JPH0662516U - 電柱用変圧器の取付け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】電柱に衝撃を受けても容易に落下することのな
い装置を提供する。 【構成】電柱Ｄ周側に一対のバンド体２，２によって支
持杆１を縦方向に締付け、該支持杆１に支持させた受支
盤１６に変圧器Ｈを載置し、この変圧器の上部側を、該
上部側に捕縛バンド２２を巻き付けて前記支持杆に締付
けた構成とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電柱用変圧器の取付け装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、実公平１−４０２６０号公報所載のように、電柱周側にバンド体によ って受支盤を支持させ、該受支盤に載置した変圧器の上部側に締付けバンドを巻 き付け、この締付けバンド、受支盤を支持させた前記バンド体と別体のバンド体 に組付けた構造のものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来構造のものは、変圧器の上部側と下部側の支持部間が互いに別体とな った構造になっていることから、車両の衝突、あるいは地震等の衝撃によって電 柱が激しく揺れ動いた場合、変圧器の上部側と下部側に伝わる衝撃波に時間的ズ レが生じるため、その際、特に上部側の変圧器捕縛バンドに瞬間的に過大な引張 荷重が加わり、該バンド破断による変圧器の落下の危険性がある。また、変圧器 上部側のバンド体の配置位置が定形化されていず、しかも、受支盤側のバンド体 と別体であるため装柱作業に煩雑さが伴う。

【０００４】 本考案は斯様な従来例の欠点を除去した電柱用変圧器の取付け装置を提供する ことを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

電柱周側に少なくとも一対のバンド体によって支持杆を縦方向に締付け、該支 持杆に支持させた受支盤に変圧器を載置し、この変圧器の上部側を、該上部側に 変圧器捕縛バンドを巻き付けて前記支持杆に締付けた構造とする。

【０００６】

【実施例】 図面は本考案に係る電柱用変圧器の取付け装置の実施例を示し、図１は正面図 、図２は図１のａ−ａ線断面図、図３は同じくｂ−ｂ線断面図、図４は同じくｃ −ｃ線断面図、図５は支持杆上部の一部欠截側面図、図６は支持杆下部の一部欠 截側面図、第７図は第二実施例の上部側の横断面図、図８は同支持杆下部側の横 断面図、図９は同じく一部の斜視図である。

【０００７】 図中Ａは、支持杆１と該支持杆１の上下に設けたバンド体２，２によって構成 した取付け材で、取付け材Ａの支持杆１は角筒体の上端にフック３（クレーン等 で引き上げるための）を装置すると共に、上部および下部の側面に透孔５，５… を上下方向に沿わせて列設して成り、この支持杆１の上部および下部に前記バン ド体２を構成する基枠６を固着し、基枠６は断面コ形体の上下部片６′，６′の 中間部に設けた切欠部に前記支持杆１を嵌合して該支持杆１と互いに溶接固着し たものである。

【０００８】 支持杆１に一体的に固着した基枠６の上下部片６′，６′に連結軸７（実施例 ではボルトで構成してある）をわたして縦設し、該連結軸７になす環状の基部を 組付けて第一バンド片８を回動可能に組付け、この第一バンド片８の先端には第 二バンド片９の一端を接続ボルト１０および接続ナット１１によって接続し、第 二バンド片９の他の一端側に設けた緊締受部片１２，１２間に緊締ボルト１３を 渡してボルト先端に緊締ナット１４を螺合する。すなわち、各バンド片８，９と 共にバンド体２を構成する基枠６に固着した支持杆１は、電柱Ｄの径に適合する ように接続ボルト１０およびナット１１によって長さ調節した第一、第二のバン ド片８，９を電柱Ｄ周側に巻回させ、緊締ナット１４を緊締することによって電 柱周側に縦方向に締付け配設される。

【０００９】 バンド体２によって電柱Ｄに固定した支持杆１の下部には、第一部材１５ａに おいて支持杆１に取付けた支持枠１５を介して受支盤１６を取付けてある。

【００１０】 受支盤１６は脱落防止用の周壁１６′を備えた円盤体で構成し、互いに十字状 に交叉させて固定した前記第一部材１５ａと第二部材１５ｂとから成る前記支持 枠１５上に載置して、該支持枠１５に一体的に固着したものである。

