JPH0660960B2 - 放射線画像変換パネル - Google Patents

放射線画像変換パネル

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JPH0660960B2
JPH0660960B2 JP61220492A JP22049286A JPH0660960B2 JP H0660960 B2 JPH0660960 B2 JP H0660960B2 JP 61220492 A JP61220492 A JP 61220492A JP 22049286 A JP22049286 A JP 22049286A JP H0660960 B2 JPH0660960 B2 JP H0660960B2
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亜紀子 加野
久憲 土野
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネルに
関し、更に詳しくは長期間にわたる良好な耐用性を有
し、使用により劣化した性能を容易に大幅に回復できる
コスト的に優れた放射線画像変換パネルに関する。
〔従来技術〕
X線画像のような放射線画像は病気診断用などに多く用
いられている。このX線画像を得るために、被写体を透
過したX線を蛍光体層(蛍光スクリーン)に照射し、こ
れにより可視光を生じさせてこの可視光を通常の写真を
とるときと同じように銀塩を使用したフィルムに照射し
て現像した、いわゆる放射線写真が利用されている。更
に銀塩を塗布したフィルムを使用しないで蛍光体層から
直接画像を取出す方法が知られている。
この方法としては、被写体を透過した放射線を蛍光体に
吸収せしめ、しかる後、この蛍光体を例えば光又は熱エ
ネルギで励起することによりこの蛍光体が上記吸収によ
り蓄積している放射線エネルギを蛍光として放射せし
め、この蛍光を検出して画像化する方法がある。具体的
には、例えば、米国特許第3,859,527号及び特開昭55-12
144号には輝尽性蛍光体を用い可視光線又は赤外線を輝
尽励起光とした放射線画像変換方法が示されている。こ
の方法は、支持体上に輝尽性蛍光体層を形成した放射線
画像変換パネルを使用するもので、この放射線画像変換
パネルの輝尽性蛍光体層に被写体を透過した放射線を当
てて被写体各部の放射線透過度に対応する放射線エネル
ギを蓄積させて潜像を形成し、しかる後にこの輝尽性蛍
光体層を輝尽励起光で走査することによって各部の蓄積
された放射線エネルギを放射させてこれを光に変換し、
この光の強弱による光信号により画像を得るものであ
る。この最終的な画像はハードコピーとして再生しても
よいし、CRT上に再生してもよい。
第3図に、この放射線画像変換方法において使用される
従来の放射線画像変換パネルの断面図の一般的な例を示
す。第3図において、31は支持体、32は輝尽性蛍光体
層、33は輝尽性蛍光体層を物理的にあるいは化学的に保
護するために設けられている保護層である。
この保護層33は、保護層用塗布液を輝尽性蛍光体層上に
直接塗布するか、あるいは、あらかじめ別途形成した保
護層を輝尽性蛍光体層上に接着する方法により形成され
ている(特開昭59-42500号)。あるいは、特願昭60-189
34号に記述されているように放射線照射および/または
加熱によって重縮合あるいは架橋反応して硬化する樹脂
素材を含有する保護層用塗布液を輝尽性蛍光体層上に塗
布した後、放射線の照射および/または加熱により前記
樹脂素材を硬化させて保護層33を形成している。
前記放射線画像変換パネルは、放射線画像情報を蓄積し
た後励起光の走査によって蓄積エネルギを放出するので
走査後再度放射線画像の蓄積を行うことができ、繰り返
し使用が可能である。実際には励起光の走査だけでは十
分に蓄積エネルギが放出し尽せないので、走査後に残存
エネルギの消去のために励起光波長の光または熱を加え
ることを行う。したがって、前記放射線画像変換パネル
は「放射線画像の撮影→励起光の走査(読取り)→残存
エネルギの消去」後再び放射線画像の撮影といったサイ
クルで繰返し使用される。
ところで、上述のサイクルで繰返し使用される従来の放
