JPH0659762B2 - 自動車用タイヤの自動取付装置 - Google Patents

自動車用タイヤの自動取付装置

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JPH0659762B2
JPH0659762B2 JP58102105A JP10210583A JPH0659762B2 JP H0659762 B2 JPH0659762 B2 JP H0659762B2 JP 58102105 A JP58102105 A JP 58102105A JP 10210583 A JP10210583 A JP 10210583A JP H0659762 B2 JPH0659762 B2 JP H0659762B2
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tire
wheel hub
hub
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洋一 永山
辰男 内藤
直治 山中
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Nissan Motor Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60BVEHICLE WHEELS; CASTORS; AXLES FOR WHEELS OR CASTORS; INCREASING WHEEL ADHESION
    • B60B31/00Apparatus or tools for assembling or disassembling wheels

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、自動車の組み立て工程において、車体側の
ホイールハブに対してホイール付きタイヤを自動的に組
み付けるためのタイヤ自動取付装置に関する。
従来の技術 従来より専ら人手によって行われていたタイヤ取付作業
を、人手に代わってタイヤ装着からボルト締めまで一貫
して自動的に行うようにした装置が既に知られている
(例えば特開昭50−122783号公報)。この種の
装置にあっては、車体搬送ラインのラインサイドにタイ
ヤつかみ装置を配設するとともに、このタイヤつかみ装
置と一体にハブボルト位置検出器を設け、ハブボルト位
置検出器の検出値に基づいて車体側のホイールハブと、
タイヤつかみ装置に把持されているタイヤと位置合わせ
を行い、そののちにタイヤつかみ装置をホイールハブの
前面側より前進させることで車体側のホイールハブにタ
イヤを装着してナット締めまでも行うものである。
なお、上記のタイヤつかみ装置は直交3軸方向にそれぞ
れ移動する機能と垂直軸回り方向およびタイヤ円周方向
に旋回する機能とを有している。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、例えば特開昭50−122783号公報
に示されるように、ハブボルト位置検出器にてハブボル
トの二次元平面的な位置を非接触で検出した上でホイー
ルハブの中心を求めてタイヤを装着するのみでは必ずし
も十分でなく、場合によってはハブボルトにホイール側
のボルト穴を挿入することができないことがある。すな
わち、タイヤが取り付けられるホイールハブはトーイン
およびキャンバという一定の傾斜角を有しているのが通
常であるから、上記のように単にハブボルトの二次元平
面的な位置を検出してタイヤを装着しても前記の傾斜角
のためにハブボルトとボルト穴が合致しないことがあ
り、それによってタイヤの自動装着が不可能となる。
その上、上記の装置ではタイヤつかみ装置がホイールハ
ブのトーインに対応する回転自由度を有していたとして
も、ホイールハブのキャンバに対応する回転自由度を有
していないため、ホイールハブがトーインおよびキャン
バを有している場合には、ホイールハブに対してその面
直角方向からタイヤを装着することができず、タイヤの
自動装着が困難となる。
また、上記のタイヤ自動装着に用いられる他の位置検出
装置として例えば特開昭52−69352号公報に開示
されているものがある。この装置は、2本のハブボルト
の先端面に接触体を押し当てた時の該接触体の変位量か
らホイールハブのトーインを検出する検出器を設け、こ
の検出器の信号をタイヤハンドリング装置に与えてタイ
ヤの自動装着を行うようにしたものであるが、ホイール
ハブのトーインを検出しただけでは、キャンバをもつホ
イールハブのタイヤ取り付けに対応することができな
い。
加えて、上記の検出器の信号をタイヤハンドリング装置
に与えてタイヤハンドリング装置に把持されているタイ
ヤの姿勢を修正したとしても、位置検出装置とタイヤハ
ンドリング装置とが相互に独立しているかぎりは、先の
検出誤差に加えてタイヤハンドリング装置の機械系の誤
差が上乗せされることになる。特に、タイヤの自動装着
を実現するためのタイヤハンドリング装置はナットラン
ナーを有しているのが通常であるから、タイヤ重量とナ
ットランナーの重量とを合わせるとかなりの重量とな
り、長期使用による角摺動部の摩耗を原因とする機械的
な誤差は無視することができない。
その結果、たとえホイールハブのトーインを検出してタ
イヤハンドリング装置側にフィードバックしたとしても
上記の機械的な誤差までは補正することができず、何ら
かの誤差補正制御を行わないかぎりタイヤ自動装着の完
全自動化を実現する上でなおも問題を残している。
本発明は以上のような問題点に鑑みてなされたもので、
単にハブボルトの二次元平面的な位置に基づいてホイー
ルハブの中心を求めるだけでなく、ホイールハブのトー
イン,キャンバを検出して、それに合わせてタイヤ取付
ユニット側に把持されたタイヤの姿勢を正確に補正する
ことができ、しかもタイヤ取付ユニット側の摩耗等によ
る機械的な誤差の影響を回避してタイヤ自動装着の完全
自動化を可能としたタイヤ自動取付装置を提供するもの
である。
実施例 以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
最初に本発明装置の全体の概略を第1図および第2図を
もとに説明すると、1は台車2上に車体Bを位置決めし
