JPH0665412A - 揮散性薬剤含有多孔質セルロースとその製造方法 - Google Patents
揮散性薬剤含有多孔質セルロースとその製造方法Info
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- JPH0665412A JPH0665412A JP13190293A JP13190293A JPH0665412A JP H0665412 A JPH0665412 A JP H0665412A JP 13190293 A JP13190293 A JP 13190293A JP 13190293 A JP13190293 A JP 13190293A JP H0665412 A JPH0665412 A JP H0665412A
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Cosmetics (AREA)
- Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Packages (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 揮散性成分を、水中や温水中、あるいは空気
中に、長期間に亘って徐々に放出させることができ、し
かもその放出量の調整が可能で、使用後の処分も安全か
つ簡単に行なうことができる材料を得ること。 【構成】 ビスコースと、揮散性薬剤2と、酸分解性の
発泡剤を混合した混合液を、凝固再生浴に供給し、凝固
再生浴内において発泡剤を発生させながら、セルロース
の凝固再生を行うことによって、揮散性薬剤含有多孔質
セルロースを得る。
中に、長期間に亘って徐々に放出させることができ、し
かもその放出量の調整が可能で、使用後の処分も安全か
つ簡単に行なうことができる材料を得ること。 【構成】 ビスコースと、揮散性薬剤2と、酸分解性の
発泡剤を混合した混合液を、凝固再生浴に供給し、凝固
再生浴内において発泡剤を発生させながら、セルロース
の凝固再生を行うことによって、揮散性薬剤含有多孔質
セルロースを得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、香料等の揮散性薬剤
を含有する多孔質セルロースとその製造方法に関するも
のである。
を含有する多孔質セルロースとその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】香料等の揮散性薬剤は、香水、化粧品、
石けん、浴剤、食品、防カビ剤、抗菌剤、鮮度保持剤、
防虫剤等種々の分野で使用されている。
石けん、浴剤、食品、防カビ剤、抗菌剤、鮮度保持剤、
防虫剤等種々の分野で使用されている。
【0003】ところで、揮散性薬剤を使用する用途によ
っては、揮散性成分を、水中や温水中、あるいは空気中
に、長期間に亘って徐々に放出するようにしたい場合が
ある。
っては、揮散性成分を、水中や温水中、あるいは空気中
に、長期間に亘って徐々に放出するようにしたい場合が
ある。
【0004】従来、このような場合、アルミナ、ゼオラ
イト、シリカゲル、ケイ酸カルシウム等の無機多孔質担
体に揮散性薬剤を含浸加工したり、あるいはポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂に練り
込んで種々の形状に成形したりする方法がとられてい
る。
イト、シリカゲル、ケイ酸カルシウム等の無機多孔質担
体に揮散性薬剤を含浸加工したり、あるいはポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂に練り
込んで種々の形状に成形したりする方法がとられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、揮散性薬剤
を無機多孔質担体に含浸加工したものを、水中や温水中
で使用すると、揮散性成分がすぐに流出してしまって、
長期間に亘って効果を持続できないという問題があっ
た。
を無機多孔質担体に含浸加工したものを、水中や温水中
で使用すると、揮散性成分がすぐに流出してしまって、
長期間に亘って効果を持続できないという問題があっ
た。
【0006】一方、揮散性薬剤を合成樹脂に練り込んだ
ものは、水中や温水中、あるいは空気中での揮散性成分
の放出が少なく、薬剤効果に乏しいという問題がある。
ものは、水中や温水中、あるいは空気中での揮散性成分
の放出が少なく、薬剤効果に乏しいという問題がある。
【0007】また、これらの方法では、揮散性成分の放
出量を用途に応じて変化させることはできなかった。
出量を用途に応じて変化させることはできなかった。
【0008】さらに、無機多孔質担体を使用するもので
は、使用後焼却処分が行なえないので、使用後の処分に
も問題がある。
は、使用後焼却処分が行なえないので、使用後の処分に
も問題がある。
【0009】また、合成樹脂に練り込んだものでは、生
分解性がないので、使用後の処分で二次公害を発生させ
るおそれがある。
分解性がないので、使用後の処分で二次公害を発生させ
るおそれがある。
【0010】そこで、この発明は、揮散性成分を、水中
