JPH0155679B2 - - Google Patents

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JPH0155679B2
JPH0155679B2 JP58247680A JP24768083A JPH0155679B2 JP H0155679 B2 JPH0155679 B2 JP H0155679B2 JP 58247680 A JP58247680 A JP 58247680A JP 24768083 A JP24768083 A JP 24768083A JP H0155679 B2 JPH0155679 B2 JP H0155679B2
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injection
aqueous solution
sio
silicic acid
acid aqueous
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Shunsuke Shimada
Satoshi Myaji
Motomu Miwa
Shuichi Tada
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Adeka Corp
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Asahi Denka Kogyo KK
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は強度、耐久性に優れかつ公害を防止す
る薬液を注入し得る地盤注入装置に関する。 軟弱地盤の改良には水ガラスを主剤とする薬材
を注入する方法が一般的にとられている。 水ガラス系薬材は安価であり、ゲル化時間の調
節も容易であるが大きな欠点が2つある。 1つは水ガラスが強アルカリ性物質であるため
酸性反応剤を用いても実用上可能なゲル化時間を
得るには硬化物はアルカリ性にならざるを得ず、
溶脱したアルカリにより地下水が汚染されること
である。 理論上は水ガラスに含まれるアルカリ量を当量
の酸性物質を加えて中和すれば中性の硬化物が得
られるが、この様な量の酸性物質を加えると瞬時
に不均一なゲル体を生じ実用上使用不能なため一
般的にはアルカリ相当量以下の酸性物質を硬化剤
として使用しており、従つて上記の様な地下水の
アルカリ汚染という問題がついて廻る。もう1つ
の大きな欠点は硬化物の耐久性が劣るという問題
である。 硬化物から徐々に未反応水ガラス及び、硬化剤
と水ガラスとの反応により生じた塩が溶出し、結
果として硬化物の強度が低下してくる。 従つて、短期間の地盤改良を目的とする場合は
問題ないが例えばダム建設時の地盤改良の様に耐
久性が必要とされる場合には好ましくない。 これら水ガラス系薬剤の欠点を改良した次の様
な方法がある。1つは硫酸の様な強酸中に水ガラ
スを加え酸性珪酸水溶液をつくり、これを主剤と
してアルカリ性硬化剤で中和硬化させる方法であ
る。 この方法は地下水のアルカリ汚染を改良した好
ましい方法であるが主剤中には酸と水ガラスのア
ルカリにより生成したNa2SO4の様な塩を多量に
含有しているため、この塩の溶出に伴なう地下水
の水質変化に難点がある。更に強酸によりPHを変
化させてゲル化時間を調整する方法は、ゲル化時
間があまりに急激に変化しすぎてゲル化時間の調
整が困難であるという問題がある。 又、上記酸性珪酸水溶液は、酸性域では長いゲ
ル化時間を保持するが、これにアルカリを加えて
中性領域でゲル化せしめる場合には、ゲル化時間
が大巾に短縮してしまい、PHが5〜8付近の間で
は、ゲル化時間が数分〜数秒となり、充分な浸透
性が得られないという問題があり、充分な浸透性
が得られないという問題があつた。 別の方法として中性コロイダルシリカを主剤と
する方法もある。この方法は一般に中性シリカゾ
ルとして市販されている商品、即ち、イオン交換
樹脂を通して得られる活性珪酸水溶液(不安定珪
酸水溶液)を加熱等により分子量数万あるいはそ
れ以上に縮合安定化し、次いでSiO2含量20〜30
%に濃縮したものであり、直径10mμ程度の粒子
