JPH0660577A - ハードディスク装置 - Google Patents

ハードディスク装置

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JPH0660577A
JPH0660577A JP20215392A JP20215392A JPH0660577A JP H0660577 A JPH0660577 A JP H0660577A JP 20215392 A JP20215392 A JP 20215392A JP 20215392 A JP20215392 A JP 20215392A JP H0660577 A JPH0660577 A JP H0660577A
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JP
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slider
shape memory
alloy wire
leaf spring
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Application number
JP20215392A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Nakamura
邦彦 中村
Ryuichi Toyoda
隆一 豊田
Koichi Sato
公一 佐藤
Minoru Kimura
実 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、コンピュータの外部記録装置等に
用いられるハードディスク装置に関するもので、形状記
憶合金ワイヤを用いてスライダを上昇・下降させること
により、スライダが磁気ディスク面に接触して傷をつけ
るという現象を解決し、小型で高密度記録が可能なハー
ドディスク装置を提供する。 【構成】 板バネ3はその先端に磁気ヘッド1およびス
ライダ2を配している。また形状記憶合金ワイヤ6が板
バネ3の長さ方向に取付部4および5を介して取り付け
られ、リード線7を通して制御部9により通電加熱制御
されて収縮および伸張を行う。このとき板バネ3の作用
によりスライダ2は磁気ディスク11面に対して上下方
向に移動し、磁気ディスク11面を傷つけることなく安
定したロード・アンロードを行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アームの先端に支持さ
れた磁気ヘッドによりデータディスクに対する磁気情報
の記録、再生を行なうハードディスク装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスク装置はコンピュー
タの小型化にともない、小型化、高密度記録化の取り組
みが行われている。
【0003】以下、従来のハードディスク装置について
説明する。図7は従来のハードディスク装置を示すもの
である。図7において、21はスピンドル24に支持さ
れた円盤状の磁気ディスク、22はその磁気ディスク2
1のデータ面、23はその磁気ディスク21のサーボ
面、25は磁気ディスク21のデータ面22に当接後に
近接することでデータディスク21に対する磁気情報の
記録、再生を行なうデータヘッド(磁気ヘッド)、26
は磁気ディスク21のサーボ面23に当接後に近接する
ことでサーボ制御情報(位置信号)を得るサーボヘッド
(磁気ヘッド)、27はデータヘッド25及びサーボヘ
ッド26を移動させるキャリッジ、28はキャリッジ2
7の駆動源であるボイスコイルモータ、29はデータヘ
ッド25の磁気情報に対する磁気/電気信号変換を行な
う記録再生回路、30はサーボヘッド26からのサーボ
制御情報に基づきキャリッジ27を制御する制御回路で
ある。
【0004】以上のように構成されたハードディスク装
置について、以下その動作について説明する。まず、デ
ータヘッド25は、スピンドル24の回転するまえから
磁気ディスク21に接触しており、データヘッド25は
キャリッジ27に固定されている。スピンドル24が回
転し、一定回転に達すると磁気ディスク21とデータヘ
ッド25は、サブミクロンのギャップに保たれる。この
状態のとき、サーボ面23の位置信号をサーボヘッド2
6で検出し、制御回路30によりボイスコイルモータ2
8が制御され、データヘッド25を動かし、記録再生回
路29にしたがって磁気ディスク21に情報を記録、再
生する。
【0005】図8は図7のハードディスク装置のデータ
ヘッド部分の拡大図である。図8において、31は磁気
ヘッド、32は先端部に当該磁気ヘッド31を設けてい
るスライダ、33はスライダ32を支持する板バネ部、
34はそのアーム、35はデータディスクである。
【0006】以下、その動作について説明する。データ
ディスク35が一定回転する以前から、スライダ32は
データディスク35に接触しており、データディスク3
5が一定回転に達すると、スライダ32は、アーム34
に取り付けられた板バネ部33の押し付け力と、データ
ディスク35とスライダ32間の空気流圧力でバランス
して、一定のギャップに保たれ、記録、再生を行う。
【0007】しかしながら、上記の構成では、データデ
ィスク35が一定回転する以前からスライダ32がデー
タディスク35に接触しているため、非動作時の耐衝撃
性が悪くディスクを傷つけやすかった。またスライダ3
2が浮上するまでにスピンドルモータ24にかかるトル
クによる余分な電力消費があった。さらに今後より高密
度記録化を図ろうとすると、磁気ヘッドの動作状態では
スライダ32とデータディスク35間のギャップは0.
