JPH066656B2 - ポリマ−組成物 - Google Patents

ポリマ−組成物

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JPH066656B2
JPH066656B2 JP59155623A JP15562384A JPH066656B2 JP H066656 B2 JPH066656 B2 JP H066656B2 JP 59155623 A JP59155623 A JP 59155623A JP 15562384 A JP15562384 A JP 15562384A JP H066656 B2 JPH066656 B2 JP H066656B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はオレフィン系熱可塑性エラストマーとエチレン
系アイオノマー樹脂を混合してなる耐油性、耐スクラッ
チ性、表面光沢にすぐれたポリマー組成物に関する。
(従来技術) ポリオレフィン樹脂とエチレン・α−オレフィン系共重
合体ゴムの部分架橋物を主体とする熱可塑性エラストマ
ー、いわゆるオレフィン系熱可塑性エラストマーは、樹
脂とエラストマーの両者の特性を兼ね備え、優れた柔軟
性、耐熱性、耐候性及び成形加工性を有しているため、
ボディパネル、バンパー部品、サイドシールド、プロテ
クター、モール、窓枠、などの自動車部品、家電部品、
スポーツ用品、土木用シート、建材等として広く使用さ
れ、特に自動車部品に適した成形材料として注目されて
いる。しかしこの熱可塑性エラストマーは、上記のよう
な優れた特性を有している反面、耐油性、耐スクラッチ
性(耐摩耗性)が乏しく、表面光沢も良好でないため、
これを例えば自動車外装部品として用いた場合、ガソ
リン等の溶剤に侵されやすい、傷が付きやすい、表
面光沢が不足のため商品価値がないなどの欠点があり、
これら熱可塑性エラストマーの欠点である耐油性、耐ス
クラッチ性、表面光沢を改良することが求められてい
た。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は従来のオレフィン系熱可塑性エラストマーの特
長である優れた柔軟性、耐熱耐寒性及び成形加工性を維
持しつつ、熱可塑性エラストマーの欠点である耐油性、
耐スクラック性(耐摩耗性)及び表面光沢を改良した新
規なポリマー組成物を提供するためになされたものであ
る。
(発明の概要) すなわち本発明は、 (A)エチレン(共)重合体またはプロピレン(共)重合
体とエチレン・α−オレフィン共重合体ゴムを必須成分
として含有し、その少なくとも一方が部分的に架橋され
てなる熱可塑性エラストマー100重量部に対し (B)エチレン系アイオノマー樹脂10重量部以上、10
0重量部未満を混合しなるポリマー組成物に関するもの
である。
(問題を解決するための手段) 本発明においては、オレフィン系熱可塑性エラストマー
(A)にエチレン系のアイオノマー樹脂(B)を混合すること
によって耐油性、耐スクラック性、表面光沢を改良する
ものであるが、本発明において使用される熱可塑性エラ
ストマーは(a)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴ
ムと(b)エチレン(共)重合体またはプロピレン(共)
重合体とを必須成分として含有し、その両方が、部分的
に架橋されてなるものであり、代表的には (a)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム95〜2
0重量部 (b)エチレン(共)重合体またはプロピレン(共)重合
体5〜80重量部 (ここで、(a)+(b)は100重量部になるように選ぶ) 及び(c)ペルオキシド非架橋型炭化水素系ゴム状物質と (d)鉱油系軟化剤から選ばれた少なくとも一種の成分0
〜100重量部 からなる混合物を架橋剤の存在下に動的に熱処理して得
られる部分架橋ゴム組成物(I)100〜30重量部と
ポリオレフィン樹脂(II)0〜70重量部とからなる組
成物(但し、最終組成物中の(b)と(II)の合計量が最
終組成物100重量部当り5〜70重量部になるように
選ぶ)を挙げることができる。本発明において使用され
るこれらの熱可塑性エラストマーを更に具合的に示せば
次のような組成物が例示できる。
(1)(a)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム95〜
20重量部、好ましくは80〜30重量部と (b)エチレン(共)重合体またはプロピレン(共)重合
体5〜80重量部、好ましくは20〜70重量部との混
合物(I)、あるいはこの混合物100重量部に更に
(c)ペルオキシド非架橋型炭化水素系ゴム状物質及び/
または(d)鉱油系軟化剤0〜100重量部、好ましくは
20〜80重量部を配合した混合物(II)を架橋剤の存
在下で動的に熱処理し、部分架橋してなる熱可塑性エラ
ストマー組成物〔すなわち部分架橋ゴム組成物(I)〕 (2)(1)の熱可塑性エラストマー組成物100重量部に対
し、更に700/3重量部(約233重量部)までの割
合でポリオレフィン樹脂(II)を混合してなる熱可塑性