射線画像変換パネルは、一般にサイクル中の各ステップ
間を搬送手段により搬送されるが、その際、第3図に示
す保護層33の表面の少なくとも一部が前記搬送手段と接
触する。そのため、多数回の繰返し使用を経ると、保護
層33の表面が摩耗したり傷を生ずることがある。
また、一般に輝尽性蛍光体は吸湿性が大であり、通常の
気候条件の下で室内に放置すると、空気中の水分を吸着
し、時間の経過とともにその性能が劣化する。すなわち
具体的には、放射線に対する感度が低下したり放射線照
射により生成した潜像の褪行速度が増大する現象が起
る。
ところで、従来の放射線画像変換パネルの保護層は、第
3図に示すように主として輝尽性蛍光体層の上表面を保
護することを目的としたものであった。第3図に示され
ている従来の放射線画像変換パネルは、その端面におい
て輝尽性蛍光体層32が露出している。そのため、短期間
の使用には差支えないが長期間のうちには輝尽性蛍光体
層32がその露出している端面から徐々に吸湿し、輝尽性
蛍光体の性能が劣化する。この劣化の程度は、輝尽性蛍
光体層の露出部分に近い放射線画像変換パネル周縁部ほ
ど顕著であるため、前記のごとく劣化した放射線画像変
換パネルを用いて得られた画像は画像中央部と画像周縁
部とで画質が異なるムラを有する画像となる。
また、第3図のごとき放射線画像変換パネルにおいて、
保護層33が接着剤を用いて輝尽性蛍光体層32に接着され
ている場合、長期間の使用の間には放射線画像変換パネ
ル端面から保護層33が剥離してめくれた状態になり、輝
尽性蛍光体の保護の役割を十分に果せないという欠点を
有し、改良が望まれていた。
上記のような従来の放射線画像変換パネルの欠点を改良
する方法のひとつとして、たとえば特開昭60-211398
号、同60-211399号、同60-211400号、同60-213897号、
同60-213898号、同60-213899号、同60-213900号に示さ
れているような、輝尽性蛍光体層端部が支持体あるいは
基体の端部よりも内側に配置され、かつ前記蛍光体層端
部が膜状高分子物質、膜形成高分子物質の塗布層、もし
くは埋め込み部材により保護されている放射線画像変換
パネルを応用することができる。しかしこれらの放射線
画像変換パネルは、保護層や支持体の形成工程とは別に
前記膜状高分子物質の接着、あるいは前記埋め込む部材
の充填等の作業を必要とするため、工程が煩雑となり、
経済性に欠けるという欠点を有していた。
また、特開昭58-66900号には、放射線画像変換パネルの
表裏両面にプラスチックシートをラミネートする製造方
法が開示されている。
しかし、これら従来の製造方法による放射線画像変換パ
ネルはすべて、保護層と輝尽性蛍光体層表面とが接着さ
れ一体となっているため、保護層の表面に画像に悪影響
を与えるような傷あるいは摩耗が生じた時点でパネル自
体の使用が不可能となってしまう。
ところで、輝尽性蛍光体層の劣化現象については、以下
のことがわかっている。まず、通常の条件下で前述のよ
うな撮影−読取−消去のサイクルで繰返し使用した場
合、X線照射あるいは励起光、消去光の照射による輝尽
性蛍光体の性能の劣化はほとんどみられない。また、輝
尽性蛍光体層は長期にわたり使用するうちに空気中の水
蒸気を吸着して劣化するが、このように吸湿した輝尽性
蛍光体層は乾燥あるいは脱湿処理することにより性能を
回復することができる。すなわち、従来の放射線画像変
換パネルにおいては、保護層を含めたパネル全体の寿命
は、パネルの機能上最も重要かつ高価な輝尽性蛍光体層
の寿命に比べて著しく短く、保護層に傷あるいは摩耗を
生じたパネルは輝尽性蛍光体層には何の性能劣化も現れ
ていないにもかかわらず使用不可となることがあり、コ
スト的に不利であった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、耐久性及び耐用性のよい且つ輝尽性蛍
光体自体の性能劣化のない限り再生活用可能な放射線画
像変換パネルの提供にある。
更に他の目的は生産性のよい且つ廉価な前記変換パネル
の提供にある。
〔発明の構成〕
前記した本発明の目的は、放射線画像情報の記憶層とし
ての輝尽性蛍光体層を有して、該蛍光体層に上面側から