1μm以下ときわめて接近した状態が必要となり、従来
の構成ではスライダ32のデータディスク35へのクラ
ッシュが増加し、データディスク面上の傷の発生がより
多くなるという問題があった。また0.1μm以下のギ
ャップを安定して保つためにデータディスク35の面を
滑らかにすると、ハードディスク装置の起動時にスライ
ダ32とデータディスク35が吸着してしまい、スライ
ダ32がデータディスク35の面から浮上しにくくなっ
てしまうという問題を有していた。
【0008】このため従来の技術では、例えば特開平1
−220276号公報、特開昭62−112276号公
報、あるいは特開昭60−76069号公報に記載のよ
うに、ハードディスク装置の非動作時にはスライダを磁
気ディスク面から離した状態にし、ヘッドロード時には
スライダを磁気ディスク面に近づけていく構成が提案さ
れている。
【0009】以下、それらの具体的構成および動作を図
8を用いて説明する。図9において41はスピンドル
軸、42はスピンドル軸41に中心を支持された磁気デ
ィスク、43は磁気ヘッドである。44は板バネで、先
端に磁気ヘッド43を配している。45はヘッド支持体
で、板バネ44を磁気ディスク42の半径方向に移動さ
せる。46は引っ張りコイルバネよりなるバイアスバネ
で、その一端はヘッド支持体45に、他方は板バネ44
の中間部上面に設けられた取付部47に取り付けられて
いる。このバイアスバネ46は板バネ44の先端の磁気
ヘッド43を磁気ディスク42面の上方に離す力を有し
ている。48は引っ張りコイルバネよりなる形状記憶合
金バネで、その一端はヘッド支持体45に絶縁体49を
介して取り付けられ、他方は板バネ44の中間部下面に
絶縁体50を介して取り付けられている。この形状記憶
合金バネ48は板バネ44の先端の磁気ヘッド43を磁
気ディスク42面に接近させる力を有している。
【0010】まず、ハードディスク装置の非動作状態
(図9(a))においては、形状記憶合金バネ48は通
電加熱されておらず、このときバイアスバネ46の力は
形状記憶合金バネ48の力より勝っており、板バネ44
はバイアスバネ46側にたわみ、磁気ヘッド43は磁気
ディスク42から離れた位置にある。
【0011】一方、スピンドル軸41を回転させ、磁気
ディスク42が一定回転に達した後、駆動回路11によ
り形状記憶合金バネ48に電流を流し、加熱させる。加
熱した形状記憶合金バネ48は引っ張り力を増し、やが
てバイアスバネ46の力と均衡し、板バネ44のたわみ
をもどし、磁気ヘッド43を磁気ディスク42に接近さ
せ、ロード状態に落ち着く(図9(b))。
【0012】再びアンロード状態に戻るには、駆動回路
11による電流の供給を停止し、形状記憶合金バネ48
を冷却させ、バイアスバネ46の引っ張り力で磁気ヘッ
ド43を磁気ディスク42面の上方に持ち上げる。
【0013】以下、その他の従来の構成および動作につ
いて、図10、図11を用いて簡単に説明する。
【0014】図10において、52は取付アーム、53
a、53bは形状記憶合金板バネ、54a、54bは支
持バネ、55は粘弾性体、56はスライダ、57は電流
供給端子である。
【0015】図10の構成においては、電流供給端子5
7より形状記憶合金板バネ53a、53bを通電加熱さ
せて変形させ、スライダ56を磁気ディスク上に下降せ
る。また逆にスライダ56を上昇させるには電流の供給
を停止させればよい。
【0016】また、図11において、61は取付アー
ム、62は板バネ、63は板バネ62にとりつけられた
形状記憶合金ワイヤ、64は形状記憶合金ワイヤ63に
接続されたリード線、65は磁気ヘッドである。
【0017】図11の構成においては、リード線63よ
り電流を供給することにより形状記憶合金ワイヤ63を
変形させて磁気ヘッド65を上昇させることができ、電
流供給を停止させれば磁気ヘッド65を下降させること
ができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9の
構成では、コイル状のバイアスバネおよび形状記憶合金
