JPH0662953B2 - 耐久性に優れた地盤注入剤 - Google Patents
耐久性に優れた地盤注入剤Info
- Publication number
- JPH0662953B2 JPH0662953B2 JP60219855A JP21985585A JPH0662953B2 JP H0662953 B2 JPH0662953 B2 JP H0662953B2 JP 60219855 A JP60219855 A JP 60219855A JP 21985585 A JP21985585 A JP 21985585A JP H0662953 B2 JPH0662953 B2 JP H0662953B2
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- Japan
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- sio
- colloidal silica
- agent
- water
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- Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐久性の極めて優れた無公害型地盤注入剤に関
するものである。
するものである。
軟弱地盤の改良には水ガラスを主剤とする薬材を注入す
る方法が一般的にとられている。
る方法が一般的にとられている。
水ガラス系薬材は安価であり、ゲル化時間の調節も容易
であるが大きな欠点が2つある。
であるが大きな欠点が2つある。
1つは水ガラスが強アルカリ性物質であるため酸性反応
剤を用いても実用上可能なゲル化時間を得るには硬化物
はアルカリ性にならざるを得ず、溶脱したアルカリによ
り地下水が汚染されることである。理論上は水ガラスに
含まれるアルカリ量と当量の酸性物質を加えて中和すれ
ば中性の硬化物が得られるが、この様な量の酸性物質を
加えると瞬時に不均一なゲル体を生じ実用上使用不能と
なるため一般的にはアルカリ相当量以下の酸性物質を硬
化剤として使用しており、従つて上記の様な地下水のア
ルカリ汚染という問題がついて廻る。もう1つの大きな
欠点は硬化物から徐々に未反応水ガラスが溶出し、結果
として硬化物の強度が低下してくることである。従つ
て、短期間の地盤改良を目的とする場合には問題ない
が、例えばダム建設時の地盤改良の様に耐久性が必要と
される場合は好ましくない。
剤を用いても実用上可能なゲル化時間を得るには硬化物
はアルカリ性にならざるを得ず、溶脱したアルカリによ
り地下水が汚染されることである。理論上は水ガラスに
含まれるアルカリ量と当量の酸性物質を加えて中和すれ
ば中性の硬化物が得られるが、この様な量の酸性物質を
加えると瞬時に不均一なゲル体を生じ実用上使用不能と
なるため一般的にはアルカリ相当量以下の酸性物質を硬
化剤として使用しており、従つて上記の様な地下水のア
ルカリ汚染という問題がついて廻る。もう1つの大きな
欠点は硬化物から徐々に未反応水ガラスが溶出し、結果
として硬化物の強度が低下してくることである。従つ
て、短期間の地盤改良を目的とする場合には問題ない
が、例えばダム建設時の地盤改良の様に耐久性が必要と
される場合は好ましくない。
水ガラス系薬材の欠点を改良した方法として次の方法が
知られている。
知られている。
1つは水ガラスを硫酸の様な強酸中に加え酸性珪酸水溶
液をつくり、これを主剤としてアルカリ性硬化剤で中和
硬化させる方法である。
液をつくり、これを主剤としてアルカリ性硬化剤で中和
硬化させる方法である。
この方法は地下水のアルカリ汚染を改良した好ましい方
法であるがゲル化時間の調整が難かしいという欠点があ
る。又、耐久性については、強度が時間の経過と共に増
加する点、及び硬化物からのSiO2溶脱が一般の水ガラス
系薬材に比べ少ないことからかなり優れているが充分な
ものとはいえない。
法であるがゲル化時間の調整が難かしいという欠点があ
