JPH1095374A - 物品搬送装置 - Google Patents

物品搬送装置

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JPH1095374A
JPH1095374A JP8252029A JP25202996A JPH1095374A JP H1095374 A JPH1095374 A JP H1095374A JP 8252029 A JP8252029 A JP 8252029A JP 25202996 A JP25202996 A JP 25202996A JP H1095374 A JPH1095374 A JP H1095374A
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JP8252029A
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Inventor
Kosaku Takahara
耕作 高原
Yasuaki Yonezawa
康明 米沢
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】複数の物品を順次搬出する作業、及び、被作業
体に供給する作業を、設備全体の大規模化及び複雑化、
設備コストの高騰をまねくことなく自動化する。 【解決手段】予め設定されたプログラムに従って、車載
バッテリVBを、順次1Fの下方設備に設定された物品
移載位置2へと搬送し、パレットに載置する搬送作業ロ
ボット4と、車載バッテリVBが載置されたパレット
を、物品移載位置から、予め設定されたプログラムに従
って順次搬送される2Fの上方設備に設定された物品供
給位置へと移送する物品移送装置2及び物品運揚装置3
と、パレットに載置された車載バッテリVBを、組立中
の車両への供給が行われる作業位置へと搬送する搭載作
業ロボット1とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1の設備に搬入
された複数の、例えば、車載バッテリ等とされる物品の
夫々を、第2の設備において搬送される複数の、例え
ば、組立中の車両等とされる被作業体のうちの対応する
ものに供給すべく搬送する作業を、作業ロボットを用い
て行う物品搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の組立ラインにおいて順次搬送され
ていく複数の組立中の車両の夫々に、特定の物品、例え
ば、バッテリが搭載されるにあたっては、先ず、車両の
組立ラインに対して複数設置された、例えば、コンベア
装置が用いられる物品搬入部の夫々に、組立中の車両の
車種に対応するものとされた複数のバッテリが搬入され
る。そして、複数の物品搬入部に搬入された複数のバッ
テリの各々が、複数の物品搬入部から順次取り出され
て、車両の組立ラインに沿って搬送される複数の組立中
の車両のうちの対応するものに組み付けられるべく搬送
される。
【0003】複数のバッテリが搬入される各物品搬入部
においては、一般に、物品載置台であるパレットが用い
られ、複数のパレットが夫々に複数のバッテリが載置さ
れた状態とされて順次搬入されることにより、複数のバ
ッテリについての順次一括搬入が行われる。このように
パレットに載置されて物品搬入部に一括搬入される複数
のバッテリは、パレットに対する載置効率を高める観点
から、極めて小なる間隔をもって相互隣接するものとさ
れ、例えば、複数の列を成すように配置される。
【0004】このようにして、組立中の車両に搭載され
るべく、複数の物品搬入部に搬入された複数のバッテリ
は、各々についての物品搬入部からの搬出順序が車両の
生産プログラムに基づいて定められており、従来にあっ
ては、通常、車両の組立ラインに関わる作業者、即ち、
人手により、予め定められた搬出順序に従って複数の物
品搬入部から順次搬出される。複数の物品搬入部から人
手により搬出されたバッテリの夫々は、パレットに載置
された状態をもって、複数の物品搬入部が設けられた設
備から、車両の組立ラインが設けられた設備に向けて搬
送される。そして、車両の組立ラインが設けられた設備
に搬入されたバッテリは、例えば、作業ロボットによ
り、パレットから取り出されて、対応する組立中の車両
に搭載されるべく搬送される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の如くに、従来、
人手によって複数の物品搬入部から順次搬出され、パレ
ットに載置された状態をもって、複数の物品搬入部が設
けられた設備から車両の組立ラインが設けられた設備に
向けて搬送されるバッテリは、一般的に、それを複数の
物品搬入部から順次搬出する人手、即ち、作業者が比較
的大であると認識することになる重量を有しており、所
謂、重量物の部類に入っている。このような重量物であ
るバッテリについての複数の物品搬入部からの搬出が作
業者により行われるもとにあっては、その作業に携わる
作業者に課せられる負担が極めて大とされることにな
る。
【0006】そこで、複数の物品搬入部からバッテリを
搬出する作業についても、車両の組立ラインが設けられ
た設備に搬入されたバッテリが、作業ロボットにより、
パレットから取り出されて、対応する組立中の車両に搭
載されるべく搬送されるのと同様に、人手に代えて、例
えば、作業ロボットにより自動的に行われるようになす
ことが望まれている。
【0007】しかしながら、複数の物品搬入部が設けら
れ、それらの夫々に複数のバッテリが一括搬入されるこ
とになる設備にあっては、車両の生産プログラムに従っ
て複数の物品搬入部から複数のバッテリを順次搬出する
作業が、例えば、通常の作業ロボットにより自動的に行
われるようにされる場合には、複数の物品搬入部の夫々
において格別な機構が必要とされ、また、作業ロボット
が比較的大とされる移動範囲内を複雑な移動態様をもっ
て移動するものとされて、設備の大規模化及び複雑化が
まねかれ、さらに、設備コストが高騰することになって
しまう虞がある。そして、このような不都合を克服し
て、車両の組立ラインが設けられた設備に搬入されたバ
ッテリを対応する組立中の車両に搭載すべく搬送する作
業に加えて、複数の物品搬入部から複数のバッテリを順
次搬出する作業をも、作業ロボットを用いて自動的に行
うようにした例は、今日まで見当たらない。
【0008】斯かる点に鑑み、本発明は、複数の物品搬
入部が設けられ、それらの夫々に複数の物品が一括搬入
されることになる設備に関わる、予め設定されたプログ
ラムに従って複数の物品搬入部から複数の物品を順次搬
出する作業を、物品搬入部から搬出された物品を被作業
体に供給すべく搬送する作業に加えて、設備全体の大規
模化及び複雑化をまねくことなく、さらに、設備コスト
の高騰を回避できるもとで、容易に自動化することを可
能とする物品搬送装置を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る物品搬送装
置は、複数の物品が搬入される物品搬入部が設けられた
第1の設備に属し、予め設定されたプログラムに従っ
て、物品搬入部に搬入された複数の物品を、順次第1の
設備に設定された物品移載位置へと搬送し、その物品移
載位置に配されたパレットに載置する第1の作業ロボッ
トと、第1の作業ロボットによって物品が載置されたパ
レットを、物品移載位置から、複数の被作業体が予め設
定されたプログラムに従って順次搬送される第2の設備
に設定された物品供給位置へと移送する移送手段と、第
2の設備に属し、移送手段により物品供給位置へと移送
されたパレットに載置された物品を、その被作業体への
供給が行われる作業位置へと搬送する第2の作業ロボッ
トとを備えて構成される。
【0010】上述の如くに構成される本発明に係る物品
搬送装置にあっては、第1の設備に属するものとされた
第1の作業ロボットにより、第1の設備に設けられた物
品搬入部に搬入された複数の物品が、予め設定されたプ
ログラムに従って、順次、第1の設備に設定された物品
移載位置に配されたパレットに載置される。続いて、物
品が載置されたパレットが、移送手段によって、物品移
載位置から第2の設備に設定された物品供給位置へと移
送される。そして、第2の設備に属するものとされた第
2の作業ロボットにより、移送手段によって物品供給位
置へと移送されたパレットに載置された物品が、第2の
設備において予め設定されたプログラムに従って順次搬
送される複数の被作業体の夫々に供給されるべく作業位
置へと搬送される。
【0011】それにより、第1の設備に複数の物品搬入
部が設けられ、それらの夫々に複数の物品が一括搬入さ
れる場合においても、第1の作業ロボットによって、予
め設定されたプログラムに従って複数の物品搬入部から
複数の物品を順次搬出する作業が容易に自動化され、そ
れに加えて、第2の作業ロボットによって、物品搬入部
から搬出された物品を予め設定されたプログラムに従っ
て順次搬送される複数の被作業体の夫々に供給すべく搬
送する作業が容易に自動化されることになる。しかも、
予め設定されたプログラムに従って複数の物品搬入部か
ら複数の物品を順次搬出する作業と、物品搬入部から搬
出された物品を予め設定されたプログラムに従って順次
搬送される複数の被作業体の夫々に供給すべく搬送する
作業とが、第1の作業ロボットと第2の作業ロボットと
によって分担されるこにより、設備全体の大規模化及び
複雑化がまねかれず、さらに、設備コストの高騰が回避
される。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る物品搬送装
置の一例を示す。この図1に示される例は、建物におけ
る第1の階1Fと第2の階2Fとに分散されて設置され
ている。
【0013】第2の階2Fには、車両の組立ラインが設
けられており、その車両の組立ラインに沿って搬送され
ていく組立中の車両VCに対して、車載物品として車載
バッテリVBを搭載するための作業を行う搭載作業ロボ
ット1を含む上方設備が設置されている。また、第1の
階1Fには、第2の階2Fに設けられた車両の組立ライ
ンに沿って搬送される組立中の車両VCに搭載されるべ
き車載物品である車載バッテリVBが搬入されるととも
に、物品移送装置2,物品運揚装置3、及び、搬入され
た車載バッテリVBを、物品移送装置2及び物品運揚装
置3を利用して第2の階2Fに設置された搭載作業ロボ
ット1に渡すべく搬送する作業を行う搬送作業ロボット
4を含む下方設備が設置されている。
【0014】そして、本発明に係る物品搬送装置の一例
は、第1の階1Fに設置された下方設備に属する物品移
送装置2,物品運揚装置3及び搬送作業ロボット4、及
び、第2の階2Fに設けられた上方設備に属する搭載作
業ロボット1を含んで構成されており、第1の階1Fに
設置された下方設備に属する物品移送装置2と物品運揚
装置3とは、両者で、後述される車載バッテリVBが載
置されたパレットを移送する移送手段を形成している。
【0015】第1の階1Fに設置された下方設備に属す
る搬送作業ロボット4は、第1の階1Fに搬入される複
数の車載バッテリVBの夫々を把持して、物品搬送装置
2へと搬送して物品移送装置2上に載置する。物品移送
装置2は、搬送作業ロボット4により次々と載置される
車載バッテリVBを、順次、物品運揚装置3へ向けて移
送し、所定の個数、例えば、2個づつ物品運揚装置3に
運び込む。物品運揚装置3は、物品移送装置2により順
次運び込まれる車載バッテリVBを、第1の階1Fから
第2の階2Fへと運び揚げ、第2の階2Fに設置された
上方設備に属する搭載作業ロボット1が把持できるよう
になす。
【0016】第1の階1Fに設置された下方設備には、
図2に示される如く、物品移送装置2,物品運揚装置3
及び搬送作業ロボット4に加えて、物品運揚装置3に所
定の相互離隔距離を置いて対向するものとして配された
パレット運揚装置5が含まれており、物品移送装置2
は、物品運揚装置3とパレット運揚装置5との間に両者
を結ぶべく伸びるものとして配されている。さらに、下
方設備には、物品移送装置2に沿って並列配置された、
複数、例えば、4個の大型物品搬入部6及び複数、例え
ば、6個の小型物品搬入部7と、物品移送装置2に対向
して配された1個のパレット搬出部8とが含まれてい
る。そして、物品移送装置2には、物品移載位置9が設
定されている。
【0017】物品移送装置2の上方には、図2において
は一点鎖線により示される如く、物品移送装置2に沿っ
て伸びる一対のレール10が設けられている。この一対
のレール10には、図3に示される如くに、搬送作業ロ
ボット4が吊り下げ支持されており、搬送作業ロボット
4は、レール10に案内されて、物品移送装置2の上方
を物品移送装置2に沿って移動できるようにされてい
る。そして、搬送作業ロボット4ついては、その基準位
置Xが物品移送装置2に設定された物品移載位置9の上
方に設定されており、搬送作業ロボット4は、基準位置
Xを基点としてのレール10により案内されたもとでの
移動により、図2において一点鎖線により示される範囲
Q内において、車載バッテリVB及び他の物品を把持す
ることができる。
【0018】下方設備に属する物品移送装置2,物品運
揚装置3,搬送作業ロボット4,パレット運揚装置5,
4個の大型物品搬入部6,6個の小型物品搬入部7及び
パレット搬出部8の夫々は、その動作が、第1の階1F
に分散配置されて図示が省略された中央生産管理システ
ムを構成するホストコンピュータに接続された、複数の
制御部15のうちの対応するものにより、上方設備にお
いて行われる各種作業及び下方設備において行われる各
種作業に関連して制御される。
【0019】4個の大型物品搬入部6の夫々及び6個の
小型物品搬入部7の夫々にあっては、物品移送装置2に
近接した前端側部分が物品把持位置16とされており、
物品把持位置16に向けて複数の車載バッテリを搬送す
るコンベア装置が用いられている。斯かるコンベア装置
は、例えば、モータにより駆動される無端チェーンに回
転自在に取り付けられた多数のローラを利用して物品を
搬送する既知のローラコンベアとされる。
【0020】斯かる物品把持位置16に向けて搬送され
る複数の車載バッテリの夫々は、図示が省略されている
が、黒色とされた上面部を有し、その上面部における特
定の位置に、各々の上端面が灰色に見える一対の接続端
子が予め設定された相互間距離を置いて配され、さら
に、上面部における他の特定の位置に、黄色のコーショ
ンラベル(注意書き貼紙)が貼付されたものとされる。
そして、4個の大型物品搬入部6の夫々には、各々に複
数の車載バッテリが載置された複数のパレット(図示省
略)が順次搬入され、また、6個の小型物品搬入部7の
夫々には、複数の車載バッテリが、パレットが用いられ
ることなく順次搬入される。
【0021】また、パレット搬出部8においても、大型
物品搬入部6及び小型物品搬入部7の夫々において用い
られているものと同様なローラコンベアが用いられてい
る。そして、パレット搬出部8にあっては、物品移送装
置2に近接した前端側部分がパレット搬入位置8Aとさ
れるとともに、後端側部分がパレット搬出位置8Bとさ
れている。
【0022】図4に示される如く、4個の大型物品搬入
部6の夫々においては、各々が複数の車載バッテリが載
置されたものとされる複数のパレット17(車載バッテ
リは図示が省略されている)が順次搬入されて、矢印a
により示される如くの、大型物品搬入部6に設定された
物品把持位置16に向かう方向に搬送される。大型物品
搬入部6における物品把持位置16が設定された部分の
両側部には、2個の発光素子19P及び2個の光電スイ