エラストマー組成物。
本発明においては、更に熱可塑性エラストマーとして、 (3)(a)エチレン・α−オレフィン共重合体ゴムあるいは
該ゴム(a)100重量部に対しペルオキシド非架橋型ゴ
ム状物質(c)及び/または鉱油系軟化剤(d)を100重量
部までの割合で配合した混合物を架橋剤の存在下、静的
に例えばゴム混合物をプレスして熱処理することによっ
て、部分的に架橋して得たエチレン・α−オレフィン共
重合体ゴムの部分架橋物80〜20重量部とポリオレフ
ィン樹脂(II)20〜80重量部とを混合してなる熱可
塑性エラストマー組成物も使用できるが、本発明では特
に(1)と(2)の熱可塑性エラストマーが好ましい。
本発明において、部分架橋された熱可塑性エラストマー
の代りに未架橋のエラストマー組成物を使用した場合
は、得られるポリマー組成物の引張特性、耐熱性、耐油
性が低下するので好ましくない。
本発明において、熱可塑性エラストマーの原料であるエ
チレン・α−オレフィン系共重合ゴム(a)とは、例えば
エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレ
ン−非共役ジエン三元あるいは多元共重合ゴム、エチレ
ン−ブタジエン共重合ゴム、エチレン−1−ブテン共重
合ゴム、エチレン−1−ブテン−非共役ジエン多元重合
体ゴム等のエチレンと炭素数3ないし14のα−オレフ
ィンを主成分とする実質的に非晶質のエラストマー又は
それらの混合物である。中でも好ましいものはエチレン
−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非
共役ジエン三元共重合体ゴムである。
こゝで、非共役ジエンとは、ジシクロペンタジエン、1,
4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノル
ボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン等をい
ゝ、中でも、ジシクロペンタジエン及び5−エチリデン
−2−ノルボルネンを第三成分とする共重合体が好まし
い。
これら二元又は多元重合体のムーニー粘度〔ML1+4
(100℃)〕は通常10〜180、好ましくは40〜
140であり、またその沃素価(不飽和度)は好ましく
は16以下である。
これらエラストマー中に含有される各構成単位の量は1
−オレフィン部分において、エチレン単位/α−オレフ
ィン単位が50/50〜90/10、好ましくは70/
30〜85〜15(モル比)の割合であり、1−オレフ
ィン(エチレン+α−オレフィン)単位/非共役ジエン
単位(三元あるいは多元共重合体の場合)が通常98/
2〜90/10、好ましくは97/3〜94/6(モル
比)の割合である。
また本発明においてエチレン・α−オレフィン系共重合
体ゴムと動的熱処理の際に混合するエチレン(共)重合
体またはプロピレン(共)重合体(b)としては、エチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチ
ル−1−ペンテンなどの1−オレフィンの単独重合体、
その2種以上の共重合体、であって、樹脂状高分子物質
のものが挙げられる。本発明ではこの中でメルトインデ
ックス(ASTM-D-1238-65T)が0.1ないし50g/10mi
n、特に5ないし20g/10minで、かつX線回折測定
法により求められる結晶化度が40%以上のポリオレフ
ィン樹脂が好ましく用いられる。
本発明において、特に好ましいポリオレフィン樹脂(b)
としては、メルトインデックス0.1ないし50g/10m
in、結晶化度が40%以上のペルオキシド分解型ポリオ
レフィン樹脂(ペルオキシドと混合し、加熱下で混練す
ることにより熱分解して分子量を減じ、樹脂の流動性が
増加するポリオレフィン樹脂)、具体的にはアイソタク
チックポリプロピレン、あるいはプロピレンと15モル
%以下の他のα−オレフィンとの共重合体、例えばプロ
ピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共
重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレ
ン−4−メチル−1−ペンテン共重合体を例示すること
ができる。
また本発明においては上記ペルオキシド分解型ポリオレ
フィン樹脂とペルオキシド架橋型ポリオレフィン樹脂
(ペルオキシドと混合し、加熱下で混練することにより
架橋して樹脂の流動性が低下するポリオレフィン樹
脂)、例えば密度0.910〜0.940の低、中密度ポリエチレ
ンとの混合物もポリオレフィン樹脂(b)として好ましく
使用される。
次に熱可塑性エラストマーの調製に際し、必要に応じて
配合される(c)ペルオキシド非架橋型炭化水素系ゴム状
物質とは、例えば、ポリイソブチレン、ブチルゴム、プ
ロピレン70モル%以上のプロピレン−エチレン共重合
体ゴム、プロピレン−1−ブテン共重合体ゴム、アタク
チックポリプロピレン等の如くペルオキシドと混合し、
加熱下に混練しても架橋せず、流動性が低下しない炭化
水素系のゴム状物質をいう。これらの中ではポリイソブ
チレン及びプロピレン−1−ブテン共重合体ゴムが最も
