JPH0660259B2 - 発泡性アクリロニトリル−スチレン系共重合樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

発泡性アクリロニトリル−スチレン系共重合樹脂粒子の製造方法

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JPH0660259B2
JPH0660259B2 JP63103369A JP10336988A JPH0660259B2 JP H0660259 B2 JPH0660259 B2 JP H0660259B2 JP 63103369 A JP63103369 A JP 63103369A JP 10336988 A JP10336988 A JP 10336988A JP H0660259 B2 JPH0660259 B2 JP H0660259B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は発泡性アクリロニトリル−スチレン系共重合
樹脂粒子の製造方法に関するものである。
(ロ)従来の技術 アクリロニトリル系単量体とスチレン系単量体とを主成
分とするアクリロニトリル−スチレン系共重合樹脂(以
下AS系樹脂という)からなる粒子に、クロロフルオロ
カーボン等の揮発性液体発泡剤を含有させた発泡性共重
合樹脂粒子が知られている(特開昭61-40335号公報)。
このような発泡性樹脂粒子は、上記AS系樹脂粒子の水
中での懸濁撹拌下に上記発泡剤を含浸させて得ることが
でき、得られた発泡性樹脂粒子は熱風または加熱流体中
で加熱することによって、膨張もしくは発泡せしめられ
て予備発泡され、さらに所定の成形容器内で加熱するこ
とによりこの予備発泡粒子が発泡融着されて成形体が得
られる。上記加熱流体としては水蒸気がしばしば用いら
れる。
(ハ)発明が解決しようとする課題 上記のごとくAS系樹脂粒子に水性懸濁撹拌下で発泡剤
を含浸させる場合、発泡剤のAS系樹脂への浸透速度が
遅いため反応時間が長くかかるが、この浸透速度を向上
させるため反応温度を上昇させると樹脂粒子が凝集しや
すくなり満足な結果が得られないという欠点を有してい
る。また上記AS系樹脂はその分子内に極性の強いシア
ノ基を有するため樹脂の網目が弛みにくく、このため該
樹脂中では含浸された発泡剤自身の凝集が妨げられるこ
とになり、これを発泡させて得られる発泡体はそのセル
径が小さくなり、結果的にセル膜の薄い予備発泡体とな
りやすい。このようなセル膜の薄い予備発泡体は発泡剤
が散逸しやすく、予備発泡に続く発泡成形の工程で充分
な発泡剤を保持し得ないため、このようにして得られた
発泡性樹脂粒子を発泡成形に付しても発泡倍数に限度が
あり、ことに100倍を越える高発泡の成形体を得ること
は困難であった。
この発明の発明者らは発泡剤を含浸する工程で、発泡剤
の含浸反応中にエーテルを添加することにより、低温で
かつ短時間の含浸反応で発泡性樹脂粒子を得る方法を提
起している(特公昭47-4155号公報)が、この方法によ
っても充分な発泡成形体を得ることが困難であった。
この発明の発明者は上記課題に鑑み、樹脂中に発泡剤を
高温含浸する方法についてさらに鋭意研究したところ、
水系でのAS系樹脂粒子の凝集を防止しつつ、ここに特
定の発泡剤を用いることにより、高温下でこの発泡剤を
AS系樹脂粒子中に効果的に圧圧入できうる事実、並び
に、得られた発泡性樹脂粒子を用いて発泡成形に付した
際に最高成形可能倍数が数100倍もに著しく拡大される
事実を見いだしこの発明を完成させるに至った。
(ニ)課題を解決するための手段 かくしてこの発明によれば、アクリロニトリル成分を約
15〜35重量%含むアクリロニトリル−スチレン系共重合