レーザビームの走査光の輝尽励起光を入射すると該蛍光
体層が前記放射線画像情報を輝尽発光光として前記上面
側に出射する放射線画像変換パネルにおいて、該パネル
が高分子フィルムよりなる気密袋中に真空密封で収納さ
れた状態で前記放射線画像情報の記憶および輝尽発光光
の出射に使用されることを特徴とする放射線画像変換パ
ネルによって達成される。
以下、本発明の放射線画像変換パネルについて図面を用
いて説明する。
第1図において、まず支持体11上に後述する方法を用い
て輝尽性蛍光体層12を設けパネル原体10′を形成する。
あるいは別途形成した輝尽性蛍光体層12を支持体11に接
着しパネル原体10′を形成する。但し支持体の大きさと
該蛍光体層の面積は必ずしも同じでなくてもよい。次
に、例えば第1図(a)に示すように、2つ折りにした高
分子フィルム13の2つの側縁をシールしてシール側縁14
を形成した保護袋15を作り、この保護袋15内にその開口
16より前記パネル原体10′を収納し、保護袋15内を真空
に引きつつ開口16をシールして第1図(b)に示すように
シール側縁17を形成し、前記パネル原体10′が保護袋中
に真空密封された構造のパネル10を製造することができ
る。保護袋15が熱収縮の大きい材料よりなる場合には、
予め保護袋をパネルの出来上がりの大きさよりも大きめ
に形成して、真空密封の前にシュリンク加工の工程を加
えることにより保護袋をパネル原体の外形に合わせるこ
ともできる。
本発明のパネルの形態の一例を第2図(a)に断面図とし
て示す。第2図(a)において21は支持体、22は輝尽性蛍
光体層、23は保護袋を示す。
保護袋23の内面と輝尽性蛍光体層22または支持体21の表
面とは接着されていない。しかし本発明のパネル製造方
法においては保護袋を密閉する前に保護袋内を真空に引
く工程を加えるので、保護袋の内面と輝尽性蛍光体層表
面との間に空気の層が存在しないように両者を密着させ
ることができる。両者間に空気の層が存在すると、該空
気層の界面で励起光ビームが反射を繰返して拡がったり
干渉縞を生じたりして、得られる画像の画質の低下を招
くため好しくない。
第2図(b)は本発明のパネルの別の一例を示す。第2図
(b)のパネルにおいては、支持体21の周縁が輝尽性蛍光
体層22の周縁より外側にあるのでパネル周縁部を搬送係
止部材として利用して機械的搬送手段と組み合わせるこ
とができ便利である。
本発明のパネルはパネル端面において輝尽性蛍光体層が
露出している部分を有しないので、パネル表面のみなら
ず側面からの機械的衝撃にも強く、またパネル周縁部の
輝尽性蛍光体層が吸湿により劣化する現象を防ぐことが
できる。
さらに、本発明によるパネルは、長期間にわたり使用し
ても、パネル端面から保護層が剥離しにくい。
また、本発明のパネルは、保護袋を破壊することによ
り、支持体上に輝尽性蛍光体が設けられたパネル原体を
簡単に取り出すことができる。したがって、長期間ある
いは多数回の繰返し使用により輝尽性蛍光体層を被覆し
ている保護袋表面に傷、摩耗、汚れ等が生じた場合、保
護袋を取り除いてパネル原体を新しい保護袋に収納し、
再び新品のパネルと同様に使用することが可能である。
また、本発明のパネルの製造方法は、保護袋の形成工程
が簡便かつ経済的である。
本発明において保護袋の構成は特に図示の例に限られる
ものではなく、支持体上に輝尽性蛍光体層を設けたパネ
ル原体を密封することのできるものであればよい。たと
えば、2枚の高分子フィルムを重ね合わせてその外周縁
をシールした構成であってもよい。その場合、前記2枚
の高分子フィルムはたがいに材質、厚さなどが異なって
いてもよいし、適宜着色されていてもよい。
保護袋に用いられる高分子フィルムは単一の膜であって
もよいし、ドライラミネート、押出ラミネート、または
共押出コーティングラミネートなどの方法により2種類
以上の膜を複合したフィルムであってもよい。
また、保護袋とは別に、あらかじめ輝尽性蛍光体層表面
に高分子フィルムの接着あるいは膜形成性物質の塗布に
より保護層を設けてもよい。
前述のように保護袋と保護層とが重なった構成あるいは
保護袋自体に複合フィルムを用いた構成のパネルは、そ
れら積層された2層以上のフィルムとして互いに吸湿性
