JPH0662613B2 - 新規抗生物質rk―441s、その製造法、抗腫瘍剤並びに免疫抑制剤 - Google Patents

新規抗生物質rk―441s、その製造法、抗腫瘍剤並びに免疫抑制剤

Info

Publication number
JPH0662613B2
JPH0662613B2 JP5077490A JP5077490A JPH0662613B2 JP H0662613 B2 JPH0662613 B2 JP H0662613B2 JP 5077490 A JP5077490 A JP 5077490A JP 5077490 A JP5077490 A JP 5077490A JP H0662613 B2 JPH0662613 B2 JP H0662613B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibiotic
culture
growth
immunosuppressant
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5077490A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03255082A (ja
Inventor
清 磯野
裕之 長田
忠道 園田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by RIKEN Institute of Physical and Chemical Research filed Critical RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Priority to JP5077490A priority Critical patent/JPH0662613B2/ja
Publication of JPH03255082A publication Critical patent/JPH03255082A/ja
Publication of JPH0662613B2 publication Critical patent/JPH0662613B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、新規抗生物質RK−441S及びその製造法
と、RK−441Sを有効成分とする抗腫瘍剤並びに免
疫抑制剤に関する。
〔発明の背景〕
本発明者等は、新規抗生物質の探索を目的として多数の
土壌中から微生物を分離し、その産生する抗生物質を分
離探索し、ストレプトミセス属に属する微生物の培養液
及び培養菌体に文献未載の新規抗生物質RK−441が
産出、蓄積されることの知見を得た(特願平1−135
348号)。本発明者等は、上記微生物の産生物につき
更に研究を行った結果、上記RK−441とは異なる新
規抗生物質を見いだし、本発明を完成するに至った。
一方、近年、ガン細胞が無秩序に増殖する原因が分子レ
ベルで解明されつつある。オンコジーン(ガン遺伝子)
の発現が昂進した場合や、増殖因子のシグナル伝達が異
常になった場合に細胞がガン化すると推定される。
従来の制ガン抗生物質の多くが、細胞分裂毒(DNA、
RNAの合成阻害剤)であったが、最近ではオンコジー
ンの発現抑制や増殖因子のシグナル伝達抑制といった新
しい作用機構に基づく制ガン剤の開発が強く望まれてい
る。
さらに、移植による拒絶反応、骨髄移植による移植片対
宿主病、自己免疫疾患等の治療及び予防に有用な免疫抑
制剤の開発も盛んに行われており、新規な免疫抑制剤が
開発されればその効果は非常に大きい。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、抗腫瘍活性と免疫抑制作用を有する新
規抗生物質とその製造法を提供することにある。さら
に、本発明の目的は、上記抗生物質を有効成分とする抗
腫瘍剤並びに免疫抑制剤を提供することにある。
〔発明の構成〕
本発明の抗生物質RK−441Sは、下記の式で表され
る文献未載の新規な抗生物質である。抗生物質RK−4
41Sは、腫瘍細胞に対して優れた抑制効果を奏し、ま
た免疫抑制作用を有し、且つ細胞毒性がないので、極め
て安全性の高い抗腫瘍剤並びに免疫抑制剤を提供するこ
とができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