て直線的に搬送するための車体搬送ライン、10は車体
搬送ライン1の上方に設置されたタイヤ搬送コンベア、
はタイヤ取付ステーション、Sbはタイヤ取付ステ
ーションSの後段に設置されたバックアップステーシ
ョンである。タイヤ取付ステーションSは、車体搬送
ライン1の両サイドに設置された合計4台のタイヤ取付
ユニット50と、タイヤ受け渡し装置を兼ねたタイヤ位
相合わせ装置20と、ナット供給装置110と、タイヤ
取付ユニット50の側部に付設されたホイールハブ姿勢
検出装置80(第3図〜第5図参照)のほか、タイヤ排
出エリアであるタイヤ排出コンベア140およびナット
排出装置150等から構成され、一方、バックアップス
テーションSbは上記のタイヤ取付ユニット50に代わ
る手動式のラットランナー8を備えている。
そして、タイヤ取付ステーションSにおいては、タイ
ヤ搬送コンベア10から投下されたタイヤWをタイヤ位
相合わせ装置20が受け取って位相合わせを行い、この
位相合わせが完了したタイヤWをタイヤ取付ユニット5
0上のハンドユニット55(第3図〜第5図参照)が把
持してホイールハブHに装着してナット締めを施すもの
である。
この時、万一タイヤWをホイールハブH(第1図参照)
側に装着できない場合など何らかの異常が発生した場合
には、該当するタイヤ取付ユニット50は後退限位置ま
で後退してその把持しているタイヤWをタイヤ排出コン
ベア140に排出し、これによりタイヤ取付ステーショ
ンSにおいて装着できなかったタイヤWはバックアッ
プステーションSbへと送られ、このバックアップステ
ーションSbにおいてタイヤ取付ステーションSから
送られてくる車体Bを待って作業者による手作業にて装
着される。そして、例えばタイヤ取付ユニット50その
ものの故障等のために上記の異常の処理に長時間を要す
るような場合には、本来、タイヤ搬送コンベア10から
タイヤ取付ステーションSに対して行われるタイヤW
の投入は行われずに、タイヤWはタイヤ搬送コンベア1
0の終端部まで搬送されてバックアップステーションS
bへと直接送られ、このバックアップステーションSb
において暫定的に作業者の手作業にてタイヤWの取付作
業が行われることになる。
次に、前記各装置の詳細を順を追って説明する。
先ず、車体Bは第3図および第5図に示すように台車2
上の適宜位置に設けられたクランプ装置4とゲージプレ
ート5とにより堅固に位置決め・クランプされており、
車体搬送ライン1上を台車2ごと直線的に搬送される。
すなわち、車体Bは例えば車体前後の牽引フック部に係
合するクランプ装置4で車体全体を下方に押し下げるこ
とでゲージプレート5を基準として台車2に対して位置
決めがなされている。
タイヤ搬送コンベア10は車体搬送ライン1の真上に所
定の傾きをもって配設されているので、第1図に示すよ
うにタイヤ取付ステーションSの前段で左右のサブコ
ンベア11a,11bに分岐され、これらのサブコンベ
ア11a,11bはバックアップステーションSbまで
延設されている。そして、分岐部12には第6図
(A),(B)に示すようにエアシリンダ13によって
水平方向に往復運動するスライダー14が設けられてお
り、これによってタイヤWを左右のサブコンベア11
a,11bに振り分けるようにしてある。
また、左右のサブコンベア11a,11bにおいてタイ
ヤ位相合わせ装置20の真上に相当する位置にはそれぞ
れにタイヤ投入機構15が設けられている。このタイヤ
投入機構15は、第7図に示すようにサブコンベア11
a,11b上を搬送されてきたタイヤWを停留せしめる
可倒式のストッパー16と、このストッパー16にて停
止させられたタイヤWを直立姿勢に姿勢変更させて自重
落下させる可動コンベア17と、その直立姿勢に姿勢変
更されたタイヤWをシュータ18内に一時的に停留せし
めるスライド式のシャッター19とから構成され、後述
するタイヤ位相合わせ装置20のリフター24が受け取
りにくるまでそのタイヤWを直立状態で保持するもので
ある。そしてまた、ストッパー16を退避状態下におく
ことでタイヤWをタイヤ取付ステーションSに落下さ
せることなく直接バックアップステーションSbまで搬
送することができる構成となっている。
タイヤ位相合わせ装置20はホイールハブHのハブボル
ト21(第8図および第11図参照)の位相にホイール
R側のボルト穴9(第10図)の位相を合わせるための
もので、第9図および第18図に示す如く構成されてい
る。
第9図および第18図において、22はベース、23は
ベース22上に設けられて鉛直な基板43を備えた本体
部、18は本体部23の上方に位置して本体部23側に
タイヤWを投入するためのシュータである。基板43に
はタイヤWの投入およびタイヤWの回転を円滑にするた
めの多数のボールキャスター211が取り付けられてお
り、各ボールキャスター211のボールが共有する接平
面が鉛直なタイヤ規制面として機能する。ここで、多数
のボールキャスター211は、タイヤWのサイズが変わ
った場合でもサイドウォール部の最も高い部分に当接す
るように所定のピッチで数列にわたって配置されてい
る。
24はエアシリンダ25のはたらきによりガイドロッド
26に案内されて第18図の実線位置とシュータ18の
直下の仮想線位置との間を昇降動作するリフターで、リ
フター24にはタイヤWを受けるローラ212が取り付
けられている。
また、27はリフター24と干渉しないようにリフター
24を股いで昇降可能に設けられたタイヤ受台で、この
タイヤ受台27は、その駆動源であるモータ28に対し
て外部から車種信号を付与することでその車種のタイヤ
サイズ径に見合った位置で昇降動作するとともに、タイ
ヤ受面にはモータ29によってベルト等を介して回転駆
動されるローラ30を備えている。そして、タイヤ受台
27の高さ位置がその側部に設けた多連式の光電スイッ
チ群31によって確認・検出されるようになっている。
つまり、リフター24がシュータ18の下部まで上昇す
ることでシュータ18の下部のシャッター19が一時的
に退避動作し、それによってシュータ18内で直立状態
にて待機していたタイヤWがリフター24に移し替えら
れ、さらにリフター24が再び下降することでタイヤW
がタイヤ受台27に移し替えられるようになっている。