る。又、耐久性については、強度が時間の経過と共に増
加する点、及び硬化物からのSiO2溶脱が一般の水ガラス
系薬材に比べ少ないことからかなり優れているが充分な
ものとはいえない。
別の方法として水ガラスからNa+イオンを除去してつく
られたコロイダルシリカを主剤とし、多価金属塩で硬化
させる方法が知られている。この方法は既にアルカリ分
を除去した原料を用いることから地下水のアルカリ汚染
という問題がない。
られたコロイダルシリカを主剤とし、多価金属塩で硬化
させる方法が知られている。この方法は既にアルカリ分
を除去した原料を用いることから地下水のアルカリ汚染
という問題がない。
しかしながら、コロイダルシリカと多価金属塩を硬化さ
せる場合、いくつかの欠点がある。その1つは注入材を
充分地中に浸透させるためには長いゲル化時間が必要と
されるが、多価金属塩を硬化剤とする場合は、長いゲル
化時間をとろうとすると粘度が徐々に上昇する上、ゲル
も弱く実用的でないということである。
せる場合、いくつかの欠点がある。その1つは注入材を
充分地中に浸透させるためには長いゲル化時間が必要と
されるが、多価金属塩を硬化剤とする場合は、長いゲル
化時間をとろうとすると粘度が徐々に上昇する上、ゲル
も弱く実用的でないということである。
また、硬化物の初期強度が弱いという欠点もある。又、
硬化物からのSiO2溶脱量も水ガラス系に比べれば大幅に
少ないものの高耐久性と云うには不充分である。
硬化物からのSiO2溶脱量も水ガラス系に比べれば大幅に
少ないものの高耐久性と云うには不充分である。
本発明は上記各技術の欠点を補つた地盤注入剤を提供す
るものであるが、特に強度が時間と共に増加し、SiO2溶
脱率が1%以下と耐久性において非常に優れた地盤注入
剤を提供するものである。
るものであるが、特に強度が時間と共に増加し、SiO2溶
脱率が1%以下と耐久性において非常に優れた地盤注入
剤を提供するものである。
即ち、本発明は平均粒径5−20mμのコロイダルシシリ
カを主剤とし、NaCl及び/又はKClを硬化剤とし、硬化
剤の量を〔NaCl及び/又はKCl〕/SiO2重量比=0.1〜0.
4としてなる地盤注入剤である。
カを主剤とし、NaCl及び/又はKClを硬化剤とし、硬化
剤の量を〔NaCl及び/又はKCl〕/SiO2重量比=0.1〜0.
4としてなる地盤注入剤である。
このコロイダルシリカは珪酸ソーダの希薄溶液から陽イ
オン交換樹脂によりアルカリ分を除去し、急速加熱する
ことにより各種粒子のものが得られるが本発明の目的に
は平均粒子径が5mμ〜20mμのものが良い。このよ
うに粒子径を規定する理由は次の通りである。
オン交換樹脂によりアルカリ分を除去し、急速加熱する
ことにより各種粒子のものが得られるが本発明の目的に
は平均粒子径が5mμ〜20mμのものが良い。このよ
うに粒子径を規定する理由は次の通りである。
粒子径が大きくなると硬化物の初期強度が小さくなる傾
向があり、又硬化物からのSiO2溶脱率も増加する。又、
粒子径が小さくなると初期強度は増加するが、小さくな
りすぎると硬化物からのSiO2溶出が増加する傾向があり
耐久性の面から好ましくない。
向があり、又硬化物からのSiO2溶脱率も増加する。又、
粒子径が小さくなると初期強度は増加するが、小さくな
りすぎると硬化物からのSiO2溶出が増加する傾向があり
耐久性の面から好ましくない。
従つて、地盤注入の目的のためには通常固結砂の一軸圧
縮強度が2kg/cm2以上であることを必要とするが、経済
性の面からこれを出来るだけ少量のSiO2量で達成し、か
つ硬化物からのSiO2溶脱が少なく、耐久性が優れたもの
とするためにはコロイダルシリカの平均粒径を5mμ〜
20mμとすることが必要である。
縮強度が2kg/cm2以上であることを必要とするが、経済
性の面からこれを出来るだけ少量のSiO2量で達成し、か
つ硬化物からのSiO2溶脱が少なく、耐久性が優れたもの
とするためにはコロイダルシリカの平均粒径を5mμ〜
20mμとすることが必要である。
次に、上記コロイダルシリカの硬化剤としては、コロイ