の分散体を主剤とする方法である。 この中性コロイダルシリカは従来繊維処理剤、
紙のスベリ防止剤、塗料添加剤等を主用途とした
商品であるためこの目的に合致した、安定性、粒
子径、濃度に調整され、安定化されている。 本発明者等の研究によれば、このような安定化
された中性コロイダルシリカを地盤固結剤として
用いようとする場合、SiO2濃度を非常に高くし
なければ注入目的を達するだけの強度を得ること
が出来ず、特に初期強度が小さいため流水により
ゲルが流されてしまうという欠点がある。即ち、
地盤注入の目的のためには通常固結砂の一軸圧縮
強度が2Kg/cm2以上を必要とするが、通常の水ガ
ラスグラウトは、そのために水ガラス濃度として
30(重量)%以上を用いている。これはSiO2濃度
に換算すると、ほぼ9(重量)%以上に相当する。
ところが、上述した中性コロイダルシリカを用い
て上記強度を得るにはSiO2濃度が20(重量)%以
上を要することが判つた。 本発明は上記各技術の欠点を補い、公害の心配
がなく強度、耐久性に優れた経済的な地盤改良剤
を用いる地盤注入工法を実施するための注入装置
を提供するものである。 前述の目的を達成するため、本発明注入装置に
よれば、水溶性珪酸塩貯溜槽から注入パイプまで
の注入系統中に陽イオン交換樹脂を充填したアル
カリ除去装置を設けたことを特徴とする。 以下、本発明を具体的に詳述する。 本発明にかかる不安定化珪酸水溶液は市販のコ
ロイダルシリカのように安定化処理されたものと
異なり、分子量の小さい珪酸コロイドを多く含有
しているため、活性であり、かつ強度も高く、地
盤注入の目的に適しているのみならず、イオン交
換により塩が殆んど除去されているため水質保全
上きわめて優れた特性を有し、さらに、SiO2
Na2Oモル比50以上、PH2〜10を有し、水溶液中
の全珪酸の珪素原子の実質的全量が縮合に関与で
きるシラノール基を少なくとも1ケ有しており、
しかもそのシラノール基が縮合反応時に立体的な
障害となつていない分子量1000以下の珪酸の水溶
液で、そのSiO2の濃度が12重量%以下、好まし
くは2〜10重量%である。このような不安定化珪
酸水溶液は貯溜槽中に貯溜された水溶性珪酸塩、
すなわち、珪酸ソーダ、珪酸カリ、珪酸アンモニ
ウム等を陽イオン交換樹脂を内蔵したアルカリ除
去装置に供給してイオン交換法により脱アルカリ
し活性状態にして得られる。 第1図は塔式アルカリ除去装置を用いた本発明
にかかる注入装置の一具体例を示す。図中、1は
水溶性珪酸塩貯溜槽であり、この中には水溶性珪
酸塩が貯溜されている。この水溶性珪酸塩は注入
系統2を通つて注入パイプ3に移送される。4は
注入原液貯槽、5はグラウトポンプ、6は塔式ア
ルカリ除去装置である。塔式アルカリ除去装置6
は注入系統2の任意の個所、例えば第1図示のよ
うに水溶液珪酸塩貯溜槽1と注入原液貯槽4の間
に設けられる。塔式アルカリ除去装置6は陽イオ
ン交換樹脂を充填した塔からなり、これに貯溜槽
1の水溶性珪酸塩、例えば水ガラス希釈液を通じ
脱アルカリする。脱アルカリ後の塔6は酸及び水
により再生、洗浄後再使用される。また、第1図
において、塔6を複数本備えてもよく、(図示せ
ず)これを切換え使用することにより連続的に脱
アルカリ注入原液の製造が可能である。 なお、前記塔式アルカリ除去装置の代りに槽式
アルカリ除去装置を用いることもできる。これは
第2図に示すようにイオン交換樹脂の過装置及
び撹拌機7を有した槽6にイオン交換樹脂及び一
定量の水ガラス希釈液を入れ、一定時間撹拌し脱
アルカリ後過装置を経て注入原液を貯槽4に移
すものである。槽6中のイオン交換樹脂は酸及び
水により再生、洗浄後再使用される。槽6は前述
と同様複数個備えることにより連続的に脱アルカ
リ注入原液の製造が可能である。 このようにして得られた注入原液(不安定化珪
酸水溶液)はそのままグラウトポンプ5より注入
パイプ3を経て地中に注入する。 また第3図に示すように注入原液貯槽4とグラ
ウトポンプ5の間にゲルタイム調整槽8を設け、
その槽8内で注入原液をゲルタイム調整剤貯槽9
からポンプ10を経て送られたゲルタイム調整剤
と混合した後グラフトポンプ5で注入する。 また第4図に示すように注入原液とゲルタイム