32はタイヤ受台27の上方に設置されて、エアシリン
ダ33の作動によって水平方向にスライドするスライダ
ーで、このスライダー32には2本のロケートピン34
と検出器である光電スイッチ35の受光器35Bのほ
か、スライダー32に対してさらに相対移動可能なタイ
ヤ芯出し用のセンター36が設けられている。つまり、
センター36の周囲に配置されたロケートピン34およ
び受光器35BはホイールR側の4個のボルト穴9のピ
ッチ円上に位置しており、かつそれらのロケートピン3
4と受光器35Bの配列ピッチはボルト穴9同士のピッ
チと一致するように設定されている。そして、センター
36はスライダー32に対してエアシリンダ213の作
動により前進後退動作するようになっており、センター
6とスライダー32の前進限および後退限位置はそれぞ
れリミットスイッチ214〜217によって検出され
る。
ここで、タイヤ位相合わせ装置20にはサイズの異なる
複数種類のタイヤWが投入されるが、タイヤのサイズに
かかわらずホイールRのボルト穴9の数およびピッチ円
径は予め統一されている。
37はエアシリンダ38の作動によりヒンジピン39を
回転中心として旋回可能なスイングアームで、このスイ
ングアーム37の先端には前記受光器35Bに対応する
光電スイッチ35の投光器35Aが取着されており、ス
イングアーム37を旋回させて受光器35Bと投光器3
5Aとを相対向させることで初めて光電スイッチとして
機能するようにしてある。
40はタイヤ受台27上のタイヤWを挟んでその両側部
に互いに対向するように設けられた一対のタイヤ位置決
めアームで(ただし、第9図においては作図上、1本の
位置決めアーム40をタイヤWの上方に描いてある)、
この位置決めアーム40はエアシリンダ41の作動によ
ってスライドするとともに、回転シリンダ44の作動に
より回動し、先端にはガイドローラ42を備えている。
このように構成されたタイヤ位相合わせ装置20におい
ては、前述したようにリフター24が上昇してシュータ
18からタイヤWを受け取るとリフター24が再び下降
する。そして、タイヤWはボールキャスター211に案
内されながら徐々に下降し、タイヤWは予めタイヤサイ
ズ径に見合った位置で待機しているタイヤ受台27上に
移し替えられる。タイヤWがタイヤ受台27に移載され
ると、位置決めアーム40が第9図の右方向に移動して
タイヤWを拘束し、そのサイドウォール部を基板43側
に押し付けて位置決めする。これにより、タイヤWは鉛
直姿勢となるように拘束される。
次いで、エアシリンダ33の作動によりスライダー32
がタイヤWに対しその背面側から前進する。この前進動
作はエアシリンダ33の総ストロークの中間位置で一旦
停止し、代わってエアシリンダ213の作動によりセン
ター36が単独で前進し、センター36はホイールRの
センター穴218に嵌合して芯出しを行う。この時、タ
イヤWがセンター36によってセンタリングされること
でタイヤ受台27のローラ30からわずかに浮き上がる
ため、これを後追いするようにタイヤ受台27がわずか
に上昇し、タイヤWとローラ30とは再び圧接する。な
お、この時上昇動作はエアシリンダ200によってなさ
れる。
その後、ローラ30がモータ29によって回転駆動され
ることでタイヤWがセンター36を中心として回転し、
その回転中においてボルト穴9のいずれか1つを通して
光電スイッチ35の投・受光器35A,35B間の光軸
が結ばれるとローラ30の回転が直ちに停止する。それ
によって4個のボルト穴9の割り出しが行われることか
ら、上記のローラ30の回転停止と同時にエアシリンダ
33の作動によりスライダー32が前進することで、ロ
ケートピン34がホイールRの2つのボルト穴9と嵌合
し、タイヤWの回転方向に位置決めを行うことによって
タイヤWの位相合わせが完了する。
上記のようにロケートピン34がボルト穴9に挿入され
ると、エアシリンダ213の作動によりセンター36が
単独で後退するとともにエアシリンダ200の作動によ
りタイヤ受台27がわずかに下降し、これによってタイ
ヤWはロケートピン34のみによって支持されてなおも
位置決め状態が継続される。
さらに、エアシリンダ38の作動によりスイングアーム
37が第18図の仮想線位置まで旋回して退避し、この
退避動作が終わると第9図に示すようにタイヤWを把持
するためにナットランナー73とタイヤハンド74とを
備えたハンドユニット55がタイヤWの前面側より前進
してきて、第18図に示すようにタイヤWの円周上の三
箇所をタイヤハンド74で把持する。
タイヤハンド74がタイヤWを把持すると、ロケートピ
ン34がスライダー32ごと後退するとともに、位置決
めアーム40が第9図の左方向に所定量だけ移動した上
で90度程度旋回することで位置決めアーム40がタイ
ヤWの正面から退避する。そして、タイヤハンド74に
把持されたタイヤWがハンドユニット55の後退動作に
よってハンドリングされる一方、位置決めアーム40,
スイングアーム37およびタイヤ受台27がそれぞれ初
期状態に復帰することで1サイクルが終了する。
また、サイズの異なるタイヤが投入された場合には、そ
のタイヤサイズ情報に応じてタイヤ受台27の高さが変
化するだけで上記と同様に作用する。
タイヤ取付ユニット50は、位相合わせが完了したタイ
ヤWをタイヤ位相合わせ装置20から受け取って、これ
を車体B側のホイールハブ(ブレーキディスク)Hに装
着してナット締めまでを行うためのもので、その詳細は
第3図〜第5図および第10図に示す。
このタイヤ取付ユニット50は、ベース51上をX方向
(車幅方向)にスライド可能なX軸ベース52と、X軸
ベース52上をY方向(車体前後方向)にスライド可能
なY軸ベース53と、Y軸ベース53に上下動可能に支
持されてスリーブ62が一体に搭載されたZ軸ベース6
3と、Z軸ベース63のスリーブ62にθ方向に旋回可
能に支持されたθ軸ベース301と、θ軸ベース301
上に搭載されたハンドユニット55と、ハンドユニット
55の側部に付設されたホイールハブ姿勢検出装置80
とから構成され、さらにZ軸ベース63はγ方向に傾動
可能に構成されている。これにより、上記の構成要素の
うちベース51、X軸ベース52、Y軸ベース53、Z
軸ベース63およびθ軸ベース301は直交3軸回転2
