JP2853772B2 - 地盤注入剤 - Google Patents

地盤注入剤

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水性コロイダルシリカを主剤に用いた地盤
注入用薬液であって、軟弱地盤の強化や湧き出し地下水
の止水などに使用される地盤注入剤に関する。
〔従来の技術〕
従来、地盤注入剤としては水ガラスを主剤としたもの
が多用され、その硬化剤(ゲル化剤)にはポルトランド
セメント、消石灰、鉄鋼スラグ等のカルシウム塩類や、
硫酸水素ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸等の各
種酸類、グリオキザール、エチレンカーボネートなどの
有機酸、エステル類が使用されてきた。また、水ガラス
のアルカリを嫌って水性コロイダルシリカを主剤とした
注入剤も提案されている。
例えば、水性コロイダルシリカに、消石灰やポルトラ
ンドセメント(特開昭59−66482号公報)、スルファミ
ン酸マグネシウム等のアルカリ土類金属塩(特開昭63−
168485号公報)、塩化ナトリウムや硫酸水素ナトリウム
等のアルカリ金属塩(特開昭59−152985号公報)、アル
ミニウム塩等の3価の金属塩(特開昭59−152984号公
報)等の電解質を加えて硬化させる方法が提案されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
水ガラスを使用する方法は、既に多数の文献で紹介さ
れているように、注入した材料に含まれる多量のナトリ
ウム塩の存在のため耐久性に問題があり、さらには溶出
してくる塩類のために地下水の汚染や地下埋設物の腐食
が問題になっている。酸性水ガラスを使用した場合に
も、これらの欠点はまったく同様である。そこで、アル
カリ金属塩を実質的に含まないか、あるいは全く含まな
いコロイダルシリカの利用が注目されてきているが、コ
ロイダルシリカを効果的にゲル化させることは極めて難
しく、現在でも多数の研究がこのために行われている。
特にコロイダルシリカとゲル化剤を混合してからゲル化
が起こるまでの時間(ゲルタイムと記す)を調節するの
は極めて難しい。例えばアルカリ金属土類塩の電解質
は、瞬間的にコロイドの安全性を破壊しゲル化を起こす
ため添加量を微妙に調節しなくてはならず、多過ぎれば
注入前にゲル化し、少なければ注入後の地下水の希釈に
よりゲル化しなくなる。そのため、予めゲル化剤を注入
し、次いでコロイダルシリカを注入するような二重の手
間をかける方法等も提案されている。炭酸ナトリウム、
硫酸ナトリウム等のアルカリ金属塩、アルミニウム塩、
鉄塩等の3価の金属塩でもこの問題は全く同じである。
この問題の解決法は、コロイダルシリカと同時に注入
されるゲル化剤がコロイダルシリカをゲル化するに充分
以上のゲル化成分を含有し、かつそのゲル化成分を注入
後徐々に放出し、かつコロイダルシリカと同じように地
盤中にすみずみまで浸透することができる物質ではなく
てはならない。これらの条件を満足する物質を模索検討
した結果、アルカリ土類金属イオンをイオン交換して担
持させたアルミノシリケートが好ましい結果を示した。
本発明者らは、以上の事実に注目してこれら条件を満
足する物質を鋭意研究したところ、驚くべきことに、水
性コロイダルシリカを主剤として、アルカリ土類金属イ
オンをイオン交換して担持させたアルミノシリケートを
ゲル化剤に使用する薬剤が優れた地盤注入性能を発揮す
ることを知見し、本発明を完成するに至った。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明により提供される地盤注入剤は、水
性コロイダルシリカと、アルカリ土類金属イオンを担持
するアルミノシリケートからなることを構成上の特徴と
するものである。
以下、本発明について詳述する。
本発明に使用する水性コロイダルシリカは、公知であ
り、例えば、水ガラスを原料とするイオン交換法、酸中
和法、電気透析法等あるいはシリカゲルの解膠法で製造
され、米国特許第2577484号明細書、米国特許第3711419
号明細書、米国特許第2572578号明細書、特開昭52−338
99号公報、米国特許第3668088号明細書、特開平1−317