ッチング素子19Sが夫々配されており、これら2個の
発光素子19P及び2個の光電スイッチング素子19S
は、物品把持位置16を挟んで斜め方向に対向するもの
同志で対を成している。
【0023】従って、2個の発光素子19Pの夫々から
発せられる光ビームは、物品把持位置16に、物品が置
かれていないとき、あるいは、車載バッテリが載置され
ていないパレット17が置かれているとき、物品把持位
置16上で交差して2個の光電スイッチング素子19S
のうちの対応するものに到達する。2個の光電スイッチ
ング素子19Sの夫々は、2個の発光素子19Pの夫々
から発せられた光ビームを受ける状態と受けない状態と
で、オン状態及びオフ状態を選択的にとる。それによ
り、大型物品搬入部6に搬入された複数のパレット17
のうちの物品把持位置16に到達したものにおける車載
バッテリの有無が検知される。
【0024】また、大型物品搬入部6には、その前端部
から上方に向けて突出する部分を有した固定ストッパ部
材20と、各々が図示が省略された駆動手段により駆動
されて作動するものとされた一対の可動ストッパ部材2
1,一対の可動ストッパ部材22及び一対の可動ストッ
パ部材23が設けられている。一対の可動ストッパ部材
21及び一対の可動ストッパ部材22の夫々は、大型物
品搬入部6における複数のパレット17が載置される載
置面から上方に向けて突出する突出状態と突出しない引
込み状態とを選択的にとり、また、一対の可動ストッパ
部材23は、大型物品搬入部6の両側部に位置して相互
に対向するものとされ、各々が大型物品搬入部6の中央
部に向かって突出する突出状態と突出状態から引き込ん
だ引込み状態とを選択的にとる。
【0025】大型物品搬入部6に設定された物品把持位
置16に到達したパレット17(17A)は、その前端
部及び後端部に固定ストッパ部材20と突出状態をとる
一対の可動ストッパ部材21とが夫々当接せしめられ
て、物品把持位置16に位置規制される。そして、物品
把持位置16における位置規制がなされたパレット17
に載置された複数の車載バッテリの夫々が、後述される
如くにして搬送作業ロボット4により把持されて搬出さ
れる。
【0026】物品把持位置16における位置規制がなさ
れたパレット17に載置された複数の車載バッテリが全
て搬出され、物品把持位置16における位置規制がなさ
れたパレット17が“空”の状態にされると、それが2
個の発光素子19Pと2個の光電スイッチング素子19
Sとによって検知される。そして、2個の発光素子19
Pと2個の光電スイッチング素子19Sとにより、
“空”の状態にされたパレット17が検知されると、一
対の可動ストッパ部材21が引込み状態をとるものさ
れ、後述される如くにして、“空”の状態にされたパレ
ット17が搬送作業ロボット4によって大型物品搬入部
6から搬出される。
【0027】一対の可動ストッパ部材21が引込み状態
をとると、大型物品搬入部6から搬出されたパレット1
7に後続するパレット17(17B)の前端部に当接す
る突出状態におかれていた一対の可動ストッパ部材22
が引込み状態をとるものとされる。それにより、可動ス
トッパ部材22による位置規制から解除されたパレット
17が、引込み状態をとる一対の可動ストッパ部材22
上を通過する状態をもって物品把持位置16に向けて搬
送され、それとともに、パレット17が通り過ぎた一対
の可動ストッパ部材22が再び突出状態をとるものとさ
れる。一対の可動ストッパ部材22が再び突出状態をと
ると、一対の可動ストッパ部材22を通過したパレット
17に後続するパレット17(17C)が、その両側部
に夫々当接する突出状態におかれていた一対の可動スト
ッパ部材23が引込み状態をとるものとされることによ
り、一対の可動ストッパ部材23による位置規制から解
除される。
【0028】一対の可動ストッパ部材23による位置規
制から解除されたパレット17の物品把持位置16に向
かう移動は、当該パレット17の前端部に当接するもの
となる一対の可動ストッパ部材22によって阻止され
る。そのとき、一対の可動ストッパ部材22によって移
動が阻止されたパレット17に先行するパレット17が
物品把持位置16に到達するとともに、一対の可動スト
ッパ部材21が再び突出状態をとり、物品把持位置16
に到達したパレット17が、一対の可動ストッパ部材2
1と固定ストッパ部材20とにより位置規制される。
【0029】一対の可動ストッパ部材21が再び突出状
態をとると、一対の可動ストッパ部材23も再び突出状
態をとり、それにより、一対の可動ストッパ部材22に
より位置規制されたパレット17に後続するパレット1
7が位置規制され、さらに、そのパレット17に後続し
て連なる複数のパレット17の物品把持位置16に向か
う移動が規制される。
【0030】大型物品搬入部6において上述の如くに搬
送される複数のパレット17の夫々は、例えば、図5に
示される如くに、同一車種の車両に搭載される複数の車
載バッテリVBが、物品載置台とされる仕切板17Aが
用いられ、それにより上側バッテリと下側バッテリとに
分けられて段載されたものとされる。このような複数の
車載バッテリVBのうちの下側バッテリとされたもの
は、パレット17の載置面部上に、極めて小なる間隔を
おいて相互隣接する状態のもとに2列を成して配置され
る。また、複数の車載バッテリVBのうちの上側バッテ
リとされるものは、下側バッテリとされた複数の車載バ
ッテリVB上に載置された仕切板17Aの載置面上に、
極めて小なる間隔をおいて相互隣接する状態のもとに2
列を成して配置される。
【0031】仕切板17Aが用いられてパレット17に
段載される複数の車載バッテリVBは、それらのサイ
ズ,個数等に応じてパレット17に対する載置効率を高
めるべく、例えば、図6のA〜Eに示される如くの配置
態様をとるものとされる。図6のA〜Eに示される複数
の車載バッテリVBは、前述の如くに、黒色とされた上
面部を有し、その上面部における特定の位置に、各々の
上端面が灰色に見える一対の接続端子26が予め設定さ
れた相互間距離を置いて配され、さらに、上面部におけ
る他の特定の位置に、黄色のコーションラベル27が貼
付されたものとされる。
【0032】図6のAに示される配置態様がとられるも
とでは、パレット17(もしくは、仕切板17A)の前
端縁部17Fに近接した前列を成す6個の車載バッテリ
VBのグループ、及び、パレット17(もしくは、仕切
板17A)の後端縁部17Bに近接した後列を成す6個
の車載バッテリVBのグループの夫々において、パレッ
ト17(もしくは、仕切板17A)の左側縁部17Lに
最も近接する1個の車載バッテリVBが、その上面部に
設けられた一対の接続端子26をパレット17(もしく
は、仕切板17A)の左側縁部17L側に向けて配置さ
れているとともに、その他の車載バッテリVBが、各々
の上面部に設けられた一対の接続端子26をパレット1
7(もしくは、仕切板17A)の右側縁部17R側に向
けて配置されている。
【0033】図6のBに示される配置態様がとられるも
とでは、パレット17(もしくは、仕切板17A)上に
おいて前列を成す6個の車載バッテリVBのグループ及
び後列を成す6個の車載バッテリVBのグループの夫々
において、パレット17(もしくは、仕切板17A)の
右側縁部17Rに最も近接する1個の車載バッテリVB
が、その上面部に設けられた一対の接続端子26をパレ
ット17(もしくは、仕切板17A)の右側縁部17R
側に向けて配置されているとともに、その他の車載バッ
テリVBが、各々の上面部に設けられた一対の接続端子
26をパレット17(もしくは、仕切板17A)の左側
縁部17L側に向けて配置されている。
【0034】図6のCに示される配置態様がとられるも
とでは、パレット17(もしくは、仕切板17A)上に
おいて前列を成す4個の車載バッテリVBのグループに
おいて、各車載バッテリVBが、その上面部に設けられ
た一対の接続端子26をパレット17(仕切板17A)
の前端縁部17F側に向けて配置され、また、パレット
17(もしくは、仕切板17A)上において後列を成す
6個の車載バッテリVBのグループにおいて、パレット
17(もしくは、仕切板17A)の左側縁部17Lに最
も近接する1個の車載バッテリVBが、その上面部に設
けられた一対の接続端子26をパレット17(もしく
は、仕切板17A)の左側縁部17L側に向けて配置さ
れているとともに、その他の車載バッテリVBが、各々
の上面部に設けられた一対の接続端子26をパレット1
7(もしくは、仕切板17A)の右側縁部17R側に向
けて配置されている。
【0035】図6のDに示される配置態様がとられるも
とでは、パレット17(もしくは、仕切板17A)上に
おいて後列を成す4個の車載バッテリVBのグループに
おいて、各車載バッテリVBが、その上面部に設けられ
た一対の接続端子26をパレット17(仕切板17A)
の後端縁部17B側に向けて配置され、また、パレット
17(もしくは、仕切板17A)上において前列を成す
6個の車載バッテリVBのグループにおいて、パレット
17(もしくは、仕切板17A)の右側縁部17Rに最
も近接する1個の車載バッテリVBが、その上面部に設
けられた一対の接続端子26をパレット17(もしく
は、仕切板17A)の右側縁部17R側に向けて配置さ
れているとともに、その他の車載バッテリVBが、各々
の上面部に設けられた一対の接続端子26をパレット1
7(もしくは、仕切板17A)の左側縁部17L側に向
けて配置されている。
【0036】図6のEに示される配置態様がとられるも
とでは、パレット17(もしくは、仕切板17A)上に
おいて前列を成す3個の車載バッテリVBのグループに
おいて、各車載バッテリVBがその上面部に設けられた
一対の接続端子26をパレット17(もしくは、仕切板
17A)の前端縁部17F側に向けて配置され、また、
パレット17(もしくは、仕切板17A)上において後
列を成す3個の車載バッテリVBのグループにおいて、
各車載バッテリVBがその上面部に設けられた一対の接
続端子26をパレット17(もしくは、仕切板17A)
の後端縁部17B側に向けて配置されている。
【0037】図6のA〜Eに示される如く、パレット1
7(もしくは、仕切板17A)に載置された複数の車載
バッテリVBは、それらのうちの、例えば、前列及び後
列の夫々におけるパレット17(もしくは、仕切板17
A)の右側縁部17R側に置かれた2個の各々に貼付さ
れたコーションラベル27の配置位置が、全体について
の配置態様に応じて相違するものとされている。従っ
て、パレット17(もしくは、仕切板17A)に載置さ
れた複数の車載バッテリVBが、図8のA〜Eに示され
る配置態様のうちのいずれをとるものであるかは、パレ
ット17(もしくは、仕切板17A)上における前列及
び後列の夫々におけるパレット17(もしくは、仕切板
17A)の右側縁部17R側に置かれた2個の車載バッ
テリの各々に貼付されたコーションラベル27の配置位
置から判別できることになる。
【0038】なお、図6のA〜Eの夫々において、各車
載バッテリVBに「 」を伴って付されている数字は、
パレット17(もしくは、仕切板17A)に載置された
複数の車載バッテリVBの配置態様に応じて予め定めら
れている把持順番をあらわしている。パレット17(も
しくは、仕切板17A)に載置された複数の車載バッテ
リVBは、その把持順番に従い、搬送作業ロボット4に
より把持されてパレット17(もしくは、仕切板17
A)から搬出される。斯かる把持順番は、搬送作業ロボ
ット4により把持されるべき車載バッテリVBにおけ
る、一対の接続端子26の配列方向に実質的に平行な側
面部のうちの少なくとも一方が、それに隣接する他の車
載バッテリの側面部が無いことになる状態におかれるよ
うに設定される。
【0039】複数の小型物品搬入部7の夫々において
は、図7に示される如くに、各々が、黒色とされた上面
部を有し、その上面部における特定の位置に、各々の上
端面が灰色に見える一対の接続端子26が予め設定され
た相互間距離を置いて配され、さらに、上面部における
他の特定の位置に、黄色のコーションラベル27が貼付
されたものとされる複数の車載バッテリVBが、同一の
向きをもって順次搬入され、矢印bにより示される如く
の、小型物品搬入部7に設定された物品把持位置16に
向かう方向に搬送される。斯かる小型物品搬入部7に
も、その前端部から上方に向けて突出する部分を有した
固定ストッパ部材28と、図示が省略された駆動手段に
より駆動されて作動する一対の可動ストッパ部材29及
び一対の可動ストッパ部材30が設けられている。一対
の可動ストッパ部材29は、小型物品搬入部7における
複数の車載バッテリVBが載置される載置面から上方に
向けて突出する突出状態と突出しない引込み状態とを選
択的にとるものとされ、また、一対の可動ストッパ部材
30は、小型物品搬入部7における載置面の上方に位置
せしめられ、その載置面に対して近接する突出状態と離
隔する引込み状態とを選択的にとるものとされる。
【0040】小型物品搬入部7の物品把持位置16に到
達した車載バッテリVB(VBA)は、その前端部に固
定ストッパ部材28が当接して物品把持位置16に位置
規制され、後述される如くにして搬送作業ロボット4に
より把持されて搬出される。物品把持位置16において
位置規制された車載バッテリVBが搬出されると、それ
に後続する車載バッテリVB(VBB)の前端部に当接
する突出状態におかれていた一対の可動ストッパ部材2
9が引込み状態をとるものとされる。それにより、可動
ストッパ部材29による位置規制から解除された車載バ
ッテリVBが、引込み状態をとる一対の可動ストッパ部
材29上を通過する状態をもって搬送されて物品把持位
置16に到達し、その前端部に固定ストッパ部材28が
当接して位置規制されるとともに、一対の可動ストッパ
部材29が再び突出状態をとる。
【0041】一対の可動ストッパ部材29が再び突出状
態をとると、物品把持位置16に到達した車載バッテリ
VBに後続する車載バッテリVB(VBC)が、その上
面部に設けられた一対の接続端子26に当接する突出状
態におかれていた一対の可動ストッパ部材30が引込み
状態をとることにより、一対の可動ストッパ部材30に
よる位置規制から解除される。このように、一対の可動
ストッパ部材30による位置規制から解除された車載バ
ッテリVB及びそれに後続して連なる複数の車載バッテ
リVBの物品把持位置16に向かう移動が、車載バッテ
リVBの前端部に当接する一対の可動ストッパ部材29
によって阻止される。そして、一対の可動ストッパ部材
30が再び突出状態におかれ、それにより一対の可動ス
トッパ部材29に当接した車載バッテリVBに後続する
車載バッテリVBが位置規制され、その位置規制された
車載バッテリVBに後続して連なる複数の車載バッテリ
VBの物品把持位置16に向かう移動が規制される。
【0042】物品移送装置2にあっては、図8に示され
る如く、パレット運揚装置5に対向する一端部から物品
運揚装置3に対向する他端部に向けて下降する傾斜部を
形成するパレット移送部2Aが、回転自在に平行隣接配
置された複数のローラを備えて構成されている。そし
て、パレット移送部2Aには、パレット運揚装置5から
複数のパレット33が順次搬入され、パレット移送部2
Aに搬入されたパレット33は、その自重により、パレ
ット移送部2A上を、図8において矢印cにより示され
る物品運揚装置3に向かう方向(c方向)に移動するも
のとされる。
【0043】前述の図2に示される物品移載位置9は、
パレット移送部2A上に設定され、この物品移載位置9
において、パレット運揚装置5からパレット移送部2A