軸の5軸タイプの一種のロボットのような移動手段30
2を構成している。
すなわち、第10図(ただし、第10図は作図上、異な
る断面の図を合成して1つの図面としてある)に示すよ
うにX軸ベース52はモータ56とボールねじ57とか
ら成るX軸駆動機構によりガイドレール58上をX方向
にスライド可能であり、Y軸ベース53はモータ59と
ボールねじ60とからなるY軸駆動機構によりガイドレ
ール61上をY方向にスライドする。また、スリーブ6
2はZ軸ベース63に一体に固定され、さらにこのZ軸
ベース63は筒状のカラー64に対してピン65により
回転可能に支持されている。このカラー64はY軸ベー
ス53上に垂設した3本のガイドポスト66(第3図参
照)にそれぞれに上下動可能に案内されており、したが
って各ガイドポスト66ごとに設けたモータ67とボー
ルねじ68とから成るZ軸駆動機構を駆動させて各カラ
ー64を一斉に上下動させることでスリーブ62を含む
Z軸ベース63がZ方向に上下動する。
また、モータ67とボールねじ68およびカラー64等
はZ軸ベース63をγ方向に傾動させるγ軸駆動機構を
も兼ねており、前述したピン65による三箇所の結合部
のうち第10図の左方の一箇所のカラー64側が長穴6
9となっていることから、第10図の左右のモータ67
の回転量を互いに異ならせることでスリーブ62を含む
Z軸ベース63全体がγ方向に傾動する。ここにいうγ
方向の傾動角は、後述するようにタイヤWを取り付けよ
うとするホイールハブHが有しているキャンバに対応す
るものである。また、θ軸ベース301はモータ70と
チェーン71とからなるθ軸駆動機構によりθ方向に旋
回可能である。ここにいうθ方向の旋回角はハンドユニ
ット55の首振り旋回角としての機能のみならず、前述
したホイールハブHが有しているトーインに対応するも
のである。したがって、タイヤ取付ユニット50は後述
するホイールハブ姿勢検出装置80からのトーイン,キ
ャンバに関する検出信号を受けて、それに合わせて姿勢
制御を行いつつタイヤ取付作業を実行するものである。
ハンドユニット55は同じく第10図に示すように、θ
軸ベース301の上にハンドベース54を固定するとと
もに、ハンドベース54上に、基体72の外周にヒンジ
回転式の3本のフィンガーを配してなるタイヤハンド7
4をスライド可能に搭載し(ただし、図10では残り2
本のフィンガーは図示省略した)、さらに4つのナット
ランナー73を持たせたナットランナーユニット79を
タイヤハンド74と同芯状に、かつタイヤハンド74と
同方向にスライド可能に搭載したものである。
そして、タイヤハンド74の各フィンガーはエアシリン
ダ75によりブラケット76をスライドさせることで一
斉に開閉動作する一方、タイヤハンド74はスライド駆
動手段であるエアシリンダ77の作動によりハンドベー
ス54上をθ軸ベース301の回転中心と直交方向にス
ライドし、またナットランナーユニット79は別のエア
シリンダ78の作動によりハンドベース54に体してタ
イヤハンド74と同方向にスライドする構造となってい
る。
ホイールハブ姿勢検出装置80は、前述したように位相
合わせが行われたタイヤW側の4つのボルト穴9の位相
とホイールハブH側の同じく4つのハブボルト21の位
相とを合致させるとともに、ホイールハブHの中心とト
ーインおよびキャンバを検出するためのもので、その詳
細を第11図、第19図および第20図に示す(ただ
し、第11図は作図上、異なる断面の図面を合成して1
つの図面としてある)。
このホイールハブ姿勢検出装置80は、前述したハンド
ユニット55の基体72の側面、より詳しくはθ軸ベー
ス301の回転中心を基準とした場合にタイヤハンド7
4の中心軸線からθ方向に90度位相をずらした位置に
設置してある。81は略L字状のベースプレートで、こ
のベースプレート81の下端は基体72に対して回動可
能にヒンジ結合されている一方、その上端はコイルばね
82とクッションロッド83とからなるダンパーユニッ
ト84を介して弾性支持されている。そして、このダン
パーユニット84に隣接してハブボルト21のX方向の
位置を検出するための位置検出器(ポテンショメータ)
85が設けられており、ハンドユニット55がホイール
ハブHに対し前進してベースプレート81と一体のリン
グ状の接触板86がハブボルト21の先端面に当接した
場合に、後述するようにヒンジピン102を回転中心と
するベースプレート81の回転変位に基づいてハブボル
ト21のX方向の位置を検出するようしてある。
88はベースプレート81の水平脚部81aの先端に鉛
直状態にて取り付けられた略くさび状のZ方向規制板
で、このZ方向規制板88はエアシリンダ89の作動に
よりリニアガイド90に案内されて昇降動作するもの
で、第8図および第19図に示すようにZ方向に上昇さ
せることで隣り合う2つのハブボルト21(例えば21
bと21c)がその傾斜した規制面88aに接するまで
ホイールハブHを強制的に回転させて拘束するようにな
っている。
また、93は接触板86を挟んでその水平方向両側部に
互いに平行に対向配置された一対のアーム、94はアー
ム93の先端にそれぞれに取着されたハブボルト位置規
制手段としてのY方向規制板で(ただし、第11図にお
いてアーム93およびY方向規制板94は作図上、その
位置を上下方向にずらして描いてある)、このY方向規
制板94は両者の間に架橋的に配設されたエアシリンダ
96の作動によりアーム93とともにガイドロッド97
に沿って相互に接近離間して、予めZ方向規制板88で
予備規制されている4本のハブボルト21をホイールハ
ブHの両側から挟み込むようになっている。
つまり、一対のY方向規制板94は、第8図に示すよう
に各Y方向規制板94に各一対のハブボルト21が当接
する状態となるまでホイールハブHを強制的に回転させ
て、4本のハブボルト21の位相を、予めタイヤハンド
74に把持されるタイヤW側のボルト穴9(第10図参
照)の位相と一致させる役目をする。そして、前記のア
ーム93の変位量に基づいて、ベースプレート81に取
り付けられた一対のY方向の位置検出器(ポテンショメ
ータ)98によりハブボルト21のY方向位置を検出す
るものである。
ここで、一対のY方向規制板94でハブボルト21を拘