【００１１】 支持枠１５の第一部材１５ａは底面を先端から基部方向に漸次深くした断面溝 形体で成り、基部側の上面に設けた逆Ｌ状の上部片１７を前記支持杆１に設けた 透孔１８に係合させて両者を安定的に仮止めし、基端に設けた挾持部片１９，１ ９間に支持杆１を係合させるようにして支持杆１を組合わせ、挾持部片１９と支 持杆１に設けた前記透孔５に組付けボルト２０を貫通させ、該ボルト２０に螺合 したナット２１を締付けて支持杆１に取付けたものである。

【００１２】 支持枠１５の第一部材１５ａを介して支持杆１に取付けた前記受支盤１６には 変圧器Ｈを載置し、変圧器Ｈの上側は変圧器捕縛バンド２２を巻き付けて支持杆 １に保持されている。

【００１３】 図示２３は、捕縛バンド２２と支持杆１との間に介在させたコ形体から成る仲 介片で、仲介片２３は、側部片２３ａ，２３ａ間に前記支持杆１を介在させるよ うにして該支持杆１の上部側に形成した透孔５，５…中の適宜のものに貫通させ るように配した組付けボルト２０とナット２１によって支持杆１に締付けたもの で、この仲介片２３の前記側部片２３ａに設けた挿通孔２４に前記捕縛バンド２ ２を挿通させ、該捕縛バンド２２を変圧器Ｈの上側に巻き付け、該捕縛バンド２ ２に備えた締付け器３０によって締付け、前記の通り、変圧器Ｈの上部側を支持 杆１に保持させてある。

【００１４】 また、図示２５は引き下げ線支持アームで、引き下げ線支持アーム２５は、基 部において仲介片２３とほぼ同様にして組付けボルト２０とナット２１によって 支持杆１に締め付けた凵形の組付け枠２６に、接続ボルト２７およびナット２８ にて接続支持させ、先端側に碍子２９を装置してこれに引き下げ線Ｓを支持させ るようにしたものである。

【００１５】 図７ないし図９は第二実施例を示し、この第二実施例のものは、一対の変圧器 Ｈ，Ｈを電柱Ｄに取付ける場合を示し、第二実施例のバンド体２′は一端に緊締 受部片１２′を備えた一対のバンド片９９，９９の他の一端に第一実施例のバン ド体２とほぼ同様の基枠６′，６′を取付け、該基枠６′，６′間に連結基枠６ ６を介在させ、連結基枠６６と基枠６′，６′を連結軸７７によって互いに結合 し、下部側の連結基枠６′には引き下げ線支持アーム２５の組付け枠２６を装置 する一方、各基枠６，６には支持杆１を一体的に取付け、第一実施例と同様にそ れぞれ変圧器Ｈを取付けて保持するのである。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は上述の通りであるから、上下支持部が一体化されるので、電柱上にお ける変圧器支持状態が確実となり、地震時等において変圧器を含め装置全体が電 柱と一体的に揺れるので、変圧器捕縛バンドに過大な引張り力が働くこともなく 、よって落下の危険が無く、地震対策に好適であり、かつ、柱上における取付作 業時間もごく僅かですむので、作業性、安全性の上でも有益である。

【図面の簡単な説明】

【図１】正面図。

【図２】図１のａ−ａ線断面図。

【図３】図１のｂ−ｂ線断面図。

【図４】図１のｃ−ｃ線断面図。

【図５】支持杆上部の一部欠截側面図。

【図６】支持杆下部の一部欠截側面図。

【図７】第二実施例の上部側の横断面図。

【図８】第二実施例の下部側の横断面図。

【図９】第二実施例の一部の斜視図。

【符号の説明】

１ 支持杆 ２ バンド体 １６ 受支盤 ２２ 捕縛バンド

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電柱周側に少なくとも一対のバンド体によ
   って支持杆を縦方向に締付け、該支持杆に支持させた受
   支盤に変圧器を載置し、この変圧器の上部側を、該上部
   側に変圧器捕縛バンドを巻き付けて前記支持杆に締付け
   た、電柱用変圧器の取付け装置。