JPH066400A - ビット尤度演算装置 - Google Patents

ビット尤度演算装置

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JPH066400A
JPH066400A JP4163065A JP16306592A JPH066400A JP H066400 A JPH066400 A JP H066400A JP 4163065 A JP4163065 A JP 4163065A JP 16306592 A JP16306592 A JP 16306592A JP H066400 A JPH066400 A JP H066400A
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bit
likelihood
bit likelihood
quadrature
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JP4163065A
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Inventor
Masami Abe
政美 阿部
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 QAM方式におけるビット列判定の際、それ
がどの程度信頼できるか(ビット尤度)を数値化し、受
信状態に応じたビット毎の精度の高い尤度を出力する。 【構成】 成分選択部21−1,21−2は、受信信号
におけるI成分及びQ成分の候補をそれぞれ2つ選択し
て成分尤度演算部22−1,22−2へ送る。成分尤度
演算部22−1,22−2では、I成分及びQ成分のそ
れぞれの判定値の尤度を求める。このI成分及びQ成分
の各尤度から、ビット尤度演算部23−1,23−2に
より、ビット毎の尤度を算出し、その算出結果をビット
尤度補正部24−1,24−2で補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直交振幅変調(Quadra
ture Amplitude Modulation 、以下QAMという)方式
の受信側に設けられるもので、該QAM方式における受
信信号に基づきビット尤度を算出するビット尤度演算装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、QAM方式を用いた送信側の変調
器及び受信側の復調器としては、種々の構成のものが提
案されている。まず、そのQAM方式について説明す
る。QAM方式は、送信したいビット列を2つに分け、
それぞれのビット列を直交する2つの搬送波でそれぞれ
振幅変調し、加え合わせるディジタル変調方式である。
振幅変調成分の一方をI成分、他方をQ成分という。2
**2nQAM方式は、I成分で2**nレベル、Q成
分で2**nレベルをもち、2**2n個の信号点を持
つ。各信号点には、2**nビットが割り当てられてお
り、I成分の決定にそのうちの2**(n−1)ビッ
ト、Q成分の決定に残りの2**(n−1)ビットを使
用する。
【0003】例えば、16QAM方式の場合、信号点配
置及びビット割り当ては図2のようになる。I成分、Q
成分方向で隣り合う2つの信号点に割り当てられた各4
ビットのビット列の違いは、すべて1ビットとしている
(グレイ(Gray)符号化)。I成分の決定は、4ビット
のうち、第1,第3ビットを使用する。第1ビットが
0、第3ビットが1の場合、I成分のレベルは+1とな
る(レベルは−3、−1、+1、+3とする)。Q成分
の決定は、4ビットのうち、第2,第4ビットを使用す
る。なお、どのビットを組み合わせてI,Q成分を決定
するかは、信号点に対するビット割り当ての仕方により
異なる。
【0004】次に、従来のQAM方式の変調器及びその
復調器の構成を図3及び図4を参照しつつ、以下説明す
る。図3は、従来の16QAM方式の変調器の一構成例
を示すブロック図である。この変調器は、受信装置側に
設けられるもので、2値/4値変換部1−1,1−2、
ロールオフフィルタ2−1,2−2、振幅変調部3−
1,3−2、直交搬送波源4、及び加算部5を備えてい
る。この変調器では、まず、2値/4値変換部1−1に
おいて、送信4ビットの第1,第3ビットからI成分の
