JPH0663281A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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JPH0663281A
JPH0663281A JP4222554A JP22255492A JPH0663281A JP H0663281 A JPH0663281 A JP H0663281A JP 4222554 A JP4222554 A JP 4222554A JP 22255492 A JP22255492 A JP 22255492A JP H0663281 A JPH0663281 A JP H0663281A
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高行 平野
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雅宏 今井
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  • Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 槽内に給水する前に、モータを短時間通電し
て撹拌体を回転させて洗濯物量を検出する構成でありな
がら、洗濯物量を正確に検出する。 【構成】 槽内に洗濯物を投入した後給水する前にモー
タ5を通電駆動して撹拌体を回転させると共にモータ5
の平均回転速度を検出し、検出した平均回転速度と曲線
P1、P2、P3とに基づいて洗濯物量を検出するよう
に制御し、そして、槽内に所定水位まで給水した後でモ
ータ5を通電駆動して撹拌体を回転させると共にモータ
5の平均回転速度を検出するように制御し、この検出し
た検出データ(給水後のモータ5の平均回転速度)に基
づいて、次回の洗濯運転のための洗濯物量判定用の曲線
P1、P2、P3を選択設定するように制御したもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータにより撹拌体を
回転させて洗濯運転を行うように構成して成る洗濯機に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の洗濯機として例えば脱水兼用洗
濯機においては、洗濯槽内に投入された洗濯物の量即ち
負荷量を検出する負荷量検出手段を備え、この負荷量検
出手段により検出した負荷量に基づいて洗濯運転を自動
的に行うように構成されている。上記負荷量検出手段と
しては、近年、洗濯槽内に給水する前に、モータを短時
間通電して撹拌体を回転させた後、モータの回転速度と
して例えば惰性回転速度を検出し、この検出した惰性回
転速度に基づいて負荷量を検出するようにした構成があ
る。
【0003】この構成によれば、給水前に短時間で負荷
量即ち洗濯物の量を検出できるから、検出した洗濯物の
量に最適な水位や洗剤量がわかる。そして、これら最適
な水位や洗剤量を表示パネルに表示することにより、給
水前に使用者に教示することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成では、負
荷量が同じであっても、モータの回転力を撹拌体に伝達
する駆動機構部の機械的特性によって、惰性回転速度が
かなり大きく変動するという事情がある。具体的には、
駆動機構部のベルトの張りの強さの程度や機械的機構の
回転のし易さの程度によって、惰性回転速度が大小変化
する。即ち、駆動機構部が回転し易い場合には、惰性回
転速度が大きくなり、駆動機構部が回転し難い場合に
は、惰性回転速度が小さくなる。そして、駆動機構部の
機械的特性は、製品毎にかなりばらつきがあると共に、
使用時間が長くなるとかなり変動することがある。この
ため、上記従来構成の負荷量検出手段は、負荷量を正確
に検出することができないと共に、検出誤差が大きいと
いう問題点があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、槽内に給水する
前に、モータを短時間通電して撹拌体を回転させて負荷
量を検出する構成でありながら、負荷量を正確に検出す
