JPH0663261A - 加工布位置補正装置 - Google Patents

加工布位置補正装置

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JPH0663261A
JPH0663261A JP3950091A JP3950091A JPH0663261A JP H0663261 A JPH0663261 A JP H0663261A JP 3950091 A JP3950091 A JP 3950091A JP 3950091 A JP3950091 A JP 3950091A JP H0663261 A JPH0663261 A JP H0663261A
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JP
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work cloth
work
cloth
pattern
plane
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JP3950091A
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English (en)
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Koichi Akaha
浩一 赤羽
Etsuzo Nomura
悦造 野村
Hirosumi Itou
弘純 伊藤
Hirokazu Takeuchi
浩和 竹内
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1枚或は2枚の加工布の外形輪郭線と柄に関
する位置ずれを精度よく且つ確実に補正できる加工布位
置補正装置を提供すること。 【構成】 一対の加工布をそれぞれ保持する第1保持体
47、第2保持体48をXY方向と鉛直軸回りの方向と
に移動可能に設け、各加工布を第1、第2イメージセン
サ50、51で撮像し、加工布の外形輪郭線及び柄を検
出し、検出された外形輪郭線及び柄に関する所定の設定
位置からの前記XY方向のずれ量とずれ角とを演算し、
そのずれ量とずれ角とが解消するように第1保持体4
7、第2保持体48を移動させて加工布の位置を補正す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加工布位置補正装置に関
し、特に1枚或いは2枚の加工布の外形輪郭線と柄に関
する位置を検出して設定位置或いは相対位置からの位置
ずれを補正するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加工布をその加工布に描かれた柄
(縞模様)が所定位置となるように位置補正するように
した加工布位置補正装置が種々提案されている。例え
ば、特公平2─46708号公報には、加工布を載置す
る載置台をX、Y方向に夫々駆動し且つ回動駆動する布
位置補正装置を設ける一方、載置台上に載置された加工
布の縞模様を検出する為のカメラを設け、このカメラで
撮像した縞模様の画像データに基いて縞模様の傾斜角度
を演算し、この傾斜角度に基いて載置台を布位置補正装
置で駆動して、柄が常に所定の傾斜角及び位置とるよう
に加工布の位置ずれを補正し、補正された加工布を保持
固定手段上に載置するようにした柄合わせ装置が記載さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記特公平2─467
08号公報に記載の柄合わせ装置においては、カメラで
撮像した画像データに基いて縞模様のずれ角とその縞模
様の位置ずれとを補正することができるが、カメラで撮
像するのは加工布部分の縞模様に関してだけであり、し
かもその撮像する加工布部分が撮像する毎に一定でない
ので、保持固定手段上に載置された複数枚の加工布の位
置が、縞模様の方向及びこの方向と直交する方向に縞模
様ピッチの整数倍だけずれる可能性があること、それ故
例えばポケット布を前身頃の略所定位置に柄(縞模様)
を合わせて縫製するような場合など、2枚の加工布を外
形輪郭線と柄とに関して相対的な位置ずれを精度よく補
正することができないこと、などの問題がある。
【0004】本発明の目的は、1枚或いは2枚の加工布
の外形輪郭線と柄に関する位置ずれを精度よく且つ確実
に補正できるような加工布位置補正装置を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る加工布位
置補正装置は、水平なXY平面内でX方向とY方向とに
独立に移動自在且つ鉛直軸心回りに旋回自在に機枠に支
持され、XY平面に配置される加工布の少なくとも一部
分を保持する加工布保持手段と、加工布保持手段をXY
平面内で移動駆動し且つ鉛直軸心回りに旋回駆動する為
の駆動手段と、XY平面内の所定の撮像領域に置かれた
加工布の少なくとも一部分を撮像する撮像手段と、撮像
手段で撮像されたイメージデータを格納する為の記憶手
段と、記憶手段から受けるイメージデータに基いて加工
布の外形輪郭線及び柄を検出するとともに、その検出さ
れた外形輪郭線と柄に関する、予め設定された設定位置
からのXY方向のずれ量と鉛直軸心回りのずれ角とを演
算する演算手段と、加工布保持手段で加工布を保持した
状態において、演算手段で求めたずれ量とずれ角が解消
するまで加工布の位置を補正するように駆動手段を制御
する制御手段とを備えたものである。
【0006】請求項2に係る加工布位置補正装置は、請
求項1に記載の加工布位置補正装置において、前記撮像
手段を2次元カラーセンサを備えたものである。
【0007】請求項3に係る加工布位置補正装置は、水
平なXY平面内でX方向とY方向とに独立に移動自在且
つ鉛直軸心回りに旋回自在に機枠に支持され、XY平面
に上下に重ねて配置される第1及び第2加工布の少なく
とも一部分を夫々保持する第1及び第2加工布保持手段