や温水中、あるいは空気中に、長期間に亘って徐々に放
出させることができ、しかもその放出量の調整が可能
で、使用後の処分も安全かつ簡単に行なうことができる
ようにしようとするものである。
や温水中、あるいは空気中に、長期間に亘って徐々に放
出させることができ、しかもその放出量の調整が可能
で、使用後の処分も安全かつ簡単に行なうことができる
ようにしようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、ビスコース
と、揮散性薬剤と、酸分解性の発泡剤とを混合した混合
液を、凝固再生浴に供給し、凝固再生浴内において発泡
材を発泡させながらセルロースの凝固再生を行うことに
よって、揮散性薬剤含有多孔質セルロースを得るもので
ある。
と、揮散性薬剤と、酸分解性の発泡剤とを混合した混合
液を、凝固再生浴に供給し、凝固再生浴内において発泡
材を発泡させながらセルロースの凝固再生を行うことに
よって、揮散性薬剤含有多孔質セルロースを得るもので
ある。
【0012】
【作用】セルロース多孔質体は、親水性であり、しかも
多数の細孔を有するので、流体が内部に浸入して流体に
揮散性成分が放出される。
多数の細孔を有するので、流体が内部に浸入して流体に
揮散性成分が放出される。
【0013】また、セルロース多孔質体の細孔の大きさ
や容積を変化させることによって、流体の浸入量を調整
することが可能であるから、揮散性成分の放出量を調整
することができる。
や容積を変化させることによって、流体の浸入量を調整
することが可能であるから、揮散性成分の放出量を調整
することができる。
【0014】また、揮散性薬剤はセルロース多孔質体の
内部に保持されているので、薬剤自体の流出を防止する
ことができ、長期に亘って効果が持続する。
内部に保持されているので、薬剤自体の流出を防止する
ことができ、長期に亘って効果が持続する。
【0015】
【実施例】この発明の揮散性薬剤含有多孔質セルロース
を概念図で示すと図1のようになり、多数の細孔3を有
するセルロース多孔質体1の内部に揮散性薬剤2を保持
している。
を概念図で示すと図1のようになり、多数の細孔3を有
するセルロース多孔質体1の内部に揮散性薬剤2を保持
している。
【0016】上記多孔質体1の構造は、水等の流体が内
部に浸入しやすい構造であればよく、細孔容積は0.1
cc/g以上が好ましい。これは、0.1cc/g以下
の場合には、揮散性薬剤の種類にもよるが、一般的に薬
剤成分の放出が遅すぎて実用的でないからである。
部に浸入しやすい構造であればよく、細孔容積は0.1
cc/g以上が好ましい。これは、0.1cc/g以下
の場合には、揮散性薬剤の種類にもよるが、一般的に薬
剤成分の放出が遅すぎて実用的でないからである。
【0017】揮散性薬剤2は、特に制限はなく、香料の
場合天然香料、合成香料、調合香料や単離香料が使われ
る。また、分類上香料と区別しにくいものもあるが、ヒ
バ油、シダー油、ヒノキ油、クスノキ油、カラシ油など
の植物精油やそれらの精油から薬効成分を精製単離した
ヒノキチオール、カンファー、イソチオシアネートなど
や更にこれらの薬効成分を合成したものなどを使用する
ことができる。
場合天然香料、合成香料、調合香料や単離香料が使われ
る。また、分類上香料と区別しにくいものもあるが、ヒ
バ油、シダー油、ヒノキ油、クスノキ油、カラシ油など
の植物精油やそれらの精油から薬効成分を精製単離した
ヒノキチオール、カンファー、イソチオシアネートなど
や更にこれらの薬効成分を合成したものなどを使用する
ことができる。
【0018】なお、ここでは、フレーバー、フレグラン
スとして使用するものが香料であり、防カビ、抗菌、防
虫の効果や森林浴の効果いわゆるフィトンチッドの効果
を期待するものを植物精油と表わす。
スとして使用するものが香料であり、防カビ、抗菌、防
虫の効果や森林浴の効果いわゆるフィトンチッドの効果
を期待するものを植物精油と表わす。
【0019】また、セルロースと揮散性薬剤2との配合
比は、薬剤の種類や目的に応じて適宜選択すればよい
が、香料の場合は、大体セルロース1重量部に対して
0.1から2重量部である。これは、0.1以下では香
りが弱くて実用的でないし、2以上では製造しにくくな
る。
比は、薬剤の種類や目的に応じて適宜選択すればよい
が、香料の場合は、大体セルロース1重量部に対して
0.1から2重量部である。これは、0.1以下では香
りが弱くて実用的でないし、2以上では製造しにくくな
る。
【0020】上記多孔質体を形成するセルロースに、補
強繊維、例えば、レーヨン、ポリエステル、ビニロン、
木材パルプ、麻、ポリプロピレン、ナイロンなどを混在
させてもよい。補強繊維としては、通常はビスコースと
の混合性、接着性の良さなどを考慮して、レーヨン、ビ
ニロン、木材パルプ、麻などが用いられる。
強繊維、例えば、レーヨン、ポリエステル、ビニロン、
木材パルプ、麻、ポリプロピレン、ナイロンなどを混在
させてもよい。補強繊維としては、通常はビスコースと
の混合性、接着性の良さなどを考慮して、レーヨン、ビ
ニロン、木材パルプ、麻などが用いられる。
【0021】この発明の揮散性薬剤含有多孔質セルロー
スの形態としては、ビーズ、シート、ブロック、あるい
