JPH0663276A - ドラム式電気洗たく機の速度制御方法 - Google Patents

ドラム式電気洗たく機の速度制御方法

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JPH0663276A
JPH0663276A JP4221059A JP22105992A JPH0663276A JP H0663276 A JPH0663276 A JP H0663276A JP 4221059 A JP4221059 A JP 4221059A JP 22105992 A JP22105992 A JP 22105992A JP H0663276 A JPH0663276 A JP H0663276A
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JP
Japan
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pulse number
pwm
brushless motor
speed
drum
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Application number
JP4221059A
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English (en)
Inventor
Tetsuro Nagahisa
哲朗 長久
Hidekazu Yamashita
秀和 山下
Katsuaki Yoshida
勝昭 吉田
Taketo Takahashi
武人 高橋
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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  • Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はブラシレスモータを使用したドラム
式電気洗濯機の速度制御方法を提供することを目的とし
ている。 【構成】 洗濯物を回転させる回転ドラムを駆動するブ
ラシレスモータ4と、このブラシレスモータの回転数を
パルス数に変換するパルス数変換装置12と、前記ブラ
シレスモータに直流電源を印加するための平滑回路9
と、直流電源電圧を設定周波数で分割しその通電割合を
変化させるPWM制御回路10と、直流電源を前記PW
M制御回路により任意の印加電圧に変換するスイッチン
グ素子11と、前記パルス数変換装置から出力するパル
ス数と目標パルス数を比較し速度制御するPWM出力処
理回路15を有し、前記PWM出力処理回路の制御条件
を進行中の洗濯の各行程に応じて切り替えるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】最近、洗濯物のいたみが少なくて
水使用量や洗剤の使用量が少なくてすむ、またそのまま
の状態で乾燥に移行できるといった理由からドラム式電
気洗濯機が普及してきている。本発明は、このようなド
ラム式電気洗濯機の速度制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のドラム式電気洗濯機について図9
から図11を用いて説明する。図9において、51はド
ラム式電気洗濯機本体、52は洗濯槽、53は回転ドラ
ム、54はモータ、55は制御回路である。
【0003】モータ54の回転はベルト56によって、
回転ドラム53に伝達されている。つまり、洗濯時には
回転ドラム53内部にあるバッフル57が洗濯物をかき
あげた後、自然落下させてたたき洗いを実行する。また
脱水時には、回転ドラム53を高速で回転させて洗濯物
を遠心力で回転ドラム53の内壁に貼りつかせ、回転ド
ラム53に配した水切り穴から脱水を行っている。この
とき回転ドラムは、内径300mmのものを使用しており、
洗濯時には53r/m 、脱水時には1400r/m で回転させてい
る。制御回路55は洗濯行程の進行状況に応じて、モー
タ54に前記適切な回転指令を出力している。
【0004】ところで、ドラム式電気洗濯機において
は、洗濯時は洗濯物の転動状態によってトルクが常に変
化している。図10に示すように、起動時にはAのよう
に大きな回転トルクが必要であるが、一旦起動するとB
のように急激にトルクは減少するものである。そして、
実際の回転ドラム53の動作状態は、図11(a)に示
している停止時は、洗濯物が回転ドラム53の底部にあ