と、第1及び第2加工布保持手段をXY平面内で夫々移
動駆動し且つ鉛直軸心回りに旋回駆動する為の第1及び
第2駆動手段と、XY平面内の所定の撮像領域に置かれ
た第1及び第2加工布の少なくとも一部分を夫々撮像す
る第1及び第2撮像手段と、第1及び第2撮像手段で撮
像されたイメージデータを格納する為の記憶手段と、記
憶手段から受けるイメージデータに基いて第1及び第2
加工布の外形輪郭線及び柄を夫々検出するとともに、そ
の検出された第1加工布の外形輪郭線と柄に関する予め
設定された設定位置からのXY方向のずれ量と鉛直軸心
回りのずれ角とを演算する演算手段と、第1加工布保持
手段で第1加工布を保持した状態において、演算手段で
求めたずれ量とずれ角が解消するまで第1加工布の位置
を補正するように第1駆動手段を制御する第1制御手段
と、第2加工布保持手段で第2加工布を保持した状態に
おいて、演算手段で求めた第2加工布の外形輪郭線と柄
に基いて第2加工布が第1加工布に対して予め設定され
た所定の相対位置となるように第2駆動手段を制御する
第2制御手段とを備えたものである。
【0008】
【作用】請求項1に係る加工布位置補正装置において
は、水平なXY平面内の所定の撮像領域に置かれた加工
布の少なくとも一部分が撮像手段により撮像され、この
撮像手段で撮像されたイメージデータは記憶手段に格納
される。演算手段は、記憶手段から受けるイメージデー
タに基いて、加工布の外形輪郭線及び柄を検出するとと
もに、その検出された外形輪郭線と柄に関する、予め設
定された設定位置からのXY方向のずれ量と鉛直軸心回
りのずれ角とを演算する。制御手段は、加工布保持手段
に加工布を保持させる一方、演算手段から演算結果を受
け、これらずれ量とずれ角が解消するまで加工布の位置
を補正するように駆動手段を制御する。従って、駆動手
段は加工布保持手段をXY平面内でX方向とY方向に移
動駆動し且つ鉛直軸心回りに旋回駆動して位置補正する
ので、加工布保持手段で保持された加工布は、外形輪郭
線と柄に関して精度よく且つ確実に位置補正される。
【0009】請求項2に係る加工布位置補正装置におい
ては、前記請求項1と同様に作用するうえ、撮像手段は
2次元カラーセンサを備えているので、カラーの柄を確
実に検出でき、柄に関する整合精度が向上する。
【0010】請求項3に係る加工布位置補正装置におい
ては、第1加工布について第1加工布保持手段と第1駆
動手段と第1撮像手段と記憶手段と演算手段及び第1制
御手段により前記請求項1と同様に作用する。更に、第
2加工布について前記請求項1と略同様に作用するのに
加えて、第2制御手段は、第2加工布保持手段に第2加
工布を保持させる一方、演算手段で求めた第2加工布の
外形輪郭線と柄に基いて、第2加工布が第1加工布に対
して予め設定された所定の相対位置となるように第2駆
動手段を制御する。
【0011】
【発明の効果】請求項1に係る加工布位置補正装置によ
れば、加工布保持手段と、撮像手段と、演算手段及び制
御手段などを設け、撮像されたイメージデータに基いて
検出した加工布の外形輪郭線と柄に関する設定位置から
のずれ量とずれ角が解消するように、加工布を加工布保
持手段で保持した状態で加工布の位置を補正するので、
加工布の外形輪郭線と柄に関する位置ずれを精度よく確
実に補正できる。例えば、傾斜した縞模様が画かれた前
身頃と後身頃とについて、これら両身頃の外形を整合さ
せる一方、縞模様が縫目線でV字状に対称になるように
整合でき、また縞模様が両身頃に亙って直線状になるよ
うに整合することもできる。
【0012】請求項2に係る加工布位置補正装置によれ
ば、前記請求項1と同様の効果が得られるうえ、撮像手
段が2次元カラーセンサを備えているので、カラーの柄
を確実に検出でき、柄に関する整合精度が大幅に向上す
る。
【0013】請求項3に係る加工布位置補正装置によれ
ば、第1加工布について前記請求項1と同様の効果が得
られるうえ、第2加工布保持手段や第2撮像手段などを
設けるとともに第2制御手段を設けたので、第2加工布
の外形輪郭線と柄に関して第2加工布を第1加工布に対
して所望の相対位置に位置補正することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。本実施例は、同一の柄(縞模様)が描かれた
2枚の加工布を外形輪郭線と柄で整合させながら、本縫
いミシンで縫製可能な縫製位置へ移送する加工布位置補
正装置に本発明を適用した場合のものである。先ず、加
工布を縫製する本縫ミシンSMについて説明すると、ミ
シンモータ10で回転駆動されるミシン主軸により駆動
される天秤駆動機構、針棒上下駆動機構、送り歯駆動機
構、糸輪捕捉器、自動糸切り装置などを備えた一般的な
ミシンである。更に、このミシンSMにおいては、押え
足を下端に取付けた押え棒は例えばソレノイド(図3参
照)11により加工布を押圧する押圧位置と上昇位置と
に亙って位置切換えされるとともに、針棒が針上位置の
ときには例えばフォトセンサからなる針位置センサ(図
3参照)12から針上信号が出力される。尚、図1にお
いて符号13は針棒の下端に取付けられた縫針であり、
符号MBはベッド部であり、符号Qはベッド部MB上の
針落ち位置である。
【0015】次に、ミシンSMの前側に配設された加工
布位置補正装置20について、図1・図2に基いて説明
する。この位置補正装置20は、各加工布W1・W2を
水平なXY平面内で、Y方向(前後方向)へ移動させる
Y方向駆動機構21と、Y方向に直交するX方向(左右
方向)へ移動させるX方向駆動機構22と、Y方向とX
方向とに直交するZ方向(鉛直方向)に平行な鉛直軸心
回りに後述する保持体47・48を介して水平旋回させ
る旋回駆動機構23とからなり、これらの機構21〜2
3について説明する。
【0016】前記ミシンSMの前方には、Y方向に延び
前端と後端とに側板26を夫々取付けた所定幅を有する
支持台25が機枠(図示略)に水平に支持され、この支
持台25の上側には第1Y方向ボールネジシャフト(以
下、第1Y方向シャフトという)27が支持台25と平