は不織布又は紙等の基材との積層品等があり、カラムや
カセットに詰めて液体や空気を通す型式でも、紙や不織
布などで包装して使用する型式でも、シート状やブロッ
ク状やビーズ状のまま使用する型式でも使用することが
できる。
スの形態としては、ビーズ、シート、ブロック、あるい
は不織布又は紙等の基材との積層品等があり、カラムや
カセットに詰めて液体や空気を通す型式でも、紙や不織
布などで包装して使用する型式でも、シート状やブロッ
ク状やビーズ状のまま使用する型式でも使用することが
できる。
【0022】用途としてはシャワーや風呂などで温水中
へ芳香を付与したり事務室、部屋などの芳香消臭剤、エ
アコンのフィルターなどとして空気への芳香付与及び除
菌などあるいは食品鮮度保持剤、食品の防カビ剤、抗菌
剤、皮革製品の防カビ剤などに使用することができる。
へ芳香を付与したり事務室、部屋などの芳香消臭剤、エ
アコンのフィルターなどとして空気への芳香付与及び除
菌などあるいは食品鮮度保持剤、食品の防カビ剤、抗菌
剤、皮革製品の防カビ剤などに使用することができる。
【0023】この発明の揮散性薬剤含有多孔質セルロー
スは、次のようにして製造することができる。
スは、次のようにして製造することができる。
【0024】まず、ビスコースと、揮散性薬剤と、酸分
解性の発泡剤とを混合した混合液を作成する。また、補
強繊維をセルロースに混入する場合には、この混合液に
補強繊維を混合しておく。
解性の発泡剤とを混合した混合液を作成する。また、補
強繊維をセルロースに混入する場合には、この混合液に
補強繊維を混合しておく。
【0025】次いで、上記の混合液を凝固再生浴に供給
し、凝固再生浴内においてセルロースの凝固再生と発泡
剤による酸分解を同時に行い、その後必要に応じて脱
硫、漂白、水洗、乾燥を行う。
し、凝固再生浴内においてセルロースの凝固再生と発泡
剤による酸分解を同時に行い、その後必要に応じて脱
硫、漂白、水洗、乾燥を行う。
【0026】上記の混合液を凝固再生浴に供給する場
合、混合液をノズルから液滴状で供給すると、粒状、即
ち、多孔質セルロースのビーズが得られる。また、混合
液をスリットから押し出し、シート状で凝固再生浴に供
給すると、シート状の多孔質セルロースが得られる。ま
た、上記混合液をロールコーター等で、不織布、紙、織
布等の基材上にコートするか、含浸させて、それから凝
固再生浴に供給すると、多孔質セルロースと基材との積
層品が得られる。また、混合液をブロック状にして凝固
再生浴に供給すると、ブロック状の多孔質セルロースが
得られる。
合、混合液をノズルから液滴状で供給すると、粒状、即
ち、多孔質セルロースのビーズが得られる。また、混合
液をスリットから押し出し、シート状で凝固再生浴に供
給すると、シート状の多孔質セルロースが得られる。ま
た、上記混合液をロールコーター等で、不織布、紙、織
布等の基材上にコートするか、含浸させて、それから凝
固再生浴に供給すると、多孔質セルロースと基材との積
層品が得られる。また、混合液をブロック状にして凝固
再生浴に供給すると、ブロック状の多孔質セルロースが
得られる。
【0027】この発明において使用するビスコースとし
ては、木材パルプを原料とした通常工業的に製造された
ものを使用することができる。
ては、木材パルプを原料とした通常工業的に製造された
ものを使用することができる。
【0028】使用するビスコースは例えば次のような性
質を持つ。セルロース濃度が3〜15重量%(以下wt
%で表す)、好ましくは4wt%〜10wt%である。
塩化アンモニウム価は3〜12好ましくは4〜9であ
る。アルカリ濃度は苛性ソーダとして2〜15wt%、
好ましくは5〜13wt%である。
質を持つ。セルロース濃度が3〜15重量%(以下wt
%で表す)、好ましくは4wt%〜10wt%である。
塩化アンモニウム価は3〜12好ましくは4〜9であ
る。アルカリ濃度は苛性ソーダとして2〜15wt%、
好ましくは5〜13wt%である。
【0029】ビスコースの粘度は20℃において50セ
ンチポイズ〜10,000センチポイズ好ましくは10
0センチポイズ〜7,000センチポイズである。
ンチポイズ〜10,000センチポイズ好ましくは10
0センチポイズ〜7,000センチポイズである。
【0030】この際、セルロース濃度、塩化アンモニウ
ム価及びアルカリ濃度が上記所定の範囲外となると、次
のように望ましくない。即ちセルロース濃度が低い場合
は、作成されたものの機械的強度が小さくなり、高い場
合は液の粘度が上昇し、ビーズを形成する場合にノズル
からの吐出が均一でなくなり不揃いな粒子となる。塩化
アンモニウム価が高い場合は作成された粒子の形状がい
びつになり且つ一定しない。また低い場合は粒子表面の
機械的強度が弱く撹拌中に表面が砕けて小さくなってし
まう。またアルカリ濃度が高い場合も粒子形状がいびつ
になり易く、低い場合表面が攪拌中に砕け易くなる。
ム価及びアルカリ濃度が上記所定の範囲外となると、次
のように望ましくない。即ちセルロース濃度が低い場合
は、作成されたものの機械的強度が小さくなり、高い場
合は液の粘度が上昇し、ビーズを形成する場合にノズル
からの吐出が均一でなくなり不揃いな粒子となる。塩化