値を1つ選択し(全部で4レベル)、さらに2値/4値
変換部1−2において、送信4ビットの第2,第4ビッ
トからQ成分の値を1つ選択する(全部で4レベル)。
次に、2値/4値変換を4ビット入力毎に繰り返すこと
により生じる4レベルのステップ信号を、それぞれ高調
波成分除去用のロールオフフィルタ2−1,2−2を通
し、直交搬送波源4からの直交する2つの搬送波を用
い、振幅変調部3−1,3−2でそれぞれ変調し、加算
部5で加え合わせてQAM信号を出力する。
【0005】図4は、従来の16QAM方式の復調器の
一構成例を示すブロック図である。この復調器は、位相
検波器11−1,11−2、直交搬送波発生部12、ロ
ールオフフィルタ13−1,13−2、4値識別器14
−1,14−2、及び4値/2値変換部15−1,15
−2を備えている。この復調器では、まず、図3の変調
器からのQAM信号の受信波を2分し、直交搬送波発生
部12から出力される直交搬送波を用いて位相検波器1
1−1,11−2でそれぞれ検波する。各直交搬送波を
乗じた受信波は、ロールオフフィルタ13−1,13−
2で高調波成分を除去した後、4値識別器14−1,1
4−2を通すことにより、I成分及びQ成分それぞれの
レベルを、4値のいずれかとする。
【0006】例えば、受信レベルが、0以上+2より低
い場合は、レベルを+1とし、+2以上の場合は、レベ
ルを+3とする。受信信号レベルは伝送路の状態に応じ
て変動するので、自動利得制御部(AGC)によって平
均信号レベルが一定に保たれるように補正している。最
後に、選択されたI成分及びQ成分の値から4値/2値
変換部15−1,15−2により、ビット列が求められ
る。I成分のレベルから、第1,第3ビットが決定さ
れ、Q成分のレベルから、第2,第4ビットが決定され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置では、次のような課題があった。受信波は、伝送路
の周波数特性、あるいは搬送波に対する位相変動や周波
数オフセット等の影響を受ける。ところが、従来の技術
では、4値識別器14−1,14−2及び4値/2値変
換部15−1,15−2を用いてI成分のレベルから第
1,第3レベルを決定し、Q成分のレベルから第2,第
4レベルを決定しているので、ビット列を閾値判定によ
り確定してしまい、中間レベルのようなものにおいては
ビットの決定結果が不安定となり、受信状態に応じた判
定値の信憑性を反映していないという問題があり、それ
を解決することが困難であった。本発明は、前記従来技
術が持っていた課題として、受信状態に応じた判定値の
信憑性を反映しておらず、判定精度が低いという点につ
いて解決するため、QAM方式におけるビット列判定の
際、それがどの程度信頼できるか(ビット尤度)を数値
化するビット尤度演算装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、前記課題
を解決するために、直交振幅変調方式における受信信号
に基づき、ビット尤度を算出するビット尤度演算装置に
おいて、前記受信信号における同相成分及び直交成分の
候補をそれぞれ2つ選択する成分選択手段と、前記成分
選択手段の出力に基づき、候補成分と受信成分の差の絶
対値を最大尤度から減ずることによって、前記選択され
た同相成分及び直交成分の候補の成分尤度をそれぞれ算
出する成分尤度演算手段とを、備えている。さらに、前
記算出された同相成分及び直交成分の成分尤度から、そ
れぞれ対応するビットのビット尤度を算出するビット尤
度演算手段と、前記ビット尤度演算手段の出力に基づ
き、前記選択された2つの成分候補に対応するビット列
の一致するビットのビット尤度を最大値に補正するビッ
ト尤度補正手段とが、設けられている。
【0009】第2の発明は、第1の発明と同様に、直交
振幅変調方式における受信信号に基づき、ビット尤度を
算出するビット尤度演算装置において、前記受信信号に
おける同相成分及び直交成分の候補をそれぞれ2つ選択
する成分選択手段と、前記選択された同相成分及び直交
成分の候補からその候補の尤度に変換するため、固有レ
ベルで最大値をとり、固有レベルの中間点で最小値をと
る関数を使用する変換表を記録する変換用メモリとを、
備えている。さらに、前記選択された同相成分及び直交