〈抗生物質RK−441Sの製造〉 (使用する微生物) 本発明の抗生物質RK−441Sを生産する微生物はス
トレプトミセス(Streptomyces)属に属する抗生物質RK
−441Sの生産能を有する菌種である。
その一例として、ストレプトミセス・エスピー・RK−
441(Streptomyces sp. RK−441)(以下“R
K−441株”と称する。)を挙げることができ、該微
生物は、上記の特性を有し、本発明の抗生物質RK−4
41Sを有利に生産するものであり、本発明の製造法に
有効に利用し得るものである。
また、上記RK−441株の自然的及び人工的変異株は
勿論、ストレプトミセス属に属する菌種で後述の抗生物
質RK−441Sの生産能を有する微生物はすべて本発
明方法において使用することができる。
上記RK−441株は、山梨県韮崎市で採取された土壌
中より分離された土壌放射菌であり、工業技術院微生物
工業技術研究所に昭和63年9月30日付で寄託され、
その微生物受託番号は、微工研菌寄第10306号(FE
RM P-10306)である。
RK−441株は、次の菌学的性質を有する。
1.形態的特徴 本菌株、RK−441株を1%酵素エキス、1%グルコ
ースを含む液体培地で培養し、この菌体を6N塩酸、1
10℃、18時間加水分解したものの薄層クロマトグラ
フィーでは、L,L−ジアミノピメリン酸を検出した
が、メソージアミノピメリン酸は検出されなかった。寒
天平板上に発育したものの電気顕微鏡観察では、気菌糸
は不完全な螺旋状を呈し、胞子表面は平滑で円筒型であ
る。
2.各種培地上における生育状態(27℃、20日間培
養、色調はディスクリプティブ・カラー・ネームズ・デ
ィクショナリ(Descriptive Color Names Dictionary)に
よる) 1)スターチ・イースト寒天培地 発 育:普通 気 菌 糸:普通 気菌糸色調:4ig(淡黄茶色) 裏面色調 :7ml(チョコレート色) 可溶性色素:5po(チョコレート褐色) 2)イーストエキス・モルトエキス寒天培地 発 育:普通 気 菌 糸:普通 気菌糸色調:4ig(淡黄茶色) 裏面色調 :7ml(チョコレート色) 可溶性色素:ダークワイン色 3)オートミル寒天培地 発 育:不良 気 菌 糸:なし 裏面色調 :3cb(黄土色) 可溶性色素:なし 4)スターチ・無機塩寒天培地 発 育:不良 気 菌 糸:なし 裏面色調 :3cb(黄土色) 可溶性色素:なし 5)チロシン寒天培地 発 育:普通 気 菌 糸:なし 裏面色調 :3lg(黄褐色) 可溶性色素:淡褐色 6)蔗糖硝酸塩寒天培地 発 育:不良 気 菌 糸:なし 裏面色調 :3cb(黄土色) 可溶性色素:なし 7)グルコース・アスパラギン寒天培地 発 育:不良 気 菌 糸:なし 裏面色調 :3ie(ラクダ色) 可溶性色素:ブドウ色 8)グリセロール・アスパラギン寒天培地 発 育:不良 気 菌 糸:なし 裏面色調 :4ng(カエデ色) 可溶性色素:6ie(レッドウッド色) 9)栄養寒天培地 発 育:普通 気 菌 糸:なし 裏面色調 :4il(淡褐色) 可溶性色素:なし 10)ペプトン・イーストエキス・鉄寒天培地 発 育:不良 気 菌 糸:なし 裏面色調 :4ie(黄褐色) 可溶性色素:なし 3.糖の利用 D−グルコース 発育良好 D−フルクトース 発育良好 D−キシロース 発育良好 L−ラムノース 発育普通 ラフィノース 発育普通 L−アラビノース 発育せず 蔗糖 発育せず イノシトール 発育せず 上記の諸性質より、RK−441株はストレプトミセス
(Streptomyces)属に属することは明らかである。しか
し、バージイズ・マニュアル・オブ・デターミネイティ
ブ・バクテリオロジイ(Bergey's Manual of Determinat
ive Bacteriology)及びインターナショナル・ジャーナ
ル・オブ・システマティック・バクテリオロジイ(Inter
national Journal of Systematic Bacteriology)記載の
いずれの菌種とも一致しなかった。性質が類似している
ものとして、ストレプトミセス・プルベラセウス(Strep
tomyces pulveraceus)が記載されているが、この菌はオ
ートミール寒天培地、スターチ無機塩培地で気菌糸形成
が見られ、RK−441株では気菌糸ができない点で異
なる。
以上の点からRK−441株はストレプトミセス・プル
