JPH0663095B2 - Cvd装置 - Google Patents

Cvd装置

Info

Publication number
JPH0663095B2
JPH0663095B2 JP63258015A JP25801588A JPH0663095B2 JP H0663095 B2 JPH0663095 B2 JP H0663095B2 JP 63258015 A JP63258015 A JP 63258015A JP 25801588 A JP25801588 A JP 25801588A JP H0663095 B2 JPH0663095 B2 JP H0663095B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw material
flow rate
gas
branch point
material container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63258015A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02104667A (ja
Inventor
司 小林
敦 関口
信二 高城
Original Assignee
日電アネルバ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日電アネルバ株式会社 filed Critical 日電アネルバ株式会社
Priority to JP63258015A priority Critical patent/JPH0663095B2/ja
Publication of JPH02104667A publication Critical patent/JPH02104667A/ja
Publication of JPH0663095B2 publication Critical patent/JPH0663095B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/44Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
    • C23C16/448Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating characterised by the method used for generating reactive gas streams, e.g. by evaporation or sublimation of precursor materials
    • C23C16/4481Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating characterised by the method used for generating reactive gas streams, e.g. by evaporation or sublimation of precursor materials by evaporation using carrier gas in contact with the source material
    • C23C16/4482Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating characterised by the method used for generating reactive gas streams, e.g. by evaporation or sublimation of precursor materials by evaporation using carrier gas in contact with the source material by bubbling of carrier gas through liquid source material

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は原料ガスの流量を計測・制御する機構を備えた
CVD装置に関するものである。
(従来の技術) 科学技術の進展に伴い種々の薄膜がCVD法で作成される
ようになってきた。半導体産業において、ICプロセス中
でCVD技術の果たす役割は大きい。ICメタライゼーショ
ン技術においては従来より配線材としてAlやAl−Si等の
合金(ここでいう合金には偏析を起こしている混合物も
含まれる)の薄膜が使用されているが、これは生産性、
制御性のよさ等の点から現在はスパッタリング法で作成
されている。
近年、ICの微細化・高集積化が進むにつれ、いわゆるコ
ンタクトホールやビア・ホールといったアスペクト比
(穴の径に対する穴の深さの割合)の大きい穴(例え
ば、穴径1μm、アスペクト比1の穴)の内部に段差被
覆性の良好な薄膜を形成することが次第に困難になって
きた。この困難を克服できる薄膜形成手段としては、バ
