JPH0660587U - 車両の履帯駆動機構に於ける履帯離脱防止手段 - Google Patents

車両の履帯駆動機構に於ける履帯離脱防止手段

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JPH0660587U
JPH0660587U JP739093U JP739093U JPH0660587U JP H0660587 U JPH0660587 U JP H0660587U JP 739093 U JP739093 U JP 739093U JP 739093 U JP739093 U JP 739093U JP H0660587 U JPH0660587 U JP H0660587U
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crawler belt
sprocket
pressing wheel
vehicle
belt pressing
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JP739093U
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Inventor
文雄 矢部
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株式会社矢部自動車
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、スプロケット2及び履帯押圧輪4
に渡って装着されたゴム履帯5の離脱を防止することが
主要な目的である。 【構成】 車両1の駆動軸に取り付けられ、円周部に山
部39と谷部40とを交互に有するスプロケット2と、
履帯押圧輪4と、上記スプロケット2及び履帯押圧輪4
に渡って装着されたゴム履帯5とより成る履帯駆動機構
に於て、上記スプロケット2の谷部40各々の内側面5
2に、当該内側面52から上記谷部40の谷部端40a
に向かってスプロケット幅Lが小となるようなテーパ4
1を形成したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、車両の履帯駆動機構に於ける履帯離脱防止手段に係わり、更に詳し くは、スプロケット及び履帯押圧輪に渡って装着されたゴム離帯が離脱すること を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、車両の駆動軸に取り付けられたスプロケットと、履帯押圧輪と、 上記スプロケット及び履帯押圧輪に渡って装着された履帯とより成る履帯駆動機 構が知られている。上記スプロケット及び履帯について着目すると、上記スプロ ケットは、その円周部に山部と谷部とが交互に形成されていると共に、上記履帯 は、その内周面に2列にて複数の案内突起部が形成されていて、上記2列にて形 成された案内突起部により、左右方向で隣り合う案内突起部間に画成されたスプ ロケット通過路にスプロケットか位置し、スプロケットのスプロケット通過路で の駆動により、上記履帯がスプロケット及び履帯押圧輪に渡って回動するもので あった。
【0003】 更に、上記車両の駆動軸に取り付けられたスプロケットと、履帯押圧輪と、上 記スプロケット及び履帯押圧輪に渡って装着された履帯とより成る履帯駆動機構 に配設したスプリング及びショックアブゾーバから成るサスペンション機構に於 て、本考案者は先に次のような発明を開示した。即ち、先に出願した平成4年特 許願第205961号に係る技術をみてみると、上記スプロケットのスプリング 及びショックアブゾーバから成るサスペンション機構と独立して、上記履帯押圧 輪には、スプリング及びショックアブゾーバから成るサスペンション機構が配設 されていて、上記独立したサスペンション機構が配設されている履帯押圧輪を前 後方向に移動させて、履帯の張りを調節する履帯張り調節機構の外型枠にトレー リングアームが取り付けられているものである。