調整剤を注入パイプ3の途中で合流させ、いわゆ
る1.5シヨツト法により注入することもでき、第
5図に示すように注入原液とゲルタイム調整剤を
注入パイプ3の吐出口で合流させ、いわゆる2シ
ヨツト法により注入することもできる。なお、第
3図、第4図、第5図のいずれの場合もゲルタイ
ム調整剤の一部又は全部を注入原液貯槽4に加え
て用いることも出来る。 なお、本発明における不安定化珪酸水溶液は短
時間の間に地盤に注入するのが好ましいが、放置
によつて、縮合反応が、一部おこつても、本発明
の効果を達成できる程度のものであればさしつか
えない。 本発明に用いる水溶液珪酸塩としてはモル比1
〜5のものを用いるのがよく、工業的にはJIS3号
珪酸ソーダを用いるのが好ましく、また、その濃
度は脱アルカリ工程を容易にするために、得られ
る不安定化珪酸水溶液のSiO2含量が2〜10%と
なるように希釈するのが好ましい。本発明によつ
て得られる不安定化珪酸水溶液は、前述した市販
中性コロイダルシリカと異なり、分子量も低く粒
径も微小で反応性が良好であり、短時間のうちに
ゲル化するから、適切なゲル化時間をうるためゲ
ルタイム調整剤を加えてゲル化時間を遅延した
り、逆にゲル化を促進させて注入してもよい。 例えばJIS3号珪酸ソーダを陽イオン交換樹脂を
通して得られるSiO25%,PH3.4の水溶液は、ゲル
化するまで約1日を要し、そのまま注入しても十
分グラウト材として使用できるが、注入目的や施
工条件、地盤条件に応じて酸やアルカリでPH調整
するか、無機塩類を添加することによりゲル化時
間を調節することができる。更に本発明の不安定
化珪酸水溶液は、目的に応じて適宜のSiO2濃度
で使用できるが、本液中のSiO2濃度が2〜10重
量%となるように不安定化珪酸水溶液を使用すれ
ば、従来使用されている水ガラスグラウトにおけ
るSiO2濃度よりも低濃度で従来の水ガラスグラ
ウトと同程度の強度が得られ、しかも耐久性に優
れたものが得られる。勿論、コロイダルシリカを
用いる場合にくらべずつと薄いSiO2濃度で高い
強度を得ることができる。 なお本発明の他の注目すべき点は、従来の酸性
液中に水ガラスを加えて得られる酸性珪酸水溶液
を用いたグラウトにくらべて、中性領域で長いゲ
ルタイムが得られる点と、同一のゲル化時間と
SiO2濃度の配合で、より高い固結強度が得られ
る点とゲル化時間の調整が容易な点にある。 又、ゲルタイム調整剤として、微量の酸やアル
カリ或は無機塩等を使用することが出来、さらに
又セメント、石灰、スラグ等を用いる事が出来
る。 上記無機塩としては一価金属や多価金属の無機
塩が好ましい。このうち多価金属塩は少量でゲル
化時間の短縮が可能である。これらの無機塩とし
ては硫酸アルミニウム、塩化マグネシウム、炭酸
水素ナトリウム、硫酸マグネシウム、硝酸アルミ
ニウム、リン酸アルミニウム、塩化カルシウム等
の例を挙げることができる。 本発明の不安定化珪酸水溶液は低分子量で反応
性が大きいため、ゲルタイム調整剤の添加率は少
なくてよく、2価の金属塩では0.1〜1重量%の
添加量で、3価の金属塩では更に少ない量でゲル
化時間を数分以内にすることができる。 又、本発明の不安定化珪酸水溶液は、酸性から
中性で注入されるのが好ましく、これが酸性の場
合にはアルカリ剤、アルカリ性の場合には酸剤を
PH調整剤として少量注入時に用いてもよい。 さらに本発明の不安定化珪酸水溶液は前記の如
く公害上の問題点を解決したばかりでなく、低濃
度のシリカ含量で地盤を強化でき、その耐久性に
おいて優れている。 即ち、通常の水ガラス系グラウトでは経日的に
強度低下がおこるのに対し、本発明では、得られ
たサンドゲルの強度が徐々に向上するので、ダム
建設時の地盤改良の如く耐久性を必要とする用途
にも使用できる。 例えば水ガラス系グラウトと同程度のサンドゲ
ル強度を得るのに、市販シリカゲルを用いる場合
には、注入液中のSiO2濃度が20%以上必要であ
るのに対して、本発明では5%程度で済むのであ
る。 本発明の不安定化珪酸水溶液は、その製法が容
易であり、含まれる珪酸が低分子量のものである
ため硬化性及び強度においてばらつきの少ないも
のが得られる。 又、本発明の不安定化珪酸水溶液は、酸性シリ