アンモニウム価が高い場合は作成された粒子の形状がい
びつになり且つ一定しない。また低い場合は粒子表面の
機械的強度が弱く撹拌中に表面が砕けて小さくなってし
まう。またアルカリ濃度が高い場合も粒子形状がいびつ
になり易く、低い場合表面が攪拌中に砕け易くなる。
【0031】上記発泡剤としては、価格とビスコース中
での安定性を考慮すると、炭酸カルシウムを使用するこ
とが好ましい。
での安定性を考慮すると、炭酸カルシウムを使用するこ
とが好ましい。
【0032】使用する炭酸カルシウムは特に制限はな
く、軽質炭酸カルシウムでも重質炭酸カルシウムでも構
わない。通常混合のしやすさやノズル詰まりなどの作業
性の観点より平均粒径が1μm〜20μmのものが使用
される。
く、軽質炭酸カルシウムでも重質炭酸カルシウムでも構
わない。通常混合のしやすさやノズル詰まりなどの作業
性の観点より平均粒径が1μm〜20μmのものが使用
される。
【0033】ビスコースと揮散性薬剤2と炭酸カルシウ
ムとの混合は、撹拌機やニーダーによる撹拌で行い、攪
拌中のビスコースへ活性炭粒子2と炭酸カルシウム粉末
とを直接加えても良いし、予め揮散性薬剤2と炭酸カル
シウム粉末を水に分散させておいてその分散液を加えて
も構わない。
ムとの混合は、撹拌機やニーダーによる撹拌で行い、攪
拌中のビスコースへ活性炭粒子2と炭酸カルシウム粉末
とを直接加えても良いし、予め揮散性薬剤2と炭酸カル
シウム粉末を水に分散させておいてその分散液を加えて
も構わない。
【0034】ビーズを形成する場合、加圧はノズルから
の吐出圧が変動しにくいものであるかぎりどのような方
法でも構わないが、ギャーポンプによる加圧とエアー圧
による加圧が工業的に有利である。加圧の際の圧力は、
ノズルより上記混合液を吐出できる圧力でよい。
の吐出圧が変動しにくいものであるかぎりどのような方
法でも構わないが、ギャーポンプによる加圧とエアー圧
による加圧が工業的に有利である。加圧の際の圧力は、
ノズルより上記混合液を吐出できる圧力でよい。
【0035】セルロースの凝固再生と発泡剤である炭酸
カルシウムの酸分解を行う凝固再生剤としては塩酸、リ
ン酸、炭酸、硫酸等の無機酸が使われるが塩酸が好まし
い。凝固再生浴は1個ではなく複数個設置して直列に又
は並列に使用する方が生産性の観点から有利であるばか
りでなく、各凝固再生浴の条件を変化させておけば、1
個の浴で作成したものとは異なる内部空孔構造を持った
粒子を製造可能である点からも有利である。凝固再生浴
中酸の濃度は塩酸の場合で通常10g/l〜90g/l
より好ましくは15g/l〜70g/l浴中の塩の濃度
は塩化カルシウムと塩化ナトリウムの割合で、2つの合
計が0〜400g/lより好ましくは100〜200g
/lである。凝固再生浴温は通常10〜50℃であり、
より好ましくは20〜40℃である。
カルシウムの酸分解を行う凝固再生剤としては塩酸、リ
ン酸、炭酸、硫酸等の無機酸が使われるが塩酸が好まし
い。凝固再生浴は1個ではなく複数個設置して直列に又
は並列に使用する方が生産性の観点から有利であるばか
りでなく、各凝固再生浴の条件を変化させておけば、1
個の浴で作成したものとは異なる内部空孔構造を持った
粒子を製造可能である点からも有利である。凝固再生浴
中酸の濃度は塩酸の場合で通常10g/l〜90g/l
より好ましくは15g/l〜70g/l浴中の塩の濃度
は塩化カルシウムと塩化ナトリウムの割合で、2つの合
計が0〜400g/lより好ましくは100〜200g
/lである。凝固再生浴温は通常10〜50℃であり、
より好ましくは20〜40℃である。
【0036】〔実験例1〕セルロース濃度9.1%、ア
ルカリ濃度6.3%のセロハン製造用ビスコース200
gと炭酸カルシウム(日東粉化工業製、SS# 30)4
5gと水67gとリモネン4gを1lビーカーに入れて
撹拌機で1時間撹拌を行なって混合液を作成する。
ルカリ濃度6.3%のセロハン製造用ビスコース200
gと炭酸カルシウム(日東粉化工業製、SS# 30)4
5gと水67gとリモネン4gを1lビーカーに入れて
撹拌機で1時間撹拌を行なって混合液を作成する。
【0037】この混合液をポンプで加圧して口径0.5
mmの注射針より吐出して、凝固再生浴中に液滴状で滴下
した。
mmの注射針より吐出して、凝固再生浴中に液滴状で滴下
した。
【0038】凝固再生浴は、塩酸濃度が70g/l、温
度は20℃であった。
度は20℃であった。
【0039】この後、1時間撹拌して5lビーカーに移
し、大過剰の水で洗浄して揮散性薬剤として香料を含有
する多孔質セルロースのビーズを得た。
し、大過剰の水で洗浄して揮散性薬剤として香料を含有
する多孔質セルロースのビーズを得た。
【0040】得られたビーズ(水膨潤状態で平均粒子径
2〜3mm)の孔構造等について、水銀ポロシメータで測
定したところ、全細孔のうち、0.1μmより大きい細
孔の占める割合は96%であり、細孔容積は3.5cc
/gであった。
2〜3mm)の孔構造等について、水銀ポロシメータで測
定したところ、全細孔のうち、0.1μmより大きい細
孔の占める割合は96%であり、細孔容積は3.5cc
/gであった。
【0041】〔実験例2〕セルロース濃度9.1%、ア