るが、起動が開始されるとバッフル57で回転方向にか
きあげられる。この後、洗濯物は図11(b)に示して
いるように自然落下する。このときの回転トルクは、起
動トルクと比較して洗濯物が宙に浮いているだけ減少す
るものである。ただし起動直後は、バッフル57が洗濯
物をかきあげる量・タイミング、洗濯物の自然落下の衝
撃などによって負荷トルクが大きく変動しやすい領域で
ある。従ってモータ54の駆動トルクの応答性が悪いと
起動がうまくできないものである。また回転が始まる
と、回転トルクが急減少して回転速度が必要以上に高く
なり、図11(c)に示しているように洗濯物が遠心力
で回転ドラム53の内壁に貼りついて、自然落下ができ
なくなる虞を有している。
【0005】このため従来の構成では、制御回路55は
モータ54に対して適切な制御を与えるために、タコジ
ェネレータなどの回転入力手段58を設けて、これより
得られる回転情報を基にして、モータ54への印加電圧
を制御している。また加速時においては、設置床に対す
る共振回転領域を素早く通過できるよう制御しているも
のである。また、モータ54の回転数は前記しているよ
うに広範囲のものが必要であり、この広範囲の回転数を
モータ54だけでまかなって、複雑な減速機構を使用し
ないで、しかも低速回転時は精度高く制御するために、
モータ54としては整流子モータを使用するのが一般的
である。しかし整流子モータは、ブラシが磨耗すること
によるモータの寿命の低下と、ブラシと整流子の接触に
よる騒音の発生という課題を有している。
【0006】この課題を解決するために、整流子のない
いわゆる直流ブラシレスモータを使用したドラム式電気
洗濯機の開発が必要となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のドラム式電気洗
濯機に、前記直流ブラシレスモータを使用するには下記
の課題を解決する必要がある。
【0008】第一に、モータに与える回転トルクは、同
じ布量・布質の洗濯物であっても進行中の洗濯の各行程
(洗濯時、すすぎ時、脱水時)に応じて洗濯物に含まれ
る水分量が異なるため、負荷トルク特性をきめ細かく制
御する必要がある。布量が異なれば、一層制御が複雑な
ものとなる。
【0009】第二に、加速時にスイッチング素子が破壊
されることを防止するためソフトスタートを実行する必
要があるが、このソフトスタートのかけ方によっては、
洗浄率が低下するという現象につながったり、またある
回転数を通過する時間だけ設置床に振動を与えることが
ある。
【0010】このような従来の課題を解決するために本
発明は、ブラシレスモータ制御条件の一つである比例定
数Pと積分定数Inを洗濯の各行程に応じて設定したドラ
ム式電気洗濯機の速度制御方法を提供することを第一の
目的としているものである。また前記第一の目的に関連
して、布量に応じて、比例定数Pと積分定数Inを変化さ
せるようにしたドラム式電気洗濯機の速度制御方法を提
供することを第二の目的としているものである。更に、
加速時においてスイッチング素子の破壊を防止できるド
ラム式電気洗濯機の速度制御方法を提供することを第三
の目的としている。また、設置床の共振を防止できるド
ラム式電気洗濯機の速度制御方法を提供することを第四
の目的としている。また洗浄率を確保できるドラム式電
気洗濯機の速度制御方法を提供することを第五の目的と
している。
【0011】
【課題を解決するための手段】第一の目的を達成するた
めの本発明の第一の手段は、洗濯物を回転させる回転ド
ラムと、前記回転ドラムを駆動するブラシレスモータ
と、このブラシレスモータの回転数をパルス数に変換す
るパルス数変換装置と、前記ブラシレスモータに直流電
源を印加するための平滑回路と、直流電源電圧を設定周
波数で分割しその通電割合を変化させるPWM制御方式
によるPWM制御回路と、直流電源を前記PWM制御回
路により任意の印加電圧に変換するスイッチング素子
と、前記パルス数変換装置から出力するパルス数と目標
パルス数を比較し速度制御するPWM出力処理回路を有
し、前記PWM出力処理回路の制御条件を進行中の洗濯
の各行程に応じて切り替えるドラム式電気洗濯機の速度
制御方法とするものである。
【0012】第二の目的を達成するための本発明の第二
の手段は、洗濯物を回転させる回転ドラムと、前記回転
ドラムを駆動するブラシレスモータと、このブラシレス
モータの回転数をパルス数に変換するパルス数変換装置
と、前記ブラシレスモータに直流電源を印加するための
平滑回路と、直流電源電圧を設定周波数で分割しその通
電割合を変化させるPWM制御方式によるPWM制御回