に搬入されたパレット33の夫々に、搬送作業ロボット
4により、4個の大型物品搬入部6のいずれか、もしく
は、6個の小型物品搬入部7のいずれかからの2個の車
載バッテリVBが、同じ向きを有するものとして載置さ
れる。
【0044】パレット移送部2Aの下方には、パレット
移送部2Aに沿って伸びるパレット返送部2Bが設けら
れている。パレット返送部2Bは、物品運揚装置3に対
向する一端部からパレット運揚装置5に対向する他端部
に向けて下降する傾斜部を形成し、回転自在に平行隣接
配置された複数のローラを備えて構成されている。そし
て、パレット返送部2Bには、物品運揚装置3から複数
のパレット33が順次搬入され、パレット返送部2Bに
搬入されたパレット33は、その自重により、パレット
返送部2B上を、c方向とは反対の方向であるパレット
運揚装置5に向かう方向に移動するものとされる。
【0045】このようなもとで、パレット移送部2Aに
おいては、その上に設定される物品移載位置9を挟む物
品運揚装置3側の部分とパレット運揚装置5側の部分
が、夫々、移載待機部分及び載置待機部分とされる。そ
して、図8に示される如くに、パレット移送部2Aの移
載待機部分においては、各々に2個の車載バッテリVB
(2個のうちの一方は図にあらわれていない)が同じ向
きをもって載置された複数のパレット33が、物品運揚
装置3に移載されるための待機状態におかれ、また、パ
レット移送部2Aの載置待機部分においては、各々が
“空”の状態とされた複数のパレット33が物品移載位
置9における車載バッテリVBの載置を待つ待機状態に
おかれる。
【0046】パレット移送部2Aの移載待機部分におい
て待機状態におかれる、各々に2個の車載バッテリVB
が載置された複数のパレット33にあっては、それらの
うちの先頭のもの、即ち、物品運揚装置3に最も近いパ
レット33(33A)が、パレット移送部2Aに設けら
れたストッパ機構37により係止されることにより、c
方向の移動が阻止される。また、パレット移送部2Aに
は、物品移載位置9が設定された部分に、物品移載位置
9に置かれたパレット33を係止して位置規制するスト
ッパ機構38が設けられている。そして、パレット移送
部2Aの載置待機部分において待機状態におかれる、各
々が“空”の状態とされた複数のパレット33にあって
は、その先頭のもの、即ち、物品移載位置9に最も近い
パレット33(33B)が、物品移載位置9においてス
トッパ機構38により係止されたパレット33に当接す
ることにより、c方向の移動が阻止される。
【0047】物品運揚装置3は、昇降基台3Aが配され
た可動部3Bと固定部3Cとを有しており、可動部3B
が、固定部3Cに対して昇降可能とされて、第1の階1
Fに設置された下方設備と第2の階2Fに設置された上
方設備との間を移動できるものとされ、さらに、昇降基
台3Aが可動部3Bに対して昇降可能とされている。昇
降基台3Aは、物品移送装置2におけるパレット移送部
2Aを形成する複数のローラと同方向に平行隣接配置さ
れた複数のローラ,それらローラが取付けられた無端チ
ェーン、及び、無端チェーンを駆動するモータ39を備
えた小型コンベアによって形成されている。
【0048】また、パレット運揚装置5は、物品移送装
置2におけるパレット移送部2Aの一端部と物品移送装
置2におけるパレット返送部2Bの他端部との間を移動
する昇降基台5Aを備えている。この昇降基台5Aは、
それに備えられたモータ32を含む傾斜機構により、物
品移送装置2におけるパレット移送部2Aの一端部に対
向する位置をとるとき、パレット移送部2Aを延長する
方向に傾斜せしめられ、また、物品移送装置2における
パレット返送部2Bの他端部に対向する位置をとると
き、パレット返送部2Bを延長する方向に傾斜せしめら
れる。
【0049】物品運揚装置3における昇降基台3Aが、
物品移送装置2のパレット移送部2Aの他端部に対応す
る位置をとるときには、パレット移送部2Aに設けられ
たストッパ機構37が、パレット33を係止する状態か
らその係止を解除する状態に移行せしめられる。それと
ともに、昇降基台3Aに備えられたモータ39が作動せ
しめられて、昇降基台3Aを形成する小型コンベアが駆
動される。それにより、パレット移送部2Aから昇降基
台3Aに、2個の車載バッテリVBが載置されたパレッ
ト33が1個だけ移載される。
【0050】パレット移送部2Aから昇降基台3Aへの
2個の車載バッテリVBが載置されたパレット33の移
載が完了すると、昇降基台3Aに備えられたモータ39
の作動が停止されて、昇降基台3Aを形成する小型コン
ベアが停止される。そして、図9に示される如くに、昇
降基台3Aに移載されたパレット33が、昇降基台3A
に設けられた可動ストッパ部材40に当接する状態とさ
れて位置規制されるとともに、可動部3B及び昇降基台
3Aが、物品運揚装置3に備えられたモータ41を含む
昇降機構の作動により、第2の階2Fに向けて上昇せし
められる。
【0051】さらに、パレット移送部2Aから昇降基台
3Aへの2個の車載バッテリVBが載置されたパレット
33の移載が完了すると、物品移送装置2のパレット移
送部2Aに設けられたストッパ機構37が、パレット移
送部2A上における昇降基台3Aに移載されたパレット
33の次のパレット33を係止すべく待機する状態をと
るものとされる。また、それとともに、パレット移送部
2Aに設けられたストッパ機構38が、物品移載位置9
において搬送作業ロボット4による2個の車載バッテリ
VBの載置がなされたパレット33を係止する状態から
その係止を解除する状態に移行せしめられる。
【0052】それにより、物品移送装置2のパレット移
送部2Aにあっては、物品移載位置9から2個の車載バ
ッテリVBが載置されたパレット33が移載待機部分へ
と移動し、その移動が完了すると、ストッパ機構38
が、物品移載位置9に到来した“空”のパレット33を
係止すべく待機する状態をとるものとされる。また、そ
れとともに、移載待機部分において、各々に2個の車載
バッテリVBが載置された複数のパレット33が、物品
運揚装置3に向かって移動し、その後、先頭のものがパ
レット移送部2Aに設けられたストッパ機構37により
係止されることにより、移動を停止するものとされ、さ
らに、載置待機部分において、“空”の状態にある複数
の搬送用パレット33が、物品移載位置9に向かって移
動し、その後、先頭のものが物品移載位置9に到達して
ストッパ機構38により係止されることにより、移動を
停止するものとされる。
【0053】物品運揚装置3における昇降基台3Aに移
載されて、昇降基台3A及び可動部3Bの上昇により第
1の階1Fから第2の階2Fへと運揚される、2個の車
載バッテリVBが載置れたパレット33は、昇降基台3
Aが第2の階2Fに到達して物品運揚装置3における昇
降機構を構成するモータ41の作動が止められることに
より、第2の階2Fに設置された上方設備の位置に配さ
れる。このとき2個の車載バッテリVBが載置されたパ
レット33が置かれる位置が、第2の階2Fに設置され
た上方設備に設定された物品供給位置とされる。そし
て、その物品供給位置に置かれたパレット33に、同じ
向きをもって載置された2個の車載バッテリVBが、後
述される如くにして、第2の階2Fに設置された上方設
備に属する搭載作業ロボット1によってパレット33か
ら搬出され、パレット33が“空”の状態にされる。
【0054】第2の階2Fにおいてパレット33が
“空”の状態にされると、物品運揚装置3における昇降
機構を構成するモータ41が再び作動せしめられ、
“空”の状態にされたパレット33を伴った昇降基台3
A及び可動部3Bが第2の階2Fから第1の階1Fへと
下降する状態をとるものとされる。そして、昇降基台3
Aが第1の階1Fに設置された下方設備に属する物品移
送装置2のパレット返送部2Bにおける一端部に対向す
る位置に到達すると、モータ41の作動が止められて、
昇降基台3A及び可動部3Bが止められる。
【0055】また、それとともに、昇降基台3A上のパ
レット33と可動ストッパ部材40との当接状態が解除
され、さらに、昇降基台3Aを形成する小型コンベアが
それに備えられたモータ39の作動により、2個の車載
バッテリVBが載置されたパレット33が移載されると
きとは逆の方向に駆動される。それにより、“空”の状
態にされたパレット33が、昇降基台3Aから物品移送
装置2のパレット返送部2Bに移載される。
【0056】物品運揚装置3における昇降基台3Aから
物品移送装置2のパレット返送部2Bに移載された
“空”の状態のパレット33は、その自重によりパレッ
ト返送部2B上をパレット運揚装置5に向かって移動
し、その後、パレット返送部2Bの他端部に設けられた
ストッパ機構43に当接することにより停止して、スト
ッパ機構43による位置規制がなされるもとで、パレッ
ト運揚装置5により運揚されるべく待機する状態におか
れる。
【0057】パレット返送部2Bの他端部において待機
状態におかれたパレット33は、物品移送装置2のパレ
ット移送部2Aに設けられたストッパ機構38が、物品
移載位置9に置かれたパレット33に対する係止を解除
する状態とされると、ストッパ機構43による位置規制
から解除される。ストッパ機構43による位置規制から
解除されたパレット33は、その自重により、パレット
返送部2Bの他端部に対向してパレット返送部2Bを延
長する方向に傾斜した状態をとるパレット運揚装置5に
おける昇降基台5Aへと移動し、昇降基台5Aに設けら
れたストッパ部材45に当接する状態をもって昇降基台
5Aに移載される。
【0058】パレット運揚装置5にも、物品運揚装置3
に備えられた昇降機構と同様な昇降機構が備えられてお
り、昇降基台5Aに設けられたストッパ部材45に
“空”の状態とされたパレット33が当接すると、その
昇降機構が作動状態におかれて、昇降基台5Aが物品移
送装置2のパレット移送部2Aにおける一端部に向けて
上昇せしめられる。このとき、ストッパ機構43は、パ
レット返送部2B上を移動してくる次のパレット33に
当接すべく待機する状態とされる。
【0059】パレット運揚装置5における昇降基台5A
が物品移送装置2のパレット移送部2Aにおける一端部
に対向する位置に到達すると、パレット運揚装置5に備
えられた昇降機構の作動が止められて、昇降基台5Aの
上昇が止められるとともに、パレット運揚装置5に備え
られたモータ32が作動せしめられて、昇降基台5A
が、パレット移送部2Aを延長する方向に傾斜する状態
をとるものとされる。それにより、昇降基台5A上のパ
レット33が、その自重により、昇降基台5からパレッ
ト移送部2Aへと移動し、パレット移送部2Aにおける
載置待機部分を物品移載位置9に向かって移動するもの
とされる。
【0060】このようにして、“空”の状態にされたパ
レット33が昇降基台5Aから物品移送装置2のパレッ
ト移送部2Aに移載されると、昇降基台5Aは、パレッ
ト運揚装置5に備えられた昇降機構の作動により、物品
移送装置2のパレット返送部2Bにおける他端部に対向
する位置に戻され、モータ32の作動によりパレット返
送部2Bを延長する方向に傾斜した状態をとるものとさ
れる。
【0061】上述の如くに、物品運揚装置3における昇
降基台3Aによる、2個の車載バッテリVBが載置され
たパレット33を第1の階1Fに設置された下方設備か
ら第2の階2Fに設置された上方設備へ運揚する動作
と、上方設備において“空”の状態とされたパレット3
3を上方設備から下方設備へと搬送する動作とが行われ
る期間において、物品移送装置2のパレット移送部2A
上に設定された物品移載位置9に位置規制されたパレッ
ト33に対する2個の車載バッテリVBの載置が、搬送
作業ロボット4によって行われる。
【0062】第1の階1Fに設置された下方設備に含ま
れ、4個の大型物品搬入部6のいずれか、もしくは、6
個の小型物品搬入部7のいずれかから、2個の車載バッ
テリVBを、物品移送装置2のパレット移送部2A上に
設定された物品移載位置9へと搬送し、物品移載位置9
においてパレット運揚装置5からパレット移送部2Aに
搬入されたパレット33に載置する動作を行う搬送作業
ロボット4は、ティーチング・プレイバック式の多関節
型のロボットとされている。そして、搬送作業ロボット
4にあっては、ホストコンピュータからの車両の生産プ
ログラムに基づく制御情報が、複数の制御部15のうち
のロボット制御用のものを通じて供給され、その制御情
報に応じた動作制御が行われる。
【0063】斯かる搬送作業ロボット4は、図3に示さ
れる如く、一対のレール10に対して移動可能に係合し
た基体51と、基体51に回動可能に取り付けられたア
ーム部材52と、アーム部材52の先端部によって支持
された撮像部55及び物品把持部75とを備えている。
そして、搬送作業ロボット4の全体が、一対のレール1
0によって吊り下げ支持されており、図10に示される
如く、基体51が、一対のレール10に配された無端チ
ェーン57に複数のローラ56を介して取り付けられ、
モータ58により無端チェーン57が駆動されることに
より全体が一対のレール10に沿って移動せしめられ
る。
【0064】搬送作業ロボット4におけるアーム部材5
2は、基体51から下方に伸び、基体51に対して旋回
可能とされた角パイプ状の第1のアーム部52A,第1
のアーム部52Aに昇降機構59を介して取り付けら
れ、第1のアーム部52Aから水平方向(第1のアーム
部52Aの上下方向に伸びる中心軸線に対して略直交す
る方向)に伸びる角パイプ状の第2のアーム部52B,
第2のアーム部52Bの先端部に固定されて下方に伸び
る角パイプ状の第3のアーム部52Cを有して構成され
ている。そして、アーム部材52全体の先端部を形成す
る第3のアーム部52Cに、取付部53を介して、旋回
部54が支持されており、この旋回部54に撮像部55
及び物品把持部75が取り付けられている。
【0065】アーム部材52における第1のアーム部5
2Aには、それを基体51に対して回転させる減速機付
きのモータ60が内蔵されるとともに、対をなす発光素
子及び受光素子から成る光電スイッチ61が取り付けら
れている。また、アーム部材52における第2のアーム
部52Bは、昇降機構59の作動により第1のアーム部
52Aに沿う上昇及び下降を行うものとされている。
【0066】第1のアーム部52Aに取り付けられた昇
降機構59は、第1のアーム部52Aに内蔵されたモー
タ62と、第1のアーム部52Aの側部に取り付けられ
て、第1のアーム部52Aに沿って伸びるボール螺子6
5と、モータ62の回転駆動力をボール螺子65に伝達
するプーリ64及び67及びベルト66と、第2のアー
ム部52Bに固定され、ボール螺子65に螺合した可動
部材68とを含んで構成されている。可動部材68に
は、第1のアーム部52Aに取り付けられた光電スイッ
チ61における発光・受光状態を制御する光遮蔽部材6
9が設けられており、光電スイッチ61及び遮蔽部材6
9は、後述される物品有無判別手段を構成しており、光
電スイッチ61において得られる判別出力信号は、複数
の制御部15のうちのロボット制御用のものに供給され
る。
【0067】このようなもとで、ボール螺子65の回動
方向に応じて可動部材68がボール螺子65に対して昇
降し、それにより、図3において実線及び一点鎖線によ
り示される如くに、第2のアーム部52Bが第1のアー
ム部52Aに沿って昇降する。
【0068】また、アーム部材52における第3のアー
ム部52Cにより取付部53を介して支持された旋回部
54には、それを第3のアーム部52Cに対して回転さ
せる減速機付きのモータ63が内蔵されている。第1の