好ましい。
また(d)鉱物油系軟化剤とは、通常ゴムをロール加工す
る際ゴムの分子間作用力を弱め、加工を容易にするとと
もに、カーボンブラック、ホワイトカーボン等の分散を
助ける、あるいは加硫ゴムの硬さを低下せしめて柔軟
性、弾性を増す目的で使用されている高沸点の石油留分
で、パラフィン系、ナフテン系、あるいは芳香族系等に
区別されているものである。
本発明においては熱可塑性エラストマーの調製に際し、
これらのペルオキシド非架橋型炭化水素系ゴム状物質
(c)及び/または鉱物油系軟化剤(d)を必ずしも配合する
必要はないが、本発明のポリマー組成物の流れ特性、し
いては成形加工性を一層向上させるためにはエチレン−
α−オレフィン共重合体ゴム(a)とエチレン(共)重合
体またはプロピレン(共)重合体(b)合計量100重量
部に対し(c)及び/または(d)を100重量部まで、好ま
しくは5ないし100重量部加えることが好ましい。
更に本発明において動的熱処理後に必要に応じ混合され
るポリオレフィン樹脂(II)としては、エチレン、プロ
ピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−
ペンテンなどの1−オレフィンの単独重合体、その2種
以上の共重合体、あるいはα−オレフィンと15モル%
以下の他の重合性単量体との共重合体、例えばエチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−
アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタアクリル酸
共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体等で
あって、樹脂状高分子物質のものが挙げられる。これら
のポリオレフィン樹脂(II)のメルトインデックス(AS
TM-D-1238-65T、190℃,但し、プロピレン系重合体は、2
30℃)は5〜100、とくに10〜50であることが好
ましい。動的熱処理時と熱処理後の両方にポリオレフィ
ン樹脂を加える場合は、エチレン(共)重合体またはプ
ロピレン(共)重合体(b)とポリオレフィン樹脂(II)
は同種のものでも、異種のものでもよい。
本発明において熱可塑性エラストマーを調製するには、
エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(a)95ないし
20重量部とエチレン(共)重合体またはプロピレン
(共)重合体(b)5ないし80重量部、必要により更に
ペルオキシド非架橋型ゴム(c)及び/または鉱油系軟化
剤(d)0〜100重量部を混合してなるブレンド物10
0重量部に対し約0.05〜2重量%、好ましくは0.1ない
し0.5重量%の架橋剤を配合し動的に熱処理し、部分架
橋を行えばよい。
ここで動的に熱処理するとは、融解状態で混練すること
をいう。
混練は非開放型の装置中で行うことが好ましく、窒素又
は炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好まし
い。その温度は通常150〜280℃、好ましくは17
0〜240℃、混練時間は通常1〜20分間、好ましく
は1〜10分間である。
本発明において部分架橋のために使用される架橋剤とし
ては、有機ペルオキシド、硫黄、フェノール系架硫剤、
オキシム類、ポリアミンなどが挙げられるが、これらの
中では得られる熱可塑性エラストマーの物性の面から、
有機ペルオキシド及びフェノール系加硫剤が好ましい架
橋剤である。
本発明で用いられるフェノール系加硫剤としては、アル
キルフェノールホルムアルデヒド樹脂、トリアジン−ホ
ルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂
を挙げることができる。
また、本発明で使用される有機ペルオキシドとしては、
ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシ
ド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルペルオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチ
ルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチ
ルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(ter
t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキ
シ)バレラート、ジペンゾイルペルオキシド、tert−ブ
チルペルオキシベンゾアート等を挙げることができる
が、中でも、臭気の少ない点スコーチ安定性の高い点
で、ビスペルオキシド系化合物が好まれ、1,3−ビス(t
ert−ブチルペルオキシイソプロプル)ベンゼンが最適
である。
また部分架橋熱処理に際し、P−キノンジオキシム、P,
P′−ジベンゾイルキノンジオキシムなどの架橋助剤や
ジビニルベンゼン(DVB)、ジエチレングリコールメ
タクリレート、ポリエチレンジグリコールメタクリレー