ダルシリカの電荷を中和するタイプのものが、初期強度
を大きくし、且つ硬化物からのSiO2溶出を抑える点から
好ましい。この様な硬化剤としてアルカリ金属の中性塩
が用いられる。
ダルシリカの電荷を中和するタイプのものが、初期強度
を大きくし、且つ硬化物からのSiO2溶出を抑える点から
好ましい。この様な硬化剤としてアルカリ金属の中性塩
が用いられる。
本発明の地盤注入剤に使用する硬化剤はNaCl及び/又は
KClである。Ca,Mg,Al塩の様にシリカのシラノール基と
反応、架橋し、硬化するタイプの硬化剤は硬化物からの
SiO2溶脱を防ぎ、耐久性をあげようとする本発明の目的
には好ましくない。
KClである。Ca,Mg,Al塩の様にシリカのシラノール基と
反応、架橋し、硬化するタイプの硬化剤は硬化物からの
SiO2溶脱を防ぎ、耐久性をあげようとする本発明の目的
には好ましくない。
硬化剤の使用量はアルカリ金属中性塩/SiO2重量比=0.
1〜0.4である。その理由は、塩の添加量があまりに多く
なると硬化物からのSiO2溶出が促進されることになり、
又、少なすぎると硬化に時間がかかりすぎ注入剤が流出
し目的を達成しない恐れがある上、初期強度が小さく、
SiO2溶脱率も増加するためである。
1〜0.4である。その理由は、塩の添加量があまりに多く
なると硬化物からのSiO2溶出が促進されることになり、
又、少なすぎると硬化に時間がかかりすぎ注入剤が流出
し目的を達成しない恐れがある上、初期強度が小さく、
SiO2溶脱率も増加するためである。
次に注入剤のpHについては、地下水の酸、アルカリ汚染
の防止、残アルカリによるSiO2の溶出防止、硬化速度の
コントロールのしやすさという要因を考慮するとpH5〜
10の範囲、好ましくはpH6〜9の範囲がよい。
の防止、残アルカリによるSiO2の溶出防止、硬化速度の
コントロールのしやすさという要因を考慮するとpH5〜
10の範囲、好ましくはpH6〜9の範囲がよい。
そのため必要とあらば、コロイダルシリカとアルカリ金
属中性塩との組合せにさらに無機酸や酸性塩を加え目的
のpH範囲とし、注入するのがよい。
属中性塩との組合せにさらに無機酸や酸性塩を加え目的
のpH範囲とし、注入するのがよい。
以上の条件を満足した本発明の地盤注入剤は有機物を含
まず中性領域であるため地下水汚染の心配がない上、ゲ
ル化までの粘度変化が小さく地中への浸透が良く、硬化
物は初期強度も大きい上時間と共に強度が増加する。
まず中性領域であるため地下水汚染の心配がない上、ゲ
ル化までの粘度変化が小さく地中への浸透が良く、硬化
物は初期強度も大きい上時間と共に強度が増加する。
さらに硬化物からのSiO2溶出は長期に亘りほとんど零に
近くダム建設時の地盤改良の様に耐久性が要求される用
途には好適な注入剤である。
近くダム建設時の地盤改良の様に耐久性が要求される用
途には好適な注入剤である。
以下、実施例をもつて本発明を詳述する。
〈使用材料〉 1)コロイダルシリカ 次の製品を用いた。平均粒径は次の方法により求めた。
柴田科学器械工業(株)製迅速表面積測定装置SA−1
000型により表面積を測定した後比表面積を算出し、
次式により平均粒径を求めた。
000型により表面積を測定した後比表面積を算出し、
次式により平均粒径を求めた。
参考文献 (1)J.H.Balthis,U.S.P2,614,994(1952) (2)J.H.L.Watson,Anal.Chem.20,576(1948) 平均粒径 製 品 名 46mμ ナルコール2350(ナルコ社製) 23mμ アデライトAT−50(旭電化工業製) 12mμ アデライトAT−30(同上) 8mμ アデライトAT−20Q(同上) 5mμ 下記の方法で調製した 珪酸ソーダJIS3号品(旭電化工業(株)製品、SiO2
29.0%、Na2O 9.0%)を水で希釈し、SiO2 5.8%、Na2
O 1.8%の希釈品を得、これを水素型陽イオン交換樹脂
(オルガノ(株)製品、アンバーライトIR−120
B)塔に通液し、SiO2 5.8%の酸性珪酸水溶液を得た。