アーム部52Aに内蔵されたモータ60,第1のアーム
部52Aに内蔵されたモータ62を含む昇降機構59、
及び、第3のアーム部52Cにより支持された旋回部5
4に内蔵されたモータ63は、アーム部材52について
の駆動手段を形成している。
【0069】アーム部材52における第3のアーム部5
2Cにより取付部53を介して支持された旋回部54に
取り付けられた撮像部55は、旋回部54から水平方向
に伸びる支持アーム部71と支持アーム部71の先端部
分に取り付けられて支持アーム部71により支持される
ビデオカメラ72とを備えている。ビデオカメラ72
は、例えば、多数の光電変換素子がマトリックス配置さ
れるとともに、各光電変換素子において得られる信号電
荷を転送するCCD(電荷転送素子)が配された撮像面
部を有した固体撮像装置を用いたものとされ、その固体
撮像装置における撮像面部に撮像対象からの像光を導入
する光学系72Aを備えている。
【0070】ビデオカメラ72における光学系72Aは
下方に向けられていて、ビデオカメラ72は、旋回部5
4の回動に伴って旋回し、支持アーム部71の先端部分
の下方に配された撮像対象についての撮像動作を行うよ
うにされている。そして、ビデオカメラ72から得られ
る撮像出力信号は、複数の制御部15のうちのロボット
制御用のものに供給される。
【0071】また、旋回部54に取り付けられた物品把
持部75は、その全体が、旋回部54の回転に伴って、
撮像部55におけるビデオカメラ72と共に旋回する。
そして、物品把持部75は、図11及び図12に示され
る如く、旋回部54に取り付けられて水平方向に伸びる
支持板部76、及び、支持板部76の両端部に取り付け
られた一対の支持軸76Aと支持軸76Bとを介して支
持板部76により支持された把持動作ユニット77を備
えている。
【0072】把持動作ユニット77にあっては、一対の
支持軸76Aと支持軸76Bとの下端部に取り付けられ
た平板状部材78から下方に突出して対向する一対のア
ングル部材78A及び78Bによって、互いに平行に配
置されて水平方向に伸びる2個のエアシリンダ79及び
80が支持されている。エアシリンダ79におけるピス
トンロッド79Aの水平面内における突出方向とエアシ
リンダ80におけるピストンロッド80Aの水平面内に
おける突出方向とは、互いに逆向きとされている。ま
た、エアシリンダ79は一対のアングル部材78A及び
78Bに対して固定されているが、エアシリンダ80は
一対のアングル部材78A及び78Bに対して回動可能
とされている。
【0073】エアシリンダ79におけるピストンロッド
79Aの先端部分には、屈曲板状部材により形成された
物品当接部81が取り付けられており、また、エアシリ
ンダ80におけるピストンロッド80Aの先端部分に
は、屈曲板状部材により形成された物品当接部82が取
り付けられている。物品当接部81と物品当接部82と
は、エアシリンダ80の一対のアングル部材78A及び
78Bに対する回動に伴う物品当接部82の回動状態に
応じて、相互対向する状態を選択的にとるものとされて
いる。物品当接部81における物品当接部82に対向す
ることになる面には、当接パッド81Aが固着されてお
り、また、物品当接部82における物品当接部81に対
向することになる面には、当接パッド82Aが固着され
ている。
【0074】エアシリンダ80の外周部にはウオームホ
イール86が設けられており、また、平板状部材78に
あっては、それに設けられた切欠部分に減速機付きのモ
ータ87が配されていて、モータ87の出力軸に設けら
れたウォーム87Aが、エアシリンダ80の外周部に設
けられたウオームホイール86に噛合している。それに
より、モータ87が作動状態におかれて回転するとき、
ウォーム87A及びウオームホイール86の作用によっ
て、エアシリンダ80が、一対のアングル部材78A及
び78Bに対して回動せしめられ、それに伴って、エア
シリンダ80におけるピストンロッド80Aの先端部分
に取り付けられた物品当接部82が、ピストンロッド8
0Aを回動軸として回動せしめられる。即ち、モータ8
7,ウォーム87A及びウオームホイール86を含む部
分により回動機構が形成されている。
【0075】物品当接部82のピストンロッド80Aを
回動軸としての回動は、物品当接部82が、図11及び
図12において一点鎖線により示される上方位置と図1
1及び図12において実線により示される下方位置とを
選択的にとるものとなるように行われる。即ち、物品当
接部82が、図11及び図12において一点鎖線により
示される上方位置から、ピストンロッド80Aを回動軸
として回動せしめられて、図11及び図12において実
線により示される下方位置へと移動する状態、もしく
は、図11及び図12において実線により示される下方
位置から、ピストンロッド80Aを回動軸として回動せ
しめられて、図11及び図12において一点鎖線により
示される上方位置へと移動する状態がとられることにな
る。
【0076】物品当接部82が図11及び図12におい
て実線により示される下方位置をとるとき、物品当接部
81と物品当接部82とが、当接パッド81Aと当接パ
ッド82Aとを向かい合わせて、相互対向する状態にお
かれる。そして、斯かる状態のもとで、エアシリンダ7
9のピストンロッド79A及びエアシリンダ80のピス
トンロッド80Aの両者もしくはいずれか一方が進退せ
しめられることにより、物品当接部81と物品当接部8
2とが、相互近接もしくは相互離隔するものとされる。
【0077】物品当接部81における当接パッド81A
が固着された部分の裏側となる部分には、エアシリンダ
92と、エアシリンダ92より下方の位置において連結
部材93を回動可能に支持する軸受部材94とが取り付
けられている。連結部材93にあっては、その中間部分
が軸受部材94に取り付けられていて、その一端がエア
シリンダ92のピストンロッド92Aに連結されてお
り、さらに、その他端に、物品当接部81の下方に位置
するものとされる吸着パッド95が取り付けられてい
る。
【0078】エアシリンダ92は、ピストンロッド92
Aを進退させることにより、ピストンロッド92Aに一
端が連結された連結部材94の他端に取り付けられた吸
着パッド95に、図12において実線により示される如
くの、物品当接部81から物品当接部82側に突出した
位置と、図12において一点鎖線により示される如く
の、物品当接部81の背後側に向けて後退した位置とを
選択的にとらせる。吸着パッド95は、図12において
実線により示される如くの、物品当接部81から物品当
接部82側に突出した位置におかれるとき、物品に吸着
する状態をとり、図12において一点鎖線により示され
る如くの、物品当接部81の背後側に向けて後退した位
置におかれるとき、物品に吸着しない状態をとる。
【0079】さらに、物品当接部81には物品検出スイ
ッチ96も取り付けられており、物品検出スイッチ96
は、物品当接部81から物品当接部82側に突出した位
置におかれる吸着パッド95が吸着する物品に当接する
接触子96Aを備えていて、吸着パッド95が吸着する
物品を検出する。物品検出スイッチ96において得られ
る検出出力信号は、複数の制御部15のうちのロボット
制御用のものに供給される。
【0080】平板状部材78から下方に突出して対向す
る一対のアングル部材78A及び78Bによって支持さ
れたエアシリンダ79及び80の下方にあっては、弾性
材料で成るストッパ部材98と物品有無判別部99とが
下方に向かって突出している。物品有無判別部99は、
図13及び図14に示される如く、リミットスイッチ1
00,接触子101、及び、リミットスイッチ100と
接触子101とを連結する可動連結部材102を含んで
構成されている。
【0081】リミットスイッチ100は、その下方部分
に配されて、弾性力によりリミットスイッチ100の外
部に突出する方向に付勢された可動子100Aを備えて
いる。可動子100Aは、それを付勢している弾性力に
抗してリミットスイッチ100の内部に向けて押圧され
るとき、リミットスイッチ100にオン状態をとらせ
る。リミットスイッチ100における可動子100Aが
設けられた部分の近傍には、ストッパピン103と回動
軸104とが立設されている。
【0082】接触子101は、可動アーム部101Aと
可動アーム部101Bとを有している。可動アーム部1
01Aの一端側部分は、リミットスイッチ100に立設
された回動軸104により支持されており、可動アーム
部101Aの全体がリミットスイッチ100に対して回
動自在とされている。可動アーム部101Aの他端部
は、回動軸105を介して可動アーム部101Bの一端
部に連結されている。可動アーム部101Bの他端部に
は、弾性材料で成る接触端部材101Cが取り付けられ
ている。
【0083】可動アーム部101Aは、図13において
実線により示される如く、回動軸104を支点とする回
動を伴って、その一端部がストッパピン103に当接
し、それにより位置規制される状態,その他端部が可動
アーム部101Bの一端部により押し上げられて、一端
部がストッパピン103から離隔する状態、さらには、
図13において一点鎖線により示される如く、その他端
部が可動アーム部101Bの一端部により押し上げら
れ、その中間部によってリミットスイッチ100におけ
る可動子100Aを、それを付勢している弾性力に抗し
てリミットスイッチ100の内部に向けて押圧する状態
を選択的にとる。また、可動アーム部101Bは、可動
アーム部101Aがその一端部がストッパピン103に
当接して位置規制される状態のもとで、ストッパ部材9
8に先行して、接触端部材101Cを物品に当接させ
る。
【0084】可動連結部材102は、リミットスイッチ
100に設けられた回動ピン106によって揺動可能に
支持されたスライド軸部材102Aと、上端部がスライ
ド軸部材102Aの中間部分に設けられた係止部102
Cによって係止されるとともに、下端部が接触子101
を構成する可動アーム部101Bに連結され、スライド
軸部材102Aの下方側部分が挿入されるコイルスプリ
ング102Bとを有し、全体が、回動ピン106を支点
とする揺動が可能とされる。コイルスプリング102B
は、接触子101の可動アーム部101Aがその一端部
がストッパピン103に当接して位置規制される状態に
あるとき、その可動アーム部101Aに対して接触子1
01の可動アーム部101Bが成す角度を最大とし、接
触子101を図13及び図14において実線により示さ
れる状態に維持する。
【0085】上述の如くの物品把持部75を備えた搬送
作業ロボット4が、複数の制御部15のうちのロボット
制御用のものによる動作制御のもとに作業を行うにあた
っては、先ず、基体51の図2に示される基準位置Xか
らの一対のレール10に沿う移動により、4個の大型物
品搬入部6及び6個の小型物品搬入部7のいずれかに近
接する。例えば、4個の大型物品搬入部6のいずれかに
近接したときには、近接した大型物品搬入部6の物品把
持位置16に置かれたパレット17に仕切板17Aが利
用されて段載された複数の車載バッテリVBの夫々を、
順次把持して物品移送装置2のパレット移送部2A上に
設定された物品移載位置9へと搬送し、物品移載位置9
に位置規制されたパレット33に載置する動作,“空”
の状態とされた仕切板17Aを把持してパレット搬出部
8に搬送する動作、及び、“空”の状態とされたパレッ
ト17を把持してパレット搬出部8に搬送する動作を、
予め設定された手順に従って行う。また、例えば、6個
の小型物品搬入部7のいずれかに近接したときには、近
接した小型物品搬入部7の物品把持位置16に置かれて
いる車載バッテリVBを、把持して物品移送装置2のパ
レット移送部2A上に設定された物品移載位置9へと搬
送し、物品移載位置9に位置規制されたパレット33に
載置する動作を、予め設定された手順に従って行う。
【0086】搬送作業ロボット4は、基準位置Xから4
個の大型物品搬入部6及び6個の小型物品搬入部7のい
ずれかに近接する一対のレール10に沿った移動を、基
準状態をとったもとで行う。斯かる搬送作業ロボット4
がとる基準状態にあっては、アーム部材52における第
2のアーム部52Aが最上方位置におかれ、また、物品
把持部75におけるエアシリンダ79のピストンロッド
79A及びエアシリンダ80のピストンロッド80Aの
夫々が若干突出する状態とされるとともに、物品当接部
82が図11及び図12において一点鎖線により示され
る上方位置におかれ、さらに、エアシリンダ92のピス
トンロッド92Aが進出した状態におかれる。
【0087】搬送作業ロボット4が4個の大型物品搬入
部6及び6個の小型物品搬入部7のいずれかに近接して
とる位置は、4個の大型物品搬入部6のいずれかに近接
したときには、近接した大型物品搬入部6の物品把持位
置16に置かれた複数の車載バッテリVBのうちの一つ
についての物品把持部75による把持がなされた際に、
また、6個の小型物品搬入部7のいずれかに近接したと
きには、近接した小型物品搬入部7の物品把持位置16
に置かれた車載バッテリVBについての物品把持部75
による把持がなされた際に、第1のアーム部52Aの回
動が所定の回動範囲内に規制されるもとで、物品把持部
75による把持がなされた車載バッテリVBを、最も効
率良く、迅速に、物品移送装置2のパレット移送部2A
上に設定された物品移載位置9へ搬送できることになる
搬送最適位置とされる。
【0088】搬送作業ロボット4は、例えば、4個の大
型物品搬入部6のいずれかに近接して搬送最適位置をと
ると、図15に示される如く、近接した大型物品搬入部
6に設定された物品把持位置16に置かれたパレット1
7に仕切板17Aが利用されて段載された複数の車載バ
ッテリVBのうちの、その複数の車載バッテリVBの配
置態様をあらわすものとされる、例えば、仕切板17A
上における前列右端の2個の車載バッテリVB及び後列
右端の2個の車載バッテリVBの上方に、第3のアーム
部52Cにより支持された旋回部54に取り付けられた
撮像部55におけるビデオカメラ72を位置させる。ま
た、それとともに、物品把持部75における物品当接部
81を複数の車載バッテリVBのうちの前列を形成する
ものの前方側空間に位置させるべく、第1のアーム部5
2A及び旋回部54が回動せしめられる。斯かる際、物
品把持部75における物品当接部82は、上方位置をと
るものとされていることにより、ビデオカメラ72と共
に複数の車載バッテリVBの上方に位置せしめられる。
【0089】そして、ビデオカメラ72による、仕切板
17A上における前列右端の2個の車載バッテリVB及
び後列右端の2個の車載バッテリVBの夫々の上面部に
ついての撮像が行われる。それにより、ビデオカメラ7
2から得られる、仕切板17A上における前列右端の2
個の車載バッテリVB及び後列右端の2個の車載バッテ
リVBの夫々の上面部の画像をあらわす撮像出力信号
が、複数の制御部15のうちのロボット制御用のものに
供給される。
【0090】ロボット制御用の制御部15にあっては、
ビデオカメラ72からの撮像出力信号に基づいて形成さ
れる映像信号に応じた画像処理を行って、仕切板17A
上における複数の車載バッテリVBの配置態様が、例え
ば、図6のA〜Eに示される配置態様のうちのいずれに
該当するものであるかを判別する。複数の車載バッテリ
VBの配置態様が判別されると、判別された配置態様に
関する把持順番は予め設定されているので、物品把持部
75による複数の車載バッテリVBの把持が、予め設定
された把持順番に従って行われるようにすべく、搬送作
業ロボット4の動作制御を行うための制御信号を形成し