束するのに先立って、傾斜した規制面88aを有するZ
方向規制板88で予備規制しているのは、例えばY方向
規制板94とハブボルト21との関係が第21図のよう
にいわゆるデッドポイント状態となった場合にはホイー
ルハブHを回転させてハブボルト21の位相をタイヤW
側の位相と一致させることが困難となるからである。し
たがって、第8図に示すように傾斜した規制面88aを
有するZ方向規制板88で予めハブボルト21を予備規
制することにより、一対のY方向規制板94でハブボル
ト21を拘束する際には上記のデッドポイント状態は確
実に回避される。
95は一方のY方向規制板94に取り付けられて、先端
にZ方向検出子92を有するZ方向の位置検出器(ポテ
ンショメータ)で、上記のように一対のY方向規制板9
4でハブボルト21を拘束した状態でZ方向検出子92
をエアシリンダ91の作動により下降させることによ
り、第8図のハブボルト21aのいずれか一方のZ方向
の位置が位置検出器95にて検出される。
99A,99B,99Cは接触板86に付設されてホイ
ールハブHの傾き(トーイン,キャンバの双方を含む)
を検出するための傾き検出子で、この傾き検出子99A
〜99Cは第8図および第19図に示すようにホイール
ハブHのハブ面の三箇所P,P,Pに対応する位
置にそれぞれに配設されており(ただし、第11図にお
いては3つの検出子を同一平面上に描いてある)、各々
の傾き検出子99A〜99Cをエアシリンダ100の作
動によりホイールハブHに押し当ててその変位量をそれ
ぞれの位置検出器(ポテンショメータ)101A,10
1B,101Cにて検出して演算することでホイールハ
ブH全体としての傾きを検出するようにしてある。そし
て、上記の傾き検出子99A〜99Cと、エアシリンダ
100および位置検出器101A〜101Cの三者によ
りトーイン,キャンバを検出するための傾き検出手段を
構成している。
すなわち、傾き検出子99に対応する位置検出器101
Aと傾き検出子99Bに対応する位置検出器101Bで
検出された値をもとに所定の演算をすることでホイール
ハブHの左右方向の傾きであるトーインが求められ、同
様に傾き検出子99Bに対応する位置検出器101Bと
傾き検出子99Cに対応する位置検出器101Cで検出
された値をもとに所定の演算をすることでホイールハブ
Hの上下方向の傾きであるキャンバが求められることに
なる。
ここで、上記のホイールハブ姿勢検出装置80の一連の
作用を第8図,第10図,第11図のほか第12図を用
いて説明する。
このホイールハブ姿勢検出装置80は、θ軸ベース30
1がθ方向に90度旋回してハンドユニット55がタイ
ヤ位相合わせ装置20と向き合っている状態、つまりホ
イールハブ姿勢検出装置80がホイールハブHと向き合
っている状態のもとでホイールハブHの姿勢の検出を行
うものである。この時、タイヤハンド74は前述したよ
うにタイヤ位相合わせ装置20から位相合わせが完了し
たタイヤWを予め受け取って把持している。
先ず、X軸モータ56の起動によりX軸ベース52が前
進し、それによって接触板86がハブボルト21の先端
面に当接することからベースプレート81全体がヒンジ
ピン102を回転中心として傾動する。そして、このベ
ースプレート81の傾動変位量からハブボルト21(ホ
イールハブH)全体のX方向の位置が位置検出器85に
て検出される。つまり、接触板86がハブボルト21の
先端面に当接して位置検出器85の出力が立ち上がった
瞬間の値がX方向の位置となるのであるが、接触板86
がハブボルト21の先端面に当接した瞬間にX軸モータ
56を停止させたとしても、X軸ベース52はサイクル
タイムを可及的に短くするために高速にて送りが与えら
れているので、ハブボルト21のX方向の位置を検出し
た位置よりも所定量だけ行き過ぎることになる。そこ
で、X軸ベース52が完全に停止した時の位置検出器8
5の値と、先にハブボルト21を検出した時の位置検出
器85の値との差分だけX軸ベース52を後退させる。
その結果、接触板86がハブボルト21に当接した瞬間
の状態が再現され、この状態でのホイールハブ姿勢検出
装置80の位置がそれ以降の各種位置検出に際しての原
点位置となる。
次にZ方向規制板88が上昇し、第8図および第19図
に示すように規制面88aに対して2本のハブボルト2
1b,21cが接するまでホイールハブHを強制的に回
転させてハブボルト21の位置を予備規制し、そののち
にZ方向規制板88が下降する。次いで一対のY方向規
制板94が互いに前進し、第8図および第19図に示す
ように各Y方向規制板94にそれぞれ2本のハブボルト
21が接するまでホイールハブH全体を回転させ、双方
のY方向規制板94間に全てのハブボルト21を挟み込
む。これにより、ハブボルト21の位相が既にタイヤハ
ンド74に把持されているタイヤW側のボルト穴9の位
相と一致する。この時のY方向規制板94の変位量から
位置検出器98にてハブボルト21のY方向の位置を検
出するとともに、他の位置検出器95によりハブボルト
21のZ方向の位置を検出する。そして、前記ハブボル
ト21のY方向位置とZ方向位置に基づいてホイールハ
ブHの中心位置に演算して求め、この中心位置情報をタ
イヤ取付ユニット50の制御系にフィードバックして、
タイヤ取付ユニット50をY,Z方向に動かして、ホイ
ールハブ姿勢検出装置80の接触板86の中心軸線をホ
イールハブHの中心位置と一致させる。ただし、接触板
86の中心軸線がホイールハブHの中心と一致してはい
てもホイールハブHのハブ面に対して面直角とはなって
いない。尚、この時にはY方向規制板94等は一旦後退
している。
続いて、傾き検出子99A〜99Cを一斉に前進させて
第8図に示すようにホイールハブのハブ面上の3位置P
,P,Pにそれぞれ押し当て、それにより位置検
出器101A〜101CにてホイールハブHの傾き、す
なわちトーイン、キャンバをそれぞれ検出する。そし
て、このトーイン、キャンバに関する検出データに基づ
いてタイヤ取付ユニット50のθ,γ方向の姿勢の補正
を行い、ホイールハブ姿勢検出装置80の接触板86の
中心軸線がホイールハブHのハブ面に対して面直角とな
るように修正する。この時、タイヤ取付ユニット50を