樹脂粒子を水系に分散させ、該水系に、シクロペンタ
ン、トリクロロモノフルオロメタン、トリクロロトリフ
ルオロエタンから選択される1種またはそれ以上の発泡
剤と、凝集防止剤とを共存させて高温高圧下で処理する
ことにより、前記樹脂粒子に上記発泡剤を圧入すること
を特徴とする発泡性アクリロニトリル−スチレン系共重
合樹脂粒子の製造方法が提供される。
この発明の方法に用いるアクリロニトリル−スチレン系
共重合樹脂(AS系樹脂)としては、アクリロニトリル
(以下ANという)成分が約15〜35重量%の割合で含有
されるものが適しており、20〜25重量%が好ましい。上
記AN成分が15重量%よりも小さい場合はAS樹脂の特
徴がでにくく、また35重量%よりも大きい場合は、最終
的な発泡体においてセル径が微細になりやすいため好ま
しくない。
この発明においてAS系樹脂は粒子として用いられる。
該粒子の大きさは、通常0.5〜5mmのものが好適である。
この発明の方法に用いる凝集防止剤は、無機化合物が適
しており酸化マグネシウムが好ましい。
この発明の方法に用いる発泡剤としては、沸点が50℃以
下でかつ溶解度パラメータ(以下sp値という)が7.3〜1
0[cal/cm3]1/2が選択され、シクロペンタン、トリクロ
ロモノフルオロメタン、トリクロロトリフルオロエタン
の1種またはそれ以上が用いられる。
この発明の方法において、上記AS系樹脂粒子、凝集防
止剤および発泡剤が所定の割合で水系に分散され、高温
高圧雰囲気下、例えばオートクレーブで処理される。上
記分散は、水、AS系樹脂、凝集防止剤、発泡剤を同時
に混合するものであってもよく、また任意に順次添加す
るものであってもよい。1つの態様としてはオートクレ
ーブに、水、AS系樹脂、凝集防止剤を先に混合してお
き、所定温度に昇温後この系に発泡剤を導入することが
挙げられる。これはことに発泡剤が気体の場合に適して
いる。上記分散においてAS系樹脂粒子と水との比率は
2:8〜5:5が適しており、3:7〜4:6が好まし
い。またこのとき上記凝集防止剤は、AS系樹脂粒子に
対して1〜2重量%程度の割合で用いられる。またさら
に上記発泡剤はAS系樹脂粒子に対して20〜30重量%程
度の割合で用いられる。上記のごとく所定量でAS系樹
脂粒子、凝集防止剤および発泡剤が分散された水系は、
例えば温度80〜140℃好ましくは100〜130℃、圧力8〜2
0atm程度で8〜20時間程度保持される等の高温高圧下で
処理される。なお、この高温高圧処理の間上記水系は、
AS系樹脂粒子が沈降しないよう、かつ、該樹脂粒子と
上記発泡剤との接触・衝突の頻度を高めるように撹拌さ
れることが好ましい。以上の処理を行うことにより、上
記発泡剤が、1.0モル/樹脂粒子1.0kg以上の割合で含浸
された発泡性AS系樹脂粒子が得られることとなる。
なお、この発明においては、アクリロニトリル系単量体
とスチレン系単量体との混合物を、上記凝集防止剤およ
び発泡剤を分散した水系中で懸濁重合含浸反応に付して
製造するものであってもよい。
(ホ)作用 この発明によれば、アクリロニトリル成分を約15〜35重
量%含むアクリロニトリル−スチレン系共重合樹脂粒子
と、シクロペンタン、トリクロロモノフルオロメタン、
トリクロロトリフルオロエタンから選択される1種また
はそれ以上の発泡剤と、凝集防止剤とが分散された水系
を、高温高圧下に保持すると、樹脂粒子同志の凝集が防
止された状態で該樹脂粒子への発泡剤の浸透速度が上昇
されて前記樹脂粒子に上記発泡剤が圧入されることとな
る。
以下実施例によりこの発明を詳細に説明するが、これに
よりこの発明は限定されるものではない。
(ヘ)実施例 実施例1 アクリロニトリル−スチレン系樹脂(以下AS系樹脂と