29.0%、Na2O 9.0%)を水で希釈し、SiO2 5.8%、Na2
O 1.8%の希釈品を得、これを水素型陽イオン交換樹脂
(オルガノ(株)製品、アンバーライトIR−120
B)塔に通液し、SiO2 5.8%の酸性珪酸水溶液を得た。
この液をアルカリ水中に注入し、SiO2濃度4%、pH9と
した後90℃まで加熱し、2時間攪拌してコロイダルシ
リカ母液を得た。この母液を濃縮しSiO2含量30重量%
のコロイダルシリカ液を調製した。
した後90℃まで加熱し、2時間攪拌してコロイダルシ
リカ母液を得た。この母液を濃縮しSiO2含量30重量%
のコロイダルシリカ液を調製した。
平均粒径を測定した所5mμであつた。
2)酸性シルカゾル 次の方法で調製し使用した。
95%硫酸6mlを水44mlに加え、この液を激しく攪拌
しながらそれに珪曹JIS3号品30mlを水20mlで希
釈した液を注ぎ入れ調製した。
しながらそれに珪曹JIS3号品30mlを水20mlで希
釈した液を注ぎ入れ調製した。
3)珪曹(JIS3号) 旭電化工業製を用いた。
その他の材料は試薬1級品を使用した。
実施例1 コロイダルシリカ(旭電化工業製AT−30、SiO2濃度
30%、平均粒径12mμ、pH9.3)100mlと、7g
のKClを100mlの水に溶解した硬化剤液とを20℃で
混合した。
30%、平均粒径12mμ、pH9.3)100mlと、7g
のKClを100mlの水に溶解した硬化剤液とを20℃で
混合した。
ここで使用したコロイダルシリカ(アデライトAT−30)
の比重は1.21であり、KCl/SiO2の重量比は、7/(100
×1.21×0.3)=0.19である。
の比重は1.21であり、KCl/SiO2の重量比は、7/(100
×1.21×0.3)=0.19である。
この混合液のpHは8.5であり、1分40秒後に均一なゲ
ル化物となつた。次の方法でサンドゲルを調製し、一軸
圧縮強度を測定した。直径5cm、高さ10cmの円筒型金
型に上記混合液130mlを加えた後豊浦標準砂300g
を加え、全体を固化させた。表面を平滑にした後脱型
し、20℃で水中養成した。このサンドゲルの一軸圧縮
強度を測定し以下の結果を得た。
ル化物となつた。次の方法でサンドゲルを調製し、一軸
圧縮強度を測定した。直径5cm、高さ10cmの円筒型金
型に上記混合液130mlを加えた後豊浦標準砂300g
を加え、全体を固化させた。表面を平滑にした後脱型
し、20℃で水中養成した。このサンドゲルの一軸圧縮
強度を測定し以下の結果を得た。
養生日数 一軸圧縮強度(kg/cm2) 1日 2.5 7日 3.9 14日 5.6 28日 6.9 又、このサンドゲルからのSiO2の溶脱量及び透水係数を
求めるため次の実験を行つた。
求めるため次の実験を行つた。
このサンドゲルを金属製円筒容器の中央に鉛直に立て、
周囲にペントナイトをすきまがない様に詰める。次にこ
の透水円筒容器の上下面にふたをし、0.5kg/cm2の水頭
圧で連続透水をした。
周囲にペントナイトをすきまがない様に詰める。次にこ
の透水円筒容器の上下面にふたをし、0.5kg/cm2の水頭
圧で連続透水をした。
浸透水中に含まれるSiO2量はモリブデン酸アンモニウム
による比色定量法により測定した。
による比色定量法により測定した。
透水試験は303日間連続して行つたが透水は初期30
日間見られたが以後はまつたくなかつた。
日間見られたが以後はまつたくなかつた。
初期の透水係数は2×10-7cm/secであつた。30日間
の透水中に含まれる溶脱SiO2の総量は供試体に含まれる
全SiO2量の0.2%であつた。
の透水中に含まれる溶脱SiO2の総量は供試体に含まれる
全SiO2量の0.2%であつた。
又、303日間透水試験を行つた供試体につき試験後一
軸圧縮強度を調べた所7.8kg/cm2を示し、7日間の強度
の2倍であつた。
軸圧縮強度を調べた所7.8kg/cm2を示し、7日間の強度
の2倍であつた。
以上の結果から本発明の注入剤が優れた止水効果と耐久
性を有することがわかる。