行に配設されるとともに、この下側には第2Y方向ボー
ルネジシャフト(以下、第2Y方向シャフトという)2
8が支持台25と平行に配設され、これら両Y方向シャ
フト27・28はその前端部と後端部とで1対の側板2
6に夫々回転可能に枢支されている。更に、前方の側板
26には、第1Y方向駆動モータ(以下、第1Yモータ
という)29と第2Y方向駆動モータ(以下、第2Yモ
ータという)30が固着され、第1Yモータ29の駆動
軸が第1Y方向シャフト27に連結され、第2Yモータ
30の駆動軸が第2Y方向シャフト28に連結されてい
る。尚、モータ29・30はステッピングモータであ
る。
【0017】前記支持台25の上面に摺動可能に当接し
且つX方向向きに配設された第1Y方向可動台31の基
端部のボールネジナットに第1Y方向シャフト27が螺
合され、また支持台25の下面に摺動可能に当接し且つ
X方向向きに配設された第2Y方向可動台32の基端部
のボールネジナットに第2Y方向シャフト28が螺合さ
れている。従って、第1Yモータ29により第1Y方向
シャフト27が回転して第1Y方向可動台31が前後方
向に移動される。同様に、第2Yモータ30により第2
Y方向シャフト28が回転して第2Y方向可動台32が
前後方向に移動される。
【0018】前記第1Y方向可動台31にこれと平行に
配設された第1X方向ボールネジシャフト(以下、第1
X方向シャフトという)33はその左右両端部で第1Y
方向可動台31の左右両側壁に夫々回転自在に枢支さ
れ、また第2Y方向可動台32にこれと平行に配設され
た第2X方向ボールネジシャフト(以下、第2X方向シ
ャフトという)34はその左右両端部で第2Y方向可動
台32の左右両側壁に夫々回転自在に枢支されている。
第1Y方向可動台31の側壁には第1X方向駆動モータ
(以下、第1Xモータという)35が固着され、第2Y
方向可動台32の側壁には第2X方向駆動モータ(以
下、第2Xモータという)36が固着され、第1Xモー
タ35の駆動軸が第1X方向シャフト33に連結され、
第2Xモータ36の駆動軸が第2X方向シャフト34に
連結されている。尚、モータ35・36はステッピング
モータである。
【0019】前記第1Y方向可動台31の上面に摺動可
能に当接し且つ前後方向向きに配設された第1X方向可
動台37の前端部のボールネジナットに第1X方向シャ
フト33が螺合され、また第2Y方向可動台32の下面
に摺接可能に当接し且つ前後方向向きに配設された第2
X方向可動台38の前端部のボールネジナットに第2X
方向シャフト34が螺合されている。従って、第1Xモ
ータ35により第1X方向シャフト33が回転して第1
X方向可動台37が左右方向に移動される。同様に、第
2Xモータ36により第2X方向シャフト34が回転し
て第2X方向可動台38が左右方向に移動される。
【0020】一方、図1・図2に示すように、第1X方
向可動台37の後端部には、クランク状に左方へ延び上
側加工布W1を保持する第1旋回アーム39がその基端
部において水平旋回自在に枢着され、第2X方向可動台
38の後端部には、クランク状に左方へ延び下側加工布
W2を保持する第2旋回アーム40がその基端部におい
て水平旋回自在に枢着され、第1旋回アーム39を旋回
駆動する第1旋回モータ41が第1X方向可動台37の
後端部に固着され、第2旋回アーム40を旋回駆動する
からなる第2旋回モータ42が第2X方向可動台38の
後端部に固着されている。尚、これら両旋回アーム39
・40の先端側部分には、上側加工布W1及び下側加工
布W2を確実に保持し得るように、水平に後方へ屈曲さ
れた第1保持部39aと第2保持部40aとが夫々形成
されている。従って、第1旋回モータ41により第1旋
回アーム39が第1旋回モータ41の駆動軸を中心とし
て回転され、第2旋回モータ42により第2旋回アーム
40が第2旋回モータ42の駆動軸を中心として回転さ
れる。尚、モータ41・42はステッピングモータであ
る。
【0021】更に、図1・図2に示すように第1保持部
39aの上側に配設された平面視略L字状の第1保持部
材43は実線で示すクランプ位置と2点鎖線で示す揺動
位置とに亙って上下揺動可能にその右端部において枢着
され、同様に第2保持部40aの下側に配設された平面
視略L字状の第2保持部材44は実線で示すクランプ位
置と2点鎖線で示す揺動位置とに亙って上下揺動可能に
その右端部において枢着されている。しかも、第1保持
部材43を揺動させるために、第1旋回アーム39と第
1保持部材43とに亙って第1エアシリンダ45が連結
され、また第2保持部材44を揺動させるために、第2
旋回アーム40と第2保持部材44とに亙って第2エア
シリンダ46が連結されている。尚、第1保持部39a
と第1保持部材43とで上加工布W1をクランプする第
1保持体47が構成され、また第2保持部40aと第2
保持部材44とで下加工布W2をクランプする第2保持
体48が構成されている。従って、両保持体47・48
は、水平なXY平面内でX方向とY方向とに独立に移動
自在で且つ鉛直軸心回りに旋回自在に構成されている。
【0022】図2に示すように第1エアシリンダ45の
ピストンロッド45aが進出したときに第1保持部材4
3がクランプ位置に切換えられて加工布W1は第1保持
体47で確実にクランプされ、同様に第2エアシリンダ
46のピストンロッド46aが進出したときに第2保持
部材44がクランプ位置に切換えられて加工布W2は第
2保持体48で確実にクランプされる。
【0023】図2に示すように、両旋回アーム39・4
0の間には、基端部において支持台25に固着された分
離板49が水平に設けられ、その先端部分には両保持体
47・48でクランプされる加工布W1・W2を分離す
る為に矩形状の拡大部49aが形成されている。一方、
この第1保持体47でクランプされた加工布W1の一部
分をカラー撮像により検出するために、拡大部49aの
上側にはカラーフィルタを内蔵したCCD(電荷結合素
子)からなる2次元の第1イメージセンサ50が設けら