イアス・スパッタ法、W選択CVD法、およびAl−CVD法等
が考えられる。
バイアス・スパッタ法は、……基板にDCまたはRFバイア
ス電圧を印加し、Al薄膜をArイオンで衝撃しながらスパ
ッタリングで成膜する方法で、Alの融点に極く近い温度
で起こるAlのリフロー現象を利用して微細な穴の中にAl
を埋め込む方法である。しかし、リフロー現象は穴底部
のAlの膜厚がある程度厚くないと生じない。
もともと、高アスペクト比の穴に対しては、穴以外の平
坦部に1μm程度堆積しても穴の底部にはほとんどAlが
堆積しない。このような状況でいくらバイアス電圧を印
加しても埋め込みは不可能である。ICの微細化がさらに
進めばやがてこの方法に限界を生じることは原理的にも
明らかである。
W選択CVD法は、……コンタクト及びビアホールの穴の
内部(Si基板の場合に限られる)にWを形成する方法
で、この方法で作られたIC配線は、穴の内部はW、他の
平坦部はAlまたはAl合金といった複合構造となる。この
場合、WはAlやAl合金に比べて比抵抗が約3倍であるた
め、通電時にジュール熱による温度上昇が生じ、W上に
形成したAl膜に悪影響を及ぼすことが知られている。
(第35回応用物理学会関係連合講演会、講演番号30a−
V−10)。また、通電時間とともにW埋め込み部の抵抗
が上昇することも報告されている。(同上講演会、講演
番号30p−V−7)。
Al−CVD法は、……この方法によるIC配線は、穴の内部
と平坦部で材料が同一となるため、W−CVD法による配
線の上記の問題は原理的に生じない。さらに、穴の内部
と平坦部に均一な厚さのAl膜を形成することも、また穴
の内部だけに(即ちSiやTiN等のバリヤメタル上のみ
に)Alを堆積する、いわゆる選択CVDも可能であり、
(T.Amazawa and H.Nakamura: Extended Abstracts of
the 18th(1986 International)Conf.on Solid State
Devices and Materials,Tokyo,1986,p.755)、将来、4M
及び16M DRAMの時代においては、Al−CVDが非常に重要
な技術となることが予想されている。
しかし、従来のAl−CVDには、表面の平滑な薄膜を得る
ことが難しいという重大な問題があった。得られた膜の
表面の鏡面反射率はたかだか10%程度である。これに対
して、本願の出願人らは、特願昭62−172374「成膜装置
及び方法」と、特願昭63−22463「薄膜作成方法」に示
した装置、方法により、表面平滑性が従来に比べ格段に
優れた、鏡面反射率90%以上のAl膜を形成することに成
功している。以下、この方法を、GTC−CVD (Gas Tempe
rature Controlled CVD)と呼ぶ。
GTC−CVD法の特徴は、原料ガスに2段階の熱変化を生じ
させて成膜する点にある。高反射率の薄膜を得るために
は、各段の温度は適値に設定する必要があり、さらに、
原料ガスの流量もまた適値を選ぶ必要があることがわか
っている。
第2図はTIBA(トリイソブチルアルミニウム)を原料ガ
スとしたGTC−CVD法により得られた薄膜の鏡面反射率
を、第1段階における熱変化温度Tgと、原料ガス流量Q
(但し、後述するように、ここでの流量は単なる目安値
である)の関数として示したものである。同図から明ら
かなように高反射率の薄膜を得るにはTgとQを適当に設
定する必要がある。
上記のように、GTC−CVD法においては、原料ガスの流量
は、得られる膜の膜質に決定的な影響を与える重要な因
子であり、良質な薄膜を再現性よく、制御性よく得るた
めには、原料ガスの流量を再現性よく制御することが必
要不可欠である。
現在、ガスの流量の計測及び制御には質量流量計(Mass
Flow Controller、以下、MFCと略す)が一般に使用さ
れている。その動作原理を第3図に示す。
センサ部にはガスの流れの上流側と下流側に抵抗線R1と
R2が巻かれており、ガスを流さない場合にはこれに通電
することにより等しい加熱がなされている。本流Aから
一定の割合で分流されてきたガスBは、上記2つの抵抗
線R1、R2の部分を通過する際に、ガス流への熱伝導によ
り抵抗線R1とR2に温度の差異を生ずる。この温度差を2
つの抵抗線の抵抗値の変化として捉え、ブリッジ回路BR
を利用して検出し増幅回路AMPで増幅し出力する。
この出力にガスの種類に依存する特定の係数を乗ずるこ
とにより質量流量を直読することができる。さらに、こ
の出力Cを制御用信号として電磁弁にフィードバックす
ることで、流量の制御が可能となる。このようにした流
量計はコンパクトであり且つ再現性と制御性に優れるた
め、現在半導体産業においては広く利用されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら上記MFCを、Al−CVD法の原料として広く用
いられるTIBAに適用しようとするときは次の困難を生じ
る。
第1に、TIBAは液体であるため使用の際には、加熱して
蒸発したガスをCVDに用いることになり、再凝結を防ぐ
