JPH0663367U - ファイルブック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリプロピレン，ポリエチレン，ナイロン等
からなる複数枚の袋状ホルダーが表紙の背に無線綴じし
やすく、剥離しにくいファイルブックを提供することに
ある。 【構成】 透明な合成樹脂フィルムからなる複数枚の袋
状ホルダー１１を同一方向に重ね合わせ、その綴じ代の
端縁を相互に溶着一体化してぎざぎざを有する側端面１
２を備えた中冊子１０を形成する。そして、この中冊子
１０の側端面１２を紙製表紙２０の背２１に接着剤２２
で接着一体化してファイルブックを形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はクリアーファイル、アルバム等のファイルブック、特に、その表紙付 けに関するものである。

【０００２】

【従来の技術と考案が解決しようとする課題】

従来、ファイルブックとしては、例えば、重ね合わせた複数枚の紙製台紙にお ける綴じ代の端縁を表紙の背に熱可塑性接着剤で接着することにより、無線綴じ したアルバムが知られている。

【０００３】 しかし、このアルバムは紙製台紙を使用しているため、折り曲げにくく、使い 勝手が悪いという不具合がある。このため、ポリプロピレン，ポリエチレン，ナ イロン等からなる袋状ホルダー内に紙製台紙を挿入し、前記袋状ホルダーの綴じ 代の端縁を無線綴じしたアルバムが考えられている。

【０００４】 しかしながら、ポリプロピレン，ポリエチレン等からなる袋状ホルダーを表紙 の背に接着剤で無線綴じしても、前記袋状ホルダーが表紙の背に接着しにくく、 剥離しやすいという問題点がある。

【０００５】 そこで、本考案は、前記問題点に鑑み、ポリプロピレン，ポリエチレン等から なる複数枚の袋状ホルダーが表紙の背に接着しやすく、剥離しにくいファイルブ ックを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案にかかるファイルブックは、前記目的を達成するため、合成樹脂フィル ムからなる複数枚の袋状ホルダーを同一方向に重ね合わせ、その綴じ代の端縁を 相互に溶着一体化して形成した中冊子のぎざぎざを有する側端面を、表紙の背に 接着剤で接着一体化した構成としたものである。

【０００７】

【作用】

したがって、本考案によれば、中冊子のぎざぎざを有する側端面に付着して固 化した接着剤によって中冊子が表紙の背に接着一体化されることになる。

【０００８】

【実施例】

次に、本考案にかかる実施例を図１ないし図４の添付図面を参照して説明する 。 第１実施例は、図１および図２に示すように、クリアーファイルに適用した場 合であり、中冊子１０および表紙２０からなるものである。

【０００９】 前記中冊子１０は、ポリプロピレン，ポリエチレン，ナイロン等の透明な合成 樹脂フィルムからなる複数枚の袋状ホルダー１１を同一方向に重ね合わせ、つい で、その綴じ代１１ａの端縁近傍を治具（図示せず）によって挟み、その状態の ままで刻み目を有する溶融金型に押し当て、前記袋状ホルダーの綴じ代１１ａの 端縁を相互に溶着一体化すると同時に、ぎざぎざを有する側端面１２を形成した ものである。

【００１０】 なお、ぎざぎざを有する側端面１２を形成する方法としては、重ね合わせた複 数枚の袋状ホルダー１１における綴じ代１１ａの端縁を溶融金型に押し当てて平 坦な側端面を形成した後、鋭利な刃物で前記側端面に傷をつけて形成する方法が ある。

【００１１】 次に、前記中冊子１０の側端面１２を紙製表紙２０の背２１に接着剤２２で接 着一体化する。なお、ここで使用される接着剤２２は特に限定するものではない が、熱可塑性樹脂が好ましく、例えば、溶融温度８０℃〜１１０℃のウレタン系 樹脂、溶融温度１８０℃前後のエチレン酢酸ビニル系樹脂，ポリスチレン系樹脂 の他、ポリプロピレン，ポリエチレンや合成ゴムであってもよい。

【００１２】 第２実施例は、図３および図４に示すように、いわゆるパノラマサイズの写真 を保存するアルバムに適用した場合である。 すなわち、合成樹脂フィルムからなる透明な袋状ホルダー１１にシール孔１３ を有する紙製台紙本体１４を挿入し、前記シール孔１３を介して対向する合成樹 脂フィルム同士を溶着して台紙１５を形成し、この台紙１５を複数枚重ね合わせ 、前記袋状ホルダー１１の綴じ代１１ａの端縁近傍を治具（図示せず）で挟み、 前述と同様に溶着一体化してぎざぎざを有する側端面１２を備えた中冊子１０を 形成し、この中冊子１０の側端面１２を図示しない表紙の背に接着剤で接着一体 化するものである。

【００１３】 本実施例によれば、紙製台紙本体１４の上方部を袋状ホルダー１１からはみ出 させてメモ欄１６としてある。また、このメモ欄１６の下方側に位置する左側縁 部を切り欠いて形成した段部１７を利用することにより、袋状ホルダー１１を溶 着して形成した側端面１２と前記メモ欄１６の左側縁部とを略面一にしてある。 このため、表紙２０の背２１に側端面１２およびメモ欄１６の左側縁部を均一に 接着一体化できるので、支持強度を向上させることができるとともに、著しく開 きにくくなることを防止できるという利点がある。

【００１４】 なお、本考案では袋状ホルダーに台紙本体を必ずしも挿入する必要はなく、ま た、台紙本体のメモ欄も必要に応じて設ければよい。さらに、台紙本体に前述の ようなメモ欄を設ける場合でも、台紙本体に段部を必ずしも設ける必要はない。 さらに、台紙本体のすべてを挿入した袋状ホルダーを本考案に従って表紙付け してもよい。この場合、台紙本体が表紙の背に直接、接着されることがなく、し かも、通常、台紙本体が袋状ホルダー内でわずかに移動できるので、開きやすく 、使い勝手が良いという特長を確保しつつ、台紙本体の支持強度を向上させるこ とができるという利点がある。

【００１５】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案に係るファイルブックによれば、袋状 ホルダーの綴じ代の端縁を相互に溶着一体化して形成した中冊子の側端面にぎざ ぎざを設けてあるので、接着面積が増大するだけでなく、ぎざぎざの反りに付着 した接着剤が固化して係止し、前記中冊子の側端面が表紙の背に接着しやすいと ともに、剥離しにくいという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案にかかるファイルブックの第１実施例
を示す中冊子の斜視図である。

【図２】 本考案にかかるファイルブックの第１実施例
を示す要部拡大図である。

【図３】 本考案にかかるファイルブックの第２実施例
を示す袋状ホルダーの組立途中の正面図である。

【図４】 本考案にかかるファイルブックの第２実施例
を示す中冊子の組立後の正面図である。

【符号の説明】

１０…中冊子、１１…袋状ホルダー、１１ａ…綴じ代、
１２…側端面、２０…表紙、２１…背、２２…接着剤。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂フィルムからなる複数枚の袋状
   ホルダーを同一方向に重ね合わせ、その綴じ代の端縁を
   相互に溶着一体化して形成した中冊子のぎざぎざを有す
   る側端面を、表紙の背に接着剤で接着一体化したことを
   特徴とするファイルブック。