ルカリ濃度6.3%のセロハン製造用ビスコース200
gと炭酸カルシウム(日東粉化工業製、SS# 30)9
0gと水67gとリモネン4gを1lビーカーに入れて
撹拌機で1時間撹拌を行なって混合液を作成する。
ルカリ濃度6.3%のセロハン製造用ビスコース200
gと炭酸カルシウム(日東粉化工業製、SS# 30)9
0gと水67gとリモネン4gを1lビーカーに入れて
撹拌機で1時間撹拌を行なって混合液を作成する。
【0042】この混合液をポンプで加圧して口径0.5
mmの注射針より吐出して、凝固再生浴中に液滴状で滴下
した。
mmの注射針より吐出して、凝固再生浴中に液滴状で滴下
した。
【0043】凝固再生浴は塩酸濃度が70g/l、温度
は20℃であった。
は20℃であった。
【0044】この後、1時間撹拌して5lビーカーに移
し、大過剰の水で洗浄して揮散性薬剤として香料を含有
する多孔質セルロースのビーズを得た。
し、大過剰の水で洗浄して揮散性薬剤として香料を含有
する多孔質セルロースのビーズを得た。
【0045】得られたビーズ(水膨潤状態で平均粒子径
2〜3mm)の孔構造等について、水銀ポロシメータで測
定したところ、全細孔のうち、0.1μmより大きい細
孔の占める割合は99%であり、細孔容積は5.5cc
/gであった。
2〜3mm)の孔構造等について、水銀ポロシメータで測
定したところ、全細孔のうち、0.1μmより大きい細
孔の占める割合は99%であり、細孔容積は5.5cc
/gであった。
【0046】〔比較例1〕炭酸カルシウムを混合しない
で、その他は実施例1と同様にして粒径1〜2.5mmφ
のセルロースのビーズを得た。このものについて、水銀
ポロシメータで測定したところ、全細孔のうち、0.1
μmより大きい細孔の占める割合は1%であり、細孔容
積は0.05cc/gであった。
で、その他は実施例1と同様にして粒径1〜2.5mmφ
のセルロースのビーズを得た。このものについて、水銀
ポロシメータで測定したところ、全細孔のうち、0.1
μmより大きい細孔の占める割合は1%であり、細孔容
積は0.05cc/gであった。
【0047】〔比較例2〕市販のケイ酸カルシウム粒子
(5mmφ)にリモネンを2.0g/gの割合担持させ
た。
(5mmφ)にリモネンを2.0g/gの割合担持させ
た。
【0048】〔比較例3〕リモネンを混合しないで、そ
の他は実施例2と同様にして多孔質セルロースのビーズ
を作製し、このものにリモネンを2.5g/gの割合で
担持させた。
の他は実施例2と同様にして多孔質セルロースのビーズ
を作製し、このものにリモネンを2.5g/gの割合で
担持させた。
【0049】〔効果試験〕実験例1、2及び比較例1〜
3によって得られた試料をそれぞれ1gづつカセットに
充填し、このカセットを40℃、10l/minのシャ
ワー出口に取付けてリモネンの放出試験を行なった。分
析は経時的に試料をホモジナイザーで砕いて溶媒でリモ
ネンを抽出することにより行なった。その結果は、図2
のグラフに示すとおりであり、実験例1、2のものは、
適度の香料成分の放出が長時間に亘って持続しているの
に比し、比較例1のものは香料成分の放出が非常に少な
く、また、比較例2及び3のものは香料成分の放出が極
めて短時間で行なわれる。
3によって得られた試料をそれぞれ1gづつカセットに
充填し、このカセットを40℃、10l/minのシャ
ワー出口に取付けてリモネンの放出試験を行なった。分
析は経時的に試料をホモジナイザーで砕いて溶媒でリモ
ネンを抽出することにより行なった。その結果は、図2
のグラフに示すとおりであり、実験例1、2のものは、
適度の香料成分の放出が長時間に亘って持続しているの
に比し、比較例1のものは香料成分の放出が非常に少な
く、また、比較例2及び3のものは香料成分の放出が極
めて短時間で行なわれる。
【0050】実験例1、2及び比較例1〜3によって得
られた試料をそれぞれ乾燥状態で1gづつカセットに充
填し、このカセットを40℃の温風ラインに取付け、1
m3/minの割合でカセット中を温風が通過するよう
に設定して温風によるリモネン放出試験を行った。
られた試料をそれぞれ乾燥状態で1gづつカセットに充
填し、このカセットを40℃の温風ラインに取付け、1
m3/minの割合でカセット中を温風が通過するよう
に設定して温風によるリモネン放出試験を行った。
【0051】温風ラインはブロアーと加温器とダクトを
組合せて作成し、試験は20℃、65%RHの恒温、恒
湿室内にて行った。また、放出量は試料の重量を経日的
に測定して算出した。
組合せて作成し、試験は20℃、65%RHの恒温、恒
湿室内にて行った。また、放出量は試料の重量を経日的
に測定して算出した。
【0052】その結果は図3のグラフに示す通りであ
る。これからわかるように図2とほぼ同じ傾向であり、
実験例1、2のものは香料成分の放出量がほぼ一定の割
合で長時間持続していることがわかる。
る。これからわかるように図2とほぼ同じ傾向であり、
実験例1、2のものは香料成分の放出量がほぼ一定の割
合で長時間持続していることがわかる。
【0053】〔実験例3〕セルロース濃度9.1%、ア
ルカリ濃度6.3%のセロハン製造用ビスコース200
gと炭酸カルシウム(日東粉化工業製、SS# 30)1