バネの両者が必要であり、ハードディスク装置を小型化
する際に問題があった。
【0019】また上記の構成では、磁気ヘッドのロード
状態では、常に形状記憶合金バネを通電加熱させておか
なければならないので、ハードディスク装置内の熱環境
が悪化し、かつ消費電力が大きいという課題を有してい
た。
【0020】一方図10の構成でも磁気ヘッドのロード
状態で常に形状記憶合金板バネを通電加熱させておかな
ければならないので熱環境と消費電力の面で課題を有し
ている上に、形状記憶合金が板バネ状であるので、板の
広さ内の熱分布のむらが生じやすく、形状記憶合金板バ
ネの変形が磁気ヘッドを上下に移動させる方向以外の動
きを引き起こしやすいという課題を有していた。
【0021】また図11の構成では板バネ62と形状記
憶合金ワイヤ63とが接触しているために、形状記憶合
金ワイヤの伸縮の繰り返しにより板バネ62との接触面
が剥離し、それに伴うゴミの発生や繰り返し動作の安定
性に問題があった。
【0022】本発明は上記従来技術の課題を解決するも
ので、スライダがデータディスクを傷つけることのな
い、低消費電力で小型のハードディスク装置を提供する
ことを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、磁気ヘッドを先端に設けたスライダと、そ
のスライダが取り付けられている板バネと、その板バネ
と形状記憶合金ワイヤとの間の間隙及び電気的な絶縁を
保ちながら、前記形状記憶合金ワイヤを板バネ上面の先
端と根本との間に1回以上回して固定する取付部と、前
記形状記憶合金ワイヤに電流を供給するリード線と、前
記形状記憶合金ワイヤと前記リード線とを接続し、前記
取付部に形状記憶合金ワイヤとともに固定される接続部
材と、前記リード線を介して前記形状記憶合金ワイヤを
電流加熱制御し、形状記憶合金ワイヤの長さ方向への収
縮・伸張により前記スライダを磁気ディスク面に対して
上下に移動させる制御部とを設けている。
【0024】
【作用】本発明は上記構成によって、磁気ディスクが一
定回転に達した後で形状記憶合金ワイヤによりスライダ
を磁気ディスクに近づけるため、動作開始時のスピンド
ルモータのトルクも少なくなり低消費電力化が図られ、
さらに表面がより平坦に近い磁気ディスクを使用するこ
とができるので、スライダによる磁気ディスクへのクラ
ッシュが減る一方、スライダと磁気ディスク間のギャッ
プをより小さくできるので高密度記録化が図られる。
【0025】また、ワイヤ状の形状記憶合金を用いてい
ること、またバイアス力を発生するものとして磁気ヘッ
ドとスライダとを保持する板バネを直接使用しているこ
と、さらに形状記憶合金ワイヤへの通電は、磁気ヘッド
がロード状態とアンロード状態の間を遷移するときのみ
行われるので、従来の形状記憶合金駆動型の磁気ヘッド
駆動装置に比べて、小型化、低消費電力化が図られる。
【0026】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について図面
を参照しながら説明する。
【0027】図1(a)は本発明の第1の実施例におけ
るハードディスク装置の要部平面図、図1(b)は同側
面図である。
【0028】図1において、1は磁気ヘッド、2は当該
磁気ヘッド1が先端に設けられたスライダ、3は磁気ヘ
ッド1およびスライダ2を保持する板バネ、4は板バネ
3の先端部に設けられた絶縁物よりなる形状記憶合金ワ
イヤ取付部、5は板バネ3の根本に設けられた絶縁物よ
りなる形状記憶合金ワイヤ取付部、6はその両端を形状
記憶合金ワイヤ取付部5に固定され、中間点を形状記憶
合金取付部4により折り返され、板バネ3とは間隙を保
って板バネ3の上面に張られている形状記憶合金ワイ
ヤ、7は形状記憶合金ワイヤ6に通電するリード線、8
は形状記憶合金ワイヤ6とリード線7とをかしめ、両者
の電気的な接続を行いかつ形状記憶合金ワイヤ取付部B
5に保持される接続部材、9は形状記憶合金ワイヤ6へ
の通電量を制御する制御部、10は板バネを支えるアー
ムである。