ため原料容器と反応室の間の配管はすべて約100℃に加
熱する必要がある。
MFCを使用する場合には、MFCを原料容器と反応室の中間
に設置する必要があるが、MFCを約100℃の温度に加熱し
て動作させることは非常に困難である。
第2に、MFCはコンダクタンスが小さいため通常の使用
にはMFCの上流と下流で0.5〜1気圧程度の差圧が必要と
なるが、TIBAは飽和蒸気圧が、室温で約0.05Torr、50℃
では約1Torrとかなり低く、さらに100℃程度では分解し
て別の化合物に変化してしまうため、MFCを動作させる
ための差圧を確保することが事実上不可能である。
なお、Al−CVDの原料としては他にTMA(トリメチルアル
ミニウム)等のように、TIBAより飽和蒸気の高い物質も
存在するが(例えば、TMAの飽和蒸気圧は室温で約10Tor
r)、CVD法によりAl膜を作成した場合に、膜中に含まれ
る炭素量がこれらTMAでは圧倒的に多くなり、また分解
温度も高いという欠点があるため、却ってTIBAの方が広
く使用されている。
第3に、MFCでは、特にTIBAのような液体原料では、少
々の不純ガス混入によって目詰まりを起こししやすいと
いう欠点がある。技術の進展に伴いこれらの欠点を軽減
した液体ソース用のコントローラも市販されるようにな
ってきたが、それは主にSiO膜作成用の液体ソースのT
EOS(テトラエチルオルソシリケート)用に開発された
ものであって、原料の飽和蒸気圧が100Torr程度得られ
ないと使用できない欠点がある。
また、その流量計測・制御の原理はMFCと同じ機構を用
いていて、同様の欠点をもっている。
上記の通りであって、現在のところ、TIBAのような飽和
蒸気圧の低い液体ソースを用いたCVD法では、原料ガス
の流量を精密に知る方法は無いと言って差し支えない状
態にある。
ちなみに、先述の第2図に示した流量は、次記のように
して求めた目安値である。
第4図のGTC−CVD装置で、MFC41で流量制御されたArガ
スで原料容器1内でバブリングされたTIBAは反応室7へ
導入される。そこでヒーター加熱されているガス拡散板
9により第1段階の熱変化が生じる。さらに、高温に設
定された基板11上で第2段階の熱変化が生じ、基板11の
表面にAl膜が形成される。このときの反応室7内の圧力
をPとすると、ArとTIBAの全流量(Q+Q′)
は、 Q+Q′=P・Sで表される。
ここでSは実効排気速度である。
この実効排気速度Sは、あらかじめ原料容器1をバイパ
スさせてArガスを直接反応室7内に導入し、そのときの
反応室7内の圧力Pを計測しておけば、S=Q/P
で計算できる。
よって、Ar以外のガスの流量Q′は、 Q′=P・S−Q=Q{(P/P)−1} で求めることができる。
しかし、このようにして求めたQ′はTIBAがタンクか
ら蒸発して出てきた時の正確な値ではない。何故なら
ば、TIBAは第1段と第2段の熱変化により分解し、イソ
ブチレン(C)と水素(H)ガスが発生するか
らである。
TIBAが全に分解すると、 (CAl→3C+(3/2)H+Al のように反応し、その前後で気体の体積は、 1:4.5の割合で増加する。従って、上記の方法で求めた
′は、未分解のTIBAと、生成したイソブチレンと水
素の混合ガスの流量であり、TIBAのみの流量は求められ
ない。さらに、第1段、第2段の熱変化温度を変える
と、これによってもQ′値が変化してしまう。第2図
に示した流量はこのQ′の値であって、先にも述べた
ようにおおよその目安でしかない値である。
TIBAの流量を正確に求めるためには、原料ガスが熱変化
を起こさない程度にまで加熱を抑えなければならない
が、成膜のたびに加熱温度を設定しなおすことは、非常
に非効率的であり、また、TIBA等の飽和蒸気圧の低い原
料では加熱を抑えると反応室内に結露が生じやすくなる
という欠点があり、実用的でない。
(発明の目的) 本発明は、原料ガスの流量を正確に求めることが困難で
あるという上記の問題を解決し、流量の計測・制御を可
能にし容易にするような機構を付加した新しいCVD装置
の提供を目的とする。
(問題を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明は、原料容器、反応室、
真空排気装置およびそれらを接続する配管、バルブを備
えたCVD装置において、 原料容器、反応室、真空排気装置をこの順に経由する主
排気経路と;主排気経路と分岐点で分かれて原料容器か
ら直接に真空排気装置に至る副排気経路と;これら二つ
の排気路を互いに独立に開閉できるバルブと;両排気路
の分岐点近傍に設けた分岐点真空計と;既知流量の不活
性ガスを分岐点に導入する不活性ガス導入系と;分岐点
真空計の測定値に応じて主排気経路と副排気経路のコン
ダクタンスを等しくすることによって原料容器から反応
室への原料ガスの流量を知ることを可能にするコンダク
タンス調整手段と; を設置する構成を採るものである。
この場合、原料容器の回りに設けられた温度調整用のヒ
ーターと、このヒーターを用い、分岐点真空計の出力に
応じて原料ガスの流量が所定の値になるように該原料容
器の温度を制御する温度制御機構とを備え、さらにま