更に詳しくは、上記トレーリン グアームは、一方に於て車両のフレームに取り付けられた固定板に回動可能に軸 支されていると共に、他方に於て履帯押圧輪に連設する履帯張り調節機構の外型 枠に回動可能に軸支されているものであって、上記履帯押圧輪の位置決め補助を 行うものであった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来技術によると、次の点に於て不具合を有する。即ち、上記スプロケッ トは、履帯の案内突起部によって画成されたスプロケット通過路で駆動するもの であるが、例えば、上記履帯駆動機構を有する車両の走行時に、上記履帯が石等 の障害物上を走行した場合、特に履帯の左右方向の内側部分で比較的大きな石等 上を走行し、履帯が傾いた場合の上記スプロケットと案内突起部とに着目してみ ると、先ず、上記案内突起部が外方向へ向く状態に履帯が傾く。このとき、上記 スプロケットの谷部に於て左右方向内側の側面が平坦となっていることにより、 上記履帯が傾いた状態で更に走行したとき、上記案内突起部がスプロケットの谷 部の平坦な側面に当たり、上記案内突起部には、スプロケットにより外方向へ押 される力が加わると共に、上記スプロケット及び履帯押圧輪に渡っての履帯の回 動特性、及び上記前後方向の案内突起部間の間隙等によって、上記履帯は徐々に 外方向へ押され、結果スプロケット及び履帯押圧輪より履帯が離脱してしまう問 題があった。
【0005】 更に、上記スプロケットと、履帯押圧輪と、上記スプロケット及び履帯押圧輪 に渡って装着された履帯とより成る履帯駆動機構に於て、上記スプロケットのス プリング及びショックアブゾーバから成るサスペンション機構と独立して、上記 履帯押圧輪にスプリング及びショックアブゾーバから成るサスペンション機構が 配設されている先に開示した技術に於て、上記履帯押圧輪の位置決め補助を行う トレーリングアームは、一方に於て車両のフレームに取り付けられた固定板に回 動可能に軸支されていると共に、他方に於て履帯押圧輪に連設する履帯張り調節 機構の外型枠に回動可能に軸支されていることにより、最初に上記履帯張り調節 機構によって履帯の張りを調節しても、上記履帯押圧輪のサスペンション機構の 働きで履帯押圧輪が加わった衝撃を吸収しようとしたとき、上記トレーリングア ームは、上記固定板との取り付け軸を中心にして、上記履帯張り調整機構の外型 枠に回動可能に軸支されたトレーリングアームの他端が弧を描くように回動する 為に、上記トレーリングアームに連設する履帯押圧輪が前後方向に動くものであ った。その結果、上記履帯押圧輪とスプロケットとの距離が小さくなり、上記履 帯が緩み、上記スプロケット及び履帯押圧輪から履帯が離脱してしまう問題があ った。
【0006】 従って、本考案の目的とする所は、上記スプロケット及び履帯押圧輪からの履 帯離脱を防止する技術を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を解決する為に、本考案は次の技術的手段を有する。即ち、実施例に 対応する添付図面中の符号を用いて説明すると、本考案は車両の駆動軸に取り付 けられ、円周部に山部39と谷部40とを交互に有するスプロケット2と、履帯 押圧輪4と、上記スプロケット2及び履帯押圧輪4に渡って装着されたゴム履帯 5とより成る履帯駆動機構に於て、上記スプロケット2の谷部40各々の内側面 52に当該内側面52から上記谷部40の谷部端40aに向かってスプロケット 幅Lが小となるようなテーパ41を形成したことを特徴とする車両の履帯駆動機 構に於ける履帯離脱防止手段である。
【0008】 また、他の特徴とする所は、車両の後部駆動軸に取り付けられ、その谷部40 各々の内側面52にテーパ41を形成したスプロケット2と、履帯押圧輪4と、 上記スプロケット2及び履帯押圧輪4に渡って装着された履帯5とより成る履帯 駆動機構に配設したスプリング7及びショックアブゾーバ8から成るサスペンシ ョン機構であって、上記スプロケット2のスプリング7及びショックアブゾーバ 8から成るサスペンション機構17aとは独立して、上記履帯押圧輪4には、ス プリング7及びショックアブゾーバ8から成るサスペンション機構17bが配設 され、上記独立したサスペンション機構17bが配設された履帯押圧輪4にその 一方が連設し、他方が車両に取り付け固定された固定板37に固定保持されて成 り、上記履帯押圧輪4を上下方向K及び左右方向Nのみ可動にする前後動防止手 段42が配設されていることを特徴とする。
