JPH0660267B2 - 接着性熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

接着性熱可塑性エラストマー組成物

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JPH0660267B2
JPH0660267B2 JP1222457A JP22245789A JPH0660267B2 JP H0660267 B2 JPH0660267 B2 JP H0660267B2 JP 1222457 A JP1222457 A JP 1222457A JP 22245789 A JP22245789 A JP 22245789A JP H0660267 B2 JPH0660267 B2 JP H0660267B2
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ethylene
olefin
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thermoplastic elastomer
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博 甲木
豊二 高本
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住友化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は接着性熱可塑性エラストマー組成物に関するも
のである。
更に詳しくは、ナイロン、ポリエステル、ポリカーボネ
ートあるいはポリウレタン等の非オレフィン系熱可塑性
樹脂との溶融接着性に優れたオレフィン系接着性熱可塑
性エラストマー組成物に関するものである。
熱可塑性エラストマーは既に公知の材料であり、低硬化
度軟質であるという性質と、従来の熱可塑性樹脂と同様
の射出あるいは押出成形等の加工法により成形可能であ
るという特徴を生かして、近年、家電、自動車部品等を
中心に着実にその用途を拡大しつつある。
なかでも、オレフィン系熱可塑性エラストマーは、前述
の性質に加え、低比重、耐熱性、優れた物性バヤンスと
いう、他の熱可塑性エラストマーには見られない特徴を
有している。
一方、熱可塑性樹脂の積層成形シートは、従来よりよく
知られているところであり、例えば紙/ポリエチレンラ
ミネート、ナイロン/ポリプロピレンフィルムあるいは
ポリエステル/エチレンビニルアルコール共重合体/ポ
リエチレン等の組み合わせにより、包装資材分野等によ
く使用されているが、最近では、こういった積層樹脂シ
ートをカーペット類の基材として使用する例もある。な
かでもポリエステル/ポリエチレン樹脂の組み合わせは
優れた電気絶縁性を生かして、特に電気カーペット類の
基材兼絶縁層として急速に用途を拡大しつつある。
しかしながら、ポリエステル/ポリエチレンの組み合わ
せは耐熱性、電気絶縁性には優れるが、可撓性に乏し
く、そのため電気カーペット類のように使用しない間は
幾重にも折りたたんで収納、保管される製品では、折り
目部より亀裂が入りやすく、そのため電気絶縁性等の性
能低下を生じやすかった。
また、ポリエステルとポリエチレンとの接着には、溶剤
系の接着剤が使用されるため工程上作業環境等の問題が
あった。
これらの問題を解決するため、熱可塑性エラストマーの
適用検討が進められており、なかでも前述の優れた性質
を有するオレフィン系熱可塑性エラストマーの検討が重
点的に行われて来ている。
当然のことながら、電気カーペット類の基材兼絶縁層と
いった機能材料としては、従来にない様々な性質が要求
されるが、なかでも、耐熱性、耐折強度等の機械的性質
及びポリエステル不織布、あるいはポリウレタン等から
なる表層材との接着性が良好なこと等が特に重要な性質
となる。
従来から、オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては
オレフィン系共重合体ゴム及びオレフィン系プラスチッ
クからなる組成物がよく知られており、これらの適用検
討を行ったが、上記のような要求性質に照らした場合、
耐折強度等の機械的性質は良好であるが、表層材との溶
融接着性は不良であった。
かかる状況にあり、本発明者らは鋭意緻密な研究を重ね
た結果、オレフィン系共重合体ゴム、無水マレイン酸に
より変性したオレフィン系プラスチック及び特定の接着
性樹脂からなるエラストマー組成物を用いることによ
り、前述の要求する性質をすべて満足し得ることを見い
出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明はオレフィン系共重合体ゴ(A)10〜
90重量%、無水マレイン酸変性オレフィン系プラスチッ
ク(B)5〜80重量%及び、エチレンとの共重合単量体
の含有量が5〜35重量%であるエチレン−アクリル酸系
またはエチレン−メタクリル酸系共重合体樹脂(C)3
〜30重量%からなることを特徴とする接着性熱可塑性エ
ラストマー組成物に関するものである。
本発明の目的とするところは、耐熱性、耐折強度等の機
械的性質及びポリエステル不織布あるいはポリウレタン
等からなる表層材との接着性等が極めて優れた電気カー
ペット類の基材兼絶縁層を構成し得る熱可塑性エラスト
マー材料を提供することにある。
本発明におけるオレフィン系共重合体ゴム(A)とは、
エチレン−プロピレン共重合体ゴム、もしくはエチレン
−プロピレン−非共範ジエン共重合体ゴムのことであ
る。非共範ジエンとしてはエチリデンノルボルネン、ジ
シクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン及びメチレン
ノルボルネン等がある。
本発明におけるオレフィン系プラスチックとは、ポリエ
チレンおよび/またはポリプロピレンおよび/またはエ
チレン−酢酸ビニル共重合体樹脂のことである。
ポリエチレンとはエチレン単独重合体もしくはエチレン
−α−オレフィン共重合体樹脂を指す。
ポリプロピレンとはプロピレン単独重合体、もしくはプ
ロピレン−α−オレフィン共重合体樹脂を指す。
上記のα−オレフィンには、エチレン、プロピレン、−
ブテン、1−ペンテン、3−メチル−ブテン、1−ヘキ
セン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−オクテン等がある。
本発明において、無水マレイン酸変性オレフィン系プラ
スチック(B)とは、前記オレフィン系プラスチックを
無水マレイン酸で変性してなるものである。
該変性方法としては、溶液中で行なう方法、溶融混練に