トなどの多官能性ビニルモノマーを配合することによ
り、より均一かつ緩和な架橋反応が実現できるので、こ
れら架橋助剤や多官能性ビニルモノマーを配合すること
が好ましい。特にジビニルベンゼン(DVB)は熱処理
による架橋効果が均質で、流動性と物性のバランスのと
れた熱可塑性エラストマーが得られるので最も好まし
い。
本発明においては、熱可塑性エラストマーに更にカーボ
ンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウム、重質炭
酸カルシウム、カオリン、けいそう土、シリカ、アルミ
ナ、アスベスト、グラファイト、ガラス繊維等の充填剤
やフェニル−α−ナフチルアミン、2,6−ジターシャリ
ーブチルフェノール、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ
−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート〕などの酸化防止剤、その他の添加成分を配合する
ことできる。
これらの充填剤や添加剤は熱可塑性エラストマーの調製
段階で加えてもよく、調製後に加えてもよい。
なお本発明において部分的に架橋されたとは、架橋後の
組成物が熱可塑性エラストマーとしての性質を失わない
程度に架橋されていることを言い、通常は下記の方法で
測定されたゲル含量が40%以上好ましくは40〜11
0%のものを言う。本発明では、とりわけそのゲル含量
が45〜99.5%になるように部分架橋された熱可塑性エ
ラストマーが好ましい。
ゲル含量の測定 熱可塑性エラストマーの試料ペレットを約100mg秤量
し、密閉容器中にて30ccのシクロヘキサンに、23℃
で48時間浸漬したのち、試料を取り出し乾燥した。こ
の乾燥残渣の重量からすべての不溶性の充填剤、顔料、
その他を減じたものを乾燥後の補正された最終重量(Y)
とする。一方試料ペレットの重量からエチレン・α−オ
レフィン共重合体とポリオレフィン樹脂以外のシクロヘ
キサン可溶性成分、例えば鉱油や可塑剤及びシクロヘキ
サン可溶のゴム成分及び不溶性の充填剤、顔料等の成分
の重量を減じたものを補正された初期重量(X)とする。
ここに、 本発明において使用するエチレン系アイオノマー樹脂と
は、エチレン/α,β−不飽和カルボン酸共重合体
(I)あるいはエチレン/α,β−不飽和カルボン酸/
α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体(II)のカ
ルボン酸基の一部、通常5〜80%を金属イオンにより
中和したものである。
本発明において、中和前の上記(I)又は(II)のエチ
レン共重合体成分のうち、エチレン単位の占める割合は
通常約75〜99.5モル%、好ましくは88〜98モル%
であり、α,β−不飽和カルボン酸単位の占める割合
は、通常約0.5〜15モル%、好ましくは1〜6モル%
である。
またα,β−不飽和カルボン酸エステル単位の占める割
合は通常0〜10モル%、好ましくは0〜6モル%であ
る。
また上記(I)または(II)の共重合体中のカルボン酸
基のうち、金属イオンにより中和されるカルボン酸基の
割合(中和度)は通常5〜80%、好ましくは10〜7
5%である。
上記エチレン共重合体中のエチレン単位の含有割合が、
99.5モル%以上になると得られるポリマー組成物の耐油
性、耐スクラッチ性が低下し、一方75モル%未満では
得られるポリマー組成物の柔軟性が低下する。
また上記エチレン共重合体中のα,β−不飽和カルボン
酸の含有割合が0.5モル%以下では得られるポリマー組
成物の耐油、耐スクラッチ性及び接着性が損なわれ、逆
に15モル%を超えるとポリマー組成物の耐熱性が低下
する。
金属イオンによるカルボン酸基の中和度が、5%未満で
はポリマー組成物の耐油性、耐スクラッチ性が低下し、
逆に80%以上では熱可塑性エラストマーとの相溶性が
悪くなり、その結果、混練性が損なわれるだけでなく、
満足すべき物性を有するポリマー組成物が得られない。
不飽和カルボン酸エステル単位は、エチレン系アイオノ
マー樹脂に柔軟性を付与し、またオレフィン系熱可塑性
エラストマーとの相溶性を改良する役割を有している
が、共重合体中の不飽和カルボン酸エステル単位の含有
割合が10モル%を越えると、得られるポリマー組成物
の耐熱性が低下する。
上記共重合体を構成するα,β−不飽和カルボン酸とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレ
イン酸、フマール酸、無水マレイン酸など炭素数3〜8
のα,β−不飽和カルボン酸が用いられ、またα,β−
不飽和カルボン酸のエステルとしては、アクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリ
ル酸エチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸ブチ
ル、フタル酸ジメチルなどの炭素数4〜8のα,β−不
飽和カルボン酸エステルが用いられる。この中で特に好
ましいα,β−不飽和カルボン酸はアクリル酸、メタク
リル酸であり、好ましいエステルはアクリル酸イソブチ