カゾルを用いる場合に比較して塩の溶出が少なく
地下水の水質変化が小さい。又、使用される珪酸
の分子量が小さく、低濃度であるため初期の粘度
が低く浸透性が良好である。 更に本発明では市販コロイダルシリカを用いる
場合にくらべ、SiO2の濃度が低濃度で大きい強
度が得られ水希釈によるゲル化時間の変化が小さ
いという利点がある。 さらに本発明の不活化珪酸水溶液はイオン交換
樹脂の充填されたアルカリ除去装置にたとえば
VIS3号珪酸ソーダの希釈液を通すだけで簡単に
得られ、その上SiO2含量が少なくても高強度の
硬化体が得られることから市販の中性コロイダル
シリカよりはるかに経済的である。 以下に本発明の実施例を示す。 〈不安定化珪酸水溶液の調製〉 調整例 1 珪酸ソーダJIS3号品(旭電化工業(株)製品
SiO229.0%,Na2O9.0%)を水で希釈しSiO25.8
%,Na2O1.8%の希釈珪酸ソーダ水溶液を貯溜槽
に貯溜した。この水溶液をあらかじめ10%塩酸を
用いて通常の方法で調整された水素型陽イオン交
換樹脂(オルガノ(株)製品、アンバーライトIR−
120B)塔(アルカリ除去装置)に通液しSiO25.8
%の不安定化珪酸水溶液を得た。この水溶液のPH
は2.5であつた。 このときのSiO2/Na2Oモル比1500で、この液
のゲル化時間は72時間であつた。 調整例 2 調整例1の希釈珪酸ソーダ水溶液の代りに、
SiO27.2%,Na2O2.2%のものを使用し、同様に
して、SiO27.1%の不安定化珪酸水溶液を得た。
SiO2/Na2Oモル比1000、この液のゲル化時間は
48時間であつた。 調整例1,2で製造した不安定化珪酸水溶液を
アルカリ除去装置からゲルタイム調整槽に移し、
これにゲルタイム調整剤を添加し、得られた注入
液についてゲルタイムの測定、サンドゲルの圧縮
強度の測定、ホモゲルからのSiO2の溶出を測定
した。 処方は表−1に示す通りである。
【表】
【表】 表−1中で使用される原料は以下の通りであ
る。 1 中性シリカゲル:旭電化工業(株)製アデライト
AT−30 2 酸性シリカゲル:95%硫酸6.3g、水53.7g
の水溶液を激しく撹拌しながら、珪曹JIS3
号(旭電化工業(株)製)30gに水18gの溶液
を注ぎ入れた。SiO2濃度8.0%,PH1.8 3 珪曹(JIS3号):旭電化工業(株)製 その他の原料は試薬1級を使用した。 上記例の薬液中のSiO2濃度、PH及びゲルタイ
ムは表−2の通りである。
【表】 前記処方の薬液を5.0cmφ×10cmLの金型に流
しこみ豊浦標準砂で固めて強度測定用サンドゲル
とした。 強度測定は、JIS A1216の土質の一軸圧縮強度
に準じて行なつた。サンドゲルの圧縮強度は表−
3の通りである。
【表】 表−3より本発明の各実施例は中性シリカゾル
グラウト(比較例3,4)に較べ低濃度のSiO2
で格段に大きな強度が得られることが判る。 又、表−2、表−3より本発明各実施例は酸性
シリカゾルグラウト(比較例2)に較べ、地中へ
の浸透が充分なゲル化時間に調節しうることがわ
かる。 又、アルカリ領域の水ガラスグラウト(比較例
1)に較べ強度が大きくかつ長期強度にも優れる
ことが判る。 硬化物の耐久性の1つの尺度であるSiO2の溶
出量の測定結果は表−4の通りである。 供試体の調製法は、前記処方の薬液で200gの
ホモゲルを作成し、10倍量の蒸留水中に浸漬し
た。所定日数後に200g検水をとり、新たに蒸留
水200gを加えた。 SiO2の分析は蒸発乾固し重量を測定する方法
に従つた。
【表】 SiO2の溶出率は、比較例1を除いて、30日後
には一定値を示し、その後の溶出は殆んど認めら
れなかつた。これより本発明品は溶出率が低く、
耐穴性に優れていることが判る。 次に本発明による不安定化珪酸水溶液と酸性シ
リカゾルのグラウトとしての特性を比較するため
にSiO2濃度を両者同一とし、PH値とゲル化時間、
固結砂強度との関係を測定した。その結果を表
5、表6に示す。 尚、不安定化珪酸水溶液は、調整例2によるも
のを苛性ソーダで調整してPH値を変化させ、
SiO2濃度は5重量%と一定にした。 一方酸性シリカゾルは表−1に示す酸性シリカ
ゾルを用いて苛性ソーダでPHを変化させて、
