JPH0663358B2 - せき板張設用シート - Google Patents

せき板張設用シート

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JPH0663358B2
JPH0663358B2 JP63286586A JP28658688A JPH0663358B2 JP H0663358 B2 JPH0663358 B2 JP H0663358B2 JP 63286586 A JP63286586 A JP 63286586A JP 28658688 A JP28658688 A JP 28658688A JP H0663358 B2 JPH0663358 B2 JP H0663358B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、コンクリート打ち込みの鋳型となるコンク
リート型枠のうち、コンクリートと直接接するせき板の
表面側(コンクリートと接する側)に両面テープや接着
剤、あるいは釘やステープル等で取り付けて使用される
せき板張設用シートに関する。
(従来の技術) コンクリート工事においては、コンクリートを型枠内に
打ち込むことにより施工するが、従来の型枠にあって
は、コンクリートが直接接するせき板に何も工夫をして
いなかったので、以下に述べるような問題があった。
すなわち、一般に、単位水量が多い程、コンクリートの
混練作業や打ち込み作業が容易になるが、その反面、単
位水量が多くなると、コンクリートの打ち込みを終った
後も固体粒体の沈下に伴って余分な水が分離して上昇す
るといういわゆるブリージング現象が激しくなり、この
ブリージング現象によって、コンクリートの上部が多孔
質になったり、骨材粒の下面に水膜が生じてセメントペ
ーストとの付着が弱められる結果、コンクリートの強
度,水密性及び耐久性が損われるという不都合が生じる
と共に、コンクリートの表面には水あばたや空気あばた
が生じ易い。
また、打ち込みを終ったコンクリートが所定の品質を確
保するためには、一定期間の養生が必要であり、この養
生期間中はコンクリートの温度が一定温度(一説として
好ましくは20℃前後)に保持される必要があるが、従来
のコンクリート型枠には特別な断熱保温効果はなく、従
って寒冷地や冬季には養生期間が長くなると共に、養生
が不十分になり、コンクリートの品質低下をきたす。ま
た、特に寒冷地にあっては、コンクリート中の水分が凍
結してセメントの水和反応が起きず、コンクリートが硬
化しなくなる。尚、セメントが水和する際には水和熱を
発生してコンクリート自体が内部から発熱するため、外
気温度が特別低くない限りは養生に必要なコンクリート
温度を得ることができるが、外気温度の影響を受けるコ
ンクリート表面部と内部との間に温度差を生じ、この内
外の温度差によってコンクリートにひび割れが生じる。
そして、このひび割れの程度は、外気温が低くなるにつ
れ、またセメントの発熱量が多くなるにつれて増大す
る。また、外気温の変動幅が大きくなると養生中におけ
るコンクリートの温度にも変動をきたし、この温度変化
によって養生が不十分になり、製品強度が低下する。
そこで、前記の問題のうち、余剰水と気泡による水あば
たや空気あばたの発生を防止するための手段として次の
ようなせき板張設用シートが、近時、提案されている。
(1) 織り目を2ミクロン以下と小さくした二重の織
布から構成されたシートで、直径3〜5mmの穴を5〜10c
m間隔で多数あけたせき板に接着剤やステープル等で取
り付けられて使用されるものである。
(2) 透水用シートと排水用ネットの二層から構成さ
れたシートで、せき板の表面に接着剤やステープル等で
取り付けられて使用されるものである。
(3) メッシュ状不織布に高吸水性のポリマーを含浸
させたシートで、せき板の表面に接着剤やステープル等
で取り付けられて使用されるものである。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来のシートにあっては、余
剰水や気泡の排出を行なうことができるが、前記のよう
な断熱保温効果がない。また、コンクリート打設後、コ
ンクリートが必要な強度に達したとき、コンクリートか
らシートを剥がすことになるが、従来のシートは、いず
れもはくり性がよくないので、コンクリート打設前には
くり剤を塗布しなければならず作業性が悪い上にコスト
がかかる。
また、はくり剤を塗布してもセメントペーストが織り目