115号公報等に記載されている。他にも、例えば米国特
許第3650977号明細書や特公平46−7367号公報記載の金
属シリコンの酸化による製法や、米国特許第2951044号
明細書や特開昭62−127216号公報記載の微細シリカ粉末
の水分散による製法に基づくコロイダルシリカも使用で
きる。
水性コロイダルシリカは、3〜100nmの平均粒子径を
有するものが使用できるが、粒子径の大きいものはゲル
強度が弱く平均径50nm以下がその意味では実用的であろ
う。市販品の標準グレードは平均径10〜20nmで、これは
実用できる。3〜10nmの小粒子グレードはゲル強度が高
く特に好ましい。さらに3nm以下の平均粒子径を有する
コロイダルシリカもあるが、このグレードは水ガラスの
ようにアルカリ安定化剤の含有量が多く本発明の目的に
は適合しがたい。
水性コロイダルシリカは、通常、コロイドの安定化剤
として微量のアルカリイオン(または水素イオン)を含
有するが、本発明で使用する水性コロイダルシリカのア
ルカリ含有量はSiO2/M2O(式中Mはアルカリ金属)で5
〜500のものが好ましい。
本発明の地盤注入剤は、水性コロイダルシリカを主剤
に使用し、アルカリ土類金属イオンをイオン交換して担
持させたアルミノシリケートをゲル化剤に使用すること
を特徴とするが、かかるアルミノシリケートとしては、
ゼオライトや合成ゼオライトの前駆体である非晶質アル
ミノシリケートが好適に使用される。これらアルミノシ
リケートは、平均粒子径が0.1〜10μmの範囲にある粒
度部分が90%以上にあるものが好ましい。
ゼオライトとしては、各種のゼオライトが適用できる
が、例えばA型ゼオライト、Χ型ゼオライト、Y型ゼオ
ライト、P型ゼオライト、又はモルデナイトから選ばれ
た合成ゼオライトの1種または2種以上、特にA型ゼオ
ライトが工業的に有利である。また、他のゼオライトと
して国内で大量に産出できるクリノプチロライトのよう
な天然ゼオライトも使用できる。
さらに、合成ゼオライトの前駆体である非晶質アルミ
ノシリケートは、ゲル状物質ではあるが、一般の天然又
は合成ゼオライトと同様に活性でカチオン交換能があ
り、特に製造履歴に限定はなく適用することができる。
本発明における前記アルミノシリケートは、いずれも
ナトリウム型になっているのでアルカリ土類金属水溶液
でイオン交換処理してアルカリ土類金属イオンを置換担
持したものでなければならない。
アルカリ土類金属としては、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra
があるが、Mg、Caが工業的に安価に使用でき好ましい。
ゼオライト中のアルカリ土類金属の量はそのゼオライト
のイオン交換当量の30〜200%であるのがよく、30%以
下ではアルカリ土類金属の放出ができないか、又はゲル
化速度が極度に遅くなるために大量のゼオライトを使用
することになる。したがって、注入剤の粘度が高くなり
注入し難くなる。
上限はイオン交換当量の100%の量で充分であるが、
使用するゼオライトの製法による原因でイオン交換当量
以上の量が付着、吸着されていても200%を越えなけれ
ば実質的に支障はない。
また、アルミノシリケートに担持したアルカリ土類金
属イオンを重量%で表せば、アルミノシリケート粉末中
に酸化物基準で5〜30重量%含有することが好適な範囲
となる。
〔作 用〕
本発明に係る地盤注入剤は、電解質の溶解や解離によ
るイオン成分の放出と異なり、イオン交換によるイオン
の放出がイオンを徐々に行われるため、コロイダルシリ
カをゲル化させて均質強固な物性の硬化体を生成させ
る。また、アルミノシケートに含有されているアルカリ
土類金属イオンがコロイダルシリカのゲル化に必要以上
大過剰であっても、コロイダルシリカの安定剤として存
在するアルカリイオンや水素イオン或は土壌中のイオン
とイオン交換作用した分だけのアルカリ土類金属イオン
が放出されるだけで、ゼオライト中の余分のイオンは実
質的に作用を発現しないためゲルタイムを長くも短くも
設定できる、例えば、アルミノシリケートに含有されて
いるアルカリ土類金属イオンを速やかに放出させるには
コロイダルシリカのアルカリイオンを(NaOHを添加する
などして)調節することで極短時間のゲルタイムも可能