た、コンダクタンス調整手段は、原料容器のガス出口に
設けられた可変コンダクタンスバルブを備え、且つ、分
岐点真空計の出力に応じて、この可変コンダクタンスバ
ルブの開口度を調整する制御器を備える構成を採用する
ものである。
(作用) 上記のようなCVD装置で次のようにする。即ち、先ず主
排気路を閉じ、排気路のみを動作させる。原料ガス(通
常はキャリアガスとしての不活性ガスと混合される。流
量をQとする)を同時に流した時の圧力Pと、原料
ガスなしで不活性ガスのみを流した時の圧力Pを分岐
点近傍に設置した真空計により計測すれば、 原料ガス流量Qは前述の関係式を用いて、 Q=Q{(P/P)−1} で求められる。二つの排気路の一方または両方に設置し
た可変コンダクタンスで、両排気路のコンダクタンスが
等しくなるよう調節することにより、副排気路でQ
設定した後、流路を主排気路に切り換えれば、流量がわ
かった状態での成膜が可能となる。副排気路中では原料
ガスの熱変化は生じないため、Qはほぼ正確な原料ガ
ス流量となる。この流量値を逐次モニターしながら原料
容器の温度を制御することにより、あるいは原料容器出
口のコンダクタンスを制御することにより、原料ガスの
流量を制御することが可能となる。
(実施例) 第1図は本発明の実施例である。原料容器1はその外部
に巻かれたヒーター2で加熱されて、その内部のTIBA3
は容器外部に設置した熱電対101と原料容器温度調節器1
02によりなる温度制御機構によって一定温度、例えば、
50℃に保たれている。原料容器1の出口には可変コンダ
クタンスバルブ4が設置されており、原料容器1から出
てくる原料ガスの流量をここで可変できる。その先の配
管は、分岐点5、バルブ6を経て、反応室7へと接続さ
れている。反応室7内では導入されたガスが、特願昭62
−172374「成膜装置および方法」、および、特願昭63−
22463「薄膜作成方法」に示されたものと同様に、ヒー
ター8、熱電対801、温度制御器802で230℃に温度制御
された数枚のガス拡散板9により、第1段の熱変化を起
こすよう加熱される。そして、内部にヒーターを埋め込
み熱電対1001と温度制御器1002により温度制御された基
板ホルダー10上に設置され、約400℃に加熱された基板1
1上で、原料ガスは第2段階の熱変化を生じ、基板11上
にAl薄膜が堆積する。
生成ガスおよび未分解の原料ガスは、可変コンダクタン
ス12、合流点13を経てターボ分子ポンプ14および油回転
ポンプ15よりなる真空排気装置によって排気される。以
上の流路を主排気路と呼ぶ。
一方、分岐点5から分岐した配管はバルブ16、可変コン
ダクタンスバルブ17を経て、合流点13に接続されてい
る。ここを経由する流路を副排気路と呼ぶ。
なお、上述の可変コンダクタンスバルブ4、12、17は、
閉にした場合に完全密可能なものを用いている。完全密
封型でない可変コンダクタンスバルブを用いる場合には
適当なゲートバルブ等と組み合わせて用いればよい。
分岐点5の近傍には分岐点真空計として採用された圧力
測定用のキャパシタンスマノメータ18が設置されてい
る。反応室7内の圧力測定には反応室真空計として採用
された別のキャパシタンスマノメータ19が用いられる。
本実施例では、不活性ガスとしてArが採用されている。
このArガスは、後述のような主副排気路のコンダクタン
ス調整の目的の他、原料ガスのキャリアガスとしての役
割も持っている。このArガスはマスフローコントローラ
20で流量制御され、一部がバルブ21を経由して原料容器
1内へ、他がバルブ22を経由して分岐点5へ接続されて
いる。従って、これらの部材が、不活性ガス導入系を構
成している。原料容器1、反応室7、真空排気装置を接
続する各配管は、バルブを含めてすべてが図示しないリ
ボンヒーターにより約100℃に加熱され、原料TIBAの再
結露を防止している。また以上のバルブ、圧力計、MF
C、ヒーター等は、後述のようにマイクロプロセッサー3
0で集中的に制御されている。
本実施例の場合は、MFC20からのArキャリアガス流量、
原料容器1に設置されている熱電対101の出力信号、分
岐点5の近傍に設置したキャパシタンスマノメータ18か
らの出力信号、反応室7に設置したキャパシタンスマノ
メータ19からの出力信号、ガス拡散板9に取り付けられ
た熱電対801からの出力信号、基板ホルダー10上に設置
された熱電対1001からの出力信号、が入力信号としてマ
イクロプロセッサー30に入力されている。
また、マイクロプロセッサー30からは出力信号として、
原料容器1の設定温度の信号が原料容器温度調節器102
へ、Arガスの流量設定信号がMFC20へ、バルブ6,16,21,2
2の開閉信号がそれぞれのバルブへ、可変コンダクタン
スバルブ4、12、17の開口度設定用信号がそれぞれの可
変コンダクタンス制御器401、1201、1701へ、また、第
1段の熱変化を生じさせるためのガス拡散板9の温度設
定信号および第2段の熱変化を生じさせるための基板ホ
ルダー10の温度設定信号がそれぞれの温度制御器802、1
002へ出力されている。
