を有する酢酸アルキ
ル及びプロピオン酸アルキル、又はこれらのエステルの
混合物を使用することができる。さらに、例えばジオキ
サン、ジイソプロピルエーテル又はメチルtert−ブチル
エーテルのごときエーテル中の過酸化水素の溶液を使用
することができる。
式(I)の化合物と過酸化水素とのモル比は一般に25:1
〜3:1であり、そして好ましくは20:1〜4:1である。
この発明の方法において使用することができる上記のチ
タノゼオシライトの量は非常に広い範囲で異なることが
できる。
方法が非連続的に行われる場合、触媒は導入される式
(I)の化合物の重量に対して0.1〜20重量%であるこ
とができる。好ましくはこの重量比は0.5%〜10%であ
る。方法が連続的に、化合物(I)と過酸化水素溶液と
の混合物を触媒の固定ベッド上で反応せしめることによ
り行われる場合、これらの触媒/化合物(I)の比はも
はや意味はなく、そしてこの場合、化合物(I)に対し
て過剰重量の触媒を使用することができる。
さらに、好ましくは水と混和性であるか又は部分的に混
和性である、化合物(I)のための溶剤中で化合物
(I)のヒドロキシル化反応を行うことができる。
この様な溶剤の例として、水;アルコール、例えばメタ
ノール、tert−ブタノール、イソプロパノール、又はエ
タノール;ケトン、例えばアセトン又はメチルイソブチ
ルケトン;ニトリル、例えばアセトニトリル;カルボン
酸、例えば酢酸;エステル、例えば酢酸プロピル;エー
テル、例えばメチルtert−ブチルエーテル;及び極性非
プロトン溶剤、例えばテトラヒドロチオフエンジオキサ
イド(スルホラン)、エチレングリコールカーボネー
ト、プロピレングリコールカーボネート又はN−メチル
ピロリドンが挙げられるが、これに限らない。
反応を行う温度は一般に、大気圧のもとで45℃と160℃
の間である。より高温において、そして大気圧より高い
圧力において行うこともできる。
次に本発明の方法を要約する。
1.出発物質がフェノールであることを特徴とする過酸化
水素によるヒドロキシル化方法。
2.生成物がピロカテコール及びヒドロキノンであること
を特徴とする方法。
3.チタノゼオシライト(titanozeosilite)が焼成後に
0.01〜0.8重量%の弗素を含有することを特徴とする方
法。
4.前記の使用されるチタノゼオシライトが、次の段階: (i) 少なくとも1つの酸化珪素源、少なくとも1つ
の酸化チタン源、弗素イオン及び構造剤を水性媒体中に
含有する反応混合物であってpHが約1.5〜10.5であるも
のを調製し; (ii) この反応混合物を結晶化せしめ、そして結晶性
沈澱を回収し;そして (iii) この結晶性沈澱を450℃より高い温度において
焼成する; を含んで成る方法により得られたものであることを特徴
とする方法。
5.チタノゼオシライトの調製の間、反応混合物中のTi/
Siのモル比が1〜0.01であることを特徴とする方法。
6.チタノゼオシライトの調製の間、反応混合物中のF/
Siのモル比が6〜0.06であることを特徴とする方法。
7.チタノゼオシライトの調製の間、反応混合物中のH2O
/Siのモル比が100〜6であることを特徴とする方法。
8.チタノゼオシライトの調製の間、構造剤/Siのモル比
が1〜0.04であることを特徴とする方法。
9.フェノール/過酸化水素のモル比が25:1〜3:1、そし
て好ましくは20:1〜4:1であることを特徴とする方法。
10.前記触媒が、導入されるフェノールの重量に対して
0.1〜20重量%、そして好ましくは0.5〜10重量%で存在
することを特徴とする、非連続的に行われる方法。
11.触媒の固定ベッド上で連続的に行われることを特徴
とする方法。
12.過酸化水素が水溶液の形で導入されることを特徴と
する方法。
13.過酸化水素が有機溶液の形で導入されることを特徴
とする方法。
14.前記ヒドロキシル化反応が、フェノールのための好
ましくは水と混和性であるか又は部分的に混和性である
溶剤、例えば水、アルコール、ケトン、ニトリル、カル
ボン酸、エステル、エーテル、又は極性非プロトン性溶
剤中で行われることを特徴とする方法。
15.前記ヒドロキシル化反応が45℃〜160℃の温度におい
て行われることを特徴とする方法。
次に、例によりこの発明を説明する。
例1. 触媒1a及び1bの製造 触媒1a 次の方法により反応混合物を調製する。
5.45gのTi(OC4H9を100cm3の水中で、この混合物を
6時間攪拌することにより加水分解する。得られる沈澱
を取し、そして4.03gの蓚酸(C2H2O4・2H2O)の存在
下で107cm3の水に加熱状態で溶解する。蓚酸チタンのこ
の溶液に、10.64gのテトラプロピルアンモニウムブロミ
ド(TPA−Br)、2.96gの弗化アンモニウム(NH4F)、0.