ルである。
また、上記エチレン共重合体のカルボン酸基を中和する
金属イオンとしては、1〜3価の原子価を有する金属イ
オン、特に元素周期律表におけるI,II,III,IVA及びVII
族の1〜3価の原子価を有する金属イオンであり、具体
的には、Na、K、Li、Cs、Ag、Hg
、Cu、Be++、Mg++、Ca++、S
++、Ba++、Cu++、Cd++、Hg++、S
++、Pb++、Fe++、Co++、Ni++、Z
++、Al++、Sc+++、Fe+++、Y+++
などが挙げられる。
これらの金属イオンは2種以上の混合成分であっても差
し支えないし、アンモニウムイオンとの混合成分であっ
ても差し支えない。これらの金属イオンの中では特にZ
++、Naが好ましい。
本発明で使用するエチレン系アイオノマー樹脂のASTM D
1238に準じて測定したメルトインデックス(190
℃)は通常0.1〜1000g/10minの範囲にある。
本発明のポリマー組成物において、熱可塑性エラストマ
ー(A)とエチレン系アイオノマー樹脂(B)との混合割合
は、熱可塑性エラストマー(A)100重量部に対し、エ
チレン系アイオノマー樹脂(B)が10重量部以上100
重量部未満、好ましくは15〜99重量部、特に好まし
くは20〜90重量部の範囲である。エチレン系アイオ
ノマー樹脂(B)の配合量が熱可塑性エラストマー(A)10
0重量部に対し10重量部未満では得られるポリマー組
成物の耐油性、耐スクラッチ性、表面光沢の改良効果が
充分でない。また得られるポリマー組成物の柔軟性、耐
熱性の面から、エチレン系アイオノマー樹脂(B)の配合
量は(A)100重量部に対し、100重量部未満が好ま
しい。
本発明のポリマー組成物は、通常そのメルトインデック
ス(190℃)が0.05〜50g/10min、硬さ(ショ
アD)が10〜60の範囲にあるものが好ましい。
本発明のポリマー組成物を調製するには、熱可塑性エラ
ストマー(A)とエチレン系アイオノマー樹脂(B)を同時的
または逐時的にドライブレンドまたはメルトブレンドす
ることによって行われる。
ドライブレンドは、ヘンシェルミキサー、タンブラーミ
キサー、リボンブレンダーなどの各種ブレンダーを用い
て混合し、メルトブレンドの場合は、単軸押出機、二軸
押出機、バンバリーミキサーなどの各種ミキサー、ロー
ル、各種ニーダーなどを用いて溶融混合すればよく、そ
の混合順序には特に制限がない。
また本発明のポリマー組成物には、本発明組成物の性能
を損なわない程度に充填剤、例えばカーボンブラック、
クレー、タルク、炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウ
ム、カオリン、けいそう土、シリカ、アルミナ、アスベ
スト、グラファイト、ウィスカー、金属粉、ガラス球、
ガラス繊維、カーボン繊維等や着色剤、例えば酸化チタ
ン、亜鉛華、ベンガラ、群青、紺青、アゾ顔料、ニトロ
ソ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔料等、あるいは
その他の添加剤、例えば公知の酸化防止剤、可塑剤、耐
熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、金属セッケン、ワ
ックス等の滑材、難燃剤などを添加することもできる。
これらの充填剤、着色剤、添加剤は前記したようにオレ
フィン系熱可塑性エラストマーの調製段階で加えてもよ
く、また本発明のポリマー組成物を調製する段階で加え
てもよい。更に本発明の組成物に発泡剤を加え、発泡体
とすることも可能である。
(本発明の効果) 本発明のポリマー組成物はオレフィン系熱可塑性エラス
トマーに特定量のエチレン系アイオノマー樹脂を配合す
ることにより、熱可塑性エラストマーに欠けていた耐油
性、耐スクラッチ性、表面光沢を大幅に改良したもので
あり、その結果、本発明のポリマー組成物は優れた柔軟
性、耐熱耐寒性及び成形加工性に加え、優れた耐油、耐
スクラッチ性及び表面光沢を有している。
本発明の組成物は射出成形法、押出成形法、圧縮成形
法、カレンダー成形法など従来公知の成形法により種々
の形状に成形されるが、これらの成形品は従来公知の熱
可塑性エラストマーの成形品に比べ、耐油、耐スクラッ
チ性及び表面光沢にすぐれているので、特にバンパー、
各種モール、泥よけなどの自動車部品として使用した場
合、ガソリンなどの溶剤類、あるいはエンジンオイルな
どの非極性オイルに侵されにくい、傷が付きにく
い、表面光沢があり商品価値が高いなどの特長があ
り、この分野に広く使用されるだけでなく、家電部品や
ローラースケート、スキーシューズ、ラケットグリップ
などのスポーツ部品、防水シート、ガーデンホース、ベ
ルトなどにも広く使用される。
以下実施例により本発明を更に詳しく説明するが、実施
例中における熱可塑性ポリマー組成物の物性は以下の方
法により測定した。
(1)基本物性 射出成形によって得た厚さ3mmの角板から試験片を切削
し、次の方法により測定した。
引張特性:JIS K-6301の方法により測定した。
スプリングの硬さ:JIS K-6301記載のJIS Aタイプ法で
測定した。
永久伸び:JIS K-6301の方法で測定した。(歪100