上記のように構成されたCVD装置を用いて、原料流量の
制御された状態で成膜を行なう場合の手順を次に記述す
る。
まず初めに、成膜前の準備として主排気路と副排気路の
コンダクタンス調整4,12,17が等しくなるような可変コ
ンダクタンスの開口度の設定マイクロ・プロセッサに記
憶させる必要がある。
これを行なうには バルブ21を閉じ、可変コンダクタンスバルブ4を閉
じ、バルブ22を開いて所定の流量のArガスを配管の分岐
点5に導入する。
バルブ16を閉じ、バルブ6を開けて、まず主排気路
を動作させる。この時ガス拡散板9および基板ホルダー
10は室温にする。
可変コンダクタンス12の開口度を適宜任意の値に設定
し、そのときのキャパシタンスマノメータ18の圧力値P
を読み取る。
次に、バルブ6を閉じバルブ16を開けて副排気路を
動作させる。キャパシタンスマノメータ18の圧力値が先
に主排気路を動作させた時と同じ値Pになるよう可変
コンダクタンスバルブ17の開口度を設定する。
そのときの、分岐点5から見た実効排気速度Sは、Ar流
量をQ(これはMFC20で直読可能)とすれば、S=Q
/Pで求められる。
以上、、、の操作を繰り返すことで、可変コ
ンダクタンスバルブ12の開口度の関数として、両排気路
のコンダクタンスが等しくなるような可変コンダクタン
スバルブ17の開口度と、その時々の実効排気速度を得
る。
……(なお、これらの作業をいちいち手動で行なうのは
厄介であるが、前記のように各部はマイクロ・プロセッ
サに接続されているので、このマイクロ・プロセッサを
使用し、可変コンダクタンスバルグ12の開口度を連続的
に変化させるだけで、すべての作業を自動的に行なうこ
とが可能である。)以上に記述した前準備は、Arの流量
値を変える場合には、その流量値で再度やり直す必要が
ある。
次に、成膜は以下の手順で行なう。
(1) 基板ホルダー10とガス拡散板9の温度をそれぞ
れ所定値(約400℃と約230℃)に設定する。バルブ6、
16は閉じた状態で可変コンダクタンス12を全開にし、タ
ーボ分子ポンプ14で反応室7内を高真空(約3×10
Torr以下)に排気する。
(2) 次にロードロック装置(図示しない)を用いて
基板11を基板ホルダー10上に設置し、可変コンダクタン
スバルブ17の開口度を、可変コンダクタンスバルブ12の
所定の開口度(本例の場合は約20%、このとき成膜中の
反応室7内の圧力は約2Torrとなっていた)に応じた値
にする。
(3) 可変コンダクタンスバルブ12を閉、バルブ16を
開、バルブ22を閉、バルブ21を開、可変コンダクタンス
バルブ4を開にし、所定のAr流量Q(本例では150scc
m)でTIBAをバブリングする。キャパシタンスマノメー
タ18の圧力値Pを読むことによりそのときの原料ガス
の流量 Q=P×S−Q (Sはさきに求めておいた実効
排気速度)が計算される。
(4) 原料ガスの流量が所定の値(約30sccm)となる
ように原料容器1の温度と可変コンダクタンスバルブ4
の開口度を調節する。その後、一旦バルブ22を開にしバ
ブリングを停止する。可変コンダクタンスバルブ12を所
定の開口度(約20%)に設定した後、可変コンダクタン
スバル17を閉、バルブ16を閉にして主排気路に切り換え
る。ここでバルブ22を閉にするとバブリングが再び開始
され成膜が実行される。
成膜時の圧力Pをキャパシタンスマノメータ19で読み
取っておく。一定時間経過後、バルブ22を開にし、バブ
リングを停止して成膜は終了する。
(5) バルブ21、可変コンダクタンスバルブ4を閉に
し、Arガスを停止させた後、バルブ22、6を閉じ、可変
コンダクタンスバルブ12を開にして反応室7内を排気す
る。この後、成膜された基板がロードロック室を経由し
て外部に取り出される。
なお、成膜中の圧力を重視する場合には、主排気路の可
変コンダクタンス12を操作することで、圧力を所望の値
に制御しながら成膜を行ない、その後、排気路を副排気
路に切り換えて、そのときの流量を測定するという方法
を用いればよい。
さて上記のようにして、成膜時の原料ガスの流量に対し
て膜質が最適となる条件を探ることが可能となった。TI
BAは、従来は、実験条件を一定にしておいても、成膜を
繰り返すにつれて原料が少しづつ分解し蒸気圧の低い物
質DIBAH(ジイソブチルアルミニウムハイドライド)に
変化するため、TIBA本来の流量が次第に減少する傾向が
あり、再現性があまりよくなかったが、本実施例の装置
を用いることによりこの不都合は解消し、再現性よく良
質の鏡面をもつAl膜の作製が可能となった。
また、CVD法における基本的なプロセス・パラメータで
ある原料ガスの流量を確実に知り得たことにより、成膜
プロセスの最適条件を見いだす時間の大幅な短縮が達成
された。
またさらに、成膜中の圧力Pによって、バブリングす
ることにより発生したガス流量、即ち第1段、第2段の
熱変化により生じた生成ガスと未分解原料ガスとの合計
流量Q′が Q′=P・S−Q により計算され、 このQ′と実際の原料ガスの流量Qとから、次のよ
うに原料TIBAの分解比率xが求められる。このQ′は
未分解原料ガス流量と、生成ガス流量の和であり、TIBA
