JPH0667260U - 流量制御弁 - Google Patents

流量制御弁

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JPH0667260U
JPH0667260U JP1600893U JP1600893U JPH0667260U JP H0667260 U JPH0667260 U JP H0667260U JP 1600893 U JP1600893 U JP 1600893U JP 1600893 U JP1600893 U JP 1600893U JP H0667260 U JPH0667260 U JP H0667260U
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洋人 岩田
一義 内野
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自動車機器株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】無復帰ドルーピング特性を有する流量制御弁の
作動を円滑に行なわせる。 【構成】ハウジング2に形成したバルブ孔4内にスプー
ル弁6を収納し、その開口側にコネクタ8を固定する。
スリーブ10の一端をコネクタ8内に圧入し、他端をス
プール弁6に対向させる。スリーブ10内に弁体18の
本体部18aを摺動自在に嵌合させる。弁体18に外径
が軸方向に変化するロッド部18dを設け、スリーブ1
0の内面の縮径部10eとロッド部18dの外面とによ
りオリフィス24を構成し、このオリフィス24の前後
の差圧によってスプール弁6を作動させる。スプール弁
6の開弁によって還流される流体の通路内に制限通路2
2を形成し、この制限通路22の前後の差圧によって弁
体18を移動させてオリフィス24を縮小制御する。 【効果】弁体18はスリーブ10内を摺動するため傾か
ない。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は流量制御弁に関し、特に、流量の垂下特性(ドルーピング)、すなわ ちポンプ吐出流量の増加に伴って油圧機器への供給流量を減少させる特性を持ち 、さらにこの供給流量が油圧機器の圧力変動の影響を受けて復帰してしまうおそ れのない、いわゆる無復帰ドルーピング特性を有する流量制御弁に関するもので ある。
【0002】
【従来の技術】
上記特性を有する流量制御弁は、一般に、車両の動力舵取装置に使用されて高 速走行時の車両安定性、消費馬力の低減等に役立つものであり、この種の装置と して、例えば、ポンプから吐出された圧力流体を油圧機器へ供給する供給通路内 に絞り通路を設け、この絞り通路の上流側と下流側との差圧によってスプール弁 を開弁して圧力流体の一部を還流させるとともに、上記供給通路内にさらに制限 通路を設け、この制限通路前後の圧力差に応動する制御スプールによって上記絞 り通路を縮小制御するように構成したものが従来から知られている(特公昭63 −37749号)。
【0003】 しかしながら、上記構成に係る流量制御弁は、構造が複雑であり、部品点数が 多く、製作上高精度が要求され、また、特性のチューニングを行うことも困難で あった。そこで本出願人は、極めて簡単な構成によりドルーピング特性を得るこ とができるとともに、組立性が良好で信頼性が高く、しかも軸方向の長さを短縮 してコンパクト化することができる流量制御弁を既に提案した(特開平4−12 4383号)。
【0004】 上記本出願人の出願に係る従来の流量制御弁は、ポンプハウジング2に形成さ れたスプール弁収納孔4内にスプール弁6を摺動可能に収納し、その弁収納孔4 の開口部に、動力舵取装置P.S.に接続される吐出コネクタ8の先端を挿入し てハウジング2に固定している。上記スプール弁6は、ポンプ10から動力舵取 装置P.S.への供給通路内に設けたオリフィス19の前後の圧力差によって作 動されるようになっている。そして、弁収納孔4内に、ポンプ10からの圧力流 体供給路2aとタンク12への還流路2bとを開口させ、スプール弁6の非作動 時には、このスプール弁6によって供給路2aと還流路2bとを遮断して、ポン プ10から吐出された圧力流体を動力舵取装置P.S.に供給し、スプール弁6 が作動したときには還流路2bを開放して、上記圧力流体の一部をタンク12に 還流させるようになっている。