JPH0665853B2 - 内燃機関の失火検出装置 - Google Patents

内燃機関の失火検出装置

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JPH0665853B2
JPH0665853B2 JP25961785A JP25961785A JPH0665853B2 JP H0665853 B2 JPH0665853 B2 JP H0665853B2 JP 25961785 A JP25961785 A JP 25961785A JP 25961785 A JP25961785 A JP 25961785A JP H0665853 B2 JPH0665853 B2 JP H0665853B2
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、間欠燃焼の多気筒内燃機関において失火を検
出し、かつその気筒を特定すための装置に関する。 (従来の技術) 自動車等内燃機関の失火を検出する従来の装置として、
例えば本出願人の先の提案による特公昭58−53177号公
報および特開昭48−16031号公報に記載のものがある。
前者は排気音検出器によって排気音を検出し、これを周
波数分析して失火するものであり、後者は特別の検出器
(例えば、ネオン管)を点火コイル、点火プラグの近傍
に設け、これらの検出器のパルス波形に基づいて失火を
検出するものである。 また、この他に排気ポート近傍に温度センサを取り付
け、失火時における排気温度の低下から失火を判定する
ものも知られている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来の内燃機関の失火検出装
置にあっては、何れも特別のセンサを必要とするためコ
スト高となったり、あるいは多気筒のうち特定の失火気
筒を精度よく検出して、近時の高レベルなエンジン制御
にマッチさせるという点で改善の余地ありと考えられ
る。 (発明の目的) そこで本発明は、電子制御エンジンで標準的に使用され
ているエンジン回転検出のためのセンサを流用し、この
センサ出力を所定のピストン位置に対応する基準位置信
号に同期して所定方式で信号処理することにより、特別
のセンアを必要とせずに低コストで精度良く異常気筒を
特定できる内燃機関の失火検出装置を提供することを目
的としている。 (発明の構成) 本発明による内燃機関の失火検出装置は上記目的達成の
ためその基本概念図を第1図に示すように、クランク軸
の1回転につき複数のパルス信号を発生する単位信号発
生手段aと、カム軸の1回転につき1個のパルス信号を
発生する基準信号発生手段bと、単位信号発生手段aか
ら出力されるパルス信号の間隔を計測する周期計測手段
cと、周期計測手段cで計測したパルス間隔の時間変化
から機関の回転変動の極大値を判別する極大値判別手段
dと、基準信号発生手段bから出力されるパルス信号に
より起動され、単位信号発生手段aから出力されるパル
ス信号を計数する計数手段eと、機関の回転変動の極大
値と前記極大値判別手段dによって極大値が判別された
ときにおける計数手段eからの計数値に基づいて異常燃
焼気筒を判定する失火判定手段fと、を備えている。 (作 用) 本発明では、基準位置信号Caのパルス発生毎に位置信号
C1のパルス間隔が計測され、このパルス間隔はエンジン
の各気筒における爆発力に伴う回転変動に応じて変化す
るという特質がある。異常時(例えば、失火時)には当
該気筒の回転変動が少なくなるため、上記パルス間隔や
回転変動のピーク値の大小から精度よく異常気筒の数や
位置を判別し、判定することができる。この場合におけ
るセンサは通常のクランク角センサで十分であり、低コ
ストな装置が実現される。 (実施例) 以下、本発明を図面に基づいて説明する。 第2〜8図は本発明の第1実施例を示す図である。 ます、構成を説明する。第2図において、1は基準信号
発生器(基準信号発生手段)、2は単位信号発生器(単
位信号発生手段)である。これら各発生器1、2は具体
的には第3図に示すように、エンジン3のカム軸4やク
ランク軸5の回転に基づいてそれぞれ信号Ca、C1を発生
する。 すなわち、基準信号発生器1はカム軸4に連動して駆動
され、基準位置に対応する点に1個の鉄片が設けられた
回転体6と、この回転体6に近接して配設された電磁ピ
ックアップ7とから構成され、上記鉄片の位置を電磁作
用により電磁ピックアップ7によって検出し基準位置信
号Caを出力する。この信号Caは第4図(a)に示すよう
に所定のピストン位置に対応するタイミングで〔H〕レ