て、それを搬送作業ロボット4に供給する。
【0091】それにより搬送作業ロボット4は、基体5
1の移動及び第1のアーム部52Aの回動を伴って、ビ
デオカメラ72を、仕切板17A上における複数の車載
バッテリVBのうちの把持すべきもの、即ち、把持すべ
き車載バッテリVBの上方に移動させる動作を行い、ビ
デオカメラ72に把持すべき車載バッテリVBの上面部
についての撮像を行わせる。それにより、ビデオカメラ
72から得られる、仕切板17A上における把持すべき
車載バッテリVBの上面部の画像をあらわす撮像出力信
号が、複数の制御部15のうちのロボット制御用のもの
に供給される。
【0092】ロボット制御用の制御部15にあっては、
ビデオカメラ72からの撮像出力信号に基づいて形成さ
れる映像信号に応じた画像処理を行って、仕切板17A
上における把持すべき車載バッテリVBの中心位置と向
きとが正確に検出される。そして、検出された把持すべ
き車載バッテリVBの中心位置と向きとに応じて、物品
把持部75による把持すべき車載バッテリVBについて
の把持が適正に行われるようにすべく、搬送作業ロボッ
ト4の動作制御を行うための把持動作制御信号を形成し
て、それを搬送作業ロボット4に供給する。それによ
り、搬送作業ロボット4は、ロボット制御用の制御部1
5からの把持動作制御信号に応じて、物品把持部75
に、仕切板17A上における把持すべき車載バッテリV
Bを把持する動作を行わせる。
【0093】斯かる際において、搬送作業ロボット4
は、先ず、基体51の移動及び第1のアーム部52Aの
回動を行って、物品把持部75を、ビデオカメラ72か
らの撮像出力信号に基づいて検出された仕切板17A上
における把持すべき車載バッテリVBの位置に対応する
位置へと移動させる。続いて、第3のアーム部52Cに
支持された旋回部54を回動させて、物品把持部75
に、ビデオカメラ72からの撮像出力信号に基づいて検
出された仕切板17A上における把持すべき車載バッテ
リVBの向きに応じた向きをとらせる。斯かる物品把持
部75の向きは、図16に示される如く、エアシリンダ
79及び80が把持すべき車載バッテリVBにおける一
対の長辺対向側面部の夫々に略直交する方向に伸びて、
物品当接部81が、把持すべき車載バッテリVBにおけ
る一対の長辺対向側面部のうちの接続端子26に近い方
のものである側面部VBaに対向するとともに、上方位
置をとる物品当接部82が、把持すべき車載バッテリV
Bにおける一対の長辺対向側面部のうちの接続端子26
から遠い方のものである側面部VBbの上方に位置する
ことになるものとされる。
【0094】物品把持部75が把持すべき車載バッテリ
VBの向きに応じた向きをとる状態が得られると、把持
動作ユニット77を支持する支持板部76を下降させる
べく、第2のアーム部52Bが下降する状態とされる。
そして、把持動作ユニット77に設けられたストッパ部
材98及び物品有無判別部99を構成する接触子101
に配された接触端部材101Cが、図13において実線
により示される如くに、把持すべき車載バッテリVBの
上面部に当接する状態が得られる。その際には、先ず、
弾性材料により形成された接触端部材101Cが把持す
べき車載バッテリVBの上面部に当接し、続いて、弾性
材料により形成されたストッパ部材98が把持すべき車
載バッテリVBの上面部に当接するようにされ、把持す
べき車載バッテリVBの上面部に対する保護が図られ
る。
【0095】物品有無判別部99における接触端部材1
01Cに続いてストッパ部材98が把持すべき車載バッ
テリVBの上面部に当接する状態が得られた後も、第2
のアーム部52Bの下降が継続される。それにより、図
13において一点鎖線により示される如くに、物品有無
判別部99において、接触端部材101Cが配された可
動アーム部101Bの一端が、接触端部材101Cが把
持すべき車載バッテリVBの上面部に当接していること
により押し上げられ、それに伴って可動アーム部101
Aの他端部が押し上げられて、可動アーム部101A
が、その中間部によってリミットスイッチ100におけ
る可動子100Aを、それを付勢している弾性力に抗し
てリミットスイッチ100の内部に向けて押圧し、リミ
ットスイッチ100にオン状態をとらせる。
【0096】このようにして、物品有無判別部99にお
けるリミットスイッチ100にオン状態をとらせる第2
のアーム部52Bの下降は、第2のアーム部52Bに伴
って下降する可動部材68に配された光遮蔽部材69
が、第1のアーム部52Aに配された光電スイッチ61
に関わって、光電スイッチ61おける発光・受光状態を
中断させ、それにより光電スイッチ61がオフ状態とさ
れると停止される。
【0097】物品有無判別部99が把持すべき車載バッ
テリVBの上面部に当接してから光電スイッチ61がオ
フ状態とされるまでにおける第2のアーム部52Bの下
降移動量は、大型物品搬入部6における物品把持位置1
6に搬送されるパレット17に段載される複数の車載バ
ッテリVBの夫々の間の高さの相違、あるいは、物品把
持位置16に順次搬送される複数のパレット17の夫々
の間の高さの相違に起因して生じる、パレット17上の
車載バッテリVBの高さ位置の差を吸収して、把持すべ
き車載バッテリVBの上面部に物品有無判別部99にお
ける接触子101を確実に当接させるものとされる。そ
して、物品有無判別部99におけるリミットスイッチ1
00がオン状態とされること、及び、光電スイッチ61
がオフ状態とされることにより、物品有無判別部99に
おける接触子101が把持すべき車載バッテリVBの上
面部に確実に当接した状態にあることが確認される。
【0098】光電スイッチ61がオフ状態とされると、
第2のアーム部52Bが、ストッパ部材98は把持すべ
き車載バッテリVBの上面部から離隔せしめられるが、
物品有無判別部99における接触子101の把持すべき
車載バッテリVBの上面部に対する当接が、リミットス
イッチ100をオン状態に維持するようにして継続され
る範囲内で上昇せしめられる。その後、第2のアーム部
52Bの上昇が、物品有無判別部99におけるリミット
スイッチ100がオン状態に維持される範囲内で停止さ
れ、物品把持部75における物品当接部81に固着され
た当接パッド81Aが、把持すべき車載バッテリVBの
側面部VBaにおける上方突出部より若干下方となる部
分に、所定の離隔距離をおいて対向する状態におかれ
る。
【0099】続いて、エアシリンダ92が、そのピスト
ンロッド92Aに、吸着パッド95を把持すべき車載バ
ッテリVBの側面部VBaに近接させる引込状態をとら
せる作動状態におかれ、続いて、エアシリンダ79が、
そのピストンロッド79Aに引込状態をとらせる作動状
態におかれる。エアシリンダ92の作動及びそれに続く
エアシリンダ79の作動により、図17において一点鎖
線により示される如くに、吸着パッド95が把持すべき
車載バッテリVBの側面部VBaに当接すると、吸着パ
ッド95に近接して配された物品検出スイッチ96にお
ける接触子96Aも把持すべき車載バッテリVBの側面
部VBaに当接し、それにより、物品検出スイッチ96
がオン状態とされる。物品検出スイッチ96がオン状態
とされると、把持すべき車載バッテリVBの側面部VB
aに当接した吸着パッド95が、把持すべき車載バッテ
リVBの側面部VBaに吸着する状態をとるものとさ
れ、エアシリンダ79のピストンロッド79Aに引込み
状態をとらせる作動が停止される。
【0100】続いて、把持すべき車載バッテリVBに吸
着した吸着パッド95を、把持すべき車載バッテリVB
における側面部VBbから側面部VBaに向かう方向
に、物品当接部82の当接パッド82Aを含む厚み寸法
に相当する距離より若干大とされる所定の距離、例え
ば、約50mmだけ、移動させるべく、必要に応じて基体
51が一対のレール10に沿って移動せしめられるとと
もに、第1のアーム部52Aが回転せしめられる。それ
により、吸着パッド95を含む物品把持部75の全体
が、吸着パッド95が吸着した把持すべき車載バッテリ
VBを伴って移動せしめられ、吸着パッド95が吸着し
た把持すべき車載バッテリVBは、図17において一点
鎖線により示される状態から実線により示される状態へ
と移動せしめられる。
【0101】その結果、把持すべき車載バッテリVBに
対して、その側面部VBbとの間に極めて小なる間隔を
置いて隣接する他の車載バッテリVBが配されていて
も、図17において実線により示される如くに、吸着パ
ッド95が吸着した把持すべき車載バッテリVBが、そ
の側面部VBbと隣接した車載バッテリVBとの間の間
隔が、例えば、約50mmとされる位置まで移動せしめら
れることになる。そして、斯かるもとで、モータ87を
含む回動機構が、上方位置をとる物品当接部82に下方
位置をとらせる作動状態とされる。
【0102】モータ87を含む回動機構の作動による物
品当接部82の上方位置から下方位置への移行は、把持
すべき車載バッテリVBに吸着する吸着パッド95が利
用されて、把持すべき車載バッテリVBの側面部VBa
と隣接する車載バッテリVBとの間に、例えば、約50
mmとする間隔が形成されていることにより、物品当接部
82が、把持すべき車載バッテリVBの側面部VBbと
隣接する車載バッテリVBとの間に支障なく容易に入り
込むようにして円滑に行われる。そして、図18に示さ
れる如くに、下方位置をとる物品当接部82に設けられ
た当接パッド82Aが、把持すべき車載バッテリVBの
側面部VBbにおける上方突出部より若干下方となる部
分に所定の離隔距離をおいて対向するものとなる。
【0103】このようにして、物品当接部82が下方位
置におかれると、エアシリンダ92のピストンロッド9
2Aが進出状態に移行され、それにより、吸着パッド9
5が把持すべき車載バッテリVBに吸着した状態から解
除されて、把持すべき車載バッテリVBから離隔せしめ
られる。また、それに伴って、物品検出スイッチ96
が、その接触子96Aが把持すべき車載バッテリVBに
接触しない状態とされて、オン状態からオフ状態に切り
換えられる。
【0104】物品検出スイッチ96がオフ状態とされる
と、図19に示される如くに、エアシリンダ79のピス
トンロッド79Aが引込状態をとるものとされて、物品
当接部81に固着された当接パッド81Aが把持すべき
車載バッテリVBの側面部VBaに当接する状態とされ
るとともに、エアシリンダ80のピストンロッド80A
も引込状態をとるものとされて、物品当接部82に固着
された当接パッド82Aが把持すべき車載バッテリVB
の側面部VBbに当接する状態とされる。それにより、
把持すべき車載バッテリVBが物品当接部81と物品当
接部82とによって把持されることになる。
【0105】このようにして、仕切板17A上に列を成
して載置された複数の車載バッテリVBのうちの把持す
べき車載バッテリVBとされたものを、物品把持部75
における物品当接部81と物品当接部82とにより把持
した搬送作業ロボット4にあっては、第2のアーム部5
2Bが最上方位置におかれたもとで、基体51の一対の
レール10に対する位置調整、及び、第1のアーム部5
2Aの物品移送装置2に対する位置調整が、物品当接部
81と物品当接部82とにより把持された車載バッテリ
VBを、大型物品搬入部6における物品把持位置16か
ら物品移送装置2のパレット移送部2A上に設定された
物品移載位置9に向けて搬送すべく行われる。それによ
り、物品当接部81と物品当接部82とにより把持され
た車載バッテリVBが、物品移送装置2のパレット移送
部2A上の物品移載位置9においてストッパ機構38に
より位置規制されたパレット33の上方に位置せしめら
れる。
【0106】図8に示される如く、物品移送装置2のパ
レット移送部2Aにおける物品移載位置9が設定された
部分には、図4に示される2個の発光素子19P及び2
個の光電スイッチング素子19Sと同様のものとされ
る、2個の発光素子107P(図には1個しか現れてい
ない)と2個の光電スイッチング素子107S(図には
1個しか現れていない)とが配されている。そして、こ
れらの発光素子107P及び光電スイッチング素子10
7Sにより、物品移載位置9において位置規制されたパ
レット33に対する車載バッテリVBの載置状態が検知
される。
【0107】搬送作業ロボット4が、その物品把持部7
5における物品当接部81と物品当接部82とにより把
持した車載バッテリVBを、物品移送装置2のパレット
移送部2A上の物品移載位置9において位置規制された
パレット33に移載するにあたり、発光素子107P及
び光電スイッチング素子107Sによって、パレット3
3が“空”の状態であることが検知されたときには、物
品当接部81と物品当接部82とにより把持した車載バ
ッテリVBを、先ず、例えば、パレット33における左
側部分に載置する動作を行う。また、発光素子107P
及び光電スイッチング素子107Sによって、パレット
33における左側部分に既に車載バッテリVBが載置さ
れていることが検知されたときには、パレット33の右
側部分に載置する動作を行う。
【0108】一方、発光素子107P及び光電スイッチ
ング素子107Sによって、パレット33に既に2個の
車載バッテリVBが載置されていることが検知されたと
きには、その2個の車載バッテリVBが載置されたパレ
ット33が、ストッパ機構38による位置規制から解放
されて、物品移送装置2のパレット移送部2A上を物品
移載位置9から移載待機部分へと移動する。また、それ
に伴い、“空”の状態とされたパレット33が、パレッ
ト移送部2Aにおける載置待機部分から物品移載位置9
に移動して、ストッパ機構38により位置規制される。
そして、搬送作業ロボット4は、発光素子107P及び
光電スイッチング素子107Sによって、新たに物品移
載位置9おいて位置規制されたパレット33が“空”の
状態であることが検知されるまで、物品当接部81と物
品当接部82とにより車載バッテリVBを把持した状態
のまま待機する。
【0109】このような、搬送作業ロボット4による、
物品当接部81と物品当接部82とにより把持された車
載バッテリVBの、物品移載位置9において位置規制さ
れたパレット33への移載に際しては、先ず、最上方位
置をとる第2のアーム部52Aが、物品当接部81と物
品当接部82とにより把持された車載バッテリVBがパ
レット33に載置された状態が得られるまで下降せしめ
られる。車載バッテリVBがパレット33に載置される
と、エアシリンダ79のピストンロッド79A及びエア
シリンダ80のピストンロッド80Aの夫々が、物品当
接部81及び82を相互離隔させることになる、進出状
態をとるものとされる。それにより、物品当接部81に
固着された当接パッド81A及び物品当接部82に固着
された当接パッド82Aが車載バッテリVBから離隔せ
しめられ、物品移載位置9において位置規制されたパレ
ット33に対する車載バッテリVBの移載が完了する。
【0110】続いて、物品当接部82が、モータ87を
含む回動機構の作動により、下方位置から上方位置に移
行せしめられるとともに、第2のアーム部52Aが最上
方位置に向けて上昇せしめられ、物品有無判別部99に
おける接触子101が車載バッテリVBの上面部から離
隔して、リミットスイッチ100がオン状態からオフ状
態に切り換えられ、搬送作業ロボット4が基準状態に復
帰せしめられる。そして、物品有無判別部99における
リミットスイッチ100の状態に基づいて、物品当接部
81及び82が車載バッテリVBを確実に把持した状態
にあるか否かの判別が、搬送作業ロボット4が物品把持
部75により車載バッテリVBを把持して物品移載位置
9において位置規制されたパレット33に移載する動作