れ、同様にこの第2保持体48でクランプされた加工布
W2の一部分をカラー撮像により検出するために、拡大
部49aの下側には第1イメージセンサ50と同様の第
2イメージセンサ51が設けられている。従って、第1
イメージセンサ50は分離板49の上側に配置された加
工布W1の一部分つまり所定範囲を撮像してカラー画像
信号を出力するとともに、第2イメージセンサ51も同
様に分離板49の下側に配置された加工布W2の所定範
囲を撮像してカラー画像信号を出力する。尚、第1イメ
ージセンサ50で撮像する正方形の所定範囲を分離板4
9における第1撮像領域PE1とし、第2イメージセン
サ51で撮像する正方形の所定範囲を分離板49におけ
る第2撮像領域PE2とし(図11参照)、これら両撮
像領域PE1・PE2は同等の大きさで且つ分離板49
に対して同様の位置関係であり、更にこれら両撮像領域
PE1・PE2の各辺はX方向或いはY方向に夫々平行
になっている。ここで、両保持体47・48が撮像領域
PE1・PE2に対して図11に示す位置関係にあると
きを両保持体47・48の撮像位置という。
【0024】更に、これら両撮像領域PE1・PE2に
両加工布W1・W2の布角部を手動でセットするときに
そのセット位置が明確となるように、図1に示すように
エアシリンダ52で上昇位置と下降位置とに亙って位置
切換えされ、下降位置のときに撮像領域PE1・PE2
の隣接する2つの領域境界線を夫々指示する指示部材5
3が設けられている。
【0025】図1に示すように、両保持体47・48に
セットした各加工布W1・W2を分離板49と平行に支
持するための支持テーブル54が前記ベッド部MBと同
レベルに配設されている。この支持テーブル54の前記
拡大部49aに対応する部分はこの拡大部49aより幾
分大きく切欠かかれ、この切欠かかれた部分には第2イ
メージセンサ51で加工布W2の撮像が可能なように透
明なガラス55が取付けられている。
【0026】次に、コントロールボックスCBに内蔵さ
れた位置補正装置20の制御系は、図3のブロック図に
示すように構成されている。第1・第2イメージセンサ
50・51はA/D変換器60・61を介して、縫代設
定スイッチ63、加工布W1・W2を撮像領域PE1・
PE2に夫々自動的に挿入する為の自動挿入スイッチ6
4、加工布W1・W2を再挿入したときに操作する再挿
入スイッチ65、加工布の整合制御を連続させて自動で
行なう自動スタートスイッチ66及び手動で行なう手動
スタートスイッチ67、手動操作による加工布のセット
完了時に操作する加工布セットスイッチ68が、制御装
置Cの入力ポート80に夫々接続されている(図4参
照)。
【0027】制御装置Cは、加工布W1の位置補正を主
として制御するメインCPU81とこのCPU81にデ
ータバスなどのバスを介して接続されたROM82とR
AM83と入力ポート80と出力ポート84と駆動回路
85、加工布W2の位置補正を制御するスレーブCPU
86とこのCPU86にバスを介して接続されたROM
87とRAM88と出力ポート89と駆動回路90など
から構成されている。尚、CPU81とCPU86とは
インターフェイス91を介して接続されている。第1電
磁切換弁71は第1エアシリンダ45を進出・退入駆動
し、第2電磁切換弁72は第2エアシリンダ46を進出
・退入駆動し、第3電磁切換弁73はエアシリンダ52
を進出・退入駆動する。また、警告表示器75・76は
上側加工布W1及び下側加工布W2の再セットを促すた
めのものである。
【0028】次に、位置補正装置20の制御装置Cで行
なわれる両加工布W1・W2の位置補正制御のルーチン
について、図5〜図10のフローチャートに基いて説明
する。尚、こ制御プログラムはROM82に予め格納さ
れている。また、図中Si(i=1、2、3・・・)は
各ステップである。電源が投入されるとこの制御が開始
され、先ず第1・第2Yモータ29・30、第1・第2
Xモータ35・36及び第1・第2旋回モータ41・4
2を夫々駆動して、第1・第2保持体47・48を夫々
図11に示す撮像位置に移動させ、第1・第2電磁切換
弁71・72を駆動して第1・第2保持部材43・44
を揺動位置に夫々切換え、更に第3電磁切換弁73を駆
動して指示部材53を下降位置に駆動するなどの初期設
定が実行される(S1)。
【0029】その後、図示外の加工布ローディング装置
で加工布W1・W2が所定の位置に搬送されたとき、こ
のローディング装置から入力されるセット完了信号を受
け、又は加工布W1・W2を手動で所定の位置にセット
後操作された加工布セットスイッチ68からのセット完
了信号を受けたとき(S2:Yes)、CPU86に対
して加工布W2を第2撮像領域PE2にセットするセッ
ト制御の実行を指令する(S3)。
【0030】次に、加工布W1について第1撮像領域P
E1にセットするセット制御がCPU81により以下の
ように実行される。先ず自動スタートスイッチ66及び
自動挿入スイッチ64がOFFの場合について説明する
と、S4でNoと判定された後、手動スタートスイッチ
67が操作されたとき(S5:Yes)、警告表示器7
5が点灯されていときには(S6:Yes)、その点灯
が解除され(S7)、第1イメージセンサ50で撮像し
た第1撮像領域PE1内の画像信号をA/D変換したイ
メージデータ(以下、画像データという)が読込まれて
RAM83の画像データメモリに格納される(S8)。
ここで、この画像データは、CCDの多数の画素に対応
する数のデータが含まれており、しかもこのデータは加
工布W1及び縞模様の色を識別した「0」〜「255」
段階の濃度値のデータである。
【0031】次に、この画像データに基いて第1撮像領
域PE1内における加工布W1の占める割合(検出割
合)Dが演算される(S9)。例えば、図11に示すよ
うに、加工布W1の布角が第1撮像領域PE1に対して
実線で示す位置にセットされているときには、図12に
示すように分離板49に対応する濃度値aに於ける画像
データの検出数はN1となり、加工布W1に対応する濃