θ,γ方向に動かすことで接触板86の中心軸線とホイ
ールハブHの中心とがY,Z方向にもずれてくることか
ら、同時にタイヤ取付ユニット50をY,Z方向にも動
かしてその芯ずれ補正を行う。以上の操作により、接触
板86の中心軸線がホイールハブHのハブ面に対してい
わゆる面直角となる。
次に、再びY方向規制板94が前進してハブボルト21
を拘束した上で位置検出器98にてハブボルト21のY
方向位置を検出するとともに、Z方向検出子92も再度
下降して位置検出器95にてハブボルト21のZ方向位
置を検出し、これらの検出データに基づいて再度ホイー
ルハブHの中心位置を算出する。そして、こうして最終
的に求められたホイールハブHの中心位置データに基づ
いて再度タイヤ取付ユニット50のY,Z方向の姿勢の
補正を行い、接触板96の中心軸線をホイールハブHの
ハブ面の中心と一致させる。
その結果、接触板86の中心軸線はホイールハブHの中
心と一致するとともにそのハブ面に対しても面直角とな
り、したがってタイヤハンド55をθ軸ベース301ご
とθ方向に90度旋回させてタイヤハンド74に把持さ
れているタイヤWをホイールハブHと対向させれば直ち
にタイヤWの中心軸線がホイールハブHのハブ面の中心
に対して面直角で一致する状態となる。
以上のようにしてタイヤ取付ユニット50とホイールハ
ブHの位置合わせが完了するとタイヤ取付ユニット50
が一旦X方向に後退し、第10図に示すようにすでにタ
イヤ位相合わせ装置20からタイヤWを受け取って把持
しているハンドユニット55がθ軸ベース301ととも
に90度回転し、それによってハンドユニット55に把
持されているタイヤWとホイールハブHとが相対向する
かたちとなる。
そして、タイヤ取付ユニット50が、先にハブボルト位
置を検出した位置までX方向に前進し、さらにハンドユ
ニット55がエアシリンダ77でタイヤハンド74を単
独で前進させてその把持しているタイヤWをハブボルト
21に装着する。そして、最後にエアシリンダ78によ
ってナットランナーユニット79を前進させて、後述す
るようにナットランナー73に事前に挿入されているナ
ットNを締め付けることでタイヤWの取り付けが完了す
る。
ナット供給装置110は、予め整列されたナットをナッ
トランナー73に挿入・供給するための装置で、その詳
細を第13図〜第15図に示す(ただし、第3図〜第5
図参照のこと)。このナット供給装置110は、図に示
すように、エアシリンダ111の作動によりフレーム1
12に横架されたガイドレール113上をY方向に走行
してマガジンシュータ114内に整列されたナットを1
個づつ取り出すためのナット取り出しユニット115
と、このナット取り出しユニット115からナットを受
け取ってハンドユニット55側のナットランナー73に
挿入・供給するためのナット受け渡しユニット116と
からなり、ナット受け渡しユニット116はエアシリン
ダ117の作動によりフレーム112に横架されたガイ
ドレール118上をY方向に走行するようになってい
る。
ナット取り出しユニット115は、第14図および第1
5図に示すように、スライドベース119に鉛直状態に
て取り付けられてエアシリンダ120の作動により昇降
可能なナット受台121と、エアシリンダ122の作動
により回動動作してマガジンシュータ114の端末のグ
リッパー123を押し開くためのアーム124と、水平
配置されたエアシリンダ125の作動により前後進する
プッシュロッド126とからなり、アーム124の先端
のテーパ部124aがグリッパー123側のローラ12
3aと接触してグリッパー123を左右に押し開くこと
でマガジンシュータ114内のナットNが1個づつナッ
ト受台121上に取り出され、プッシュロッド126が
前進することでその取り出されたナットNがナット受け
渡しユニット116のナット保持孔126a内に挿入さ
れるものである。
一方、ナット受け渡しユニット116は、4個のナット
保持孔126aが形成されたインデックスプレート12
7を備えており、このインデックスプレート127は回
転シリンダ128によって90度づつ定角間欠的に回転
駆動されるとともに、該プレート127の背面側には各
ナット保持孔126aに対応して、エアシリンダ129
によって作動されるプッシュロッド130が設けられて
いる。そして、このナット受け渡しユニット116は、
前記のナット取り出しユニット115と対応する位置ま
で走行し、該ナット取り出しユニット115との協働に
よりナット保持孔126a内に合計4個のナットNをも
らい受け、再び所定の待機位置まで走行して待機する。
そののち、この待機位置にタイヤ取付ユニット50がナ
ットNを受け取りにくると、前記のプッシュロッド13
0が前進してそのナットNをナットランナー73の先端
に押し込んでナット供給を行うことになる。
次に、タイヤ排出コンベア140は、一旦ハンドユニッ
ト55に把持されたにもかかわらずタイヤ取付ユニット
50側の故障あるいはナット締め付け時のトルク不良等
によりホイールハブH側に装着不能なタイヤを排出して
タイヤ取付ステーションSの後段のバックアップステ
ーションSb側に移送するためのもので、その詳細を第
1図,第2図および第3図に示す。図に示すように、各
タイヤ取付ユニット50の側部にそれぞれに若干傾斜し
たサブコンベア141を配設するとともに、これらサブ
コンベア141と交差するようにして同じく若干傾斜し
たメインコンベア142をバックアップステーションS
b側へ延設するようにして設けてある。
そして、一旦タイヤハンド74に把持されたタイヤWが
装着不能である場合には、その異常信号を受けてハンド
ユニット55が第5図の排出位置まで旋回して後退する
ことでそのタイヤWをサブコンベア141上に載置す
る。そして、タイヤハンド74が開動作することでタイ
ヤWはサブコンベア141上を転動し、メインコンベア
142との合流部で転倒してそのまま該メインコンベア
142上をバックアップステーションSbへと自重によ
り落下して搬送されることになる。
一方、ナット排出装置150は、上記のように装着不能
なタイヤWを排出するのに併せてそのタイヤのために用
意されたナットNをナットランナー73から排出するた
めのもので、第1図に示すようにタイヤ位相合わせ装置
20の側部にそれぞれ設けられている。