ベルのパルスを発生させており、これはエンジンの1燃
焼サイクルにつき1回のパルス発生回数となる。 一方、単位信号発生器2はクランク軸5に連動して駆動
され所定の単位クランク角に対応する複数の突起物が形
成された回転体8と、この回転体8に近接して配設され
た電磁ピックアップ9とから構成され、上記突起物の位
置を電磁作用により電磁ピックアップ9によって検出し
単位信号C1を出力する。この信号C1は第4図(b)に示
すように所定の単位クランク角(例えば、2゜CA)に対
応するタイミングで〔H〕レベルのパルスを発生させて
おり、基準位置信号Caの発生間隔に複数個のパルスを含
むものとなる。 なお、このようなパルス信号の発生は本実施例のように
電磁的に行うものには限らない。例えば、スリットを設
けた円板の両側にそれぞれ発光部と受光部を設けて光学
的にパルス信号を発生させるもの、あるいは磁気抵抗素
子を検出部に用いたもの等の方法によってもよい。何れ
にしても、近時におけるエンジンの電子制御に汎用品と
して幅広く用いられている極めてポピュラーなものであ
り、価格的にも安価なものである。 再び第2図において、単位信号C1は周期計測回路(周期
計測手段)10に入力されており、周期計測回路10にはさ
らにタイムクロック11からクロックパルスScが入力され
る。周期計測回路10は、例えばパルス信号の入力毎にカ
ウントスタート/ストップを繰り返すカウンタで構成さ
れ、単位信号C1における各パルスの間隔をパルス発生毎
にクロックパルスScに基づいて計測し、周期計測値列ti
として極大値判別回路(極大値判別手段)12に出力す
る。 なお、単位信号C1における各パルス間隔は気筒が爆発燃
焼しているとき第5図に示すようにその燃発力に応じて
回転速度が上昇、下降することから、そのパルス間隔の
周期に変化がみられる。しかし、爆発していない失火時
には同図(a)に破線で示すように回転速度の変化が少
ないものとなる。このような現象は失火判断の分析対象
となる。 極大値判別回路12は周期計測値列tiを平滑し、平滑後の
信号を逐次比較することによって各パルス間隔の周期の
うちからそのピーク値(極大値)Tpeakを判別する。例
えば、平滑後の周期計測値列をtiで表し、iを時刻とし
た場合、次式を満足するTpeakを求めるために(t-4
t-3)、(t-3−t-2)、……等の差分演算を行い、その
符号の反転したときをピーク値とする。 ……t-4<t-3<t-2<t-1<t0>t1 >t2>…… …… 一方、基準位置信号Caは計数器(計数手段)13に入力さ
れており、計数器13にはさらに単位信号C1および極大値
判別回路12からのピーク値Tpeakが入力される。計数器1
3は基準位置信号Caによってリセットし、かつ計数開始
の起動(トリガ)をかけて位置信号C1をクロック入力と
して受け入れてそのパルス数をカウントするとともに、
極大値判別回路12からの極大値Tpeakが入力された時点
におけるカウント値(以下、ピークカウント値という)
CTpを演算回路(失火判定手段)14に出力する。また、
演算回路14にカウント値CTpを出力した後も上記カウン
トを継続する。 演算回路14には計数器13からの上記出力の他に基準位置
信号Caおよびピーク値Tpeakが入力される。演算回路14
はこれらの入力信号に基づいてエンジン3の失火を判別
処理するもので、4サイクルエンジンの場合におけるそ
の詳細は第6図のように示される。 すなわち、第6図において、演算回路14は大きく分けて
信号振分部21、計測値記憶部22、比較部23および基準値
発生部24により構成される。信号振分部21は第1信号振
分回路25および第2信号振分回路26からなり、ピークカ
ウント値CTpおよびピーク値Tpeakのそれぞれを基準位置
信号Caに同期して計測値記憶部22における8個の記憶回
路31〜38に各一つ毎に振り分ける。一方、基準値発生部
24は4サイクルエンジンにおいて所定の基準周期T0〜T3
に基づく値(第7図参照)が記憶されている基準回路4
1、43、45、47と、所定の基準ピーク値TpSが記憶されて
いる基準回路42、44、46、48とからなり、比較部23にそ
れぞれ記憶値を出力する。比較部23は8個の比較回路51
〜58からなり、記憶回路31〜38と基準回路41〜48との出
力をそれぞれ比較、判別して失火の有無を判断し、正常
燃焼のとき〔OK〕となり、異常燃焼(例えば、失火時)
のとき〔NG〕となる判定信号を出力する。 次に作用を説明する。 第6図の演算回路14において、基準回路41、43、45、47