路と、直流電源を前記PWM制御回路により任意の印加
電圧に変換するスイッチング素子と、前記パルス数変換
装置から出力するパルス数と目標パルス数を比較し速度
制御するPWM出力処理回路と、布量を検知する布量検
知手段を有し、布量検知手段からの情報を前記PWM出
力処理回路の制御条件とするドラム式電気洗濯機の速度
制御方法とするものである。
【0013】第三の目的を達成するための本発明の第三
の手段は、洗濯物を回転させる回転ドラムと、前記回転
ドラムを駆動するブラシレスモータと、このブラシレス
モータの回転数をパルス数に変換するパルス数変換装置
と、前記ブラシレスモータに直流電源を印加するための
平滑回路と、直流電源電圧を設定周波数で分割しその通
電割合を変化させるPWM制御方式によるPWM制御回
路と、直流電源を前記PWM制御回路により任意の印加
電圧に変換するスイッチング素子と、前記パルス数変換
装置から出力するパルス数と目標パルス数を比較し速度
制御するPWM出力処理回路とを有し、前記回転ドラム
の加速時に、前記スイッチング素子の最大定格電流を超
えない範囲で所定時間ごとにPWM出力値を拡大するド
ラム式電気洗濯機の速度制御方法とするものである。
【0014】第四の目的を達成するための本発明の第四
の手段は、洗濯物を回転させる回転ドラムと、前記回転
ドラムを駆動するブラシレスモータと、このブラシレス
モータの回転数をパルス数に変換するパルス数変換装置
と、前記ブラシレスモータに直流電源を印加するための
平滑回路と、直流電源電圧を設定周波数で分割しその通
電割合を変化させるPWM制御方式によるPWM制御回
路と、直流電源を前記PWM制御回路により任意の印加
電圧に変換するスイッチング素子と、前記パルス数変換
装置から出力するパルス数と目標パルス数を比較し速度
制御するPWM出力処理回路とを有し、前記回転ドラム
の加速時には、前記スイッチング素子の最大定格電流を
超えない範囲で所定時間ごとにPWM出力値を拡大し、
その後前記パルス数変換装置の出力が設定パルス数に対
して所定の割合に達したときに、PWM出力処理回路の
制御条件を進行中の洗濯の各行程に応じて切り替えるド
ラム式電気洗濯機の速度制御方法とするものである。
【0015】更に第五の目的を達成するための本発明の
第五の手段は、前記本発明の第四の手段の構成に加え、
PWM出力処理回路の制御条件を進行中の洗濯の各行程
に応じて切り替える場合に、切替前のPWM出力値を切
替後の速度制御の初期条件に設定するドラム式電気洗濯
機の速度制御方法とするものである。
【0016】
【作用】本発明の第一の手段は、パルス数変換装置が出
力するパルス数と目標パルス数とを比較して、洗濯行程
の進行状態に応じて制御条件を切り替え、オーバーシュ
ートや回転ムラの少ない速度制御を行うよう作用するも
のである。
【0017】本発明の第二の手段は、第一の手段に加え
回転ドラム内の洗濯物の量によってさらにこまかく制御
条件を選択し、より安定した速度制御を行うよう作用す
るものである。
【0018】本発明の第三の手段では、特に加速時にお
いてはPWM出力値を拡大させて、スイッチング素子の
破壊を防止するよう作用するものである。
【0019】本発明の第四の手段では、加速時から通常
の速度制御に切り替えるタイミングを、モータの回転数
が設定回転数の所定割合に達したときとして、オーバー
シュートや回転ムラの少ない速度制御が行え、かつスイ
ッチング素子の破壊を防止するよう作用するものであ
る。
【0020】本発明の第五の手段は、速度制御に切り替
える前のPWM出力値を切替後の速度制御の初期条件に
設定するようにして、スムーズな加速を実行するよう作
用するものである。
【0021】
【実施例】以下、本発明によるドラム式電気洗濯機の実
施例について図1から図5を用いて説明する。
【0022】図1において、1はドラム式電気洗濯機本
体、2はドラム式電気洗濯機本体1にダンパーやスプリ
ングをかいして支持された洗濯槽、3は洗濯物を回転さ
せる回転ドラム、4は回転ドラム3を駆動する直流ブラ
シレスモータ(以下単にモータと称する)、5は制御回
路である。
【0023】モータ4の回転は、ベルト6によって回転
ドラム3に伝達される。回転ドラム3が回転すると、バ
ッフル7が内部の洗濯物をかきあげまた自然落下させ
る。こうして洗濯物はたたき洗いされる。脱水時には、
回転ドラム3を高速で回転させて遠心力によって洗濯物
を回転ドラム3内壁に貼りつかせ、回転ドラム3に配し
た水切り穴から脱水している。
【0024】図2はモータ4の回転速度を制御する制御
回路5を示し、9は交流を直流に変換し、モータ4に直