が完全に分解した場合、体積が4.5倍(このうち、イソ
ブチレンが3倍分、水素が1.5倍分発生している)に増
加するため、 Q′=(1−X)Q+4.5X・Q の関係式より、 X=(1/3.5){(Q′/Q)−1} となる。本実施例においては、 Q′=90sccm、Q=30sccm となり、導入したTIBAの約57%が成膜に利用されている
ことがわかった。
本発明の装置によって、効率的な成膜の指針が得られた
ことの意味は大きい。TIBAは大気に触れると発火する物
質である。CVD装置中でこれを効率よく分解して危険な
ガスを減少させ、最適なプロセスを見い出だす上で、上
記した成膜方法は極めて有用である。
以上、本発明をTIBAを用いたAl−CVDに限定して説明し
たが、本発明はこれのみにとらわれるものであるはな
い。蒸気圧の非常に低い液体および固体原料を用いたCV
D法による成膜においては、本発明による装置の果たす
役割は大きく、特に酸化物高温超伝導体のCVDには有用
である。
(発明の効果) 以上述べたように、従来流量測定が非常に困難であった
飽和蒸気圧の非常に低い物質を原料としたCVDにおい
て、本発明の装置を用いることにより確実な原料ガスの
流量の測定・制御が可能となり、再現性よく良質の薄膜
作成が可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるCVD装置の一実施例を示したもの
である。 第2図は従来のCVD装置とTIBAを用いて作成したAl薄膜
の鏡面反射率の、第1の熱変化温度と流量Q′に対す
る依存性を示したものである。 第3図は従来のMFCの動作原理を示したもの。 第4図は、従来のCVD装置を示す図である。 1……原料容器、7……反応室、4,12,17……可変コン
ダクタンスバルブ、5……分岐点、6,16……バルブ、18
……分岐点真空計としてのキャパシタンスマノメータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料容器、反応室、真空排気装置およびそ
    れらを接続する配管、バルブを備えたCVD装置におい
    て、 原料容器、反応室、真空排気装置をこの順に経由する主
    排気経路と;主排気経路と分岐点で分かれて原料容器か
    ら直接に真空排気装置に至る副排気経路と;これら二つ
    の排気経路を互いに独立に開閉できるバルブと;両排気
    路の分岐点近傍に設けた分岐点真空計と;既知流量の不
    活性ガスを分岐点に導入する不活性ガス導入系と;分岐
    点真空計の測定値に応じて主排気経路と副排気経路のコ
    ンダクタンスを等しくすることによって原料容器から反
    応室への原料ガスの流量を知ることを可能にするコンダ
    クタンス調整手段と; を設置したことを特徴とするCVD装置。
  2. 【請求項2】該原料容器の回りに設けられた温度調整用
    のヒーターと、このヒーターを用い、該分岐点真空計の
    出力に応じて原料ガスの流量が所定の値になるように該
    原料容器の温度を制御する温度制御機構とを備えたこと
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のCVD装置。
  3. 【請求項3】該コンダクタンス調整手段は、該原料容器
    のガス出口に設けられた可変コンダクタンスバルブを備
    え、且つ、該分岐点真空計の出力に応じて、この可変コ
    ンダクタンスバルブの開口度を調整する制御器を備えた
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のCVD装
    置。
JP63258015A 1988-10-13 1988-10-13 Cvd装置 Expired - Fee Related JPH0663095B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63258015A JPH0663095B2 (ja) 1988-10-13 1988-10-13 Cvd装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63258015A JPH0663095B2 (ja) 1988-10-13 1988-10-13 Cvd装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02104667A JPH02104667A (ja) 1990-04-17
JPH0663095B2 true JPH0663095B2 (ja) 1994-08-17

Family