【0029】なお、形状記憶合金ワイヤ6は、それ自身
を配置できるスペース、とりつけられる板バネ3の強
さ、およびスライダ2が必要とする変位量に合わせて、
形状記憶合金ワイヤ取付部4と5の間を1度または複数
回結んで使用してもよい。
【0030】以上のように構成されたハードディスク装
置について、図2を用いてその動作を説明する。まず、
図2(a)に示すように、磁気ヘッド1をロードする前
に形状記憶合金ワイヤ6を通電加熱して収縮せしめ、板
バネ3を反らしてスライダ2を持ち上げておき、安定回
転に達した磁気ディスク11上の目的の領域上の位置ま
でアーム10ごと磁気ヘッド1を移動させる。
【0031】続いて図2(b)に示すように、形状記憶
合金ワイヤ6への通電量を制御して、形状記憶合金ワイ
ヤ6を伸張せしめ、板バネ3の反りを戻すことによりス
ライダ2を磁気ディスク11へ接近させる。このとき制
御部9によりスライダ2は急激に下降して磁気ディスク
11へ衝突しないように電流制御され、やがてスライダ
2は磁気ディスク11とスライダ2の間の空気流圧力
と、板バネ3の押し付け力とのバランスにより、磁気デ
ィスク11の面とのギャップを0.1μm以下一定にた
れたまま情報の読み書きを行う。このとき形状記憶合金
ワイヤ6への通電量は0となる。
【0032】磁気ディスク11の非動作状態に移るとき
には、再び形状記憶合金ワイヤ6を通電加熱して長さ方
向に収縮させてスライダ2を上方に持ち上げ、磁気ディ
スク11の回転を停止させ、アーム10を動かしてスラ
イダ2を磁気ディスク上のデータ領域から待避させて終
了する。
【0033】以上のように、本実施例によれば、形状記
憶合金ワイヤ6によりスライダ2が磁気ディスク11面
の上下方向に移動することができるので、ハードディス
ク装置の非動作時にスライダ2がディスク11面に接触
している必要はなくなり、耐衝撃性が向上し、また、起
動時にも磁気ディスク用のスピンドルモータに余分なト
ルクを課さなくて済む。また、磁気ヘッド1のロード時
には、形状記憶合金ワイヤ6による電力消費は省くこと
ができる。
【0034】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0035】図3は本発明の第2の実施例における動作
を示す図である。図3(a)および図4はハードディス
ク装置の非動作状態を説明する図である。スライダ2は
磁気ディスク11から離れたところに待機し、板バネ3
は台座12上に保持されている。このとき形状記憶合金
ワイヤ6への通電量は0である。
【0036】磁気ヘッド1を磁気ディスク11上へロー
ドするには、制御部9により形状記憶合金ワイヤ6を通
電加熱して収縮させ、板バネ3を台座12から持ち上
げ、別に設けた駆動系(図示せず)の駆動力により回動
アーム10を回動させることで、図3(b)に示すよう
に台座12から離れて、スライダ2を磁気ディスク11
上の目的の位置に移動させる。
【0037】以上のように、本実施例によれば、ハード
ディスク装置の非動作時に板バネ3が待避してその位置
が保持される機構を有することにより、衝撃によりスラ
イダが磁気ディスク面を傷つけることがなくなる。
【0038】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について説明する。構成は図1の示すところの本発明第
1の実施例における構成と同様であって、実際に形状記
憶合金ワイヤ6はNi−Ti合金とし、その線径を直径
150μmとしたものである。形状記憶合金ワイヤ6へ
の通電量を0としたときのスライダ2が最も降下した状
態から、ステップ状の300mAの電流を加えてスライ
ダ2を4mm上昇させたときの立ち上がり時間は2秒以
下、またその4mmの高さを保持させるのに必要な電力
は250mW以下であった。
【0039】スライダの待避動作を本発明第2の実施例
に示す動作とすると、通電時間は図3(a)のスライダ
の待避状態から図2を経て図2(b)のロード状態に落
ち着くまでと、再びロード状態から待避状態に戻るまで