ベラセウス(Streptomyces pulveraceus)に近縁の新菌種
と考えられる。
(培養法及び精製法) 本発明の抗生物質RK−441Sを得るに当っては、ス
トレプトミセス属に属する上記抗生物質生産菌を、抗生
物質を生産する通常の方法で培養することができる。培
養の形態は、液体培養でも固体培養でもよく、工業的に
有利に培養するためには、前記生産菌の胞子懸濁液又は
培養液を培地に接種し、通気攪拌培養を行えばよい。
培地の栄養源としては特に限定されることはなく、微生
物の培養に通常用いられる炭素源、窒素源その他を培地
中に含有させることができる。炭素源としては、澱粉、
デキストリン、グリセリン、グルコース、シュークロー
ス、ガラクトース、イノシトール、マンニトールなど
が、また窒素源としては、ペプトン、大豆粉、肉エキ
ス、米ぬか、麸、尿素、コーンスティープリカー、アン
モニウム塩、硝酸塩、その他の有機または無機の窒素化
合物が用いられる。その他、無機塩類、たとえば食塩、
燐酸塩類、カリウム、カルシウム、亜鉛、マンガン、鉄
等の金属塩類等を適宜に添加してもよく、必要に応じて
消泡剤として、動、植、鉱物油等を添加してもよい。培
養温度、培養時間等の培養条件は使用菌の発育に適し、
しかもRK−441Sの生産が最高となるような条件が
選ばれる。たとえば、培地のpHは4〜9、特に中性付近
がよく、培養の適温は25〜35℃程度がよい。しか
し、これらの培養組成物、培地の水素イオン濃度、培養
温度、攪拌条件などの培養条件は使用する菌株の種類
や、外部の条件などに応じて好ましい結果が得られるよ
うに適宜調節されるべきであることはいうまでもない。
このようにして得られる培養物から、RK−441Sを
得るには、代謝産物を採取するのに通常用いられる手段
を適宜に利用して採取し得る。たとえば、RK−441
Sと不純物との溶解度差を利用する手段、イオン結合力
の差を利用する手段、吸着親和力の差を利用する手段、
分子量の差を利用する手段のいずれも、それぞれ単独、
又は適宜組合せて、あるいは反復して使用される。具体
的には、RK−441Sは、培養濾液にその大部分が存
在する。その培養液を各種のイオン交換クロマトグラフ
ィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、吸着クロマトグラ
フィー、液体クロマトグラフィー、セルロース分配クロ
マトグラフィー等を組合せて精製すると、RK−441
S及びその他の活性成分を含む画分が得られる。この画
分を凍結乾燥して得られた粉末を更に高速液体クロマト
グラフィー(たとえば、ヌクレオジル5C18、50%メタ
ノールの系で展開)により精製し、RK−441Sの精
製白色粉末を得る。
こうして得られたRK−441Sの理化学的性質及び生
物学的性質は次のとおりである。
〈抗生物質RK−441Sの理化学的性質及び生物学的
性質〉 融解点:96〜100℃ 元素分析:C 62.29 H 6.52 N 4.92% 比旋光度:▲[α]26 D▼=±0(C 0.1、MeOH) 紫外線吸収スペクトル:▲λMeOH max▼(ε) 222(9710)、264(7630)、350(2485) 赤外線吸収スペクトル:KBr中 3380、1710、1688、1611、1495、1369、 1267、1143、1042、869、782、723 分子量:289(FD−MS) (分子式:C1515NO) 呈色反応:ライドン−スミス、レミュー、 塩化第二鉄に陽性 抗菌作用:動物細胞の増殖抑制効果はあるが、1mg/ mlの濃度でも抗菌作用は示さなかった。
〈他物質との比較〉 これらの理化学的性質及び生物学的性質を有する抗生物
質は、前記の構造式で表され、文献未載のため新規抗生
物質と結論した。
(RK−441Sを有効成分とする抗腫瘍剤並びに免疫
抑制剤) 本発明のRK−441Sを有効成分とする抗腫瘍剤並び
に免疫抑制剤は、経口及び非経口投与のいずれも使用可
能であり、経口投与する場合は軟硬カプセル剤又は錠
剤、顆粒剤、細粒剤、散剤として投与され、非経口投与
する場合は、水溶性懸濁液、油性製剤などの皮下或は静
脈注射剤、点滴剤及び固体状又は懸濁粘稠状として持続
的な粘膜吸収が維持できるように坐薬のような剤型で投
与され得る。
本発明の有効成分の製剤化は、界面活性剤、賦形剤、滑
沢剤、佐剤、及び有効成分の性質を考慮して腸溶性製剤
とするために医薬的に許容し得る皮膜形成物質、コーテ