より行なう方法等が採用し得る。無水マレイン酸含有量
としては0.01〜1.0重量%が好ましい。
本発明におけるエチレン−アクリル酸系またはエチレン
−メタクリル酸系共重合体樹脂とは、エチレン−アクリ
ル酸、エチレン−アクリル酸エステル、エチレン−メタ
クリル酸またはエチレン−メタクリル酸エステル共重合
体樹脂のことである。エチレンとの共重合単量体の含有
量は5〜35重量%の範囲で選ぶことができる。5重量%
未満では溶融接着性付与にに効果は少なく、35重量量%
を越えた場合、耐熱性が劣り、また重合に多大なエネル
ギーを要することから経済的にも有利ではない。好まし
くは15〜25重量%である。
アクリル酸エステルには、メチルアクリレート、エチル
アクリレート、i−プロピルアクリレート、t−ブチル
アクリレート、グリシジルアクリレート、ジメチルアミ
ノメチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレ
ート、ジメチルアミノ−i−プロピルアクリレート、ジ
メチルアミノ−t−ブチルアクリレート、ジエチルアミ
ノメチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレ
ート、ジエチルアミノ−i−プロピルアクリレート、ジ
エチルアミノ−t−ブチルアクリレート等がある。
メタクリル酸エステルには、メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、t
−ブチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、
ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジメチルアミノ
エチルメタクリレート、ジメチルアミノ−i−プロピル
メタクリレート、ジメチルアミノ−t−ブチルメタクリ
レート、ジエチルアミノメチルメタクリレート、ジエチ
ルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノ−i−
プロピルメタクリレート、ジエチルアミノ−t−ブチル
アクリレート等がある。
本発明におけるエラストマー組成物中の各成分の配合割
合は、オレフィン系共重合体ゴム(A)10〜90重量%、
無水マレイン酸変性オレフィン系プラスチック(B)5
〜80重量%及びエチレン−アクリル酸系またはエチレン
−メタクリル酸系共重合体樹脂(C)3〜30重量%であ
る。
オレフィン系共重合体ゴム(A)は、10重量%未満では
可撓性が乏しくなり、耐折強度等の機械的性質が劣る。
90重量%を越えると耐熱性不良となる。好ましくは25〜
75重量%である。
無水マレイン酸変性オレフィン系プラスチック(B)
は、5重量%未満では耐熱性不良となり、80重量%を越
えると耐折強度が劣る。好ましくは20〜65重量%であ
る。
エチレン−アクリル酸系またはエチレン−メタクリル酸
系共重合体樹脂(C)は、3重量%未満では、十分な接
着強度は得られず、30重量%を越えると耐熱性が劣り、
また経済的にも有利ではない。好ましくは8〜25重量%
である。
本発明を特徴づけるエチレン−アクリル酸系またはエチ
レン−メタクリル酸系共重合体樹脂(C)は、特にポリ
エステル不織布あるいはポリウレタン等のようなオレフ
ィン系以外の熱可塑性樹脂との溶融接着性に極めて優れ
た効果を有するもので、本発明を構成するに不可欠のも
のである。
本発明によるエラストマー組成物中には、必要に応じて
各種充填剤や安定剤、滑剤、紫外線吸収剤等の配合剤を
配合することができる。
本発明によるエラストマー組成物は、良好な耐熱性、耐
折強度等の機械的性質およびポリエステル不織布あるい
はポリウレタン等との溶融接着性の特性を生かして、電
気カーペット類の基材兼絶縁層の役割りを果たすことか
ら、その用途を拡げつつある。
以下、本発明を実施例により、さらに詳しく説明するが
本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
なお、実施例における耐熱性、耐折強度および接着性の
評価は下記の方法によった。
〔実施例における評価方法〕
(1) 耐熱性 厚さ2mmの試験片を120℃で5分間予熱後、1.5kg/cm2
圧力をかけ100分後の変形量を測定し、もとの厚みで除
し、変形率(%)であらわした。
(2) 耐折強度 ASTM D 2176-69に準拠して測定。切断までの折り
曲げ回数であらわした。
(3) 接着性 厚さ300μの試験片シートと100μのポリエステル不織布
を重ね240℃で2秒間、0.5kg/cm2の圧力を加え貼り合わ
せた。この貼り合わせた試験片で、剥離速度50mm/分に
て180度剥離試験を行ない、剥離強度を測定した。測定
量はg/20mm巾であらわした。
実施例 121℃で測定したムーニー粘度が65、プロピレン含有量3
3重量%、ヨウ素価4のエチレン・プロピレンゴム35重
量%、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(無水マレイ
ン酸含有量0.4重量%)35重量%、メルトインデックス
7.0のポリエチレン17重量%およびエチレン−グリシジ
ルメタクリレート共重合体(グリシジルメタクリレート
含有量15重量%)13重量%からなる混合物をバンバリー
型ミキサーにて180℃、5分間溶融混練を行なった。得
られたエラストマー組成物を200℃にてプレス成形を行
ない厚さ2mmおよび300μのシートを得、物性評価試験
に供した。
耐熱性は6.5%、耐折強度は2万回以上、接着性は350g/
20mmと良好な物性を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 3/36

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オレフィン系共重合体ゴム(A)10〜9
    0重量%、無水マレイン酸変性オレフィン系プラスチッ
    ク(B)5〜80重量%及び、エチレンとの共重合単量
    体の含有量が5〜35重量%であるエチレン−アクリル
    酸系またはエチレン−メタクリル酸系共重合体樹脂
    (C)3〜30重量%からなることを特徴とする接着性
    熱可塑性エラストマー組成物。
JP1222457A 1989-08-28 1989-08-28 接着性熱可塑性エラストマー組成物 Expired - Lifetime JPH0660267B2 (ja)

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