また、コネクタ8の内部には、小径の軸部18a とこの軸部18aにテーパ面18bを介して連続する拡大径部18cと、軸部1 8aの他端側に設けられた大径フランジ部18dとを備えた弁体18を挿通し、 コネクタ8の内面に形成した環状の縮径部8hと、弁体18の小径軸部18aお よびテーパ部18bとにより上記オリフィス19を構成し、かつ、コネクタ8の 外面に形成した環状突部8iと上記スプール弁収納孔4の内面との間に制限通路 22を形成し、この制限通路22前後の差圧によって弁体18を移動させて上記 オリフィス19を可変制御するようにしたものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
上記構成に係る従来の流量制御弁は、極めて簡単な構成によりドルーピング特 性を得ることができ、かつ、組立性が良好で信頼性が高く、しかも、軸方向にコ ンパクト化することができる等種々の優れた効果を奏するが、流量制御を開始す ると、弁体18はコネクタ8に対して支持される部分が無くなってしまうため、 不安定になり、傾いてしまうおそれがあった。このような場合には流量特性上の 異常やばらつきが生じたり、弁体18が引っ掛かりを起したりする場合があると いう問題があった。
【0006】 本考案は、上記欠点を除くためになされたもので、弁体の倒れを防止して、流 量特性上の異常やばらつきが発生することを抑制することができる流量制御弁を 提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案に係る流量制御弁は、ポンプから吐出された圧力流体を油圧機器へ供給 する供給通路内にオリフィスを設け、このオリフィス前後の差圧によってスプー ル弁を開弁し圧力流体の一部を還流させるものであって、ハウジングに形成され た弁収納孔内に上記スプール弁を収納し、その開口側に、油圧機器へ接続される 流体通路が形成されたコネクタを固定し、このコネクタの弁収納孔内部側にスリ ーブの一端を固定するとともに、その他端を上記スプール弁に対向させるととも に、このスリーブの内部に、スリーブの内面を摺動可能な本体部と、軸方向に外 径が変化するロッド部とを有する弁体を嵌合させ、この弁体のロッド部の外面と 上記スリーブの内面に形成した縮径部内面とにより上記オリフィスを形成し、か つ、上記スプール弁が作動した際に還流される流体の通路内に制限通路を形成し 、この制限通路の前後の差圧によって弁体を移動させて上記オリフィスを可変制 御するようにしたものである。
【0008】
【作用】
上記流量制御弁では、ポンプの回転数が増加し、オリフィスを通って油圧機器 へ供給される圧力流体の流量が増大すると、このオリフィスの前後の圧力差が大 きくなり、この差圧によってスプール弁を作動させて余剰流量をタンクへ還流さ せる。ポンプの回転数がさらに上昇してタンクへ還流される流量が増加すると、 制限通路を流れる流量が増大してその上流側と下流側との圧力差が大きくなり、 弁体を作動させてオリフィスの開口面積を絞り、油圧機器へ送る圧力流体の流量 を減少させる。この弁体は、スリーブの内面に摺動可能に支持されているため、 安定した円滑な作動を行なう。
【0009】
【実施例】
以下、図示実施例により本考案を説明する。図1は本考案の一実施例に係る流 量制御弁の縦断面図である。ポンプハウジング2には開口側が大径になったスプ ール弁収納孔(バルブ孔)4が形成され、このバルブ孔4の内部側の小径部4a 内にスプール弁6が摺動可能に収容されている。また、バルブ孔4の開口側の大 径部4b内には、コネクタ8の先端部が挿入され、螺合固定されている。このコ ネクタ8の中心部に形成された孔内に筒状のスリーブ10の一端が圧入固定され ており、このスリーブ10の他端は、バルブ孔4内を小径部4a方向に伸びて上 記スプール弁6に対向している。バルブ孔4の大径部4bは導入通路12を介し てポンプPの吐出側に、そして小径部4aは還流通路14を介してタンクTまた はポンプの吸込側にそれぞれ連通しており、小径部4a内のスプール弁6が、バ ルブ孔4の底部に配置されたスプリング16によって大径部4b側に付勢され上 記スリーブ10の先端面に当って停止して導入通路12と還流通路14との連通 を遮断している。