8gと水67gとローズ油系統の香料4gを1lビーカ
ーに入れて撹拌機で1時間撹拌を行なって混合液を作成
する。
ルカリ濃度6.3%のセロハン製造用ビスコース200
gと炭酸カルシウム(日東粉化工業製、SS# 30)1
8gと水67gとローズ油系統の香料4gを1lビーカ
ーに入れて撹拌機で1時間撹拌を行なって混合液を作成
する。
【0054】この混合液をポンプで加圧して口径0.5
mmの注射針より吐出して、凝固再生浴中に液滴状で滴下
した。
mmの注射針より吐出して、凝固再生浴中に液滴状で滴下
した。
【0055】凝固再生浴は、塩酸濃度が70g/l、温
度は20℃であった。
度は20℃であった。
【0056】この後、1時間撹拌して5lビーカーに移
し、大過剰の水で洗浄して揮散性薬剤として香料を含有
する多孔質セルロースのビーズを得た。
し、大過剰の水で洗浄して揮散性薬剤として香料を含有
する多孔質セルロースのビーズを得た。
【0057】得られたビーズ(水膨潤状態で平均粒子径
2〜3mm)の孔構造等について、水銀ポロシメータで測
定したところ、全細孔のうち、0.1μmより大きい細
孔の占める割合は96%であり、細孔容積は3.6cc
/gであった。
2〜3mm)の孔構造等について、水銀ポロシメータで測
定したところ、全細孔のうち、0.1μmより大きい細
孔の占める割合は96%であり、細孔容積は3.6cc
/gであった。
【0058】〔実験例4〕セルロース濃度9.1%、ア
ルカリ濃度6.3%のセロハン製造用ビスコース200
gと炭酸カルシウム(日東粉化工業製、SS# 30)5
4gと水67gとローズ油系統の香料4gを1lビーカ
ーに入れて撹拌機で1時間撹拌を行なって混合液を作成
する。
ルカリ濃度6.3%のセロハン製造用ビスコース200
gと炭酸カルシウム(日東粉化工業製、SS# 30)5
4gと水67gとローズ油系統の香料4gを1lビーカ
ーに入れて撹拌機で1時間撹拌を行なって混合液を作成
する。
【0059】この混合液をポンプで加圧して口径0.5
mmの注射針より吐出して、凝固再生浴中に液滴状で滴下
した。
mmの注射針より吐出して、凝固再生浴中に液滴状で滴下
した。
【0060】凝固再生浴は塩酸濃度が70g/l、温度
は20℃であった。
は20℃であった。
【0061】この後、1時間撹拌して5lビーカーに移
し、大過剰の水で洗浄して揮散性薬剤として香料を含有
する多孔質セルロースのビーズを得た。
し、大過剰の水で洗浄して揮散性薬剤として香料を含有
する多孔質セルロースのビーズを得た。
【0062】得られたビーズ(水膨潤状態で平均粒子径
2〜3mm)の孔構造等について、水銀ポロシメータで測
定したところ、全細孔のうち、0.1μmより大きい細
孔の占める割合は97%であり、細孔容積は4.8cc
/gであった。
2〜3mm)の孔構造等について、水銀ポロシメータで測
定したところ、全細孔のうち、0.1μmより大きい細
孔の占める割合は97%であり、細孔容積は4.8cc
/gであった。
【0063】〔比較例4〕市販のケイ酸カルシウム粒子
(5mmφ)にローズ油系統の香料を2.1g/gの割合
担持させた。
(5mmφ)にローズ油系統の香料を2.1g/gの割合
担持させた。
【0064】〔比較例5〕酢酸ビニル20%のEVA
(エチレン−酢酸ビニル共重合体)樹脂に重量で30%
のローズ油系統の香料を練り込んで、30mmφの粒子を
作製した。
(エチレン−酢酸ビニル共重合体)樹脂に重量で30%
のローズ油系統の香料を練り込んで、30mmφの粒子を
作製した。
【0065】〔効果試験〕実験例3、4及び比較例4、
5によって得られた試料をそれぞれ1gづつカセットに
充填し、このカセットを40℃、10l/minのシャ
ワー出口に取付けてローズ油系統の香料の放出試験を行
なった。分析は経時的に試料をホモジナイザーで砕いて
溶媒でローズ油系統の香料を抽出することにより行なっ
た。その結果は、図4のグラフに示すとおりであり、実
験例3、4のものは、適度の香料成分の放出が長時間に
亘って持続しているのに比し、比較例5のものは香料成
分の放出が非常に少なく、また、比較例4のものは香料
成分の放出が極めて短時間で行なわれる。
5によって得られた試料をそれぞれ1gづつカセットに
充填し、このカセットを40℃、10l/minのシャ
ワー出口に取付けてローズ油系統の香料の放出試験を行
なった。分析は経時的に試料をホモジナイザーで砕いて
溶媒でローズ油系統の香料を抽出することにより行なっ
た。その結果は、図4のグラフに示すとおりであり、実
験例3、4のものは、適度の香料成分の放出が長時間に
亘って持続しているのに比し、比較例5のものは香料成
分の放出が非常に少なく、また、比較例4のものは香料
成分の放出が極めて短時間で行なわれる。
【0066】〔実験例5〕リモネン4gの代りに市販の
ヒバ油8gを使用した以外は実験例1と同じ製法で揮発
性薬剤としてヒバ油を含有する多孔質セルロースのビー
ズを得た。得られたビーズは水膨潤状態で平均粒子径
2.5m/mであった。
ヒバ油8gを使用した以外は実験例1と同じ製法で揮発
性薬剤としてヒバ油を含有する多孔質セルロースのビー
ズを得た。得られたビーズは水膨潤状態で平均粒子径
2.5m/mであった。