成分の候補に対応するビットの尤度を前記変換用メモリ
から読み出すビット尤度変換手段と、前記成分選択手段
及びビット尤度変換手段の出力に基づき、前記選択され
た2つの成分候補に対応するビット列の一致するビット
のビット尤度を最大値に補正するビット尤度補正手段と
が、設けられている。
【0010】
【作用】第1の発明によれば、以上のようにビット尤度
演算装置を構成したので、成分選択手段は、QAM方式
において受信信号における同相成分及び直交成分の候補
をそれぞれ2つ選択し、その選択結果を成分尤度演算手
段へ与える。成分尤度演算手段では、同相成分及び直交
成分のそれぞれの判定値の尤度を求め、その同相成分及
び直交成分の各尤度から、ビット尤度演算手段によって
ビット毎の尤度を算出し、その算出されたビット毎の尤
度が、ビット尤度補正手段へ送られる。ビット尤度補正
手段では、選択された2つの成分候補に対応するビット
列の一致するビットのビット尤度を最大値に補正する。
これにより、推定ビット列がどの程度信頼できるか(ビ
ット尤度)を数値化することが可能となる。
【0011】第2の発明によれば、成分選択手段が、第
1の発明と同様に、受信信号における同相成分及び直交
成分の候補をそれぞれ2つ選択し、その選択結果をビッ
ト尤度補正手段へ与える。ビット尤度変換手段は、選択
された同相成分及び直交成分の候補に対応するビットの
尤度を変換用メモリから読出し、同相成分及び直交成分
のそれぞれの判定値の尤度及びビット毎の尤度を出力
し、ビット尤度補正手段へ与える。ビット尤度補正手段
では、成分選択手段及びビット尤度変換手段の出力に基
づき、選択された2つの成分候補に対応するビット列の
一致するビットのビット尤度を最大値に補正する。これ
により、第1の発明と同様に、推定ビット列がどの程度
信頼できるか(ビット尤度)を数値化することが可能と
なる。従って、前記課題を解決できるのである。
【0012】
【実施例】第1の実施例 図1は、本発明の第1の実施例を示すビット尤度演算装
置を含む無線信号送受信装置の受信部の機能ブロック図
であり、従来の図4中の要素と共通の要素には共通の符
号が付されている。この受信部は、例えば、従来の図4
と同様に16QAM方式の復調機能を有し、QAM信号
の直交検波を行う位相検波器11−1,11−2と、該
位相検波器11−1,11−2に直交搬送波を供給する
直交搬送波発生部12と、直交検波後の高調波成分を除
去するロールオフフィルタ13−1,13−2とを、備
えている。そして、ロールオフフィルタ13−1,13
−2の出力側には、従来の図4に示す4値識別器14−
1,14−2、及び4値/2値変換部15−1,15−
2に代えて、本実施例のビット尤度演算装置20が接続
されている。ビット尤度演算装置20は、大規模集積回
路(LSI)等を用いた個別回路、あるいはプロセッサ
を用いたプログラム制御等で構成されるもので、同相成
分及び直交成分の候補をそれぞれ2つ選択する成分選択
部21−1,21−2を有している。この成分選択部2
1−1,21−2の出力側には、成分尤度演算部22−
1,22−2を介して、ビット尤度演算部23−1,2
3−2が接続されている。
【0013】各成分尤度演算部22−1,22−2は、
候補成分と受信成分の差の絶対値を最大尤度から減ずる
ことによって該成分選択部21−1,21−2で選択さ
れた同相成分及び直交成分の候補の成分尤度をそれぞれ
算出する機能を有している。各ビット尤度演算部23−
1,23−2は、成分尤度演算部22−1,22−2で
算出された同相成分及び直交成分の成分尤度から、それ
ぞれ対応するビットのビット尤度を算出する機能を有
し、その出力側に、ビット尤度補正部24−1,24−
2がそれぞれ接続されている。各ビット尤度補正部24
−1,24−2は、成分選択部21−1,21−2で選
択された2つの成分候補に対応するビット列の一致する
ビットのビット尤度を最大値に補正する機能を有してい
る。
【0014】次に、動作を説明する。まず、図1の受信
部では、図3に示す変調器から出力されるQAM信号の
受信波を2分し、直交搬送波発生部12で発生された直
交搬送波を用い、位相検波器11−1,11−2でそれ
ぞれ直交検波し、それがロールオフフィルタ13−1,
13−2で高調波成分が除去された後、I成分及びQ成
分の信号がビット尤度演算装置20内の成分選択部21