の間のみであり、これに要する時間は、非通電状態での
ロード状態に比べてはるかに短いので、全消費電力とし
ては、250mWよりはるかに小さくてすむことにな
る。
【0040】図5(a)は形状記憶合金ワイヤ径150
μmと75μmについてそれぞれ図1のようにバネ定数
1.9g/mmの板バネ3とともに構成し、通電に伴う
電力消費とスライダ上昇量との関係を示したものであ
る。ワイヤ径150μmよりは75μmを用いた方が同
一スライダ上昇量を達成するための電力消費量を抑える
ことができる。
【0041】また図5(b)は消費電力と形状記憶合金
ワイヤの引っ張り応力との関係を示したものである。ス
ライダ上昇量が5mm必要である場合、図5(a)より
φ75μmワイヤでは約240mWの消費電力、φ15
0μmワイヤでは約340mWの消費電力が必要である
が、このとき図5(b)より、φ75μmワイヤでは3
0kgf/mm2もの引っ張り応力がかかっているにも
かかわらずφ150μmワイヤでは7kgf/mm2
度で済んでいる。形状記憶合金ワイヤへの過負荷による
寿命を考えるとφ150μmを用いた方がよい。
【0042】これらの結果より形状記憶合金ワイヤの線
径は、板バネの強さ、必要とする変位量、消費電力の許
容量に応じて、直径150μm前後の適切な値に設定す
ればよい。
【0043】このように、形状記憶合金ワイヤの線径
が、直径50μm〜250μmである材料を用いること
により、低消費電力でスライダを上下方向に駆動できる
ハードディスク装置を構成できる。
【0044】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0045】図6は本発明第1の実施例におけるハード
ディスク装置の構成とローディング動作、および本発明
第2の実施例における板バネ3の待避・復帰動作におけ
る通電加熱制御方法の一実施例を説明するものである。
以下、ハードディスク装置における一連の動作過程での
スライダ2の上下方向の駆動制御方法を図6の制御タイ
ミング図および図2、図4を用いて説明する。
【0046】図5(a)は形状記憶合金ワイヤ6への通
電量、図5(b)はそれに伴うスライダ2の上下方向の
変位量である。時刻tに関してt<t1では、通電量は
0であり、このときスライダ2は図4の待避状態にあ
る。t=t1〜t3の間で電流を流して、スライダ2を上
昇させ一定の高さで保持させる。t=t1〜t2の間のみ
瞬時に高めの電流を流しているのは、スライダ2の上昇
速度を速めるためである。 t=t1〜t3の間に磁気デ
ィスク11は一定回転に達し、スライダは磁気ディスク
の目的の領域の上方まで移動し、図2(a)の状態とな
る。
【0047】t=t3〜t4の間で通電量を漸次減らして
ゆき、スライダ2を下降させ、t=t4で通電量は0と
なり、スライダ2は図2(b)のロード状態となる。こ
のときt=t3〜t4の間で通電量をステップ状に変化さ
せずに連続的に減少させているのは、スライダ2が急速
に下降して磁気ディスク11を傷つけないようにスライ
ダ2の下降速度を調節するためである。
【0048】t=t4〜t5の間で磁気ヘッド1は磁気デ
ィスク11に対してアクセスを行い、再び非動作状態に
戻るには、t=t5〜t6の間で通電し、スライダ2を上
昇させ、アーム10を移動させて図4の待避状態まで戻
し、t=t6で通電を止めて終了する。
【0049】このように、形状記憶合金ワイヤへの通電
量を連続的または段階的に変化させてスライダの上昇お
よび下降速度を調節することによって、上昇時には素早
くスライダを上昇させてアームを移動させることがで
き、また、下降時にはゆっくりとスライダを下降させ
て、スライダが磁気ディスクに衝突して磁気ディスクが
傷つくことを防ぐことができる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明は、スライダが取り
付けられている板バネと、板バネの先端と根本の形状記
憶合金ワイヤ取付部に固定された形状記憶合金ワイヤ
と、前記形状記憶合金ワイヤを電流加熱制御し、形状記