SiO2の濃度は5重量%と一定にした。 表−5,6より本発明の不安定化珪酸水溶液は
中性領域においても充分浸透に必要なゲル化時間
が得られ、且固結強度が高いことが判る。
【表】
【表】 次に本発明による不安定化珪酸水溶液と中性シ
リカゾルのグラウトとしての特性を比較するため
に、PHを一定値(ほゞ6)、且、ゲル化時間を一
定値(ほゞ10分)とし、SiO2濃度を変化させ固
結標準砂の一軸圧縮強度(1日湿室養生後の強
度)を測定した。 上記調整法は不安定化珪酸水溶液の場合には、
調整例2で得られたものに、水を加えてSiO2
度を変化させると共に、苛性ソーダを加えてPH値
をほゞ6にし、NaClを加えてゲル化時間をほゞ
10分になるようにして得た。 又、中性シリカゾルの場合は、表−1に示すも
のを用いて水を加えて、SiO2濃度を変化させる
と共に、硫酸を加えてPH値をほゞ6にし、硫酸ア
ルミニウムを加えてゲル化時間をほゞ10分になる
ようにして得た。 結果を表−7に示すが、これより不安定化珪酸
水溶液の場合は、SiO2濃度が2.0重量%以上で2
Kg/cm2以上の固結砂強度を得るのに対し、中性シ
リカゾルの場合は、SiO2濃度が20重量%以上で
ないと2Kg/cm2以上の強度をうることが出来ない
事が判る。
【表】 施工例 1 第1図に示す注入装置を用いて現場施工を行つ
た。珪酸ソーダJIS3号品(旭電化工業(株)製品
SiO229.0%,Na2O9.0%)130を520の水で希
釈し、貯溜槽1に貯えた。 次いで10%の塩酸で通常の方法により調整され
た水素型陽イオン交換樹脂(オルガノ(株)製品、ア
ンバーライトIR120B)300の内蔵されたアルカ
リ除去装置6に樹脂1当り8/時間の速度で
水ガラス希釈液を通液し、不安定化珪酸水溶液
650を注入原液貯槽4に得た。アルカリ除去装
置6に残留する不安定化珪酸水溶液を洗い流すた
め、この中に350の水を流し、この洗液をすで
に注入原液貯槽4に貯蔵されている不安定化珪酸
水溶液に加えた。得られた不安定化珪酸水溶液
1000の内容はSiO2濃度5.0重量%、SiO2/Na2O
モル比1500,PH2.6であつた。 これをグラウトポンプ5の作動により注入パイ
プ3を通して地盤中に注入した。 施工例 2 第3図の装置を用い施工例1と同様にして不安
定化珪酸水溶液を注入原液貯槽4に貯溜した。 次いでこの水溶液をゲルタイム調整剤貯槽9の
希釈水ガラス溶液(ゲルタイム調整剤)とゲルタ
イム調整槽8で混合してPH6に調整し、グラウト
ポンプ5の作動により注入パイプ3を通じて地中
に注入した。 本注入液のゲルタイムは10分であつた。 施工例 3 透水係数がほゞK=10-3cm/secの砂地盤を用
いて注水試験を行つた。 注入液の種類は、不安定化珪酸水溶液、中性シ
リカゾル、酸性シリカゾルの三種とし、それぞれ
20mずつ離れた地点に注入した。注入深度は地表
面下5〜3mとし、0.5mの注入ステージで各ス
テージ毎に250ずつ、合計1000注入した。 注入液の配合は、SiO2濃度がいずれも5.0重量
%となるようにした。不安定化珪酸水溶液並びに
中性シリカゾルについては、表−7の記号8と同
一配合にし、ゲル化時間10分、PH値6とした。
又、酸性シリカゾルについては、表−6に示すよ
うにPH6、ゲル化時間50秒配合とした。 以上に示すように三種の配合液は、PH値と
SiO2濃度は一定に出来るが、ゲル化時間は、酸
性シリカゾルはゲル化時間が中性領域では早くな
つてしまうため、他の同一にすることは不可能で
ある。注入に際しては注入地点より10m離れた地
点に観測井を設け、注入前(1月前)、注入中、
注入後(3日後並びに1週間後)の地下水を採取
し、地下水の水質変化を調査した。 又、注入前後の透水係数を測定し、かつ注水後
掘削して固結状況を観察し、並びに固結体を採取
して一軸圧縮強度を測定した。 その結果は以下の通りである。 水質試験結果は表−8の通りであるが、活性珪
酸水溶液は酸性シリカゾルに較べて、注入前、
中、後にかけて殆んど変化を生じない事が判る。
【表】 注入前後に透水係数を比較すると、表−9の通
りになつたが、これより不安定化珪酸水溶液の場
合は極めて透水係数の改善がすぐれている事が判
る。
