JPH0665148B2 - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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JPH0665148B2
JPH0665148B2 JP21225786A JP21225786A JPH0665148B2 JP H0665148 B2 JPH0665148 B2 JP H0665148B2 JP 21225786 A JP21225786 A JP 21225786A JP 21225786 A JP21225786 A JP 21225786A JP H0665148 B2 JPH0665148 B2 JP H0665148B2
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直芳 前原
孝広 松本
大介 別荘
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子レンジ等のいわゆる誘電加熱により食品
や液体などを加熱するための高周波加熱装置の改良に関
し、さらに詳しく言えば、トランジスタ等の半導体スイ
ッチを用いたインバータにより高周波電力を発生し、マ
グネトロンに高圧電力およびヒータ電力を供給するよう
構成した高周波加熱装置の改良に関するものである。
従来の技術 このような方式の高周波装置は、その電源トランスの小
型・軽量・低コスト化の為に様々な構成のものが提案さ
れている。
第7図は従来の高周波加熱装置の回路図であり、特願昭
51−99892号に示されたものと同等の作用を有す
るものである。
図に於て、商用電源1、ダイオードブリッジ2、コンデ
ンサ3によりインバータ4の電源部5が構成され、イン
バータ4は、リセットインダクタ6、サイリスタ7、ダ
イオード8、共振コンデンサ9などより構成されてい
る。サイリスタ7は、インバータ制御回路10により定
められた周波数でトリガされ、その結果昇圧トラン
ス11の1次巻線12と共振コンデンサ9との直列共振
回路とリセットインダクタ6とで構成された弛張発振型
インバータが動作周波数で動作し、昇圧トランス1
1の高圧2次巻線13とヒータ巻線14とにはそれぞれ
高圧電力Pおよびヒータ電力Pが発生する。高圧2
次巻線13に生じる高圧電力Pは、高圧ダイオード1
5、16、コンデンサ17、18により整流されてグネ
トロン19に供給される。また、ヒータ巻線14はコン
デンサ20と共振回路を構成しており、マグネトロン1
9のカソードヒータにこの共振回路を介してヒータ電力
が供給されるように構成されている。21は起動制
御回路であり、インバータの起動時、一定の時間インバ
ータ制御回路10を制御してそのトリガ周波数を低
下させるよう構成されている。これは起動時にマグネト
ロン19のカソードがヒートアップするまでの間に高圧
2次巻線13に生じる無負荷電圧を低く押えるためであ
る。
第8図は、このインバータ4の動作周波数に対する
高圧電力P、ヒータ電力P、無負荷時のマグネトロ
ン19のアノード電圧VAKOの変化を示す図である。
が定められた定常時の周波数oIのとき、P
よびPはそれぞれ定格値の1KWおよび40Wとなるよ
う構成されている。起動時において、このoIでイン
バータ4を起動すると、無負荷時アノード電圧VAKO
は、20KV以上にも達し、絶縁耐圧処理が技術的にも、
またコスト面でも難しいものになる。そのため、起動時
の一定の時間oSまで低下させるよう起動制御
回路21でインバータ制御回路10を制御する構成とな
っている。oSのとき、VAKOは10KV以下
の低い値とすることができ、一方、ヒータ回路に設けら
れたコンデンサ20の共振作用によりPは、あまり低
下せず約30Wとなる。したがって、P=40Wの定
格時に比べてカソード加熱完了までの時間が長くなるけ
れども、異常に高いVAKOを発生することなく、高周
波加熱装置を起動することができるものである。
第9図、(a)、(b)、(c)は、この高周波加熱装置の動作
周波数、マグネトロンのアノード電圧VAK、アノ