−1,21−2へそれぞれ送られる。I成分の処理を行
う成分選択部21−1では、I成分信号の受信レベルか
ら、最も確からしい信号レベルを2つ選択し、その選択
結果を成分尤度演算部22−1へ出力する。16QAM
の場合、信号レベルは−3、−1、+1、+3の4つが
ある。例えば、受信レベルが0.5のとき、最も確から
しい成分レベルは+1、2番目に確からしい成分レベル
は−1である。
【0015】成分尤度演算部22−1では、成分選択部
21−1で選択された最も確からしい信号レベルの尤度
Piを、次式(1)により算出し、その算出結果をビッ
ト尤度演算部23−1へ与える。 Pi=1−|Ni−Li| ・・・(1) 尤度Piは0〜1の間で変化し、0に近いほど、そのレ
ベルをとる確からしさが低く、1に近い程、そのレベル
をとる確からしさが高いものとする。(1)式のNiは
最も確からしいと判定された値、Liは判定に使用する
閾値間距離である。但し、信号レベルが+3以上の場
合、あるいは−3以下の場合、尤度Piは最大値をとる
ものとする。ビット尤度演算部23−1では、選択され
たレベルを対応するビット列に変換し、そのビット尤度
を信号点尤度とし、ビット尤度補正部24−1へ与え
る。例えば、選択されたレベルが+1で、その尤度がP
xのとき、レベル+1に割り当てられている第1,第3
ビットの尤度をPxとする。
【0016】信号点に対するビット割り当ては、グレイ
(Gray)符号に基づいて行われているので、推定された
レベルの次に確からしいレベルに割り当てられたビット
列が存在する場合でも、その違いはたかだか1ビットで
ある。そのため、一致する成分については、そのビット
尤度を最大値とする補正をビット尤度補正部24−1で
行う。例えば、1番目に正しいレベルが1で、2番目に
確からしいレベルが−1のとき、2つの確からしいレベ
ルのうち、実際に正しいのはどちらであろうと、第3ビ
ットの値は共に1であるから、第3ビットが1である尤
度を最大値とする補正を行う。このようにして算出され
た第1,第3ビットの尤度を使用し、例えば、誤り訂正
符号の復号処理を行えば、高品質の復号が可能となる。
【0017】一方、Q成分の処理を行う成分選択部21
−2、成分尤度演算部22−2、ビット尤度演算部23
−2、及びビット尤度補正部24−2では、前記のI成
分の処理と同様に、Q成分の尤度算出により、信号点に
割り当てられたビット列の第2,第4ビットの尤度を算
出する。以上のように、本実施例のビット尤度演算装置
20では、QAM方式において、I成分及びQ成分のそ
れぞれの判定値の尤度を求め、I成分及びQ成分の各尤
度からビット毎の尤度を算出している。即ち、受信され
た搬送波からビット尤度を求める過程で、位相空間上の
検出位相の選択位相とのずれからビット尤度を算出して
いる。そのため、推定ビット列がどの程度信頼できるか
(ビット尤度)を数値化することができる。従って、算
出したビット尤度を、例えば誤り訂正符号の復号に使用
すれば、従来の閾値判定による復号と比較し、原信号の
ビットエラーレートを低くでき、高品質な誤り訂正復号
を行うことが可能となる。
【0018】第2の実施例 図5は、本発明の第2の実施例を示すビット尤度演算装
置を含む無線信号送受信装置の受信部の機能ブロック図
であり、第1の実施例を示す図1中の要素と共通の要素
には共通の符号が付されている。この受信部は、図1と
同様に16QAM方式の復調機能を有し、位相検波器1
1−1,11−2、直交搬送波発生部12、及びロール
オフフィルタ13−1,13−2を備え、その出力側
に、図1と構成の異なるビット尤度演算装置30が接続
されている。
【0019】ビット尤度演算装置30は、図1と同様
に、LSI等を用いた個別回路、あるいはプロセッサを
用いたプログラム制御等で構成されるもので、ロールオ
フフィルタ13−1,13−2の出力側に接続された成
分選択部31−1,31−2とビット尤度変換部32−
1,32−2とを備え、そのビット尤度変換部32−
1,32−2に変換用メモリ33が接続されている。成
分選択部31−1,31−2は、図1の成分選択部21
−1,21−2と同様に、同相成分及び直交成分の候補
をそれぞれ選択する機能を有している。ビット尤度変換
部32−1,32−2及び変換用メモリ33は、図1の
成分尤度演算部22−1,22−2及びビット尤度演算