には第7図(a)に示すような基準周期T0〜T3に基づく
値がそれぞれ記憶されており、これらは次の第1表で示
す関係にある。 一方、記憶回路31、33、35、37にはそれぞれピークカウ
ント値CTpが記憶されており、比較回路51、53、55、57
は上記第1表の記憶値とそれぞれのピークカウント値CT
pとを比較し、次式〜が成立するか否かを判別す
る。 |CTp1−T0|<ε …… |CTp2−(T0+T1)|<ε …… |CTp3−(T0+T1+T2)|<ε …… |CTp4−(T0+T1+T2 +T3)|<ε …… 但し、ε:判別基準値 CTp1〜CTp4:比較回路51、53、55、57におけるそれぞれ
のピークカウント値 上式〜に基づいて燃焼状態が判別されるが、以下に
これを正常時と異常時に分けて説明する。 (I) 正常時 正常に燃焼が行われていると、第7図(a)に実線で示
すように回転速度が爆発に応じて変化し、上記ピークカ
ウント値CTp1〜CTp4はそれぞれT0、T0+T1、T0+T1
T2、T0+T1+T2+T3に近い値となり、〜式が成立す
る。これにより、比較回路51、53、55、57からは判定信
号として〔OK〕が出力され、正常燃焼との判断がなされ
る。 (II) 異常時 仮りに、特定の1気筒(例えば、第2気筒)の燃焼が異
常であり、第7図(a)に破線で示すように回転速度が
低下すると、それぞれのピークカウント値は第2表で示
すような値となる。なお、基準位置信号Caの入力毎に記
憶回路31〜38の記憶内容はすべて
〔0〕にクリアされ
る。 このとき、比較回路51、55、57からは前記、、式
の成立により判定信号として〔OK〕が出力されるが、比
較回路53からは前記式が成立しないこととなって判定
信号として〔NG〕が出力される。これにより、基準位置
から数えて第2番目の気筒に異常があり、かつ第2表よ
りピークカウント値CTpのうち1つのみが
〔0〕である
ことから4気筒のうち1つの気筒のみに異常があると判
別される。 このように、異常時(失火時等)には回転速度の変化が
あることに着目し、これを気筒別に信号処理すること
で、異常気筒の位置とその数を正確に特定することがで
きる。また、異常判別に必要なセンサ類は前述のように
一般的に多用されている通常のクランク角センサで十分
であることから、低コストで本装置を実現することがで
きる。 なお、記憶回路31、33、35、37が単なる記憶機能を有す
るような上記例に限らず、例えば加減算機能をもたせる
ようにしてもよい。この場合、記憶回路31、33、35、37
にそれぞれT0、T1、T2、T3に相当する値あるいはT0
T4、T1、T2、T3に相当する値を記憶させるとともに、基
準周期としてこれに対応した値をそれぞれ併せて記憶さ
せておき、両者の加減算を行ってその結果を比較回路5
1、53、55、57に出力するようにしてもよい。後者の場
合、原理的には、 T0+T4=T1=T2=T3 …… なる関係があることから、比較回路51、53、55、57にお
ける〔NG〕という判定信号の数および位置がそのまま異
常発生気筒の数と位置に対応したものになるという利点
がある。 次に、他方の比較回路52、54、56、58の作用を説明す
る。 記憶回路32、34、36、38にはそれぞれの気筒に対応する
ピーク値Tpeakが記憶される。いま、ある気筒の燃焼が
失火に至らないものの不完全であるとすると、回転速度
の変動に起因するピーク値Tpeakは4つあるものの、そ
の値が1つだけ小さいという場合が存在する。この場
合、比較回路51、53、55、57からは〔OK〕の判定信号が
出力されるが、比較回路52、54、56、58の何れかから
〔NG〕の判定信号が出力されて異常燃焼気筒が特定され
る。 なお、本実施例は基準値発生部24の各回路に所定の基準
値を固定値として与えた例であるが、これに限らず、よ
り精度をあげるために該基準値を計測値に基づいて設定
するようにしてもよい。 第8図はその場合における回路例である。第8図におい
て、記憶回路31〜38の各値を8個のゲート回路61〜68か
らなるゲート部69を通して基準回路41〜48に入力する。
ゲート部69は比較部23からの判定信号〔OK〕、〔NG〕に
よってオン、オフされる。すなわち、〔NG〕判定時の計
測値を基準値に使うと判定を誤るおそれがあるので、こ
のときはゲートをオフし、〔OK〕判定時のみゲートをオ
ンして信号の通過を許容する。また、ゲート部69と基準
値発生部24の間には4個の平均回路71〜74からなる加算
平均部75が介挿されており、加算平均部75は複数個の計
測値を加算してその平均を求めることで基準値の精度を