ード電流Iが、起動時にどのように変化するかを示す
図である。同図(a)に示すように時刻t=0からt=t
までの間は、oSに制御され、その後、t=
で、oIとなるよう起動制御回路21はイ
ンバータ制御回路10を制御する。このため、同図(b)
のようにVAKはVAKOmax<10KVに制御され、
同図(c)のようにt<t<tの間にアノード電流I
が立ち上がりIAIに達し定格高圧出力P=1KWが
得られる。すなわち、領域Aのプレヒート期間を経て領
域Bの遷移期間を経た後、領域Cの定常状態に達するよ
う構成されているのである。
このようにを起動時にOsに低下させること、お
よび、ヒータ回路に設けたコンデンサ20の共振作用と
を両立させることにより、初めて起動時の異常高圧発生
を防止し、安定な起動を可能とする高周波加熱装置を実
現することができるものであった。
発明が解決しようとする問題点 しかしながらこのような従来の高周波加熱装置には、次
のような欠点があった。
ヒータ電力Pは、高圧電力Pを出力する高圧2次巻
線13と同一のコアに施されたヒータ巻線14より供給
される構成となっている。このため、第8図に示すよう
にPに対して一定に保つことは困難であり、共
振コンデンサ20を設けてもPに比例してPが変化
するのを防止できる程度であり、同図に破線で示すよう
な曲線の特性にすることができる程度であった。すなわ
ち、oSまでを下げた時、P=30Wに
することができる程度であった。
第10図は、ヒータ電力Pと、Pが供給されてから
カソードが十分加熱されマグネトロンが発振開始するま
での時間、すなわち発振開始時間tとの関係の例を示
す図である。このように従来の技術では、異常高圧の発
生は防止できるが、起動時に十分なヒータ電力Pを供
給することが困難であるので発振開始時間tが大きく
なり、定格のP(=400W)を供給する場合に比べ
て、数倍の時間になってしまうという欠点があった。す
なわち、第9図(c)に示した領域Aが長くなってしまう
という結果となり、特に電子レンジなどの秒速調理がそ
の特徴である高周波加熱装置にこの技術を適用する場
合、重大な機能低下を余儀なくされるというものであっ
た。
また、第11図(a)において、t=tからt=t
での間は、ヒータ電力Pが徐々に増加していく期間で
あると同時にマグネトロンへの高圧電力P(すなわち
アノード電力I)も同図(c)のように増加していく期
間である。第11図(a)、(b)、(c)はこのoS
からoIに立ち上がる時にヒータ電力P、カソード
温度T、高圧電力Pがどのような関係で立ち上がる
かを示す図である。同図より明らかなように、Pの増
加に対してカソードの温度Tそのものは一定の熱時定
数を持っているのでτだけ遅れて立ち上がりt=t
定格の温度になる。一方、PはPと同時に増加して
いくのでこの間、すなわち、領域Bは、カソードのエミ
ッション不足又は、それに近い状態に陥りやすい期間で
ある。そして、このような領域が長く存在することは、
マグネトロンのカソードの寿命を著しく低下させる結果
となるという極めて重大な欠点があった。
また、マグネトロン19のヒータ回路にコンデンサ20
を設けて共振回路を構成すること自体も、カソードイン
ピーダンスが小さいこと、高電位であることなどから極
めて面倒であった。
問題点を解決するための手段 本発明は、このような従来の問題点を解決するためにな
されたものであり、以下に述べる構成からなる高周波加
熱装置である。
すなわち、商用電源などから得られる電源部と、1つあ
るいはそれ以上の半導体スイッチを有するインバータ
と、このインバータにより付勢され、マグネトロンに高
圧およびヒータ電力を供給する昇圧トランスと、前記マ
グネトロンのカソードに直列に接続されたインダクタン
ス要素と、前記半導体スイッチの導通時間などを制御す
るインバータ制御部と、前記インバータの起動時に前記
インバータ制御部に変調指令を与える起動制御部とを備
え、この変調指令により前記半導体スイッチの導通時間
を定常時より小さくし、かつ、その非導通時間を定常時
より大きく制御して実質上インバータの動作周波数を低