度値bに於ける画像データの検出数はN2となる。つま
り検出数N1に検出数N2を加えるとCCDの総画素数
Nなので、総画素数Nに対する検出数N2の検出割合D
が求められる。ここで、加工布W1の布角が第1撮像領
域PE1に対して2点鎖線で示す位置にセットされたと
きには、図13に示すように検出数N1が減少し且つ検
出数N2が増加するので、検出された加工布W1の検出
割合Dが増加する。
【0032】次に、自動挿入スイッチ64がOFFなの
でS10でNoと判定された後、加工布W1の検出割合
Dが設定値A(例えば、45%)以上のときには(S1
1:Yes)S43へ移行するが、設定値Aよりも小さ
いときには(S11:No)、警告表示器75を点灯し
(S12)、S2に戻る。
【0033】次に、自動スタートスイッチ66がOFF
で且つ自動挿入スイッチ64がONの場合について説明
すると、S4でNoと判定された後、前述のようにS5
〜S9が実行された後S10でYesと判定され、加工
布W1の検出割合Dが設定値B(例えば、10%)以上
で且つ設定値A以上のときには(S13・S14:Ye
s)、S43へ移行するが、設定値Bよりも小さいとき
は(S13:No)、S16〜S18により加工布W1
が第1撮像領域PE1内に自動的に挿入される。先ず、
加工布W1の検出割合Dが設定値A以上になるように、
例えば、第1撮像領域PE1の一辺の長さ(約10セン
チ)に略相当する予め設定されている所定の移動量に基
いて、第1保持体47を現在の撮像位置から−Y側に且
つ−X側に所定量だけ移動させるために、第1Yモータ
29と第1Xモータ35とが夫々駆動され(S16)、
加工布W1が第1保持体47でクランプされ(S1
7)、更にこの所定量に基いて第1保持体47が元の撮
像位置に復帰移動されて、加工布W1が第1撮像領域P
E1内に自動挿入される(S18)。
【0034】次に、この自動挿入された加工布W1の画
像データが読込まれ(S19)、加工布W1の検出割合
Dが演算され(S20)、この検出割合Dが設定値A以
上のときには(S21:Yes)、S44へ移行する
が、設定値Aよりも小さいときは(S21:No)、第
1保持体47による加工布W1のクランプが解除される
(S22)。更に、この検出割合Dが設定値B以上のと
きには(S23:Yes)、S25〜S28により加工
布W1が再度自動挿入されるが、設定値Bよりも小さい
ときには(S23:No)、警告処理され(S12)、
S2に戻る。
【0035】そして、検出割合Dが設定値Aよりも小さ
く且つ設定値B以上のとき(S14:No、S23:Y
es)、つまり例えば加工布W1が図11に実線で示す
位置にセットされているときには、画像データに基いて
各画素に対応する濃度値の変化が大きくなっている加工
布W1の2つの外形輪郭線の交点(布角)Pが求めら
れ、更にこの交点Pから検出割合Dが設定値A以上とな
る所定の点Oまでの移動量(dx,dy)が求められ
(S25)、第1保持体47が移動量dyだけ−Y側に
且つ移動量dxだけ−X側に移動するように、第1Yモ
ータ29と第1Xモータ35とが夫々駆動され(S2
6)、これらの移動量dx・dyに基いて第1保持体4
7が元の撮像位置に復帰移動される(S28)。
【0036】次に、移動後の加工布W1の画像データが
再度読込まれ(S29)、第1撮像領域PE1に対する
加工布W1の検出割合Dが演算され(S30)、この検
出割合Dが設定値A以上のときには(S31:Ye
s)、S44へ移行するが、設定値Aよりも小さいとき
には(S31:No)、加工布W1のクランプが解除さ
れ(S32)、警告処理され(S33)、S34でNo
と判定された後S2に戻る。
【0037】次に、自動スタートスイッチ66及び自動
挿入スイッチ64がONの場合について説明すると、S
4でYesと判定された後、画像データが読込まれ(S
36)、第1撮像領域PE1に対する加工布W1の検出
割合Dが演算され(S37)、この検出割合Dが設定値
Bよりも小さいときには(S38:No)、警告処理さ
れ(S39)、S2に戻る。しかし、この検出割合Dが
設定値B以上のときには(S38:Yes)、警告表示
が解除され(S40:Yes、S41)、更に検出割合
Dが設定値A以上のときには(S42:Yes)、S4
3へ移行するが、設定値Aより小さいときには(S4
2:No)、前述したS25〜S30が実行される。そ
の結果、検出割合Dが設定値A以上になったときにはS
44へ移行するが、以前として設定値Aより小さいとき
には更にS32〜S34が実行され、加工布W1の再挿
入が促される。
【0038】そして、前記S11、S14、S42で夫
々Yesと判定されたときには、加工布W1が第1保持
体47でクランプされ(S43)、またS21、S31
で夫々Yesと判定されたときには、加工布W2のセッ
トが完了してCPU86からセット完了信号が入力され
てるまでS44が繰り返される。
【0039】ところで、CPU86は、ROM87に格
納されている加工布セット制御の制御プログラムに基い
て、加工布W2についてこの制御のS4〜S43と同様
の制御を実行し、第2撮像領域PE2に対する加工布W
2の検出割合Dが設定値A以上になったとき、メインC
PU81に対して加工布W2のセット完了信号を出力す
る。
【0040】そして、第3切換電磁弁73を駆動して指
示部材53が上昇位置に移動され(S45)、CPU8
6に対して加工布W2について外形輪郭線と柄に関する
整合演算制御の実行が指令され(S46)、加工布W1
について外形輪郭線と柄に関する整合演算処理制御(図
10参照)が実行される(S47)。
【0041】加工布W1の外形・柄整合演算制御につい
て以下に説明するが、加工布W2の外形・柄整合演算制
御はこの加工布W1の外形・柄整合演算制御と同様であ
り、その説明を省略する。この制御について、図14〜
図19を参照しながら説明すると、例えば図14に示す
ようにセットされている加工布W1の第1撮像領域PE
1における画像データが読込まれて画像データメモリに