や繊維等の間に浸入して固化し、シートがコンクリート
と密着して、このシートを剥がすのにジャッキ等を使用
して行なわなければならず作業性が悪いという問題点が
ある。
本発明は、このような従来のせき板張設用シートが有す
る問題点に鑑み発明したものであり、その目的とすると
ころは、コンクリート中の余剰水と気泡を排出すると共
に断熱保温効果を達成し、かつ、コンクリートからのは
くりが容易なせき板張設用シートを提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 前記目的を達成するための手段として、本発明のせき板
張設用シートでは、少なくとも表面側にポリオレフィン
系樹脂フィルム層を積層した独立気泡の発泡合成樹脂シ
ート層の裏面側に多数突出形成させた微小突起によっ
て、各微小突起間にその面方向に沿って連通し、かつ、
セメント粒子を濾過可能な微細な濾過排水路を形成する
連通溝を溝設すると共に、該発泡合成樹脂シート層には
表面側のフィルム層から前記連通溝へ連通する多数の通
水小孔を開設した構成とした。
尚、本発明のせき板張設用シートは、外表面にポリオレ
フィン系樹脂フィルム層を積層した発泡合成樹脂シート
層の裏面側に、エンボス加工によって連通溝を形成する
ようしてもよい。
(作用) 本発明のせき板張設用シートは、コンクリートに接する
せき板と、これを支持する支保工や緊結材から構成され
るコンクリート型枠のうちコンクリートと直接接するせ
き板の表面側に取り付けて使用されるものである。せき
板へのシートの取り付け方法は、シートの裏面にあらか
じめ感圧性接着剤を付着形成しておき、これでせき板の
表面に取り付けてもよいし、シートとは別体の両面テー
プや接着剤、又は、釘やステープル等で取り付けてもよ
いし、せき板の製造段階であらかじめシートを取り付け
ていてもよい。また、せき板張設用シートの広さとして
は、せき板と同一広さのものを用いる場合と、せき板よ
り少し広目のシートを用い、その外周縁部を型枠の側面
または裏面側へ折り込んだ状態で固定する場合とがあ
る。
本発明のせき板張設用シートを取り付けたせき板を用い
てコンクリートを打設するときは、支保工と緊結材を用
いてせき板を組み立てたのち、せき板の間にコンクリー
トを打ち込む。そして、打ち込んだコンクリートが必要
な強度を備えたのちに、せき板を取り外す。
本発明のせき板張設用シートは、前記のように構成され
ているので、コンクリート中の余剰水と気泡を、通水小
孔、及びせき板とせき板張設用シートの裏面に溝設され
た連通溝とで形成される微細な濾過排水路を経て型枠外
に排出させることができる。そして、前記通水小孔では
細骨材やセメント粒子の第1次濾過が行われ、次いで、
微細な濾過排水路では微細骨材及びセメント粒子の第2
次濾過が行われることにより、セメント粒子の外部流出
が最少限度におさえられることになる。
従って、余剰水や気泡の存在による水あばたや空気あば
たを防止して、密実で耐久性に富んだコンクリート躯体
を成形することができる。
また、本発明のせき板張設用シートは、独立気泡の発泡
合成樹脂シート層によって空気断熱層が形成されるの
で、外気の温度が低い場合であってもコンクリート表面
部からの放熱を抑制して、内外温度差の発生によるコン
クリートのひび割れを防止することができるし、又、養
生温度の安定により養生期間を短縮することができ、か
つ、製品の圧縮強度を早期に高めることができる。
また、本発明のせき板張設用シートは、コンクリートと
接する発泡合成樹脂シート層の表面側に、ポリオレフィ
ン系樹脂フィルム層が積層されている構成であるから、
発泡合成樹脂シート単独で構成された場合よりもコンク
リートからのはくり性が更に向上し、はくり剤の塗布が
必要でなく作業性を向上させることができ、かつ、コン
クリートの表面が平滑に仕上げられるようになると共
に、通水孔の加工性が向上し、しかも、強度性(化学
的,物理的)が向上するので、発泡合成樹脂シート層の
素材として、強度性には欠けるが保温断熱性に優れた発
泡倍率の高い素材の利用が可能となり、従って、保温断
熱性の向上またはシート層の薄型化が可能となる。
また、外表面にポリオレフィン系樹脂フィルム層を積層
した発泡合成樹脂シート層の裏面側に、エンボス加工に
よって連通溝を形成することで、前記と同様に通水孔の
加工性の向上,保温断熱性の向上またはシート層の薄型
化が可能になると共に、エンボス加工された樹脂フィル