【0009】 また、その他の特徴とする所は、上記前後動防止手段42は、一方が上記固定 板37に固定保持され、他方に上記固定保持された固定板37から伸びた2つの アーム材43により左右方向Nに支持された軸44をもつローラ部45を有する 固定部材46と、上記2つのアーム材43及びローラ部45が画成する空隙47 内に、上記ローラ部45と当接し、且つ上記履帯押圧輪4に連設する可動部材4 8とから成ることを特徴とする。
【0010】
【作用】
上記構成によると、上記スプロケット2の谷部40各々にテーパ41を形成し たことにより、次のような作用がある。即ち、上記履帯駆動機構を有する車両の 走行時に、上記ゴム履帯5が石等の障害物上を走行した場合、特にゴム離帯5の 左右方向Nの内側部分で比較的大きな石等上を走行し、ゴム履帯5が傾いた場合 の上記スプロケット2と案内突起部49とに着目してみると、先ず、上記案内突 起部49が外方向へ向く状態にゴム履帯5が傾く。そして、この状態で更に走行 したとき、上記2列にて形成されている案内突起部49の内の、左右方向Nの内 側の列の案内突起部49が上記スプロケット2の谷部40に当接する。具体的に は、上記案内突起部49は、上記谷部40のテーパ41に当接する。このとき、 上記テーパ41は、内側面52から上記谷部40の谷部端40aに向かってスプ ロケット幅Lが小となるテーパ41であることにより、上記テーパ41と案内突 起部49との当接点に於て、スプロケット2からゴム履帯5に対して、上記ゴム 履帯5を傾いた状態から元の状態に戻そうとする力が加わり、上記ゴム履帯5が スプロケット2及び履帯押圧輪4から離脱することを防止できる。
【0011】 更に、上記テーパ41が形成されたスプロケット2と、履帯押圧輪4と、上記 スプロケット2及び履帯押圧輪4に渡って装着されたゴム履帯5とより成る履帯 駆動機構に配設したスプリング7及びショックアブゾーバ8から成るサスペンシ ョン機構であって、上記スプロケット2のスプリング7及びショックアブゾーバ 8から成るサスペンション機構17aとは独立して配設した上記履帯押圧輪4に スプリング7及びショックアブゾーバ8から成るサスペンション機構17bに於 て、上記履帯押圧輪4を上下方向K及び左右方向Nのみ可動にする前後動防止手 段42により、上記履帯押圧輪4の前後方向Yの動きが防止され、以って、上記 ゴム履帯5の緩みがなくなり、上記スプロケット2及び履帯押圧輪4からのゴム 履帯離脱が防止できるものである。
【0012】
【実施例】
次に、添付図面に従い本考案の実施例を詳述する。即ち、車両1の後部駆動軸 にスプロケット2が取り付けられていると共に、車両1のフレーム3に履帯押圧 輪4が取り付けられていて、上記スプロケット2及び履帯押圧輪4に渡ってゴム 履帯5が装着されていて、上記スプロケット2には板バネ6から成るサスペンシ ョン機構17aが配設されていると共に、上記履帯押圧輪4には、スプリング7 及びショックアブゾーバ8から成るサスペンション機構17bが配設されている 。
【0013】 更に詳しくは、上記車両1の後部駆動軸にスプロケット2が取り付けられてい て、車両1の駆動により後部駆動軸が回転し、この後部駆動軸の回転により、上 記スプロケット2が回転するものである。
【0014】 次に、車両1のフレーム3に取り付けられている履帯駆動機構について着目す ると、上記車両1のフレーム3は、車両1の左右方向Nに沿って左フレーム3a 及び右フレーム3bに区分され、上記左フレーム3a及び右フレーム3bにはそ れぞれ左サブフレーム及び右サブフレーム3dが取り付けられている。そして、 上記左フレーム3a及び右サブフレーム3d、右フレーム3b及び左サブフレー ムのそれぞれに、上記スプロケット2及びゴム履帯5と共に履帯駆動機構を構成 する履帯押圧輪4が諸部品を介して配設されている。