を行う期間中、継続して行われることになる。
【0111】このようにして、搬送作業ロボット4によ
る、物品移載位置9において位置規制されたパレット3
3に対する車載バッテリVBの移載が完了したとき、発
光素子107P及び光電スイッチング素子107Sによ
って、パレット33に載置されている車載バッテリVB
が1個であることが検知されたときには、基準状態に復
帰した搬送作業ロボット4により、既にパレット33に
移載された車載バッテリVBの次の把持順番を有する車
載バッテリVBを把持すべく、上述の如くの動作が再度
行われ、搬送作業ロボット4によって、物品移載位置9
において位置規制されたパレット33に2個目の車載バ
ッテリVBが、1個目の車載バッテリVBと同じ向きを
もって移載される。
【0112】また、発光素子107P及び光電スイッチ
ング素子107Sによって、物品移載位置9において位
置規制されたパレット33に載置されている車載バッテ
リVBが2個であることが検知されたときには、基準状
態に復帰した搬送作業ロボット4は、その基体51が基
準位置Xに戻されるべく一対のレール10に沿って移動
せしめられ、物品移送装置2のパレット移送部2Aに設
けられたストッパ機構37による、2個の車載バッテリ
VBが載置されたパレット33に対する位置規制が解除
されるまで、基準位置Xにおいて待機状態をとる。
【0113】上述の如くにして、搬送作業ロボット4に
より、大型物品搬入部6における物品把持位置16に置
かれたパレット17上の仕切板17Aが、それに載置さ
れていた複数の車載バッテリVBの全ての搬出が完了し
て“空”の状態にされたとき、もしくは、物品把持位置
16に置かれたパレット17が、それに載置された仕切
板17A及び複数の車載バッテリVBの全ての搬出が完
了して“空”の状態にされたき、“空”の状態にされた
仕切板17Aもしくはパレット17についての物品把持
位置16からの搬出が、搬送作業ロボット4により行わ
れる。
【0114】斯かる際には、物品把持位置16における
仕切板17Aもしくはパレット17が“空”の状態にさ
れたことが、物品把持位置16に配された2個の発光素
子19P及び2個の光電スイッチング素子19Sにより
検知され、“空”の状態とされたパレット17に対する
一対の可動ストッパ部材21による位置規制が解除され
る。そして、“空”の状態とされた仕切板17Aもしく
はパレット17の搬送作業ロボット4による物品把持位
置16からの搬出も、物品把持部75が利用されて行わ
れる。
【0115】“空”の状態とされた仕切板17Aもしく
はパレット17が搬送作業ロボット4に備えられた物品
把持部75が利用されて、物品把持位置16から搬出さ
れるにあたっては、搬送作業ロボット4が、吸着パッド
95の動作を除き、上述された物品把持部75における
物品当接部81と物品当接部82とによって車載バッテ
リVBを把持し、物品当接部81及び82により把持さ
れた車載バッテリVBを搬送する場合と同様な動作を行
って、物品把持部75における物品当接部81と物品当
接部82とにより“空”の状態とされた仕切板17Aも
しくはパレット17を把持し、物品当接部81及び82
によって把持された“空”の状態とされた仕切板17A
もしくはパレット17を搬送する。
【0116】斯かる際、図20に“空”の状態とされた
パレット17が物品当接部81と物品当接部82とによ
って把持された状態が示されている如くに、物品当接部
81に固着された当接パッド81Aが、“空”の状態と
されたパレット17における前端縁部17Fもしくは
“空”の状態とされた仕切板17Aにおける前端縁部に
当接せしめられるとともに、物品当接部82に固着され
た当接パッド82Aが、“空”の状態とされたパレット
17における後端縁部17Bもしくは“空”の状態とさ
れた仕切板17Aにおける後端縁部に当接せしめられ
て、物品当接部81と物品当接部82とによる“空”の
状態とされたパレット17もしくは“空”の状態とされ
た仕切板17Aの把持が行われる。
【0117】このとき、パレット17における前端縁部
17Fから後端縁部17Fまでの距離もしくは仕切板1
7Aにおける前端縁部から後端縁部までの距離が、車載
バッテリVBにおける側面部VBaから側面部VBbま
での距離より大であるので、物品当接部81が取り付け
られたピストンロッド79Aを有するエアシリンダ79
及び物品当接部82が取り付けられたピストンロッド8
0Aを有するエアシリンダ80においては、ピストンロ
ッド79Aの突出長及びピストンロッド80Aの突出長
が比較的大とされる。
【0118】そして、物品当接部81と物品当接部82
とによって把持された“空”の状態とされた仕切板17
Aもしくは“空”の状態とされたパレット17は、搬送
作業ロボット4における基体51,第1のアーム部52
Aの移動、さらには、第2のアーム部52Bの移動によ
り、物品把持位置16からパレット搬入位置8Aへと搬
送された後パレット搬入位置8Aに載置されて、パレッ
ト搬入位置8Aへの移載がなされる。そして、パレット
搬入位置8Aに移載された“空”の状態とされた仕切板
17Aもしくはパレット17は、パレット搬送部8にお
いてパレット搬出位置8Bに向けて搬送されて、パレッ
ト搬出位置8Bから図示が省略された手段により搬出さ
れる。
【0119】搬送作業ロボット4は、“空”の状態とさ
れた仕切板17Aもしくはパレット17のパレット搬入
位置8Aへの移載が完了すると、基準状態に復帰せしめ
られるとともに基準位置Xに戻される。
【0120】また、搬送作業ロボット4は、例えば、6
個の小型物品搬入部7のいずれかに近接して搬送最適位
置をとると、基体51の移動及び第1のアーム部52A
の回動を伴って、ビデオカメラ72を、近接した小型物
品搬入部7における物品把持位置16に置かれた車載バ
ッテリVB、即ち、把持すべき車載バッテリVBの上方
に移動させる動作を行い、ビデオカメラ72に把持すべ
き車載バッテリVBの上面部についての撮像を行わせ
る。それにより、ビデオカメラ72から得られる、把持
すべき車載バッテリVBの上面部の画像をあらわす撮像
出力信号が、複数の制御部15のうちのロボット制御用
のものに供給される。
【0121】ロボット制御用の制御部15にあっては、
ビデオカメラ72からの撮像出力信号に基づいて形成さ
れる映像信号に応じた画像処理を行って、小型物品搬入
部7における物品把持位置16に置かれた把持すべき車
載バッテリVBの中心位置と向きとが正確に検出され
る。そして、検出された把持すべき車載バッテリVBの
中心位置と向きとに応じて、物品把持部75による把持
すべき車載バッテリVBについての把持が適正に行われ
るようにすべく、搬送作業ロボット4の動作制御を行う
ための把持動作制御信号を形成して、それを搬送作業ロ
ボット4に供給する。それにより、搬送作業ロボット4
は、ロボット制御用の制御部15からの把持動作制御信
号に応じて、物品把持部75に、小型物品搬入部7にお
ける物品把持位置16に置かれた把持すべき車載バッテ
リVBを把持する動作を行わせる。
【0122】斯かる際において、搬送作業ロボット4
は、先ず、基体51の移動及び第1のアーム部52Aの
回動を行って、物品把持部75を、ビデオカメラ72か
らの撮像出力信号に基づいて検出された、小型物品搬入
部7における物品把持位置16に置かれた把持すべき車
載バッテリVBの位置に対応する位置へと移動させる。
続いて、第3のアーム部52Cに支持された旋回部54
を回動させて、物品把持部75に、ビデオカメラ72か
らの撮像出力信号に基づいて検出された、小型物品搬入
部7における物品把持位置16に置かれた把持すべき車
載バッテリVBの向きに応じた向きをとらせる。斯かる
物品把持部75の向きは、エアシリンダ79及び80が
把持すべき車載バッテリVBにおける一対の長辺対向側
面部の夫々に略直交する方向に伸びて、物品当接部81
が、把持すべき車載バッテリVBにおける一対の長辺対
向側面部のうちの接続端子26に近い方のものである側
面部VBaに対向するとともに、上方位置をとる物品当
接部82が、把持すべき車載バッテリVBにおける一対
の長辺対向側面部のうちの接続端子26から遠い方のも
のである側面部VBbの上方に位置することになるもの
とされる。
【0123】物品把持部75が把持すべき車載バッテリ
VBの向きに応じた向きをとる状態が得られると、把持
動作ユニット77を支持する支持板部76を下降させる
べく、第2のアーム部52Bが下降する状態とされる。
そして、把持動作ユニット77に設けられたストッパ部
材98及び物品有無判別部99を構成する接触子101
に配された接触端部材101Cが、把持すべき車載バッ
テリVBの上面部に当接する状態が得られる。その後、
さらに、第2のアーム部52Bの下降が継続され、それ
により、物品有無判別部99において、接触端部材10
1Cが配された可動アーム部101Bの一端が、接触端
部材101Cが把持すべき車載バッテリVBの上面部に
当接していることにより押し上げられ、それに伴って可
動アーム部101Aの他端部が押し上げられて、可動ア
ーム部101Aが、その中間部によってリミットスイッ
チ100における可動子100Aを、それを付勢してい
る弾性力に抗してリミットスイッチ100の内部に向け
て押圧し、リミットスイッチ100にオン状態をとらせ
る。
【0124】物品有無判別部99におけるリミットスイ
ッチ100にオン状態をとらせる第2のアーム部52B
の下降は、第2のアーム部52Bに伴って下降する可動
部材68に配された光遮蔽部材69が、第1のアーム部
52Aに配された光電スイッチ61に関わって、光電ス
イッチ61おける発光・受光状態を中断させ、それによ
り光電スイッチ61がオフ状態とされると停止される。
このようにして、物品有無判別部99におけるリミット
スイッチ100がオン状態とされること、及び、光電ス
イッチ61がオフ状態とされることにより、物品有無判
別部99における接触子101が把持すべき車載バッテ
リVBの上面部に確実に当接した状態にあることが確認
される。
【0125】光電スイッチ61がオフ状態とされると、
第2のアーム部52Bが、ストッパ部材98は把持すべ
き車載バッテリVBの上面部から離隔せしめられるが、
物品有無判別部99における接触子101の把持すべき
車載バッテリVBの上面部に対する当接が、リミットス
イッチ100をオン状態に維持するようにして継続され
る範囲内で上昇せしめられる。その後、第2のアーム部
52Bの上昇が、物品有無判別部99におけるリミット
スイッチ100がオン状態に維持される範囲内で停止さ
れ、物品把持部75における物品当接部81に固着され
た当接パッド81Aが、把持すべき車載バッテリVBの
側面部VBaにおける上方突出部より若干下方となる部
分に、所定の離隔距離をおいて対向する状態におかれ
る。
【0126】続いて、モータ87を含む回動機構が、上
方位置をとる物品当接部82に下方位置をとらせる作動
状態とされる。それにより、下方位置をとるものとされ
た物品当接部82に設けられた当接パッド82Aが、把
持すべき車載バッテリVBの側面部VBbにおける上方
突出部より若干下方となる部分に所定の離隔距離をおい
て対向するものとなる。
【0127】このようにして、物品当接部82が下方位
置におかれると、エアシリンダ79のピストンロッド7
9Aが引込状態をとるものとされて、物品当接部81に
固着された当接パッド81Aが把持すべき車載バッテリ
VBの側面部VBaに当接する状態とされるとともに、
エアシリンダ80のピストンロッド80Aも引込状態を
とるものとされて、物品当接部82に固着された当接パ
ッド82Aが把持すべき車載バッテリVBの側面部VB
bに当接する状態とされる。それにより、把持すべき車
載バッテリVBが物品当接部81と物品当接部82とに
よって把持されることになる。
【0128】このようにして、小型物品搬入部7におけ
る物品把持位置16に置かれた把持すべき車載バッテリ
VBを、物品把持部75における物品当接部81と物品
当接部82とにより把持した搬送作業ロボット4は、大
型物品搬入部6における物品把持位置16に置かれたパ
レット17もしくは仕切板17A上の車載バッテリVB
を物品把持部75における物品当接部81と物品当接部
82とにより把持した場合と同様にして、物品当接部8
1と物品当接部82とにより把持された車載バッテリV
Bを、小型物品搬入部7における物品把持位置16から
物品移送装置2のパレット移送部2A上に設定された物
品移載位置9に向けて搬送し、物品移載位置9において
位置規制されたパレット33に載置する。それにより、
小型物品搬入部7における物品把持位置16に置かれた
車載バッテリVBが、大型物品搬入部6における物品把
持位置16に置かれたパレット17もしくは仕切板17
Aに載置された複数の車載バッテリVBと同様に、物品
移送装置2のパレット移送部2A上に設定された物品移
載位置9において位置規制されたパレット33に移載さ
れる。
【0129】上述の如くにして、大型物品搬入部6の物
品把持位置16に置かれたパレット17もしくは仕切板
17Aに載置された複数の車載バッテリVBの夫々の把
持,大型物品搬入部6の物品把持位置16において
“空”の状態とされた仕切板17Aもしくはパレット1
7の把持、及び、小型物品搬入部7の物品把持位置16
に置かれた車載バッテリVBの把持を行う搬送作業ロボ
ット4が、その全体が一対のレール10に吊り下げ支持
されるもとで、レール10に沿って移動する基体1と、
回転可能とされた第1のアーム部52A,昇降可能とさ
れた第2のアーム部52B,第2のアーム部52Bに固
定された第3のアーム部52C、及び、第3のアーム部
52Cに支持された旋回部54を備えたアーム部材52
とを含む比較的簡単な構成をもって、物品把持部75を
上下方向,前後方向及び左右方向のいずれにも移動させ
ることが可能なものとされる。しかも、第2のアーム部
52Bの昇降が、第1のアーム部52Aの長さに規制さ
れる範囲で行われることにより、特に上下方向に必要と
されるスペースが抑制され、全体の小型化が効果的に図
られることになる。
【0130】さらに、搬送作業ロボット4が、複数の制
御部15のうちのロボット制御用のものによる制御のも
とに、車両の生産プログラムに基づいて、4個の大型物
品搬入部6もしくは6個の小型物品搬入部7からの車載
バッテリVBのパレット33に対する移載を行うものと
されるので、物品運揚装置3により第1の階1Fに設置
された下方設備から第2の階2Fに設置された上方設備
に向けて順次搬送される複数のパレット33の夫々は、
車両の生産プログラムに従った順序をもって2個の車載
バッテリVBを上方設備に搬送するものとされることに
なる。
【0131】なお、上述の例においては、搬送作業ロボ
ット4が、大型物品搬入部6の物品把持位置16に置か
れたパレット17に段載された複数の車載バッテリVB
のうちの把持すべきものを把持するにあたり、その把持
すべき車載バッテリVBに隣接する他の車載バッテリV
Bの有無に関わらず、吸着パッド95を把持すべき車載
バッテリVBの側面部VBaに吸着させた状態をもっ
て、把持すべき車載バッテリVBを移動させ、その後、
物品当接部82を上方位置から下方位置へと移動させて
いるが、本発明に係る物品搬送装置にあっては、大型物
品搬入部6の物品把持位置16に置かれたパレット17
上において、把持すべき車載バッテリVBがそれに隣接
する他の車載バッテリVBが存在しない状況にあるとき
には、吸着パッド95を把持すべき車載バッテリVBの
側面部VBaに吸着させた状態をもって把持すべき車載
バッテリVBを移動させる動作を行うことなく、物品当