【0010】 コネクタ8の先端部内に一方の端部が圧入固定されたスリーブ10は、この圧 入された部分を含む小径筒部10aと、他端側のスプール弁6に対向している大 径筒部10bとからなっており、その大径筒部10bの最も先端の部分が、バル ブ孔4の小径部4a内に僅かの間隙を隔てて挿入されている。このスリーブ10 内には、スリーブの小径筒部10aの内径とほぼ等しい(正確には、摺動可能な クリアランスを有しており僅かに小さい)外径の本体部18aを有する弁体18 が摺動自在に嵌合している。弁体18のスプール弁6側の端部寄りにはフランジ 18bが形成されている。一方、スリーブ10の大径筒部10bの先端部内面に は、リング19が嵌着され、このリング19と上記弁体18のフランジ18bと の間にスプリング20が配設されて弁体18をスリーブ10の小径筒部10aの 内部方向に付勢しており、弁体18は、非作動時には、フランジ18bの側面が スリーブ10の大径筒部10bと小径筒部10aとの間の段部10cに当って停 止している。
【0011】 弁体18は、上述のようにスリーブ10の小径筒部10aの内面を摺動する部 分が本体部18aをなしており、この本体部18aよりもスプール弁6寄りの部 分18cは、外径が本体部18aの外径とほぼ等しい円筒状をしている。この円 筒状の部分(以下、円筒部と呼ぶ)18cの軸方向の中間部外周に上記フランジ 18bが形成されている。フランジ18bは、図2に示すように、円周方向等間 隔で4個所の切欠き18nが形成されており、切欠かれた残りの扇状の部分18 pの各角部18qは、作動時の引っ掛かりを防止するためR形状になっている。 また、本体部18aの、円筒部18cと逆側には、全体として本体部18aより も小径のロッド部18dが設けられている。このロッド部18dは、本体部18 a側から順に、小径軸部18e、テーパ部18fおよび拡大径部18gが設けら れている。
【0012】 本体部18aの外周側は、2つのランド18h,18iとその中間の環状溝1 8jとを備えており、ロッド部18d寄り(小径軸部18e寄り)のランド18 hには、その両端面を連通する貫通溝18kが円周方向等間隔で複数本設けられ 、円筒部18c寄りのランド18iには、円筒部18c迄延びる長溝18mが同 様に円周方向等間隔で複数本設けられている。小径軸部18e寄りのランド18 hに形成された貫通溝18kによって、スリーブ10のコネクタ8側の内部空間 と両ランド18h,18i間の環状溝18jとが連通され、円筒部18c寄りの ランド18iの長溝18mによって環状溝18jと円筒部18c内の空間とが連 通されている。上記小径軸部18e寄りのランド18hに形成された貫通溝18 kは、ポンプPから吐出された圧力流体を動力舵取装置P,S,へ供給する供給 通路の一部を構成している。また、円筒部18c寄りのランド18iに形成され た長溝18mと、円筒部18cの内部の空間とを連通する開口が、スプール弁6 の作動時に還流通路14を通ってバイパスされる流体の流通を制限する制限通路 22を構成している。
【0013】 スリーブの小径筒部10aのほぼ中央部には、このスリーブ10の内外を貫通 する通路穴10dが、円周方向等間隔で複数個形成されており、ポンプPから吐 出され、導入通路12を介してバルブ孔4の大径部4bの室23内に供給された 作動油をスリーブ10内に導入するようになっている。
【0014】 スリーブ10の小径筒部10aの、上記通路穴10dよりもコネクタ8寄りの 部分の内周面には、環状の縮径部10eが形成されており、この縮径部10e内 に上記弁体18のロッド部18dが挿通されている。図1に示す非作動時には、 小径軸部18eのほぼ中央部が縮径部10eに対向しており、後に説明するよう に、弁体18が移動すると、小径軸部18eからテーパ部18f、拡大径部18 gが次第にこの縮径部10e内を移動するようになっており、これら縮径部10 eの内面と弁体18のロッド部18d外面とによって可変オリフィス24が構成 されている。なお、スリーブ10の縮径部10eは、ロッド部18dの端部に設 けられた拡大径部18gの外径よりもやや大きい内径を有しており、拡大径部1 8gが縮径部10e内に移動した場合でも、両者間には間隙があるので、必要最 小限の流体通路は確保されるようになっている。