【0015】 そこで、上記左フレーム3a及び右サブフレーム3dに配設されている諸部品 及び履帯押圧輪4について詳述すると、上記履帯押圧輪4は、車両1の前後方向 Yに沿って前側履帯押圧輪4aと後側履帯押圧輪4bとに区分され、上記前側履 帯押圧輪4aと後側履帯押圧輪4bとは、支持フレーム9によって連結されてい る。そして、上記前側履帯押圧輪4a及び後側履帯押圧輪4bは、それぞれ取付 軸10及び玉軸受11を介して支持フレーム9に回転可能に取り付けられている 。
【0016】 上記支持フレーム9には、後述する履帯張り調節機構15から伸びる支持軸1 2が固定連結されており、上記支持軸12により支持フレーム9が支持されてい る。そして、上記履帯張り調節機構15には、左スイングアーム13の一端13 aが固定して連結されている。他方、上記右サブフレーム3dには、固定アーム 14の一端14aが固定して連結されている。そして、上記左スイングアーム1 3の他端13bと固定アーム14の他端14bとは、上記固定アーム14に対し て左スイングアーム13が回動可能となるよう取り付けられている。
【0017】 次に、上記履帯張り調節機構15の外型枠16には、スプリング7及びショッ クアブゾーバ8から成るサスペンション機構17bが配設されている。上記スプ リング7はコイル状に巻かれており、その一端は、上記外型枠16に固定された 下側スプリング受け18を介して外型枠16に取り付けられていると共に、上記 スプリング7の他端は、上記左フレーム3aに固定された上側スプリング受け1 9を介して左フレーム3aに取り付けられている。そして上記スプリング7は、 上記履帯押圧輪4がゴム履帯5を介して受ける地面20からの衝撃力を和らげな がら縮むと共に、外力がなくなったところで反発力を持って回復するものである 。次に、上記ショックアブゾーバ8についてみると、このショックアブゾーバ8 は、第一ショックアブゾーバ8aと第二ショックアブゾーバ8bとの二つに区分 され、両者とも筒型のオイルダンパーを使用したものである。上記ショックアブ ゾーバ8のピストン棒21の一端21aは、上記支持フレーム9に固定接続され ていると共に、上記ショックアブゾーバ8の外筒22の他端は、ショックアブゾ ーバ8の左フレーム3aとの取付部23を中心にして左右方向Nに沿ってショッ クアブゾーバ8が回動自在になるよう左フレーム3aに対して取り付けられてい る。そして、上記ショックアブゾーバ8は、上記履帯押圧輪4がゴム履帯5を介 して受ける地面20からの衝撃力を縮むことにより和らげたスプリング7が反発 力によって元に回復する時、その回復を適度に抑え、スプリング7の減衰を速や かに行うものである。
【0018】 次に、上記支持フレーム9を支持する支持軸12が連続する履帯張り調節機構 15について詳述すると、外型枠16内に於て、外型枠16の前後方向Yにその 面が直角と成す前壁16a及び後壁16bに渡ってスクリュー24が配設されて いて、上記スクリュー24の一端及び他端は、それぞれ外型枠16の前壁16a 及び後壁16bの外側面で調節ボルト25によって止められている。上記スクリ ュー24の外周面には、ネジが切られている。そして、上記スクリュー24には 、移動パイプ26が取り付けられていて、上記移動パイプ26の内周面には、上 記スクリュー24の外周面に切られたネジに噛み合うようにネジが切られている 。
【0019】 また、上記外型枠16内に於て、外型枠16の前壁16aから後壁16bに渡 ってガイドレール27が配設されている。上記ガイドレール27には、移動体2 8がガイドレール27に沿って前後方向に移動可能となるよう溝29が形成され ていて、上記ガイドレール27の溝29に移動体28の凸部28aが嵌合される ことで、上記ガイドレール27に対して移動体28が配設されている。