ることができる洗濯機を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の洗濯機は、モー
タにより撹拌体を回転させて洗濯運転を行うように構成
して成る洗濯機において、槽内に洗濯物を投入した後給
水する前に前記モータを通電駆動して前記撹拌体を回転
させると共に前記モータの回転速度を検出し、検出した
回転速度と負荷量判定用基準データとに基づいて負荷量
を検出する給水前負荷量検出手段を備え、そして、前記
槽内に所定水位まで給水した後で前記モータを通電駆動
して前記撹拌体を回転させると共に前記モータの回転速
度を検出する給水後速度検出手段を備え、この給水後速
度検出手段により検出された検出データに基づいて前記
給水前負荷量検出手段の負荷量判定用基準データを補正
する補正手段を備えたところに特徴を有する。
【0007】
【作用】槽内に給水する前にモータを短時間通電して撹
拌体を回転させると共にモータの回転速度を検出し、検
出した回転速度に基づいて負荷量を検出する構成におい
て、負荷量を正確に検出するためには、個々の洗濯機の
駆動機構部の機械的特性がわかれば良い。即ち、検出し
た回転速度を比較するための負荷量判定用基準データ
を、個々の洗濯機の駆動機構部の機械的特性に応じて補
正してやれば、負荷量の正確な検出が可能になる。
【0008】そこで、本発明者は、種々の研究を重ねる
ことにより、個々の洗濯機の駆動機構部の機械的特性を
判断するための構成を発見した。具体的には、駆動機構
部の機械的特性と、槽内に給水する前にモータを通電駆
動して撹拌体を回転させると共にモータの回転速度を検
出したときの検出データと、槽内に所定水位まで給水し
た後でモータを通電駆動して撹拌体を回転させると共に
モータの回転速度を検出したときの検出データとの間
に、明確な相関関係があることを発見した。
【0009】つまり、槽内に所定水位まで給水した後で
モータを通電駆動して撹拌体を回転させると共にモータ
の回転速度を検出すれば、この検出データに基づいて個
々の洗濯機の駆動機構部の機械的特性がわかるようにな
るから、その結果、負荷量の正確な検出が可能になるこ
とがわかった。本発明は、この点に基づいてなされたも
のである。
【0010】即ち、上記手段によれば、槽内に所定水位
まで給水した後でモータを通電駆動して撹拌体を回転さ
せると共にモータの回転速度を検出し、この検出データ
に基づいて、給水前負荷量検出手段の負荷量判定用基準
データを補正する構成としたので、補正された負荷量判
定用基準データは、個々の洗濯機の駆動機構部の機械的
特性に対応したデータとなる。従って、駆動機構部の機
械的特性が製品毎にばらついたり、使用時間が長くなっ
て変動したりすることがあったとしても、それに応じて
給水前負荷量検出手段の負荷量判定用基準データが補正
され、この補正された負荷量判定用基準データにより負
荷量を正確に検出できるようになる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を脱水兼用洗濯機に適用した一
実施例について図面を参照しながら説明する。まず、脱
水兼用洗濯機の全体構成を示す図2において、外箱1内
には、水受槽2が弾性支持されており、この水受槽2内
には、洗い槽であると共に脱水用のバスケットである回
転槽3が配設されている。この回転槽3の内底部には、
洗濯用の撹拌体4が配設されている。
【0012】上記水受槽2の外底部には、洗濯及び脱水
運転用のモータ5が配設されていると共に、駆動機構部
6が配設されている。上記モータ5は、例えば単相誘導
モータから構成されている。駆動機構部6は、ブレーキ
装置、減速装置及びクラッチ装置から成る機構部7と、
モータ5からの回転力を該機構部7へ伝達するベルト伝
達機構8とから構成されている。このベルト伝達機構8
は、モータ5の回転軸に取付けられたプーリ9、機構部
7の入力軸に取付けられたプーリ10及びこれらプーリ
9、10に掛け渡されたベルト11から構成されてい
る。
【0013】この場合、上記駆動機構部6は、洗濯時に
は、モータ5の回転を減速して撹拌体4のみに伝達して
これを回転させ、また脱水時には、モータ5の回転を撹
拌体4と回転槽3とに伝達して両者を一体的に高速回転
させるようになっている。