【0015】 従って、上記スリーブ10の内外を貫通する通路穴10dを介して、バルブ孔 4の大径部4bの室23内からスリーブ10の内部に供給された作動油は、弁体 18の環状溝18jおよび貫通溝18kから、スリーブ18の縮径部10eの上 流側の室26に入り、弁体18の小径軸部18eと縮径部10eの間のオリフィ ス24を通って、縮径部10eの下流側の室28を経て、コネクタ8の内部通路 8aから図示しない動力舵取装置P.S.等の油圧機器に供給されるようになっ ており、上記各通路がオイルポンプPから吐出された圧力流体を動力舵取装置P .S.等の油圧機器へ供給する供給通路を構成している。また、コネクタ8の内 部通路8aは、半径方向の通路孔8bおよびポンプハウジング2内に形成された 通路2a等を介して上記スプール弁6を付勢するスプリング16が収容された室 30内に連通している。
【0016】 以上の如く構成された流量制御弁の作動について、図1ないし図4および特性 を示す図5によって説明する。車両のエンジンによって駆動されるオイルポンプ Pの回転数が低い低速走行時においては、ポンプPから吐出されてバルブ孔4の 室23内に導入され、スリーブ10の縮径部10eと弁体18の小径軸部18e との間のオリフィス24を通過して動力舵取装置P.S.へ送られる流量は少な く、オリフィス24前後の差圧が小さいため、スプール弁6は移動しない(図1 の状態)。従って、導入通路12と還流通路14とは遮断されており、オイルポ ンプPから吐出された圧力流体の全量が動力舵取装置P.S.に送られる(図5 のAの範囲)。
【0017】 車両の走行速度が上がってポンプ回転数が次第に上昇すると、ポンプPからの 吐出流量が増大し、オリフィス24の前後の圧力差が大きくなり、この差圧がス プリング16の付勢力に打ち勝つと、スプール弁6が左行する。スプール弁6の 左行によって、還流通路14の開口がバルブ孔4内に開放されると、ポンプP側 の導入通路12とタンクT側の還流通路14は、弁体18の円筒部18c寄りの ランド18iに形成された長溝18mと、円筒部18cの内部の空間とを連通す る制限通路22を介して接続されて余剰流量がタンクTに還流され、動力舵取装 置P.S.に供給される流量はほぼ一定に保たれる(図5のBの範囲)。
【0018】 さらに、ポンプPの回転数が上昇すると、長溝18mと円筒部18cの内部の 空間とを連通する制限通路22を通って還流する流量が増加し、こんどは制限通 路22の前後の圧力差が大きくなり、この差圧がスプリング20の付勢力に打ち 勝つと、弁体18は左行する。その結果、スリーブ10の縮径部10e内に位置 していた弁体18の小径軸部18eが移動して、テーパ部18fが縮径部10e に接近し、弁体18のロッド部18dとスリーブ10の縮径部10eとにより形 成されるオリフィス24の開口面積が次第に絞られる(図3の状態)。すると、 このオリフィス24を通って動力舵取装置P.S.へ送られる流量が次第に減少 するとともに、この可変オリフィス24の前後の圧力差が増大してスプール弁6 をさらに左行させタンクTへの還流量を増加させる(図5のCの範囲)。このよ うに動力舵取装置P.S.への供給流量を減少させることにより、車両の中高速 時の走行安定性が高められるとともに、消費馬力の低減を図ることができる。な お、弁体18が左行した状態で、動力舵取装置P.S.に圧力変動が生じても、 制限通路22を通過する流量には影響がなく、制限通路22の前後の圧力差は変 化しないので、弁体18は移動せず動力舵取装置P.S.への供給流量が復帰し てしまうことはない。
【0019】 ポンプPの回転数の上昇がさらに進んだ高速走行時には、ポンプPからの吐出 流量がそれ以上の増加を示すのに対し、動力舵取装置P.S.への供給流量は減 少し、制限通路22を通る還流量は増加するため、制限通路22の前後の圧力差 は増大し、弁体18はさらに左行する。この弁体18の左行により、弁体18の テーパ部18fに続く拡大径部18gがスリーブ10の縮径部10e内へ移動す る。すると、オリフィス24の開口面積が一定になるとともに、弁体18の本体 部18aの円筒部18c寄りのランド18iがスリーブ10の小径筒部10aか ら抜け出して大径筒部18b内へ移動する(図4の状態)。このランド18iが スリーブ10の小径筒部10a内を摺動していた間は、タンクT側へ還流される 余剰流量は、すべて制限通路22を通過していたが、ランド18iがスリーブ1 0の大径筒部10b内に移行することにより、その長溝18mの端部が円筒部1 8cの外周側の空間(スリーブ10の大径筒部10b内の空間)に直接連通され る。従って、余剰流量は、従前の制限通路22に加えて、ランド18iの長溝1 8m、円筒部18cの外周側および上記フランジ18bの切欠き18nから成る 通路からも還流される。この状態では、動力舵取装置P.S.へ送られる流量は ほぼ一定の低流量となる(図5のD)。