の異なるものを選べば、特願昭60-156346号に述べられ
ている複合保護層を有するパネルと同様の効果を有し、
とくに耐湿性に優れたパネルとなる。
本発明に係るパネルにおいて、保護袋は高分子フィルム
もしくは複合高分子フィルムより構成されている。該保
護袋用材料としては、たとえば酢酸セルロース、ニトロ
セルロース、エチルセルロースなどのセルロース誘導
体、あるいはポリメチルメタクリレート、ポリビニルブ
チラール、ポリビニルホルマール、ポリカーボネート、
ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリメチルア
リルアルコール、ポリメチルビニルケトン、セルロース
ジアセテート、セルローストリアセテート、ポリビニル
アルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ
グリシン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアミン、ポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、
ポリアミド(ナイロン)、ポリ四弗化エチレン、ポリ三
弗化−塩化エチレン、ポリプロピレン、四弗化エチレン
−六弗化プロピレン共重合体、ポリビニルイソブチルエ
ーテル、ポリスチレンなどがあげられる。
これらのうち、特願昭60-156346号明細書に記載されて
いるように互いに吸湿性の異なる2層以上の複合フィル
ムとなるよう保護層用材料を選択すると効果が高い。特
に輝尽性蛍光体層に近い側に比較的吸湿性の高いフィル
ムを、逆に該蛍光体層から遠い側に比較的吸湿性の低い
フィルムを配した構成が好ましい。具体的な例としては などが挙げられる。
保護袋の表面は滑面であってもよいし、マットロール処
理等を施したマット面であってもよい。保護袋用の高分
子フィルムの少なくとも輝尽性蛍光体層上を覆う部分は
ヘイズ値0〜30%程度、さらに好ましくは0.5〜25%程
度であるのがよい。
保護袋の厚さは、少なくとも輝尽性蛍光体層上を覆う部
分においては1μm〜100μm程度、さらに好ましくは
2μm〜50μm程度の範囲とするのがよい。
本発明のパネルにおいては、保護袋内の、得られる画像
に影響のない位置に吸湿乾燥剤を封入してもよく、輝尽
性蛍光体層の吸湿防止に一層効果的である。
前記吸湿乾燥剤としては、たとえばシリカゲル、塩化カ
ルシウム、塩化リチウムなどがあげられるが、シート状
に成型された吸湿乾燥剤またはシート状物に吸湿乾燥剤
を含浸させたものが特に便利である。
保護袋のシール側縁の形成方法としては、ヒートシール
法、高周波シール法、超音波シール法などが好ましい
が、接着剤を塗布した後、圧着もしくは熱圧着する方法
を用いてよい。
本発明の放射線画像変換パネルにおいて輝尽性蛍光体と
は、最初の光もしくは高エネルギ放射線が照射された後
に、光的、熱的、機械的、化学的または電気的等の刺激
(輝尽励起)により、最初の光もしくは高エネルギ放射
線の照射量に対応した輝尽発光を示す蛍光体を言うが、
実用的な面から好ましくは500nm以上の輝尽励起光によ
って輝尽発光を示す蛍光体である。本発明の放射線画像
変換パネルに用いられる輝尽性蛍光体としては、例えば
米国特許第3,859,527号に記載されているSrS:Ce,Sm,Sr
S:Eu,Sm、La2O2S:Eu,Sm及び(Zn,Cd)S:Mn,X(但しXは
ハロゲン)で表される蛍光体、特願昭55-12144号に記載
されている一般式が LnOX:xA (但しLnはLa,Y,Gd及びLuの少なくとも1つを、XはCl
及び/又はBrを、AはCe及び/又はTdを、xは0<x<
0.1を満足する数を表す。)で表される蛍光体、特開昭5
5-12145号に記載されている一般式が (Ba1-xMIIx)Fx:yA (但しMIIは、Mg,Ca,Sr,Zn及びCdのうちの少なくとも1
つを、XはCl,Br及びIのうちの少なくとも1つを、A
はEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb及びErのうち少なくとも
1つを、x及びyは0≦x≦0.6及び0≦y≦0.2なる条