【0014】また、水受槽2の底部に形成された排水口
12には、排水弁13及び排水ホース14が設けられて
いる。そして、エアトラップ15が上記排水口12に隣
接して設けられている。このエアトラップ15には、水
位センサ16がエアチューブ17を介して接続されてい
る。この水位センサ16は、外箱1の上部カバー18内
の後部に配設されている。また、この上部カバー18内
の後部には、給水弁19が配設されている。上記上部カ
バー18の前部には、各種スイッチ20(図1参照)が
配設された操作パネル(図示しない)が設けられている
と共に、制御回路である例えばマイクロコンピュータ2
1(図1参照)等が配設された制御ユニット22が設け
られている。
【0015】さて、電気的構成を示す図1において、マ
イクロコンピュータ21は、内部のメモリに洗濯及び脱
水運転全般を制御するための制御プログラムを記憶して
いる。この場合、マイクロコンピュータ21が、給水前
負荷量検出手段、給水後速度検出手段及び補正手段の各
機能を有している。
【0016】また、上記マイクロコンピュータ21は、
各種スイッチ20からの各種スイッチ信号、水位センサ
16からの水位検出信号、モータ5の回転に応じてパル
スを発生する回転センサ23からのパルス検出信号を受
けるように構成されている。この回転センサ23は、例
えばホール素子等から構成されており、図2に示すよう
に、モータ5の上部に設けられている。上記回転センサ
23は、モータ5が1回転したときに例えば100パル
ス程度のパルスを発生するように構成されている。
【0017】そして、マイクロコンピュータ21は、操
作パネルに設けられた表示部24を駆動制御すると共
に、モータ5、排水弁13及び給水弁19をそれぞれ駆
動回路25を介して駆動制御するようになっている。こ
の場合、モータ5は正回転及び逆回転切換え可能に構成
されている。
【0018】次に、上記構成の作用を図3ないし図6も
参照して説明する。ここで、図3のフローチャートは、
マイクロコンピュータ21に記憶された制御プログラム
のうちの部分制御、即ち、回転槽3内に投入された洗濯
物(負荷)量を検出すると共に、検出した洗濯物量に最
適な水位を設定して、その水位まで給水するまでの部分
制御の内容を示すものである。
【0019】また、図4のグラフは、回転槽3内に洗濯
物を投入した状態で、給水する前にモータ5を通電駆動
して撹拌体4を回転させると共に、モータ5の回転速度
を検出した場合において、検出した回転速度と洗濯物量
との関係を示すものである。具体的には、給水する前に
モータ5を例えば0.2秒オンし、且つ、0.8秒オフ
する時限で、正転及び逆転を1回ずつ行う1サイクル分
の運転を2サイクル分実行し、最初の正転分の0.5サ
イクルを除いた1.5サイクル分の運転について、回転
センサ23から出力されるパルスをカウントしてその積
算値を求めている。この場合、上記パルスの積算値は、
モータ5の回転速度である例えば平均回転速度に対応し
ており、パルスの積算値を求めることでモータ5の平均
回転速度を検出している。
【0020】そして、このようにして検出したモータ5
の平均回転速度と、洗濯物量との間には、図4に曲線P
1、P2、P3で示す関係がある。これら曲線P1、P
2、P3は、駆動機構部の機械的特性に対応しており、
具体的には、それぞれモータ5(ひいては撹拌体4)が
回転し易い場合、モータ5の回転し易さが普通の場合、
モータ5が回転し難い場合に対応している。これらのグ
ラフから、洗濯物量が同じであっても、モータ5の回転
し易さによって、モータ5の平均回転速度がかなり変動
することがわかる。尚、上記曲線P1、P2、P3が負
荷量判定用基準データを構成している。
【0021】一方、図5のグラフは、回転槽3内に洗濯
物を投入した状態で、所定水位(例えば検出用の比較的
低い水位)まで給水した後で、モータ5を通電駆動して
撹拌体4を回転させると共に、モータ5の回転速度を検
出した場合において、検出した回転速度と洗濯物量との
関係を示すものである。具体的には、所定水位まで給水
した後で、モータ5を例えば0.2秒オンし、且つ、
0.8秒オフする時限で、正転及び逆転を1回ずつ行う
1サイクル分の運転を2.5サイクル分実行し、最初の
正転分の0.5サイクルを除いた2サイクル分の運転に