【0067】〔実験例6〕リモネン4gの代りに市販の
ヒバ油8gを使用した以外は実験例2と同じ製法で揮発
性薬剤としてヒバ油を含有する多孔質セルロースのビー
ズを得た。得られたビーズは水膨潤状態で平均粒子径
2.6m/mであった。
ヒバ油8gを使用した以外は実験例2と同じ製法で揮発
性薬剤としてヒバ油を含有する多孔質セルロースのビー
ズを得た。得られたビーズは水膨潤状態で平均粒子径
2.6m/mであった。
【0068】〔比較例6〕市販のケイ酸カルシウム粒子
(1.5m/mφ)にヒバ油を1.5g/gr粒子の割
合で担持させた。
(1.5m/mφ)にヒバ油を1.5g/gr粒子の割
合で担持させた。
【0069】〔比較例7〕ローズ油系統の香料の代りに
ヒバ油を使用した以外は比較例5と同じ製法でヒバ油含
有EVA粒子(3.0m/mφ)を得た。
ヒバ油を使用した以外は比較例5と同じ製法でヒバ油含
有EVA粒子(3.0m/mφ)を得た。
【0070】〔効果試験〕実験例5、6、比較例6、7
を使って前記の40℃温風を使用する効果試験を行っ
た。その結果を図5に示す。これにより、この発明の実
施品である実験例5と6のものが放出の持続性に優れて
おり、製法の差で持続性に差がつけられる、つまり持続
性の制御が可能なことがわかる。
を使って前記の40℃温風を使用する効果試験を行っ
た。その結果を図5に示す。これにより、この発明の実
施品である実験例5と6のものが放出の持続性に優れて
おり、製法の差で持続性に差がつけられる、つまり持続
性の制御が可能なことがわかる。
【0071】〔実験例7〕リモネン4gの代りに市販の
合成ヒノキチオール粉末1gを使用した以外は実験例1
と同じ製法で揮発性薬剤としてヒノキチオールを含有す
る多孔質セルロースのビーズを得た。粒径は水膨潤状態
で平均粒子径が2.8m/mであった。
合成ヒノキチオール粉末1gを使用した以外は実験例1
と同じ製法で揮発性薬剤としてヒノキチオールを含有す
る多孔質セルロースのビーズを得た。粒径は水膨潤状態
で平均粒子径が2.8m/mであった。
【0072】〔実験例8〕リモネン4gの代りに市販の
合成ヒノキチオール粉末1gを使用した以外は実験例2
と同じ製法で揮発性薬剤としてヒノキチオールを含有す
る多孔質セルロースのビーズを得た。粒径は水膨潤状態
で平均粒子径が2.7m/mであった。
合成ヒノキチオール粉末1gを使用した以外は実験例2
と同じ製法で揮発性薬剤としてヒノキチオールを含有す
る多孔質セルロースのビーズを得た。粒径は水膨潤状態
で平均粒子径が2.7m/mであった。
【0073】〔比較例8〕合成ヒノキチオール0.5g
を25ccのエタノールに溶かし、その中に20gの合
成ゼオライト形成品(2m/mφ×5m/m長の円筒
形)を投入し、ヒノキチオールのエタノール溶液を吸収
させた。その後40℃の熱風乾燥器で2分間乾燥し、ヒ
ノキチオールを含有する合成ゼオライトを得た。
を25ccのエタノールに溶かし、その中に20gの合
成ゼオライト形成品(2m/mφ×5m/m長の円筒
形)を投入し、ヒノキチオールのエタノール溶液を吸収
させた。その後40℃の熱風乾燥器で2分間乾燥し、ヒ
ノキチオールを含有する合成ゼオライトを得た。
【0074】〔効果試験〕実験例7、実験例8と比較例
8を使って前記の40℃のシャワーを使用する効果試験
を行った。その結果を図6に示す。これより明らかなよ
うに、この発明の実施品である実験例7と8のものが放
出の持続性に優れており、製法の差で持続性に差がつけ
られる、つまり持続性の制御が可能なことがわかる。
8を使って前記の40℃のシャワーを使用する効果試験
を行った。その結果を図6に示す。これより明らかなよ
うに、この発明の実施品である実験例7と8のものが放
出の持続性に優れており、製法の差で持続性に差がつけ
られる、つまり持続性の制御が可能なことがわかる。
【0075】
【発明の効果】以上のように、この発明の揮散性薬剤含
有多孔質セルロースは、揮散性成分を、水中や温水中、
あるいは空気中に長期間に亘って徐々に放出させること
ができるので、シャワーや風呂などで温水中へ芳香を付
与したり、部屋などの芳香、消臭剤、エアコン空気の除
菌、芳香付与や食品の鮮度保持、防カビ、抗菌、また皮
革製品の防カビなどに好適に使用することができる。ま
た、セルロース多孔質体の細孔の大きさや容積を変化さ
せることによって香料成分の放出量を調整することが可
能であるから、種々の用途に使用することができる。
有多孔質セルロースは、揮散性成分を、水中や温水中、
あるいは空気中に長期間に亘って徐々に放出させること
ができるので、シャワーや風呂などで温水中へ芳香を付
与したり、部屋などの芳香、消臭剤、エアコン空気の除
菌、芳香付与や食品の鮮度保持、防カビ、抗菌、また皮
革製品の防カビなどに好適に使用することができる。ま
た、セルロース多孔質体の細孔の大きさや容積を変化さ
せることによって香料成分の放出量を調整することが可
能であるから、種々の用途に使用することができる。
【0076】また、セルロースは、生分解性があり、ま
た、焼却も可能であるから、使用後の処理が容易であ
り、二次公害を発生を防止できるという効果もある。
た、焼却も可能であるから、使用後の処理が容易であ