部23−1,23−2に対応するもので、そのうち変換
用メモリ33は、成分選択部31−1,31−2で選択
された同相成分及び直交成分の候補から、その候補の尤
度に変換するため、固有レベルで最大値をとり、固有レ
ベルの中間点で最小値をとる関数を使用する関数変換表
を記録している。また、ビット尤度変換部32−1,3
2−2は、成分選択部31−1,31−2で選択された
同相成分及び直交成分の候補に対応するビットの尤度を
変換用メモリ33から読み出す機能を有している。これ
らの成分選択部31−1,31−2、及びビット尤度変
換部32−1,32−2の出力側には、ビット尤度補正
部34−1,34−2がそれぞれ接続されている。ビッ
ト尤度補正部34−1,34−2は、図1のビット尤度
補正部24−1,24−2と同様に、選択された2つの
成分候補に対応するビット列の一致するビットのビット
尤度を最大値に補正する機能を有している。
【0020】次に、動作を説明する。第1の実施例と同
様に、ロールオフフィルタ13−1,13−2により、
高調波成分が除去された信号のうち、I成分の信号がビ
ット尤度演算装置30内の成分選択部31−1及びビッ
ト尤度変換部32−1へ入力され、Q成分の信号が成分
選択部31−2及びビット尤度変換部32−2へ入力さ
れる。I成分の処理を行う成分選択部31−1では、第
1の実施例と同様に、成分信号の受信レベルから、最も
確からしい信号レベルを2つ選択し、ビット尤度補正部
34−1へ与える。ビット尤度変換部32−1では、変
換用メモリ33に記録されている変換表により、信号レ
ベルをビット尤度Piに変換し、ビット尤度補正部34
−1へ与える。変換用メモリ33に記録される変換表
は、次式(2)により算出する。 Pi=cos(|Ni−Li|*π/2) ・・・(2) 尤度Piは0〜1の間で変化し、0に近い程、そのレベ
ルをとる確からしさが低く、1に近い程、そのレベルを
とる確からしさが高いものとする。(2)式中のNiは
最も確からしいと判定された値、Liは判定に使用する
閾値間距離である。但し、信号レベルが+3以上の場
合、あるいは−3以下の場合、尤度Piは最大値をとる
ものとする。なお、変換式は(2)式に限らず、固有レ
ベルで最大値をとり、固有レベルの中間点で最小値をと
る関数であればよい。
【0021】次に、第1の実施例と同様に、信号点に対
するビット割り当ては、グレイ符号に基づいて行われて
いるので、推定されたレベルの次に確からしいレベルに
割り当てられたビット列が存在する場合でも、その違い
はたかだか1ビットであるから、一致する成分について
は、そのビット尤度Piを最大値とする補正をビット尤
度補正部34−1,34−2で行う。一致しない成分に
ついては、ビット尤度変換部34−1で得られたビット
尤度をそのまま使用する。例えば、1番目に正しいレベ
ルが1で、2番目に確からしいレベルが−1のとき、2
つの確からしいレベルのうち、実際に正しいのはどちら
であろうと、第3ビットの値は共に1であるから、第3
ビットが1である尤度を最大値とする補正を行う。第1
ビットの尤度は、ビット尤度変換部32−1で得られた
値とする。一方、Q成分の処理を行う成分選択部31−
2、ビット尤度変換部32−2、及びビット尤度補正部
34−2では、前記のI成分の処理と同様に、Q成分の
尤度算出により、信号点に割り当てられたビット列の第
2,第4ビットの尤度が算出される。
【0022】この第2の実施例では、第1の実施例と同
様の利点を有している。その上、ビット尤度変換部32
−1,32−2では、変換用メモリ33に記録されてい
る変換表により、信号レベルをビット尤度に変換するた
め、第1の実施例の成分尤度演算部22−1,22−2
及びビット尤度演算部23−1,23−2の演算処理よ
りも高速に変換処理を行うことができる。なお、本発明
は上記実施例に限定されず、例えば、図1及び図5のビ
ット尤度演算装置20,30内に、演算の処理速度や精
度を向上するための他の機能ブロックを付加したり、あ
るいは16QAM方式以外の他の数のQAM方式を用い
る等、種々の変形が可能である。
【0023】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、成分選択手段及び成分尤度演算手段により、
QAM方式における同相成分及び直交成分のそれぞれの