【0020】 そして、上記移動パイプ26と移動体28とを連結体30によって連結してい る。また、上記移動体28の側面28bに上記支持軸12が固定して取り付けら れている。即ち、上記調節ボルト25を調節してスクリュー24を回転させたと き、スクリュー24の長手方向、つまり前後方向Yに移動パイプ26か移動する 。上記移動パイプ26の前後方向Yの移動により、連結体30で連結された移動 体28もガイドレール27に沿って前後方向Yに移動する。そして、上記移動体 28の移動によって支持軸12を前後方向Yに移動し、支持軸12に固定された 支持フレーム9及び支持フレーム9に取り付けられた履帯押圧輪4も前後方向Y に移動するものである。
【0021】 そして、上記スプロケット2及び履帯押圧輪4に渡ってゴムにより一体成形さ れたゴム履帯5が装着されている。即ち、上記履帯押圧輪4の履帯張り調節機構 15による前後方向Yの移動により、上記スプロケット2及び履帯押圧輪4に渡 って装着されたゴム履帯5の張り具合の調節が行えるものである。
【0022】 以上は、上記左フレーム3a及び右サブフレーム3dに配設されている諸部品 及び履帯押圧輪4について詳述したが、右フレーム3b及び左サブフレームに配 設されている諸部品及び履帯押圧輪4についても略同様のものであり、上記履帯 押圧輪4のサスペンション機構17bは、車両1の左右それぞれの履帯押圧輪4 に対して独立して配設されている。
【0023】 次に、上記スプロケット2及びゴム履帯5について説明すると、上記スプロケ ット2の表面2a側及び裏面2b側には、それぞれ表側サイドリング31及び裏 側サイドリング32がピン33及びカラー38を介して隙間34を設けて取り付 けられている。そして、上記スプロケット2には、スプロケット2の表面2aか らスプロケット2の裏面2bにかけて土砂逃し穴35が貫通形成されていて、上 記土砂逃し穴35は複数形成されている。また、上記スプロケット2は、その円 周部に山部39と谷部40とを交互に形成していると共に、上記ゴム履帯5は、 その内周面に2列にて複数の案内突起部49が形成されていて、上記2列にて形 成された案内突起部49によって左右方向Nで隣り合う案内突起部49間に画成 されたスプロケット通過路50にスプロケット2が位置し、スプロケット2のス プロケット通過路50での駆動により、上記ゴム履帯5がスプロケット2及び履 帯押圧輪4に渡って回動するものである。
【0024】 次に、上記スプロケット2に於ける本考案の特徴とする部分を説明すると、上 記スプロケット2の谷部40各々の、スプロケット2の裏面2bにあたる内側面 52に、この内側面52から上記谷部40の谷部端40aに向かってスプロケッ ト幅Lが小となるようなテーパ41を形成している。更に詳しくは、一つの谷部 40に形成した上記テーパ41に着目すると、上記テーパ41は、上記山部39 と谷部40との境界部分51から隣り合う山部39と谷部40との境界部分51 までの間の距離を有していると共に、上記スプロケット2の裏面2bにあたる内 側面52から始まり、谷部40の谷部端40aまで形成されている。そして、上 記スプロケット幅Lは、テーパ41と内側面52との境界部54からテーパ41 と谷部40の谷部端40aに向かって小さくなっている。(図2、図3、図4参 照)
【0025】 次に、他の本考案の特徴とする部分を説明すると、上記履帯押圧輪4にその一 方が連設し、他方が車両に取り付け固定した固定板37に固定保持されて成る前 後動防止手段42が配設されている。更に詳しくは、上記前後動防止手段42は 、2つのアーム材43と、ローラ部45と、可動部材48とから成り、上記2つ のアーム材43は、それぞれその一端に於て2つのアーム材43によって固定板 37を挟むように固定保持していて、他端に於て2つのアーム材43によって軸 44を支持し、上記支持された軸44をもつローラ部45が配設されている。そ して、上記2つのアーム材43及びローラ部45により空隙47が画成されてお り、上記空隙47内に、ローラ部45に当接し、且つ上記履帯押圧輪4に連設す る履帯張り調節機構15の外型枠16に固定保持された可動部材48が位置して いる。また、上記ローラ部45は、上下方向Kに2つ配設されている。そして、 上記可動部材48は、固定部材46に対して上下方向K及び左右方向Nに可動と なっていると共に、本実施例でのローラ部45と外型枠16との隙間は、上記ロ ーラ部45が良好に回動する為のものであって、上記可動部材48の前後方向Y の動きは防止しているものである。