り、二次公害を発生を防止できるという効果もある。
【図1】この発明に係る揮散性薬剤含有多孔質セルロー
スの概念図
スの概念図
【図2】効果確認試験の結果を示す図表
【図3】効果確認試験の結果を示す図表
【図4】効果確認試験の結果を示す図表
【図5】効果確認試験の結果を示す図表
【図6】効果確認試験の結果を示す図表
1 セルロース多孔質体 2 揮散性薬剤 3 細孔
Claims (4)
- 【請求項1】 ビスコースと、揮散性薬剤と、酸分解性
の発泡剤とを混合した混合液を、凝固再生浴に供給し、
凝固再生浴内において発泡剤を発泡させながらセルロー
スの凝固再生を行うことを特徴とする揮散性薬剤含有多
孔質セルロースの製造方法。 - 【請求項2】 請求項2記載の混合液に、補強繊維を混
合してある揮散性薬剤含有多孔質セルロースの製造方
法。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の製造方法によっ
て得られる揮散性薬剤含有多孔質セルロース。 - 【請求項4】 揮散性薬剤が、香料、植物精油、植物精
油中の薬効成分のいずれかである請求項3に記載の揮散
性薬剤含有多孔質セルロース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13190293A JPH0665412A (ja) | 1992-06-15 | 1993-06-02 | 揮散性薬剤含有多孔質セルロースとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-154953 | 1992-06-15 | ||
JP15495392 | 1992-06-15 | ||
JP13190293A JPH0665412A (ja) | 1992-06-15 | 1993-06-02 | 揮散性薬剤含有多孔質セルロースとその製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10328281A Division JPH11236327A (ja) | 1992-06-15 | 1998-11-18 | 揮散性薬剤含有多孔質セルロースビーズの包装体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0665412A true JPH0665412A (ja) | 1994-03-08 |
Family
ID=15595526
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13190293A Pending JPH0665412A (ja) | 1992-06-15 | 1993-06-02 | 揮散性薬剤含有多孔質セルロースとその製造方法 |
JP10328281A Pending JPH11236327A (ja) | 1992-06-15 | 1998-11-18 | 揮散性薬剤含有多孔質セルロースビーズの包装体 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10328281A Pending JPH11236327A (ja) | 1992-06-15 | 1998-11-18 | 揮散性薬剤含有多孔質セルロースビーズの包装体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JPH0665412A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002060302A (ja) * | 2000-08-21 | 2002-02-26 | Rengo Co Ltd | 揮散性薬剤製剤、及びこれを用いたエアコン用防カビ材 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5488778B2 (ja) * | 2007-07-02 | 2014-05-14 | 日産化学工業株式会社 | 放出制御される粒状物および該粒状物を含む固型農薬製剤 |
GB2560915A (en) * | 2017-03-27 | 2018-10-03 | Futamura Chemical Uk Ltd | Packaging material |
-
1993
- 1993-06-02 JP JP13190293A patent/JPH0665412A/ja active Pending
-
1998
- 1998-11-18 JP JP10328281A patent/JPH11236327A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002060302A (ja) * | 2000-08-21 | 2002-02-26 | Rengo Co Ltd | 揮散性薬剤製剤、及びこれを用いたエアコン用防カビ材 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11236327A (ja) | 1999-08-31 |
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