いう)として、「スタイラック767」(旭化成社製,ア
クリロニトリルを24重量%含むもの)を押出機に通過さ
せ、長さ1.0mm,直径0.7mmにリペレット化した樹脂を使
用した。
内容積が5であるオートクレーブ中に上記AS系樹脂
1500g,水2500g,酸化マグネシウム15gを投入し、密閉
状態で撹拌しながら130℃まで昇温し、発泡剤としてト
リクロロモノフルオロメタン300g(AS系樹脂1kgに対
して2.2モルの添加量)を圧入し、この温度で10時間維
持した。しかる後に30℃まで冷却して発泡剤が含浸され
た発泡性樹脂粒子を得た。結果を下記〔表1〕に示す。
この樹脂粒子は真球状で樹脂粒子の結合(凝集)はほと
んど見られなかった。この粒子を洗浄、脱水、乾燥した
後、封をしたポリエチレン容器に入れ、15℃の温度で16
8時間保持した。次にこの粒子を98℃の水蒸気で15分間
加熱したところ、発泡容器内で520倍の嵩倍率(cc/g)
に発泡したが、大気温度(20℃)に冷却されることによ
り、40倍の嵩倍率まで収縮した。次いで大気温度下で24
時間放置したところ、520倍の嵩倍率まで復元した。
またこの粒子を200倍の嵩倍率に予備発泡し、深さ25mm
で内容積が3000cm3の金型内に3000cm3の予備発泡粒子を
充填して、ゲージ圧0.4kg/cm2の水蒸気で30秒間加熱し
て発泡成形したところ、200倍の嵩倍率を有する良好な
発泡成形体が得られたが、大気温度下で徐々に収縮した
(このときの収縮率50〜100/1000)。次いで50℃の恒温
室で24時間放置したところ、良好な発泡成形体に復元し
た(このときの収縮率2/1000)。
実施例2〜3,比較例1〜6 実施例1で用いた発泡剤:トリクロロモノフルオロメタ
ンの代わりに、種々の発泡剤を添加した以外は同一条件
で含浸した樹脂粒子を得、同様に発泡成形性を評価し
た。結果を下記〔表1〕に比較例と共に示す。
比較例7〜9 実施例1のうち、酸化マグネシウム15gの代わりに、そ
れぞれ複分解法ピロリン酸マグネシウム15g、リン酸カ
ルシウム15g、酸化亜鉛15gを使用した以外は同一条件
下で含浸反応させたところ、総て反応中に樹脂粒子が凝
集して溶融塊状のブロックとなった。
比較例10 発泡剤であるトリクロロモノフルオロメタン300gの圧
入を昇温前に行う以外は同一条件下で含浸反応させたと
ころ、含浸された発泡性樹脂粒子の約3%が結合した粒
子であった。しかしその発泡性や成形性は実施例1で得
られた結果と大差はなかった。
実施例4〜10 実施例1のうち、含浸温度のみを種々変化させた以外は
同一条件で含浸した粒子を得、粒子中含水率、発泡性、
発泡体のセル径、成形性、成形体の復元性を評価した。
結果を下記〔表2〕に示す。
(ト)発明の効果 この発明によれば、AS系樹脂中に発泡剤を高温含浸に
より効果的に圧入でき、さらにこれを成形すると数100
倍もに拡大された発泡成形体を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリロニトリル成分を約15〜35重量
    %含むアクリロニトリル−スチレン系共重合樹脂粒子を
    水系に分散させ、該水系に、シクロペンタン、トリクロ
    ロモノフルオロメタン、トリクロロトリフルオロエタン
    から選択される1種またはそれ以上の発泡剤と、酸化マ
    グネシウムからなる凝集防止剤とを共存させて高温高圧
    下で処理することにより、前記樹脂粒子に上記発泡剤を
    圧入することを特徴とする発泡性アクリロニトリル−ス
    チレン系共重合樹脂粒子の製造方法。
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