高めより安定したものとする。この場合、計測値の算出
が基準位置信号Caに同期して行われるので、いわゆる同
期加算となって雑音が除去されるという利点がある。 第9、10図は本発明の第2実施例を示す図であり、本実
施例はマイクロコンピュータを応用して本発明を実現し
た例である。 本実施例では前記第2図における主要機能がマイクロコ
ンピュータのソフトウェアにより実現され、第9、10図
はそのプログラムを示す。第9図は異常気筒判別のプロ
グラムであり、本プログラムは基準信号発生器1からの
基準位置信号Caの立上りパルスに応答して割込要求がな
され、この時点から開始される。 まず、P1で基準位置信号Caの入力に応じて計数器13のカ
ウント値をリセット、P2で前回の判定結果をすべてクリ
アする。次いで、P3〜P14からなるステップで基準位置
信号Caの発生間隔の間に存在するピーク値Tpeakの発生
箇所(ピークカウント値CTpに相当)が正常燃焼の値
(基準回路41、43、45、47に記憶されている基準値)と
比べて離れすぎていないか否かをチェックし、これから
異常燃焼の有無を判定する。 すなわち、P3で前記式が成立しているか否かを判別
し、成立しているときは正常燃焼と判断してP4でOKフラ
グとして〔OK51〕をセットする。一方、成立していない
ときは異常燃焼と判断してP5でNGフラグとして〔NG51〕
をセットする。なお、〔OK51〕、〔NG51〕は比較回路51
における判定結果に対応させる意味で、該比較回路51と
同一番号を符している。以下、同様にP6、P9、P12
、、式の成立の有無を判別し、それぞれの判別結
果に応じてYES命令に従うときは、P7、P10、P12でOKフ
ラグとしてそれぞれ〔OK53〕、〔OK55〕、〔OK57〕をセ
ットし、NO命令に従うときはP8、P11、P14でNGフラグと
してそれぞれ〔NG53〕、〔NG55〕、〔NG57〕をセットす
る。 次いで、P15で基準位置信号Caが入力されたことを記憶
するために所定の内部カウンタのカウント値CNをクリア
する。この内部カウンタは記憶回路31〜38を特定するた
めのカウンタである。次いで、P16〜P19においてNGフラ
グ〔NG51〕、〔NG53〕、〔NG55〕、〔NG57〕をそれぞれ
判別し、セットされているとき(〔1〕になっていると
き)はP20で異常気筒の特定を行う。これは、上記NGフ
ラグのうち〔1〕になっているものをチェックするとと
もに、記憶回路31、33、35、37の記憶内容(すなわち、
各気筒に対応するピークカウント値CTp)のうち
〔0〕
になっているものをチェックし、これらのチェック結果
に基づいて第1実施例と同様に異常気筒の数と位置を特
定する。 一方、上記NGフラグが何れもセットされておらずリセッ
トされているとき(
〔0〕のとき)は、P21〜P28からな
るステップでピーク値Tpeakの異常に小さい気筒を判定
する処理を行う。 すなわち、P21、P23、P25、P27で次式〜が成立する
か否かを判別する。 Tpeak1−TpS1≦δ …… Tpeak2−TpS2≦δ …… Tpeak3−TpS3≦δ …… Tpeak4−TpS4≦δ …… 但し、δ:判別基準値 Tpeak1〜Tpeak4 :記憶回路32、34、36、38におけるそれぞれのピーク値 TpS1〜TpS4 :基準回路42、44、46、48におけるそれぞれの基準ピー
ク値 上記判別の結果、NO命令に従うときはピーク値が異常に
小さいと判断し、P22、P24、P26、P28でNGフラグとして
それぞれ〔NG52〕、〔NG54〕、〔NG56〕、〔NG58〕をセ
ットし、YES命令に従うときはNGフラグのセットを行わ
ずにP29に進む。P29ではピーク値が異常に小さいことに
基づく異常気筒の特定を行う。これは、上記NGフラグの
うち〔1〕になっているものをチェックし異常気筒を特
定する。異常気筒の特定が終わると、P30で次回の割込
処理に備えるため記憶回路31〜38の内容をクリアすると
ともに、P31で判定信号〔OK〕あるいは〔NG〕を出力し
て今回の割込処理を終了する。 次に、第10図はピーク値およびピークカウント値を測定
するプログラムであり、本プログラムは単位信号発生器
2からの単位信号C1の立上りパルスに応答して割込要求
がなされると、この時点から開始される。 まず、P41で周期計測値列tiを読み込み、P42で単位信号
C1のパルスが立上ったときにおけるピークカウント値CT
pを読み込む。次いで、P43で周期計測値列tiにおける前