【0026】 以上の構成により、その動作を説明する。即ち、上記履帯駆動機構を有する車 両1の走行時に、上記ゴム履帯5が石等の障害物上を走行した場合、特にゴム履 帯5の左右方向Nの内側部分で比較的大きな石等上を走行し、ゴム履帯5が傾い た場合の上記スプロケット2と案内突起部49とに着目してみると、先ず、上記 案内突起部49が外方向へ向く状態にゴム履帯5が傾く。そして、この状態で更 に走行したとき、上記2列にて形成されている案内突起部49の内の、左右方向 Nの内側の列の案内突起部49が上記スプロケット2の谷部40のテーパ41に 当接する。そして、上記テーパ41と案内突起部41との当接点に於て、スプロ ケット2からゴム履帯5に対して、上記ゴム履帯5を傾いた状態から元の状態に 戻そうとする力が加わり、上記ゴム履帯5の石等上の通過を良好に行えるもので ある。
【0027】 更に、上記車両1の走行時に上記履帯押圧輪4のサスペンション機構17bが 働いたとき、地面20の凹凸から生じる履帯押圧輪4の前後方向Y及び左右方向 Nの動きに連動して、上記履帯押圧輪4に連設する履帯張り調節機構15の外型 枠16が前後方向Y及び左右方向Nに動く。そして、上記外型枠16の前後方向 Y及び左右方向Nの動きにより、上記外型枠16に固定保持した可動部材48が 外型枠16と共に前後方向Y及び左右方向Nへ動く。このとき、上記可動部材4 8の前後方向Yの動きの際には、上記可動部材48と当接するローラ部45が回 動するものである。
【0028】 以上のように、上記スプロケット2の谷部40のテーパ41によると、上記案 内突起部49が外方向へ向く状態にゴム履帯5が傾いても、上記スプロケット2 からゴム履帯5に対して、ゴム履帯5を傾いた状態から元の状態に戻そうとする 力が加わり、スプロケット2及び履帯押圧輪4からのゴム履帯5離脱を防止でき る。更に、上記前後動防止手段42によると、上記履帯押圧輪4の前後方向Yの 動きが防止され、スプロケット2及び履帯押圧輪4からのゴム履帯5離脱を防止 できる。
【0029】
【考案の効果】
以上詳述した如く、本考案は請求項1記載によると、上記スプロケットの谷部 に形成したテーパにより、上記ゴム履帯の内側部分で比較的大きな石等上を走行 し、上記ゴム履帯の案内突起部が外方向へ向く状態にゴム履帯が傾いても、上記 スプロケットの谷部のテーパに案内突起部が当接し、上記スプロケットからゴム 履帯に対して、ゴム履帯を傾いた状態から元の状態に戻そうとする力が加わり、 上記スプロケット及び履帯押圧輪からのゴム履帯離脱を防止できる。
【0030】 また、請求項2及び請求項3によると、上記前後動防止手段により、上記履帯 押圧輪のサスペンション機構によっで前後方向へ動こうとする履帯押圧輪の前後 方向の動きを防止でき、以って上記履帯押圧輪とスプロケットとの距離が一定に 保たれ、上記スプロケット及び履帯押圧輪からのゴム履帯離脱を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に於ける車両の履帯駆動機構に於ける履
帯離脱防止手段の使用状態を示した図である。
【図2】本考案に於ける車両の履帯駆動機構に於ける履
帯離脱防止手段のスプロケット及びサイドリングの図で
ある。
【図3】本考案に於ける車両の履帯駆動機構に於ける履
帯離脱防止手段のスプロケットの部分拡大図である。
【図4】本考案に於ける車両の履帯駆動機構に於ける履
帯離脱防止手段のスプロケットを裏面から見た部分図で
ある。
【図5】本考案に於ける車両の履帯駆動機構に於ける履
帯離脱防止手段のゴム履帯が傾いていない状態でのスプ
ロケットと案内突起部とを示した図である。
【図6】本考案に於ける車両の履帯駆動機構に於ける履
帯離脱防止手段のゴム履帯が傾いた状態のスプロケット
と案内突起部とを示した図である。
【図7】本考案に於ける車両の履帯駆動機構に於ける履
帯離脱防止手段の前後動防止手段の平面図である。
【図8】本考案に於ける車両の履帯駆動機構に於ける履