性を有することがわかる。
実施例2〜4、比較例1〜2 コロイダルシリカの粒子径と硬化物強度及び硬化物から
のSiO2溶脱量との関係を調べるため次の実験を行つた。
のSiO2溶脱量との関係を調べるため次の実験を行つた。
平均粒子径が5mμ、8mμ、12mμ、23mμ、4
6mμの5種のコロイダルシリカを主剤とし、硬化剤と
してKClを用いてSiO2含量16wt%、KCl/SiO2=20wt%
の注入液を調製し、実施例1と同一の方法でサンドゲル
を調製した。
6mμの5種のコロイダルシリカを主剤とし、硬化剤と
してKClを用いてSiO2含量16wt%、KCl/SiO2=20wt%
の注入液を調製し、実施例1と同一の方法でサンドゲル
を調製した。
一軸圧縮強度は上記サンドゲルを20℃で水中養生し、
1日後及び7日後に測定した。結果を表1に示す。
1日後及び7日後に測定した。結果を表1に示す。
又、サンドゲルからのSiO2溶脱量は、実施例1と同一の
装置及び方法で3週間透水試験を行い、透水中のSiO2総
量と供試体中の全SiO2量との比率を求めた。結果を表2
に示す。
装置及び方法で3週間透水試験を行い、透水中のSiO2総
量と供試体中の全SiO2量との比率を求めた。結果を表2
に示す。
以上の実験結果から、コロイダルシリカの粒径が本発明
の範囲より大きくなると、初期強度が小さくなる。SiO2
溶脱率は粒径が大きくなると増大し、又小さくなりすぎ
ると増加の傾向が見られる。
の範囲より大きくなると、初期強度が小さくなる。SiO2
溶脱率は粒径が大きくなると増大し、又小さくなりすぎ
ると増加の傾向が見られる。
地盤注入目的のためには通常固結砂の一軸圧縮強度は注
入直後で2kg/cm2以上必要とされること、又SiO2溶脱率
は出来るだけ少ない事が好ましい。このことから高耐久
性地盤注入剤としては平均粒子径5mμ〜20mμが良
いといえる。
入直後で2kg/cm2以上必要とされること、又SiO2溶脱率
は出来るだけ少ない事が好ましい。このことから高耐久
性地盤注入剤としては平均粒子径5mμ〜20mμが良
いといえる。
実施例5 平均粒径8mμのコロイダルシリカ(旭電化工業製AT
−20Q、SiO2濃度20wt%、pH9.5)150mlと、10
gのNaclを100mlの水に溶解した硬化剤液を20℃で
混合した。
−20Q、SiO2濃度20wt%、pH9.5)150mlと、10
gのNaclを100mlの水に溶解した硬化剤液を20℃で
混合した。
ここで使用したコロイダルシリカ(アデライトAT−20
Q)の比重は1.13であり、KCl/SiO2の重量比は、10/(150
×1.13×0.2)=0.29である。
Q)の比重は1.13であり、KCl/SiO2の重量比は、10/(150
×1.13×0.2)=0.29である。
この混合液のpHは8.6であり、1分20秒後に均一なゲ
ル化物となつた。
ル化物となつた。
この混合液を用い実施例1と同一の方法でサンドゲルを
調製し3週間後の一軸圧縮強度及び3週間のSiO2溶脱率
を測定した。一軸圧縮強度は6.8kg/cm2、SiO2溶脱率は
0.3%であつた。
調製し3週間後の一軸圧縮強度及び3週間のSiO2溶脱率
を測定した。一軸圧縮強度は6.8kg/cm2、SiO2溶脱率は
0.3%であつた。
実施例6 実施例1で用いたコロイダルシリカ(旭電化工業製AT
−30)100mlと、100mlの水にKCl4g及びNaHSO
41gを溶解した硬化剤液とを20℃で混合した。
−30)100mlと、100mlの水にKCl4g及びNaHSO
41gを溶解した硬化剤液とを20℃で混合した。
ここで、KCl/SiO2の重量比は、4/(100×1.21×0.3)=
0.11である。
0.11である。
この混合液のpHは6.9であり30分後に均一なゲル化物
となつた。ゲル化までの粘度変化を測定した所混合直後
の粘度が7cpであり、28分後の粘度は10cpとゲル化
直前までほとんど変化なく地中への浸透性が優れている
ことが判る。
となつた。ゲル化までの粘度変化を測定した所混合直後