下させるよう前記インバータ制御部を構成したものであ
る。
作用 本発明は以上に述べた構成により以下に述べる作用を有
するものである。
すなわち、インバータの起動時において、起動制御部の
変調指令信号がインバータ制御部に送られ、このインバ
ータ制御部が、半導体スイッチの導通時間を定常時の導
通時間より小さくし、同時に、半導体スイッチの非導通
時間を定常時の非導通時間より大きくしてインバータの
動作周波数を低下させるものである。
半導体スイッチの導通時間が小さくなるので昇圧トラン
スの出力電圧は低く押えられ、高圧出力電圧およびヒー
タ出力電圧は共に低く制御されるが、非導通時間が大き
くなって動作周波数が低下するよう制御されるので、マ
グネトロンのカソードに直列に設けられたインダクタン
ス要素のインピーダンスが低下し、カソードに流れる電
流は、定常時の値と同等もしくはそれ以上の適切な値に
制御されるものである。従って、起動時の異常高圧発生
を防止すると同時にヒータ電力を定常時の値と同等又は
それ以上の適切な値に制御することができる。
実施例 以下、本発明の一実施例について、図面と共に説明す
る。
第1図は、本発明の一実施例を示す高周波加熱装置のブ
ロック図である。同図において、電源部31は商用電源
あるいはバッテリーなどより得られる直流または脈流電
圧の単方向電源であり、トランジスタ等の半導体スイッ
チ32の1つ又は複数個備えたインバータ33に電力を
供給する。インバータ制御部34は、半導体スイッチ3
2を定められた導通時間と非導通時間とで動作させ、昇
圧トランス35の1次巻線36に高周波電力を供給す
る。従って昇圧トランス35の高圧2次巻線37とヒー
タ巻線38には高圧電力Pとヒータ電力Pが発生
し、それぞれマグネトロン39のアノードカソード間お
よびカソードヒータ40に供給されるよう構成されてい
る。
カソードヒータ40(すなわちカソード)には直列にイ
ンダクタンス要素41が設けられ、ヒータ巻線38の負
荷はインダクタンス要素41とカソードヒータ40の直
列回路となっている。
起動制御部42は、インバータ33の起動時に変調指令
をインバータ制御部34に与えるものであり、この変調
指令によりインバータ制御部34は起動時に半導体スイ
ッチ32の導通時間を定常時より小さく、かつ、非導通
時間を定常時より大きく制御することによりインバータ
33の出力電圧と動作周波数とを同時に低下させ、イン
ダクタンス要素41のインピーダンスを小さくして実質
的にカソードヒータ40に流れる電流を定常時の電流と
同等またはそれ以上の適切な値の電流にせしめるもので
ある。
この構成により、高圧2次巻線37に発生する電圧は異
常な高電圧とならず、かつ、カソードヒータ40には、
安定で良好な動作を保証することができるヒータ電流
(すなわちヒータ電力P)を供給することができる。
したがって、ヒータ回路に面倒な共振回路を構成するこ
となく、マグネトロン39の発振開始時間を十分小さく
してスピーディーな誘電加熱開始を可能とすると共に、
カソードのエミッション不足が生じやすい状態の発生を
防止して寿命が長く、極めて高い信頼性を保証すること
ができる高周波加熱装置を実現することができる。
第2図は、第1図に示した本発明の一実施例を示す高周
波加熱装置のさらに詳しい一実施例を示す回路図であ
り、第1図と同符号のものは相当する構成要素であり説
明を省略する。
第2図に於て、商用電源51は運転スイッチ52を介し
てダイオードブリッジ53に接続されると共にインバー
タ制御部34に接続される。従って、運転スイッチ52
が投入されるとインダクタンス54、コンデンサ55を
介し単方向電力がインバータ33に供給され、同時にイ
ンバータ制御部34および起動制御部42が作動する。
インバータ33は共振コンデンサ56と、バイポーラト
ランジスタ57、MOSFET58、ダイオード59よ
り成る複合半導体スイッチ32とにより構成され、バイ
ポーラトランジスタ57は直流電源60により付勢され
MOSFET58はインバータ制御部34の同期発振器
61にてその導通時間と非導通時間を制御される。