流電源を印可する平滑回路である。10は前記直流電源
電圧を設定周波数で分割しその通電割合を変化させるP
WM制御方式によるPWM制御回路である。11はPW
M制御回路10によって適切に変換した印加電圧をモー
タ4に与えるスイッチング素子である。12はモータ4
の回転数をパルス数に変換するパルス数変換装置で、こ
の出力はPWM制御回路10を構成している入力処理回
路13に伝達される。また14は目標パルス数を設定す
ると同時にこの情報をPWM出力処理回路15に伝達す
る設定パルス数出力回路である。PWM出力処理回路1
5にはこの設定パルス数の情報Xと、パルス数変換装置
12の情報Yとが一定時間毎に伝達され、以下の演算を
行なってPI制御を実行している。
【0025】E=X−Y P=E×Kp In=In-1+E×Ki W=P+In Eは誤差量で、設定パルス数出力回路14から得られる
所定パルス数Xとパルス変換装置12から得られるパル
ス数Yの差分値である。Pは比例補正量で、毎回の誤差
量EにPWM出力値Wに対する割合である比例定数Kp
をかけている。またInは積分補正量で、毎回の誤差量E
にPWM出力値Wに対する割合である積分定数Kiをか
け、前回の積分補正量In-1の値に加えた量である。
【0026】PWM出力処理回路15は、このPWM出
力値Wをドライバ回路16に出力している。このPWM
出力値Wは、設定周波数に対するデューティ比である。
スイッチング素子11に図3(a)に示す電圧が入力さ
れると、モータ4への平均印加電圧は図3(b)に示す
ようになり、またデューティ比が大きくなって図3
(c)に示すような電圧が入力されると、モータ4への
平均印加電圧は図3(d)に示すように高くなる。この
ようにデューティ比が大きくなると平均印加電圧が高く
なるため、モータ4は高速で回転する。
【0027】前記PWM制御は、本実施例ではPWM制
御回路を構成しているマイクロコンピュータのプログラ
ムによって、所定時間ごとに繰り返し処理している。こ
のように所定時間毎に繰り返しPWM制御を実行するこ
とによって、モータ4の回転数は、洗濯行程が進行して
負荷の状況が変化しても設定回転数に近づけることがで
きるものである。
【0028】前記数式で、比例定数Kpを大きくすると
不規則な振動が発生し、小さくするとPWM出力値の更
新レベルが小さくなり応答性が悪くなる。また積分従数
Kiを大きくすると、回転数の周期的な変動が起こって
不安定となり、小さくすると外乱に対して反撥力が小さ
くなる。比例定数Kpと積分定数Kiを適正に設定すれ
ば、加速がスムーズで、定常時でも外乱に対する回転安
定性が向上するものである。
【0029】さて、本実施例で使用している回転数−ト
ルク特性(N−Tカーブ)について、図4に基づいて説
明する。A部は低速回転領域、B部は中・高速回転領域
である。また実線は洗濯時、点線はすすぎ時、太線は脱
水時であり、洗濯時とすすぎ時は低速回転領域のみを利
用している。このように、洗濯の各行程によってトルク
の値を変化させているのは、負荷である洗濯物の状態が
各行程によって変化するためである。
【0030】つまり洗濯時は、洗濯物と一緒に洗濯水を
かきあげているが、すすぎ時にはすすぎ水をより多く供
給するため起動トルクが増加する。これに対して脱水時
は、洗濯物のみをかきあげるため起動トルクは小さく、
また脱水の進行によって洗濯物に含まれている水分が少
なくなり、必要な回転トルクは更に減少する。
【0031】以上の洗濯行程毎の回転数−トルク特性
(N−Tカーブ)に、モータ4の特性を示すC線を重ね
合わせる。このカーブと負荷トルクが交わったところ
が、動作点となるものである。なおC線は、前記PWM
制御によって平均印加電圧を変化させると、D線のよう
に平行移動する。従ってPWM制御の結果モータ4の特
性をC線とすれば、E点で負荷トルクと交わり回転数G
で回転する。またD線になるようにPWM制御すれば、
F点で交わり回転数Hで回転するものである。
【0032】図5は図4のF点を拡大したものを示して
いる。高速脱水時は回転ドラム3の慣性力が高く、ΔN
の回転数の変動に対してトルク変動ΔTは小さい。従っ
てPWM出力値がΔNの範囲内で回転数を認識しても、
変動トルクは少ないものである。ところが低速領域Aで
は、図6に示すように負荷トルクが鋭敏となっているた
め同じΔNの回転数の変動があっても、トルク変動ΔT
は増大する。これでは従来の技術で述べたように、回転
ドラムに洗濯物が貼りついてしまうなどの現象が発生し
て、洗浄率の低下を招くことになる。このトルク変動を
減少させるには、PWM出力値の変動を抑える必要があ