の粘度が7cpであり、28分後の粘度は10cpとゲル化
直前までほとんど変化なく地中への浸透性が優れている
ことが判る。
比較例3−7 本発明の内容をより明確にするために先行技術との比較
を行い第3表に示した。
を行い第3表に示した。
一軸圧縮強度及びSiO2溶出率は実施例1と同一方法によ
り測定した。使用したコロイダルシリカの平均粒径は1
2mμであり、SiO2含量は30重量%である。
り測定した。使用したコロイダルシリカの平均粒径は1
2mμであり、SiO2含量は30重量%である。
表3中の比較例3、4より平均粒径12mμのコロイダ
ルシリカを用いても硬化剤に塩化カルシウムや塩化マグ
ネシウムを用いた場合は初期強度が弱く、又SiO2溶脱率
も大きい。
ルシリカを用いても硬化剤に塩化カルシウムや塩化マグ
ネシウムを用いた場合は初期強度が弱く、又SiO2溶脱率
も大きい。
又、比較例5に示した様に硬化剤として硫酸アルミニウ
ムを用いた場合はゲルが極めて弱く実用的でない。
ムを用いた場合はゲルが極めて弱く実用的でない。
比較例6に酸性シリカゾルの場合を示したが、この場合
は強度的には優れているが、SiO2溶脱率はコロイダルシ
リカ系に比べ大きい。
は強度的には優れているが、SiO2溶脱率はコロイダルシ
リカ系に比べ大きい。
比較例7に水ガラス系の代表として重炭酸ソーダ中和型
のグラウト剤との比較を示したが、この場合は強度の経
時低下及び大量のSiO2溶脱が観測された。
のグラウト剤との比較を示したが、この場合は強度の経
時低下及び大量のSiO2溶脱が観測された。
比較例8、9 本発明の内容をより明確にするために先行技術との比較
を行い表4に示した。
を行い表4に示した。
使用したコロイダルシリカの平均粒径は12mμであり、
SiO2含量は30%である(実施例1で使用したアデライト
AT-30)。実施例1と同様に実験を行ったところ、比較
例8では硬化剤の量比が本発明範囲を下回っているた
め、ゲルタイムが1日以上となり、ホモゲル強度も弱く
実用上使用不可能である。尚、通常、溶液型のものでも
ゲルタイムは長くても1時間程度であり、水による希釈
でゲル化しない場合も考慮すると、このようなゲルタイ
ムの長い配合のものを注入することはない。
SiO2含量は30%である(実施例1で使用したアデライト
AT-30)。実施例1と同様に実験を行ったところ、比較
例8では硬化剤の量比が本発明範囲を下回っているた
め、ゲルタイムが1日以上となり、ホモゲル強度も弱く
実用上使用不可能である。尚、通常、溶液型のものでも
ゲルタイムは長くても1時間程度であり、水による希釈
でゲル化しない場合も考慮すると、このようなゲルタイ
ムの長い配合のものを注入することはない。
又、比較例8は硬化剤の量比が本発明範囲を上回る例で
あり、ゲルタイム測定のために主剤とゲル化調整剤を混
合すると、無機塩濃度が高いために瞬間的に塩析により
沈澱ができ、本発明のように均一で、数分で強度の大き
くなるゲルは得られなかった。
あり、ゲルタイム測定のために主剤とゲル化調整剤を混
合すると、無機塩濃度が高いために瞬間的に塩析により
沈澱ができ、本発明のように均一で、数分で強度の大き
くなるゲルは得られなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮治 智 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 三輪 求 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 友田 禮郎 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−93787(JP,A) 特開 昭59−93788(JP,A) 特開 昭60−20992(JP,A) 特開 昭59−179579(JP,A) 特開 昭58−103586(JP,A) 特開 昭54−73407(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】平均粒径5−20mμのコロイダルシシリ