【0020】 以上述べたように、上記実施例に係る流量制御弁は、スプール弁6を作動させ るオリフィス24の開口面積を可変にする弁体18を、コネクタ8内に圧入固定 したスリーブ10の内部に摺動自在に嵌合させたことにより、簡単な構造で無復 帰ドルーピング特性を得ることができ、また、軸方向の長さを短縮してコンパク ト化を達成することができる。さらに、弁体18の本体部18aをスリーブ10 の小径筒部10a内で摺動させて支持するようにしたので、弁体18の作動時に この弁体18が傾いてしまうことがなく、安定した流量特性を得ることができる とともに、弁体18の引っ掛かり等のトラブルの発生も防止することができる。 しかも、オイルポンプPの高回転時には、弁体18を大きく移動させてランド1 8iの長溝18mから円筒部18cの外周側に直接余剰流量を逃がしてタンクT へ還流させるようにしたので、高回転時には制限通路22の上流側の圧力の上昇 を抑制し、圧力損失を低減することができる。
【0021】 また、上記従来の流量制御弁の制限通路部、すなわち、ハウジングのバルブ孔 の内面とコネクタ先端部の環状突部の外周面で形成する絞り通路部は、寸法精度 にばらつきがあるため、圧力損失のばらつきが発生していた。その結果、弁体の 制御が不安定となり、流量特性が安定しないという問題があった。これに対し本 実施例の構成では、コネクタ8の内部にスリーブ10を圧入固定し、このスリー ブ10内に弁体18を摺動自在に嵌合させて、これらスリーブ10と弁体18と によって制限通路22を構成したので、スリーブ10および弁体18を、燒結合 金あるいはロストワックス鋳物等によって製作すれば、寸法のばらつきも抑えら れ、安定した特性を得ることができる。
【0022】 図6は第2の実施例に係る流量制御弁を示すもので、上記第1の実施例の構成 と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施例では、ス リーブ10の大径筒部10bの外径が、この大径筒部10bが挿入されているバ ルブ孔4の小径部4aの内径よりも小さく、両者間に間隙122が形成されてお り、この間隙122が、余剰流量を還流させる制限通路を構成している。また、 弁体18は、フランジ18bの形成されている端部側に筒状部が形成されていな い。従って、この弁体18の内部には、フランジ18b寄りのランド18iに形 成されている長溝18mと、弁体18とスプール弁6との間の空間とを接続する 通路(上記実施例における制限通路22)が設けられていない。そのため、弁体 18が非作動位置から所定量移動するまでは、上記長溝18mはスプール弁6側 の室内とは遮断されている。
【0023】 本実施例に係る流量制御弁も上記第1の実施例の流量制御弁と同様の作動を行 なうが、オリフィス24の前後の圧力差によってスプール弁6が作動し、還流通 路14が開放すると、余剰流量は、バルブ孔4の大径部4b内の室23から、バ ルブ孔4の小径部4aの内面とスリーブ10の大径筒部10bの外面とによって 形成される制限通路122を介して還流される。また、オイルポンプPの高回転 時に、制限通路122の上流側と下流側との圧力差が増大して弁体18が大きく 移動すると、弁体18のフランジ18b寄りのランド18iに形成されている長 溝18mがスリーブ10の大径筒部10b内に開放され、余剰流量がこの通路か らも逃げるようになるため、制限通路112の上流側の圧力が一定以上上昇しな いように制御される(図7の状態)。この実施例も上記実施例と同様に、弁体1 8の本体部18aがスリーブ10の小径筒部10a内に摺動支持されているので 、弁体18が作動時に傾いて特性に異常を生じさせたり、引っ掛かり等のトラブ ルが発生することを防止することができる。
【0024】 なお、上記弁体18の2つのランド18h,18iに形成されている貫通溝1 8kおよび長溝18mの数は必ずしも4個に限るものではなく、例えば、3〜6 個所の溝を設けるようにしても良く、いずれにしてもスリーブ10の内面を摺動 する部分と流体の通過を許容する部分とを備えていればよい。また、フランジ1 8bに形成された切り欠き18nの数も4個所に限らず適宜決定することができ る。