件を満たす数を表す。)で表される蛍光体及び下記一般
式 MIX・aMIIX′2・bMIIIX″3:cA で表されるアルカリハライド蛍光体等が挙げられる。
但し、MIはLi,Na,K,Rb及びCsから選ばれる少なくとも
1種のアルカリ金属であり、MIIはBe,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,C
d,Cu及びNiから選ばれる少なくとも1種の二価金属であ
る。MIIIはSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,
Er,Tm,Yb,Lu,Al,Ga及びInから選ばれる少なくとも1種
の三価金属である。X,X′及びX″はF,Cl,Br及び
Iから選ばれる少なくとも1種のハロゲンである。Aは
Eu,Tb,Ce,Tm,Dy,Py,Ho,Nd,Yb,Er,Gd,Lu,Sm,Y,Tl,Na,A
g,Cu及びMgから選ばれる少なくとも1種の金属である。
またaは、0≦a≦0.5の範囲の数値であり、bは0≦
b≦0.5の範囲の数値であり、cは0≦c≦0.2の範囲の
数値である。アルカリハライド蛍光体は、蒸着・スパッ
タリング等の方法で輝尽性蛍光体層を形成させる場合に
好適である。
しかし、本発明に係る放射線画像変換パネルに用いられ
る輝尽性蛍光体は、前述の蛍光体い限られるものではな
く、放射線を照射した後輝尽励起光を照射した場合に輝
尽発光を示す蛍光体であればいかなる発光体であっても
よい。
本発明に係る放射線画像変換パネルは前記の輝尽性蛍光
体の少なくとも一種類を含む一つ若しくは二つ以上の輝
尽性蛍光体層から成る輝尽性蛍光体層群を有してもよ
い。また、それぞれの輝尽性蛍光体層に含まれる輝尽性
蛍光体は同一であってもよいが異なっていてもよい。
前記輝尽性蛍光体層は、特開昭61-73100号に述べられて
いるように輝尽性蛍光体を気相堆積法等の方法を用いる
ことにより結着剤を含有しない層状部分として支持体上
に形成してもよいし、輝尽性蛍光体を適当な結着剤中に
分散して塗布液を調製し、それを支持体上に塗布するこ
とにより形成してもよい。結着剤を用いる場合には、例
えば、ゼラチンの如きタンパク質、デキストランの如き
ポリサッカライドまたはアラビアゴム、ポリビニルブチ
ラール、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース、エチルセ
ルロース、塩化ビニリデン−塩化ビニルコポリマ、ポリ
メチルメタクリレート、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリ
マ、ポリウレタン、セルロースアセテートブチレート、
ポリビニルアルコール等のような通常層構成に用いられ
る結着剤が使用される。
結着剤を有する輝尽性蛍光体層は、輝尽性蛍光体粒子を
適当な結着剤とともに適当な溶剤中に加え、ボールミ
ル、サンドミル、アトライタ、三本ロールミル、高速イ
ンペラ分散機、Kadyミル、および超音波分散機などの分
散装置を用いて混合分散して塗布液を調製し、該塗布液
をドクターブレード、ロールコータ、ナイフコータなど
の塗工機を用いて支持体上に塗布し、乾燥することによ
り形成される。
次に、結着剤を含有しない輝尽性蛍光体層の形成方法を
説明する。
第1の方法として蒸着法がある。該方法に於ては、まず
支持体を蒸着装置内に設置した後装置内を排気して10-6
Torr程度の真空度とする。次いで、前記輝尽性蛍光体の
少なくとも一つを抵抗加熱法、エレクトロンビーム法等
の方法で加熱蒸発させて前記支持体表面に輝尽性蛍光体
を所望の厚さに堆積させる。
この結果、結着剤を含有しない輝尽性蛍光体層が形成さ
れるが、前記蒸着工程では複数回に分けて輝尽性蛍光体
層を形成することも可能である。また、前記蒸着工程で
は複数の抵抗加熱器あるいはエレクトロンビームを用い
て共蒸着を行うことも可能である。
また、前記蒸着法においては、輝尽性蛍光体原料を複数
の抵抗加熱器あるいはエレクトロンビームを用いて共蒸
着し、支持体上で目的とする輝尽性蛍光体を合成すると
同時に輝尽性蛍光体層を形成することも可能である。
さらに前記蒸着法においては、蒸着時、必要に応じて被