ム層の保形力で連通溝の形状を確実に維持できるように
なる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
まず、実施例の構成を説明する。
この実施例のせき板張設用シートAは、第1図〜第3図
に示すように、発泡合成樹脂シート層1と、表面側ポリ
オレフィン系樹脂フィルム層2と、裏面側ポリオレフィ
ン系樹脂フィルム層3との三層で構成されている。
前記発泡合成樹脂シート層1は、主に打ち込まれたコン
クリートの表面に空気断熱層を形成するための層であ
り、この実施例では無架橋で独立気泡高気泡(40倍発
泡)の発泡ポリエチレンシート10が用いられている。
前記表面側ポリオレフィン系樹脂フィルム層2及び裏面
側ポリオレフィン系樹脂フィルム層3は、前記発泡ポリ
エチレンシート10の表裏両面に積層することによって、
主に同発泡ポリエチレンシート10を補強する役目をなす
ものであり、この実施例ではポリエチレン樹脂フィルム
20,30が用いられている。尚、このポリオレフィン系樹
脂フィルム層2は、同種の樹脂を塗布することによって
形成するようにしてもよい。
そして、このポリエチレン樹脂フィルム30を積層した発
泡ポリエチレンシート10の裏面側には、エンボス加工に
よって縦横方向に密に配列した多数の四角錐型微小突起
4が突出形成されることにより、各微小突起4,4間にそ
の面方向に沿って連通し、かつ、セメント粒子を濾過可
能な微細な濾過排水路5を形成するための連通溝6が溝
設されると共に、この連通溝6の底部には、発泡ポリエ
チレンシート10及び表裏両ポリエチレン樹脂フィルム2
0,30を貫通する多数の通水小孔7が開設されている。
この通水小孔7は、シートAを貫通する方向にコンクリ
ート中の余剰水と気泡を排出させる第1次の濾過排水機
能を持たせるためのもので、この実施例では直径0.8mm
の丸孔からなる通水小孔7が縦横3mmピッチで千鳥状に
開設されている。尚、この通水小孔7の直径を大きくす
ると、余剰水と気泡の排出効率が良くなる反面、細骨材
やセメント粒子の濾過機能が低下するし、逆に小さくす
ると、シートAの表面撥水作用との関係で余剰水及び気
泡の排出が困難となるため、0.8〜1.0mmの範囲に設定す
ることが望ましいが、0.5〜2.0mmの範囲であれば一応可
能であると考えられる。
また、前記連通溝6は、上述のようにセメント粒子を濾
過可能な微細な濾過排水路5を形成するためのものであ
るから、できるだけその断面積が小さく、かつ、数多く
形成することが望ましい。このため、この実施例では各
微小突起4の底面が1.0mm角で高さが0.3mmの四角錐型に
形成され、側圧を受けた状態でも幅0.8mm、中心高さ0.2
mm程度の濾過排水路5が確保されるようにしている。
次に、本実施例の作用を説明する。
本実施例のせき板張設用シートAは前記構成より成るた
め、まず、せき板張設用シートAの裏面側をコンクリー
ト型枠のせき板Sの表面に当てがって、ステープルaで
止めることにより、第8図に示すようにせき板張設用シ
ートAをせき板Sの表面に内張りすることができる。せ
き板Sの材料には、木材・鋼板・アルミニウム合金板・
合成樹脂板・紙・ボード類・コンクリート製品があり、
ステープルでせき板張設用シートAを止めるときは木材
等に限定されるが、両面テープや接着剤で取付けるとき
は他の材料のものであってもよい。尚、図中8で示すも
のはせき板Sに形成した水抜孔であり、コンクリート中
の余剰水を速やかに排出させるためのものである。
そこで、上述のようにせき板張設用シートAを内張りし
たせき板Sを支保工と緊結材でもって組立て、せき板S
の間にコンクリートKを打ち込むと、その内圧によって
コンクリートK中の余剰水と気泡がシートAに多数開設
された通水小孔7からシートAの裏面側へ押し出される
と共に、同シートAの裏面側に溝設された連通溝6とせ
き板Sとの間に形成された微細な濾過排水路5を通って
型枠外に効率良く排出されることになる。そして、前記
通水小孔7では細骨材やセメント粒子の第1次濾過が行
われ、次いで微細な濾過排水路5では微細骨材及びセメ
ント粒子の第2次濾過が行われることになり、この2段
階の濾過作用によって、セメント粒子の外部流出が最小
限度におさえられることになる。
従って、コンクリートKの単位水量が多くてもブリージ
ング現象の発生を抑止してコンクリートKの硬度,水密
性及び耐久性を高めることができると共に、コンクリー