帯離脱防止手段の前後動防止手段の側面図である。
【図9】本考案に於ける車両の履帯駆動機構に於ける履
帯離脱防止手段の前後動防止手段の図8のA−A線に沿
った横断平面図である。
【図10】本考案に於ける車両の履帯駆動機構に於ける
履帯離脱防止手段の履帯押圧輪のサスペンション機構の
部分的に省略した正面図である。
【図11】本考案に於ける車両の履帯駆動機構に於ける
履帯離脱防止手段の履帯押圧輪及び履帯張り調節機構を
示した図である。
【符号の説明】
1 車両 2 スプロケット 4 履帯押圧輪 5 履帯 7 スプリング 8 ショックアブゾーバ 17a スプロケットのサスペンション機構 17b 履帯押圧輪のサスペンション機構 37 固定板 39 山部 40 谷部 40a 谷部端 41 テーパ 42 前後動防止機構 43 アーム材 44 軸 45 ローラ部 46 固定部材 47 空隙 48 可動部材 52 内側面 L スプロケット幅 K 上下方向 N 左右方向

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両1の駆動軸に取り付けられ、円周部
    に山部39と谷部40とを交互に有するスプロケット2
    と、履帯押圧輪4と、上記スプロケット2及び履帯押圧
    輪4に渡って装着されたゴム履帯5とより成る履帯駆動
    機構に於て、上記スプロケット2の谷部40各々の内側
    面52に当該内側面52から上記谷部40の谷部端40
    aに向かってスプロケット幅Lが小となるようなテーパ
    41を形成したことを特徴とする車両の履帯駆動機構に
    於ける履帯離脱防止手段。
  2. 【請求項2】 車両1の後部駆動軸に取り付けられ、そ
    の谷部40各々の内側面52にテーパ41を形成したス
    プロケット2と、履帯押圧輪4と、上記スプロケット2
    及び履帯押圧輪4に渡って装着されたゴム履帯5とより
    成る履帯駆動機構に配設したスプリング7及びショック
    アブゾーバ8から成るサスペンション機構であって、上
    記スプロケット2のスプリング7及びショックアブゾー
    バ8から成るサスペンション機構17aとは独立して、
    上記履帯押圧輪4には、スプリング7及びショックアブ
    ゾーバ8から成るサスペンション機構17bが配設さ
    れ、上記独立したサスペンション機構17bが配設され
    た履帯押圧輪4にその一方が連設し、他方が車両に取り
    付け固定された固定板37に固定保持されて成り、上記
    履帯押圧輪4を上下方向K及び左右方向Nのみ可動にす
    る前後動防止手段42が配設されていることを特徴とす
    る請求項1記載の車両の履帯駆動機構に於ける履帯離脱
    防止手段。
  3. 【請求項3】 上記前後動防止手段42は、一方が上記
    固定板37に固定保持され、他方に上記固定保持された
    固定板37から伸びた2つのアーム材43により左右方
    向Nに支持された軸44をもつローラ部45を有する固
    定部材46と、上記2つのアーム材43及びローラ部4
    5が画成する空隙47内に、上記ローラ部45に当接
    し、且つ上記履帯押圧輪4に連設する可動部材48とか
    ら成ることを特徴とする請求項2記載の車両の履帯駆動
    機構に於ける履帯離脱防止手段。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS521816A (en) * 1975-06-23 1977-01-08 Okada Sangyo Kk Car with and without caterpiller

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS521816A (en) * 1975-06-23 1977-01-08 Okada Sangyo Kk Car with and without caterpiller

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