19gのゼオライトMFI種子及び9.6gのAerosil130タイプ・
シリカを含有する溶液を添加する。
この混合物を約15分間攪拌する。
反応混合物の1モルのシリカに対するモル組成は次の通
りである。1SiO2;0.1TiO2;0.2C2H2O4;0.25TPA−Br;0.5N
H4F;37H2O。
次に、反応混合物を、攪拌しないで7日間170℃に加熱
することにより、PTFEにより内部がコートされたオート
クレーブ中で結晶化する。
結晶化後、固体を過により分離し、水で洗浄し、そし
て80℃にて乾燥する。550℃にて4時間焼成した後、固
相をそのX−線回折スペクトルにより固定する。このも
のは90%以上のチタノゼオシライトを含有することが見
出だされる。
このチタノゼオシライトは15〜20マイクロメーターの長
い微結晶(小ビーズを伴う)の形態をとる。
例1aの生成物に対して行われた化学分析は、全体として
25のSi/Tiモル比を与える。ゼオライト格子中のSi/Ti
モル比の算定は回折ピークの相対シフトの測定に基づい
て行うことができる。そして約60に等しい値が見出ださ
れる。
例1aにおいて得られたチタノゼオシライトのX−線回折
スペクトルは次の通りである。
触媒1b 反応混合物を次の方法により調製する。
2.72gのTi(OC4H9を50cm3の水中で、この混合物を
6時間攪拌することにより加水分解する。得られた沈澱
を取し、そして次に2.02gの蓚酸(C2H2O4・2H2O)の
存在下で43.2cm3の水中に加熱状態で溶解する。蓚酸チ
タンのこの溶液に、5.33gのテトラプロピルアンモニウ
ムブロミド(TPA−Br)、1.48gの弗化アンモニウム(NH
4F)、0.096gのゼオライトMFI種子及び4.8gのAerosil13
0タイプ・シリカを含有する溶液を添加する。
この混合物を約15分間攪拌する。
反応混合物の1モルのシリカに対するモル組成は次の通
りである。1SiO2;0.1TiO2;0.2C2H2O4;0.25TPA−Br;0.5N
H4F;37H2O。
次に、反応混合物を、攪拌しないで60日間200℃に加熱
することにより、PTFEにより内部がコートされたオート
クレーブ中で結晶化する。
結晶化後、固体を過により分離し、水で洗浄し、そし
て70℃にて乾燥する。550℃にて4時間焼成した後、固
相をそのX−線回折スペクトルにより固定する。このも
のは90%以上のチタノゼオシライトを含有することが見
出だされる。
このチタノゼオシライトは長さが10マイクロメーターの
長い非常に微細な結晶の形態をとる。
例1aの生成物に対して行われた化学分析は、全体として
25のSi/Tiモル比を与える。ゼオライト格子中のSi/Ti
モル比の算定は回折ピークの相対シフトの測定に基づい
て行うことができる。そして約60に等しい値が見出ださ
れる。
例1bにおいて得られたチタノゼオシライトのX−線回折
スペクトルは例1aの場合と同一である。
例2. 中央攪拌機、ガスホルダーと連結したコンデンサー、制
御された加熱系及び注入系を装着した100cm3のパイレッ
クスガラス反応器に、この装置をあらかじめ窒素を用い
てパージした後に、26.95gのフェノール、及び例1aにお
いて調製したチタノゼオシライト0.513gを仕込み、そし
て混合物を攪拌しながら80℃に加熱し、H2O2の40%濃度
(w/v)の水溶液(0.063モルのH2O2)を注入する。
次に、この混合物をさらに2時間反応せしめる。
触媒を去した後、未転化H2O2をヨウ素法により測定
し、そしてジフェノールを高速液体クロマトグラフィー
(HPLC)により測定する。
次の結果が得られる。
H2O2の転化率(DC): 24.1% 転化したH2O2に対するピロカテコールの収率(YLD) : 16.0% 転化したH2O2に対するヒドロキノンの収率(YLD) : 25.0% ジフェノールの合計収率: 41.0% 例3. 中央攪拌機、ガスホルダーと連結したコンデンサー、制