このナット排出装置150は、第16図に示すようにそ
の本体151内に4個の電磁石152を備えるととも
に、ナット受け箱153を有しており、前記のタイヤ排
出後にナットランナー73をナット排出装置150と対
向させて、電磁石152を励磁しつつナットランナー7
3を後退させることでそのナットNが電磁石152に吸
引される。その後、電磁石152を消磁することによっ
てナットNがナット受け箱153内に排出されることに
なる。
次に、以上の構成からなるタイヤ自動取付装置の一連の
作用を第17図をもとにして説明する。
先ず、車体Bを位置決めしている台車2がタイヤ取付ス
テーションSに到達して位置決めされると、第3図お
よび第5図のリフター6が上昇することでサスペンショ
ン系を押し上げてホイールハブHを一定高さ位置に拘束
する。この時、タイヤ取付ユニット50のハンドユニッ
ト55が第3図の左旋回位置にあって、予めタイヤ位相
合わせ装置20からその車種に見合ったタイヤWを受け
取って把持しており、したがってホイールハブ姿勢検出
装置80がホイールハブHに面している。そして、タイ
ヤ取付ユニット50がX方向に前進し、第11図に示し
たホイールハブ姿勢検出装置80により前述したように
ホイールハブHの中心の算出やトーイン,キャンバの検
出等が行われ、その検出データに基づいてホイールハブ
Hに対するタイヤ取付ユニット50の位置合わせが行わ
れる。
一方、このタイヤ取付ユニット50の位置決めと併行し
てナット供給装置110側では次のタイヤに備えてナッ
トの受け渡しが行われており、ナットNを受け取ったナ
ット受け渡しユニット116が所定位置で待機している
(現在、ハンドユニット55に把持されているタイヤW
を固定するためのナットは、すでにナットランナー73
内に挿入されている)。また、タイヤ位相合わせ装置2
0側についても次のタイヤ取り付けに備えてタイヤ位相
合わせ作業が進行している。
続いて、前記ホイールハブHに対するタイヤ取付ユニッ
ト50の位置合わせが完了すると、該タイヤ取付ユニッ
ト50が一旦X方向に後退し、ハンドユニット55が第
3図右方向に90度旋回してその実線で示す状態とな
る。これによって、ハンドユニット55に把持されてい
るタイヤWとホイールハブHとが初めて相対向するかた
ちとなる。そして、タイヤ取付ユニット50がX軸ベー
ス52を動かすことによって再びX方向に前進し、さら
にエアシリンダ77の作動によりタイヤハンド74が単
独で前進することでハブボルト21とボルト穴9が合致
してタイヤWの装着が行われる。その後、さらにエアシ
リンダ78の作動によりナットランナーユニット79が
前進してナットNを締め付け、同時にそのトルクチェッ
クが行われる。
こうして、タイヤWの取り付けが完了すると、タイヤハ
ンド74が開動作してタイヤハンド74およびナットラ
ンナーユニット79がそれぞれ後退する一方、タイヤ取
付ユニット50もまたX方向に後退してハンドユニット
55が90度旋回するとともに、各軸の姿勢がハブボル
ト検出時の補正前の姿勢に戻される。そして、タイヤ取
付ユニット50とナット受け渡しユニット116とが相
互に対向する位置まで個別に前進し、ナットランナー7
3がナット受け渡しユニット116から次なる4個のナ
ットNを受け取ったのちにタイヤ取付ユニット50はタ
イヤ位相合わせ装置20に対して次のタイヤWを受け取
りにゆくことになる。
ここで、前述したような何らかの理由によりタイヤ装着
が不能となった場合、その該当するタイヤ取付ユニット
50は同図に示すように後退限位置まで後退してその把
持しているタイヤWをサブコンベア141に排出すると
ともにナットNをナット排出装置150にて排出し、そ
れによってタイヤ取付ステーションSにおいて装着で
きなかったタイヤWはメインコンベア142により後段
のバックアップステーションSbへと送られる。この
時、バックアップステーションSbにおいてはタイヤ未
装着の発生と原因箇所が図外の表示装置により表示され
ることから、バックアップステーションSbで待機して
いる作業者はタイヤ取付ステーションSから送られて
くる車体Bを待ってそのタイヤWをナットランナー8を
用いて手作業で装着する。
そして、タイヤ取付ユニット50側の異常のためにタイ
ヤ装着が不能となって万一その異常処理に長時間を要す
るような場合には、本来、タイヤ搬送コンベア10から
タイヤ取付ステーションSのタイヤ位相合わせ装置2
0に対して行われるタイヤWの投入は行われず、タイヤ
Wはタイヤ搬送コンベア10の終端部まで搬送されてバ
ックアップステーションSbへと直接送られ、このバッ
クアップステーションSbにおいて暫定的に作業者の手
作業にてタイヤの取付作業が行われる。その結果として
ライン全体を停止しないで済むことから、稼動率の向上
が図られることになる。
発明の効果 以上の説明から明らかなようにこの発明によれば、直交
3軸の動作自由度とトーイン方向およびキャンバ方向の
回転2軸の動作自由度を備えた移動手段にハンドユニッ
トを搭載し、ハンドユニットにはタイヤハンドを単独で
スライドさせる自由度を持たせるとともに、ハンドユニ
ットの側部にはハブボルトの位置とトーイン,キャンバ
を検出するホイールハブ姿勢検出装置を設け、ハブボル
トの位置に基づいてホイールハブの中心位置を算出し、
この中心位置とトーイン,キャンバの値に基づいてタイ
ヤ取付ユニット側のタイヤの姿勢を修正することによ
り、ホイールハブがトーイン,キャンバを有していたと
しても、タイヤの中心軸線とホイールハブの中心軸線と
を同一軸線上で一致させた上で、タイヤハンドを単独で
スライドさせるだけでホイールハブに対してその面直角
方向からタイヤを装着することができる。したがって、
タイヤの自動取付作業を正確かつ確実におこなうことが
できるとともに、タイヤ取り付けのタクトタイムを短縮
でき、タイヤ取付作業の全自動化を図る上で信頼性が向
上する。
また、ハンドユニットに設けられたホイールハブ姿勢検
出装置は、タイヤハンドがタイヤ位相合わせ装置を対向
している時にホイールハブと対向する位置関係となって
いるので、タイヤ取付ユニットはタイヤ位相合わせ装置
からタイヤを受け取った姿勢のままでホイールハブ姿勢
検出装置によるトーイン,キャンバ等の検出に移行する