回と今回の差値Δtiを次式に従って演算する。 Δti=ti−ti′ …… 但し、ti:今回の値 ti′:前回の値 差値Δtiは単位信号C1におけるパルスの発生間隔に対応
する。P44では差値Δtiを次式に従って平滑化して平
滑値Δtiを求める。 但し、Δti′:前回の差値 これにより、データとしての信頼性を維持する。なお、
本プログラムでは単位信号C1の周期計測にフリーランカ
ウンタを用い、今回入力した値から前回の入力値を減算
して周期データΔtiを算出している。このような算出方
法に限らず、例えば周期計測回路10のハードウェアに差
分演算機能のもたせ、ステップP41で読み込んだ値が当
初から周期データそのものになっているようにしてもよ
い。この場合、ステップP43は省略する。 次いで、P45で今回の平滑値▲▼を前回のそれ▲
▼′と比較し、▲▼≧▲▼′のとき
は回転変動が上昇過程にあると判断してP46で上昇フラ
グUFLをセットして今回の割込処理を終了する。一方、
▲▼<▲▼′のときは回転変動が下降過程
に移行したと判断してP47で上昇フラグUFLがセットされ
ているか否かを判別する。これは、前回の割込処理にお
ける上昇フラグUFLの状態を判別して、今回の回転変動
の態様を把握するためである。UFL=0のときは割込処
理を終了し、UFL=1のときは上昇過程から下降過程に
移行したため今回がピーク値Tpeakであると判断してP48
で上昇フラグUFLをリセットする。次いで、P49で前述の
内部カウンタをインクリメントしてそのカウント値CNを
〔1〕だけ増やす。このカウント値は今回の割込要求に
おける気筒に対応している。P50ではピーク値Tpeakとし
て前記平滑値▲▼を内部カウンタのカウント値CN
で特定される気筒に対応する記憶回路32、34、36、38の
何れかに転送、記憶する。また、P51ではピークカウン
ト値CTpを同様にカウント値CNで特定される気筒に対応
する記憶回路31、33、35、37の何れに転送、記憶して今
回のルーチンを終了する。 このように、マイクロコンピュータを用いても本発明を
具現化することができ、第1実施例と同様の効果を得る
ことができる。 (効 果) 本発明によれば、通常のセンサを使用し、このセンサ出
力を所定方式で信号処理するのみで燃焼状態を判別でき
るので、判別のセンサを必要とせずに低コストで精度よ
く異常気筒を特定できる内燃機関の失火検出装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本概念図、第2〜8図は本発明の第
1実施例を示す図であり、第2図はそのブロック構成
図、第3図はそのセンサ類の配置を示す図、第4図はそ
の信号Ca、C1の波形を示す図、第5図はその作用を説明
するための特性図、第6図はその演算回路14の詳細な回
路図、第7図はその作用を説明するためのタイミングチ
ャート、第8図はその基準値の精度をあげるため演算回
路14の他の回路例を示す回路図、第9、10図は本発明の
第2実施例を示す図であり、第9図はその異常気筒判別
のプログラムを示すフローチャート、第10図はそのピー
ク値およびピークカウント値を測定するプログラムを示
すフローチャートである。 1……基準信号発生器(基準信号発生手段)、 2……単位信号発生器(単位信号発生手段)、 3……エンジン、 10……周期計測回路(周期計測手段)、 12……極大値判別回路(極大値判別手段)、 13……計数器(計数手段)、 14……演算回路(失火判定手段)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)クランク軸の1回転につき複数のパル
    ス信号を発生する単位信号発生手段と、 b)カム軸の1回転につき1個のパルス信号を発生する
    基準信号発生手段と、 c)単位信号発生手段から出力されるパルス信号の間隔
    を計測する周期計測手段と、 d)周期計測手段で計測したパルス間隔の時間変化から
    機関の回転変動の極大値を判別する極大値判別手段と、 e)基準信号発生手段から出力されるパルス信号により
    起動され、単位信号発生手段から出力されるパルス信号
    を計数する計数手段と、 f)機関の回転変動の極大値と前記極大値判別手段によ
    って極大値が判別されたときにおける計数手段からの計
    数値に基づいて異常燃焼気筒を判定する失火判定手段
    と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の失火検出装置。
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