ィング助剤等を用いて適宜行うことができ、その具体例
を挙げれば、次のとおりである。
本発明の組成物の崩壊、溶出を良好ならしめるために、
界面活性剤、例えばアルコール、エステル類、ポリエチ
レングリコール誘導体、ソルビタンの脂肪酸エステル
類、硫酸化脂肪アルコール類等の1種又は2種以上を添
加することができる。
また、賦形剤として、例えば蔗糖、乳頭、デンプン、結
晶セルロース、マンニット、軽質無水珪酸、アルミン酸
マグネシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム、合成
珪酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウ
ム、リン酸水素カルシウム、カルボキシメチルセルロー
スカルシウム等の1種又は2種以上を組合わせて添加す
ることができる。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、タ
ルク、硬化油等を1種又は2種以上添加することがで
き、また矯味剤及び培臭剤として、食塩、サッカリン、
糖、マンニット、オレンジ油カンゾウエキス、クエン
酸、ブドウ糖、メントール、ユーカリ油、リンゴ酸糖の
甘味剤、香料、着色料、保存料等を含有させてもよい。
懸濁剤、湿潤剤の如き佐剤としては、例えばココナッツ
油、オリーブ油、ゴマ油、落花生油、乳酸カルシウム、
ベニバナ油、大豆リン脂質等を含有させることができ
る。
また、皮膜形成物質としては、セルロース、糖類等の炭
水化物誘導体として酢酸フタル酸セルロース(CA
P)、またアクリル酸系共重合体、二塩基酸モノエステ
ル類等のポリビニル誘導体としてアクリル酸メチル・メ
タアクリル酸共重合体、メタアクリル酸メチル・メタア
クリル酸共重合体が挙げられる。
また、上記皮膜形成物質をコーティングするに際し、通
常使用されるコーティング助剤、例えば可塑剤の他、コ
ーティング操作時の薬剤相互の付着防止のための各種添
加剤を添加することによって皮膜形成剤の性質を改良し
たり、コーティング操作をより容易ならしめることがで
きる。なお、有効成分を皮膜形成物質を用いてマイクロ
カプセル化してから賦形剤等と混合した剤型としても良
い。
特に代表的な剤型における配合比は下記のとおりであ
る。
特に好ましい範囲 有効成分 0.1〜90重量% 0.1〜15 重量% 賦形剤 10〜99.8 〃 85〜99.4 〃 滑沢剤 0〜50 〃 0〜20 〃 界面活性剤 0〜50 〃 0〜20 〃 皮膜形成物質 0.1〜50 〃 0.3〜20 〃 特に好ましい賦形剤は、乳糖、結晶セルロース、カルボ
キシメチルセルロースカルシウムである。
また、投与量は、対象疾患を有効に治療するに十分な量
であり、症状、投与経路、剤型などによって左右される
が、一般に、経口投与の場合、大人では1日当り、約
0..01〜5mg/kg体重(小人では、薬0.01〜3
mg/kg体重)の範囲で、その上限は好ましくは約2.5
mg/kg体重、更に好ましくは約0.5mg/kg体重程度で
あり、非経口投与の場合、その上限は約0.5mg/kg体
重程度であり、好ましくは約0.25mg/kg体重、更に
好ましくは約0.1mg/kg体重が適当である。
以下に、本発明を製造例、製剤例及び試験例によって具
体的に説明するが、本発明はこれに何ら限定されるもの
ではない。
なお、「%」は重量%を表わす。
製造例 グルコース2%、可溶性デンプン1%、肉エキス0.1
%、乾燥酵母0.4%、大豆粉2.5%、食塩0.2
%、リン酸第2カリウム0.005%の組成からなる7
2の培地に前記RK−441株を接種して、27℃で
66時間振とう培養した。この培養液を塩酸でpH3に調
整し濾過すると60の濾液が得られたので、活性物質
を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層から得られた油
状の活性物質27.7gをシリカゲルカラム(7.4×
40cm)の上部に付加し、クロロホルム:メタノール=
96:4の溶出液にて展開した。活性画分を濃縮乾固
(3.5g)後、少量のクロロホルムに溶解し、シリカ
ゲルカラム(2.4×56cm)の上部に付加した。これ
をクロロホルム:メタノール=92:8で展開すると活
性物質300mgが得られた。80%メタノールに溶解さ
せた活性物質をセファデックスLH20カラム(2.6
×95cm)の上部に付加し80%メタノールで展開する