る。
【0033】つまり、PWM出力変動許容範囲は各行程
で別々に設定することが必要である。そこで本実施例で
は、洗濯行程の種類に応じて比例定数Kpと積分定数K
iを切り替えることにより安定したドラム回転を実現し
ている。
【0034】また図4に示すN−Tカーブは、実際には
洗濯物の種類や量によって傾きなどが変化するものであ
る。そこで布量検知手段によって洗濯物の量を検知し、
この情報を考慮して比例定数Kpと積分定数Kiを切り
替えるようにすれば、一層安定した制御が実施できるも
のである。
【0035】次に図7・図8に基づいて、加速時、特に
起動時の制御方法について説明する。スイッチング素子
11としては、IGBTまたはトランジスタなどのパワ
ー半導体を用いている。このパワー半導体は最大定格が
明示されている。
【0036】平滑回路9で得た直流電圧を印加し、スイ
ッチング素子11をONさせると直流電流が流れる。モ
ータ4は等価回路で示すと、巻線の直流抵抗21とイン
ダクタンス22と逆起電力23を直列に接続したもので
ある。起動時においては逆起電力23は0Vであり、ま
た定常時におけるインダクタンス22による電圧降下は
0Vであり、モータ4としてのインピーダンスは最低と
なる。この結果起動時は一番電流が流れやすくなる。前
記実施例では、前記数式によるPI制御を行っているた
めデューティ比は起動時には最大となっている。また洗
濯物の状態によっては慣性力が大きく、このようなとき
に加速することも電流を流す結果となりスイッチング素
子11は破壊に至るものである。
【0037】これを防止するために本実施例では、加速
時・起動時はドラム回転数によらないで、PWM出力値
を0から拡大している。また起動または加速のスピード
はすばやくしたいためPWM出力値の拡大スピードを、
スイッチング素子11の最大電流を超えない範囲で大き
くしていくものである。
【0038】従って本実施例によれば、スイッチング素
子11の破壊を防止でき、かつ設置床に伝わる振動・騒
音を抑えることができるものである。
【0039】次に、前記した加速時・起動時制御から定
常回転時の制御へと切り替える切り替え方法について説
明する。
【0040】スイッチがオンされてモータ4が起動する
ときは、まず設定パルス数Xに関係せず、ドラム回転数
によらないで、PWM出力値を0から順次拡大する起動
を始める。このとき図2の入力処理回路13からは、モ
ータ4の回転数を示す情報Yが設定処理時間ごとにPW
M出力処理回路15に入力されている。PWM出力処理
回路15は、設定パルス数Xとパルス数Yを比較し、X
≦0.5YとなったときにPI制御に切り替えるように
している。この条件で切り替えることによって、モータ
4の回転数がオーバーシュートしたり、停止したりする
ことが防止できるものである。
【0041】次に前記PI制御に切り替えた場合のPW
M出力値Wの演算方法について説明する。
【0042】PI制御に切り替えたときは、積分補正量
Inは初期値が0となっている。従って、設定回転数に近
づいたときにはこの積分補正量Inが影響して、PWM出
力値Wが小さくなってしまってモータ4は減速する。
【0043】そこで本実施例では、現在のモータ4の回
転数を認識するために、切り替え前のパルス数Yを比例
処理して切り替え後のPI制御の積分補正量Inに代入す
るものである。
【0044】
【発明の効果】本発明の第一の手段は、洗濯物を回転さ
せる回転ドラムと、前記回転ドラムを駆動するブラシレ
スモータと、このブラシレスモータの回転数をパルス数
に変換するパルス数変換装置と、前記ブラシレスモータ
に直流電源を印加するための平滑回路と、直流電源電圧
を設定周波数で分割しその通電割合を変化させるPWM
制御方式によるPWM制御回路と、直流電源を前記PW
M制御回路により任意の印加電圧に変換するスイッチン
グ素子と、前記パルス数変換装置から出力するパルス数
と目標パルス数を比較し速度制御するPWM出力処理回
路を有し、前記PWM出力処理回路の制御条件を進行中
の洗濯の各行程に応じて切り替えるドラム式電気洗濯機
の速度制御方法として、ドラム回転のトルクを一定に保
つことができ、洗浄率の向上を図ることができる。
【0045】本発明の第二の手段は、洗濯物を回転させ
る回転ドラムと、前記回転ドラムを駆動するブラシレス
モータと、このブラシレスモータの回転数をパルス数に
変換するパルス数変換装置と、前記ブラシレスモータに
直流電源を印加するための平滑回路と、直流電源電圧を
設定周波数で分割しその通電割合を変化させるPWM制
御方式によるPWM制御回路と、直流電源を前記PWM