起動制御部42は運転スイッチ52が投入された時一定
の時間、インバータ制御部34の同期発振器61の動作
に変調指令を与えるものである。
ここで、第2図の実施例の動作について、第3図を参照
して説明する。
第3図は、(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)は、複合半
導体スイッチに流れる電流Ic/d、それにかかる電圧V
CE、MOSFET58のゲートに加えられる制御電圧
、マグネトロン39のアノードカソード間電圧V
AK、アノード電流Iの波形図である。
同期発振器61は、同図(b)に示す点P、すなわち、コ
ンデンサ55の電圧VCCとVCEがクロスした点を検
出し、その後一定時間Tdだけ遅れてMOSFET58
にVを与えるよう構成され、共振コンデンサ56と昇
圧トランス35の1次巻線36との共振により発生する
電圧VCEが零になるタイミングと同期してMOSFE
T58をオンにする(同期制御)ものであり、スイッチ
ングロスを大幅に低減することができるよう構成されて
いる。
インバータ33の出力は、このMOSFET58の導通
時間Tonと非導通時間Toffの比を制御することに
より調整することができる。実際には、前述の同期制御
によりToffは、前記共振回路の回路定数によって決
定されるので、Tonを制御することで、インバータ3
3の出力を調整することができる。
また、コンデンサ55の電圧は、脈流電圧であるので、
第3図(a)、(b)のIc/d、VCEは、同図(f)、(g)のよ
うな包絡線を持った波形となっている。
このように定常時は、同期制御により、インバータ33
は同期発振動作を行う。しかしながら、同期発振器61
が、インバータ33の起動時の一定時間(例えば1〜2
秒)、起動制御部42の変調指令により次のような変調
動作を行う。
第4図は、この変調動作時におけるIc/d、VCE、V
の波形を示すものであり、第3図(a)、(b)、(c)のよ
うな同期制御は行われず、非同期制御を行うよう構成さ
れており、インバータ33は、非同期発振動作を行うの
である。
この時のMOSFET58の導通時間Ton′は、定常
時のTonに比べて小さく制御され、同時に、非導通時
間Toff′は、定常時のToffに比べて大きくなる
よう制御されている。そして、くり返し同期To′は、
定常のToと比べてTo<To′となるよう制御されて
いる。これらTon′、Ton、Toff′、Tof
f、To、To′は、マグネトロン39のヒータ回路に
設けられたインダクタンス要素41a、および41bの
インピーダンスとカソードヒータのインピーダンスとの
比をどの程度に選ぶかによって適切に設計することがで
きる。
例えば、一例を示すと次のようになる。今、第2図に示
すように、ヒータ回路のインダクダンス要素41a、4
1bは、マグネトロンのTVノイズ制御用のフィルタを
構成するチョークコイルと兼用するよう構成されてい
る。従ってそのインダクタンスそれぞれは、1.8μH
程度に選ばれている。また、カソードヒータのインピー
ダンスは0.3Ω程度でよく実用に供されている。
このような条件のマグネトロンを用いた発明者らの実験
によれば、同期発振器61を起動制御部42により次の
ように変調させることにより、起動時のアノードカソー
ド間電圧VAKOを10KV以下に維持したうえで、起動
時のヒータ電流I′を、定常のIより大きくするこ
とが可能であった。
すなわち、To=40μS、Ton=92μS、Tof
f=11μSに対して、To′=63μS、Ton′=
8μS、Toff′=55μSに変調させることによ
り、I=10.5AでI′=12Aを実現し、極め
て安定な起動を実現することができた。
したがって、起動時のヒータ電力P′は、定常時のP
に比べて、P′/P=(12A/10.5A)2
≒1.3となり、極めてすみやかなヒータの加熱を実現
できるのである。
第5図は、上述の起動時の状態を示す図であり、同図
(a)〜(f)はそれぞれインバータの動作周波数(=1
/To)、Ton、Toff,I、VAK、Iが、
起動時から定常時にかけてどのように変化するかを示し
たものである。