カを主剤とし、NaCl及び/又はKClを硬化剤とし、硬化
剤の量を〔NaCl及び/又はKCl〕/SiO2重量比=0.1〜0.
4としてなる地盤注入剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60219855A JPH0662953B2 (ja) | 1985-10-02 | 1985-10-02 | 耐久性に優れた地盤注入剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60219855A JPH0662953B2 (ja) | 1985-10-02 | 1985-10-02 | 耐久性に優れた地盤注入剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6279286A JPS6279286A (ja) | 1987-04-11 |
JPH0662953B2 true JPH0662953B2 (ja) | 1994-08-17 |
Family
ID=16742112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60219855A Expired - Lifetime JPH0662953B2 (ja) | 1985-10-02 | 1985-10-02 | 耐久性に優れた地盤注入剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0662953B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4908184B2 (ja) * | 2006-12-25 | 2012-04-04 | 日本化学工業株式会社 | 地盤注入用グラウト材及び地盤注入工法 |
JP4696200B2 (ja) * | 2009-02-12 | 2011-06-08 | 強化土株式会社 | 地盤注入工法 |
JP2012077307A (ja) * | 2011-11-18 | 2012-04-19 | Nippon Chem Ind Co Ltd | 地盤注入用グラウト材及び地盤注入工法 |
JP6065218B2 (ja) * | 2013-05-01 | 2017-01-25 | 清水建設株式会社 | 溶液型グラウト材の製造方法及びその製造装置 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5473407A (en) * | 1977-11-22 | 1979-06-12 | Central Glass Co Ltd | Injection agent for eliminating subsoil pollution |
JPS58103586A (ja) * | 1981-12-16 | 1983-06-20 | Onoda Cement Co Ltd | 無公害注入工法 |
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JPS5993787A (ja) * | 1982-11-20 | 1984-05-30 | Kyokado Eng Co Ltd | 地盤固結法 |
JPS59179579A (ja) * | 1983-03-29 | 1984-10-12 | Onoda Cement Co Ltd | 薬液注入工法 |
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-
1985
- 1985-10-02 JP JP60219855A patent/JPH0662953B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6279286A (ja) | 1987-04-11 |
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