判定値の尤度を求め、その同相成分及び直交成分の各尤
度から、ビット尤度演算手段によってビット毎の尤度を
算出する。すなわち、QAM方式において、受信された
搬送波からビット尤度を求める過程で、位相空間上の検
出位相の選択位相とのずれからビット尤度を算出するよ
うにしている。そのため、推定ビット列がどの程度信頼
できるか(ビット尤度)を数値化することができる。従
って、算出したビット尤度を、例えば誤り訂正符号の復
号に使用すれば、従来の閾値判定による復号と比較し、
原信号のビットエラーレートを低くでき、高品質な誤り
訂正復号を行うことが可能となる。
【0024】第2の発明によれば、ビット尤度変換手段
により、QAM方式における同相成分及び直交成分のそ
れぞれの判定値の尤度及びビット毎の尤度を変換用メモ
リから読み出すようにしているので、第1の発明と同様
に、推定ビット列がどの程度信頼できるか(ビット尤
度)を数値化することができ、求めたビット尤度を、例
えば誤り訂正符号の復号に使用すれば、高品質な誤り訂
正復号を行うことが可能となる。さらに、ビット尤度変
換手段では、変換用メモリに記録されている変換表によ
り、信号レベルをビット尤度に変換するため、第1の発
明の演算によりビット尤度を算出する手段よりも、高速
にビット尤度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すビット尤度演算装
置を含む無線信号送受信装置の受信部の機能ブロック図
である。
【図2】16QAM方式の信号点配置とビット割り当て
の一例を示す図である。
【図3】従来の16QAM方式の変調器の機能ブロック
図である。
【図4】従来の16QAM方式の復調器の機能ブロック
図である。
【図5】本発明の第2の実施例を示すビット尤度演算装
置を含む無線信号送受信装置の受信部の機能ブロック図
である。
【符号の説明】
11−1,11−2 位相検
波器 12 直交搬
送波発生部 20,30 ビット
尤度演算装置 21−1,21−2,31−1,31−2 成分選
択部 22−1,22−2 成分尤
度演算部 23−1,23−2 ビット
尤度演算部 24−1,24−2,34−1,34−2 ビット
尤度補正部 32−1,32−2 ビット
尤度変換部 33 変換用
メモリ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直交振幅変調方式における受信信号に基
    づき、ビット尤度を算出するビット尤度演算装置におい
    て、 前記受信信号における同相成分及び直交成分の候補をそ
    れぞれ2つ選択する成分選択手段と、 前記成分選択手段の出力に基づき、候補成分と受信成分
    の差の絶対値を最大尤度から減ずることによって、前記
    選択された同相成分及び直交成分の候補の成分尤度をそ
    れぞれ算出する成分尤度演算手段と、 前記算出された同相成分及び直交成分の成分尤度から、
    それぞれ対応するビットのビット尤度を算出するビット
    尤度演算手段と、 前記ビット尤度演算手段の出力に基づき、前記選択され
    た2つの成分候補に対応するビット列の一致するビット
    のビット尤度を最大値に補正するビット尤度補正手段と
    を、 備えたことを特徴とするビット尤度演算装置。
  2. 【請求項2】 直交振幅変調方式における受信信号に基
    づき、ビット尤度を算出するビット尤度演算装置におい
    て、 前記受信信号における同相成分及び直交成分の候補をそ
    れぞれ2つ選択する成分選択手段と、 前記選択された同相成分及び直交成分の候補からその候
    補の尤度に変換するため、固有レベルで最大値をとり、
    固有レベルの中間点で最小値をとる関数を使用する変換
    表を記録する変換用メモリと、 前記選択された同相成分及び直交成分の候補に対応する
    ビットの尤度を前記変換用メモリから読み出すビット尤
    度変換手段と、 前記成分選択手段及びビット尤度変換手段の出力に基づ
    き、前記選択された2つの成分候補に対応するビット列
    の一致するビットのビット尤度を最大値に補正するビッ
    ト尤度補正手段とを、 備えたことを特徴とするビット尤度演算装置。
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