御された加熱系及び注入系を装着した30cm3のパイレッ
クスガラス反応器に、この装置をあらかじめ窒素を用い
てパージした後に、9.4gのフェノール、及び例1aにおい
て調製したチタノゼオシライト0.25gを仕込み、そして
混合物を攪拌しながら80℃に加熱し、H2O2の70%濃度
(w/v)の水溶液(0.005モルのH2O2)を注入する。
次に、この混合物をさらに2時間30分反応せしめる。
触媒を去した後、未転化H2O2をヨウ素法により測定
し、そしてジフェノールを高速液体クロマトグラフィー
(HPLC)により測定する。
次の結果が得られる。
H2O2の転化率(DC): 30.5% 転化したH2O2に対するピロカテコールの収率(YLD) : 24.0% 転化したH2O2に対するヒドロキノンの収率(YLD) : 36.0% ジフェノールの合計収率: 60.0% 例4. 同じ量の反応体を用いて例3の方法を反復する。但し、
実験を80℃ではなく130℃にて行う。
次の結果が得られる。
H2O2の転化率(DC): 93.0% 転化したH2O2に対するピロカテコールの収率(YLD) : 35.5% 転化したH2O2に対するヒドロキノンの収率(YLD) : 33.0% ジフェノールの合計収率: 68.5% 例5〜11. 中央攪拌機、ガスホルダーと連結したコンデンサー、制
御された加熱系及び注入系を装着した30cm3のパイレッ
クスガラス反応器に、この装置をあらかじめ窒素を用い
てパージした後に、4.7gのフェノール、例1aにおいて調
製したチタノゼオシライト0.25g(例5〜9については1
a、例10〜11については1b)、及び4.7gの溶剤(後記の
表を参照のこと)を仕込む。
この混合物を攪拌しながら80℃に加熱し、そして次に70
%濃度(w/v)のH2O2(2.5ミリモル)を注入する。
次に、この混合物をさらに2時間30分反応せしめる。
触媒を去した後、未転化H2O2をヨウ素法により測定
し、そしてジフェノール高速液体クロマトグラフィー
(HPLC)により測定する。
得られた結果を次の表にまとめる(ピロカテコール=P
C;ヒドロキノン=HQ)。
例12. 例5〜11に記載した方法に従って例10を反復する。但
し、100℃において行う(溶剤として水を使用する。) 実験的処理及び測定は例5〜11におけるのと同様にして
行う。
次の結果が得られる。
H2O2の転化率(DC): 92.5% 転化したH2O2に対するピロカテコールの収率(YLD) : 39.0% 転化したH2O2に対するヒドロキノンの収率(YLD) : 39.5% ジフェノールの合計収率: 78.5%

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノールと過酸化水素との反応によるフ
    ェノールのヒドロキシル化方法であって、二酸化珪素及
    び二酸化チタンを基礎とする、焼成後次の式(II): Si 96-X ,TiXO192 (II) (式中、xはおよそ0.1〜6である) で表され、焼成後0.01〜0.8重量%の弗素を含有し、そ
    して単斜晶系の、MFI構造を有するゼオライトの有効量
    の存在下で反応を行うことを特徴とする方法。
JP63261663A 1987-10-29 1988-10-19 フェノールのヒドロキシル化方法 Expired - Lifetime JPH0667861B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR8715247A FR2622574B1 (fr) 1987-10-29 1987-10-29 Procede d'hydroxylation de phenols et d'ethers de phenols
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