である。従ってアルミノシリケートにはコロイダルシリ
カをゲル化させるに充分以上のゲル化剤成分(アルカリ
土類金属イオン)を地盤中に導入することができるため
確実な硬化作用を得られる。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて説明するが、ここでゲルタイム
とはコロイダルシリカにゲル化剤を添加してから混合物
が流動性を失うまでの時間をいい、混合物の入ったビー
カーを90度傾けても流下しなくなる時点までを測定し
た。また、ゲル化体の強度とは、ゲル化前の混練物を50
mmφ×100mmHの型枠に入れてゲル化させ所定時間後に取
り出してアームスラー型強度試験機を用いて測定した一
軸圧縮強度である。
実施例1〜12及び比較例1〜3 表1のA−1、2に示したコロイダルシリカと、表2
のB−1、2、3及び4に示したA型ゼオライト又はΧ
型ゼオライト、A型ゼオライト前駆体の置換体を使用し
て、表3に示した配合のA液とB液(スラリー)とによ
り各種の地盤注入剤を作成する。A液とB液を混合して
マグネチックウターラーで撹拌を続けて地盤注入剤のゲ
ル化反応に基づくゲルタイムを測定した。
各注入剤の組成とゲルタイムの結果を表3に示す。
実施例13〜16 表1のA−1に示したコロイダルシリカ200mlに表2
のA型ゼオライトを粉末のまま添加して、表4に示した
配合の地盤注入液を作成しマグネチックスターラーで撹
拌を続けてゲルタイムを測定した。またゲルタイムの約
10秒前に注入剤を5.0cmΦ×10cmLの型枠に流し込んで強
度測定用ホモゲルを作成した。各注入剤の組成とこれを
用いた結果について表4に示す。
実施例17 実施例4の配合の注入剤を5.0cmΦ×10cmLの型枠に入
った豊浦標準砂に加圧注入し、強度測定用サンドゲルを
作成した。3日後にサンドゲルの注入部、中間部、及び
先端部より5.0cmΦ×10cmLの試験体を切取り強度試験を
行った。強度試験後の各試験体を粉砕して希塩酸中で煮
沸し、ゼオライトのAl2O3成分を溶出して、ICPで含有量
を測定した。結果を表5に示したが、ゼオライトが先端
部までよく浸透し均一な硬化体になっていることが分か
る。
比較として、比較例1の注入剤を用いて同じ試験を行
ったが、砂粒子によってセメント粒子が濾過されてしま
い、大半の量のセメントは注入部より約10cmのところま
でしか浸透せず、中間部はコロイダルシリカだけのため
ゲル化していなかった。またゲル化時間が短いため先端
部までは注入できなかった。
〔発明の効果〕 本発明に係る地盤注入剤は、電解質のように瞬間的に
コロイドをゲル化することなく、長いゲルタイムでも確
実にゲル化することができる。
さらに、アルミノシリケートは、その粒度が0.1〜10
μmと微細な粒度をもつため、従来セメント系の物質が
注入しにくい地盤さえ注入することができ、地盤中への
浸透性のよい注入剤を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−66483(JP,A) 特開 昭63−274644(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 17/12,17/02 E02D 3/12 C04B 28/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性コロイダルシリカと、アルカリ土類金
    属イオンを担持するアルミノシリケートからなることを
    特徴とする地盤注入剤。
  2. 【請求項2】アルカリ土類金属イオンを担持するアルミ
    ノシリケートがゼオライト粉末であり、アルカリ土類金
    属イオンをゼオライト粉末中に酸化物基準で5〜30重量
    %含有担持する請求項1記載の地盤注入剤。
  3. 【請求項3】アルカリ土類金属イオンを担持するアルミ
    ノシリケートがゼオライトの前駆体である非晶質アルミ
    ノシリケート粉末であり、アルカリ土類金属イオンを非
    晶質アルミノシリケート粉末中に酸化物基準で5〜30重
    量%含有担持する請求項1記載の地盤注入剤。
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