蒸着物を冷却あるいは加熱してもよい。また、蒸着終了
後輝尽性蛍光体層を加熱処理してもよい。
第2の方法としてスパッタ法がある。該方法において
は、蒸着法と同様に支持体をスパッタ装置内に設置した
後装置内を一旦排気して10-6Torr程度の真空度とし、次
いでスパッタ用のガスとしてAr、Ne等の不活性ガスをス
パッタ装置内に導入して10-3Torr程度のガス圧とする。
次に、前記輝尽性蛍光体をターゲットとして、スパッタ
リングすることにより、前記支持体表面に輝尽性蛍光体
を所望の厚さに堆積させる。
前記スパッタ工程では蒸着法と同様に複数回に分けて輝
尽性蛍光体層を形成することも可能であるし、また、そ
れぞれ異った輝尽性蛍光体からなる複数のターゲットを
用いて、同時あるいは順次、前記ターゲットをスパッタ
リングして輝尽性蛍光体層を形成することも可能であ
る。
前記スパッタ法においては、複数の輝尽性蛍光体原料を
ターゲットとして用い、これを同時あるいは順次スパッ
タリングして、支持体上で目的とする輝尽性蛍光体を合
成すると同時に輝尽性蛍光体層を形成することも可能で
ある。また、前記スパッタ法においては、必要に応じて
O2,H2等のガスを導入して反応性スパッタを行ってもよ
い。
さらに、前記スパッタ法においては、スパッタ時必要に
応じて被蒸着物を冷却あるいは加熱してもよい。また、
スパッタ終了後輝尽性蛍光体層を加熱処理してもよい。
第3の方法としてCVD法がある。該方法は目的とする輝
尽性蛍光体あるいは輝尽性蛍光体原料を含有する有機金
属化合物を熱、高周波電力等のエネルギで分解すること
により、支持体上に結着剤を含有しない輝尽性蛍光体層
を得る。
第4の方法として吹着け法がある。該方法は輝尽性蛍光
体粉末を粘着層上に吹着けることにより支持体上に結着
剤を含有しない輝尽性蛍光体層を得る。
本発明に係る放射線画像変換パネルの輝尽性蛍光体層の
層厚は、目的とする放射線画像変換パネルの放射線に対
する感度、輝尽性蛍光体の種類等によって異なるが、結
着剤を含有しない場合で10μm〜1000μmの範囲、さら
に好ましくは20μm〜800μmの範囲から選ばれるのが
好ましく、結着剤を含有する場合で10μm〜1000μmの
範囲、さらに好ましくは20μm〜500μmの範囲から選
ばれるのが好ましい。
本発明に於る放射線画像変換パネルは、得られる放射線
画像の鮮鋭性を向上させる目的で、たとえば、特願昭59
-266912号に述べられているような輝尽性蛍光体層が前
記支持体面にほぼ垂直方向に伸びた微細柱状ブロック構
造を有する構造、特開昭61-142497号に述べられている
ような表面に多数の微細な凹凸パターンを有する支持体
と、前記支持体上に前記表面構造をそのまま引き継い
だ、微細柱状ブロック構造から成る輝尽性蛍光体層とを
有する構造、特開昭61-142498号に述べられているよう
な多数の微小タイル状板が微細な間隙により互いに隔絶
されて敷きつめられたごとき表面構造を有する支持体
と、前記支持体上に前記表面構造をそのまま引き継いだ
微細柱状ブロック構造から成る輝尽性蛍光体層とを有す
る構造、特開昭61-142499号に述べられているような、
多数の微小タイル状板と該微小タイル状板夫々を取り囲
んでなり夫々を区画する細線網と該微小タイル状板上に
厚み方向に伸びた輝尽性蛍光体の微細柱状ブロック構造
の輝尽性蛍光体層とを有する構造、特開昭61-142500号
に述べられているような支持体表面に多数分布し、且
つ、間隙をもって互いに離散している微小タイル状の面
上から厚み方向に堆積された輝尽性蛍光体層にショック
処理を加えることによって前記微小タイル状板間の間隙
から該層表面に向かって発達させたクレバスを有する微
細柱状ブロック構造から成る輝尽性蛍光体層を設けた構
造としてもよい。
また、同じく本発明の放射線画像変換パネルにおいて得
られる放射線画像の鮮鋭性向上の目的で、輝尽性蛍光体
層中に白色粉末を含有させてもよいし、輝尽性蛍光体層
を輝尽励起光を吸収するような着色剤で着色してもよ
い。あるいは、支持体と輝尽性蛍光体層との間に白色顔
料を含有する光反射層を設けてもよい。
また、特開昭59-202100号に開示されているように輝尽