ト表面の水あばたや空気あばたの発生が防止され、か
つ、水の流れに乗ってセメント粒子や細骨材がコンクリ
ート表層部に集まって表層部のコンクリート組織が密実
になるので、美しいコンクリート表面が形成され、しか
も、コンクリート表層強度の向上によって耐久性を大幅
に向上できるようになる。
また、独立気泡の発泡ポリエチレンシート層10によって
コンクリート表面と接するせき板Sの表面に空気断熱層
が形成され、コンクリート表面が断熱保温された状態で
養生が行なわれるので、水和熱で加温されたコンクリー
ト内部の温度より外気の温度が低い場合であっても、空
気断熱層によるコンクリート表面部の直接的保温効果に
よってコンクリート表面部の放熱が抑制され、従って内
外温度差の発生によるコンクリートKのひび割れが防止
できるようになる。
また、上述のような優れた断熱保温作用によって、外気
温の変動による影響を激減させ、養生中におけるコンク
リートの温度変化を最小限度に抑えることができるの
で、養生温度の安定によってコンクリートの強度がでは
じめる時期を早めて養生期間が短縮されると共に、製品
の圧縮強度を高めることができるようになる。
また、この実施例では、保温断熱性に優れるが強度性に
欠ける高発泡(40倍発泡)の発泡ポリエチレンシート10
の表裏両面を、ポリエチレン樹脂フィルム20,30で補強
した三層構造にしたことで、通水小孔7の加工性の向上
と、シートAの保温断熱性の向上または薄型化が可能に
なる。
また、表面側に積層されたポリエチレン樹脂フィルム20
は表面が平滑でかつコンクリートKとの親和性がなく、
はくり性に優れているので、はくり剤の塗布やはくり後
における付着コンクリートの除去作業を省略でき、作業
能率の向上と労力の軽減化が可能になると共に、コンク
リートの表面を平滑に仕上げることができるようにな
る。
また、ポリエチレン樹脂フィルム30を積層した発泡ポリ
エチレンシート10の裏面側に、エンボス加工によって連
通溝6を形成するようにしたことで、エンボス加工され
たポリエチレン樹脂シート30の保形力で連通溝6の形状
が維持され、従って、発泡合成樹脂シート層1の素材と
して、腰のない安価な無架橋かつ高発泡の合成樹脂素材
(例えば、ポリエチレン)の利用が可能となる。
次に、第5,6,7図に示すものは、本発明のせき板張設用
シートの他の実施例を示すものである。
まず、第5図に示すせき板張設用シートBは、通水小孔
7を縦スリットと横スリットで構成し、かつ、これらを
前後左右に交互に配置させたパターンに形成させたこと
が前記実施例のせき板張設用シートAと相違するだけで
ある。
次に、第6図,第7図に示すせき板張設用シートC,D
は、通水小孔7をスリットと丸孔で形成させたことが前
記実施例のせき板張設用シートAと相違するものであ
る。
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、具
体的な構成はこの実施例に限定されるものではない。
例えば、実施例では、独立気泡の発泡合成樹脂シート層
1として無架橋で高発泡(40倍発泡)の発泡ポリエチレ
ンシート10を用い、その表裏両面にポリエチレン樹脂フ
ィルム20,30を積層して補強した三層構造のものを用い
る場合を示したが、これには限定されず、その他に発泡
ポリスチレン,発泡ポリプロピレン,発泡ポリ塩化ビニ
ール等の発泡合成樹脂を用いることができ、また、発泡
倍率も任意である。そして、発泡ポリスチレン及び発泡
ポリプロピレンの場合は保形力に優れるので、裏面側の
補強フィルムは不要である。
また、実施例で詳述した本発明の実施態様は、外表面に
ポリオレフィン系樹脂フィルム層を積層した発泡合成樹
脂シートの裏面側に、エンボス加工によって連通溝を形
成したものであるが、本発明においてポリオレフィン系
樹脂フィルム層は独立気泡の発泡合成樹脂シート層の少
なくとも表面側に積層されていればよい。更に、ポリオ
レフィン系樹脂フィルム層を発泡合成樹脂シートの外表
面に積層した場合であっても、発泡合成樹脂シート層の
表面側にのみ積層した場合であっても、連通溝6を構成
する微小突起4の形成方法や突起形状等は任意であり、
その他に、例えば樹脂粒等を多数接着するようにしても
よい。
また、微小突起4,4間に形成される微細な濾過排水路5
は大きすぎるとセメント粒子の濾過機能が小さくなり、
逆に小さすぎると目詰まりを生じて余剰水の排水効率が
悪くなるので、側圧を受けた状態で小径方向の幅が0.1m
m〜0.3mm程度が望ましい。