ついて、回転センサ23から出力されるパルスをカウン
トしてその積算値を求めている。この場合も、パルスの
積算値は、モータ5の平均回転速度に対応しており、パ
ルスの積算値を求めることでモータ5の平均回転速度を
検出している。
【0022】そして、このようにして検出したモータ5
の平均回転速度と、洗濯物量との間には、図5に曲線Q
1、Q2、Q3で示す関係がある。これら曲線Q1、Q
2、Q3は、駆動機構部6の機械的特性に対応してお
り、具体的には、それぞれモータ5(ひいては撹拌体
4)が回転し易い場合、モータ5の回転し易さが普通の
場合、モータ5が回転し難い場合に対応している。この
図5のグラフと、上記図4のグラフを比較すると、モー
タ5の平均回転速度と、洗濯物量と、モータ5の回転し
易さとの関係が、給水前か給水後かによってかなり変わ
ることがわかる。
【0023】そこで、給水前のモータ5の平均回転速度
と、給水後のモータ5の平均回転速度と、モータ5の回
転し易さとの関係をグラフにすることにより、図6のグ
ラフを求めた。この図6のグラフは、横軸が給水前のモ
ータ5の平均回転速度であり、縦軸が給水後のモータ5
の平均回転速度であり、曲線R1、R2、R3がそれぞ
れモータ5が回転し易い場合、モータ5の回転し易さが
普通の場合、モータ5が回転し難い場合に対応してい
る。
【0024】尚、この図6のグラフの求め方を簡単に説
明すると、今、給水前のモータ5の平均回転速度として
xが検出されたとすると、図4に示すように、モータ5
の回転し易さに応じて、洗濯物量としてはK1、K2、
K3である場合が考えられる。一方、図5に示すよう
に、洗濯物量としてK1、K2、K3である各場合のモ
ータ5の回転し易さに対応する給水後のモータ5の平均
回転速度としては、y1、y2、y3が考えられる。従
って、給水前のモータ5の平均回転速度のx以外の値に
ついても、同様にしてモータ5の平均回転速度として3
個の値を求めて、各点をプロットすれば、図6のグラフ
を得ることができる。
【0025】そして、図6のグラフから分かることは、
給水前のモータ5の平均回転速度としてxが検出された
ときに、給水後のモータ5の平均回転速度として例えば
y1が検出されたとすると、駆動機構部6の機械的特性
としてモータ5(ひいては撹拌体4)が回転し易い場合
であることが分かる。つまり、この場合には、図4にお
いて、曲線P1に基づいて、洗濯物量を判断すれば、洗
濯物量を正確に検出することができる。同様にして、給
水後のモータ5の平均回転速度としてy2、y3が検出
されたときには、曲線P2、P3に基づいて洗濯物量を
判断するようにすれば良い。
【0026】これによって、給水後のモータ5の平均回
転速度つまり検出データに基づいて、給水前のモータ5
の平均回転速度により洗濯物量を判定する場合の負荷量
判定用基準データ(曲線P1、P2、P3)を補正する
という制御になっている。
【0027】尚、給水後のモータ5の平均回転速度とし
てy1とy2との間の中間値、y2とy3との間の中間
値、y1より小さい値、y3より大きい値が検出された
ときには、検出された値に最も近いy1、y2、y3を
選択し、もって、曲線P1、P2、P3のいずれかを設
定するように構成すれば良い。
【0028】さて、実際の洗濯運転について図3に従っ
て説明する。回転槽3内に洗濯物を投入した状態で、使
用者がスタートキーをオン操作すると、ステップS1に
て「YES」へ進み、給水する前の状態でモータ5を通
電駆動して撹拌体4を回転させると共に、モータ5の平
均回転速度を検出する(ステップS2)。具体的には、
給水する前にモータ5を例えば0.2秒オンし、且つ、
0.8秒オフする時限で、正転及び逆転を1回ずつ行う
1サイクル分の運転を2サイクル分実行し、最初の正転
分の0.5サイクルを除いた1.5サイクル分の運転に
ついて、回転センサ23から出力されるパルスをカウン
トしてその積算値を求め、給水前のモータ5の平均回転
速度xを検出する。
【0029】そして、上記検出した給水前のモータ5の
平均回転速度xをマイクロコンピュータ21内のRAM
等のメモリに記憶する(ステップS3)。続いて、この
給水前のモータ5の平均回転速度xに基づいて、図4に
示す曲線P1、P2、P3によって洗濯物量(布量)を