制御回路により任意の印加電圧に変換するスイッチング
素子と、前記パルス数変換装置から出力するパルス数と
目標パルス数を比較し速度制御するPWM出力処理回路
と、布量を検知する布量検知手段を有し、布量検知手段
からの情報を前記PWM出力処理回路の制御条件とする
ドラム式電気洗濯機の速度制御方法として、布量による
影響を避けて、ドラム回転のトルクを一定に保つことが
でき、洗浄率の向上を図ることができる。
【0046】本発明の第三の手段は、洗濯物を回転させ
る回転ドラムと、前記回転ドラムを駆動するブラシレス
モータと、このブラシレスモータの回転数をパルス数に
変換するパルス数変換装置と、前記ブラシレスモータに
直流電源を印加するための平滑回路と、直流電源電圧を
設定周波数で分割しその通電割合を変化させるPWM制
御方式によるPWM制御回路と、直流電源を前記PWM
制御回路により任意の印加電圧に変換するスイッチング
素子と、前記パルス数変換装置から出力するパルス数と
目標パルス数を比較し速度制御するPWM出力処理回路
とを有し、前記回転ドラムの加速時に、前記スイッチン
グ素子の最大定格電流を超えない範囲で所定時間ごとに
PWM出力値を拡大するドラム式電気洗濯機の速度制御
方法として、スイッチング素子を破壊しないようにPW
M出力拡大幅を抑制しながらドラム回転を急峻に立ち上
げることでドラム回転数で振動を床に伝える時間を抑制
でき、静音化・低振動化が図れる。
【0047】また本発明の第四の手段は、洗濯物を回転
させる回転ドラムと、前記回転ドラムを駆動するブラシ
レスモータと、このブラシレスモータの回転数をパルス
数に変換するパルス数変換装置と、前記ブラシレスモー
タに直流電源を印加するための平滑回路と、直流電源電
圧を設定周波数で分割しその通電割合を変化させるPW
M制御方式によるPWM制御回路と、直流電源を前記P
WM制御回路により任意の印加電圧に変換するスイッチ
ング素子と、前記パルス数変換装置から出力するパルス
数と目標パルス数を比較し速度制御するPWM出力処理
回路とを有し、前記回転ドラムの加速時には、前記スイ
ッチング素子の最大定格電流を超えない範囲で所定時間
ごとにPWM出力値を拡大し、その後前記パルス数変換
装置の出力が設定パルス数に対して所定の割合に達した
ときに、PWM出力処理回路の制御条件を進行中の洗濯
の各行程に応じて切り替えるドラム式電気洗濯機の速度
制御方法として、ドラム回転がスムーズとなり洗浄率を
確保することができる。
【0048】本発明の第五の手段は、本発明の第四の手
段の構成に加え、PWM出力処理回路の制御条件を進行
中の洗濯の各行程に応じて切り替える場合に、切替前の
PWM出力値を切替後の速度制御の初期条件に設定する
ドラム式電気洗濯機の速度制御方法として、定常回転に
移行したときにおける第一回のPI制御計算値に起動・
加速回転制御情報を考慮することでドラム回転がスムー
ズとなり洗浄率を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるドラム式電気洗濯機の断
面図
【図2】同ブラシレスモータの回転速度を制御する制御
回路の回路図
【図3】同PWM出力値の説明図
【図4】同洗濯行程別のN−Tカーブおよびブラシレス
モータの出力カーブを示すグラフ
【図5】同図4のB部の拡大図
【図6】同図4のA部の拡大図
【図7】同大電流が流れる主回路を表す回路図
【図8】同ブラシレスモータの等価回路を示す回路図
【図9】従来のドラム式電気洗濯機の断面図
【図10】回転ドラムに必要なトルクカーブを示すグラ
【図11】回転ドラム内の洗濯物の転動状態を示す図
【符号の説明】
3 回転ドラム 4 ブラシレスモータ 5 制御回路 9 平滑回路 10 PWM制御回路 11 スイッチング素子 12 パルス数変換装置 15 PWM出力処理回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 武人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯物を回転させる回転ドラムと、前記
    回転ドラムを駆動するブラシレスモータと、このブラシ
    レスモータの回転数をパルス数に変換するパルス数変換
    装置と、前記ブラシレスモータに直流電源を印加するた
    めの平滑回路と、直流電源電圧を設定周波数で分割しそ
    の通電割合を変化させるPWM制御方式によるPWM制
    御回路と、直流電源を前記PWM制御回路により任意の
    印加電圧に変換するスイッチング素子と、前記パルス数