格納され(S80)、分離板49に対応する最も大きい
濃度値aより若干小さい濃度値fをしきい値として2値
化処理が実行され(図15参照)、図16に斜線で示す
加工布W1の検出領域が求められる(S81)。尚、加
工布W1の濃度値をbで示し、柄(縞模様)の濃度値を
cで示す。次に、RAM83の画像データメモリに格納
されている各濃度値データについて、複数の係数からな
る空間フィルター(例えば、図17に示すラプラシアン
フィルター)を用いて、2次元的な微分処理が実行さ
れ、図18に示すように加工布W1の外形輪郭部を抽出
した画像データが求められる(S82)。
【0042】次に、前記XY平面に想定したxy座標系
におけるこの画像データ中の外形輪郭部に夫々対応する
2つの外形輪郭線y=a1 x+b1 ,y=a2 x+b2
が夫々演算される(S83)。即ち、Hough(ハ
フ)変換により、方程式y=a1 x+b1 をb1 =−a
1 x+yに変換し、a1 ・b1 を夫々変数と見なしてa
b平面を考える。従って、このab平面においては、図
18に示すxy平面に含まれる輪郭線に対応する各点
(x1 ,y1 )、(x2 ,y2 )・・・夫々が「傾き」
と「切片」とに相当するので、各点毎に直線が存在す
る。これらの直線が交差した点(a,b)に基いて、x
y平面における傾きa、切片bが求められる。同様にし
て、xy平面に2つの直線が存在するときには、ab平
面に直線の交点が2つ存在し、これら2つの交点からx
y平面における2つの外形輪郭線を夫々求めることがで
きる。
【0043】次に、加工布W1の布角が、後述のXY平
面における縫代量を加味した基準位置O(Xo,Yo)
に合致し且つ前記外形輪郭線y=a1 x+b1 がY方向
と平行になる予め設定された設定位置に加工布W1を位
置補正するためのずれ量とずれ角とを求めるずれ量演算
が行なわれる(S84)。即ち、図19に示すように、
先ず2つの輪郭線y=a1 x+b1 ,y=a2 x+b2
に関して、第1撮像領域PE1内の座標原点をgとする
xy座標系から第1保持体47の回転中心を座標原点G
とする水平なXY座標系に座標変換され、この座標変換
後の輪郭線Y=A1 X+B1 ,Y=A2 X+B2 が夫々
求められる。従って、位置補正に必要なずれ角dθとず
れ量dX・dYを次のように求める。
【0044】図19において、輪郭線Y=A1 X+B1
上の点mは座標原点Gから輪郭線Y=A1 X+B1 に引
いた垂線Lとの交点であり、点nは2つの輪郭線Y=A
1 X+B1 ,Y=A2 X+B2 の交点である。ここで、
図中、加工布W1の最初のセット位置を実線で示し、ず
れ角dθだけ反時計方向に回転させた仮想位置を2点鎖
線で示す。従って、2つの輪郭線Y=A1 X+B1 ,Y
=A2 X+B2 から点nの座標(Xn,Yn)が求めら
れる。次に、垂線Lは輪郭線Y=A1 X+B1に直交し
且つ原点Gを通るので、垂線LはY=−X/A1 とな
り、点mの座標(Xm,Ym)が求められる。次に、垂
線Lの傾きA1 からずれ角dθが求められる。次に、点
mの座標(Xm,Ym)を用いて点Mの座標((Xm2
+Ym2 1/2 ,0)が求められる。更に、点Nの座標
(XN,YN)は点nの座標(Xn,Yn)を用いて、
XN=Xncos(dθ)−Ynsin(dθ)、YN
=Xnsin(dθ)+Yncos(dθ)となるの
で、dX=Xo−XN、dY=Yo−YNとなる。
【0045】次に、縞模様に関して両加工布W1・W2
の相対位置の位置ずれを補正するために、図15に示す
ようにセットされた加工布W1の画像データが再度読込
まれ(S85)、この画像データについて図15で説明
したように、分離板49に対応する濃度値aより若干小
さい濃度値fをしきい値として2値化処理した2値化デ
ータと縞模様に対応する濃度値cよりも若干小さい濃度
値をしきい値として2値化処理した2値化データとに基
いて縞模様のみを抽出した画像データが求められる(S
86)。
【0046】次に、図21に示すようにこの画像データ
をS84で求めたずれ角dθだけ同方向に回動させ且つ
角部を撮像領域PE1の角に合致さるように、画像デー
タに座標変換が施され(S87)、図22に示すように
x軸に対するx方向柄位置(xp1、xp2)が求めら
れるとともに、図23に示すようにy軸に対するy方向
柄位置(yp1、yp2)が求められる。更に、加工布
W1の柄位置を基準にして加工布W2の柄位置を整合す
る場合には、加工布W1に対しては、前記S84で求め
たずれ量(dX、dY)及びずれ角dθが適用され、ま
た加工布W2に対しては、S84で求めたずれ量及びず
れ角と縞模様のズレ量とに基づいた最終的なずれ量(d
X、dY)及びずれ角dθとが演算される(S88)。
次に、最終的に前記基準位置Oから縫製位置までの予め
設定された所定距離X方向移動量DXとY方向移動量D
Yとが夫々演算され(S89)、この制御を終了してリ
ターンする。従って、両加工布W1・W2の外形を略整
合させるとともに、加工布W1の布角に最も近い縞模様
位置(xp2、yp2)と加工布W2の布角に最も近い
縞模様位置(xp2、yp2)とが整合するように縞模
様について相対位置補正のためのずれ量演算が実行され
る。
【0047】そして、加工布W2についてCPU86か
らずれ量演算の完了信号が入力されたとき(S48:Y
es)、加工布W1・W2に関するX方向ずれ量dXと
Y方向ずれ量dY及びずれ角dθに基いて各モータ29
・30・35・36・41・42が夫々駆動され、両加
工布W1・W2は外形と柄に関する位置ずれについて夫
々位置補正され(S49)、更にX方向移動量DXとY
方向移動量DYとに基いてモータ29・30・35・3
6により加工布W1・W2が縫製位置へ移動され(S5
0)、この制御を終了する。例えば、図24に示すよう
に両加工布W1・W2は縫製位置において、これらの外
形と柄に関して位置ずれが補正されている。但し、縫製
位置を設定位置とする一方、この制御で想定した基準位
置Oに関する設定位置を縫製位置に対応する仮設定位置