憶合金ワイヤの収縮・伸張とともに前記板バネの曲げを
制御して前記スライダを磁気ディスクに対して上下方向
に移動させる制御部を設けることにより、単純な構成で
磁気ディスクを傷つけることのない磁気ヘッドのロード
・アンロードを低消費電力で行うことができる優れたハ
ードディスク装置を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の第1の実施例におけるハードデ
ィスク装置の要部平面図 (b)同第1の実施例におけるハードディスク装置の要
部側面図
【図2】(a)同第1の実施例におけるハードディスク
装置の要部であるスライダ上昇時の状態を示す側面図 (b)同第1の実施例におけるハードディスク装置の要
部であるスライダのロード時のの状態を示す側面図
【図3】(a)本発明の第2の実施例におけるハードデ
ィスク装置の要部であるスライダ待避状態を示す平面図 (b)同第2の実施例におけるハードディスク装置の要
部であるスライダ待避状態からの復帰を示す平面図
【図4】同第2の実施例におけるハードディスク装置の
要部であるスライダ待避時の状態を示す側面図
【図5】(a)本発明の第3の実施例におけるハードデ
ィスク装置の要部消費電力とスライダ上昇量との関係図 (b)同第3の実施例におけるハードディスク装置の要
部消費電力と形状記憶合金ワイヤの引っ張り応力との関
係図
【図6】本発明の第4の実施例におけるハードディスク
装置の電流制御方法を示す関係図
【図7】従来のハードディスク装置の要部側面図
【図8】同ハードディスク装置の磁気ヘッド部の拡大図
【図9】従来の形状記憶合金型磁気ヘッド駆動装置の側
面図
【図10】従来の形状記憶合金型磁気ヘッド駆動装置の
側面図
【図11】従来の形状記憶合金型磁気ヘッド駆動装置の
斜視図
【符号の説明】 1 磁気ヘッド 2 スライダ 3 板バネ 4 形状記憶合金ワイヤ取付部 5 形状記憶合金ワイヤ取付部 6 形状記憶合金ワイヤ 7 リード線 8 接続部材 9 制御部 10 回動アーム 11 磁気ディスク 12 台座
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 実 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドを先端に設けたスライダと、
    そのスライダが取り付けられている板バネと、その板バ
    ネと形状記憶合金ワイヤとの間の間隙及び電気的な絶縁
    を保ちながら、前記形状記憶合金ワイヤを板バネ上面の
    先端と根本との間に1回以上回して固定する取付部と、
    前記形状記憶合金ワイヤに電流を供給するリード線と、
    前記形状記憶合金ワイヤと前記リード線とを接続し、前
    記取付部に形状記憶合金ワイヤとともに固定される接続
    部材と、前記リード線を介して前記形状記憶合金ワイヤ
    を電流加熱制御し、形状記憶合金ワイヤの長さ方向への
    収縮・伸張により前記スライダを磁気ディスク面に対し
    て上下に移動させる制御部とを具備するハードディスク
    装置。
  2. 【請求項2】 ハードディスク装置の非動作時にスライ
    ダが磁気ディスク面に接触しない位置に回動させ、板バ
    ネを保持する台座を有することを特徴とする請求項1記
    載のハードディスク装置。
  3. 【請求項3】 形状記憶合金ワイヤの線径が、直径50
    μm〜250μmであることを特徴とする請求項1記載
    のハードディスク装置。
  4. 【請求項4】 形状記憶合金ワイヤへの通電量を連続的
    または段階的に変化させて、スライダの上昇および下降
    速度を調節することを特徴とする請求項1記載のハード
    ディスク装置。
JP20215392A 1992-07-29 1992-07-29 ハードディスク装置 Pending JPH0660577A (ja)

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