接部82を上方位置から下方位置に移動させるようにさ
れてもよい。
【0132】図21及び図22は、搬送作業ロボット4
が備える物品把持部75の他の例を示す。図21及び図
22に示される物品把持部75’は、図11及び図12
に示される物品把持部75が、それに用いられているモ
ータ87を含む回動機構に代えて、昇降機構を用いるも
のとされた場合に相当する。そして、図21及び図22
においては、図11及び図12に示される各部及び各部
材に対応する部分及び部材が、図11及び図12と共通
の符号が付されて示されており、それらについての重複
説明は省略される。
【0133】図21及び図22に示される物品把持部7
5’にあっては、把持動作ユニット77において、エア
シリンダ79に対して平行な状態をもって水平方向に配
されたエアシリンダ80’が備えられている。エアシリ
ンダ80’は、支持板部76に一対の支持軸76Aと支
持軸76B’とを介して連結された板状部材109に対
して昇降可能とされた可動部材111に取り付けられて
いて、可動部材111に対して固定されている。
【0134】可動部材111の一端から外方に突出する
エアシリンダ80’のピストンロッド80A’は、図1
1及び図12に示されるエアシリンダ80のピストンロ
ッド80Aと同様に、その先端部に物品当接部82が取
り付けられている。エアシリンダ79におけるピストン
ロッド79Aの水平面内における突出方向とエアシリン
ダ80’におけるピストンロッド80A’の水平面内に
おける突出方向とは、互いに逆向きとされている。
【0135】エアシリンダ80’が取り付けられた可動
部材111は、板状部材109を貫通する支持軸76
B’の下端部が取り付けられているとともに、板状部材
109に取り付けられた昇降用エアシリンダ110のピ
ストンロッド110Aの下端部が取り付けられていて、
上下方向に伸びる一対のガイド軸112に沿う移動が可
能とされている。従って、可動部材111及びそれに取
り付けられたエアシリンダ80’は、昇降用エアシリン
ダ110のピストンロッド110Aの下方への進出及び
上方への後退に伴って昇降する。このような昇降用エア
シリンダ110及びエアシリンダ80’が取り付けられ
た可動部材111を含む部分により、昇降機構が構成さ
れている。
【0136】物品当接部82は、昇降機構を構成する昇
降用エアシリンダ110の作動に伴うエアシリンダ8
0’の昇降により、図21において実線により示される
とともに図22において一線鎖線により示される如くの
下方位置と図21において一点鎖線により示されるとと
もに図22において実線により示される如くの上方位置
とを選択的にとり、下方位置をとるとき、エアシリンダ
79のピストンロッド79Aの先端部に取り付けられた
物品当接部81に対向する。
【0137】このような昇降用エアシリンダ110を含
んで構成される昇降機構を備えた物品把持部75’にお
ける他の構成は、図11及び図12に示されるモータ8
7を含んで構成される回動機構を備えた物品把持部75
と同様とされ、物品当接部81及び82により車載バッ
テリを把持するに際し、物品当接部82は、上方位置を
とるもとではその車載バッテリの上方に位置せしめられ
る。この物品把持部75’における物品当接部81と物
品当接部82とによる、大型物品搬入部6の物品把持位
置16に置かれたパレット17もしくは仕切板17Aに
載置された複数の車載バッテリVBの夫々の把持,大型
物品搬入部6の物品把持位置16において“空”の状態
とされた仕切板17Aもしくはパレット17の把持、及
び、小型物品搬入部7の物品把持位置16に置かれた車
載バッテリVBの把持は、前述の物品把持部75におけ
る物品当接部81と物品当接部82とによる把持の場合
と同様に行われる。
【0138】図23及び図24は、車両の組立ラインが
配された第2の階2Fに設置された上方設備を示す。図
23及び図24に示される上方設備にあっては、車両の
組立ラインを構成するスラットコンベア130と、その
スラットコンベア130により予め設定された車両の生
産プログラムに従って搬送される組立中の車両に、車載
バッテリVBを搭載するための作業を行う搭載作業ロボ
ット1とが設けられている。
【0139】スラットコンベア130は、それに設定さ
れた車両停止位置に、組立中の複数の車両を予め設定さ
れた順番をもって順次搬入するとともに、車両停止位置
における作業が終了した組立中の車両を車両停止位置か
ら搬出する。搭載作業ロボット1は、スラットコンベア
130に設定された車両停止位置の上方において、スラ
ットコンベア130の幅方向に沿って伸びる梁部材13
1により支持され、車両停止位置に対して移動可能とさ
れている。
【0140】梁部材131には、夫々が上下方向に伸
び、各々の下端部がスラットコンベア130に設定され
た車両停止位置に到達した組立中の車両の左方及び右方
に位置するものとされる、一対の柱状支持部材132L
及び132Rが取り付けられている。さらに、梁部材1
31の下方には、スラットコンベア130に沿って伸び
る一対の桁部材133L及び133Rが、スラットコン
ベア130を挟んで相互対向して配されている。桁部材
133Lは、柱状支持部材132Lの先端部に連結され
て梁部材131により支持され、また、桁部材133R
は、柱状支持部材132Rの先端部に連結されて梁部材
131により支持されている。そして、一対の桁部材1
33L及び133Rには、梁部材131に沿う方向に伸
びる支持部材134の両端部が夫々取り付けられるとと
もに、梁部材131と同方向に伸び、スラットコンベア
130に設定された車両停車位置に到達する組立中の車
両に対して支持部材134より前方側に位置するガイド
部材135の両端部が夫々取り付けられている。
【0141】搭載作業ロボット1は、その全体が支持部
材134を介して梁部材131により吊り下げ支持され
ている。そして、搭載作業ロボット1は、支持部材13
4に対して移動可能に配された可動部151,ガイド部
材135及び可動部151に両端部が夫々取り付けられ
てスラットコンベア130に沿う方向に伸びる一対の可
動ガイド部材152,一対の可動ガイド部材152に対
して移動可能に配された可動部153,可動部153に
より支持され、上下方向に伸びる昇降用エアシリンダ1
54,昇降用エアシリンダ154のピストンロッド15
4Aの先端部に取り付けられた回動部155、及び、回
動部155に取り付けられた回動アーム156を有し、
支持部材134における可動部151が配された側とは
反対側の中間部分に取り付けられた車両当接機構16
0、及び、回動アーム156により支持された物品把持
部170を含んで構成されている。
【0142】可動部151は、図24において矢印AL
及びARにより示される如くの、支持部材134に沿う
方向の移動が可能とされており、矢印ALにより示され
る方向(AL方向)もしくは矢印ARにより示される方
向(AR方向)への移動により、可動ガイド部材15
2,可動部153及び昇降用エアシリンダ154をスラ
ットコンベア130の幅方向に沿って移動させる。可動
部153は、図23において矢印AF及びABにより示
される如くの、可動ガイド部材152に沿う方向の移動
が可能とされており、矢印AFにより示される方向(A
F方向)もしくは矢印ABにより示される方向(AB方
向)への移動により、昇降用エアシリンダ154をスラ
ットコンベア130が伸びる方向に沿って移動させる。
回動部155は、回動アーム156に、昇降用エアシリ
ンダ154のピストンロッド154を回転中心軸として
の旋回を行わせる。
【0143】昇降用エアシリンダ154のピストンロッ
ド154Aは、外部からの力を受けて所定量の進退動を
行い得るようにされている。また、回動アーム156
も、回動部155によって旋回せしめられるだけでな
く、外部からの力を受けて所定量の旋回動を行い得るよ
うにされている。
【0144】車両当接機構160は、支持部材134か
ら突出する突出部分134Aにより支持されて上下方向
に伸びる軸部材161,軸部材161に取り付けられて
上下方向に伸びる昇降用エアシリンダ162,上下方向
に伸び、昇降用エアシリンダ162のピストンロッド1
62Aの進出及び後退に伴い、軸部材161に沿って摺
動する可動ガイド部材163,昇降用エアシリンダ16
2のピストンロッド162A及び可動ガイド部材163
の夫々の下端部に取り付けられ、スラットコンベア13
0に沿って伸びるアーム部材164、及び、アーム部材
164の先端部に揺動可能に取り付けられた弾性材料に
よって形成された当接端部材165を含んで構成されて
いる。
【0145】当接端部材165は、昇降用エアシリンダ
162のピストンロッド162Aが進出状態をとるもと
で、スラットコンベア130に設定された車両停止位置
に組立中の車両が到達すると、その車両の左サイドピラ
ーに当接する。斯かる車両の左サイドピラーに対する当
接端部材165の当接は、当接端部材165が揺動可能
なものとされていることにより、車両の種類にかかわら
ず確実に行われる。
【0146】物品把持部170は、図25及び図26に
示される如く、回動アーム156の先端部分に挿入され
て相互に平行配置された4本の可動ロッド171,17
2,173及び174と、ピニオン175とを有してい
る。可動ロッド172及び173は、夫々、可動ロッド
171及び174より若干大なる径を有して、ピニオン
175を挟んで相互対向して配されている。
【0147】可動ロッド171〜174は、図27にも
示される如くに、可動ロッド172及び174の夫々の
先端部分が、回動アーム156における対向側面部の一
方から外部に突出して物品当接部176の取り付けがな
されているとともに、可動ロッド171及び173の夫
々の先端部分が、回動アーム156における対向側面部
の他方から外部に突出して物品当接部177の取付けが
なされている。物品当接部176及び177は、物品当
接部176の下方部分に固着された弾性材料で成る当接
パッド176Aと物品当接部177の下方部分に固着さ
れた弾性材料で成る当接パッド177Aとを向かい合わ
せて、相互対向するものとされている。
【0148】可動ロッド172におけるピニオン175
に対向する部分にはラック179Aが設けられており、
また、可動ロッド173におけるピニオン175に対向
する部分にはラック179Bが設けられている。これら
のラック179A及び179Bの夫々にはピニオン17
5が係合しており、ピニオン175は、図示が省略され
たモータの回動方向に応じた方向に回動せしめられて、
ラック179Aが設けられた可動ロッド172及びそれ
に物品当接部176を介して連結された可動ロッド17
4に、回動アーム156における対向側面部の一方から
の突出量を増大もしくは減少させる移動を行わせるとと
もに、ラック179Bが設けられた可動ロッド173及
びそれに物品当接部177を介して連結された可動ロッ
ド171に、回動アーム156における対向側面部の他
方からの突出量を増大もしくは低減させる移動を行わせ
る。
【0149】物品当接部176及び177は、可動ロッ
ド172及び174と可動ロッド171及び173と
が、ピニオン175の回動に伴って、夫々の回動アーム
156からの突出量を増大させる移動を行うことによ
り、図25において一線鎖線により示される如くに、相
互離隔距離が比較的大とされる状態におかれ、また、可
動ロッド172及び174と可動ロッド171及び17
3とが、ピニオン175の回動に伴って、夫々の回動ア
ーム156からの突出量を減少させる移動を行うことに
より、図25において実線により示される如くに、相互
離隔距離が比較的小とされる状態におかれる。
【0150】上述の如くの車両当接機構160及び物品
把持部170を備えた搭載作業ロボット1の近傍には、
物品運揚装置3における可動部3Bの上方部分及びそれ
に配された昇降基台3Aが上昇して来て到達する位置が
設定される。物品運揚装置3における可動部3Bの上方
部分及び昇降基台3Aの第1の階1Fから第2の階2F
への到達により、2個の車載バッテリVBが同じ向きを
もって載置されたパレット33が、第2の階2Fに設置
された上方設備に搬入され、それに設定された物品供給
位置に置かれる。斯かる上方設備に搬入されるパレット
33は、第1の階1Fに設置された下方設備における搬
送作業ロボット4により、4個の大型物品搬入部6及び
6個の小型物品搬入部7のうちのいずれかから搬出され
た2個の車載バッテリVBが同じ向きをもって載置され
た複数のパレット33のうちの、物品移送装置2から物
品運揚装置3における昇降基台3Aに移載されたもので
ある。
【0151】搭載作業ロボット1は、可動部3Bの上方
部分及び昇降基台3Aが上方設備に到達して可動部3B
及び昇降基台3Aの上昇が停止された後、昇降基台3A
上のパレット33に載置されている2個の車載バッテリ
VBを、把持順番が早いものから順次把持し、スラット
コンベア130に設定された車両停止位置に到達した組
立中の車両に向けて搬送する。昇降基台3A上のパレッ
ト33に載置された2個の車載バッテリVBについての
把持順番は、スラットコンベア130に設定された車両
停止位置に到達する組立中の車両の種類に対応するもの
とされる。斯かるもとで、スラットコンベア130に設
定された車両停止位置は、第2の階2Fに設置された上
方設備に設定される物品供給位置に置かれたパレット3
3に載置された車載バッテリVBの、組立中の車両への
搭載が行われる作業位置とされる。
【0152】昇降基台3Aによって2個の車載バッテリ
VBが同じ向きをもって載置されたパレット33が上方
設備に搬入されるにあたり、搭載作業ロボット1におい
ては、昇降用エアシリンダ154のピストンロッド15
4A及び昇降用エアシリンダ162のピストンロッド1
62Aの夫々が引込み状態をとるものとされる。また、
それとともに、昇降用エアシリンダ154が、回動アー
ム156により支持された物品把持部170を昇降基台
3A上のパレット33に載置された2個の車載バッテリ
VBのうちの把持順番が早いものに対向させる得ること
になる、図23において実線により示される如くの、第
1の基準位置におかれる。さらに、物品把持部170に
おける物品当接部176及び177が、相互離隔距離が
比較的大とされる状態におかれるもとで、回動部155
が、回動アーム156に、それにより支持された物品把
持部170がパレット33に載置された2個の車載バッ
テリVBの向きに対応した向きをとることになる、基準
回動位置をとらせる。
【0153】斯かるもとで、搭載作業ロボット1にあっ
ては、昇降用エアシリンダ154のピストンロッド15
4Aが、物品把持部170における物品当接部176及
び177を、把持順番が早い方とされる車載バッテリV
Bにおける長辺対向側面に夫々対向させることになる、
図23において一点鎖線により示されるとともに図24
において実線により示される如くの突出状態におかれ
る。また、物品把持部170におけるピニオン175
が、物品当接部176及び177を相互近接させるべく
回動せしめられ、それにより、図25,図26及び図2
7に示される如くに、物品当接部176及び177が、
各々に固着された当接パッド176A及び177Aを車
載バッテリVBにおける長辺対向側面に夫々当接させ
て、車載バッテリVBを把持する状態とされる。
【0154】物品当接部176及び177により車載バ
ッテリVBが把持されると、図23において実線により
示される如くに、昇降用エアシリンダ154のピストン
ロッド154Aが引込み状態をとるとともに、昇降用エ
アシリンダ162のピストンロッド162Aが突出状態
をとるものとされる。