とする場合には、これらX方向移動量dX・DXとY方
向移動量dY・DYとに基いて、加工布W1・W2を位
置ずれを解消しながら縫製位置へ直接移動させてもよ
い。尚、その後、針棒が上昇位置以外のときには、ミシ
ンモータ10を駆動して針棒を上昇位置に移動をさせる
一方、押え棒ソレノイド11を駆動して押え棒を押圧位
置に切換えるようにしてもよい。
【0048】ところで、図25に示すようにバイアス柄
(傾斜した縞模様)が描かれた加工布W1と横方向の縞
模様が描かれた加工布W2とを、1点鎖線で示す縫目線
に平行な外形(一側端)を整合させるうえ、縫代量Rを
加味した縫目線でこれらの縞模様を整合させることも可
能である。この場合には前記外形・柄整合処理制御にお
いて、加工布W2に対して縫代量Rを加味して縫製位置
までのずれ量とずれ角とを求める一方、加工布W1に対
しては加工布2と同様に求めたずれ量とずれ角に、縫代
量Rを加味したバイアス模様上の整合点と加工布W1の
横縞模様とのずれ量を加味して最終的なずれ量とずれ角
とを求め、これらの最終的なずれ量を解消しながら両加
工布W1・W2を縫製位置に移動させればよい。また、
加工布W1が前身頃で加工布W2が後身頃であって、後
身頃W2にも前身頃W1と同様且つ逆傾斜のバイアス柄
が描かれている場合に、これら両身頃W1・W2の外形
を整合させる一方、縞模様が縫目線でV字状に対称にな
るように整合することもできる。
【0049】更に、図26に示すように、縞模様が描か
れたポケット布W1をこれと同一の縞模様が描かれた前
身頃W2に対して2点鎖線で示す所定の相対位置近傍に
縞模様を整合して位置補正することも可能である。即
ち、先ず前身頃W2の基準点P2とポケット布W1の基
準点P1との座標を求め、これら両基準点P1・P2と
基準点P2から所定相対位置SPまでの距離SX、SY
とに基いて、ポケット布W1を外形に関して前身頃W2
の所定相対位置に位置補正し、更にポケット布W1に対
しては演算した縞模様のずれ量を加味して再度位置補正
することが可能である。
【0050】以上説明したように、撮像されたイメージ
データに基いて検出した加工布W1・W2の外形輪郭線
と柄に関する設定位置からのずれ量とずれ角が解消する
ように、加工布を保持体47・48で保持した状態で加
工布の位置を補正するので、加工布の外形輪郭線と柄に
関する位置ずれを精度よく確実に補正できる。
【0051】更に、この加工布位置補正装置20におい
ては、2枚の加工布W1・W2に関して夫々位置補正で
きるように1対の位置補正機構を備えているので、2枚
の加工布W1・W2についてそれらの外形と柄に関して
整合させて縫製する縫製作業を大幅に簡単化することが
できるうえ、設定相対位置を変更するだけで加工布W1
を加工布W2に対して或いは加工布W2を加工布W1に
対して所望の相対位置に容易に位置補正することができ
る。
【0052】更に、イメージセンサ50・51でカラー
画像を撮像できるように構成したので、同色の柄を確実
に検出でき、柄に関する整合精度が大幅に向上する。
【0053】尚、図27に示すように、第1イメージセ
ンサ50を第1X方向可動台37で支持するようにし
て、加工布位置補正装置20Aを構成することも可能で
ある。
【0054】ところで、図28に示すように位置補正装
置20Bを構成することも可能である。即ち、第1揺動
アーム100の基端部を機枠(図示略)に固着した支持
部材101に水平旋回自在に枢着し、この第1揺動アー
ム100の先端部に第2揺動アーム102の基端部を水
平旋回自在に枢着し、この第2揺動アーム102の先端
部に前記実施例と同様の第1旋回アーム39の基端部を
水平旋回自在に枢着するとともに、第1揺動アーム10
0を旋回駆動する為のステッピングモータからなる第1
旋回モータ103が支持部材101に取付けられ、第2
揺動アーム102を旋回駆動する為の第2旋回モータ1
04が第1揺動アーム100の先端部に取付けられ、ま
た第1旋回アーム39を旋回駆動する為の第3旋回モー
タ105が第2揺動アーム102の先端部に取付けられ
ている。
【0055】更に、第1旋回アーム39には第1エアシ
リンダ45及び第1保持体47が設けられている。そし
て、前記実施例と同様に加工布W1の布角部を撮像した
イメージセンサからの画像データに基いて、外形輪郭線
と柄に関する設定位置からのずれ角及びずれ量を演算で
求め、これらずれ角とずれ量とに基いて第1、第2及び
第3旋回モータ103・104・105を夫々駆動し
て、これらずれ角及びずれ量を補正しながら所定の整合
位置へ直接移送するように構成することも可能である。
この場合にも、前記実施例と同様の効果が得られる。
【0056】また、図29に示すように、前記位置補正
装置20及びこの位置補正装置20と同様且つ対称の位
置補正装置20Cを備えた加工布位置補正装置20Dを
構成し、位置補正装置20で加工布の前端部の外形と柄
についてずれ量を演算する一方、位置補正装置20Cで
加工布の後端部の外形と柄についてずれ量を演算し、こ
れら位置補正装置20・20Cで夫々位置補正しながら
縫製位置或いはストック位置などの所定整合位置へ加工
布W1・W2を直接移動することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】加工布位置補正装置の斜視図である。
【図2】図1の2矢視図である。
【図3】加工布位置補正装置の制御系のブロック図であ
る。
【図4】コントロールボックスの部分拡大正面図であ
る。
【図5】位置補正制御のルーチンの概略フローチャート
の一部分である。
【図6】位置補正制御のルーチンの概略フローチャート
の一部分である。
【図7】位置補正制御のルーチンの概略フローチャート
の一部分である。
【図8】位置補正制御のルーチンの概略フローチャート
の一部分である。
【図9】位置補正制御のルーチンの概略フローチャート
の一部分である。
【図10】位置補正制御のルーチンの概略フローチャー
トの一部分である。
【図11】撮像領域を示す部分平面図である。