起動制御部42によりTon、ToffがTon′、T
off′に制御されている時間ts=1.5秒の間は、
インバータ出力が低くおさえられて、VAKO=8KVに
制限されるにもかかわらず、I′は定常時のI=1
0.5Aより大きい12Aに制御されている。
以上のように制御することにより、高電位になるヒータ
回路に面倒な共振回路を構成することなく、異常高電圧
の発生を防止したうえでスピーディーなマグネトロンの
発振開始を実現することができ、しかも、カソードのエ
ミッション不足が生じることを防止して、極めて高い信
頼性を実現した高周波加熱装置を実現することが可能で
ある。
第6図は第2図のインバータ制御部34、起動制御部4
2のさらに詳しい一実施例を示す回路図であり、第2図
と同符号のものは相当する機能の構成要素であり詳しい
説明を省略する。
インバータ制御部34の同期発振器61と、起動制御部
42の具体的構成例を示すものであり、第3図(b)に示
した同期信号を得るために、コンデンサ55の電圧V
CCとバイポーラトランジスタ57のコレクタ電圧と
が、それぞれ抵抗器100、101および102、10
3による分割電圧としてコンパレータ104で検出され
る。コンパレータ104の立ち上り出力は、遅延回路1
05、微分回路106とでパルス信号となり、オア回路
107を介してRS−FF108をリセットする。RS
−FFの出力はMOSFET58のゲートを駆動し、
同時にTonを決定するオン時間タイマを起動する。オ
ン時間タイマは抵抗器109〜111、コンデンサ11
2、ダイオード113、コンパレータ114、基準電圧
源115より構成されている。116はインバータバッ
ファでありコンパレータ114の出力はこれを介してR
S−FFのS入力に加えられる。従って、出力がHi
になってから基準電圧源115で決まるTonが経過す
るとがLoになるようにFFがセットされる。
FFの出力Qは、抵抗器117〜119、コンデンサ1
20、ダイオード121、コンパレータ122より成る
オフ時間タイマを起動するよう構成され、Toffの最
大値を決定する。すなわち、コンパレータ122の出力
は、インバータバッファ123、ビブン回路124を介
してオア回路107に供給されており、QがHi(すな
わちがLoでMOSFET58がオフ)になってから
一定時間が経過しても同期信号がコンパレータ104に
て検出されなかった場合、RS−FFを強制的にリセッ
トしをHiにするものである。なお、125はスター
ト回路でインバータの起動時1パルスだけオア回路10
7にパルスを与え、RS−FFをリセットし、この回路
を起動させるものである。
インバータ33の定常動作時は、コンパレータ104よ
り同期パルスがRS−FFに与えられ、前述した同期発
振を行いインバータの各動作波形は第3図のようにな
る。
インバータの起動時は、抵抗器125〜128、コンデ
ンサ129、コンパレータ130、インバータバッファ
131、ダイオード132、133、抵抗器134より
成る起動制御部42により、この同期発振状態が阻止さ
れて非同期発振状態に制御されると同時に、Tonは定
常動作時より小さい値に制御される。
すなわち、インバータの起動時は、一定の時間ts
(1.5秒)の間、コンパレータの出力はHiであるの
で、抵抗器103は実質上短絡されてしまい、コンパレ
ータ104は同期信号を検出することができなくなる。
このためインバータは非同期状態となり、MOSFET
58の非導通時間Toffはコンパレータ122などよ
り成るオフ時間タイマで決定される。このオフ時間を例
えば55μSとしておけば、第5図(c)のような状態を
実現できるわけである。
また、コンパレータ130の出力は同時に抵抗器134
により基準電圧源115の電圧を抵抗器110とで分割
してコンパレータ114に与えるよう動作する。したが
って、tsの間のTonはこのオン時間タイマの設定時
間が小さくなるので、定常時より小さくなり、例えば、
このオン時間タイマの設定を8μSとすることで、第5
図(b)の状態を実現できるわけである。
このように、非導通時間を制限するタイマを有する同期