【表】 又、掘削調査による固結状況は、不安定化珪酸
水溶液の場合、直径ほゞ1mの半円柱状の固結体
が得られ、固結砂の一軸圧縮強度は、ほゞ5.4
Kg/cm2であつた。中性シリカゾルの場合は直径は
ほゞ80cm程度の円柱体が得られたが、固結体の強
度は、0.8Kg/cm2程度であつた。酸性シリカゾル
の場合は、ゲル化時間が短いため脈状注入がかな
りみられ、0.5〜1.5mの直径で固結し、その強度
は4.5Kg/cm2であつた。 施工例 4 施工例1と同様に調整した不安定化珪酸水溶液
1000に4KgのMgCl2・6H2Oを含む水溶液20
を加え均一溶液とした。 第4図の装置により上記溶液と苛性ソーダ水溶
液を注入口のPHが6.5になる様に流速をコントロ
ールしつつ注入した。 本注入液のゲルタイムは6分であつた。 施工例 5 第2図の装置を用いて本発明を施工した。珪酸
ソーダJIS3号品(旭電化工業(株)製品SiO229.0%,
Na2O9.0%)12を480の水で希釈し、貯溜槽
1に貯えた。 次いで10%の塩酸で通常の方法により調整され
た。水素型陽イオン交換樹脂(オルガノ(株)製品、
アンバーライトIR120B)300を含む撹拌機7を
有するアルカリ除去装置6に上記希釈珪酸ソーダ
600を加え15分間撹拌し脱アルカリを行つた。 生成した不安定化珪酸水溶液を注入原液貯槽4
に移液した後、イオン交換樹脂に付着した前記水
溶液を洗浄するため300の水を装置6に加えて
撹拌し、この洗液も貯槽4に移しこの中の不安定
化珪酸水溶液と混合させた。 得られた水溶液はSiO2濃度5.2wt%,SiO2
Na2Oモル比1000,PH2.8であつた。 この水溶液を注入パイプ3を通して地盤中に注
入した。 施工例 6 施工例5と同様にして得られた不安定化珪酸水
溶液600を第3図の貯槽4に貯溜し、これに240
gのAl2(SO43・18H2Oを5の水に溶解した液
を加え、均一溶液とした後、この溶液とゲルタイ
ム調整剤貯槽9に貯えられた希釈珪酸ソーダ液を
ゲルタイム調整槽8で混合してPH6に調整し、グ
ラウトポンプ5の作動により注入パイプ3を通じ
て地中に注入した。本注入液のゲルタイムは2.5
分であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明にかかる典型的な
注入装置の具体例を示し、第3図、第4図および
第5図はそれぞれ、ゲル化調整剤貯槽を備えた本
発明にかかる注入装置の具体例を示す。 1……水溶性珪酸塩貯溜槽、2……注入系統、
3……注入パイプ、4……注入原液貯槽、5……
グラウトポンプ、6……アルカリ除去装置、7…
…撹拌機、8……ゲルタイム調整槽、9……ゲル
タイム調整剤貯槽、10……ポンプ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 水溶性珪酸塩貯溜槽から注入パイプまでの注
    入系統中に陽イオン交換樹脂を充填したアルカリ
    除去装置を設けたことを特徴とする地盤注入装
    置。
JP24768083A 1983-12-31 1983-12-31 地盤注入装置 Granted JPS60144382A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24768083A JPS60144382A (ja) 1983-12-31 1983-12-31 地盤注入装置

Applications Claiming Priority (1)

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JP24768083A JPS60144382A (ja) 1983-12-31 1983-12-31 地盤注入装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60144382A JPS60144382A (ja) 1985-07-30
JPH0155679B2 true JPH0155679B2 (ja) 1989-11-27

Family

ID=17167050

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