【図12】撮像領域内で検出した加工布の濃度値と検出
数との関係の説明図である。
【図13】撮像領域内で検出した加工布の濃度値と検出
数との関係の説明図である。
【図14】撮像領域とセットされた加工布との位置関係
を説明する説明図である。
【図15】検出した分離板と加工布と柄との濃度値と検
出数との関係の説明図である。
【図16】2値化処理後の画像データの説明図である。
【図17】ラプラシアンフィルタのデータである。
【図18】加工布の角部の2つの外形輪郭線を求める説
明図である。
【図19】加工布の角部の2つの外形輪郭線を求める説
明図である。
【図20】柄整合を説明する図9相当図である。
【図21】xy平面内で縞模様線の座標変換を説明する
説明図である。
【図22】x軸における縞模様の検出位置を説明する説
明図である。
【図23】y軸における縞模様の検出位置を説明する説
明図である。
【図24】同一の縞模様が描かれた2枚の加工布を外形
と柄とに関して整合した状態の加工布の平面図である。
【図25】異なる縞模様が描かれた2枚の加工布を外形
と柄とに関して整合した状態の加工布の平面図である。
【図26】同一の縞模様が描かれた2枚の加工布を外形
と柄とに関して所定の相対位置に整合した状態の加工布
の平面図である。
【図27】変形例に係る加工布位置補正装置の概略斜視
図である。
【図28】変形例に係る加工布位置補正装置の概略斜視
図である。
【図29】変形例に係る加工布位置補正装置の概略斜視
図である。
【符号の説明】
20 加工布位置補正装置 21 Y方向駆動機構 22 X方向駆動機構 23 旋回駆動機構 25 支持台 27・28・33・34 ボールネジシャフト 29・30 Y方向駆動モータ 31・32 Y方向可動台 35・36 X方向駆動モータ 37・38 X方向可動台 39・40 旋回アーム 41・42 旋回モータ 43・44 保持部材 45・46 エアシリンダ 47・48 保持体 50・51 イメージセンサ 81・86 CPU 82・87 ROM 83・88 RAM C 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 浩和 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平なXY平面内でX方向とY方向とに
    独立に移動自在且つ鉛直軸心回りに旋回自在に機枠に支
    持され、XY平面に配置される加工布の少なくとも一部
    分を保持する加工布保持手段と、加工布保持手段をXY
    平面内で移動駆動し且つ鉛直軸心回りに旋回駆動する為
    の駆動手段と、XY平面内の所定の撮像領域に置かれた
    加工布の少なくとも一部分を撮像する撮像手段と、撮像
    手段で撮像されたイメージデータを格納する為の記憶手
    段と、記憶手段から受けるイメージデータに基いて加工
    布の外形輪郭線及び柄を検出するとともに、その検出さ
    れた外形輪郭線と柄に関する、予め設定された設定位置
    からのXY方向のずれ量と鉛直軸心回りのずれ角とを演
    算する演算手段と、加工布保持手段で加工布を保持した
    状態において、演算手段で求めたずれ量とずれ角が解消
    するまで加工布の位置を補正するように駆動手段を制御
    する制御手段とを備えたことを特徴とする加工布位置補
    正装置。
  2. 【請求項2】 前記撮像手段が2次元カラーセンサを備
    えたことを特徴とする請求項1に記載の加工布位置補正
    装置。
  3. 【請求項3】 水平なXY平面内でX方向とY方向とに
    独立に移動自在且つ鉛直軸心回りに旋回自在に機枠に支
    持され、XY平面に上下に重ねて配置される第1及び第
    2加工布の少なくとも一部分を夫々保持する第1及び第
    2加工布保持手段と、第1及び第2加工布保持手段をX
    Y平面内で夫々移動駆動し且つ鉛直軸心回りに旋回駆動
    する為の第1及び第2駆動手段と、XY平面内の所定の
    撮像領域に置かれた第1及び第2加工布の少なくとも一
    部分を夫々撮像する第1及び第2撮像手段と、第1及び
    第2撮像手段で撮像されたイメージデータを格納する為
    の記憶手段と、記憶手段から受けるイメージデータに基
    いて第1及び第2加工布の外形輪郭線及び柄を夫々検出
    するとともに、その検出された第1加工布の外形輪郭線
    と柄に関する予め設定された設定位置からのXY方向の
    ずれ量と鉛直軸心回りのずれ角とを演算する演算手段
    と、第1加工布保持手段で第1加工布を保持した状態に
    おいて、演算手段で求めたずれ量とずれ角が解消するま
    で第1加工布の位置を補正するように第1駆動手段を制
    御する第1制御手段と、第2加工布保持手段で第2加工
    布を保持した状態において、演算手段で求めた第2加工
    布の外形輪郭線と柄に基いて第2加工布が第1加工布に
    対して予め設定された所定の相対位置となるように第2
    駆動手段を制御する第2制御手段とを備えたことを特徴
    とする加工布位置補正装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008094547A (ja) * 2006-10-11 2008-04-24 Hitachi Zosen Fukui Corp シートの搬送方法及びその装置
WO2018184630A1 (de) * 2017-04-07 2018-10-11 Schmale Holding Gmbh & Co. Verfahren und eine vorrichtung zum exakten positionieren und bearbeiten von textilien oder dergleichen

Cited By (2)

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