【0025】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案によれば、ポンプハウジングに形成されたバルブ孔 の開口部にコネクタを固定し、このコネクタ内にスリーブを固定し、さらにこの スリーブ内に、オリフィスを可変制御する弁体を摺動可能に嵌合させたので、弁 体が作動時に傾いてしまうことがなく、流量特性の異常やばらつきが発生するお それがなく、また、弁体の引っ掛かり等のトラブルが起こることも防止すること ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る流量制御弁の縦断面図
である。
【図2】図1の流量制御弁を構成する弁体のx方向矢視
図である。
【図3】上記流量制御弁の作動時(中速時)を示す縦断
面図である。
【図4】上記流量制御弁の作動時(高速時)を示す縦断
面図である。
【図5】上記流量制御弁の特性を示す線図である。
【図6】本考案の第2の実施例に係る流量制御弁を示す
縦断面図である。
【図7】第2の実施例の作動時(高速時)を示す断面図
である。
【符号の説明】
P ポンプ T タンク P.S. 油圧機器(動力舵取装置) 2 ポンプハウジング 4 弁収納孔(バルブ孔) 6 スプール弁 8 コネクタ 10 スリーブ 10e スリーブの縮径部 18 弁体 18a 弁体の本体部 18d 弁体のロッド部 22 制限通路 24 オリフィス(可変オリフィス)

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプから吐出された圧力流体を油圧機
    器へ供給する供給通路内にオリフィスを設け、このオリ
    フィス前後の差圧によってスプール弁を開弁し圧力流体
    の一部を還流させる流量制御弁において、ハウジングに
    形成された弁収納孔内に上記スプール弁を収納し、その
    開口側に、油圧機器へ接続される流体通路が形成された
    コネクタを固定し、このコネクタの弁収納孔内部側にス
    リーブの一端を固定するとともに、その他端を上記スプ
    ール弁に対向させるとともに、このスリーブの内部に、
    スリーブの内面を摺動可能な本体部と、軸方向に外径が
    変化するロッド部とを有する弁体を嵌合させ、この弁体
    のロッド部の外面と上記スリーブの内面に形成した縮径
    部内面とにより上記オリフィスを形成し、かつ、上記ス
    プール弁が作動した際に還流される流体の通路内に制限
    通路を形成し、この制限通路の前後の差圧によって弁体
    を移動させて上記オリフィスを可変制御することを特徴
    とする流量制御弁。
  2. 【請求項2】 上記弁体のスプール弁側端部を筒状にす
    るとともに、スリーブ内を摺動する本体部にポンプから
    弁収納孔内に供給された圧力流体を上記筒状部側に導入
    する通路を形成し、この通路を上記制限通路としたこと
    を特徴とする請求項1に記載の流量制御弁。
  3. 【請求項3】 上記スリーブのスプール弁側端部を弁収
    納孔内に延長し、このスリーブの端部外周面と、弁収納
    孔の内面との間で制限通路を構成したことを特徴とする
    請求項1に記載の流量制御弁。
  4. 【請求項4】 上記弁体の本体部外面に、この弁体が所
    定以上移動したときに、上記制限通路の上流側と下流側
    とを連通する逃し通路を形成したことを特徴とする請求
    項2または3に記載の流量制御弁。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030072147A (ko) * 2002-03-05 2003-09-13 한국델파이주식회사 파워 스티어링 유압펌프용 압력불감응형 유량제어밸브
JP2012246801A (ja) * 2011-05-26 2012-12-13 Aisan Industry Co Ltd 流量制御弁

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JP2012246801A (ja) * 2011-05-26 2012-12-13 Aisan Industry Co Ltd 流量制御弁

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Publication number Publication date
JP2591393Y2 (ja) 1999-03-03

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