発振型のインバータ制御部を構成し、インバータの起動
時に一定時間tsの間、同期信号を遮断し、同時にTo
nを定常時のTonより小さく制御することで、従来の
不都合を解消し、面倒な共振回路をヒータ回路に設ける
ことなく、スピーディーな立ち上がりと高信頼性を保証
することができる高周波加熱装置を実現することができ
る。
発明の効果 以上に述べたように、本発明は、インバータの出力を昇
圧トランスを介してマグネトロンのアノードカソード間
とカソードヒータとに供給する構成とし、カソードとヒ
ータの直列にインダクタンス要素を設けると共に、イン
バータの起動時に変調指令を与える起動制御部を設け、
この変調指令によりインバータ制御部が半導体スイッチ
の導通時間を定常時より小さくし、かつ、非導通時間を
大きくすることにより実質上インバータの動作周波数を
低下させるよう構成したので、高電位になるヒータ回路
に面倒な共振回路を設けることなく、起動時の異常高電
圧の発生を防止し、しかもスピーディーなマグネトロン
の発振開始を実現することができる。さらに、起動時に
十分なカソードのプレヒートができるのでカソードのエ
ミッション不足現象の発生を防止し、カソードの劣化を
防ぐことができるので、高い信頼性を保証した高周波加
熱装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す高周波加熱装置のブロ
ック図、第2図は同装置のさらに詳しい回路を示す回路
図、第3図は同回路の各部動作波形図、第4図は同回路
の起動時における各部動作波形図、第5図は同回路の各
動作パラメータの起動時の変化を示す図、第6図は同回
路のインバータ制御部および起動制御部のさらに詳しい
回路を示す回路図、第7図は従来の高周波加熱装置の回
路図、第8図は同装置の欠点を説明する動作特性図、第
9図は同装置の起動特性図、第10図は同装置のヒータ
電力と発振開始時間の特性図、第11図は同装置のカソ
ード温度立ち上りの特性図である。 31……電源部、32……半導体スイッチ、33……イ
ンバータ、34……インバータ制御部、35……昇圧ト
ランス、39……マグネトロン、40……カソードヒー
タ、41……インダクタンス要素、42……起動制御
部。
フロントページの続き (72)発明者 楠木 慈 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−24649(JP,A) 特開 昭63−66892(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】商用電源等より得られる電源部と、少なく
    とも1つの半導体スイッチを有するインバータと、前記
    インバータにより付勢され、マグネトロンに高圧および
    ヒータ電力を供給する昇圧トランスと、前記マグネトロ
    ンのカソードに直列に接続されたインダクタンス要素
    と、前記半導体スイッチの導通時間などを制御するイン
    バータ制御部と、前記インバータの起動時に前記インバ
    ータ制御部に変調指令を与える起動制御部とを備え、こ
    の変調指令により前記半導体スイッチの導通時間を定常
    時より小さく制御し、かつその非導通時間を定常時より
    大きく制御することにより前記インバータの動作周波数
    を低くするよう前記インバータ制御部を構成した高周波
    加熱装置。
  2. 【請求項2】インダクタンス要素を前記マグネトロンの
    カソードに直列に設けたノイズフィルタ用チョークコイ
    ルと兼用する特許請求の範囲第1項記載の高周波加熱装
    置。
  3. 【請求項3】インバータの定常動作時に、前記インダク
    タンス要素のインピーダンスが前記マグネトロンのカソ
    ードのインピーダンスと同等もしくはそれ以上のインピ
    ーダンスとなる前記インダクタンス要素を構成した特許
    請求の範囲第1項または第2項記載の高周波加熱装置。
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