(発明の効果) 以上説明してきたように本発明のせき板張設用シートに
あっては、独立気泡の発泡合成樹脂シート層の裏面側に
多数突出形成させた微小突起によって、各微小突起間に
その面方向に沿って連通し、かつ、セメント粒子を濾過
可能な微細な濾過排水路を形成する連通溝を溝設すると
共に、該発泡合成樹脂シート層には前記連通溝と連通す
る多数の通水小孔を開設したことで、コンクリート中の
余剰水と気泡を前記通水小孔及び微細な濾過排水路を経
由して外部へ効率良く排出させることができ、しかも、
通水小孔による第1次濾過作用と、微細な濾過排水路に
よる第2次濾過作用との2段階の濾過作用によってセメ
ント粒子の外部流出を最小限度におさえることができ、
従って、コンクリートの単位水量が多くてもブリージン
グ現象の発生を抑止してコンクリートの硬度,水密性及
び耐久性を高めることができると共に、コンクリート表
面の水あばたや空気あばたの発生が防止され、かつ、水
の流れに乗ってセメント粒子や細骨材がコンクリート表
層部に集まって表層部のコンクリート組織が密実になる
ので、美しいコンクリート表面が形成され、しかも、コ
ンクリート表面強度の向上によって耐久性を大幅に向上
できるようになる。
また、本発明のせき板張設用シートは、独立気泡の発泡
合成樹脂シート層によって空気断熱層が形成されるの
で、外気の温度が低い場合であってもコンクリート表面
部からの放熱を抑制して、内外温度差の発生によるコン
クリートのひび割れを防止することができるし、又、養
生温度の安定により養生期間を短縮することができ、か
つ、製品の圧縮強度を早期に高めることができる。
また、本発明のせき板張設用シートは、コンクリートと
接する発泡合成樹脂シート層の表面側に、ポリオレフィ
ン系樹脂フィルム層が積層されている構成であるから、
発泡合成樹脂シート単独で構成された場合よりもコンク
リートからのはくり性が更に向上し、はくり剤の塗布が
必要でなく作業性を向上させることができ、かつ、コン
クリートの表面が平滑に仕上げられるようになると共
に、通水孔の加工性が向上し、しかも、強度性(化学
的,物理的)が向上するので、発泡合成樹脂シート層の
素材として、強度性には欠けるが保温断熱性に優れた発
泡倍率の高い素材の利用が可能となり、従って、保温断
熱性の向上またはシート層の薄型化が可能となる。
また、外表面にポリオレフィン系樹脂フィルム層を積層
した発泡合成樹脂シート層の裏面側に、エンボス加工に
よって連通溝を形成することで、前記と同様に通水孔の
加工性の向上,保温断熱性の向上またはシート層の薄型
化が可能になると共に、エンボス加工された樹脂フィル
ム層の保形力で連通溝の形状を確実に維持できるように
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のせき板張設用シートの一実施例を示す
表面図、第2図は同要部拡大裏面図、第3図は本発明実
施例のせき板張設用シートの一部を拡大した断面図、第
4図は本発明実施例のせき板張設用シートの使用状態を
示す一部拡大説明図、第5図,第6図,第7図は本発明
のせき板張設用シートの他の実施例の一部拡大表面図、
第8図は本発明のせき板張設用シートをせき板にステー
プルで取付けた状態を示す斜視図である。 1:発泡合成樹脂シート層 2:ポリオレフィン系樹脂フィルム層(表面側) 3:ポリオレフィン系樹脂フィルム層(裏面側) 4:微小突起 5:微細な濾過排水路 6:連通溝 7:通水小孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも表面側にポリオレフィン系樹脂
    フィルム層を積層した独立気泡の発泡合成樹脂シート層
    の裏面側に多数突出形成させた微小突起によって、各微
    小突起間にその面方向に沿って連通し、かつ、セメント
    粒子を濾過可能な微細な濾過排水路を形成する連通溝を
    溝設すると共に、該発泡合成樹脂シート層には表面側の
    フィルム層から前記連通溝へ連通する多数の通水小孔を
    開設したことを特徴とするせき板張設用シート。
  2. 【請求項2】外表面にポリオレフィン系樹脂フィルム層
    を積層した発泡合成樹脂シート層の裏面側に、エンボス
    加工によって連通溝を形成した請求項1記載のせき板張
    設用シート。
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