ことができるほか、検出したトーイン,キャンバ等に基
づいてタイヤ取付ユニット側のタイヤの姿勢を修正した
のちはハンドユニットをθ方向に90度回転させるだけ
で直ちにハンドユニットをタイヤ取付位置に位置決めす
ることができることからタイヤ取付ユニットの動作に無
駄が少なく、これによってもまたタイヤ取り付けのサイ
クタイムの短縮化が図れる。
加えて、上記のようにタイヤ取付位置へのハンドユニッ
トの位置決めはハンドユニットを90度回転させるだけ
で余分な位置補正は一切必要としないために、トーイ
ン,キャンバ等に基づくハンドユニットの位置再現性が
よい。
しかも、トーイン方向(θ方向)の回転自由度はハンド
ユニットとホイールハブ姿勢検出装置とが共有している
ことから、各摺動部の摩耗等による機械系の誤差は実質
的に相殺されてしまってハブボルト位置やトーイン,キ
ャンバの検出精度あるいはその検出値に基づくハンドユ
ニットの位置決め精度への影響がなく、上記のタイヤ取
付作業の完全自動化の実現に大きく寄与できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の全体の概略を示す平面説明図、第
2図は第1図の正面説明図、第3図はタイヤ取付ユニッ
トの平面図、第4図は第3図の正面図、第5図は第3図
の側面図、第6図(A)はタイヤ搬送コンベアの要部の
詳細を示す断面説明図、第6図(B)は同図(A)の側
面説明図、第7図はタイヤ投入機構の詳細を示す説明
図、第8図はホイールハブの詳細を示す正面図、第9図
はタイヤ位相合わせ装置の詳細を示す断面説明図、第1
0図は前記タイヤ取付ユニットの詳細を示す断面説明
図、第11図はホイールハブ姿勢検出装置の詳細を示す
断面説明図、第12図は第11図に示す装置の作用を示
すフローチャート、第13図はナット供給装置の全体説
明図、第14図は第13図の側面説明図、第15図は第
14図の要部の側面説明図、第16図はナット排出装置
の詳細を示す説明図、第17図は本発明装置全体の作用
を説明するためのタイミングチャート、第18図は第9
図のタイヤ位相合わせ装置の左側面図、第19図は第1
1図のホイールハブ姿勢検出装置の右側面図、第20図
は第19図の側面説明図、第21図はハブボルトとY方
向規制板との関係を示す説明図である。 1…車体搬送ライン、9…ボルト穴、10…タイヤ搬送
コンベア、20…タイヤ位相合わせ装置、21…ハブボ
ルト、50…タイヤ取付ユニット、51…ベース、52
…X軸ベース、53…Y軸ベース、55…ハンドユニッ
ト、63…Z軸ベース、72…基体、73…ナットラン
ナー、74…タイヤハンド、79…ナットランナーユニ
ット、80…ホイールハブ姿勢検出装置、85…X方向
の位置検出器、94…ハブボルト位置規制手段としての
Y方向規制板、95…Z方向の位置検出器、98…Y方
向の位置検出器、101A,101B,101C…位置
検出器、301…θ軸ベース、302…移動手段、B…
車体、H…ホイールハブ、N…ナット、R…ホイール、
W…タイヤ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−69352(JP,A) 特開 昭52−69353(JP,A) 特開 昭50−122783(JP,A) 特公 昭50−24758(JP,B1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体搬送ライン(1)の両サイドにタイヤ
    取付ユニット(50)とタイヤ位相合わせ装置(20)
    とを車体搬送方向に沿って隣接配置し、タイヤ搬送手段
    (10)により搬送されてきたホイール付きタイヤ
    (W)をタイヤ位相合わせ装置(20)に投入してホイ
    ール(R)のボルト穴(9)の位相合わせを行い、位相
    合わせが完了したタイヤ(W)を前記タイヤ取付ユニッ
    ト(50)で把持してこれをトーインおよびキャンバを
    有する車体側のホイールハブ(H)に装着するようにし
    た自動車用タイヤの自動取付装置であって、 前記タイヤ取付ユニット(50)は、 ベース(51)の上に自動車の車幅方向にスライド可能
    に設けられたX軸ベース(52)と、X軸ベース(5
    2)の上に自動車の前後方向にスライド可能に設けられ
    たY軸ベース(53)と、Y軸ベース(53)の上に上
    下動可能に設けられて前記キャンバに対応する俯仰方向
    に揺動可能なZ軸ベース(63)と、Z軸ベース(6
    3)の上に設けられて前記トーインに対応する自動車の
    前後方向に旋回可能なθ軸ベース(301)とを有し
    て、直交3軸の動作自由度とトーイン方向およびキャン
    バ方向の回転2軸の動作自由度を備えた移動手段(30
    2)と、 前記移動手段(302)のθ軸ベース(301)上に設
    けられて、タイヤ(W)を把持して前記θ軸ベース(3
    01)の回転中心と直交方向にスライド可能なタイヤハ
    ンド(74)とナット締め付け用のナットランナーユニ
    ット(79)とをホイールハブ(H)と同じ高さの同一
    軸線上に配置したハンドユニット(55)と、 ホイールハブ(H)のハブボルト(21)の位置が前記
    タイヤハンド(74)に把持されているタイヤ(W)の
    ボルト穴(9)と一致するようにハブボルト(21)の
    位置を規制するハブボルト位置規制手段(94)、およ
    びハブボルト(21)の位置とホイールハブ(H)のト
    ーイン,キャンバを検出して前記ハンドユニット(5
    5)の駆動系にタイヤ(W)の姿勢補正信号を与える検
    出手段(95)(98)(101A)(101B)(1
    01C)とを有し、ハンドユニット(55)のタイヤハ
    ンド(74)が前記位相合わせ装置(20)と対向して
    いる時にホイールハブ(H)と対向する位置関係のもと
    に前記ハンドユニット(55)の側部に取り付けられた
    ホイールハブ姿勢検出装置(80)、 とから構成されていることを特徴とする自動車用タイヤ
    の自動取付装置。
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