【0155】このようにして、物品当接部176及び1
77が車載バッテリVBを把持し、昇降用エアシリンダ
154のピストンロッド154Aが引込み状態におか
れ、昇降用エアシリンダ162のピストンロッド162
Aが突出状態におかれた搭載作業ロボット1は、スラッ
トコンベア130に設定された車両停止位置、即ち、第
2の階2Fに設置された上方設備に設置された作業位置
において、ボンネットBNがエンジンルームERを開状
態となす位置におかれた組立中の車両VCが到達して停
止せしめられると、先ず、突出状態をとるピストンロッ
ド162Aにアーム部材164を介して連結された当接
端部材165を車両VCの左サイドピラーPLに当接さ
せ、その後、可動部151,可動部153及び回動部1
55の作動を開始させる。
【0156】可動部151は、スラットコンベア130
に設定された車両停止位置に停止した車両VCの種類に
対応した量をもって、昇降用エアシリンダ154をAR
方向に移動させる。それにより、昇降用エアシリンダ1
54が、図24において一点鎖線により示される如く
に、支持部材134に沿って移動し、車両VCに設けら
れたエンジンルームERに近接する。また、可動部15
3は、スラットコンベア130に設定された車両停止位
置に停止した車両VCの種類に対応した量をもって昇降
用エアシリンダ154をAB方向に移動させる。それに
より、昇降用エアシリンダ154が、桁部材133Lに
沿って移動し、車両VCに設けられたエンジンルームE
Rに近接する。
【0157】昇降用エアシリンダ154の可動部151
及び153による移動に続いて、昇降用エアシリンダ1
54のピストンロッド154Aが突出状態をとるものと
される。また、それとともに、回動アーム156が、車
両停止位置に停止した車両VCに設けられたエンジンル
ームERに近接する方向に旋回せしめられ、それによ
り、物品当接部176及び177により把持された車載
バッテリVBが、図23において一点鎖線により示され
る如く、車両停止位置に停止した車両VCのエンジンル
ームERの上方に搬送され、さらに、エンジンルームE
R内に配される。
【0158】斯かるもとで、作業者により、昇降用エア
シリンダ154のピストンロッド154Aの突出量の調
整及び回動アーム156の回動量の調整が行われて、エ
ンジンルームER内における車載バッテリVBの位置決
めが行われる。そして、エンジンルームER内における
車載バッテリVBの位置決めが完了すると、物品把持部
170におけるピニオン175が物品当接部176及び
177を相互離隔させるべく作動せしめられて、物品当
接部176及び177による車載バッテリVBに対する
把持状態が解除され、図23において二点鎖線により示
される如くに、車載バッテリVBがエンジンルームER
に移載され、車両VCに対する車載バッテリVBの搭載
が完了する。
【0159】このようにして、車両VCに対する車載バ
ッテリVBの搭載が完了すると、昇降用エアシリンダ1
54のピストンロッド154Aが、作業者による操作に
応じて引き込まれ、それに続いて、回動アーム156
が、作業者による操作に応じて基準回動位置に復帰せし
められる。そして、昇降用エアシリンダ162のピスト
ンロッド162Aが引込み状態をとるものとされ、当接
端部材165が車両停止位置に停止した車両VCの左サ
イドピラーPLから離隔せしめられるとともに、昇降用
エアシリンダ154のピストンロッド154Aも引込み
状態をとるものとされて、物品把持部170が車両停止
位置に停止した車両VCのエンジンルームERから離隔
せしめられる。
【0160】続いて、搭載作業ロボット1における可動
部151及び153の作動が開始されるとともに、スラ
ットコンベア130が、車載バッテリVBが搭載された
車両VCを、次の工程が行われる位置に向けて搬出する
とともに、車載バッテリVBの搭載が行われた車両VC
に後続する組立中の車両を車両停止位置に向けて搬送す
る。
【0161】作動が開始された可動部151及び153
は、昇降用エアシリンダ154に第1の基準位置の近傍
に設定された第2の基準位置をとらせるべく、昇降用エ
アシリンダ154をAL方向及びAF方向に移動させ
る。第2の基準位置は、物品把持部170をパレット3
3に載置された2個目の車載バッテリVBに対向させる
ことができる位置とされる。
【0162】昇降用エアシリンダ154が第2の基準位
置に置かれると、物品把持部170によるパレット33
に載置された2個目の車載バッテリVBについての把持
が、上述の1個目の車載バッテリVBの把持の場合と同
様に行われる。そして、昇降用エアシリンダ154のピ
ストンロッド154Aが引込み状態におかれるととも
に、昇降用エアシリンダ162のピストンロッド162
Aが突出状態におかれたもとで、物品把持部170にお
ける物品当接部176及び177により把持された車載
バッテリVBが、スラットコンベア130に設定された
車両停止位置へと搬送され、車両停止位置に停止した組
立中の車両のエンジンルームに移載される。そして、斯
かるパレット33に載置されていた2個の車載バッテリ
VBのうちの2個目のものについての、車両停止位置に
停止した組立中の車両に対する移載が完了すると、昇降
用エアシリンダ154が、可動部151及び153によ
って第1の基準位置に戻される。
【0163】このようにして、搭載作業ロボット1によ
る2個の車載バッテリVBを組立中の車両に移載するた
めの作業が行われて“空”の状態とされたパレット33
は、物品運揚装置3における昇降基台3A及び可動部3
Bの下降により第1の階1Fに設置された下方設備に戻
される。そして、そのパレット33に後続して順次2個
の車載バッテリが同じ向きをもって載置されたパレット
が昇降基台3A及び可動部3Bにより上方設備に搬入さ
れる毎に、搭載作業ロボット1による上述の動作が繰り
返し行われる。
【0164】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係る物品搬送装置にあっては、第1の設備に属するもの
とされた第1の作業ロボットにより、第1の設備に設け
られた物品搬入部に搬入された複数の物品が、予め設定
されたプログラムに従って、順次、第1の設備に設定さ
れた物品移載位置に配されたパレットに載置される。続
いて、物品が載置されたパレットが、移送手段によっ
て、物品移載位置から第2の設備に設定された物品供給
位置へと移送された後、第2の設備に属するものとされ
た第2の作業ロボットにより、移送手段によって物品供
給位置へと移送されたパレットに載置された物品が、第
2の設備において予め設定されたプログラムに従って順
次搬送される複数の被作業体の夫々に供給されるべく作
業位置へと搬送される。
【0165】従って、本発明に係る物品搬送装置によれ
ば、第1の設備に複数の物品搬入部が設けられ、それら
の夫々に複数の物品が一括搬入される場合においても、
第1の作業ロボットによって、予め設定されたプログラ
ムに従って複数の物品搬入部から複数の物品を順次搬出
する作業を容易に自動化でき、それに加えて、第2の作
業ロボットによって、物品搬入部から搬出された物品を
予め設定されたプログラムに従って順次搬送される複数
の被作業体の夫々に供給すべく搬送する作業を容易に自
動化できることになる。しかも、予め設定されたプログ
ラムに従って複数の物品搬入部から複数の物品を順次搬
出する作業と、物品搬入部から搬出された物品を予め設
定されたプログラムに従って順次搬送される複数の被作
業体の夫々に供給すべく搬送する作業とを、第1の作業
ロボットと第2の作業ロボットとによって分担するの
で、設備全体の大規模化及び複雑化、さらには、設備コ
ストの高騰を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る物品搬送装置の一例を示す概略構
成図である。
【図2】本発明に係る物品搬送装置の一例が適用される
生産設備における下方設備を模式的に示す示す平面図で
ある。
【図3】本発明に係る物品搬送装置の一例の構成の説明
に供される側面図である。
【図4】図2に示される下方設備における大型物品搬入
部の説明に供される平面図である。
【図5】本発明に係る物品搬送装置の一例により把持さ
れる車載バッテリの載置状態を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る物品搬送装置の一例により把持さ
れる車載バッテリの配置態様の説明に供される概念図で
ある。
【図7】図2に示される下方設備における小型物品搬入
部の説明に供される平面図である。
【図8】図2に示される下方設備における物品移送装
置,物品運揚装置,パレット運揚装置等の説明に供され
る概略構成図である。
【図9】図2に示される下方設備における物品運揚装置
の説明に供される概略構成図である。
【図10】本発明に係る物品搬送装置の一例を構成する
ロボットの部分を示す側面図である。
【図11】本発明に係る物品搬送装置の一例における物
品把持部を示す斜視図である。
【図12】本発明に係る物品搬送装置の一例における物
品把持部を示す側面図である
【図13】本発明に係る物品搬送装置の一例における物
品有無判別部を示す側面図である。
【図14】本発明に係る物品搬送装置の一例における物
品有無判別部を示す側面図である。
【図15】本発明に係る物品搬送装置の一例の動作説明
に供される概略側面図である。
【図16】本発明に係る物品搬送装置の一例の動作説明
に供される概略側面図である。
【図17】本発明に係る物品搬送装置の一例の動作説明
に供される概略側面図である。
【図18】本発明に係る物品搬送装置の一例の動作説明
に供される概略側面図である。
【図19】本発明に係る物品搬送装置の一例の動作説明
に供される概略側面図である。
【図20】本発明に係る物品搬送装置の一例の動作説明
に供される斜視図である。
【図21】本発明に係る物品搬送装置の一例の要部の他
の例を示す斜視図である。
【図22】本発明に係る物品搬送装置の一例の要部の他
の例を示す側面図である。
【図23】本発明に係る物品搬送装置の一例を構成する
ロボットを示す側面図である。
【図24】本発明に係る物品搬送装置の一例を構成する
ロボットの部分を示す側面図である。
【図25】図23及び図24に示されるロボットが備え
る物品把持部の説明に供される概略側面図である。
【図26】図23及び図24に示されるロボットが備え
る物品把持部の説明に供される断面図である。
【図27】図23及び図24に示されるロボットが備え
る物品把持手段の説明に供される概略側面図である。
【符号の説明】
1 搭載作業ロボット 2 物品移送装置 3 物品運揚装置 4 搬送作業ロボット 5 パレット運揚装置 6 大型物品搬入部 7 小型物品搬入部 8 パレット搬出部 9 物品移載位置 10 レール 15 制御部 16 物品把持位置 17,33 パレット 17A 仕切板 51 基体 52 アーム部材 52A 第1のアーム部 52B 第2のアーム部 52C 第3のアーム部 54 旋回部 55 撮像部 58,60,62,63,87 モータ 59 昇降機構 72 ビデオカメラ 75,75’,170 物品把持部 76 支持板部 79,80,80’,92 エアシリンダ 81,82,176,177 物品当接部 86 ウオームホイール 87A ウオーム 95 吸着パッド 99 物品有無判別部 110 昇降用エアシリンダ 111 可動部材 171,172,173,174 可動ロッド 175 ピニオン 179A,179B ラック VB 車載バッテリ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の物品が搬入される物品搬入部が設け
    られた第1の設備に属し、予め設定されたプログラムに
    従って、上記物品搬入部に搬入された複数の物品を、順
    次上記第1の設備に設定された物品移載位置へと搬送
    し、該物品移載位置に配されたパレットに載置する第1
    の作業ロボットと、 該第1の作業ロボットによって物品が載置された上記パ
    レットを、上記物品移載位置から、複数の被作業体が予
    め設定されたプログラムに従って順次搬送される第2の
    設備に設定された物品供給位置へと移送する移送手段
    と、 上記第2の設備に属し、上記移送手段により上記物品供
    給位置へと移送された上記パレットに載置された物品
    を、該物品の上記被作業体への供給が行われる作業位置
    へと搬送する第2の作業ロボットと、を備えて構成され
    る物品搬送装置。
  2. 【請求項2】第1の作業ロボットが、物品搬入部に搬入
    された物品の位置及び向きに応じた位置及び向きをとる
    こができるもとで該物品を把持する物品把持部を備え、
    該物品把持部により把持された物品の搬送を行うことを
    特徴とする請求項1記載の物品搬送装置。
  3. 【請求項3】第1の作業ロボットが、物品把持部に、物
    品搬入部に搬入された物品に対応する位置、及び、物品
    移載位置に配されたパレットに対応する位置をとらせる
    べく、予め設定された移動経路に沿って移動することを
    特徴とする請求項2記載の物品搬送装置。
  4. 【請求項4】複数の物品搬入部が第1の設備における異
    なる位置に夫々設けられ、第1の作業ロボットが、上記
    複数の物品搬入部のいずれに搬入された物品について
    も、該物品に対応する位置を物品把持部にとらせること
    ができることを特徴とする請求項3記載の物品搬送装
    置。
  5. 【請求項5】移送手段が、物品移載位置が設定され、
    “空”の状態とされて供給されるパレットを上記物品移
    載位置へと移送する第1の手段と、上記物品移載位置に
    おいて物品が載置されたパレットを物品供給位置へと移
    送する第2の手段と、を備えて構成されるこを特徴とす
    る請求項1記載の物品搬送装置。
  6. 【請求項6】第1の設備が建物における第1の階に設置
    されるとともに第2の設備が上記建物における上記第1
    の階とは異なる第2の階に設置され、移送手段における
    第2の手段が、物品が載置されたパレットを上記第1の
    階から上記第2の階へと移送する手段を含むことを特徴
    とする請求項5記載の物品搬送装置。
  7. 【請求項7】第2の作業ロボットが、物品供給位置へと
    移送されたパレットに載置された物品の位置及び向きに
    応じた位置及び向きをとるこができるもとで該物品を把
    持する物品把持部を備え、該物品把持部により把持され
    た物品の搬送を行うことを特徴とする請求項1記載の物
    品搬送装置。
  8. 【請求項8】第2の設備における物品供給位置及び作業
    位置の夫々が固定の位置とされ、第2の作業ロボット
    が、上記物品供給位置において物品把持部により物品を
    把持し、該物品把持部によって把持された物品を上記物
    品供給位置から上記作業位置へと搬送する作業を行うこ
    とを特徴とする請求項7記載の物品搬送装置。
  9. 【請求項9】第2の設備において予め設定されたプログ
    ラムに従って順次搬送される複数の被作業体の夫々が組
    立中の車両とされるとともに、上記第2の設備において
    上記組立中の車両への搭載が行われる物品が車載バッテ
    リとされることを特徴とする請求項1から8のいずれか
    に記載の物品搬送装置。
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