性蛍光体層をハニカム構造としてもよい。あるいは特開
昭61-65200号に述べられているように、輝尽性蛍光体粒
子が輝尽性蛍光体層の層厚方向に所定の粒子大きさ分布
をもつようにしてもよい。
本発明に係る放射線画像変換パネルにおいて用いられる
支持体としては例えばセルロースアセテートフィルム、
ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、ト
リアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム等の
プラスチックフィルム、化学的強化ガラス等のガラス
板、アルミニウム、鉄、銅、クロム等の金属シート或は
該金属酸化物の被覆層を有する金属シートが好ましい。
また、これら支持体の層厚は用いる支持体の材質等によ
って異なるが、一般的には80μm〜3000μmであり、取
り扱い上の点から、さらに好ましくは80μm〜1000μm
である。
これら支持体の表面は滑面であってもよいし、輝尽性蛍
光体層との接着性を向上させる目的でマット面としても
よい。また、支持体の表面は凹凸面としてもよいし、隔
絶された微小タイル状板を敷きつめた構造としてもよ
い。
さらに、これら支持体上には、輝尽性蛍光体層との接着
性を向上させる目的で輝尽性蛍光体層が設けられる面に
下引層を設けてもよいし、必要に応じて光反射層、光吸
収層等を設けてもよい。
本発明による放射線画像変換パネルは第4図に概略的に
示される放射線画像変換方法に用いられる。すなわち、
第4図において、41は放射線発生装置、42は被写体、43
は本発明に係る放射線画像変換パネル、44は輝尽励起光
源、45は該放射線画像変換パネルより放射された輝尽蛍
光を検出する光電変換装置、46は45で検出された信号を
画像として再生する装置、47は再生された画像を表示す
る装置、48は輝尽励起光と輝尽蛍光とを分離し、輝尽蛍
光のみを透過させるフィルタである。尚45以降は43から
の光情報を何らかの形で画像として再生できるものであ
ればよく、上記に限定されるものではない。
第4図に示されるように、放射線発生装置41からの放射
線は被写体42を通して放射線画像変換パネル43に入射す
る。この入射した放射線はパネル43の輝尽性蛍光体層に
吸収され、そのエネルギが蓄積され、放射線透過像の蓄
積像が形成される。次にこの蓄積像を輝尽励起光源44か
らの輝尽励起光で励起して輝尽発光として放出せしめ
る。
放射される輝尽発光の強弱は蓄積された放射線エネルギ
量に比例するので、この光信号を例えば光電子増倍管等
の光電変換装置45で光電変換し、画像再生装置46によっ
て画像として再生し画像表示装置47によって表示するこ
とにより、被写体の放射線透過像を観察することができ
る。
〔発明の効果〕
本発明によって耐久性、耐用性がよく而も再生利用ので
きる放射線画像変換パネルが提供され、メーカ側では生
産性とコストに於て有利な生産方法となり、ユーザ側で
は耐久性、耐用性及び再生可能と言う面からランニング
コスト、操作面に大きく貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のパネルの製造方法の説明斜視図であ
る。 第2図は本発明に係るパネルの断面部分図である。 第3図は従来のパネルの断面図、第4図はパネルの使用
説明図である。 10…本発明に係るパネル、 10′…パネル原体、11…支持体、 12…輝尽性蛍光体層、 15…保護袋。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線画像情報の記憶層としての輝尽性蛍
    光体層を有して、該蛍光体層に上面側からレーザビーム
    の走査光の輝尽励起光を入射すると該蛍光体層が前記放
    射線画像情報を輝尽発光光として前記上面側に出射する
    放射線画像変換パネルにおいて、該パネルが高分子フィ
    ルムよりなる気密袋中に真空密封で収納された状態で前
    記放射線画像情報の記憶および輝尽発光光の出射に使用
    されることを特徴とする放射線画像変換パネル。
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