ID=17314345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63258015A Expired - Fee Related JPH0663095B2 (ja) 1988-10-13 1988-10-13 Cvd装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0663095B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0548990B1 (en) * 1991-12-26 1997-03-12 Canon Kabushiki Kaisha Chemical vapor deposition method for forming a deposited film with the use of a liquid raw material and apparatus suitable for practising said method
JP4365785B2 (ja) * 2002-07-10 2009-11-18 東京エレクトロン株式会社 成膜装置
JP5060375B2 (ja) * 2008-04-21 2012-10-31 株式会社日立国際電気 基板処理装置および半導体装置の製造方法
JP7094172B2 (ja) * 2018-07-20 2022-07-01 東京エレクトロン株式会社 成膜装置、原料供給装置及び成膜方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4640221A (en) * 1985-10-30 1987-02-03 International Business Machines Corporation Vacuum deposition system with improved mass flow control
JPS6328875A (ja) * 1986-07-23 1988-02-06 Anelva Corp ガス導入方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02104667A (ja) 1990-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4640221A (en) Vacuum deposition system with improved mass flow control
US4717596A (en) Method for vacuum vapor deposition with improved mass flow control
EP0875595B1 (en) Process-gas supply apparatus
CN101065514B (zh) 用于测量固态前驱体传输系统中的流率的方法和系统
JP3238441B2 (ja) 基板に気相から表面層を設ける方法およびかかる方法を実施するための装置
KR100222344B1 (ko) 화학 기상 성장 장치
US20050181129A1 (en) Sub-atmospheric pressure delivery of liquids, solids and low vapor pressure gases
US4504521A (en) LPCVD Deposition of tantalum silicide
JPH0645256A (ja) ガスパルスの供給方法およびこれを用いた成膜方法
US5279857A (en) Process for forming low resistivity titanium nitride films
KR20020032341A (ko) 기상 증착 방법 및 장치
JP2001220677A (ja) 薄膜製造方法及び薄膜製造装置
WO2002058115A2 (en) Method for deposit copper on metal films
JP2564482B2 (ja) 堆積膜形成装置
JPH0663095B2 (ja) Cvd装置
JP3469420B2 (ja) Cvd成膜方法
US6065489A (en) Ozone flow rate control device
US20030140857A1 (en) Apparatus and method for low pressure CVD deposition of tungsten and tungsten nitride
US6060391A (en) Vapor phase growth method
JPH0718449A (ja) 高温気体定流量発生装置およびプロセス装置
JPH0364473A (ja) コールドウォールcvd反応器における窒化チタンの蒸着
JPH04311036A (ja) 絶縁膜形成方法
KR102650417B1 (ko) 실리콘 산화막을 에칭하는 방법, 장치 및 시스템
JP2584633B2 (ja) 超電導薄膜作成装置
JP5456221B2 (ja) 制御された有機蒸気及び不活性ガス混合物の発生方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070817

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080817

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees