JPH0660449B2 - ▲高▼強度セルロース繊維の製造方法 - Google Patents

▲高▼強度セルロース繊維の製造方法

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JPH0660449B2
JPH0660449B2 JP61032101A JP3210186A JPH0660449B2 JP H0660449 B2 JPH0660449 B2 JP H0660449B2 JP 61032101 A JP61032101 A JP 61032101A JP 3210186 A JP3210186 A JP 3210186A JP H0660449 B2 JPH0660449 B2 JP H0660449B2
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ジヨン・フイリツプ・オブライエン
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イー・アイ・デユポン・デ・ニモアス・アンド・カンパニー
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    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F2/00Monocomponent artificial filaments or the like of cellulose or cellulose derivatives; Manufacture thereof
    • D01F2/24Monocomponent artificial filaments or the like of cellulose or cellulose derivatives; Manufacture thereof from cellulose derivatives
    • D01F2/28Monocomponent artificial filaments or the like of cellulose or cellulose derivatives; Manufacture thereof from cellulose derivatives from organic cellulose esters or ethers, e.g. cellulose acetate

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  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、三酢酸セルロースの光学的に異方性の溶液か
らの三酢酸セルロース繊維の新規製造方法に関するもの
である。
発明の背景 芳香族ポリアミドからの異方性紡糸溶液は、コレツクの
米国特許第3,671,542号及び米国特許再公告第
30,352号中に記されている。
これらの溶液(ドープ)は、きわめて高い強力及びモジユ
ラスを有するアラミド繊維の製造において有用である。
セルロース材料の光学的に異方性の溶液はフランス特許
第2,340,344号中に記されており、これらもま
た高強力/高モジュラス繊維を与える。石油化学品の絶
えず増大する価格は、たとえばセルロースを主成分とす
る物質のような更新できる原料からの繊維の研究の進展
に対する原動力となっている。特に、アラミドの性質に
近い性質を有するセルロース性繊維が要望されている。
望ましい性質を取得するための光学的に異方性の溶液の
使用に対して、おおきな努力がはらわれている。
セルロース繊維の分野においては、高いDP(重合度)
が、生成する繊維又はフイルムの向上した性質を与える
ものと推定されているが、溶液の粘度がきわめて高いた
めに、この目的を達成することは不可能であった。異方
性溶液は過大な粘度をもつことなく、高い濃度における
紡糸の機会を提供する。
セルロース性重合体の溶解は、硫酸、硝酸、燐酸及び塩
酸のような強無機酸中においてはきわめて迅速である
が、著るしい分子量の低下と競争的なエステル化反応
が、高性能成形製品の製造へのこのような溶剤系の利用
を限られたものとしている。米国特許第1,521,8
76号(フアロー)、1,943,461号(トレイル)及
び4,370,168号(カミデ)は、エステル化又は加
水分解によるセルロース系ポリマーの低分子量への崩壊
あるいは骨格上の置換基の種類と分布の変化に対する、
種々の水性無機酸の有用性を記している。
米国特許第4,370,168号は、さらに無機酸の水
溶液中に溶解したセルロース誘導体材料について記して
いるが、本発明の以前には、高分子量の三酢酸セルロー
スの高濃度溶液の形成のための適用な無機溶剤を入手す
ることはできなかった。その上、本発明の溶剤は、連鎖
の切断及び置換基の加水分解に対して独特の耐性を有す
る三酢酸セルロースのメソ相溶液を与える。増大した安
定性は、三酢酸セルロースの使用、高固形分溶液及びこ
こに記す特定の溶剤混合物の著るしく低下した加水分解
能の結果である。高分子量のポリマーを硝酸により高濃
度メソ相系として溶解し且つ高分子量を維持し、またエ
ステル化を防止する能力は、本質的な特徴であり且つ従
来記された無機溶剤からのものと比較して遥かにすぐれ
た機械的性質をもつ繊維又はその他の成形製品の製造を
可能とする。
発明の要約 本発明は、(1)ヘキサフルオロイソプロパノール中で
0.5g/dlの濃度において少なくとも5のインヘレン
ト粘度及び重量で少なくとも42.5%に等しいアセチ
ル基の置換度を有する重量で30〜50%の三酢酸セル
ロース及び(2)硝酸と160未満の分子量を有する他の
溶剤から成り無機酸の他の溶剤に対するモル比は1〜3
である重量で50〜60%の溶剤混合物から成る光学的
に異方性の溶液を空気ギヤツプ紡糸することによって高
強度三酢酸セルロース繊維を製造するための方法を提供
するものであって、その際、異方性溶液を、不活性非凝
固流体層を通じて、好ましくは水、1〜3炭素のアルコ
ール又はジオール、好ましくはメタノール、あるいは両
者の混合物中へと紡糸する。次いで浴からの凝固した糸
を水またはメタノール中で洗浄して残りの溶剤を抽出し
たのち乾燥する。
繊維は場合によっては張力下に熱処理又はけん化して高
濃度、高モジユラス再生セルロース繊維を提供すること
もできる。
これらの繊維は、高引張強さ及び高モジユラスを必要と
するロープ及び索、タイヤコード及びその他の用途にお
いて有用である。
試 験 インヘレント粘度は下式を用いて計算する: ここでCは溶剤デシリツトル当りのポリマーグラム数単
位のポリマー濃度である。相対粘度(ηrel)は、標準粘
度計を用いて、100mlのヘキサフルオロイソプロパノ
ールの0.5gのポリマーの溶液について30℃におい
て測定した秒単位の流下時間値を、純溶剤に対する秒単
位の流化時間によって割ることによって測定する。イン
ヘレント粘度の単位はdl/gである。
酢酸セルロースのアセチル含量は、ASTMD−871
−72(再承認1978)、方法B、ポート21,198
2によって測定する。
フイラメントの引張特性は、記録式応力−ひずみ分析機
を用いて70゜F(21.1℃)、相対湿度65%におい
て測定した。ゲージ長さは1.0インチ(2.54cm)、
引張り速度は10%/分であった。結果をT/E/Mと
して報告するが、Tは切断時強力dN/tex、Eは初期長
さに対する増大した長さの百分率として表わした切断時
伸び、Mは初期引張モジユラス、dN/texである。3〜
5フイラメント試料に対する引張特性の平均値を記録す
る。この試験はASTM D−2101−79、パート
33,1981に記されている。
単一フイラメントのテツクス(tex)は、振動数の変化を
伴なう張力下に2.0〜4.1cmの長さの繊維を振動さ
せることによって測定した、その基本共鳴振動数から計
算する(ASTM D−1577−79、パート33、
1981)。次いでこのフイラメントを引張試験に対し
て使用する。見掛けの軸方向クリスタライト径(AAC
S)の測定 AACSは繊維の子牛X線像から得られる。フイリツプ
ス エレクトロニツク インストルメンツ社製の自動2
θ回折計を、単結晶単色光化Cukα線を用いて透過モー
ドで使用する。X線発生器は40kV、40mAで操作す
る。回折計は、1度の発散及び受光スリツトを備えてい
る。
約2mの繊維を、全繊維が相互に平行となるように、試
料ホルダー上に巻く。それによって得た層の厚さは0.
5mmを越えないようにする。
回折強度を約14〜20度の2θの間で0.025度の
きざみでデジタルに記録する。次いで生の強度値をロレ
ンツ及び偏光効果について補正(補正係数はsin2θ/(1
+cos22θ)である)し且つ標準的な多項平滑化ルーチン
(たとえば、J.スタイナーら、アナリチカル ケミス
トリ、44,1906(1972)参照)の使用によって
平滑化する。
本発明の繊維に対して得られる回折像は、約17.2〜
17.6度の2θにピークを示す。ピークは、回折像に
対するオフーメリジオナル(off−meridional)な寄与の
ために、非対称である。
文献(たとえば、A.M.ヒンドレ−及びD.J.ジヨ
ンソン、ポリマー13,27(1972)参照)に類似す
るデコンボリユーシヨン(deconvolution)ルーチンを用
いて、試験ピークが対称である場合はベースラインと単
一回折ピークに、あるいは非対称である場合は、主ピー
クと背景ピークへと、平滑化した回折像を分解する。
理論ピークをガウスとコーシーの線形組み合わせとして
計算する。ピーク位置、ピーク高さ及び半値幅を実験回
折像に対してもっとも良く適合するように調節する。ガ
ウス及びコーシー成分のフラクシヨンを、約17.2〜
17.6度の2θにおける主ピークに対しては、それぞ
れ、0.6及び0.4として且つ(必要に応じ)背景ピー
クに対しては、それぞれ、0.4及び0.6に固定す
る。先ずベースラインを、約14.3及び19.1度の
2θにおける強度点を結ぶ直線として規定する。精密化
によって僅かに調整するが直線性は維持する。
AACSはデコンボリユーシヨンルーチンによって定義
されるように約17.2〜17.6度の2θの主ピーク
の半値幅B(ラジアン)から得られる: AACS=λcosθ(B−b)1/2 これは形状係数を1としてとったときの古典的なシエラ
ー式である。式中の他のパラメータは以下のとおりであ
る: −X線の波長ラジアン、λ=1.5418Å、 −回折角、2θ、17.5゜としてとる、 −装置のブロードニング、b(ラジアン):これは製造者
によって提供された珪素粉末標準物の28.5度の2θ
におけるピークの幅として測定される。
示差走査熱量計(DSC)試験 “デユポン1090熱分析機”示差走査熱量計を用い
て、室温から400℃まで20℃/分の昇温速度で走査
する。試料量は約10mgであり、装置はインジウム金属
を用いて較正する。熱は、関係するピークに対する適当
なベースラインの選択後に、装置のソフトウエアから直
接に得られる。
本発明の紡糸したままの繊維は190〜250℃の温度
において明確な結晶化の発熱を示す。それに対して熱処
理した繊維は、この領域において0.5ジユール/gよ
りも大きい熱交換に相当するピークは検出されず、平ら
なトレースを示す。
活性化方法 望ましくない連鎖の切断を低下させるために、セルロー
スの活性化は、リンターまたは梳綿から5.0以上のイ
ンヘレント粘度をもつ三酢酸セルロースを与えることが
できる低温度におけるアセチル化を可能とする、第1表
中に示すような穏和な条件下に行なうことが好ましい。
高温アセチル化反応(40〜80℃)に対してはセルロー
スの予備活性化は必ずしも必要ではなかったけれども、
低温における成功のためには、それが必須であることが
認められた。
予備活性化工程においては、4の樹脂フラスコに3
の蒸溜水と100gのリンターを入れた。還流冷却器を
付して、混合物を窒素雰囲気下に沸とうするまで加熱し
た。沸とう開始の5時間後にフラスコの加熱を除いた。
フラスコを30分間放冷したのち、吸引過によって寒
冷紗上にリンターを回収した。過剰の水を減圧下にゴム
隔膜を用いて押し出した。リンターを卵あわ立て形撹拌
機を備えたステンレス鋼ビーカー中に入れ、次いでメタ
ノールでおおった。室温で30分の撹拌後に、リンター
を過して圧搾した。メタノールへの浸漬を繰返したの
ち、塩化メチレンを用いて同様な処理を2回行なった。
このようにして活性化したリンター(塩化メチレンで湿
っているもの)を直接に使用するか又は後の使用のため
に気密に封じた容器中に保存した。
そのほか多くの異なる活性化方法もまた有用であること
が認められている。
代表的なアセチル化方法 アセチル化工程のために、ハステロイCあわ立て機形の
撹拌機と熱電対を備えた4の樹脂フラスコに、無水酢
酸1、氷酢酸690ml、及び塩化メチレン1020ml
を入れた。反応物を、外部的に固体二酸化炭素/アセト
ン浴を用いて−25〜−30℃に冷却して、予備活性化
したセルロースを加えた。次いで反応物を触媒の添加の
準備として−40℃に冷却した。
450mlの無水酢酸を磁気撹拌棒を含有する1のエル
レンマイヤーフラスコ中で−20〜−30℃に冷却し
た。温度を−20℃以下に保ちながら激しい撹拌と共に
過塩素酸(60%水溶液、10ml)を5〜10分間にわた
って滴下した。有機物の存在における過塩素酸の強い酸
化能力のために触媒溶液は低温で調製し且つ使用しなけ
ればならない。
触媒溶液を定常的な液流として、−40℃において激し
く撹拌しているスラリー中に注下した。添加が完了し且
つ触媒が完全に分散したのちに、反応物を撹拌と共に−
20〜−25℃まで加温した。このような温度におい
て、反応は緩徐であって発熱を検知することは困難であ
った。しかしながら、2〜6時間以内にスラリーのコン
システンシーが変化し、パルプは膨潤し且つばらばらに
なり始めた。4〜6時間の撹拌後に、反応フラスコを−
15℃の冷蔵庫中に入れて終夜放置した。翌朝、反応物
は粘稠な透明ゲルの外観を呈し、これは撹拌すると典型
的な非ニユートン流体として挙動した(撹拌機の軸に巻
き上る)。この時点において、高速電気ブレンダーを用
いて、窒素パージ下にメタノール(−20℃)中に注下す
ることによって少量の試料を沈澱させたのち、吸引過
によって回収した。少量の部分をぬぐって過剰のメタノ
ールを除いたのち、塩化メチレン又は100%トリフル
オロ酢酸中における溶解度について試験した。5〜10
分後の溶液ゲル粒子の不在は、反応は完了しており、全
部の重合体が仕上げ処理の準備が整っていることを示し
た。反応混合物の別の部分を、交差した偏光子間で顕微
鏡により、分離した複屈折ドメインとして表われる未反
応繊維の存在の可能性について調べた。反応が完了して
いないときには−15〜−20℃における撹拌を続け、
透明な溶液が得られるまで1時間毎に溶解性について調
べた。
次いで粘稠な透明溶液を、高速ブレンダーを用いて冷メ
タノール(−20℃におい6)中でバツチ的に沈殿させ
た。著るしく膨潤した粒子を吸引下に2層の寒冷紗上に
過し且つ圧搾した。かくして得たマツト状物をばらば
らにしてアセトン(3)中に数分間浸漬したのち、圧搾
して残留する塩化メチレンを除いた。次いで白色フレー
クを以下の順序で洗浄した: 4 5%重炭酸ナトリウム、1回 4 水、2回 3 アセトン、2回 次いで生成物を浅い皿中に入れて終夜風乾した。収量は
150〜170gであった。
低温で調製した三酢酸セルロースポリマーの性質を第1
表中に示す。上記の方法は重量で少なくとも42.5
%、好ましくは少なくとも44%のアセチル基(理論値
44.8%)を有する三酢酸セルロースを提供し且つこ
れは本発明のポリマーのための均一又は不均一アセチル
化媒体を用いる低温反応方法の代表的な例である。
異方性紡糸ドープの調製 含水硝酸中の三酢酸セルロースの高速紡糸溶液を、アト
ランチツク リサーチ コーポレーシヨン2CV形ヘリ
コーン混合/反応器中で、室温以下で調製した。典型的
な方法は、約−10℃への酸(樹脂フラスコ中に入れた)
の冷却及び乾燥したばかりの三酢酸エステルフレークの
ゆっくりした添加を包含する。溶解は発熱的であるの
で、添加の間中、樹脂フラスコの内容物を室温以下に保
つように注意した。フレークの約2/3を加え且つステ
ンレス鋼スパチユラを用いる混和によってポリマーを十
分に湿潤させたのちに、著るしく粘稠な反応物を、動力
化した混合機に移した。混合槽を外部冷却装置を用いて
約0℃に冷却したのち、混合を開始した。混合槽中の温
度を監視しながら、乾燥ポリマーの大きな塊まりの生成
を防ぐように注意して、残りのポリマーを徐々に加え
た。紡糸ドープの濃度に依っては、時によると0℃にお
いては撹拌が停止するので、そのようなときには内容物
を室温まで加温する必要があった。この時点において撹
拌を再開すればよく、一般には、このような条件下に、
許容しうる混合が達成された。紡糸前の望ましくない劣
化を最低限とするために、溶液の調製は紡糸の直前に行
なった。一般に、溶液はポリマーフレークの添加の完了
後2〜4時間で混合された。顕微鏡検査によって溶解の
完了を確かめたのち、ドープをステンレス鋼紡糸筒に移
した。
溶液の調製 第1図は、ある組成範囲の溶剤混合物を用いて光学的に
異方性の溶液が得られる領域を示している。この図はさ
らに異方性領域内では高強力及び高モジユラスを有する
繊維を入手しうることを示している。
図は溶解性を調べるための定性的な観察を用いて構成さ
せた。均一溶液は、顕微鏡スライドとカバーガラスの間
に挟んだ試料が交差偏光子間で視るときに複屈折を示す
ときには、異方性と判定した。すべての観察は、溶液を
混合し且つそれを24時間に至るまで放置したのちに、
行なった。ポリマーの約80〜90%以上が溶液中にあ
るが、顕微鏡検査が多少の不完全に溶解した粒子を示す
ときは、試料は境界線上にあるものと分類した。点AB
CDEFGHによって囲まれる区域は、異方性である完
全な溶解性の領域である。BCFGは本発明において使
用するために適する溶液組成の区域を囲んでいる。各軸
は図上のどの点に対してもモル比を決定することができ
るように直接にモル分率で目盛ってある。三酢酸セルロ
ースのモル数は三酢酸グルコース(GTA)繰返し単位
(単位重量=288.25)によって計算する。
第1図から、異方性溶液が得られるはっきりと限られた
組成範囲が存在することが明らかである。最大の溶解性
は約2のHNO/HOモル比において達成される。
イーストマン2314三酢酸エステルに対しては、これ
は0.52:0.26:0.22のHNO:HO:
GTAモル分率、すなわち三酢酸グリコース繰返し単位
に基づいて全溶液重量に対して63重量%の三酢酸セル
ロースに相当する。
三酢酸セルロースの溶解性はポリマーの分子量に強く依
存し、かくして異方性領域の形状及び位置はポリマーの
インヘレント粘度に関係することを認識すべきである。
三酢酸エステルの最高溶解度は分子量の増大につれて低
下する傾向を示すが、点EFGHIHJKによって囲ま
れる区域は、ポリマーのインヘレント粘度が5よりも大
きい場合に得られる溶解性の典型例である。加うるに、
初期メソ相形成のために必要な最低濃度は分子量の増大
と共に濃度へ移動する。かくして、イーストマン231
4(ηinh=3.9)三酢酸セルロースにより63重量%
に至るまでの濃度において三酢酸エステルメソ相溶液を
取得することが可能であるけれども、ηinh≧5をもつ
ポリマーは45〜50重量%の範囲に最大の溶解度を示
した。
実際に、最適な紡糸性及び望ましい繊維の性質は、1〜
3のモル比におけるHNO/HO中の35〜40%
固形物CTA溶液を用いて達成された。図中で溶剤モル
比は0.50のHNOモル分率を表わす線BGとして
示され、3の溶剤モル比は溶剤のみに対して0.75の
HNOモル分率を表わしている線CFとして示され
る。
紡 糸 三酢酸セルロースの高固形物異方性溶液を第2図に示す
装置を用いて冷水または水とメタノールの混合物中に空
気ギヤツプ紡糸した。水圧プレス(F)によって作動し且
つピストン動程指示器(E)を伴なうピストン(D)をドー
プの表面上に位置させ、過剰の空気を紡糸筒の上端から
追い出したのち紡糸筒を閉じた。紡糸筒(G)の底部にド
ープの過のために次のふるい(A)を取り付けた−2×
20メツシユ、2×100メツシユ、1“ダイナロイ”
(×5)、2×100メツシユ及び2×50メツシユ。
過したドープを次いで、以下の相補的なふるいを含有す
る、紡糸口金パツク中に送った。−1×100メツシ
ユ、2×325メツシユ、2×100メツシユ及び最終
の紡糸口金自体に取り付けた325メツシユふるい。ド
ープを、空気ギヤツプを通じて、ゼニス計量ポンプを使
用してピストンDに水圧を供給することによって、制御
された速度で押出した。部分的に凝固した糸を直径9/
16″の“アルシマグ”(Alsimag)ピンの回りに
送り、浴中を引張り、第二のピン下を経て巻き取った。
巻き取りボビン上で糸を連続的に水洗し、水中で終夜抽
出して残留するHNOを除いたのち、風乾した。紡糸
パラメータを第2表中に示す。
第1表のポリマーA,B,C及びDから誘導した三酢酸
セルロースを使用して、−10℃乃至−50℃の範囲の
紡糸浴温及び2.9〜6.0の紡糸延伸率により、卓越
した繊維の性質が実現された。最適には至らない紡糸条
件を用いる場合には、良好な繊維の性質が得られないも
のと思われる。使用した装置(最大紡糸筒圧力=800l
bs/in2(56.2kg/cm2))において、実験室装置につ
いして得られる典型的な噴出速度は、15〜50ft/分
(4.57〜15.2m/分)の範囲であった。紡糸口金
における局部的な加温(40℃に至るまで)によって噴出
速度を増大させることが可能であった。ある限界温度以
上に加熱すると液晶溶液が等方性状態にもどるものと思
われ、最適の紡糸性と繊維の引張り特性は、この温度よ
りも低い温度においてのみ達成される。
紡糸直後の三酢酸セルロースに対するフイラメント引張
特性を第3表に示す。一般にフイラメントは張力下に1
〜2%の伸びにおいて僅かな降伏を示し、その後に曲線
は切断に至るまで本質的に線状となる。フイラメント中
の巨視的な欠陥は、十分に高分子量の配向が得られる場
合にすら、貧弱な引張特性を与えるおそれがあることに
注意しなければならない。紡糸条件は、巨視的な尺度に
おいて、引張特性、たとえば強力、に対して重要な影響
を有する可能性がある。巨視的欠陥の影響は、引張試験
機により多くの異なるゲージ長さでフイラメントを試験
することによって、検知することができる。
安全性 硝酸は強い酸化剤であるので、これを有機物と接触させ
る場合には注意をはらわなければならない。すべての三
酢酸エステル紡糸溶液を30℃またはそれ以下に保つよ
うに冷却しながら調製した。場合によっては、紡糸の間
の40℃に至るまでの温度における紡糸口金の僅かな加
温を用いて、紡糸性を改良させた。長期の間の硝酸セル
ロースの生成の可能性に対する防止手段として、硝酸中
の廃三酢酸セルロースドープは直ちに水中に懸濁させて
廃棄した。
過塩素酸を含有する触媒溶液もまた強酸化剤であるの
で、アセチル化媒体への添加前には希釈状態でかつ定温
で保持した。
【図面の簡単な説明】
第1図は一定範囲の組成の溶剤混合物によって光学的に
異方性の溶液が得られる区域を示している。この図はさ
らに高い強力及びモジユラスを有する繊維を取得するこ
とができる異方性領域内の区域をも示す。 第2図は本発明の方法において使用することができる紡
糸装置の一例を示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硝酸及び160未満の分子量を有する他の
    溶剤から成る溶剤混合物中の三酢酸セルロースの溶液
    を、不活性非凝固流体層を通じて凝固浴中に押出し、そ
    の際、三酢酸セルロースは少なくとも5(30℃のヘキ
    サフルオロイソプロパノール中0.5g/dlにおいて)
    のインヘレント粘度を有し、重合体濃度は重量で約30
    %乃至約50%であり、且つ硝酸の他の溶剤に対するモ
    ル比は約1乃至約3であることを特徴とする、重量で少
    なくとも42.5%のアセチル基を有する高強度三酢酸
    セルロース繊維の製造方法。
  2. 【請求項2】他の溶剤は水及び塩化メチレンから成るグ
    ループから選択する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】他の溶剤は水であり、硝酸の水に対するモ
    ル比は1.1〜2.6であり且つ重合体濃度は重量で3
    5〜40%である、特許請求の範囲第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】凝固浴は1〜3炭素原子のアルコール又は
    ジオール及び水から成る、特許請求の範囲第2項記載の
    方法。
  5. 【請求項5】凝固浴はメタノール及び水から成る、特許
    請求の範囲第4項記載の方法。
  6. 【請求項6】凝固浴は約25乃至約50%のメタノール
    を包含する、特許請求の範囲第5項記載の方法。
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