と、溶出液量約400mlで活性物質が溶出された。これ
を濃縮後、凍結乾燥すると、18mgの粉末が得られた。
最終的に高速液体クロマトグラフィーで純粋なRK−4
41S物質を4.5mg得た。用いたカラムはヌクレオジ
5C18(20×300mm)で、溶剤は50%メタノール
で流速は7.0ml/minとした。
製剤例1(注射・点滴剤) RK−441S、10mgを含有するように粉末ぶどう糖
5gを加えてバイアルに無菌的に分配し、密封した上、
窒素、ヘリウム等の不活性ガスを密封して冷暗所に保存
する。使用前に0.85%生理的食塩水100mlを添加
して静脈内注射剤とし、1日、10〜100mlを症状に
応じて静脈内注射又は点滴で投与する。
製剤例2(注射・点滴剤) RK−441S、2mgを用いて、製剤例1と同様の方法
により軽症用静脈内注射とし、1日、10〜100mlを
症状に応じて静脈内注射又は点滴で投与する。
製剤例3(腸溶性カプセル剤) RK−441S、0.5g、乳糖2.46g及びヒドロ
キシプロピルセルロース0.04gを各々とり、よく混
合した後、常法に従って粒状に成形し、これをよく乾燥
して篩別してビン、ヒートシール包装などに適した顆粒
剤を製造する。次に、酢酸フタル酸セルロース0.5g
及びヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート
0.5gを溶解して被覆基材となし、前記顆粒を浮遊流
動させつつこの基材を被覆して腸溶性の顆粒剤とする。
この組成物をカプセルに充填して腸溶性カプセル製剤1
00個を製造する。
試験例1 (上皮増殖因子(EGF)に反応して生じるマウス上皮
細胞のDNA阻害試験) 静止期のマウス上皮細胞に10%牛胎仔血清を添加して
17時間後にHラベルのチミジンを培地に加えた(1
μCi/ml)。5時間ラベルした細胞の酸不溶性画分の放
射活性を液体シンチレーションカウンターで計数すると
DNA合成量が測定された。阻害率は次の方法により算
出した。
この結果を以下に示す。
試験例2 (コンカナバリンA(ConA)に反応して生じるマウス脾臓
細胞の幼若化抑制試験) Balb/cマウスの脾臓細胞を調製し、それに10μg/ml
のConAを添加した。2日間細胞を炭酸ガス培養器で培養
した後、MTT試薬(Dimethylthiazoyl diphenyl tetra
zolium bromide)を添加して570nmの吸光度の増加を
測定した。570nmの吸光度の増加とリンパ球の幼若化
とは相関するので、RK−441S物質の添加により吸
光度の増加が阻害されることから幼若化が抑制されるこ
とが解る。阻害率は次の方法により算出した。
この結果を以下に示す。
(発明の効果) 上記の試験結果より、本発明の抗生物質は、上記細胞に
対して極めて低濃度で高い腫瘍、免疫抑制効果を示す。
また、細胞毒性もその濃度では認められず、安全性の高
い薬剤である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の抗生物質RK−441Sの紫外線吸
収スペクトルを示す図であり、 第2図は、抗生物質RK−441Sの赤外線吸収スペク
トル(KBr中)を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 17/16 C12R 1:465) (C12N 1/20 C12R 1:465)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の式で表される抗生物質RK−441
    S。
  2. 【請求項2】ストレプトミセス(Streptomyces)属に属す
    る抗生物質RK−441S生産菌を培養し、その培養物
    から抗生物質RK−441Sを分離採取することを特徴
    とする抗生物質RK−441Sの製造法。
  3. 【請求項3】抗生物質RK−441S生産菌がストレプ
    トミセス・エスピー・RK441(Streptomyces sp.R
    K−441)である特許請求の範囲第2項に記載の製造
    法。
  4. 【請求項4】抗生物質RK−441Sを有効成分として
    含有することを特徴とする抗腫瘍剤。
  5. 【請求項5】抗生物質RK−441Sを有効成分として
    含有することを特徴とする免疫抑制剤。