    変換装置から出力するパルス数と目標パルス数を比較し
    速度制御するPWM出力処理回路を有し、前記PWM出
    力処理回路の制御条件を進行中の洗濯の各行程に応じて
    切り替えるドラム式電気洗濯機の速度制御方法。
  2. 【請求項2】 洗濯物を回転させる回転ドラムと、前記
    回転ドラムを駆動するブラシレスモータと、このブラシ
    レスモータの回転数をパルス数に変換するパルス数変換
    装置と、前記ブラシレスモータに直流電源を印加するた
    めの平滑回路と、直流電源電圧を設定周波数で分割しそ
    の通電割合を変化させるPWM制御方式によるPWM制
    御回路と、直流電源を前記PWM制御回路により任意の
    印加電圧に変換するスイッチング素子と、前記パルス数
    変換装置から出力するパルス数と目標パルス数を比較し
    速度制御するPWM出力処理回路と、布量を検知する布
    量検知手段を有し、布量検知手段からの情報を前記PW
    M出力処理回路の制御条件とするドラム式電気洗濯機の
    速度制御方法。
  3. 【請求項3】 洗濯物を回転させる回転ドラムと、前記
    回転ドラムを駆動するブラシレスモータと、このブラシ
    レスモータの回転数をパルス数に変換するパルス数変換
    装置と、前記ブラシレスモータに直流電源を印加するた
    めの平滑回路と、直流電源電圧を設定周波数で分割しそ
    の通電割合を変化させるPWM制御方式によるPWM制
    御回路と、直流電源を前記PWM制御回路により任意の
    印加電圧に変換するスイッチング素子と、前記パルス数
    変換装置から出力するパルス数と目標パルス数を比較し
    速度制御するPWM出力処理回路とを有し、前記回転ド
    ラムの加速時に、前記スイッチング素子の最大定格電流
    を超えない範囲で所定時間ごとにPWM出力値を拡大す
    るドラム式電気洗濯機の速度制御方法。
  4. 【請求項4】 洗濯物を回転させる回転ドラムと、前記
    回転ドラムを駆動するブラシレスモータと、このブラシ
    レスモータの回転数をパルス数に変換するパルス数変換
    装置と、前記ブラシレスモータに直流電源を印加するた
    めの平滑回路と、直流電源電圧を設定周波数で分割しそ
    の通電割合を変化させるPWM制御方式によるPWM制
    御回路と、直流電源を前記PWM制御回路により任意の
    印加電圧に変換するスイッチング素子と、前記パルス数
    変換装置から出力するパルス数と目標パルス数を比較し
    速度制御するPWM出力処理回路とを有し、前記回転ド
    ラムの加速時には、前記スイッチング素子の最大定格電
    流を超えない範囲で所定時間ごとにPWM出力値を拡大
    し、その後前記パルス数変換装置の出力が設定パルス数
    に対して所定の割合に達したときに、PWM出力処理回
    路の制御条件を進行中の洗濯の各行程に応じて切り替え
    るドラム式電気洗濯機の速度制御方法。
  5. 【請求項5】 速度制御回路の制御条件を進行中の洗濯
    行程の種類に応じて切り替える場合に、切替前のPWM
    出力値を切替後の速度制御の初期条件に設定する請求項
    4記載のドラム式電気洗濯機の速度制御方法。
JP4221059A 1992-08-20 1992-08-20 ドラム式電気洗たく機の速度制御方法 Pending JPH0663276A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998007918A1 (es) * 1996-08-19 1998-02-26 Iranzo Gonzalez Jose Joaquin Sistema electronico de control de velocidad para aplicacion en electrodomesticos que sean accionados por motores de induccion o reluctancia variable
KR20040047404A (ko) * 2002-11-30 2004-06-05 엘지전자 주식회사 세탁기용 bldc dd 모터 제어 방법
JP2007029326A (ja) * 2005-07-26 2007-02-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 洗濯機

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