判定し、判定した洗濯物量に最適な水位を設定する(ス
テップS4)。具体的には、今、初めて洗濯運転を行う
場合であるとすると、モータ5の回転し易さが普通の場
合に対応する曲線P2によって洗濯物量を判定する。
(ここで、2回目以降の洗濯運転を行う場合には、後述
するようにして設定された曲線P1、P2、P3によっ
て洗濯物量を判定する。)そして、洗濯物量がKsより
も多いときは水位2を設定し、洗濯物量がKsよりも少
ないときは水位1(水位2よりも少ない)を設定する。
即ち、曲線P2において、洗濯物量Ksに対応するモー
タ5の平均回転速度x2をしきい値として、水位を設定
する。今の場合、xはx2よりも小さいから、水位2を
設定する。また、同時に、洗濯物の量に最適な洗剤量が
わかるから、この最適な洗剤量及び上記設定水位(最適
水位)を表示部24に表示するように構成されている。
これにより、使用者は最適な洗剤量を知ることができ、
給水前に最適な量の洗剤を投入することが可能になる。
【0030】この後、給水弁19を開放して回転槽3
(水受槽2)内へ給水を開始し、所定水位(例えば検出
用の比較的低い水位)まで給水する(ステップS5)。
続いて、モータ5を通電駆動して撹拌体4を回転させる
と共に、モータ5の回転速度を検出する(ステップS
6)。具体的には、モータ5を例えば0.2秒オンし、
且つ、0.8秒オフする時限で、正転及び逆転を1回ず
つ行う1サイクル分の運転を2.5サイクル分実行し、
最初の正転分の0.5サイクルを除いた2サイクル分の
運転について、回転センサ23から出力されるパルスを
カウントしてその積算値を求め、給水後のモータ5の平
均回転速度yを検出する。
【0031】そして、前記記憶した給水前のモータ5の
平均回転速度xと、上記検出した給水後のモータ5の平
均回転速度yと、図6の曲線R1、R2、R3とに基づ
いて、駆動機構部6の機械的特性(洗濯機の機械的状
態)であるモータ5(ひいては撹拌体4)の回転のし易
さの程度を判断する(ステップS7)。
【0032】具体的には、図6に示すように、給水前の
モータ5の平均回転速度xに対して、給水後のモータ5
の平均回転速度yがy1、y2、y3のうちのいずれで
あるかを判断し、今、例えばy=y1であったとする
と、モータ5(ひいては撹拌体4)が回転し易い場合で
あると判断する。尚、ここで、モータ5の平均回転速度
yがy1、y2、y3のいずれにも一致しないときに
は、最も近いy1、y2、y3を選択し、もって、曲線
P1、P2、P3のいずれかを選択設定するように構成
されている。
【0033】そして、今の場合には、次回の洗濯運転に
おいて洗濯物量を検出する場合の負荷量判定用基準デー
タとして、図4に示す曲線P1を用いることを設定して
記憶する(ステップS7)。この曲線P1を用いる場合
には、図4に示すように、平均回転速度のしきい値とし
てx1を用いることから、このしきい値x1についても
記憶するようになっている。これにより、次回の洗濯運
転において、ステップS4にて給水前のモータ5の平均
回転速度xに基づいて洗濯物量を判定する場合、曲線P
1及びしきい値x1を用いる。
【0034】この後、前記ステップS4において、設定
した最適な水位まで給水して、給水を完了する。この後
は、メインルーチン(図示しない)へ戻り、洗い行程、
すすぎ行程及び脱水行程を順次実行するようになってい
る。
【0035】このような構成の本実施例によれば、回転
槽3(水受槽2)内に所定水位まで給水した後で、モー
タ5を通電駆動して撹拌体4を回転させると共にモータ
5の平均回転速度を検出し、この検出した給水後のモー
タ5の平均回転速度に基づいて、次回の洗濯運転のため
の負荷量判定用基準データを補正する構成、具体的に
は、図4の曲線P1、P2、P3を選択設定する構成と
したので、次回の洗濯運転時には、設定された曲線P
1、P2、P3が、個々の洗濯機の駆動機構部6の機械
的特性つまりモータ5(ひいては撹拌体4)の回転のし
易さの程度に正確に対応したものとなる。
【0036】従って、駆動機構部6の機械的特性が製品
毎にばらついたり、使用時間が長くなって変動したりす
ることがあったとしても、それに応じて図4の曲線P
1、P2、P3が選択設定され、この設定された曲線P