JP5077490A 1990-03-01 1990-03-01 新規抗生物質rk―441s、その製造法、抗腫瘍剤並びに免疫抑制剤 Expired - Lifetime JPH0662613B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5077490A JPH0662613B2 (ja) 1990-03-01 1990-03-01 新規抗生物質rk―441s、その製造法、抗腫瘍剤並びに免疫抑制剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5077490A JPH0662613B2 (ja) 1990-03-01 1990-03-01 新規抗生物質rk―441s、その製造法、抗腫瘍剤並びに免疫抑制剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03255082A JPH03255082A (ja) 1991-11-13
JPH0662613B2 true JPH0662613B2 (ja) 1994-08-17

Family

ID=12868182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5077490A Expired - Lifetime JPH0662613B2 (ja) 1990-03-01 1990-03-01 新規抗生物質rk―441s、その製造法、抗腫瘍剤並びに免疫抑制剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0662613B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03255082A (ja) 1991-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO1997039999A1 (fr) Nouveaux composes de terphenyl et medicaments contenant ces composes
EP1142905B1 (en) Novel depsipeptide compound
JPH0662613B2 (ja) 新規抗生物質rk―441s、その製造法、抗腫瘍剤並びに免疫抑制剤
EP0318254B1 (en) Tripeptide derivatives
JPH1045738A (ja) 抗生物質エポキシキノマイシンcおよびdとその製造法ならびに抗リウマチ剤
JPH10234396A (ja) 新規抗腫瘍剤およびソヤサポゲノールbの製造法
JPH0643434B2 (ja) 新規抗生物質rk―286c、その製造法並びに抗腫瘍剤及び抗炎症剤
JPH02223553A (ja) 新規抗生物質rk―441、その製造法、抗腫瘍剤並びに免疫抑制剤
CA1338169C (en) Compounds wf 2015 a and b, production thereof and use thereof
JP3688446B2 (ja) 新規テルペン系化合物0406tp−1
JP3686693B2 (ja) 新規生理活性物質ベラクチンaおよびbとその製造法
JPH029382A (ja) 新抗生物質ikd−8344物質及びその製造法並びにこれを有効成分とする抗腫瘍剤
JPH09309861A (ja) 新規アントラキノン系化合物0089
JPH0570470A (ja) 生理活性物質カンレマイシンc、その製造法及びその薬学的用途
JPS5953243B2 (ja) 制癌剤
JPH0873452A (ja) 新規抗生物質
JPH11130795A (ja) Ym−175201物質
JPH0892119A (ja) 抗腫瘍剤
JPH0662626B2 (ja) 新規抗生物質rk―1441a及びrk―1441b、その製造法並びに抗ウイルス剤
JPH0859691A (ja) カレドスリシン類及びその製造法
JP2001046092A (ja) 新規生理活性物質nk34944、その製造法及びその用途
JPS62174099A (ja) 新規グリコペプチド系抗生物質pa−42867−aおよびpa−42867−bとその製造方法
JPH09249679A (ja) Fr198248物質
JPH09316090A (ja) Fr198248物質およびfr202306物質
JPH08176116A (ja) 新規抗生物質スパロキソマイシン