%) 耐熱温度:恒温槽中に試験片を置き、槽の温度を20℃
/minの速度で昇温した際49gの荷重をかけた径0.8mm
の針が試料に0.1mm針入する温度で表した。
テーパー摩耗:JIS K-7204に準じて測定した。
摩耗輪はCS−17を使用し、荷重1000gで100
0回転後の摩耗減量を測定した。
耐油性:JIS K-6301の方法に準じて測定した。
(2)射出成形法 (A)成形条件 下記の装置、条件で射出成形した。
成形機:ダイナメルター(名機製作所製) 成形温度:200℃ 射出圧力:一次圧1300kg/cm2 二次圧700kg/cm2 射出速度:最大 成形速度:90秒/1サイクル ゲート:ダイレクトゲート (ランド長さ10mm、巾10mm、厚さ1mm) 成形品:角板 (長さ300mm、巾180mm 厚さ3mm) (B)成形品の外観判定規準 (I)フローマーク 評点:判定規準 1:フローマークが著しく多いもの 2:成形品全面にかなりみられるもの 3:全面にわずかにみられるもの 4:ゲートの反対側にのみわずかにみられるもの 5:フローマークが全くみられないもの (II)表面光沢 ASTM D-523の方法に準じ入射角60°で測定した。
5:グロスが70%以上のもの 4:グロスが40%〜70%のもの 3:グロスが20%〜40%のもの 2:グロスが10%〜20%のもの 1:グロスが10%以下のもの (3)押出成形性 (A)成形条件 下記の装置、条件でチューブを押出成形した。
成形機:40mmφ押出機(東芝機械製) スクリュー:ダルメージ スクリュー L/D=26 圧縮比3.5 成形温度:210℃ ダイ:ストレートダイ (ダイ/コア=12.5mm/10.0mm) 引取速度:6m/min (B)成形品の外観判定規準 チューブの表面の凹凸を下記5段階で評価した。
評点:判定基準 5:肌が極めて平滑でグロス10%以上 4:肌が平滑で、グスス5%〜10% 3:肌が平滑で、グロス5%以下 2:細かい肌荒れ 1:著しい肌荒れ 参考例1 (熱可塑性エラストマーの製造) エチレン含有率70モル%、沃素価15、ムーニー粘度
ML1+4(100℃)120のエチレンプロピレン−エチ
リデンノルボルネン共重合体ゴム(以下EPDMと略す)7
0重量部、メルトインデックス(ASTM-D-1238-65T 230
℃)13、密度0.91g/cm3のポリプロピレン(以下P
Pと略す)20重量部、ポリイソブチレン(ビスタネッ
クスMML-100 エッソ社製、以下PIBと略す)10重
量部及びナフテン系プロセスオイル(以下オイルと略
す)30重量部とを、バンバリーミキサーにより窒素雰
囲気中、180℃で5分間混練した後、ロールを通し、
シートカッターによりペレットを製造した。(第1工
程) 次に該ペレットと1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシ
イソプロピル)ベンゼン(以下ペルオキシドAと略す)
0.3重量部を、ジビニルベンゼン(以下DVBと略す)
0.5重量部に溶解分散させた溶液とをヘンシェルミキサ
ーにより予備混合し、溶液をペレット表面に均一に付着
させた。
次いで、このペレットを押出機で窒素雰囲気下220℃
で押出し熱可塑性エラストマー(以下、熱可塑性エラス
トマーAと略す)を得た。
参考例2 (熱可塑性エラストマーの製造) 参考例1の第1工程において、PIBの代りにブチルゴ
ム(IIR-065 日本合成ゴム(株)製、ML1+8(100
℃)49、不飽和度1.0、以下IIRと略す)を使用し
た以外は参考例1.と同様にして熱可塑性エラストマー
(以下熱可塑性エラストマーBと略す)を得た。
実施例1 参考例1で得られた熱可塑性エラストマーA100重量
部及びエチレン系アイオノマー樹脂(三井ポリケミカル
(株)製品、商品名ハイミラン−1652 MI(190℃)
5g/10min、密度0.94g/cm3、イオンタイプ;Zn
系)(以下アイオノマー樹脂Aと略す)のペレット20
重量部とをタンブラーブレンダーで混合後、押出機で2
10℃で押出し、目的とする組成物を得た。
実施例2〜3 実施例1において、熱可塑性エラストマーA100重量
部に配合すアイオノマー樹脂Aの配合量を第1表に示し
たように変えた以外は実施例1と同様に行った。
比較例1 熱可塑性エラストマーA単味で試験片を作製し、評価し
た。
比較例2 実施例1において、アイオノマー樹脂Bの代りに高圧法
低密度ポリエチレン(メルトインデックス(190℃)
23、密度0.91g/cm3、以下LDPEという)を用いた以
外は実施例1と同様に行った。
比較例3 実施例2において、熱可塑性エラストマーAの代りに参
考例1の第1工程で得られた未架橋ゴム組成物(A′)を
使用した以外は実施例2と同様に行った。
実施例4、5 実施例1、あるいは2においえアイオノマー樹脂Aの代
りにエチレン系アイオノマー樹脂(三井ポリケミカル
(株)製品、商品名ハイミラン−1555、MI(190
℃)10g/10min、密度0.95g/cm3、イオンタイ
プ;Na系)(以下アイオノマー樹脂Bと略す)を用い
た以外は実施例1あるいは2と同様に行った。
実施例6 実施例1において、熱可塑性エラストマーAの代りに参