1、P2、P3によって洗濯物量を正確に検出できるよ
うになり、洗濯物量の検出誤差を極めて小さくすること
ができる。この結果、検出した洗濯物量に最適な設定水
位や洗剤量の表示が、極めて正確なものとなる。
【0037】尚、上記実施例では、モータ5の回転速度
として平均回転速度を検出する構成としたが、これに代
えて、惰性回転速度を検出する構成としても良い。ま
た、上記実施例では、給水前のモータ5の平均回転速度
のしきい値を一つにして高低2段階の水位を選択設定す
るようにしたが、これに限られるものではなく、しきい
値を二つ以上にして3段階以上の水位を選択設定するよ
うにしても良い。
【0038】更に、上記実施例では、3つの曲線P1,
P2,P3(曲線Q1、Q2、Q3及び曲線R1、R
2、R3)を設定して駆動機構部6の機械的特性(モー
タ5の回転のし易さ)を3段階で判定する構成とした
が、これに代えて、4つ以上の曲線を設定して駆動機構
部6の機械的特性(モータ5の回転のし易さ)を4段階
以上で判定する構成としても良い。
【0039】また、上記実施例では、図3のフローチャ
ートのステップS8において、設定水位まで給水する場
合、ステップS4にて設定した最適な水位まで給水する
構成としたが、これに限られるものではなく、例えば検
出した給水後のモータ5の平均回転速度yに基づいて選
択設定した曲線P1、P2、P3のいずれかと検出した
給水前のモータ5の平均回転速度xとによって、新たに
洗濯物量を判定し、判定した洗濯物量に最適な水位を設
定し、この設定した水位まで給水する構成としても良
い。
【0040】更にまた、上記実施例では、給水後のモー
タ5の平均回転速度を検出するに際して、回転センサ2
3から出力されるパルスをカウントしてその積算値を求
める構成としたが、これに代えて、モータ5に流れるモ
ータ電流の位相差を検出することによりモータ5の平均
回転速度を検出する構成としても良い。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上の説明から明らかなよう
に、槽内に給水した後でモータを通電駆動して撹拌体を
回転させてモータの回転速度を検出し、この検出データ
に基づいて、給水前負荷量検出手段の負荷量判定用基準
データを補正する構成としたので、補正された負荷量判
定用基準データは、個々の洗濯機の駆動機構部の機械的
特性に対応したデータとなり、負荷量(洗濯物量)を正
確に検出することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図
【図2】洗濯機全体の縦断側面図
【図3】フローチャート
【図4】給水前のモータの平均回転速度と洗濯物量とモ
ータの回転のし易さとの関係を示すグラフ
【図5】給水後のモータの平均回転速度と洗濯物量とモ
ータの回転のし易さとの関係を示すグラフ
【図6】給水前のモータの平均回転速度と給水後のモー
タの平均回転速度とモータの回転のし易さとの関係を示
すグラフ
【符号の説明】
1は外箱、2は水受槽、3は回転槽、4は撹拌体、5は
モータ、6は駆動機構部、11はベルト、19は給水
弁、21はマイクロコンピュータ(給水前負荷量検出手
段、給水後速度検出手段、補正手段)、22は制御ユニ
ット、23は回転センサを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータにより撹拌体を回転させて洗濯運
    転を行うように構成して成る洗濯機において、 槽内に洗濯物を投入した後給水する前に前記モータを通
    電駆動して前記撹拌体を回転させると共に前記モータの
    回転速度を検出し、検出した回転速度と負荷量判定用基
    準データとに基づいて負荷量を検出する給水前負荷量検
    出手段と、 前記槽内に所定水位まで給水した後で前記モータを通電
    駆動して前記撹拌体を回転させると共に前記モータの回
    転速度を検出する給水後速度検出手段と、 この給水後速度検出手段により検出された検出データに
    基づいて、前記給水前負荷量検出手段の負荷量判定用基
    準データを補正する補正手段とを備えたことを特徴とす
    る洗濯機。
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