考例2で得られた熱可塑性エラストマーBを使用した以
外は実施例2と同様に行った。
以上実施例1〜6、比較例1〜3で得られた組成物の評
価結果を第1表に示す。
参考例3 (熱可塑性エラストマーの製造) 参考例1の第1工程において、PPの配合量を30重量
部とし、PIB、オイルを配合せず、かつ第2工程でペ
ルオキシドA及びDVBの代りに2,5−ジメチル−2,5−
ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキシン−3(以
下ペルオキシドBという)0.3重量部のみを使用した以
外は参考例1と同様にして熱可塑性エラストマー(以下
熱可塑性エラストマーCと略す)を得た。
参考例4 (熱可塑性エラストマーの製造) 参考例1の第1工程でPPの配合量を30重量部とし、
PIBを配合せず、かつ第2工程でペルオキシドAの代
りにペルオキシドBを用いた以外は実施例1と同様にし
て熱可塑性エラストマー(以下熱可塑性エラストマーD
と略す)を得た。
実施例7〜8 実施例2あるいは5において熱可塑性エラストマーAの
代りに、参考例3で得られた熱可塑性エラストマーCを
使用した以外は実施例2あるいは5と全く同様に行っ
た。
比較例4 参考例3で得られた熱可塑性エラストマーC単体で試験
片を作成し評価した。
実施例9〜12 実施例1において熱可塑性エラストマーAの代りに参考
例4で得られた熱可塑性エラストマーDを使用し、かつ
アイオノマー樹脂の種類と配合量を第2表に示すように
変える以外は実施例1と同様に行った。
実施例13 実施例12において、アイオノマー樹脂Bの代りに、エ
チレン系アイオノマー樹脂(三井ポリケミカル(株)製
品、商品名ハイミラン1702、MI(190℃)14
g/10min、密度0.95g/cm3、イオンタイプZn系)
(以下アイオノマー樹脂Cと略す)を使用した以外は実
施例12と同様とした。
比較例5 参考例4で得られた熱可塑性エラストマーD単体で試験
片を作製し評価した。
以上実施例7〜13、比較例4〜5で得られた組成物の
評価結果を第2表に示す。
参考例5 (熱可塑性エラストマーの製造) 参考例1の第1工程において、EPDMの配合量を50重量
部、PPの配合量を50重量部とし、PIBは配合せ
ず、かつ第2工程でペルオキシドAの代りにペルオキシ
ドBを使用した以外は参考例1と同様にして熱可塑性エ
ラストマー(以下熱可塑性エラストマーEと略す)を得
た。
実施例14〜15 実施例1あるいは2において、熱可塑性エラストマーA
の代りに参考例5で得られた熱可塑性エラストマーEを
使用した以外は実施例2あるいは4と同様に行った。
比較例6 熱可塑性エラストマーE単体で試験片を作成し評価し
た。
参考例6 参考例1の第1工程でEPDMの配合量を70重量部、PP
の配合量を15重量部とし、PIB、オイルを配合しな
い代りに、エチレン−メタクリル酸共重合体(メルトイ
ンデックス(190℃)10g/10min、密度0.93
g/cm3以下EACと略す)15重量部を新たに配合
し、第2工程でペルオキシドAの代りにペルオキシドB
を使用した以外は参考例1と同様にして熱可塑性エラス
トマー(以下熱可塑性エラストマーFと略す)を得た。
実施例16〜20 実施例1において熱可塑性エラストマーAの代りに参考
例6で得られた熱可塑性エラストマーFを使用し、かつ
アイオノマー樹脂の種類、配合量を第3表に示すように
変えた以外は実施例1と同様に行った。
比較例7 参考例6で得られた熱可塑性エラストマーF単体で試験
片を作成し評価した。
以上実施例14〜20、比較例6〜7で得られた組成物
の評価結果を第3表に示す。
参考例7 エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン3元共重
合ゴム(エチレン/プロピレンのモル比78/22、ML
1+4(100℃)160、ヨウ素価13)100重量部
に鉱物油系軟化剤(出光石油化学製品PW-100)40重量
部を配合したペレット状EPDM(以下EPDM-2と略す)80
重量部、PP20重量部、DVB0.4重量部、ペルオキ
シドB0.25重量部をヘンシェルミキサー中で60秒間予
備混合し、この混合物を二軸押出機(ワーナー社製W&
P、L/D=43、以下二軸押出機と略す)に定量フィ
ーダーでフィードし、210℃で押出し、熱可塑性エラ
ストマー(以下熱可塑性エラストマーGと略す)を得
た。
実施例21 参考例7で得られた熱可塑性エラストマーG100重量
部に対し、アイオノマー樹脂A20重量部をタンブラー
ブレンダーで混合後、押出機で210℃で押出し、目的
とする組成物を得た。
実施例22 実施例21でアイオノマー樹脂Aの配合量を40重量部
とする以外は実施例21と同様に行った。
比較例8 熱可塑性エラストマーG単体で試験片を作成し、評価を
行った。
参考例8 参考例7においてEPDM-2の配合量を70重量部とし、P
Pの配合量を20重量部とすると共に新たにEACを1
0重量部を配合した以外は参考例7と同様にして熱可塑
性エラストマー(以下熱可塑性エラストマーHと略す)
を得た。
実施例23〜26 参考例8で得られた熱可塑性エラストマーH100重量
部に対し、第4表に示すアイオノマー樹脂を同表に示す
割合でタンブラーブレンダーで混合後、押出機で210
℃で押出し、目的とする組成物を得た。
実施例27 実施例23において、アイオノマー樹脂Aの代りに、エ
チレン系アイオノマー樹脂(三井ポリケミカル(株)製
品、商品名ハイミラン1601MI(190℃)1.2、
密度0.94g/cm3、イオンタイプNa系)(以下アイオ
ノマー樹脂Dと略す)を使用した以外は実施例23と同
様に行った。
比較例9 参考例8で得られた熱可塑性エラストマーH単体で試験
片を作成し評価した。
以上、実施例21〜27、比較例8〜9で得られた組成
物の評価結果を第4表に示す 参考例9 エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合
ゴム(エチレン/プロピレンのモル比;75/25、ML
1+4(100℃)160、ヨウ素価15)100重量部
に鉱物油系軟化剤(出光石油化学製品 PW-100)40重
量部を配合した油展EPDM(以下EPDM-3と略す)70重量
部、PP30重量部とをバンバリーミキサーにより18
0℃で3分間混練後、更にイオウ0.8重量部テトラエチ
ルチウラムジスルフィド0.5重量部、2−ビス(ペンゾ
チアゾリル)ジスルフィド0.2重量部、酸化亜鉛2.0重量
部を加え、180℃で更に5分間混練した後、ロールを
通し、シートカッターによりペレットを製造し熱可塑性
エラストマー(以下熱可塑性エラストマーIと略す)を
得た。
実施例28 参考例9で得た熱可塑性エラストマーI100重量部と
アイオノマー樹脂A20重量部とをタンブラーで混合
後、押出機で210℃で押出し、目的とする組成物を得
た。
実施例29 実施例28において、アイオノマー樹脂Aの代りに、ア
イオノマー樹脂Bを用いる以外は、実施例28と全く同
様に行った。
比較例10 熱可塑性エラストマーI単体で試験片を作製し評価し
た。
参考例10 EPDM-3 70重量部、PP30重量部をバンバリーミキ
サーにより180℃で3分間混練した後、更にフェノー
ル硬化樹脂(SP-1056スケネクタディ・ケミカルズ以下
フェノール系硬化剤と略す)6.0重量部、酸化亜鉛1.0重
量部を添加し、180℃で更に5分間混練した後ロール
を通し、シートカッターによりペレットを製造し、熱可
塑性エラストマー(以下熱可塑性エラストマーJと略
す)を得た。
実施例30 参考例10で得られた熱可塑性エラストマーJ100重
量部とアイオノマー樹脂A20重量部をタンブラーミキ
サーで、押出機で210℃で押出し、目的とする組成物
を得た。
実施例31〜34 実施例30においてアイオノマーの種類及び配合量を第
5表に示したように変えた以外は実施例30と同様に行
った。
比較例11 参考例10で得られた熱可塑性エラストマーJ単体で試
験片を作製し評価した。
以上実施例28〜34、比較例10〜11で得られた組
成物の評価結果を第5表に示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(a)エチレン・α−オレフィン系共重合
    体ゴム95〜20重量部 (b)エチレン(共)重合体またはプロピレン(共)重合
    体5〜80重量部 (ここで、(a)+(b)は100重量部になるように選
    ぶ。) および、 (c)ペルオキシド非架橋型炭化水素系ゴム状物質と、 (d)鉱油系軟化剤とから選ばれた少なくとも1種の成分
    0〜100重量部からなる混合物を、 架橋剤の存在下に動的に熱処理して得た部分架橋ゴム組
    成物(I)100〜30重量部と、 ポリオレフィン樹脂(II)0〜70重量部とからなる熱
    可塑性エラストマー(A)100重量部に対し、 (但し、最終組成物中に含まれる(b)と(II)との合計
    量が最終組成物100重量部当り5〜70重量部になる
    ように選ぶ) (B)エチレン系アイオノマー樹脂10重量部 以上、100重量部未満を混合してなるポリマー組成
    物。
  2. 【請求項2】(A)熱可塑性エラストマー100重量部に
    対し、 (B)エチレン系アイオノマー樹脂15〜99重量部を混
    合してなる特許請求の範囲第1項に記載のポリマー組成
    物。
  3. 【請求項3】エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
    が、エチレン−プロピレン共重合体ゴムまたはエチレン
    −プロピレン−非共役ジエン三元共重合体ゴムである特
    許請求の範囲第1項に記載のポリマー組成物。
  4. 【請求項4】エチレン系アイオノマー樹脂(B)が75〜
    99.5モル%のエチレン単位、0.5〜15モル%の
    α,β−不飽和カルボン酸単位および0〜10モル%の
    α,β−不飽和カルボン酸エステル単位からなるエチレ
    ン系共重合体のカルボン酸基の5〜80%を1〜3価の
    金属イオンで中和してなるものであることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載の
    ポリマー組成物。
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